JP2001285630A - 画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体 - Google Patents

画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体

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JP2001285630A JP2000092159A JP2000092159A JP2001285630A JP 2001285630 A JP2001285630 A JP 2001285630A JP 2000092159 A JP2000092159 A JP 2000092159A JP 2000092159 A JP2000092159 A JP 2000092159A JP 2001285630 A JP2001285630 A JP 2001285630A
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Satoru Yamada
哲 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力に対して出力が非線形になる特性をもつ
変換テーブルを用いた補正処理においては、小数点以下
の情報が欠落する丸め誤差により、出力画像品位の低下
を招くことになる。 【解決手段】 媒体およびn値化手法が決定されると、
各変換処理が使用する参照テーブルの種類が決定され、
画像処理部は、使用する参照テーブルの復元を開始する
(S901)。参照テーブルの復元が終了した後、印刷対象の
入力画像は入力階調数拡大処理(S902)により各色8ビッ
トから12ビットに拡大された後、輝度濃度変換処理(S90
3)、色変換処理(S904)、出力階調補正処理(S904)が施さ
れた後、n値化処理される(S906)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
その方法、並びに、記録媒体に関し、例えば、Nビット
の入力画像データをMビットの画像データに変換する画
像処理装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、画像処理装置に入力される画像情
報は、画像を形成するR(赤)、G(緑)およびB(青)
信号の三色、または、C(シアン)、M(マゼンタ)およ
びY(イエロー)の三色、もしくは、CMYにK(ブラッ
ク)を加えた四色に分解されている。各色の画素値は整
数であることが多く、一般的に、各色を8ビット(256段
階)または16ビット(65536段階)で表現することが多
い。このような画像情報を入力して、出力装置(プリン
タやディスプレイ等)へ出力することを前提にする画像
処理装置は、各出力装置に適した出力画像を得るため
に、出力装置に合わせた補正処理を行う。
【0003】補正処理は、通常、入力画像に対応する出
力画像を出力装置を用いて形成する際に、適切な出力画
素値になるように、Y=X(i)のような関数によって行われ
る。また、出力装置の出力特性を測定して得られる実測
データを逆変換することで生成される変換テーブルによ
り、その出力装置の出力特性を補正して適切な出力を得
る補正処理が行われる。
【0004】また、前記Y=X(i)のような関数の場合、予
め計算により入力値に対する出力値を求め、補正処理を
実施するプログラムもしくは論理回路からアクセス可能
なメモリ領域に計算により求めた出力値を格納し、補正
処理を行う度に計算を行わなく済む手法をとる場合もあ
る。
【0005】これら補正処理には、出力装置の色再現性
を考慮して、入力画像の各色の画素値を出力装置固有の
特性に適合させた画素値へ変換する色補正処理や、出力
画像の階調性を適正に保つための出力階調補正処理等の
様々な補正処理が含まれる。通常、これらの補正処理に
は、入力画素値に対する出力画素値を求める変換テーブ
ルが使用される。
【0006】例えば印刷装置においては、印刷に使用す
る媒体(例えば紙や布)により、形成される出力画像の
発色性や階調特性が異なる。従って、媒体にかかわらず
良好な印刷結果が得られるように、色補正や出力階調補
正用の変換テーブルを媒体別に用意することになる。
【0007】インクジェット方式の印刷装置は、‘0’
(記録材を付与しない)、‘1’(記録材を付与する)
の二値を用いて媒体に画像を印刷する。そこで、画像処
理装置は、出力装置の特性に合わせて補正した多値の出
力画素値を‘0’または‘1’の二値に変換する二値化処
理を行う。なお、二値化処理方法については、非常に多
数の手法が公知であり、ここでは説明しない。二値情報
による印刷結果は、画素値と階調変化とが線形であるよ
うな画像(このような画像を「グラデーションパター
ン」と呼ぶ)を入力しても、得られるグラデーションパ
ターンは階調が線形に変化せず、階調変化が非線形にな
る場合が多い。この大半は、印刷装置の印刷ヘッドの特
性に依存する問題と、二値化処理に起因する問題とが複
合した要因によるものである。
【0008】従って、前述したように、通常の画像処理
装置は、上記の問題を解決するために、媒体に画像を形
成するときに、入力画像の画素値に対して線形な階調が
得られるような出力階調補正を行うことにより、媒体上
に形成された画像の階調性を維持しようとする。
【0009】また、色補正処理においても、マスキング
法等の色補正方法が公知であるが、これら補正方法も入
力画素値に対する出力画素値を得るために線形または非
線形の変換を行うものである。
【0010】しかし、入力画像の画素値として入力され
る値は離散的な場合が多く、かつ、画像サイズの増大に
従い処理回数が増大するため、高速な処理が可能である
変換テーブルを用いた補正処理が広く利用されている。
入力画像のRGB各色が8ビットで表現される場合、入力値
として取り得る範囲は0から255の256通りになるから、2
56通りの出力値が得られるような変換テーブルを用いれ
ばよい。
【0011】一般に使用される中央演算処理装置は、浮
動小数点演算より整数演算の方が演算速度において勝
る。従って、変換テーブルを用いる補正処理を高速に行
うには、入力画素値および出力画素値ともに整数値であ
ることが望ましい。逆の見地からすれば、入力に対して
出力が非線形になる特性をもつ変換テーブルを用いた補
正処理においては、小数点以下の情報が欠落する丸め誤
差により、出力画像品位の低下を招くことになる。
【0012】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、非線形処理を行う際に生じる丸め誤差を抑制
し、高品位の出力画像を得ることを目的とする。
【0013】また、画像処理に使用するテーブルを保持
するメモリ量を削減することを他の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0015】本発明にかかる画像処理方法は、Nビット
の入力画像データをMビットの画像データに変換する画
像処理方法であって、Nビットの入力画像データをM(>
N)ビットの画像データに変換するとともに、Mビットに
基づき正規化処理を行い、変換および正規化されたMビ
ットの画像データに対して非線形処理を行うことを特徴
とする。
【0016】好ましくは、前記非線形処理に用いられる
テーブルはデータ量が縮小されたデータとして保持さ
れ、前記データ量が縮小された状態から復元されるテー
ブルを用いて前記非線形処理が行われる。
【0017】本発明にかかる画像処理装置は、Nビット
の入力画像データをMビットの画像データに変換する画
像処理装置であって、Nビットの入力画像データをM(>
N)ビットの画像データに変換するとともに、Mビットに
基づき正規化処理を行う変換手段と、変換および正規化
後のMビットの画像データに対して非線形処理を行う処
理手段とを有することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0019】[構成]図1は本実施形態のシステム構成
例を示すブロック図で、本実施形態のシステムは、コン
ピュータ装置101、画像処理装置102、および、ディスプ
レイ装置や印刷装置(以後「プリンタ」と称す)等の出
力装置103から構成される。なお、本実施形態における
出力装置103はプリンタであるとして、以下の説明を行
う。
【0020】図2はコンピュータ装置101に画像処理部が
存在する場合のシステムの構成例を示すブロック図であ
る。
【0021】コンピュータ装置101は、中央演算処理装
置(CPU)202に接続されたRAM203、ROM204や、コンピュー
タ端末装置101に接続される機器と通信を行うインタフ
ェイス(I/F)205を有し、ハードディスク等の記憶装置20
8、キーボード、マウス、タッチペンおよびディスプレ
イ装置等の標準入出力部206を備える構成である。さら
に、コンピュータ装置101は画像処理部207を備える。
【0022】画像処理部207は、ハードウェア、あるい
は、RAM203やROM204に格納されたソフトウェアによって
実現され、画像処理部207によりコンピュータ装置101に
入力された画像を処理することができる。
【0023】プリンタ103は、中央演算処理装置(CPU)21
1に接続されたRAM212、ROM214や、外部機器との通信を
行うインタフェイス(I/F)215、並びに、印刷機構213を
有する。プリンタ103のインタフェイス215は、コンピュ
ータ装置101のインタフェイス205へ接続される。このイ
ンタフェイスとしては、RS232CやRS422などのシリアル
インタフェイス、IEEE1284、GPIB(General Purpose Int
erconnect Bus)、SCSI(Small Computer System Interfa
ce)などのパラレルインタフェイス、並びに、IEEE1394
やUSB(Universal Serial Bus)などのシリアルバスが挙
げられる。
【0024】プリンタ103は、コンピュータ装置101の画
像処理部207によってプリンタ103の出力特性に応じた変
換を施された印刷対象の画像情報を、インタフェイス21
5を介して受信し、その画像情報をRAM212に一旦格納し
た後、印刷機構213へ送る。
【0025】印刷機構213は、媒体に記録材を付与する
ための印刷ヘッド、媒体および印刷ヘッドを駆動する機
構からなる。CPU211上で稼動する制御プログラムは、印
刷機構213を制御・駆動することとで、RAM212に格納さ
れた画像情報に対応する画像を媒体上に形成する。
【0026】図3はプリンタ103に画像処理部が存在する
場合のシステムの構成例を示すブロック図である。
【0027】コンピュータ装置101は、インタフェイス2
05を介して、プリンタ103のインタフェイス215に画像情
報を転送する。プリンタ103は、転送されてきた画像情
報をRAM212に一旦格納される。画像情報は、画像処理部
213によりプリンタ103の特性に応じた変換が施され、再
びRAM212に格納される。その後、CPU211および印刷機構
213により画像情報に対応する画像が媒体上に形成され
る。
【0028】以上のように、本実施形態においては、画
像処理装置102をコンピュータ装置101に設けても、プリ
ンタ103に設けても構わない。また、図1に示すように、
コンピュータ装置101とプリンタ103との間に別装置とし
て画像処理装置102を接続しても構わない。
【0029】図2に示すような形態では、コンピュータ
装置101がプリンタ103を駆動するためのソフトウェアで
あるプリンタドライバ等が画像処理装置102に相当す
る。また、コンピュータ装置101に接続されたハードウ
ェア、例えばPCI(Peripheral Component Interconnect)
バスに接続された画像処理用の機能拡張カードや、コン
ピュータ装置101のROM204や記憶装置208に格納されたプ
ログラムにより、画像処理装置102の機能が具現化され
る場合もある。
【0030】図3に示すような、プリンタ103に画像処理
装置102を内包する形態では、プリンタ103のプリンタコ
ントローラなどのハードウェア、あるいは、プリンタ10
3のROM214に格納されたプログラムにより画像処理装置1
02の機能が具現化される。
【0031】以上、実施形態の構成を数例列挙したが、
以後の説明は、画像処理部102がプリンタドライバによ
るソフトウェア処理で具現化される場合を説明する。
【0032】[画像処理部]図4は画像処理部102におけ
る処理を示す図である。
【0033】画像処理部102に入力される画像情報はR信
号402、G信号403およびB信号404の三つの信号により構
成される。RGB各色の信号は8ビット(0〜255)の多値信号
である。通常、RGB信号の場合は、各信号値が最大時、
例えばR信号=255、G信号=0およびB信号=0のときは最も
明るい赤を示すことになる。また、全ての信号値が255
の場合は白色を示し、全ての信号値が零の場合は黒色を
示す。
【0034】●入力階調数拡大処理 画像情報は、画像処理部102に入力されると、まず入力
階調数拡大処理部401で各入力信号が8ビットから12ビッ
トに拡大される。この拡大処理は、入力値8ビット(0〜2
55)を12ビット(0〜4095)に拡大する処理であり、最小値
を0、最大値を4095とする正規化を行う。
【0035】図5Aおよび5Bは入力階調数を8ビットから1
2ビットに拡大する理由を説明する図である。
【0036】画像処理部102に入力される画像情報の画
素値は整数値によって表される。画素値を整数値とする
のは、上述した処理の高速化という観点、および、占有
メモリの観点からである。占有メモリについては詳述し
なかったが、つまり、浮動小数点値を用いると整数値に
比べて一画素が占有するメモリ量が大きくなり、画像サ
イズが大きい場合に発生するメモリ使用量の問題を避け
るためである。
【0037】入力画素値に対する出力画素値が非線形に
なる場合、これを整数値で表現しようとすると、小数点
以下の情報が欠落する丸め誤差が生じる。図5Aは非線形
の変換処理により丸め誤差が生じる様子を示している。
例えば、入力画素値「1」「4」に対して、本来は「1.
7」「5.2」近辺の出力画素値が望ましいが、出力画素値
が整数しかもち得ないため出力画素値は「2」「5」にな
る。この場合の誤差率は次のようになる。 (2 - 1.7)/1.7×100 = 17.6% (5 - 5.2)/5.2×100 = -3.8%
【0038】上述した入力階調数拡大処理により0〜409
5に拡大された画素値においては、誤差は極めて少ない
状態になる。図5Bは入力階調数拡大処理によって階調数
が拡大された状態における非線形の変換処理を示してい
る。つまり、拡大前の入力画素値「1」「4」に対する出
力画素値は1.7×4096/256=27.2、5.2×4096/256=83.2に
なるが、整数値の「27」「83」が出力画素値として出力
される。この場合の誤差率は次のようになる。 (27 - 27.2)/27.2×100 = -0.7% (83 - 83.2)/83.2×100 = -0.2%
【0039】このように、浮動小数点演算を用いずと
も、入力階調数を拡大することにより、非線形な変換処
理を実施した場合の丸め誤差を抑制することが可能にな
る。勿論、変換処理は整数値で行われるから、浮動少数
点値で行う場合に比べて実行速度の面でも有利である。
【0040】●輝度濃度変換処理 次に、階調数が拡大された画像情報は、輝度濃度変換処
理部405において、輝度濃度変換用の参照テーブル413を
用いてRGB信号からC信号406、M信号407およびY信号408
に変換される。なお、CMYはシアン、マゼンタおよびイ
エローの略称であり、RGBに対する補色に相当する。
【0041】図6は入力階調数拡大処理および輝度濃度
変換処理を説明する図である。
【0042】図6に示す入力画像603は、RGB各色信号に
分離されて画像処理部102に入力される。RGB各色信号
は、入力階調数拡大処理部401により、図6に符号602で
示すような変換が施されて階調数が拡大される。本実施
形態では、入力画像603のRGB各色の画素値を8ビット、
入力階調数拡大処理により得られる画素値を12ビットで
表現するため、拡大前の最大画素値は255、拡大後の最
大画素値は4095である。なお、符号602で示すような式
により拡大後の画素値X'を計算していもよいが、その計
算結果、つまり入力値0から255に対する出力値0から409
5の関係が格納された変換テーブルによって拡大後の画
素値X'を求めてもよい。
【0043】入力階調数拡大処理部401により拡大され
た画素値は、輝度濃度変換を行うための変換テーブル60
1によりRGB信号からCMY信号に変換される。
【0044】●色変換処理 輝度濃度変換処理部405から出力される各色12ビットのC
MY信号は、参照テーブル414を用いる色変換処理部409に
より、C信号406、M信号407およびY信号408にK信号410を
加えたCMYK信号に変換される。この際も、12ビットの入
力値が12ビットの出力値に変換される。
【0045】●出力階調補正処理 出力階調補正処理部411は、プリンタ103の印刷機構314
に使用される印刷ヘッドが媒体に対して記録材を付与し
た際に生じる印刷特性を補正するもので、通常、CMYK信
号が大きくなるに従い、入力画素値に対する出力画素値
の割合が大きくなる傾向がある。これは、後段のn値化
処理(n=2,3,4,…)の特性や、印刷方式に依存する問題
に起因していることが一般的に知られている。また、印
刷特性は非線形であり、出力階調補正は非線形な印刷特
性を線形に補正するための逆変換であるから、出力階調
補正処理部411が参照する参照テーブル415は非線形な特
性をもつ。
【0046】印刷特性を線形に補正する目的で、出力階
調補正処理部411は、非線形な出力特性をもつ参照テー
ブル415をCMYKの各色ごとにもつ。さらに、印刷特性
は、n値化処理の手法の違い、媒体の種類の違いによっ
ても異なるため、n値化処理の手法と、媒体の種類との
組み合わせに応じた適切な印刷を実施するには、画像処
理部102および/またはプリンタ103が対応する(n値化手
法×媒体の種類)分だけの参照テーブル415を用意する
必要がある。これは、色変換処理部409が参照する参照
テーブル414にも該当する。
【0047】従って、これら多種多様の参照テーブル
は、ROMまたは記憶装置などに保持されていなくてはな
らない。
【0048】●n値化処理 出力階調補正された各色12ビットのCMYK信号は、n値化
処理部412において、プリンタ103の記録ヘッドの構成お
よびその駆動方法に適合したn値の信号に変換される。
そして、画像処理部102により、プリンタ103が印刷が可
能な制御命令に変換されてプリンタ103へ送られる。プ
リンタ103は、この制御命令に従い、印刷を実行する。
【0049】[テーブルの縮小・復元]本実施形態にお
いては、入力画像の画素値を処理して出力画像用の画素
値を得るために、装置内部で計算する画素の各色の階調
数を拡大する。本実施形態では、8ビットから12ビット
に拡大するが、12ビットにより0から4095まで画素値を
取り得る。つまり、入力画素値に対して出力画素値を求
める参照テーブルは、4096個の出力値が格納されたテー
ブルを一単位としてもつことになる。よって、入力画素
値に対する出力画素値を求めるテーブルの占有サイズ
は、一色当たり、4096×2=8192バイトになる。これをCM
YK信号すべてに適用すると8192×4=32768バイトのメモ
リを必要とする。
【0050】さらに、前述したように、プリンタ103に
より様々な種類の媒体に印刷する場合に良好な画質を得
るには、n値化手法および媒体の種類の組み合わせに応
じた参照テーブルを複数保持しなければならない。従っ
て、本実施形態では、8ビットの入力画素値をそのまま
処理するための参照テーブルを保持する場合に比べて、
非常に大きなメモリ量を消費することになる。
【0051】その上、変換処理の精度をさらに向上させ
る目的で、装置内部の処理を12ビットから14ビット、さ
らに16ビットに拡張すれば、参照テーブルを保持するた
めにより大きなメモリ量を必要とする。逆に、参照テー
ブルを保持するためのメモリ量を小さくしようとして、
これら参照テーブルすべてを廃し、演算により変換処理
を行えば、処理速度が上がらない、あるいは、高速のCP
UやDSP(Digital Signal Processor)を利用することにな
りコストの上昇を招く。
【0052】本実施形態の目的は、印刷品位の向上させ
つつ、処理速度を低下さないことである。従って、本実
施形態では、実行速度やメモリ消費量等に鑑み、ROM20
4、214や記憶装置208に格納する際に参照テーブルを縮
小し、画像処理を行う際に、画像処理部102がアクセス
可能なメモリ領域、例えばRAM203や212等に必要な参照
テーブルを復元することにする。これにより、参照テー
ブルを格納しておくメモリ領域のメモリ量を小さくする
ことができる。
【0053】また、本実施形態の縮小したテーブルを保
持する方式を用いれば、図3に示すような、画像処理部1
02をハードウェアで構成するとき際に、そのハードウェ
アに搭載すべきメモリ量を削減でき、非常に有益であ
る。
【0054】●縮小テーブルの構成 図7は参照テーブルの構成例を示す図である。
【0055】縮小された参照テーブルは一画素当たり4
ビットのデータとして縮小テーブル702に格納されてい
る。従って、1バイトに二画素分の出力値を格納するこ
とができる。この縮小テーブル702を以後「PackTable」
と呼ぶ。PackTableに格納されるデータは、テーブルア
ドレス0のPackTable[0]の上位4ビットが入力値が零に対
応する出力値である。
【0056】次に、PackTable[0]の下位4ビットは入力
値=1に対応し、入力値=0からの変化量を示す。言い換え
れば、入力値=1および入力値=0に対応する出力値の差分
を示している。従って、PackTable[0]の上位4ビットの
値(図7においては‘0000’)に、下位4ビットの値(図
7においては‘0001’)を加えた‘0001’が入力値=1に
対応する出力値である。同様に、PackTable[1]の上位4
ビットは入力値=2に対応し、入力値=1に対応する出力値
=‘0001’に‘0010’を加えた‘0011’が入力値=2に対
応する出力値である。このようにして、4096個の出力値
を計算すれば参照テーブルが復元される。
【0057】また、PackTableの一要素には、二進数で
‘0000’から‘1111’までの値を使用することが出来る
から、‘0000’から‘0111’を正数、‘1000’から‘11
11’を負数(十進の-1から-8)として扱えば符号704で
示すように-8から+7までの変化量を表現することができ
る。さらに、PackTableの要素を指数xとして扱う、つま
り2xとして扱えば、符号703で示すように-128から+64(=
-28〜27)までの変化量を格納することが可能である。し
かし、通常、画像処理の変換処理に使用されるテーブル
は入力値に対して出力値が急激に変化するようなことは
なく、緩やかに変化するから、符号704で示すような-8
から+7の変化量を表現できれば十分である。また、より
変化量が少ない場合には一要素を4ビットから2ビットに
縮小して、1バイトに四画素分の情報を格納することが
できる。
【0058】●参照テーブルの復元 図8はPackTableから参照テーブルを復元する手順を示す
フローチャートである。
【0059】ステップS801で、初期値として復元するテ
ーブルの要素数(階調数)およびカウンタi=1をセット
する。図8の例では要素数として4096/2=2048がセットさ
れる。
【0060】次に、ステップS802でPackTable[0]のデー
タを変数valに代入し、ステップS803で復元後のテーブ
ルの要素であるTable[0]に変数valの上位4ビットval_up
perを代入する。続いて、ステップS804で、Table[1]にT
able[0]と変数valの下位4ビットval_lowerとの和を代入
する。
【0061】次に、ステップS805でPackTable[i]のデー
タを変数valに代入し、ステップS806でTable[2i]にTabl
e[2i-1]と変数valの上位4ビットval_upperとの和を代入
する。続いて、ステップS807で、Table[2i+1]にTable[2
i]と変数valの下位4ビットval_lowerとの和を代入し、
ステップS808でカウンタiをインクリメントする。
【0062】そして、ステップS809の判定により、条件
(カウンタi<要素数)を満たすか否かを判定し、条件
を満たす限りステップS805からS808の処理を繰り返すこ
とで、参照テーブルを復元する。
【0063】●参照テーブルの復元を含む画像処理 図9は参照テーブルの復元を含む画像処理手順を示すフ
ローチャートである。
【0064】本実施形態では、画像処理部102の各処理
に使用される参照テーブルを、画像処理の開始時にまと
めて復元する方法を採用する。しかし、処理速度は低下
するが、復元した参照テーブルを格納するためのメモリ
量を削減するために、各画像処理ごとに参照テーブルを
復元することもできる。
【0065】ユーザは、プリンタ103によって画像を印
刷しようとする場合、例えば、コンピュータ装置101の
標準入出力部206に接続されたキーボードやマウスなど
を使用して印刷を指示する。この指示に従い、画像処理
部102が起動され、標準入出力部206のディスプレイに印
刷ダイアログが表示される。このダイアログにより、ユ
ーザは媒体やn値化手法を指定することができる。
【0066】媒体およびn値化手法が決定されると、各
変換処理が使用する参照テーブルの種類が決定されるた
め、画像処理部102は、ステップS901で、使用する参照
テーブルの復元を開始する。
【0067】参照テーブルの復元が終了した後、印刷対
象の入力画像には、ステップS902で入力階調数拡大処理
が、ステップS903で輝度濃度変換処理が、ステップS904
で色変換が、ステップS905で出力階調補正処理が、ステ
ップS906でn値化処理が施される。そして、ステップS90
7の判定により、入力画像分の処理が終了したら処理を
終了する。
【0068】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、入力画像の階調数を拡大することにより、画像処理
部102において、非線形な出力特性を有する変換処理を
入力画像に重ねて施しても、精度の高い変換処理を施す
ことができ、画像品位の高い画像を形成することができ
る。とくに出力画像の階調性を飛躍的に向上することが
できる。
【0069】また、画像処理を実行するとき以外は、変
換処理に用いる参照テーブルを縮小して保持し、必要に
応じて参照テーブルを復元して使用するので、階調数の
拡大処理により画像処理で扱うビット数が増大するにも
かかわらず、変換処理に用いる参照テーブルを保持する
ために必要なメモリ量を抑えることができる。
【0070】このように、本実施形態によれば、テーブ
ルを使用する画像処理により高速処理が実現され、階調
数の拡大処理により精度の高い変換処理が実現されると
ともに、テーブルを縮小して保持するので、テーブルの
保持に必要なメモリ量を抑えることができる。言い換え
れば、少ないメモリ量で、高品位な出力画像を短時間に
得ることができる。
【0071】なお、上記では、PackTableの一要素によ
り-8から+7までの変化量を表現することができることを
説明したが、さらに、PackTableの要素をテーブルのア
ドレス値として使用すればより細かな変化量またはより
粗い変化量を自由に表現することが可能である。
【0072】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0073】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読み出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読
み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の
機能を実現することになり、そのプログラムコードを記
憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、
コンピュータが読み出したプログラムコードを実行する
ことにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)
などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理に
よって前述した実施形態の機能が実現される場合も含ま
れることは言うまでもない。
【0074】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0075】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した(図8および/または図9
に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが
格納されることになる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非線形処理を行った際に生じる丸め誤差を抑制し、高品
位の出力画像を得ることができる。
【0077】また、画像処理に使用するテーブルを保持
するメモリ量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のシステム構成例を示すブロック図、
【図2】コンピュータ装置に画像処理部が存在する場合
のシステムの構成例を示すブロック図、
【図3】プリンタに画像処理部が存在する場合のシステ
ムの構成例を示すブロック図、
【図4】画像処理部における処理を示す図、
【図5A】入力階調数を8ビットから12ビットに拡大す
る理由を説明する図、
【図5B】入力階調数を8ビットから12ビットに拡大す
る理由を説明する図、
【図6】入力階調数拡大処理および輝度濃度変換処理を
説明する図、
【図7】参照テーブルの構成例を示す図、
【図8】PackTableから参照テーブルを復元する手順を
示すフローチャート、
【図9】参照テーブルの復元を含む画像処理手順を示す
フローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 CA01 CA08 CB01 CB08 CE11 CE17 CE18 5C077 LL18 LL19 MP01 MP08 PP15 PP32 PP33 PP37 PP47 PQ23 RR06 RR21 TT02 5C079 HB01 HB02 HB12 LA12 LB01 MA04 NA03 PA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Nビットの入力画像データをMビットの画
    像データに変換する画像処理方法であって、 Nビットの入力画像データをM(>N)ビットの画像データ
    に変換するとともに、Mビットに基づき正規化処理を行
    い、 変換および正規化後のMビットの画像データに対して非
    線形処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記入力画像データは複数の色成分デー
    タで構成され、前記複数の色成分データそれぞれがNビ
    ットで表され、前記複数の色成分それぞれに対して前記
    変換および正規化処理を行うことを特徴とする請求項1
    に記載された画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記変換および正規化処理はテーブルを
    用いて行われることを特徴とする請求項1に記載された
    画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記非線形処理は出力デバイスの特性に
    応じた処理であることを特徴とする請求項1に記載され
    た画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記非線形処理はテーブルを用いて行わ
    れることを特徴とする請求項1に記載された画像処理方
    法。
  6. 【請求項6】 前記非線形処理に用いられるテーブルは
    データ量が縮小されたデータとして保持され、前記デー
    タ量が縮小された状態から復元されるテーブルを用いて
    前記非線形処理が行われることを特徴とする請求項5に
    記載された画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記データ量が縮小されたデータは、各
    入力値に対応するデータと、その近隣データとの差分と
    して構成されることを特徴とする請求項6に記載された
    画像処理方法。
  8. 【請求項8】 Nビットの入力画像データをMビットの画
    像データに変換する画像処理装置であって、 Nビットの入力画像データをM(>N)ビットの画像データ
    に変換するとともに、Mビットに基づき正規化処理を行
    う変換手段と、 変換および正規化後のMビットの画像データに対して非
    線形処理を行う処理手段とを有することを特徴とする画
    像処理装置。
  9. 【請求項9】 プログラムをコンピュータが読み取り可
    能に記録する記録媒体であって、 Nビットの入力画像データをM(>N)ビットの画像データ
    に変換する画像処理を実現するものであり、Nビットの
    入力画像データをMビットの画像データに変換するとと
    もに、Mビットに基づき正規化処理を行い、変換および
    正規化されたMビットの画像データに対して非線形処理
    を行うプログラムが記録されていることを特徴とする記
    録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7210757B2 (en) 2003-12-08 2007-05-01 Ricoh Compnay, Ltd. Image processing method and apparatus, image forming apparatus and system, program and recording medium
KR100874849B1 (ko) 2006-11-01 2008-12-18 주식회사 대우일렉트로닉스 영상포맷 변환방법
CN112529786A (zh) * 2019-09-19 2021-03-19 佳能株式会社 图像处理设备及方法和非暂时性计算机可读存储介质

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KR100874849B1 (ko) 2006-11-01 2008-12-18 주식회사 대우일렉트로닉스 영상포맷 변환방법
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