JP2001282147A - 積層型表示パネルの製造方法 - Google Patents

積層型表示パネルの製造方法

Info

Publication number
JP2001282147A
JP2001282147A JP2000099699A JP2000099699A JP2001282147A JP 2001282147 A JP2001282147 A JP 2001282147A JP 2000099699 A JP2000099699 A JP 2000099699A JP 2000099699 A JP2000099699 A JP 2000099699A JP 2001282147 A JP2001282147 A JP 2001282147A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
panel
display panel
panel element
column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000099699A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahide Ueda
昌秀 植田
Masakazu Okada
真和 岡田
Hideo Yasutomi
英雄 保富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2000099699A priority Critical patent/JP2001282147A/ja
Priority to KR1020010015683A priority patent/KR20010095014A/ko
Priority to CN01112210A priority patent/CN1320894A/zh
Priority to US09/821,676 priority patent/US20010038427A1/en
Priority to EP01107729A priority patent/EP1139156A2/en
Publication of JP2001282147A publication Critical patent/JP2001282147A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パネル素子が複数積層された積層型表示パネ
ルの製造方法であって、パネル素子を積層した後に、駆
動ICの実装及び中継基板の接続を容易に行うことがで
き、効率のよい積層型表示パネルの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ロウ電極Erが形成されたロウ基板Sb
rと、カラム電極が形成されたカラム基板Sbcを用い
てパネル素子PEbを、カラム基板Sgcとロウ基板S
grを用いてパネル素子PEgを、ロウ基板Srrとカ
ラム基板Srcを用いてパネル素子PErを形成する。
図の順序にこれら基板が並ぶようにパネル素子を貼り合
わせる。その後、各基板の他の基板と重なり合うオーバ
ーラップ部分から延設された延設部分であって、その基
板上の電極を駆動ICに接続するための接続部分として
利用しない延設部分(図中斜線部分)を取り除く。いず
れの基板の接続部分の電極形成面も露出させる。駆動I
Cの実装等はこの後行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のパネル素子
が積層された積層型表示パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表示パネルとして、液晶表示パネル、エ
レクトロルミネッセンス(EL)表示パネル、プラズマ
ディスプレイパネル(PDP)などが知られている。近
年、液晶表示パネル、EL表示パネル、PDPなどの表
示パネルは、CRTに代えて、多く利用されている。
【0003】カラー表示を行うなどのために複数の表示
パネル(パネル素子)を積層した積層型表示パネルも提
案されている。積層型表示パネルにおいては、通常、隣
合うパネル素子は接着剤を用いて貼り合わされる。
【0004】一つのパネル素子だけからなる表示パネル
においても、また、複数のパネル素子が積層された積層
型表示パネルにおいても、各パネル素子を駆動装置に接
続し、駆動装置で駆動することで表示を行う。
【0005】パネル素子を駆動装置で駆動するために、
パネル素子の基板には電極が設けられる。このパネル素
子基板上の電極は、通常、駆動装置の駆動素子(例えば
駆動IC)に接続される。そして、駆動装置の制御部が
駆動素子を介して、パネル素子の電極に電圧印加するな
どして、パネル素子は駆動され、表示が行われる。
【0006】駆動素子は、例えば、パネル素子の基板に
直接実装され、パネル素子基板上において直接電極に接
続される。駆動素子をパネル素子基板に直接実装すると
きには、通常、パネル素子基板にはその駆動素子を駆動
装置の制御部に接続するための中継基板がさらに接続さ
れる。
【0007】TCP(Tape Carrier Package) 等の駆動
素子が実装された基板をパネル素子基板に接続すること
で、パネル素子基板上の電極が駆動素子に接続されるこ
ともある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一つのパネル素子だけ
を有する表示パネルを作製するときにおいては、通常、
パネル素子を形成した後、駆動素子の実装及び中継基板
の接続、或いは、駆動素子が実装された基板の接続は行
われる。
【0009】しかし、複数のパネル素子が積層された積
層型表示パネルの作製するときにおける駆動素子の実装
方法等については、未だ提案されていない。
【0010】積層型表示パネルを作製するときにおいて
は、例えば、パネル素子を重ね合わせた後に駆動素子の
実装等を行うことが考えられる。
【0011】しかし、このような手法を採用すると、積
層型表示パネルにおいては複数のパネル素子が積層され
ているため、パネル素子基板の駆動素子の実装面が他の
パネル素子によって隠れてしまうことがある。また、中
継基板の接続面が他のパネル素子によって隠れてしまう
ことがある。そうなると、駆動素子の実装や、中継基板
の接続は非常に困難になる。
【0012】また、積層型表示パネルを作製するときに
おいては、パネル素子を重ね合わせる前に、駆動素子を
各パネル素子に予め実装しておくとともに、中継基板を
各パネル素子に予め接続しておくことも考えられる。
【0013】しかし、このような手法を採用すると、パ
ネル素子を重ね合わせて、隣合うパネル素子を貼り合わ
せるときに、パネル素子の間に気泡が残留することがあ
る。パネル素子に既に実装された駆動IC、中継基板が
邪魔になって、パネル素子の間の気泡残留を防止するた
めの手法が採用できないからである。
【0014】このような不具合は、積層型表示パネルに
おいて駆動ICをパネル素子基板に直接実装するときだ
けでなく、駆動素子が実装された基板をパネル素子基板
に接続するときにも発生する。
【0015】そこで、本発明は、駆動素子の実装等(駆
動素子の実装、中継基板の接続又は(及び)駆動素子が
実装された基板の接続)を容易に行うことができる積層
型表示パネルの製造方法を提供することを課題とする。
【0016】また、本発明は、パネル素子を重ね合わせ
た後に、駆動素子の実装等を容易に行うことができる積
層型表示パネルの製造方法を提供することを課題とす
る。
【0017】また、本発明は、部品の共通化が図れ、そ
れだけ効率よく積層型表示パネルを作製することができ
る積層型表示パネルの製造方法を提供することを課題と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】[0]積層型表示パネル
の製造方法 本発明は、前記課題を解決するために、複数のパネル素
子が積層された積層型表示パネルの製造方法であって、
カラム電極が形成された第1基板及びロウ電極が形成さ
れた第2基板を用いて前記各パネル素子を形成するパネ
ル素子形成工程と、形成された各パネル素子を重ね合わ
せる重ね合わせ工程と、重ね合わされた各パネル素子の
各第1基板及び各第2基板から不要な部分を取り除くア
フターカット工程とを含んでおり、前記パネル素子形成
工程においては、前記各第1基板として、最終的に他の
基板と重なり合うオーバーラップ部分と、該オーバーラ
ップ部分から90°の中心角度間隔で四方向に延設され
た四つの延設部分とを有する基板を用いるとともに、前
記各第2基板として、最終的に他の基板と重なり合うオ
ーバーラップ部分と、該オーバーラップ部分から90°
の中心角度間隔で四方向に延設された四つの延設部分と
を有する基板を用い、前記アフターカット工程において
は、前記第1基板の四つの延設部分のうちの、該第1基
板上のカラム電極を駆動素子に接続するための接続部分
として利用する延設部分以外の延設部分を取り除くとと
もに、前記第2基板の四つの延設部分のうちの、該第2
基板上のロウ電極を駆動素子に接続するための接続部分
として利用する延設部分以外の延設部分を取り除くこと
を特徴とする積層型表示パネルの製造方法を提供する。 [1]積層型表示パネル 以下、本発明に係る製造方法により作製できる第1、第
2及び第3の三つのタイプの積層型表示パネルについて
説明する。その後、本発明に係る製造方法について説明
する。
【0019】なお、本発明に係る製造方法は、次に述べ
る第1〜第3のタイプの積層型表示パネル以外の積層型
表示パネルも作製することができる。
【0020】以下、まず、本発明に係る第1、第2及び
第3の各タイプの積層型表示パネルの共通的な事項につ
いて説明する。その後、各タイプの積層型表示パネルの
特徴的な事項について順に説明する。
【0021】本発明に係るいずれのタイプの積層型表示
パネルも、複数のパネル素子(パネルセル)を有してお
り、これらパネル素子は積層されている。第1タイプの
積層型表示パネルは、順次積層された三つのパネル素子
を有している。また、第2及び第3のいずれのタイプの
積層型表示パネルも、順次積層された二つのパネル素子
を有している。
【0022】互いの位置関係がずれないように隣合うパ
ネル素子は、例えば、粘着フィルム、両面接着テープ、
液状接着剤などの接着剤を用いて接着すればよい。隣合
うパネル素子の少なくとも表示領域を接着して、空気層
をなくせば、透過光量が増え、表示品質が良くなる。積
層された複数のパネル素子は、保持部材などによって、
互いの位置関係がずれないように保持してもよい。
【0023】パネル素子としては、例えば、透過光型液
晶表示パネル、反射光型液晶表示パネル、有機エレクト
ロルミネッセンス表示パネル(有機EL表示パネル)、
無機エレクトロルミネッセンス表示パネル(無機EL表
示パネル)、プラズマディスプレイパネル(PDP)を
挙げることができる。
【0024】本発明に係るいずれのタイプの積層型表示
パネルにおいても、複数のパネル素子は全て同じ種類の
パネル素子としてもよく、異なる種類のパネル素子とし
てもよい。いずれのタイプの積層型表示パネルも、例え
ば、反射光型液晶表示パネルを複数積層したものとすれ
ばよい。
【0025】積層された三つのパネル素子を有する第1
タイプの積層型表示パネルは、例えば、赤色表示用のパ
ネル素子、緑色表示用のパネル素子及び赤色表示用のパ
ネル素子の三つのパネル素子を積層したものとすればよ
い。このようにすれば、フルカラー又はマルチカラー表
示を行うことができる。
【0026】いずれのパネル素子も、第1及び第2の一
対の基板を有している。これら基板は、所定の間隔をあ
けて互いに対向している。これら各基板は、例えば、樹
脂基板又はガラス基板とすればよい。樹脂基板は、例え
ば、フィルム状のもの、シート状のものとすればよい。
基板として、樹脂フィルム基板を採用すれば、積層型表
示パネル全体を薄くできるとともに、軽量にすることが
できる。樹脂基板の材料は、例えば、ポリエーテルスル
ホン(PES)、ポリカーボネイト(PC)、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリアリレート(P
A)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アク
リル(PMMA)、ABSなどとすればよい。
【0027】第1基板上にはカラム(column)電極が形
成されている。また、第2基板上にはロウ(row )電極
が形成されている。これらカラム電極及びロウ電極は、
パネル素子を駆動して表示を行うために設けられてい
る。なお、以降の説明においては、カラム電極が形成さ
れている第1基板をカラム基板と呼ぶことがある。ま
た、ロウ電極が形成されている第2基板をロウ基板と呼
ぶことがある。
【0028】カラム基板(第1基板)には、カラム電極
の他に、必要に応じて絶縁層、配向膜などを設けてもよ
い。ロウ基板(第2基板)にも、同様に、ロウ電極の他
に、必要に応じて絶縁層、配向膜などを設けてもよい。
【0029】カラム電極は、例えば、少なくとも表示領
域において所定のピッチ間隔で、互いに平行に並ぶ複数
の帯状電極を含むものとすればよい。ロウ電極も、例え
ば、少なくとも表示領域において所定のピッチ間隔で、
互いに平行に並ぶ複数の帯状電極を含むものとすればよ
い。そして、例えば、カラム電極を構成する帯状電極
と、ロウ電極を構成する帯状電極が互いに直交する、い
わゆるマトリクス構造にすればよい。
【0030】カラム電極及びロウ電極(行電極及び列電
極、X電極及びY電極)は、例えば、パネル素子を単純
マトリックス駆動するために設けられるものである。
【0031】カラム電極及びロウ電極は、例えば、MI
M(metal insulator metal )素子を用いたアクティブ
マトリックス駆動を行うために設けられるものでもよ
い。この場合、例えば、カラム電極及びロウ電極のうち
のいずれか一方の電極(カラム電極又はロウ電極を構成
する帯状電極)に複数のMIM素子を接続しておき、各
MIM素子に対向する位置に他方の電極の帯状電極を配
置すればよい。MIM素子は、これを接続する電極が形
成されている側の基板上に形成すればよい。
【0032】カラム電極及びロウ電極は、7セグメント
表示、キャラクター表示等を行うために設けられるもの
でもよい。
【0033】カラム電極及びロウ電極は、例えば、これ
らのうちのいずれか一方をいわゆるデータ電極(信号電
極)として利用し、他方をいわゆる走査電極として利用
すればよい。
【0034】いずれにしてもカラム電極は、このカラム
電極が形成されているカラム基板(第1基板)の二つの
面のうちの、該カラム基板が属するパネル素子のロウ基
板(第2基板)に臨む側の面に形成されている。また、
ロウ電極は、このロウ電極が形成されているロウ基板の
二つの面のうちの、該ロウ基板が属するパネル素子のカ
ラム基板に臨む側の面に形成されている。
【0035】カラム電極はパネル素子を駆動するための
駆動素子に接続される。ロウ電極もパネル素子を駆動す
るための駆動素子に接続される。駆動素子は、例えば、
駆動IC(ドライバIC)である。
【0036】カラム電極に接続される駆動素子及びロウ
電極に接続される駆動素子は、いずれもパネル素子を駆
動するための駆動装置の一部である。駆動装置は、駆動
素子の他に、例えば、該駆動素子の駆動制御を行う制御
部を有するものである。これらカラム電極に接続される
駆動素子及びロウ電極に接続される駆動素子を有する駆
動装置は、積層型表示パネル全体の駆動を行う駆動装置
であっても、他のパネル素子の駆動とは独立してパネル
素子の駆動を行う駆動装置であってもよい。
【0037】カラム電極は、例えば、このカラム電極が
形成されているカラム基板上において直接駆動素子に接
続すればよい。すなわち、カラム電極に接続する駆動素
子は、カラム基板上に直接実装して、カラム電極に直接
接続してもよい。ロウ電極も同様に、ロウ基板上におい
て直接駆動素子に接続してもよい。このように基板上に
直接駆動素子を実装する場合には、例えば、実装された
駆動素子を駆動装置の制御部に接続するための中継基板
をさらに基板に接続すればよい。
【0038】カラム電極は、TCP(Tape Carrier Pac
kage)などの駆動素子が実装された基板をカラム基板に
接続することで、間接的に駆動素子に接続してもよい。
ロウ電極も同様に、TCPなどの駆動素子が実装された
基板をロウ基板に接続することで、間接的に駆動素子に
接続してもよい。このように駆動素子が実装された基板
をパネル素子の基板に接続する場合には、例えば、駆動
素子が実装された基板に、該駆動素子を駆動装置の制御
部に接続するための中継基板をさらに接続すればよい。
或いは、駆動素子が実装された基板を中継基板を介さず
に駆動装置の制御部に直接接続してもよい。
【0039】本発明に係るいずれのタイプの積層型表示
パネルにおいても、積層された複数(第1タイプにおい
ては三つ、第2又は第3タイプにおいては二つ)のパネ
ル素子の一部(全てではない一部)は互いに重なりあっ
ている。積層型表示パネルにおいては、この全てのパネ
ル素子が互いに重なり合っている部分の少なくとも一部
(代表的には、その大部分)を表示領域として利用す
る。このパネル素子が互いに重なり合っている部分は、
代表的には、四角形状にすればよい。また、表示領域
も、代表的には、四角形状にすればよい。
【0040】さらに言うと、本発明に係るいずれのタイ
プの積層型表示パネルにおいても、カラム電極が形成さ
れているカラム基板(第1基板)は、他の全ての基板と
重なり合うオーバーラップ部分を有しており、ロウ電極
が形成されているロウ基板(第2基板)も他の全ての基
板と重なり合うオーバーラップ部分を有している。
【0041】積層された三つのパネル素子を有する第1
タイプの積層型表示パネルにおいては、カラム基板のオ
ーバーラップ部分は、他の五つの基板(他のカラム基板
二つとロウ基板三つ)に重なり合う部分である。また、
ロウ基板のオーバーラップ部分は、他の五つの基板(他
のカラム基板三つとロウ基板二つ)に重なり合う部分で
ある。
【0042】積層された二つのパネル素子を有する第2
又は第3タイプの積層型表示パネルにおいては、カラム
基板のオーバーラップ部分は、他の三つの基板(他のカ
ラム基板一つとロウ基板二つ)に重なり合う部分であ
る。また、ロウ基板のオーバーラップ部分は、他の三つ
の基板(他のカラム基板二つとロウ基板一つ)に重なり
合う部分である。
【0043】本発明に係るいずれのタイプの積層型表示
パネルにおいても、カラム基板は、オーバーラップ部分
の他に、このオーバーラップ部分から所定方向に延設さ
れたカラム電極を駆動素子に接続するための接続部分を
有している。ロウ基板も、同様に、オーバーラップ部分
の他に、このオーバーラップ部分から所定方向に延設さ
れたロウ電極を駆動素子に接続するための接続部分を有
している。
【0044】カラム基板の接続部分のオーバーラップ部
分からの延設方向は、例えば、表示領域においてカラム
電極が延びる方向に平行な方向とすればよい。同様に、
ロウ基板の接続部分のオーバーラップ部分からの延設方
向は、例えば、表示領域においてロウ電極が延びる方向
に平行な方向とすればよい。
【0045】カラム基板の接続部分には、カラム電極を
駆動素子に接続するための電極パターンが、カラム電極
形成面に形成されている。駆動素子を直接カラム基板に
実装する場合には、この電極パターンは、例えば、表示
領域におけるカラム電極ピッチを駆動素子の出力リード
ピッチに変換するためのパターンである。ロウ基板の接
続部分にも、同様に、ロウ電極を駆動素子に接続するた
めの電極パターンが、ロウ電極形成面に形成されてい
る。
【0046】カラム基板の接続部分は、他の基板の全て
には重なり合っていない。ロウ基板の接続部分も、他の
基板の全てには重なりあっていない。カラム基板の接続
部分及びロウ基板の接続部分は、いずれも全てではない
1又は2以上の他の基板と重なり合っていてもよい。
【0047】同じパネル素子のカラム基板とロウ基板
は、互いに一部だけが重なりあっていいる。カラム基板
のオーバーラップ部分(他のパネル素子の基板も含む他
の全ての基板と重なり合うカラム基板部分)は、該カラ
ム基板と同じパネル素子のロウ基板と重なり合う部分の
少なくとも一部(代表的には、全部又は大部分)であ
る。同様に、ロウ基板のオーバーラップ部分(他のパネ
ル素子の基板も含む他の全ての基板と重なり合うロウ基
板部分)は、該ロウ基板と同じパネル素子のカラム基板
と重なり合う部分の少なくとも一部(代表的には、全部
又は大部分)である。
【0048】同じパネル素子のカラム基板とロウ基板
は、例えば、いずれも四角形状のものとし、これらを
「L」字状に重ね合わせればよい。この場合、カラム基
板のロウ基板に重なっていない部分を駆動素子に接続す
るための接続部分として利用し、ロウ基板のカラム基板
に重なっていない部分を駆動素子に接続するための接続
部分として利用すればよい。
【0049】同じパネル素子のカラム基板とロウ基板
は、例えば、いずれも四角形状のものとし、これらを
「+」字状に重ね合わせてもよい。この場合、例えば、
カラム基板のロウ基板に重なっていない離れた二つの部
分のうちの一方の部分を接続部分として利用し、ロウ基
板のカラム基板に重なっていない離れた二つの部分のう
ちの一方の部分を接続部分として利用すればよい。ただ
し、この場合には、カラム基板のロウ基板と重なってい
ない二つの部分のうちの接続部分として利用しない部分
の幅については、詳しくは後述するように制限がある。
ロウ基板のカラム基板と重なっていない二つの部分のう
ちの接続部分として利用しない部分の幅についても、同
様に制限がある。
【0050】本発明に係るいずれのタイプの積層型表示
パネルにおいても、全てのパネル素子が重なり合う部分
を中心とした(オーバーラップ部分を中心とした)、同
じパネル素子のカラム基板の接続部分の延設方向と、ロ
ウ基板の接続部分の延設方向は、90°の角度をなして
いる。なお、以降の説明では、全てのパネル素子が重な
り合う部分を中心とした、カラム基板又はロウ基板の接
続部分の延設方向を、単にカラム基板又はロウ基板の接
続部分の延設方向と言うことがある。
【0051】本発明に係るいずれのタイプの積層型表示
パネルにおいても、各パネル素子のカラム基板及びロウ
基板の積層順や、各基板の接続部分の延設方向などに特
徴がある。
【0052】以下、第1、第2及び第3の各タイプの積
層型表示パネルについて順に説明する。 [1−1]第1タイプの積層型表示パネル 第1タイプの積層型表示パネルは、積層された第1、第
2及び第3の三つのパネル素子を備えており、前記各パ
ネル素子は互いに対向する第1及び第2の一対の基板を
それぞれ有しており、前記各パネル素子の第1基板の第
2基板に臨む側の面にはカラム電極が形成されており、
該第2基板の該第1基板に臨む側の面にはロウ電極が形
成されており、前記各パネル素子の第1基板は、他の五
つの基板に重なり合ったオーバーラップ部分と、該オー
バーラップ部分から延設されて、該第1基板上のカラム
電極を駆動素子に接続するための接続部分とを有してお
り、前記各パネル素子の第2基板は、他の五つの基板に
重なり合ったオーバーラップ部分と、該オーバーラップ
部分から延設されて、該第2基板上のロウ電極を駆動素
子に接続するための接続部分とを有しており、前記第
1、第2及び第3パネル素子は、第1パネル素子の第1
基板、第1パネル素子の第2基板、第2パネル素子の第
2基板、第2パネル素子の第1基板、第3パネル素子の
第1基板、第3パネル素子の第2基板の順にこれら基板
が並ぶように重ね合わされており、前記第1、第2及び
第3パネル素子の互いに重なり合っている部分を中心と
した第1パネル素子の第2基板の接続部分の延設方向
と、該第2基板に隣合う第2パネル素子の第2基板の接
続部分の延設方向は同じであり、前記第1、第2及び第
3パネル素子の互いに重なり合っている部分を中心とし
た第2パネル素子の第1基板の接続部分の延設方向と、
該第1基板に隣合う第3パネル素子の第1基板の接続部
分の延設方向は同じであり、前記第1、第2及び第3パ
ネル素子の互いに重なり合っている部分を中心とした第
1パネル素子の第1基板の接続部分の延設方向、第1パ
ネル素子の第2基板の接続部分及び第2パネル素子の第
2基板の接続部分の延設方向、第2パネル素子の第1基
板の接続部分及び第3パネル素子の第1基板の接続部分
の延設方向、第3パネル素子の第2基板の接続部分の延
設方向は、この順に90°ずつずれていることを特徴と
する積層型表示パネルである。
【0053】第1タイプの積層型表示パネルは、順次積
層された第1、第2及び第3の三つのパネル素子を有し
ている。
【0054】第1パネル素子及び第3パネル素子のいず
れのパネル素子を観察側に配置してもよい。すなわち、
第1パネル素子は、三つのパネル素子のうちで観察側に
最も近い位置に配置されるパネル素子であっても、観察
側から最も遠い位置に配置されるパネル素子であっても
よい。いずれにしても、これら三つのパネル素子のなか
では第2パネル素子は真ん中に配置される。
【0055】第1タイプの積層型表示パネルにおいて
は、第1、第2及び第3のパネル素子は、これらパネル
素子のカラム基板(第1基板)及びロウ基板(第2基
板)が次の順序で並ぶように重ね合わされている。
【0056】第1パネル素子のカラム基板、第1パネル
素子のロウ基板、第2パネル素子のロウ基板、第2パネ
ル素子のカラム基板、第3パネル素子のカラム基板、第
3パネル素子のロウ基板の順にこれら基板は並んでい
る。さらに言うと、カラム基板、ロウ基板、ロウ基板、
カラム基板、カラム基板、ロウ基板の順に並んでいる。
反対側から見れば、ロウ基板、カラム基板、カラム基
板、ロウ基板、ロウ基板、カラム基板の順に並んでい
る。
【0057】すなわち、隣合う二つパネル素子の隣合う
二つの基板は、いずれもロウ基板であるか、或いは、い
ずれもカラム基板である。
【0058】また、第1タイプの積層型表示パネルにお
いては、隣合う二つのパネル素子の隣合う二つの基板の
各接続部分の延設方向は同じである。さらに詳しく言う
と、第1パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方向
と、第2パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方向は
同じである。また、第2パネル素子のカラム基板の接続
部分の延設方向と、第3パネル素子のカラム基板の接続
部分の延設方向は同じである。
【0059】さらに第1タイプの積層型表示パネルにお
いては、 1)第1パネル素子のカラム基板の接続部分の延設方
向、 2)第1パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方向
(=第2パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方
向)、 3)第2パネル素子のカラム基板の接続部分の延設方向
(=第3パネル素子のカラム基板の接続部分の延設方
向)、 4)第3パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方向、 はこの順に90°ずつずれていて、互いに異なってい
る。
【0060】すなわち、第1パネル素子のカラム基板の
接続部分の延設方向には、他の基板の接続部分は延設さ
れていない。これにより、第1パネル素子のカラム基板
の接続部分は、他の基板に重ならないように露出させる
ことができる。さらに言うと、第1パネル素子のカラム
基板の接続部分のカラム電極形成面を露出させることが
できる。
【0061】第3パネル素子のロウ基板の接続部分の延
設方向にも、同様に、他の基板の接続部分は延設されて
いない。これにより、第3パネル素子のロウ基板の接続
部分は、露出させることができる。さらに言うと、第3
パネル素子のロウ基板の接続部分のロウ電極形成面を露
出させることができる。
【0062】互いに隣合う第1パネル素子のロウ基板と
第2パネル素子のロウ基板の各接続部分の延設方向は同
じではあるが、次に述べる理由により、第1パネル素子
のロウ基板の接続部分のロウ電極形成面及び第2パネル
素子のロウ基板の接続部分のロウ電極形成面は露出させ
ることができる。また、延設方向が同じこれら接続部分
の該延設方向における各幅が同じであっても、これら接
続部分の電極形成面を露出させることができる。
【0063】これは、第1パネル素子のロウ電極は第1
パネル素子のカラム基板に臨む側のロウ基板面に形成さ
れているとともに、第2パネル素子のロウ電極は第2パ
ネル素子のカラム基板に臨む側のロウ基板面に形成され
ているためである。別の言い方をすると、これらロウ電
極は、第1パネル素子のロウ基板と第2パネル素子のロ
ウ基板の間には配置されていないからである。
【0064】第2パネル素子のカラム基板の接続部分の
カラム電極形成面及び第3パネル素子のカラム基板の接
続部分のカラム電極形成面のいずれについても、これら
接続部分の延設方向は同じではあるが、上記と同様の理
由によって、露出させることができる。また、延設方向
が同じこれら接続部分の該延設方向における各幅が同じ
であっても、これら接続部分の電極形成面を露出させる
ことができる。
【0065】すなわち、第1タイプの積層型表示パネル
においては、第1、第2及び第3パネル素子の六つの接
続部分のいずれの電極形成面についても、露出させるこ
とができる。
【0066】第1タイプの積層型表示パネルにおいて
は、各パネル素子のいずれの基板の接続部分の電極形成
面も、その全ての部分が他のパネル素子の基板に隠され
ることなく、その少なくとも一部(代表的には、大部分
又は全部)を露出させればよい。
【0067】これにより、接続部分の電極形成面に駆動
素子を直接実装する場合には、第1、第2及び第3のパ
ネル素子が積層された状態で、この実装を容易に行うこ
とができる。いずれの接続部分における駆動素子の実装
も容易に行うことができる。駆動素子の実装のリペアも
容易に行うことができる。この場合、駆動素子を駆動装
置の制御部に接続するための中継基板についても、接続
部分に容易に接続することができる。中継基板の接続の
リペアも容易に行うことができる。
【0068】また、TCP等の駆動素子が実装されてい
る基板を接続部分に接続する場合にも、三つのパネル素
子が積層された状態で、この接続を容易に行うことがで
きる。いずれの接続部分における駆動素子が実装されて
いる基板の接続も容易に行うことができる。この接続の
リペアも容易に行うことができる。
【0069】また、第1タイプの積層型表示パネルにお
いては、全ての基板の接続部分の電極形成面が露出する
にもかかわらず、各接続部分の延設方向における幅は駆
動素子の実装などに最低限必要な幅で済む。したがっ
て、額縁幅をそれだけ小さくすることができる。
【0070】なお、例えば第1パネル素子のカラム基板
の接続部分の全てに重ならない範囲で、さらに言うと、
該接続部分に例えば駆動素子を直接実装するときにはそ
の実装の妨げとならない範囲で、他の五つの基板のいず
れか1又は2以上の基板には、その基板のオーバーラッ
プ部分から第1パネル素子のカラム基板の接続部分の延
設方向と同じ方向に延設された延設部分があってもよ
い。他の基板の接続部分の延設方向についても同様であ
る。同様のことは、第2、第3のいずれのタイプの積層
型表示パネルにおいても言える。 [1−2]第2タイプの積層型表示パネル 第2タイプの積層型表示パネルは、積層された第1及び
第2の二つのパネル素子を備えており、前記各パネル素
子は互いに対向する第1及び第2の一対の基板をそれぞ
れ有しており、前記各パネル素子の第1基板の第2基板
に臨む側の面にはカラム電極が形成されており、該第2
基板の該第1基板に臨む側の面にはロウ電極が形成され
ており、前記各パネル素子の第1基板は、他の三つの基
板に重なり合ったオーバーラップ部分と、該オーバーラ
ップ部分から延設されて、該第1基板上のカラム電極を
駆動素子に接続するための接続部分とを有しており、前
記各パネル素子の第2基板は、他の三つの基板に重なり
合ったオーバーラップ部分と、該オーバーラップ部分か
ら延設されて、該第2基板上のロウ電極を駆動素子に接
続するための接続部分とを有しており、互いに隣合う前
記第1パネル素子の内側の基板と前記第2パネル素子の
内側の基板は、いずれもカラム電極が形成されている第
1基板、又は、いずれもロウ電極が形成されている第2
基板であり、前記第1パネル素子と第2パネル素子の互
いに重なりあっている部分を中心とした、互いに隣合う
前記第1パネル素子の内側の基板と前記第2パネル素子
の内側の基板の各接続部分の延設方向は同じであり、前
記第1パネル素子と第2パネル素子の互いに重なりあっ
ている部分を中心とした第1パネル素子の外側の基板の
接続部分の延設方向、第1パネル素子の内側の基板の接
続部分及び第2パネル素子の内側の基板の接続部分の延
設方向、第2パネル素子の外側の基板の接続部分の延設
方向は、この順に90°ずつずれていることを特徴とす
る積層型表示パネルである。
【0071】第2タイプの積層型表示パネルは、順次積
層された第1及び第2の二つのパネル素子を有してい
る。
【0072】第2タイプの積層型表示パネルは、以下に
述べるように、前記第1タイプの積層型表示パネルから
第1パネル素子又は第3パネル素子を除いたものと同じ
構造を有している。
【0073】第2タイプの積層型表示パネルにおいて
は、互いに隣合う前記第1パネル素子の内側の基板と前
記第2パネル素子の内側の基板は、いずれもカラム電極
が形成されている第1基板(カラム基板)、又は、いず
れもロウ電極が形成されている第2基板(ロウ基板)で
ある。
【0074】さらに詳しく言うと、第2タイプの積層型
表示パネルにおいては、四つの基板は次のように積層さ
れている。第1パネル素子のカラム基板、第1パネル素
子のロウ基板、第2パネル素子のロウ基板、第2パネル
素子のカラム基板の順にこれら基板は積層されている。
或いは、第1パネル素子のロウ基板、第1パネル素子の
カラム基板、第2パネル素子のカラム基板、第2パネル
素子のロウ基板の順にこれら基板は積層されている。
【0075】第2タイプの積層型表示パネルにおいて
も、第1タイプの積層型表示パネルと同様に、第1パネ
ル素子の内側の基板の接続部分の延設方向と、この基板
に隣合う第2パネル素子の内側の基板の接続部分の延設
方向は同じである。
【0076】さらに第2タイプの積層型表示パネルにお
いても、第1タイプの積層型表示パネルと同様に、 1)第1パネル素子の外側の基板の接続部分の延設方
向、 2)第1パネル素子の内側の基板の接続部分の延設方向
(=第2パネル素子の内側の基板の接続部分の延設方
向)、 3)第2パネル素子の外側の基板の接続部分の延設方
向、 はこの順に90°ずつずれていて、互いに異なってい
る。
【0077】これらにより、第2タイプの積層型表示パ
ネルにおいても、第1タイプの積層型表示パネルと同様
に、各基板の接続部分の電極形成面を露出させることが
できる。
【0078】第2タイプの積層型表示パネルにおいて
も、第1タイプの積層型表示パネルと同様に、各パネル
素子のいずれの基板の接続部分の電極形成面も、その全
ての部分が他のパネル素子の基板に隠されることなく、
その少なくとも一部(代表的には、大部分又は全部)を
露出させればよい。
【0079】これにより、いずれの接続部分において
も、駆動素子を接続部分の電極形成面に直接実装すると
きには、二つのパネル素子が重なり合った状態で、その
実装を容易に行うことができる。また、二つのパネル素
子が重なり合った状態で、中継基板も容易に接続するこ
とができる。TCP等の駆動素子が実装されている基板
を接続部分に接続するときにも、二つのパネル素子が重
なり合った状態で、その接続を容易に行うことができ
る。また、いずれの接続部分においても駆動素子の実装
等のリペアも容易に行うことができる。
【0080】また、第2タイプの積層型表示パネルにお
いても、第1タイプの積層型表示パネルと同様に、全て
の基板の接続部分の電極形成面が露出するにもかかわら
ず、各接続部分の延設方向における幅は駆動素子の実装
などに最低限必要な幅で済む。したがって、額縁幅をそ
れだけ小さくすることができる。
【0081】第2タイプの積層型表示パネルは、各基板
の接続部分の延設方向は三方向だけであるので、それだ
け額縁幅、額縁サイズはさらに小さくすることができ
る。 [1−3]第3タイプの積層型表示パネル 第3タイプの積層型表示パネルは、積層された第1及び
第2の二つのパネル素子を備えており、前記各パネル素
子は互いに対向する第1及び第2の一対の基板をそれぞ
れ有しており、前記各パネル素子の第1基板の第2基板
に臨む側の面にはカラム電極が形成されており、該第2
基板の該第1基板に臨む側の面にはロウ電極が形成され
ており、前記各パネル素子の第1基板は、他の三つの基
板に重なり合ったオーバーラップ部分と、該オーバーラ
ップ部分から延設されて、該第1基板上のカラム電極を
駆動素子に接続するための接続部分とを有しており、前
記各パネル素子の第2基板は、他の三つの基板に重なり
合ったオーバーラップ部分と、該オーバーラップ部分か
ら延設されて、該第2基板上のロウ電極を駆動素子に接
続するための接続部分とを有しており、前記第1パネル
素子と第2パネル素子の互いに重なりあっている部分を
中心とした、前記第1パネル素子の第1基板の接続部分
の延設方向、前記第1パネル素子の第2基板の接続部分
の延設方向、前記第2パネル素子の第1基板の接続部分
の延設方向及び前記第2パネル素子の第2基板の接続部
分の延設方向は、所定の順序で90°ずつずれているこ
とを特徴とする積層型表示パネルである。
【0082】第3タイプの積層型表示パネルは、積層さ
れた第1及び第2のパネル素子を有している。
【0083】第3タイプの積層型表示パネルにおいて
は、 1)第1パネル素子のカラム基板の接続部分の延設方向 2)第1パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方向、 3)第2パネル素子のカラム基板の接続部分の延設方
向、 4)第2パネル素子のロウ基板の接続部分の延設方向、 は所定の順序で90°ずつずれていて、互いに異なって
いる。
【0084】これらにより、第3タイプの積層型表示パ
ネルにおいても、第1タイプの積層型表示パネルと同様
に、各基板の接続部分の電極形成面を露出させることが
できる。
【0085】第3タイプの積層型表示パネルにおいて
も、第1タイプの積層型表示パネルと同様に、各パネル
素子のいずれの基板の接続部分の電極形成面も、その全
ての部分が他のパネル素子の基板に隠されることなく、
その少なくとも一部(代表的には、大部分又は全部)を
露出させればよい。
【0086】これにより、第3タイプの積層型表示パネ
ルにおいても、第1タイプの積層型表示パネルと同様
に、いずれの基板接続部分の電極形成面も露出させるこ
とができる。これにより、いずれの接続部分において
も、駆動素子を接続部分の電極形成面に直接実装すると
きには、二つのパネル素子が重なり合った状態で、その
実装を容易に行うことができる。また、二つのパネル素
子が重なり合った状態で、中継基板も容易に接続するこ
とができる。TCP等の駆動素子が実装されている基板
を接続部分に接続するときにも、二つのパネル素子が重
なり合った状態で、その接続を容易に行うことができ
る。また、いずれの接続部分においても駆動素子の実装
等のリペアを容易に行うことができる。
【0087】また、第3タイプの積層型表示パネルにお
いても、第1タイプの積層型表示パネルと同様に、いず
れの基板接続部分の電極形成面も露出するにもかかわら
ず、各接続部分の延設方向における幅は駆動素子の実装
などに最低限必要な幅で済む。したがって、額縁幅をそ
れだけ小さくすることができる。
【0088】第3タイプの積層型表示パネルにおいて
は、互いに隣合う前記第1パネル素子の内側の基板と前
記第2パネル素子の内側の基板は、いずれもカラム基板
としてもよく、いずれもロウ基板としてもよく、いずれ
か一方をカラム基板とし、他方をロウ基板としてもよ
い。
【0089】さらに詳しく言うと、第3タイプの積層型
表示パネルにおいては、四つの基板は次の(a)〜
(d)で述べるように積層すればよい。 (a)例えば、第1パネル素子のカラム基板、第1パネ
ル素子のロウ基板、第2パネル素子のロウ基板、第2パ
ネル素子のカラム基板の順にこれら基板は重ね合わせれ
ばよい。 (b)第1パネル素子のロウ基板、第1パネル素子のカ
ラム基板、第2パネル素子のカラム基板、第2パネル素
子のロウ基板の順にこれら基板を重ね合わせてもよい。 (c)第1パネル素子のカラム基板、第1パネル素子の
ロウ基板、第2パネル素子のカラム基板、第2パネル素
子のロウ基板の順にこれら基板を重ね合わせてもよい。 (d)第1パネル素子のロウ基板、第1パネル素子のカ
ラム基板、第2パネル素子のロウ基板、第2パネル素子
のカラム基板の順にこれら基板を重ね合わせてもよい。 [1−4]第1、第2又は第3タイプの積層型表示パネ
ル (a) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、額縁幅を小さくするために、各
接続部分の延設方向における幅はいずれも、例えば、駆
動素子の実装等に最低限必要な幅とすればよい。
【0090】延設方向が同じ接続部分を有する第1又は
第2タイプの積層型表示パネルにおいては、これら延設
方向が同じ接続部分の該延設方向における幅は例えば同
じにすればよい。延設方向が同じ接続部分の各幅を同じ
にしても、前述のように、これら接続部分の電極形成面
はいずれも露出させることができるので、駆動素子の実
装等は容易に行うことができる。 (b) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、互いに隣合う二つの基板の少な
くともオーバーラップ部分は、例えば、接着剤で貼り合
わせればよい。
【0091】延設方向が同じ接続部分を有する第1又は
第2タイプの積層型表示パネルにおいては、互いに隣合
う二つの基板のオーバーラップ部分だけでなく、接続部
分も接着剤で貼り合わせてもよい。
【0092】接着剤としては、例えば、粘着フィルム、
両面接着テープ、液状接着剤などを採用すればよい。 (c) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、前述のように薄型化、軽量化な
どのために、第1及び第2基板(カラム基板及びロウ基
板)は、例えば、樹脂フィルム基板とすればよい。
【0093】基板として利用する樹脂フィルムは、通
常、リール(ロール)等に巻き付けられており、そのフ
ィルムを所定形状にカットして、そのカットされたフィ
ルムが基板として利用される。そのため、樹脂フィルム
基板には、リールに巻き付けられていたときの影響で、
巻きぐせがついていることがある。
【0094】このように樹脂フィルム基板に巻きぐせが
ついているときには、カラム電極は、例えば、巻きぐせ
により形成される該基板(カラム基板)の凸面側に形成
すればよい。同様に、ロウ電極も、例えば、巻きぐせに
より形成される基板(ロウ基板)の凸面側に形成すれば
よい。このように電極を基板の凸面側に形成する利点に
ついては、本発明に係る積層型表示パネルの製造方法の
説明の中で述べる。 (d) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、前述のように基板の接続部分に
は、例えば、駆動素子を直接実装すればよい。
【0095】この駆動素子(例えば駆動IC)の実装に
は、例えば、ACF(AnisotoropicConductive Film:
異方性導電膜)や、異方性導電ペーストなどの異方性導
電接着剤を用いればよい。
【0096】延設方向が同じ接続部分を有する第1又は
第2タイプの積層型表示パネルにおいては、接続部分の
延設方向が同じである互いに隣合う二つの基板のうちの
一方の基板に実装する駆動素子は、例えば、他方の基板
に実装されている駆動素子に重ならない位置に実装すれ
ばよい。
【0097】接続部分の延設方向が同じである互いに隣
合う二つの基板のうちの一方の基板に実装する駆動素子
は、他方の基板に実装されている駆動素子に重なり合う
位置に実装してもよい。 (e) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、上記のよう基板の接続部分に直
接駆動素子を実装する場合には、該基板の接続部分に
は、例えば、実装された駆動素子を駆動装置の制御部に
接続するための中継基板をさらに接続すればよい。
【0098】この中継基板の接続には、例えば、ACF
等の異方性導電接着剤を用いればよい。
【0099】この中継基板は、例えば、フレキシブル基
板とすればよい。フレキシブルな中継基板を採用すれ
ば、該中継基板は積層型表示パネルの観察側とは反対側
の方へ折り返すことができ、額縁幅を小さくすることが
できる。 (f) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、前述のように、基板の接続部分
には、駆動素子が実装されている基板(例えばTCP)
を接続してもよい。
【0100】この駆動素子が実装されている基板の接続
には、例えば、ACF等の異方性導電接着剤を用いれば
よい。
【0101】この駆動素子が実装されている基板は、例
えば、フレキシブル基板とすればよい。フレキシブルな
基板を採用すれば、該基板を積層型表示パネルの観察側
とは反対側の方へ折り返すことで、額縁幅を小さくする
ことができる。 (g) 第1タイプの積層型表示パネルは、上記述べた
構造の順次積層された三つのパネル素子の他に、これら
に積層された1又は2以上のパネル素子をさらに有して
いてもよい。
【0102】第2又は第3タイプの積層型表示パネル
は、上記述べた構造の順次積層された二つのパネル素子
の他に、これらに積層された1又は2以上のパネル素子
をさらに有していてもよい。 (h) 第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルにおいても、各パネル素子は、例えば、カラ
ム電極が形成されたカラム基板と、ロウ電極が形成され
たロウ基板の間に液晶が配置された液晶パネル素子とす
ればよい。
【0103】基板間に配置する液晶(液晶組成物)は、
例えば、コレステリック相を示す液晶(例えば、室温で
コレステリック相を示す液晶)を含む液晶組成物とすれ
ばよい。コレステリック相を示す液晶は、液晶のヘリカ
ルピッチに応じた波長の光を選択的に反射する。そのた
め、コレステリック相を示す液晶を含む液晶パネル素子
は、反射型の液晶パネル素子として利用できる。
【0104】コレステリック相を示す液晶としては、例
えば、それ自体がコレステリック相を示すコレステリッ
ク液晶や、ネマティック液晶にカイラル材料を添加した
カイラルネマティック液晶などを採用すればよい。カイ
ラルネマティック液晶は、カイラル材料の添加量によっ
て、ヘリカルピッチを調整でき、選択反射波長を簡単に
調整できる利点がある。 [2]積層型表示パネルの製造方法 上記第1、第2及び第3タイプの積層型表示パネルの製
造方法を以下に示す。 [2−1]第1タイプの積層型表示パネルの製造方法 第1タイプの積層型表示パネルの製造方法は、第1、第
2及び第3の三つのパネル素子が積層された積層型表示
パネルの製造方法であって、カラム電極が形成された第
1基板及びロウ電極が形成された第2基板を用いて前記
各パネル素子を形成するパネル素子形成工程と、形成さ
れた各パネル素子を所定の順序で重ね合わせる重ね合わ
せ工程とを含んでおり、前記各パネル素子の第1基板に
は、最終的には他の五つの基板に重なり合ったオーバー
ラップ部分と、該オーバーラップ部分から延設されて、
該第1基板上のカラム電極を駆動素子に接続するための
接続部分とを設け、前記各パネル素子の第2基板には、
最終的には他の五つの基板に重なり合ったオーバーラッ
プ部分と、該オーバーラップ部分から延設されて、該第
2基板上のロウ電極を駆動素子に接続するための接続部
分とを設け、前記パネル素子形成工程においては、前記
カラム電極とロウ電極がいずれも基板内側に配置される
ように前記第1及び第2基板を重ね合わせ、前記重ね合
わせ工程においては、前記第1パネル素子の第1基板、
第1パネル素子の第2基板、第2パネル素子の第2基
板、第2パネル素子の第1基板、第3パネル素子の第1
基板、第3パネル素子の第2基板の順にこれら基板が並
ぶように、前記第1、第2及び第3パネル素子を重ね合
わせ、前記重ね合わせ工程においては、前記第1、第2
及び第3パネル素子の互いに重なり合っている部分を中
心とした第1パネル素子の第2基板の接続部分の延設方
向と、該第2基板に隣合う第2パネル素子の第2基板の
接続部分の延設方向が同じになるように、前記第1、第
2及び第3パネル素子を重ね合わせ、前記重ね合わせ工
程においては、前記第1、第2及び第3パネル素子の互
いに重なり合っている部分を中心とした第2パネル素子
の第1基板の接続部分の延設方向と、該第1基板に隣合
う第3パネル素子の第1基板の接続部分の延設方向が同
じになるように、前記第1、第2及び第3パネル素子を
重ね合わせ、前記重ね合わせ工程においては、前記第
1、第2及び第3パネル素子の互いに重なり合っている
部分を中心とした第1パネル素子の第1基板の接続部分
の延設方向、第1パネル素子の第2基板の接続部分及び
第2パネル素子の第2基板の接続部分の延設方向、第2
パネル素子の第1基板の接続部分及び第3パネル素子の
第1基板の接続部分の延設方向、第3パネル素子の第2
基板の接続部分の延設方向が、この順に90°ずつずれ
るように、前記第1、第2及び第3パネル素子を重ね合
わせることを特徴とする積層型表示パネルの製造方法で
ある。 [2−2]第2タイプの積層型表示パネルの製造方法 第2タイプの積層型表示パネルの製造方法は、第1及び
第2の二つのパネル素子が積層された積層型表示パネル
の製造方法であって、カラム電極が形成された第1基板
及びロウ電極が形成された第2基板を用いて前記各パネ
ル素子を形成するパネル素子形成工程と、形成された各
パネル素子を所定の順序で重ね合わせる重ね合わせ工程
とを含んでおり、前記各パネル素子の第1基板には、最
終的には他の三つの基板に重なり合ったオーバーラップ
部分と、該オーバーラップ部分から延設されて、該第1
基板上のカラム電極を駆動素子に接続するための接続部
分とを設け、前記各パネル素子の第2基板には、最終的
には他の三つの基板に重なり合ったオーバーラップ部分
と、該オーバーラップ部分から延設されて、該第2基板
上のロウ電極を駆動素子に接続するための接続部分とを
設け、前記パネル素子形成工程においては、前記カラム
電極とロウ電極がいずれも基板内側に配置されるように
前記第1及び第2基板を重ね合わせ、前記重ね合わせ工
程においては、互いに隣合う前記第1パネル素子の内側
の基板と前記第2パネル素子の内側の基板が、いずれも
カラム電極が形成されている第1基板となるように、又
は、いずれもロウ電極が形成されている第2基板となる
ように、前記第1及び第2パネル素子を重ね合わせ、前
記重ね合わせ工程においては、前記第1パネル素子と第
2パネル素子の互いに重なりあっている部分を中心とし
た、互いに隣合う前記第1パネル素子の内側の基板と前
記第2パネル素子の内側の基板の各接続部分の延設方向
が同じになるように、前記第1及び第2パネル素子を重
ね合わせ、前記重ね合わせ工程においては、前記第1パ
ネル素子と第2パネル素子の互いに重なりあっている部
分を中心とした第1パネル素子の外側の基板の接続部分
の延設方向、第1パネル素子の内側の基板の接続部分及
び第2パネル素子の内側の基板の接続部分の延設方向、
第2パネル素子の外側の基板の接続部分の延設方向が、
この順に90°ずつずれるように、前記第1及び第2パ
ネル素子を重ね合わせることを特徴とする積層型表示パ
ネルの製造方法である。 [2−3]第3タイプの積層型表示パネルの製造方法 第3タイプの積層型表示パネルの製造方法は、第1及び
第2の二つのパネル素子が積層された積層型表示パネル
の製造方法であって、カラム電極が形成された第1基板
及びロウ電極が形成された第2基板を用いて前記各パネ
ル素子を形成するパネル素子形成工程と、形成された各
パネル素子を所定の順序で重ね合わせる重ね合わせ工程
とを含んでおり、前記各パネル素子の第1基板には、最
終的には他の三つの基板に重なり合ったオーバーラップ
部分と、該オーバーラップ部分から延設されて、該第1
基板上のカラム電極を駆動素子に接続するための接続部
分とを設け、前記各パネル素子の第2基板には、最終的
には他の三つの基板に重なり合ったオーバーラップ部分
と、該オーバーラップ部分から延設されて、該第2基板
上のロウ電極を駆動素子に接続するための接続部分とを
設け、前記パネル素子形成工程においては、前記カラム
電極とロウ電極がいずれも基板内側に配置されるように
前記第1及び第2基板を重ね合わせ、前記重ね合わせ工
程においては、前記第1パネル素子と第2パネル素子の
互いに重なりあっている部分を中心とした前記第1パネ
ル素子の第1基板の接続部分の延設方向、前記第1パネ
ル素子の第2基板の接続部分の延設方向、前記第2パネ
ル素子の第1基板の接続部分の延設方向及び前記第2パ
ネル素子の第2基板の接続部分の延設方向が、所定の順
序で90°ずつずれるように、前記第1及び第2パネル
素子を重ね合わせることを特徴とする積層型表示パネル
の製造方法である。 [2−4] 本発明に係る第1、第2、第3タイプの製
造方法によると、前記説明した第1、第2、第3タイプ
の積層型表示パネルがそれぞれ作製できる。第1、第2
又は第3タイプの積層型表示パネルに関して述べたこと
は、同様のことが対応する第1、第2、第3タイプの製
造方法においても言える。
【0105】第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法も、カラム基板(第1基板)及びロウ基板(第2
基板)を用いて各パネル素子を形成するパネル素子形成
工程と、形成された各パネル素子を重ね合わせる重ね合
わせ工程を含んでいる。
【0106】パネル素子形成工程において用いるカラム
基板(ロウ基板)の形状は、詳しくは後述するように、
最終的な該基板の形状と異なっていてもよい。同様に、
重ね合わせ工程におけるカラム基板(ロウ基板)の形状
は、最終的な該基板の形状と異なっていてもよい。
【0107】第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、各パネル素子のカラム基板には、最
終的には他の全ての基板に重なり合ったオーバーラップ
部分と、該オーバーラップ部分から延設されて、カラム
電極を駆動素子に接続するための接続部分とを設ける。
また、各パネル素子のロウ基板には、最終的には他の全
ての基板に重なり合ったオーバーラップ部分と、該オー
バーラップ部分から延設されて、ロウ電極を駆動素子に
接続するための接続部分とを設ける。
【0108】そして、パネル素子形成工程における基板
の電極形成面の向き、重ね合わせ工程における各パネル
素子の各基板の積層順序又は(及び)重ね合わせ工程に
おける接続部分の延設方向を上記述べたようにすること
で、最終的に全ての基板接続部分の電極形成面が露出す
る積層型表示パネルを作製することができる。
【0109】第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、最終的に各パネル素子のいずれの基
板の接続部分の電極形成面も、その全ての部分が他のパ
ネル素子の基板に隠されることなく、その少なくとも一
部(代表的には、大部分又は全部)が露出するように、
パネル素子形成工程や重ね合わせ工程は行えばよい。 (a) これにより、パネル素子基板の接続部分に駆動
素子を直接実装する場合には、パネル素子を重ね合わせ
た後(重ね合わせ工程の後)に、駆動素子の実装を行う
ことができる。また、中継基板を接続部分に接続すると
きにも、その接続も重ね合わせ工程の後に行うことがで
きる。駆動素子の実装等のリペアも、重ね合わせ工程の
後に行うことができる。
【0110】第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、駆動素子を基板の接続部分に実装し
て、その基板上の電極を駆動素子に接続する実装工程
は、例えば、重ね合わせ工程の後に行えばよい。また、
中継基板を基板接続部分に接続する接続工程も、例え
ば、重ね合わせ工程に行えばよい。実装工程及び接続工
程を重ね合わせ工程の後に行えば、駆動素子や中継基板
が邪魔にならないので、パネル素子の重ね合わせなどを
容易に行うことができる。 (b) パネル素子基板の接続部分に駆動素子が実装さ
れた基板を接続する場合には、その接続も重ね合わせ工
程の後に行うことができる。
【0111】第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、TCP等の駆動素子が実装された基
板(駆動素子実装基板)をパネル素子の基板接続部分に
接続する接続工程は、例えば、重ね合わせ工程の後に行
えばよい。この駆動素子実装基板を接続する接続工程を
重ね合わせ工程の後に行えば、駆動素子実装基板が邪魔
にならないので、パネル素子の重ね合わせなどを容易に
行うことができる。 [2−5] 第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、パネル素子形成工程において、カラ
ム基板が形成されたカラム基板と、ロウ電極が形成され
たロウ基板の間に液晶を配置すれば、液晶パネル素子を
形成することができる。
【0112】基板間に挟む液晶を前述のようにカイラル
ネマティック液晶とすれば、反射型の液晶パネル素子を
作製できる。 [2−6] 第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、重ね合わせ工程において、互いに隣
合う二つの基板の少なくともオーバーラップ部分は粘着
フィルム、両面接着テープ、液状接着剤等の接着剤で貼
り合わせてもよい。
【0113】また、延設方向が同じ接続部分を有する積
層型表示パネルが形成される第1又は第2タイプの製造
方法においては、互いに隣合う二つのパネル素子の互い
に隣合う二つの基板のオーバーラップ部分及び接続部分
のいずれも接着剤で貼り合わせてもよい。
【0114】第1、第2及び第3タイプのいずれのタイ
プの製造方法においても、重ね合わせ工程において、例
えば、パネル素子の位置決めをして、パネル素子は重ね
合わせをすればよい。この位置決めは、例えば、各パネ
ル素子のカラム基板又は(及び)ロウ基板にアライメン
トマーク(レジストレーションマーク)を設けておき、
このアライメントマークを利用して行えばよい。位置決
めには、従来より知られた画像処理の手法を採用しても
よい。アライメントマークは、例えば、電極材料によっ
て形成すればよい。アライメントマークは、例えば、基
板の表示領域外に形成すればよい。アライメントマーク
は、最終的には取り除かれる基板部分に形成してもよ
い。パネル素子の所定の1又は2以上のドット(画素)
において表示を行い、その表示をアライメントマークと
して利用してもよい。 [2−7] 第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、前述のように、各パネル素子の各基
板には、最終的には他の全ての基板に重なり合ったオー
バーラップ部分と、該オーバーラップ部分から延設され
て、該基板上の電極を駆動素子に接続するための接続部
分とが設けられる。各基板の接続部分は、積層型表示パ
ネルの説明の中で述べたように、最終的には他の基板全
てには重なり合わない。
【0115】ここで重要なことは、各パネル素子の各基
板に他の全ての基板に重なり合うオーバーラップ部分
と、他の全ての基板には重なり合わない接続部分とが、
最終的に各基板に設けられればよいということである。
【0116】したがって、最終的に接続部分となる部分
(オーバーラップ部分から延設された延設部分)は、積
層型表示パネルの作製過程においては、他の全ての基板
に重なり合っていてもよい。この場合、他の基板の接続
部分の電極形成面を覆う基板部分(他の基板の接続部分
の電極形成面に重なり合う部分)は、代表的には、所定
のタイミング(例えば、パネル素子形成工程の前、パネ
ル素子形成工程の後、重ね合わせ工程の前、重ね合わせ
工程の後などの1又は2以上のタイミング)で、該接続
部分の電極形成面の少なくとも一部(代表的には、大部
分又は全部)が露出するように、カットすればよい。さ
らに言うと、他の基板の接続部分の電極形成面を覆う基
板部分は、所定のタイミングで、該接続部分への駆動素
子の実装等の妨げとならないように、カットすればよ
い。
【0117】第1、第2及び第3のいずれのタイプの製
造方法においても、例えば次の[2−7−1]、[2−
7−2]又は[2−7−3]に示すように、各基板の不
要な部分をカットするカット工程を設けて、積層型表示
パネルを作製してもよい。 [2−7−1] 例えば、重ね合わされた各パネル素子
の各第1基板及び各第2基板から不要な部分(カットす
べき部分)を取り除くアフターカット工程を重ね合わせ
工程の後に行えばよい。
【0118】この場合、例えば、パネル素子形成工程に
おいては各第1及び第2基板として次の形状の基板を用
い、アフターカット工程においてはその基板の次の部分
を取り除けばよい。
【0119】各第1基板としては、例えば、最終的に他
の基板と重なり合うオーバーラップ部分と、該オーバー
ラップ部分から90°の中心角度間隔で四方向に延設さ
れた四つの延設部分とを有する基板を用いればよい。同
様に、各第2基板としては、例えば、最終的に他の基板
と重なり合うオーバーラップ部分と、該オーバーラップ
部分から90°の中心角度間隔で四方向に延設された四
つの延設部分とを有する基板を用ればよい。
【0120】そして、アフターカット工程においては、
第1基板の四つの延設部分のうちの、接続部分として利
用する延設部分以外の延設部分を取り除くとともに、第
2基板の四つの延設部分のうちの、接続部分として利用
する延設部分以外の延設部分を取り除けばよい。
【0121】このようにすれば、接続部分として利用す
る延設部分及びアフターカット工程において取り除く延
設部分が、重ね合わせ工程などにおいてパネル素子の保
持などに利用でき、重ね合わせ工程を容易に行うことが
できる。 [2−7−2] 或いは、パネル素子形成工程において
は各第1及び第2基板として次の形状の基板を用い、ア
フターカット工程においてはその基板の次の部分を取り
除いてもよい。
【0122】各第1基板としては、例えば、最終的に他
の基板と重なり合うオーバーラップ部分と、該オーバー
ラップ部分から延設され、接続部分として利用する延設
部分と、該オーバーラップ部分から延設され、重ね合わ
せ工程においてパネル素子の保持のための保持部分とし
て利用する延設部分とを有する基板を用いればよい。同
様に、各第2基板としては、例えば、最終的に他の基板
と重なり合うオーバーラップ部分と、該オーバーラップ
部分から延設され、接続部分として利用する延設部分
と、該オーバーラップ部分から延設され、重ね合わせ工
程においてパネル素子の保持のための保持部分として利
用する延設部分とを有する基板を用いればよい。
【0123】そして、アフターカット工程においては、
第1基板の延設部分のうちの、接続部分として利用する
延設部分以外の延設部分を取り除くとともに、第2基板
の延設部分のうちの、接続部分として利用する延設部分
以外の延設部分を取り除けばよい。
【0124】なお、接続部分として利用する延設部分
と、保持部分として利用する延設部分は同じ延設部分で
あってもよい。アフターカット工程においては、接続部
分としては利用しない、重ね合わせ工程において保持部
分として利用した延設部分を取り除けばよい。
【0125】このようにしても、上記[2−7−1]で
述べた手法と同様に、接続部分として利用する延設部分
及びアフターカット工程において取り除く延設部分は、
重ね合わせ工程などにおいては保持部分として利用で
き、重ね合わせ工程を容易に行うことができる。 [2−7−3] 各第1基板及び各第2基板から不要な
部分を取り除くプレカット工程を重ね合わせ工程の前に
行うとともに、重ね合わされた各パネル素子の各第1基
板及び各第2基板から不要な部分を取り除くアフターカ
ット工程を重ね合わせ工程の後にさらに行ってもよい。
【0126】この場合、例えば、パネル素子形成工程に
おいては各第1及び第2基板として次の形状の基板を用
い、プレカット工程においてはその基板の次の部分を取
り除き、アフターカット工程においてはその基板の次の
部分をさらに取り除けばよい。
【0127】パネル素子形成工程においては、例えば、
各第1基板としては、最終的に他の基板と重なり合うオ
ーバーラップ部分と、該オーバーラップ部分から90°
の中心角度間隔で四方向に延設された四つの延設部分と
を有する基板を用いればよい。同様に、各第2基板とし
ては、最終的に他の基板と重なり合うオーバーラップ部
分と、該オーバーラップ部分から90°の中心角度間隔
で四方向に延設された四つの延設部分とを有する基板を
用いればよい。
【0128】そして、プレカット工程においては、第1
基板の四つの延設部分のうちの接続部分として利用する
延設部分と、重ね合わせ工程において前記パネル素子の
保持のための保持部分として利用する延設部分以外の延
設部分を取り除くとともに、第2基板の四つの延設部分
のうちの接続部分として利用する延設部分と、重ね合わ
せ工程においてパネル素子の保持のための保持部分とし
て利用する延設部分以外の延設部分を取り除けばよい。
【0129】さらに、アフターカット工程においては、
第1基板の前記接続部分として利用する延設部分以外の
延設部分を取り除くとともに、第2基板の接続部分とし
て利用する延設部分以外の延設部分を取り除けばよい。
【0130】この場合も、上記[2−7−2]において
述べたのと同様に、接続部分として利用する延設部分
と、保持部分として利用する延設部分は、同じ延設部分
であってもよい。この場合も、アフターカット工程にお
いては、接続部分としては利用しない、重ね合わせ工程
において保持部分として利用した延設部分を取り除けば
よい。
【0131】このようにしても、接続部分として利用す
る延設部分及びアフターカット工程において取り除く延
設部分は、重ね合わせ工程などにおいては保持部分とし
て利用でき、重ね合わせ工程を容易に行うことができ
る。 [2−7−4] 上記[2−7−1]、[2−7−2]
及び[2−7−3]に示したいずれの手法においても、
アフターカット工程において取り除く基板部分と、残す
基板部分の間の境界線上に予めハーフカットを施しても
よい。このようにハーフカットを施しておけば、アフタ
ーカット工程において不要な基板部分を取り除きやす
い。このハーフカット工程は、例えばアフターカット工
程の前のハーフカットを施しやすいタイミングで行えば
よい。このハーフカット工程は、例えば、重ね合わせ工
程の前、パネル素子形成工程の前、或いは、パネル素子
形成工程の途中(例えば、基板に電極形成した後であっ
て、基板を重ね合わせてパネル素子を形成する前)に行
えばよい。
【0132】プレカット工程を行う前記[2−7−3]
の手法においても、同様に、プレカット工程において取
り除く基板部分と、残す基板部分の間の境界線上に予め
ハーフカットを施してもよい。このようにハーフカット
を施しておけば、ハーフカット工程において不要な基板
部分を取り除きやすい。このプレカット工程のためのハ
ーフカットは、例えば、プレカット工程前の基板にハー
フカットを施しやすいタイミングで行えばよい。このハ
ーフカット工程は、例えば、重ね合わせ工程の前、パネ
ル素子形成工程の前、或いは、パネル素子形成工程の途
中に行えばよい。
【0133】プレカット工程のためのハーフカット工程
と、アフターカット工程のためのハーフカット工程は同
時(同じタイミングで)行ってもよい。
【0134】いずれにしても、ハーフカットは例えば基
板の露出する側の面に施せばよい。なお、基板の取り除
く部分が二つ以上重なっている場合には、基板の露出す
る側の面は、既に露出している基板部分を取り除いた後
に露出する側の面である。 [2−7−5] パネル形成工程において四つの延設部
分が設けられている基板を用いる上記[2−7−1]及
び[2−7−3]に示したいずれの手法においても、各
基板としては次のものを採用してもよい。
【0135】パネル素子形成工程において用いる各第1
基板は、例えば、該第1基板のオーバーラップ部分を中
心にして接続部分として利用する延設部分と反対側の延
設部分も駆動素子に接続するための接続部分として利用
できるものとしてもよい。同様に、パネル素子形成工程
において用いる各第2基板は、該第2基板のオーバーラ
ップ部分を中心にして接続部分として利用する延設部分
と反対側の延設部分も駆動素子に接続するための接続部
分として利用できるものとしてもよい。
【0136】各第1基板(各カラム基板)として上記の
ようなものを採用すれば、各カラム基板は、その基板の
接続部分として利用する延設部分の延設方向がいずれの
方向であっても同じものにすることができる。同様に、
各パネル素子のロウ基板は、その基板の接続部分として
利用する延設部分の延設方向がいずれの方向であっても
同じものにすることができる。それだけ部品の共通化が
図れる。
【0137】パネル素子形成工程において用いる各第1
基板と各第2基板は、全て同じサイズの四角形状の基板
としてもよい。第1基板と第2基板が同じサイズ、形状
のものであれば、パネル素子が作製しやすい。
【0138】パネル素子形成工程において用いる各第1
基板上は、全て同じパターンのカラム電極が形成された
ものとしてもよい。このようにすれば、各第1基板上に
は例えば同じマスクを用いて所定形状のカラム電極が形
成できる。同様に、パネル素子形成工程において用いる
各第2基板は、全て同じパターンのロウ電極が形成され
たものとしてもよい。このようにすれば、各第2基板上
には例えば同じマスクを用いて所定形状のロウ電極が形
成できる。 [2−7−6] 上記[2−7−1]、[2−7−2]
及び[2−7−3]に示したいずれの手法においても、
アフターカット工程又はプレカット工程において、不要
な延設部分の少なくとも一部を取り除けばよい。
【0139】換言すれば、最終的に接続部分として利用
しない延設部分の一部は残っていてもよい。
【0140】さらに言えば、他の基板の接続部分として
利用する延設部分への駆動素子の実装、中継基板の接
続、駆動素子実装基板の接続を妨げない範囲において、
接続部分として利用しない延設部分の一部は残っていて
もよい。 [2−8] 勿論、上記[2−7]で述べたようなカッ
ト工程を行わずに、パネル素子形成工程の段階から、最
終形状のカラム基板及びロウ基板を用いて、各パネル素
子を形成し、それらを重ね合わせることで、積層型表示
パネルを作製してもよい。 [2−9]駆動素子の実装工程 前述のように、基板の接続部分に駆動素子(例えば駆動
IC)を直接実装する場合には、この実装工程は例えば
次のように行えばよい。 (a) この実装工程は、例えば、重ね合わせ工程の後
に行えばよい。 (b) 駆動素子の実装には、例えば、異方性導電膜
(ACF)や異方性導電ペースト等の異方性導電接着剤
を用いればよい。この異方性導電接着剤を駆動素子と基
板接続部分の間に配置し、熱及び圧力を加えることで、
駆動素子を実装することができる。 (c) 延設方向が同じ接続部分を有する積層型表示パ
ネルを作製する第1又は第2タイプの製造方法において
は、これら二つの接続部分には例えば次のように駆動素
子を実装すればよい。
【0141】接続部分の延設方向が同じである互いに隣
合う二つの基板のうちの一方の基板に実装する駆動素子
は、例えば、他方の基板に実装される駆動素子に重なら
ない位置に実装すればよい。例えば、千鳥状に配置され
るように、これら駆動素子は実装すればよい。このよう
にすれば、例えばACFを用いて駆動素子の実装を行う
ときには、ACFや実装すべき駆動素子に対して熱や圧
力を加えやすい。
【0142】接続部分の延設方向が同じである互いに隣
合う二つの基板のうちの一方の基板に実装する駆動素子
は、他方の基板に実装される駆動素子に重なり合う位置
に実装してもよい。
【0143】このように互いに重なり合う位置に二つの
駆動素子を実装する場合には、例えば、次のようにこれ
ら駆動素子を実装すればよい。
【0144】例えば、延設方向が同じ二つの接続部分に
それぞれ実装する二つの駆動素子のうちの少なくとも一
方の駆動素子を接続部分に仮接着した後、両駆動素子を
同時に本接着すればよい。例えばACFを用いて駆動素
子を実装するときには、本接着するときに加える熱及び
圧力よりも小さい熱及び圧力を加えることで、駆動素子
を仮接着することができる。
【0145】互いに重なり合う位置に実装する二つの駆
動素子は、一つずつ本接着してもよい。すなわち、一方
の駆動素子を本接着し、その後他方の駆動素子を本接着
してもよい。
【0146】重なり合う位置、重なり合わない位置のい
ずれに駆動素子を実装するにしても、勿論、そのような
位置に駆動素子が実装できるように、各接続部分には電
極パターンを形成しておけばよい。 (d) 実装する駆動素子がバンプを有するものである
ときには、実装工程の前に駆動素子のバンプのパネル素
子基板上の電極への接続面の周縁部に丸みをつけてもよ
い。バンプのパネル素子基板上の電極への接続面は、A
CFを用いて駆動素子を実装する場合、ACFの導電粒
子を介して、パネル素子基板上の電極に接続される面で
ある。このようなバンプ丸め工程を行っておくと、バン
プの電極への接触面の周縁部にエッジがある場合に比べ
て、実装時の電極の破損(クラック等)を抑制できる。
【0147】例えば、エッチングや機械的な研磨によっ
てバンプの周縁部には丸みをつければよい。
【0148】勿論、バンプの周縁部にエッジがなくなる
ような丸みが予め付けてある駆動素子を用いて実装を行
ってもよい。メッキ等でバンプを形成すれば、バンプ形
成時にバンプの周縁部に丸みをつけることができる。得
られる効果も同様である。 (e) 実装する駆動素子がバンプを有するものである
場合には、例えば、次の圧着治具を用いて駆動素子の実
装を行えばよい。
【0149】例えば、駆動素子を実装すべき基板の接続
部分の実装面の反対側に配置する圧着ベース部材を含む
圧着治具を用いて熱圧着を行えばよい。
【0150】この圧着ベース部材のバンプに臨む位置に
盛り上がり部分を設けることで、基板(例えば樹脂フィ
ルム基板)の実装時の変形(へこみ)を実装面とその反
対側の面でバランスさせることができ、実装時の基板上
の電極の破損を抑制できる。この圧着ベース部材の盛り
上がり部分の外周は、駆動素子のバンプ外周よりも小さ
いものとすれば、さらに基板上の電極の損傷を抑制でき
る。 (f) カラム基板を樹脂フィルム基板とする場合に
は、カラム電極は巻きぐせにより形成される該カラム基
板の凸面側に形成してもよい。同様に、ロウ基板を樹脂
フィルム基板とする場合には、ロウ電極は巻きぐせによ
り形成される該ロウ基板の凸面側に形成してもよい。
【0151】このように電極を基板凸面側に形成してお
けば、基板が平坦なときには電極(例えばITO電極)
には圧縮応力がかかる。そして、この基板の接続部分に
駆動素子を実装するとき、駆動素子のバンプなどによっ
て電極が押され、電極が変形しても、その変形は圧縮応
力を解除する方向にかかることになるので、クラック等
の電極の損傷を抑制できる。 [2−10]中継基板の接続工程 前述のように、基板の接続部分に駆動素子(例えば駆動
IC)を直接実装する場合には、例えば、この駆動素子
を駆動装置の制御部に接続するための中継基板を、該接
続部分にさらに接続すればよい。この中継基板の接続工
程は例えば次のように行えばよい。 (a) この接続工程は、例えば、重ね合わせ工程の後
に行えばよい。 (b) 中継基板の接続には、例えば、異方性導電膜
(ACF)や異方性導電ペースト等の異方性導電接着剤
を用いればよい。 (c) 中継基板としては、例えば、フレキシブル基板
を用いればよい。
【0152】フレキシブルな中継基板は、積層型表示パ
ネルの観察側とは反対側の方へ折り返してもよい。この
ように折り返すことで、額縁幅を小さくすることができ
る。 [2−11]駆動素子が実装された基板を接続する接続
工程 前述のように、パネル素子基板の接続部分に、TCP等
の駆動素子(例えば駆動IC)が実装された基板を接続
するときには、この接続工程は例えば次のように行えば
よい。 (a) この接続工程は、例えば、重ね合わせ工程の後
に行えばよい。 (b) 駆動素子が実装された基板の接続には、例え
ば、異方性導電膜(ACF)や異方性導電ペースト等の
異方性導電接着剤を用いればよい。 (c) 駆動素子が実装された基板としては、例えば、
フレキシブル基板を用いればよい。
【0153】このフレキシブルな基板は、積層型表示パ
ネルの観察側とは反対側の方へ折り返してもよい。この
ように折り返すことで、額縁幅を小さくすることができ
る。 [2−12] 基板の接続部分に駆動素子を直接実装す
るとき、接続部分に中継基板を接続するとき、並びに、
接続部分に駆動素子が実装された基板を接続するときの
いずれのときにおいても、駆動素子の実装等は次のよう
に行ってもよい。 (a) 実装工程においては、例えば、パネル素子基板
の接続部分に設けたアライメントマーク(レジストレー
ションマーク、ターゲットマーク)と、駆動素子に設け
られているアライメントマークを利用して、これらアラ
イメントマークの位置合わせを行い、駆動素子を接続部
分の所定の位置に実装すればよい。
【0154】同様に、中継基板の接続工程においては、
例えば、パネル素子基板の接続部分に設けたアライメン
トマークと、中継基板に設けられているアライメントマ
ークを利用して、これらアライメントマークの位置合わ
せを行い、中継基板を接続部分の所定の位置に接続すれ
ばよい。
【0155】同様に、駆動素子が実装された基板(駆動
素子実装基板)の接続工程においては、例えば、パネル
素子基板の接続部分に設けたアライメントマークと、駆
動素子実装基板に設けられているアライメントマークを
利用して、これらアライメントマークの位置合わせを行
い、駆動素子実装基板を接続部分の所定の位置に接続す
ればよい。
【0156】これら位置合わせには、従来より知られて
いる画像処理等の手法を採用してもよい。アライメント
マークは、例えば、CCD、顕微鏡などの読み取り装置
で読み取ればよい。
【0157】パネル素子の基板の接続部分に設けるアラ
イメントマークは、例えば、電極材料(例えば、IT
O)によって形成すればよい。
【0158】第1又は第2タイプの積層型表示パネルを
作製する場合であって、実装工程を重ね合わせ工程の後
に行うときには、延設方向が同じ二つの接続部分にそれ
ぞれ設けたアライメントマークが同時に、近い位置に見
えることがある。
【0159】このような場合、駆動素子を実装すべき接
続部分に設けたアライメントマークを読み取らなけれ
ば、駆動素子を正しい位置に実装できないが、例えば、
次のようにすれば正しいアライメントマークを読み取る
ことができる。例えば、被写界深度を浅くした読み取り
装置(例えばCCD、顕微鏡等)で読み取ればよい。被
写界深度を浅くすることで、読み取るべきアライメント
マークだけにピントを合わせることができ、正しいアラ
イメントマークを読み取ることができる。被写界深度
は、倍率を上げることで、又は(及び)、絞りを開ける
ことで浅くすることができる。
【0160】中継基板の接続工程又は駆動素子が実装さ
れた基板の接続工程においても、同様に、被写界深度を
浅くした読み取り装置でアライメントマークを読み取っ
て、接続を行ってよい。得られる効果も同様である。 (b) 重ね合わせ工程の後に駆動素子の実装、中継基
板の接続、駆動素子が実装された基板の接続等を行うと
きには、例えば、積層型パネル素子を次の保持装置を用
いて保持しながら、駆動素子の実装等を行ってもよい。
【0161】保持装置は、例えば、次の保持治具を有す
るものとすればよい。
【0162】保持治具は、例えば、駆動素子の実装等を
行うべき基板の接続部分を載置するための第1面と、前
記各パネル素子が重なり合った部分を載置するための第
2面とを有するものとすればよい。
【0163】なお、駆動素子を接続部分に直接実装する
ときには、駆動素子の実装等を行うべき基板の接続部分
は、駆動素子を実装すべき接続部分である。中継基板を
接続部分に接続するときには、駆動素子の実装等を行う
べき基板の接続部分は、中継基板を接続すべき接続部分
である。また、駆動素子が実装されている基板を接続部
分に実装するときには、駆動素子の実装等を行うべき接
続部分は、該駆動素子実装基板を接続すべき接続部分で
ある。
【0164】この保持治具の第1面は、延設方向が同じ
二つの接続部分の一方の接続部分に駆動素子の実装等を
行うときには、他方の接続部分を介して駆動素子の実装
等を行うべき接続部分を載置するための面である。
【0165】保持治具の第1面は、例えば、平面とすれ
ばよい。同様に、保持治具の第2面は、例えば、平面と
すればよい。
【0166】この保持治具の第1面と第2面の間には、
段差を設けておけばよい。
【0167】この段差の高さは、例えば、保持治具第1
面に直接載置される積層型表示パネル面から、第2面に
直接載置される積層型表示パネル面までの高さの製造誤
差を含む最大高さ、或いは、それより大きくすればよ
い。
【0168】なお、延設方向が同じ二つの接続部分の一
方の接続部分(第1接続部分)に駆動素子の実装等を行
うときには、他方の接続部分(第2接続部分)を介して
第1接続部分が第1面に載置されるので、保持治具第1
面に直接載置される積層型表示パネル面は、第2接続部
分面である。
【0169】このような高さの段差を有する保持治具を
用いれば、接続部分に駆動素子の実装等を行うなどに際
して、その接続部分を第1面に押さえ付けたときなどに
おいて、その基板接続部分及びその近傍部分並びにこれ
ら部分上の電極の座屈等による損傷を抑制できる。
【0170】保持装置には、保持治具の第1面に直接載
置される積層型表示パネル面を該第1面に吸着するため
の吸着装置をさらに設けてもよい。保持装置には、保持
治具の第2面に直接載置される積層型表示パネル面を該
第2面に吸着するための吸着装置をさらに設けてもよ
い。吸着装置は、例えば、エアー吸着すればよい。
【0171】吸着装置で積層型表示パネル面を第1面又
は(及び)第2面に吸着しながら、駆動素子の実装等を
行えば、積層型表示パネルの位置ずれを防止でき、それ
だけ精度よく駆動素子の実装等を行うことができる。
【0172】保持装置には、保持治具の第1面に載置す
る駆動素子の実装等を行うべきパネル素子の基板の接続
部分を該第1面に向けて押さえ付けるための押さえ部材
をさらに設けてもよい。
【0173】押さえ部材で接続部分を保持治具第1面に
押さえつけながら駆動素子の実装等を行えば、駆動素子
等の位置決めがしやすくなり、精度よく駆動素子の実装
等を行うことができる。
【0174】この押さえ部材には、例えば、駆動素子の
実装等を行うべき接続部分の駆動素子を実装すべき領域
を露出させるための窓、或いは、既に実装された駆動素
子を避けて接続部分を第1面に押さえ付けるための窓を
設けておけばよい。
【0175】また、この押さえ部材には、例えば、駆動
素子の実装等を行うべき接続部分の中継基板の接続領域
を露出させるための窓(切り欠き)、或いは、既に接続
された中継基板を避けて接続部分を第1面に押さえつけ
るための窓を設けておけばよい。
【0176】また、この押さえ部材には、例えば、駆動
素子の実装等を行うべき接続部分の駆動素子が実装され
ている基板の接続領域を露出させるための窓(切り欠
き)、或いは、既に接続された該基板を避けて接続部分
を第1面に押さえつけるための窓を設けておけばよい。
【0177】吸着装置で吸着を行うとともに、押さえ部
材で接続部分を第1面に押さえつけながら、駆動素子の
実装等は行ってもよい。
【0178】延設方向が同じ二つの接続部分のうちの一
方の接続部分に駆動素子の実装等を行う場合において、
その駆動素子の実装等を行うべき接続部分を他方の接続
部分を介して吸着装置で第1面に吸着しても、駆動素子
の実装等を行うべき接続部分を十分に第1面に吸着でき
ないときでも、押さえ部材を採用すれば、駆動素子の実
装等を精度よく行うことができる。
【0179】前述のように延設方向が同じ二つの接続部
分を接着剤で接着しておけば、押さえ部材を採用しなく
ても、他方の接続部分を介して駆動素子の実装等を行う
べき接続部分を確実に保持治具第1面に吸着することが
できる。これにより、精度よく駆動素子の実装等を行う
ことができる。
【0180】延設方向が同じ二つの接続部分の一方の接
続部分に駆動素子を実装した後、他方の接続部分に駆動
素子の実装等を行うときに、既に実装されている駆動素
子が邪魔にならないように、保持治具第1面には既に実
装されている駆動素子を嵌め込むための凹部を設けてお
いてもよい。
【0181】同様に、延設方向が同じ二つの接続部分の
一方の接続部分に中継基板又は駆動素子が実装されてい
る基板を接続した後、他方の接続部分に駆動素子の実装
等を行うときに、既に接続されている基板が邪魔になら
ないように、保持治具第1面には既に実装されている基
板を嵌め込むための凹部を設けておいてもよい。 [3]積層型表示パネルの製造方法 上記[0]に示した本発明に係る製造方法は、前述のよ
うに上記第1、第2及び第3のいずれのタイプの積層型
表示パネルも作製することができる。また、上記第1、
第2及び第3のいずれのタイプの製造方法においても利
用できる。
【0182】上記第1、第2及び第3タイプの積層型表
示パネルに関して述べたことは、上記[0]に示した本
発明に係る製造方法により作製される積層型表示パネル
についても同様のことが言える。また、上記第1、第2
及び第3タイプの製造方法に関して述べたことは、上記
[0]に示した本発明に係る積層型表示パネルの製造方
法についても同様のことが言える。
【0183】上記[0]に示した本発明に係る積層型表
示パネルの製造方法についてさらに説明する。
【0184】本発明に係る製造方法においては、複数の
表示パネルが積層された積層型表示パネルを作製する。
【0185】本発明に係る製造方法においては、パネル
素子形成工程と、重ね合わせ工程と、アフターカット工
程を含んでいる。
【0186】パネル素子形成工程においては、カラム電
極が形成された第1基板(カラム基板)と、ロウ電極が
形成された第2基板(ロウ基板)を用いて、各パネル素
子を形成する。
【0187】重ね合わせ工程においては、形成されたパ
ネル素子を所定の順序で重ね合わせる。隣合うパネル素
子は接着剤で貼り合わせてもよい。
【0188】アフターカット工程は、重ね合わせ工程の
後に行う。アフターカット工程においては、各パネル素
子の各第1基板及び各第2基板から次の不要な部分を取
り除く。
【0189】本発明に係る製造方法においては、前記
[2−7−1]で述べたのと同様に、パネル素子形成工
程においては、各パネル素子の各第1基板及び各第2基
板として、次の基板を用いる。また、アフターカット工
程においてはその基板の次の部分を取り除く。
【0190】パネル素子形成工程においては、各第1基
板として、最終的に他の基板と重なり合うオーバーラッ
プ部分と、該オーバーラップ部分から90°の中心角度
間隔で四方向に延設された四つの延設部分とを有する基
板を用いる。
【0191】また、各第2基板として、最終的に他の基
板と重なり合うオーバーラップ部分と、該オーバーラッ
プ部分から90°の中心角度間隔で四方向に延設された
四つの延設部分とを有する基板を用いる。
【0192】そして、アフターカット工程においては、
各第1基板の四つの延設部分のうちの、該第1基板上の
カラム電極を駆動素子に接続するための接続部分として
利用する延設部分以外の延設部分を取り除く。
【0193】また、第2基板の四つの延設部分のうち
の、該第2基板上のロウ電極を駆動素子に接続するため
の接続部分として利用する延設部分以外の延設部分を取
り除く。
【0194】このようにして、積層型表示パネルを作製
することで次の利点がある。
【0195】いずれの基板においてもオーバーラップ部
分の両側に延設部分(接続部分として利用する延設部分
も含む)が設けられているので、パネル素子を形成する
ときにおいて、その延設部分を基板保持に利用でき、パ
ネル素子が作製しやすい。それだけ効率よく積層型表示
パネルを作製できる。
【0196】また、いずれの基板においてもオーバーラ
ップ部分の両側に延設部分が設けられているので、パネ
ル素子を重ね合わせるときにおいて、その延設部分をパ
ネル素子の保持に利用でき、パネル素子の重ね合わせを
容易に行うことができる。それだけ効率よく積層型表示
パネルを作製できる。
【0197】また、パネル素子の重ね合わせ工程におい
て例えば隣合うパネル素子を接着剤で接着するときに
は、オーバーラップ部分以外のパネル素子部分(基板延
設部分)を保持することができるので、さらに言うと、
接着面以外のパネル素子部分を保持することができるの
で、接着を行いやすい。接着すべき部分を確実に接着す
ることができる。隣合うパネル素子の間に、気泡が残留
しないように、例えば、一方の端部から他方の端部へ隣
合うパネル素子を順に接着していくことができる。
【0198】パネル素子形成工程において用いる各第1
基板は、該第1基板のオーバーラップ部分を中心にして
前記接続部分として利用する延設部分と反対側の延設部
分も接続部分として利用できるものとしてもよい。ま
た、パネル素子形成工程において用いる各第2基板は、
該第2基板のオーバーラップ部分を中心にして接続部分
として利用する延設部分と反対側の延設部分も接続部分
として利用できるものとしてもよい。このような基板を
採用すれば、オーバーラップ部分のいずれの側の延設部
分を接続部分として利用するにしても、各パネル素子の
第1基板を共通のものとすることができる。また、各パ
ネル素子の第2基板を共通のものとすることができる。
部品の共通化が図れ、それだけ効率よく積層型表示パネ
ルを作製できる。
【0199】パネル素子形成工程において用いる各第1
基板と各第2基板は、全て同じサイズの四角形状の基板
としてもよい。例えば、各基板は、四角形状のオーバー
ラップ部分と、オーバーラップ部分の周囲に設けられた
環状部分とを有するものとし、全体として四角形状のも
のとすればよい。なお、この環状部分にオーバーラップ
部分から四方向に延設された四つの延設部分が含まれ
る。各パネル素子の基板を全て同じサイズの基板とする
ことで、部品の共通化が図れる。それだけ、効率よく積
層型表示パネルを作製できる。
【0200】パネル素子形成工程において用いる各第1
基板上には、全て同じパターンのカラム電極を形成して
もよい。また、パネル素子形成工程において用いる各第
2基板上には、全て同じパターンのロウ電極を形成して
もよい。各パネル素子の第1基板に同じパターンのカラ
ム電極を形成することで、カラム電極形成を効率よく行
うことができる。同様に、各パネル素子の第2基板に同
じパターンのロウ電極を形成することで、カラム電極形
成を効率よく行うことができる。それだけ、効率よく積
層型表示パネルを作製することができる。
【0201】上記[2−7−4]で述べたのと同様に、
アフターカット工程において取り除く基板部分と、残す
基板部分の間の境界線上に予めハーフカットを施してお
いてもよい。このようなハーフカット工程を行うこと
で、アフターカット工程を効率よく、容易に行うことが
できる。ハーフカット工程は、例えば、重ね合わせ工程
の前、パネル素子形成工程の途中などに行えばよい。ハ
ーフカットは、例えば、基板の露出する側の面に施せば
よい。
【0202】本発明に係る製造方法においては、例え
ば、重ね合わせ工程において二つ又は三つのパネル素子
を重ね合わせ、アフターカット工程は、各パネル素子の
いずれの基板の接続部分の電極形成面も露出するように
行えばよい。
【0203】前記第1、第2及び第3タイプの積層型表
示パネルの説明の中で述べたように、二つ又は三つのパ
ネル素子を重ね合わせるときには、いずれの基板の接続
部分の電極形成面も露出させることができる。すなわ
ち、いずれの接続部分の電極形成面も露出させるときに
は、第1、第2又は第3タイプの積層型表示パネル(或
いは、第1、第2又は第3タイプの製造方法)の説明の
中で述べたように、積層型表示パネルを作製すればよ
い。基板上の電極形成面の向き、各パネル素子の基板の
積層順序、接続部分の延設方向を前記第1〜第3タイプ
の積層型表示パネルの説明の中で述べたようにすること
で、アフターカット工程においていずれの接続部分の電
極形成面も露出するように、延設部分を取り除くことが
できる。
【0204】これにより、基板の接続部分に駆動素子を
実装して、基板上の電極を駆動素子に接続する実装工程
を、重ね合わせ工程の後に行うことができる。
【0205】また、基板の接続部分に、駆動素子を駆動
装置の制御部に接続するための中継基板を接続する接続
工程を、重ね合わせ工程の後に行うことができる。
【0206】また、基板の接続部分に、駆動素子が実装
されている基板を接続する接続工程を、重ね合わせ工程
の後に行うことができる。
【0207】それだけ、駆動素子の実装、中継基板の接
続、駆動素子が実装された基板の接続を容易に行うこと
ができる。また、このように重ね合わせ工程の後に、駆
動素子の実装等を行えば、重ね合わせ工程においては、
各パネル素子には駆動素子や中継基板等が接続されてい
ないので、駆動素子や中継基板が重ね合わせ工程におい
て邪魔にならず、それだけ重ね合わせ工程を容易に行う
ことができる。また、前述のように、重ね合わせ工程に
おいて隣合うパネル素子を接着剤で接着するときには、
パネル素子間に気泡が残留しない手法を採用することが
できる。
【0208】
【発明の実施の形態】[4] 以下、本発明の実施の形
態を図面を参照して説明する。 [4−1] 本発明に係る積層型液晶表示パネルの一例
(積層型液晶表示パネルDP1)の概略斜視図を図1
(A)及び(B)に示す。図1(A)は表示パネルDP
1を観察側(表側)から見た図であり、図1(B)は表
示パネルDP1を観察側とは反対側(裏側)から見た図
である。
【0209】積層型表示パネルDP1を表側、裏側から
見た平面図をそれぞれ図2(A)、図2(B)に示す。
また、図2(A)の3A−3A線、3B−3B線に沿う
表示パネルDP1の概略断面図をそれぞれ図3(A)、
図3(B)に示す。
【0210】積層型表示パネルDP1は、反射型の液晶
表示パネルである。
【0211】積層型液晶表示パネルDP1は、図3等に
示すように、順次積層された三つのパネル素子PEb、
PEg、PErを有している。
【0212】パネル素子PEb、PEg、PErは、い
ずれも反射型の液晶表示パネルである。パネル素子PE
b、PEg、PErは、それぞれ青色、緑色、赤色表示
のためのものである。詳しくは後述するが、パネル素子
PEb、PEg、PErは、それぞれ青色、緑色、赤色
領域に選択反射波長を有する液晶を含んでいる。
【0213】積層型液晶表示パネルDP1による表示
は、パネル素子PEb側(図3(A)においては上側)
から観察する。すなわち、パネル素子PEbが観察側に
最も近い位置に配置されており、パネル素子PErが観
察側から最も遠い位置に配置されている。
【0214】なお、以降の説明では観察側から見える側
を表側、観察側の反対側から見える側を裏側と言うこと
がある。また、図2(A)において、積層型液晶表示パ
ネルDP1や、これを構成する部品(例えばパネル素
子)の上側、下側、左側、右側を、それぞれ北(N)
側、南(S)側、西(W)側、東(E)側と言うことが
ある。
【0215】観察側から最も遠い位置に配置されたパネ
ル素子PErの裏側には、黒色の光吸収層BKが設けら
れている。なお、図3(A)及び(B)以外の図面にお
いては、光吸収層BKは図示が省略されている。
【0216】積層型液晶表示パネルDP1においては、
パネル素子PEb、PEg、PErが互いに重なり合っ
ている部分があり、図4に示すように、この重なり合っ
ている部分の中央部が表示領域として利用される。表示
領域は、四角形状である。なお、図4は、表側から見た
表示パネルDP1の平面図である。
【0217】隣合うパネル素子は、図3(A)及び
(B)に示すように、接着剤2によって互いに接着され
ている。なお、図3(A)及び(B)以外の図面におい
ては、接着剤2は図示が省略されている。本例では、接
着剤2として、粘着フィルムを採用している。接着剤と
して、粘着フィルムに代えて、両面接着テープや、液状
接着剤を採用してもよい。両面接着テープとしては、例
えば、アクリル系粘着剤を含むものなどが採用できる。
液状接着剤としては、例えば、紫外線硬化樹脂や、熱硬
化型シリコーン系接着剤などが採用できる。液状接着剤
はパネル素子を重ね合わせた後、使用した接着剤に応じ
た所定の処理(例えば紫外線照射処理、加熱処理等)を
行うことで、硬化させればよい。粘着フィルムは、両面
接着テープのようにベースフィルムを有していないの
で、それだけ表示パネルDP1全体の透明度を高めるこ
とができる。
【0218】いずれのパネル素子も、一対の基板を有し
ており、これら基板の間に層状に前記液晶が挟持されて
いる。いずれのパネル素子の基板にも、そのパネル素子
を単純マトリクス駆動できるように、電極が設けられて
いる。 [4−2] 以下、青パネル素子PEbの基本的な構造
を説明する。
【0219】パネル素子PEbは、所定の間隔をあけて
配置された一対の基板SbrとSbcを有している。
【0220】基板Sbr、Sbcは、本例では、いずれ
もポリカーボネイト(PC)からなるフィルムである。
基板Sbr、Sbcは、サイズは異なるが、いずれも四
角形状である。
【0221】基板Sbcの上には、カラム電極Ec、絶
縁膜I1、配向膜A1が順に形成されている。カラム電
極Ecが形成された基板Sbcを以下の説明においては
カラム基板と呼ぶことがある。
【0222】基板Sbrの上には、ロウ電極Er、絶縁
膜I2、配向膜A2が順に形成されている。ロウ電極E
rが形成された基板Sbrを以下の説明においてはロウ
基板と呼ぶことがある。
【0223】カラム電極Ec、ロウ電極Erは、本例で
は、いずれもITOからなる。
【0224】カラム電極Ecは、表示領域においては所
定ピッチで互いに平行に並ぶ複数の帯状電極からなる。
ロウ電極Erも、表示領域においては所定ピッチで互い
に平行に並ぶ複数の帯状電極からなる。カラム電極Ec
とロウ電極Erは表示領域においては互いに直交してい
る。
【0225】カラム基板Sbc上のカラム電極Ec等
は、該基板Sbcのロウ基板Sbrに臨む側の面に形成
されている。同様に、ロウ基板Sbr上のロウ電極Er
等は、該基板Sbrのカラム基板Sbcに臨む側の面に
形成されている。
【0226】カラム電極Ecが形成された基板Sbc
と、ロウ電極Erが形成された基板Sbrの間には、液
晶層LCLbが挟持されている。
【0227】液晶層LCLbは、前述の青色領域に選択
反射波長を有する液晶LCbを含んでいる。液晶LCb
は、本例では、室温でコレステリック相を示すカイラル
ネマティック液晶である。液晶層LCLbは、液晶LC
bの他に、スペーサSP及び柱状樹脂構造物3を含んで
いる。
【0228】スペーサSPは、液晶層LCLbの厚み
(液晶LCbの厚み)を制御するために、基板Sbcと
Sbrの間に配置されている。
【0229】柱状樹脂構造物3は、基板Sbc上の配向
膜A1と、基板Sbr上の配向膜A2のいずれにも融着
している。これにより、基板SbcとSbrは互いに接
着している。柱状樹脂構造物3によって、パネル素子P
Eb全体の強度も高められている。
【0230】液晶層LCLbの周縁部には、樹脂からな
るシール壁SWが設けられており、基板SbcとSbr
の間からの液晶漏れが防止されている。 [4−3] 以上、青パネル素子PEbの基本的な構造
を説明したが、緑パネル素子PEg、赤パネル素子PE
rも、青パネル素子PEbと同様の基本構造を有してい
る。緑パネル素子PEg、赤パネル素子PErの基本構
造について、以下簡単に説明する。
【0231】緑パネル素子PEgは、カラム電極Ecが
形成されたカラム基板Sgcと、ロウ電極Erが形成さ
れたロウ基板Sgrを有している。緑パネル素子PEg
においても、カラム基板Sgc上には、カラム電極の他
に、絶縁膜I1、配向膜A1が形成されている。また、
ロウ基板Sgr上には、ロウ電極の他に、絶縁膜I2、
配向膜A2が形成されている。緑パネル素子PEgにお
いては、基板SgcとSgrの間には液晶層LCLgが
配置されている。液晶層LCLgは、緑色領域に選択反
射波長を有する液晶LCgを含んでいる。
【0232】赤パネル素子PErは、カラム電極Ecが
形成されたカラム基板Srcと、ロウ電極Erが形成さ
れたロウ基板Srrを有している。赤パネル素子PEr
においても、カラム基板Src上には、カラム電極の他
に、絶縁膜I1、配向膜A1が形成されている。また、
ロウ基板Srr上には、ロウ電極の他に、絶縁膜I2、
配向膜A2が形成されている。赤パネル素子PErにお
いては、基板SrcとSrrの間には液晶層LCLrが
配置されている。液晶層LCLrは、赤色領域に選択反
射波長を有する液晶LCrを含んでいる。 [4−4] 上記のように各パネル素子には、単純マト
リクス駆動を行うためにカラム電極と、ロウ電極がそれ
ぞれ設けられている。
【0233】各パネル素子を単純マトリクス駆動すると
きにおいては、各パネル素子のカラム電極は、本例で
は、走査電極として利用される。また、各パネル素子の
ロウ電極は、信号電極(データ電極)として利用され
る。
【0234】ここで、各パネル素子を単純マトリクス駆
動して、フルカラー表示を行うための積層型液晶表示パ
ネルDP1の駆動装置の一例(駆動装置8)の概略ブロ
ック図を図5に示す。
【0235】駆動装置8は、パネル素子PEb、PE
g、PErのロウ電極(走査電極)Erをそれぞれ駆動
するための走査電極駆動IC81b、81g、81rを
有している。また、駆動装置8は、パネル素子PEb、
PEg、PErのカラム電極(信号電極)Ecをそれぞ
れ駆動するための走査電極駆動IC82b、82g、8
2rを有している。
【0236】これら駆動ICは、制御部83によって駆
動制御される。制御部83は、駆動ICを介して各パネ
ル素子のカラム電極とロウ電極間に電圧を印加して、各
パネル素子を駆動し、画像表示を行う。駆動装置8によ
る各パネル素子の駆動方法の詳細については後述する。 [4−5] 積層型液晶表示パネルDP1においては、
走査電極駆動IC及び信号電極駆動ICのいずれも、図
6に示すように、対応するパネル素子の基板上に直接実
装される。すなわち、積層型液晶表示パネルDP1にお
いては、いわゆるCOF(Chip On Film)構造を採用し
ている。
【0237】なお、図1等においては、駆動ICが実装
されていない状態の表示パネルDP1が示されており、
各駆動ICが実装される位置は点線で示されている。
【0238】パネル素子の基板上に駆動ICを直接実装
することで、その基板上の電極は駆動ICに接続され
る。
【0239】また、各パネル素子の基板上に実装された
各駆動ICは、各基板に接続された中継基板によって、
制御部83に接続される。
【0240】青パネル素子PEbの駆動IC81bが実
装された基板Sbr、駆動IC82bが実装された基板
Sbcには、中継基板841b、842bがそれぞれ接
続されている。
【0241】また、緑パネル素子PEgの駆動IC81
gが実装された基板Sgr、駆動IC82gが実装され
た基板Sgcには、中継基板841g、842gがそれ
ぞれ接続されている。
【0242】また、赤パネル素子PErの駆動IC81
rが実装された基板Srr、駆動IC82rが実装され
た基板Srcには、中継基板841r、842rがそれ
ぞれ接続されている。 [4−6] 本発明に係る積層型液晶表示パネルDP1
においては、各基板上に直接駆動ICを実装するなどの
ために、各パネル素子の各基板は次のように重なり合っ
ている。また、三つのパネル素子PEb、PEg、PE
rは、次のように重なり合っている。
【0243】各パネル素子においては、四角形状のカラ
ム基板と四角形状のロウ基板は、液晶層を介して「L」
字状に重なり合っている。
【0244】カラム基板のロウ基板に重なり合った部分
と、ロウ基板のカラム基板に重なり合った部分の間に、
液晶層が配置されている。
【0245】三つのパネル素子PEb、PEg、PEr
は、各パネル素子におけるカラム基板とロウ基板が重な
り合った部分が互いに重なり合うように、重なり合って
いる。各パネル素子におけるカラム基板とロウ基板が重
なり合った部分は本例では全て同じサイズであり、これ
らの部分がずれないように、三つのパネル素子は重なり
合っている。
【0246】これらにより、各パネル素子の各基板は、
それぞれ次のような部分を有している。図7を参照して
説明する。図7は、積層型液晶表示パネルDP1の分解
図である。図7においては、各パネル素子の基板だけが
図示されており、液晶層等は図示が省略されている。
【0247】青パネル素子PEbのロウ基板Sbrは、
他の五つの基板(基板Sbc、Sgc、Sgr、Sr
r、Src)の全てに重なり合うオーバーラップ部分S
brOと、このオーバーラップ部分から延設され、該基
板上のロウ電極Erを駆動ICに接続するための接続部
分SbrCを有している。
【0248】同様に、青パネル素子PEbのカラム基板
Sbcは、他の五つの基板の全てに重なり合うオーバー
ラップ部分SbcOと、このオーバーラップ部分から延
設され、該基板上のカラム電極Ecを駆動ICに接続す
るための接続部分SbcCを有している。
【0249】緑パネル素子PEgのカラム基板Sgc
は、他の五つの基板の全てに重なり合うオーバーラップ
部分SgcOと、このオーバーラップ部分から延設さ
れ、該基板上のカラム電極Ecを駆動ICに接続するた
めの接続部分SgcCを有している。
【0250】緑パネル素子PEgのロウ基板Sgrは、
他の五つの基板の全てに重なり合うオーバーラップ部分
SgrOと、このオーバーラップ部分から延設され、該
基板上のロウ電極Erを駆動ICに接続するための接続
部分SgrCを有している。
【0251】赤パネル素子PErのロウ基板Srrは、
他の五つの基板の全てに重なり合うオーバーラップ部分
SrrOと、このオーバーラップ部分から延設され、該
基板上のロウ電極Erを駆動ICに接続するための接続
部分SrrCを有している。
【0252】赤パネル素子PErのカラム基板Src
は、他の五つの基板の全てに重なり合うオーバーラップ
部分SrcOと、このオーバーラップ部分から延設さ
れ、該基板上のカラム電極Ecを駆動ICに接続するた
めの接続部分SrcCを有している。
【0253】青パネル素子PEbのロウ基板Sbrの接
続部分SbrCは、ロウ基板Sbr上のロウ電極Erが
表示領域において延びる方向に、オーバーラップ部分S
brOから延設されている。接続部分SbrCは、走査
電極駆動IC81bを実装するための、また、中継基板
841bを接続するための基板部分である。接続部分S
brCには、ロウ電極Erを駆動IC81bの出力リー
ドに接続するための電極パターンが形成されている。さ
らに言うと、接続部分SbrCには、表示領域における
ロウ電極Erのピッチを駆動IC81bの出力リードピ
ッチに変換するための電極パターンが形成されている。
また、接続部分SbrCには、駆動IC81bの入力リ
ードを中継基板841bに接続するための電極パターン
も形成されている。他の基板の接続部分についても同様
である。
【0254】青パネル素子PEbにおいては、ロウ基板
Sbrとカラム基板Sbcが重なり合う部分を中心とし
た、ロウ基板Sbrの接続部分SbrCの延設方向と、
カラム基板Sbcの接続部分SbcCは、90°の角度
をなしている。他のパネル素子においても同様である。
【0255】各基板の接続部分は、表示パネルDP1の
全体を見れば(図1等参照)、各パネル素子が重なり合
っている部分から外側に向け突出した基板突出部分であ
る。
【0256】各パネル素子の基板は次の順序で積層され
ている。
【0257】観察側から言うと、青パネル素子PEbの
ロウ基板Sbr、青パネル素子PEbのカラム基板Sb
c、緑パネル素子PEgのカラム基板Sgc、緑パネル
素子PEgのロウ基板Sgr、赤パネル素子PErのロ
ウ基板Srr、赤パネル素子PErのカラム基板Src
の順に、これら基板は積層されている。
【0258】このように本発明に係る積層型液晶表示パ
ネルDP1においては、互いに隣合う二つのパネル素子
の互いに隣合う二つの基板は、いずれもカラム基板であ
るか、或いは、いずれもロウ基板である。
【0259】本発明に係る積層型液晶表示パネルDP1
においては、互いに隣合う二つの基板の接続部分の延設
方向は同じである。
【0260】さらに詳しく言うと、青パネル素子PEb
のカラム基板Sbcの接続部分SbcCの延設方向と、
該カラム基板Sbcに隣合う緑パネル素子PEgのカラ
ム基板Sgcの接続部分SgcCの延設方向は同じであ
る。延設方向が同じこれら接続部分SbcC、SgcC
の延設方向における各幅は同じである。これら接続部分
の幅は、駆動ICの実装及び中継基板の接続に最低限必
要な幅に設定されている。他の基板の接続部分の幅につ
いても、同様の幅に設定されている。
【0261】また、緑パネル素子PEgのロウ基板Sg
rの接続部分SgrCと、該ロウ基板Sgrに隣合う赤
パネル素子PErのロウ基板Srrの接続部分SrrC
の延設方向は同じである。延設方向が同じこれら接続部
分SgrC、SrrCの延設方向における各幅は同じで
ある。
【0262】本発明に係る積層型液晶表示パネルDP1
においては、各基板の接続部分の延設方向は、次のよう
に90°ずつずれている。 1)青パネル素子PEbのロウ基板Sbrの接続部分S
brCの延設方向(=東側)、 2)青パネル素子PEbのカラム基板Sbcの接続部分
SbcCの延設方向(=緑パネル素子PEgのカラム基
板Sgcの接続部分SgcCの延設方向=南側)、 3)緑パネル素子PEgのロウ基板Sgrの接続部分S
grCの延設方向(=赤パネル素子PErのロウ基板S
rrの接続部分SrrCの延設方向=西側)、 4)赤パネル素子PErのカラム基板Srcの接続部分
SrcCの延設方向(=北側)、 の順に90°ずつずれている。
【0263】これらにより、本発明に係る積層型表示パ
ネルDP1においては、いずれの基板接続部分の電極形
成面(駆動IC実装面)も、他の基板によって隠される
ことなく、露出している。
【0264】図2(A)に示すように、表側には、青パ
ネル素子PEbのカラム基板Sbcの接続部分SbcC
の電極形成面、緑パネル素子PEgのロウ基板Sgrの
接続部分SgrCの電極形成面、並びに、赤パネル素子
PErのカラム基板Srcの接続部分SrcCの電極形
成面が露出している。
【0265】また、図2(B)に示すように、裏側に
は、赤パネル素子PErのロウ基板Srrの電極形成
面、緑パネル素子PEgのカラム基板Sgcの接続部分
SgcCの電極形成面、並びに、青パネル素子PEbの
ロウ基板Sbrの接続部分SbrCの電極形成面が露出
している。
【0266】東側には、青パネル素子PEbのロウ基板
Sbrの接続部分SbrC以外の接続部分が突出してい
ないので、該接続部分の電極形成面は露出する。
【0267】同様に、北側には、赤パネル素子PErの
カラム基板Srcの接続部分SrcC以外の接続部分が
突出していないので、該接続部分の電極形成面は露出す
る。
【0268】南側には、青パネル素子PEbのカラム基
板Sbcの接続部分SbcCと、緑パネル素子PEgの
カラム基板Sgcの接続部分SgcCの二つの接続部分
が突出しているが、これらの接続部分の電極形成面がそ
れぞれ表側と、裏側であるため、これら二つの電極形成
面は露出する。これら二つの接続部分の幅が同じである
にもかかわらず、これら二つの接続部分の電極形成面は
露出する。
【0269】西側にも、緑パネル素子PEgのロウ基板
Sgrの接続部分SgrCと、赤パネル素子PErのロ
ウ基板Srrの接続部分SrrCの二つの接続部分が突
出しているが、同様の理由によって、これら接続部分の
電極形成面はいずれも露出する。これら二つの接続部分
の幅が同じであるにもかかわらず、これら二つの接続部
分の電極形成面は露出する。
【0270】したがって、本発明の積層型液晶表示パネ
ルDP1を作製するときには、後述する製造方法の説明
の中でも述べるが、各パネル素子を重ね合わせた後に、
駆動ICを各基板に接続することができる。また、中継
基板を各基板に接続することができる。それだけ、本発
明の積層型液晶表示パネルDP1は、容易に作製するこ
とができる。
【0271】積層型液晶表示パネルDP1においては、
各パネル素子のロウ基板Sbr、Sgr、Srrの形状
やサイズは同じものであり、基板上に形成されているロ
ウ電極のパターンは同じものである。同様に、各パネル
素子のカラム基板Sbc、Sgc、Srcの形状やサイ
ズは同じものであり、基板上に形成されているカラム電
極のパターンは同じものである。したがって、表示パネ
ルのDP1を作製するときに必要な部品(基板等)の数
は、それだけ少なくて済む。それだけ製造効率が良い。
【0272】図6に示すように各接続部分に駆動ICを
実装するとともに、中継基板を接続した後には、額縁
幅、額縁サイズを小さくするために、図8に示すよう
に、中継基板は裏側に折り返してもよい。中継基板とし
て例えばフレキシブル基板を採用することで、このよう
に折り返すことができる。 [5] 各パネル素子の各基板には、他の基板の全てに
重なり合うオーバーラップ部分から延設された延設部分
であって、駆動素子(例えば駆動IC)に該基板上の電
極を接続するための接続部分として利用しない延設部分
があってもよい。
【0273】このような延設部分を有する積層型液晶表
示パネルを図9に示す。
【0274】図9の積層型液晶表示パネルDP2は、次
に述べる部分だけが図1等の前記積層型液晶表示パネル
DP1と異なっている。
【0275】積層型液晶表示パネルDP2においては、
青パネル素子PEbのロウ基板Sbrは、他の全ての基
板と重なり合うオーバーラップ部分SbrOと、東側に
延設された、駆動ICの実装に利用される接続部分Sb
rCの他に、西側に延設された延設部分SbrWを有し
ている。
【0276】この延設部分SbrWは、基板Sgrの接
続部分SgrCと延設方向が同じであるが、接続部分S
grCへの駆動ICの実装や、中継基板の接続の妨げの
ない幅しか有していない。したがって、接続部分Sgr
Cへの駆動ICの実装等には支障がない。
【0277】積層型液晶表示パネルDP2を作製すると
きの都合などによって、このように駆動ICの実装等の
妨げとならない範囲であれば、このようにパネル素子の
基板には、接続部分として利用しない延設部分があって
もよい。 [6] 図1等に示す積層型液晶表示パネルDP1にお
いては、隣合うパネル素子の隣合う基板は、これら基板
のオーバーラップ部分だけを接着剤2によって接着した
が、図10に示す積層型液晶表示パネルDP3のよう
に、隣合う基板のオーバーラップ部分だけでなく、延設
方向が同じ接続部分についても接着剤で接着してもよ
い。
【0278】図10においては、基板Sgrの接続部分
SgrCと、基板Srrの接続部分SrrCが接着剤2
によって接着されている様子を示している。図示されて
いない延設方向が同じ接続部分についても、同様に、接
着剤で接着されている。
【0279】このように延設方向が同じ接続部分を接着
することで、これら接続部分の強度を高めることができ
る。これにより、電極の損傷も抑制できる。また、詳し
くは製造方法の説明の中で述べるが、延設方向が同じ二
つの接続部分に、それぞれ駆動ICの実装等を行うとき
において、その実装等が容易に行えるようになる。 [7] 図6に示す積層型液晶表示パネルDP1におい
ては、各基板上に直接駆動ICを実装することで、その
基板上の電極を駆動ICに接続したが、駆動ICが実装
された基板をパネル素子の基板に接続することで、その
パネル素子基板の電極を駆動ICに接続してもよい。
【0280】このような構造の積層型液晶表示パネルを
図11に示す。
【0281】図11に示す積層型液晶表示パネルDP4
においては、各パネル素子の各基板には、駆動ICが実
装された基板89がそれぞれ接続されている。基板89
は、TCP(Tape Carrier Package)と呼ばれているも
のである。基板89は、フレキシブル基板である。
【0282】各基板89にはさらに中継基板88が接続
されており、この中継基板88によって基板89上の駆
動ICは駆動装置8の制御部83に接続される。
【0283】基板89を、図8の中継基板と同様に、裏
側に折り返すことで、積層型液晶表示パネルDP4にお
いても額縁幅を小さくすることができる。
【0284】積層型液晶表示パネルDP4においては、
各基板の接続部分には基板89だけを接続すればよいの
で、図6の積層型液晶表示パネルDP1に比べて、各接
続部分の幅を小さくすることができ、それだけ額縁幅を
小さくすることができる。 [8] 本発明に係る積層型液晶表示パネルのさらに他
の例の概略斜視図を図12(A)及び(B)に示す。
【0285】図12(A)及び(B)に示す積層型液晶
表示パネルDP5は、順次積層された二つの液晶パネル
素子PEbと、液晶パネル素子PEgを有している。
【0286】表示パネルDP5のパネル素子PEb及び
PEgの基本構造は、図1の表示パネルDP1のパネル
素子と同じである。
【0287】積層型液晶表示パネルDP5においては、
観察側から言うと、青パネル素子PEbのロウ基板Sb
r、青パネル素子PEbのカラム基板Sbc、緑パネル
素子PEgのカラム基板Sgc、緑パネル素子PEgの
ロウ基板Sgrの順に、これら基板は積層されている。
【0288】このように積層型液晶表示パネルDP5に
おいては、青パネル素子PEbの内側の基板Sbcと、
緑パネル素子PEgの内側の基板Sgcは、いずれもカ
ラム基板である。
【0289】積層型液晶表示パネルDP5においても、
互いに隣合う二つの基板の接続部分の各延設方向は同じ
である。
【0290】積層型液晶表示パネルDP5においては、
各基板の接続部分の延設方向は、次のように90°ずつ
ずれている。 1)青パネル素子PEbのロウ基板Sbrの接続部分S
brCの延設方向、 2)青パネル素子PEbのカラム基板Sbcの接続部分
SbcCの延設方向(=緑パネル素子PEgのカラム基
板Sgcの接続部分SgcCの延設方向)、 3)緑パネル素子PEgのロウ基板Sgrの接続部分S
grCの延設方向、 の順に90°ずつずれている。
【0291】これらにより、積層型液晶表示パネルDP
5においても、図1の表示パネルDP1と同様に、いず
れの基板接続部分の電極形成面も露出している。
【0292】したがって、積層型液晶表示パネルDP5
を作製するときにも、各パネル素子を重ね合わせた後
に、駆動ICを各基板に接続することができる。また、
中継基板を各基板に接続することができる。それだけ、
積層型液晶表示パネルDP5は、容易に作製することが
できる。
【0293】積層型液晶表示パネルDP5においては、
接続部分の延設方向が3方向だけであるので、表示パネ
ルDP5と同じく二つのパネル素子が積層された、後述
する表示パネルDP6、DP7に比べて、額縁幅を小さ
くすることができる。
【0294】なお、積層型液晶表示パネルDP5は、図
1の積層型液晶表示パネルDP1から、観察側から最も
遠い位置に配置されたパネル素子PErを除いたものと
同じ構造である。
【0295】図1の表示パネルDP1から、観察側に最
も近いパネル素子PEbを除いたものと同じ構造を有す
る二つのパネル素子が積層された積層型表示パネル(図
示省略)も、上記表示パネルDP5と同様に、いずれの
接続部分の電極形成面も露出させることができるととも
に、四つの接続部分の延設方向を3方向だけにすること
ができる。 [9] 本発明に係る積層型液晶表示パネルのさらに他
の例の概略斜視図を図13(A)及び(B)に示す。
【0296】図13(A)及び(B)に示す積層型液晶
表示パネルDP6は、順次積層された二つの液晶パネル
素子PEbと、液晶パネル素子PErを有している。
【0297】表示パネルDP6のパネル素子PEb及び
PErの基本構造は、図1の表示パネルDP1のパネル
素子と同じである。
【0298】各パネル素子の基板は次の順序で積層され
ている。
【0299】観察側から言うと、青パネル素子PEbの
ロウ基板Sbr、青パネル素子PEbのカラム基板Sb
c、赤パネル素子PErのロウ基板Srr、赤パネル素
子PErのカラム基板Srcの順に、これら基板は積層
されている。
【0300】積層型液晶表示パネルDP6においては、
各基板の各接続部分は、所定の順序で、90°ずつずれ
ており、互いに異なる。
【0301】さらに詳しく言うと、 1)青パネル素子PEbのロウ基板Sbrの接続部分S
brCの延設方向、 2)青パネル素子PEbのカラム基板Sbcの接続部分
SbcCの延設方向、 3)赤パネル素子PErのロウ基板Srrの接続部分S
rrCの延設方向、 4)赤パネル素子PErのカラム基板Srcの接続部分
SrcCの延設方向、 の順に90°ずつずれている。
【0302】これらにより、積層型液晶表示パネルDP
6においても、図1の表示パネルDP1と同様に、いず
れの基板接続部分の電極形成面も露出している。
【0303】したがって、積層型液晶表示パネルDP6
を作製するときにも、各パネル素子を重ね合わせた後
に、駆動ICを各基板に接続することができる。また、
中継基板を各基板に接続することができる。それだけ、
積層型液晶表示パネルDP6は、容易に作製することが
できる。
【0304】なお、積層型液晶表示パネルDP6は、図
1の積層型液晶表示パネルDP1から、真ん中に配置さ
れたパネル素子PEgを除いたものと同じ構造である。 [10] 本発明に係る積層型液晶表示パネルのさらに
他の例の概略斜視図を図14(A)及び(B)に示す。
【0305】図14(A)及び(B)に示す積層型液晶
表示パネルDP7は、図12の表示パネルDP5と同様
に、順次積層された二つの液晶パネル素子PEbと、液
晶パネル素子PEgを有している。
【0306】表示パネルDP5のパネル素子PEb及び
PEgの基本構造は、図1の表示パネルDP1のパネル
素子と同じである。
【0307】積層型液晶表示パネルDP7においては、
観察側から言うと、青パネル素子PEbのロウ基板Sb
r、青パネル素子PEbのカラム基板Sbc、緑パネル
素子PEgのカラム基板Sgc、緑パネル素子PEgの
ロウ基板Sgrの順に、これら基板は積層されている。
【0308】積層型液晶表示パネルDP7における基板
の積層順序は、図12の表示パネルDP5のそれと同じ
である。
【0309】表示パネルDP7においては、表示パネル
DP5とは異なり、各基板の接続部分の延設方向は所定
の順序で90°ずつずれており、互いに異なる。
【0310】さらに詳しく言うと、表示パネルDP7に
おいては、各基板の接続部分の延設方向は、次の順序で
90°ずつずれている。 1)青パネル素子PEbのロウ基板Sbrの接続部分S
brCの延設方向、 2)青パネル素子PEbのカラム基板Sbcの接続部分
SbcCの延設方向、 3)緑パネル素子PEgのロウ基板Sgrの接続部分S
grCの延設方向、 4)緑パネル素子PEgのカラム基板Sgcの接続部分
SgcCの延設方向、 の順に90°ずつずれている。
【0311】これらにより、積層型液晶表示パネルDP
7においても、図1の表示パネルDP1と同様に、いず
れの基板接続部分の電極形成面も露出している。
【0312】したがって、積層型液晶表示パネルDP7
を作製するときにも、各パネル素子を重ね合わせた後
に、駆動ICを各基板に接続することができる。また、
中継基板を各基板に接続することができる。それだけ、
積層型液晶表示パネルDP7は、容易に作製することが
できる。 [11] 図1の積層型液晶表示パネルDP1を単純マ
トリクス駆動するときの手法について図15を参照して
説明する。
【0313】図15においては、青パネル素子PEbの
カラム電極Ec及びロウ電極Erとともに、表示パネル
DP1の駆動装置8を示している。図15においては、
緑パネル素子PEg及び赤パネル素子PErの電極は図
示が省略されているが、これらパネル素子についても、
次に述べる青パネル素子と同様に駆動される。
【0314】カラム電極(信号電極)Ecは前述のよう
に複数の帯状電極からなり、これらカラム電極を構成す
る帯状電極は、図15においてはEc1〜Ecn(nは
自然数)に相当する。
【0315】同様に、ロウ電極(走査電極)Erは前述
のように複数の帯状電極からなり、これらロウ電極を構
成する帯状電極は、図15においてはEr1〜Erm
(mは自然数)に相当する。
【0316】青パネル素子PEbにおいては、一つの走
査電極と、一つの信号電極が交差する領域及びその周辺
近傍領域の液晶単位に、液晶の配列状態を変えることが
できる。青パネル素子PEbにおいては、走査電極と信
号電極が交差する領域及びその周辺近傍領域を一つの画
素としている。走査電極Erpと信号電極Ecqとが交
差する位置の画素を画素Ppqとする。ただし、pは1≦
p≦mを満たす自然数、qは1≦q≦nを満たす自然数
である。
【0317】青パネル素子PEbにおいては、次のよう
にして画像メモリ834に画像処理装置833及び中央
処理装置835によって書き込まれた画像データに基づ
き、その画像データに応じた画像を表示することができ
る。
【0318】走査電極駆動IC81bは、走査電極Er
1〜Ermのうち所定の走査電極に選択信号を出力して
その走査電極を選択状態とするとともに、残りの走査電
極には非選択信号を出力してその走査電極を非選択状態
とする。走査電極駆動IC81bは、所定の時間間隔で
選択状態にする走査電極を切替え、各走査電極は順次選
択状態になる。このような制御は、走査電極駆動コント
ローラ831により行われる。
【0319】一方、信号電極駆動IC82bは、選択状
態の走査電極上の各画素を書き換えるために、それら各
画素の画像データに応じた信号電圧を各信号電極に同時
に出力し、これら各駆動対象画素の液晶の配列状態を画
像データに応じて同時に変える。例えば、走査電極Er
1が選択されているときには、走査電極Er1上の画素
11〜P1nの液晶の配列状態を各画素の画像データに応
じて変える。駆動対象画素の走査電極に印加されている
電圧と、信号電極に印加されている画像データに応じた
電圧との電圧差が、駆動対象画素の液晶に加わるので、
駆動対象画素の液晶は画像データに応じて配列状態が変
わる。
【0320】信号電極駆動IC82bは、選択された走
査電極が切り替わるたびに、このように画像データに応
じて駆動対象画素の液晶の配列状態を変える。このよう
な制御は、信号電極駆動コントローラ832が、画像メ
モリ834から画像データを読み込みながら行う。
【0321】このように駆動対象画素の液晶には、その
駆動対象画素の画像データ(階調データ)に応じた電圧
が印加される。したがって、駆動対象画素の画像データ
に応じて、駆動対象画素の液晶をプレーナ状態、フォー
カルコニック状態又はこれら状態が表示階調に応じた割
合で混ざった状態にすることができる。したがって、画
像データに応じた階調表示を行うことができる。
【0322】緑パネル素子PEg及び赤パネル素子PE
rについても、同様にして画像データに応じて駆動する
ことで、それぞれ階調表示を行うことができる。したが
って、三つのパネル素子PEb、PEg、PErをそれ
ぞれ画像データに応じて駆動することで、フルカラー表
示を行うことができる。
【0323】なお、図15における駆動装置8のコント
ローラ831、832、画像処理装置833、画像メモ
リ834、中央処理装置835は、図5における駆動装
置8の制御部83に相当する。
【0324】なお、他の積層型液晶表示パネルについて
も上記と同様にして単純マトリクス駆動することができ
る。 [12] 以下、本発明に係る積層型表示パネルの製造
方法について説明する。図6の積層型液晶表示パネルD
P1を作製するときの製造方法について説明する。
【0325】まず、積層型液晶表示パネルDP1の製造
方法の一例を図16に示すフローチャートを参照して概
略的に説明する。
【0326】パネル素子形成工程においては、青、緑、
赤パネル素子PEb、PEg、PErの三つのパネル素
子をそれぞれ形成する。このパネル素子形成工程では、
電極等が形成された樹脂基板を用いて各パネル素子を形
成する。
【0327】次いで、重ね合わせ工程においては、作製
された各パネル素子を所定の順序で重ね合わせる。位置
合わせをして、各パネル素子は重ね合わせる。隣合うパ
ネル素子は、接着剤を用いて接着する。
【0328】次いで、アフターカット工程においては、
重ね合わされた各パネル素子の各基板から不要な部分
(カットすべき部分)を取り除く。各基板のカットする
部分(不要な部分)が、どのような部分であるかについ
ては後述する。パネル素子形成工程において用いた基板
形状などによって、カットする部分が決まる。代表的に
は各基板の駆動素子を接続するための接続部分の電極形
成面を露出させるために、各基板から不要な部分(接続
部分の電極形成面を露出させるためにカットすべき部
分)を取り除く。勿論、各基板にカットすべき部分がな
いときには、このアフターカット工程を行う必要はな
い。
【0329】アフターカット工程が終了した時点での積
層型液晶表示パネルDP1の形状、構造は、図1等に示
すものである。以降の説明では、アフターカット工程が
終了した時点での、換言すれば、次の駆動IC実装工程
及び中継基板接続工程を行う段階におけるパネル素子の
基板の形状を、最終的な基板の形状ということがある。
【0330】次いで、駆動IC実装工程においては、各
基板の接続部分に駆動ICを実装する。また、中継基板
接続工程においては、各基板の接続部分に中継基板を接
続する。駆動IC実装工程と中継基板接続工程は、どち
らを先に行ってもよく、これら工程が混ざってもよい。
例えば、同じ基板接続部分への駆動ICの実装と、中継
基板の接続は同じタイミングで行い、それが終わったら
次の接続部分における実装等を行ってもよい。いずれに
しても、駆動ICの実装と、中継基板の接続が、例えば
容易に、効率良く行える順序で行えばよい。
【0331】駆動IC実装工程及び中継基板接続工程が
終了した時点での積層型液晶表示パネルDP1の形状、
構造は、図6に示すものである。
【0332】次いで、折り返し工程においては、額縁幅
を小さくするために、各基板に接続された中継基板(フ
レキシブルな中継基板)を裏側に折り返す。
【0333】パネル素子形成工程の後などの所定の1又
は2以上のタイミングにおいて、パネル素子の動作検査
を行ってもよい。作製途中においてパネル素子の動作検
査を行っておけば、それだけ歩留りよく積層型液晶表示
パネルDP1を作製することができる。勿論、折り返し
工程が終わった後にも、表示パネルDP1全体の動作検
査を行ってもよい。
【0334】以下、図1等に示す形状、構造の積層型液
晶表示パネルDP1の製造方法、さらに言うと、駆動I
Cの実装を行う前までの積層型液晶表示パネルDP1の
製造方法のいくつかの例を説明する。パネル素子形成工
程において用いる基板の形状などによって、いくつかの
方法がある。 [13] 以下、パネル素子形成工程において次に述べ
るような全形の基板を用いて、図1の積層型液晶表示パ
ネルDP1を作製する方法について説明する。 [13−1]パネル素子形成工程 パネル素子形成工程においては、青、緑、赤パネル素子
PEb、PEg、PErの三つのパネル素子をそれぞれ
形成する。
【0335】図17を参照して、青パネル素子PEbを
作製する手順を中心に説明する。緑パネル素子PEg及
び赤パネルPErも、基板間に配置する液晶が異なるこ
とを除けば、青パネル素子PEbと同様にして作製され
る。 [13−1−1]準備工程 まず、カラム電極等を形成するための樹脂基板Sbc
と、ロウ電極等を形成するための樹脂基板Sbrを準備
する(#101)。本例では、ポリカーボネイトフィル
ムを基板Sbr、Sbcとして利用する。
【0336】この時点での基板Sbc、Sbrの形状、
サイズは、最終的な形状、サイズとは異なり、各基板は
次の部分を有している。
【0337】カラム基板Sbcは、最終的に他の五つの
基板に重なり合うオーバーラップ部分SbcOと、この
オーバーラップ部分から90°の中心角度間隔で四方向
に延設された四つの延設部分Sbc1、Sbc2、Sb
c3及びSbc4、並びに、コーナー部分Sbc5、S
bc6、Sbc7及びSbc8を有している。さらに言
うと、この時点でのカラム基板Sbcは、オーバーラッ
プ部分SbOcと、このオーバーラップ部分SbcOを
囲む環状の部分を有している。この時点でのカラム基板
Sbcは四角形状である。このカラム基板Sbcを全形
のカラム基板と呼ぶ。
【0338】同様に、ロウ基板Sbrは、最終的に他の
五つの基板に重なり合うオーバーラップ部分SbrO
と、このオーバーラップ部分から90°の中心角度間隔
で四方向に延設された四つの延設部分Sbr1、Sbr
2、Sbr3及びSbr4、並びに、コーナー部分Sb
r5、Sbr6、Sbr7及びSbr8を有している。
さらに言うと、この時点でのカラム基板Sbrは、オー
バーラップ部分SbrOと、このオーバーラップ部分S
brOを囲む環状の部分を有している。この時点でのロ
ウ基板Sbrは四角形状である。このロウ基板Sbrを
全形のロウ基板Sbrと呼ぶ。
【0339】他のパネル素子のカラム基板、ロウ基板と
しても、同様のものを準備する。
【0340】なお、この時点での青パネル素子のカラム
基板Sbrと、ロウ基板Sbcは同じサイズのものであ
り、違いはない。さらに言うと、いずれのパネル素子の
カラム基板と、ロウ基板も同じサイズのものであり、違
いはない。したがって、表示パネルDP1の作製部品の
共通化が図れる。
【0341】青パネル素子PEbにおいては、カラム基
板Sbcの延設部分Sbc3が駆動ICを実装するなど
のための接続部分SbcCとして利用される。また、ロ
ウ基板Sbrの延設部分Sbr4が接続部分SbrCと
して利用される。これら各基板の接続部分として利用さ
れない延設部分や、コーナー部分が、後のカット工程に
おいて取り除かれる。 [13−1−2]電極形成工程 次いで、青パネル素子PEbのカラム基板Sbc上にカ
ラム電極Ecを形成するとともに、ロウ基板Sbr上に
ロウ電極Erを形成する(#102)。他のパネルのカ
ラム基板、ロウ基板上にも、同様に、カラム電極と、ロ
ウ電極をそれぞれ形成する。
【0342】カラム電極Ecは、例えば、次のようにし
て青パネル素子PEbのカラム基板Sbc上に形成すれ
ばよい。まず、カラム基板Sbc上に一様に導電膜(本
例ではITO膜)を形成する。この導電膜をフォトリソ
グラフィー法を利用して、所定形状にエッチングするこ
とで、カラム電極Ecのパターンを含む所定電極パター
ンを形成する。例えば、導電膜上に一様に感光性のレジ
スト膜を形成し、作製する電極パターンに応じたパター
ン(ポジパターン)の孔を有するマスクを介して、レジ
スト膜を露光し、露光したレジスト膜部分を残してレジ
スト膜を除去し、レジスト膜により覆われていない導電
膜部分をエッチングすることで、所定電極パターンが形
成できる。
【0343】さらに言うと、オーバーラップ部分Sbc
Oには、所定ピッチで互いに平行に並ぶ複数の帯状電極
パターンを形成する。
【0344】接続部分SbcCとして利用する延設部分
Sbc3には、オーバーラップ部分SbcO上のカラム
電極Ecを駆動ICの出力リードに接続するための電極
パターンを形成する。さらに詳しく言うと、延設部分S
bc3には、オーバーラップ部分SbcO上での電極ピ
ッチを駆動ICの出力リードピッチに変換するための電
極パターンを形成する。この延設部分Sbc3には、駆
動ICの入力リードを中継基板に接続するための電極パ
ターンも形成する。
【0345】本例では、接続部分SbcCとして利用す
る延設部分Sbc3と反対側の延設部分Sbc1にも、
接続部分として利用できる電極パターンを形成してお
く。すなわち、延設部分Sbc1にも、オーバーラップ
部分SbcO上のカラム電極Ecを駆動ICの出力リー
ドに接続するための電極パターンと、駆動ICの入力リ
ードを中継基板の接続するための電極パターンを形成し
ておく。
【0346】このように接続部分として利用する延設部
分の反対側にも接続部分として利用できる電極パターン
を形成しておくことで、次の利点がある。上記のように
青パネル素子PEbのカラム基板Sbrとして作製した
カラム基板は、他のパネル素子のカラム基板としても利
用できる。さらに言うと、延設部分Sbc1が接続部分
として利用されるパネル素子においても、上記のように
電極パターンを形成したカラム基板は利用できる。すな
わち、いずれのパネル素子のカラム基板上にも同じ手順
で、同じマスクを用いて、電極パターンが形成できる。
それだけカラム電極形成の効率が良くなる。また、表示
パネルDP1の作製部品の共通化が図れる。
【0347】カラム基板Sbcには、上記のような電極
パターンの他に、後の工程において位置合わせに利用す
るアライメントマーク(レジストレーションマーク、タ
ーゲットマーク)も形成される。アライメントマーク
は、本例では、電極材料(本例ではITO)で、上記の
ような電極パターンの形成と同時に形成される。
【0348】アライメントマークとしては、次の位置合
わせのためのものが形成される。カラム基板Sbcとロ
ウ基板Sbrを液晶を介して重ね合わせて、青パネル素
子PEbを形成するときの、これら基板の位置合わせの
ためのアライメントマークが形成される。また、重ね合
わせ工程において、各パネル素子を順次重ね合わせると
きの、これら各パネル素子の位置合わせのためのアライ
メントマークが形成される。また、パネル素子の基板接
続部分に駆動ICを実装するときの、駆動ICの実装位
置の位置合わせのためのアライメントマークも形成され
る。さらに、パネル素子の基板接続部分に中継基板を接
続するときの、中継基板の接続位置の位置合わせのため
のアライメントマークも形成される。
【0349】カラム基板とロウ基板を重ね合わせるとき
に利用するアライメントマークと、パネル素子を重ね合
わせるときに利用するアライメントマークは同じものと
してもよい。これらアライメントマークは、カラム基板
Sbcのオーバーラップ部分SbcOに形成してもよ
く、接続部分SbcCに形成してもよく、最終的に取り
除かれる延設部分やコーナー部分に形成してもよい。
【0350】駆動ICの実装時に利用するアライメント
マークは、例えば、駆動ICの実装領域内に形成すれば
よい。また、中継基板の接続時に利用するアライメント
マークは、例えば、中継基板の接続領域内に形成すれば
よい。
【0351】ロウ基板Sbrにも、上記と同様にして、
ロウ電極Erを形成する。ロウ基板Sbrのオーバーラ
ップ部分SbrOには、所定ピッチで互いに平行に並ぶ
複数の帯状電極パターンを形成する。接続部分SbrC
として利用する延設部分Sbr4には、オーバーラップ
部分SbrO上のロウ電極Erを駆動ICの出力リード
に接続するための電極パターンと、駆動ICの入力リー
ドを中継基板に接続するための電極パターンを形成す
る。接続部分SbrCとして利用する延設部分Sbc4
と反対側の延設部分Sbc2にも、接続部分として利用
できる電極パターンを形成しておく。ロウ基板Sbrに
も、カラム基板Sbcと同様のアライメントマークを形
成しておく。 [13−1−3]絶縁膜及び配向膜形成工程 カラム基板Sbcのカラム電極Ecの上には、さらに、
絶縁膜I1と配向膜A1を順に形成する。また、ロウ基
板Sbrのロウ電極Erの上には、さらに、絶縁膜I2
と配向膜A2を順に形成する。 [13−1−4]柱状樹脂構造体形成工程 カラム基板Sbc及びとロウ基板Sbrのうちのいずれ
か一方の基板上(配向膜上)には、柱状樹脂構造体(柱
状樹脂構造物)3を形成する。本例では、カラム基板S
bc上に柱状樹脂構造体3を形成する。
【0352】樹脂構造物材料としては、例えば、加熱に
より軟化し、冷却により固化する材料を用いればよい。
樹脂構造物材料としては、使用する液晶材料と化学反応
を起こさず、適度な弾性を有する有機物質が好適であ
る。このような樹脂構造物材料として、熱可塑性高分子
材料を挙げることができる。かかる熱可塑性高分子材料
としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エ
ステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアク
リロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビ
ニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニールピ
ロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネイ
ト樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等を挙げることができ
る。樹脂構造物は、例えば、これらのうちの1又は2以
上の樹脂材料を含む材料により形成すればよい。
【0353】樹脂構造物は、例えば、ペースト状の樹脂
を含む材料(例えば、樹脂を溶剤に溶かしたもの)を、
スクリーン版やメタルマスク等を介してスキージで基板
上に押し出す印刷法で形成することができる。樹脂構造
物は、ディスペンサ法やインクジェット法などを利用し
て、樹脂をノズルの先から基板上に吐出することでも形
成できる。樹脂構造物は、樹脂を平板又はローラ上に供
給した後、基板上に転写する転写法でも形成できる。こ
の時点での樹脂構造物の高さは、この樹脂構造物で両基
板を接着することを考慮すると、所望の液晶層の厚みよ
りも大きいことが好ましい。 [13−1−5]スペーサ散布工程 カラム基板Sbc及びとロウ基板Sbrのうちのいずれ
か一方の基板上(配向膜上)には、スペーサSPを散布
する。本例では、カラム基板Sbc上にスペーサSPを
散布する。
【0354】スペーサは、加熱や加圧によって変形しな
い硬質材料からなる粒子が好ましい。スペーサは、例え
ば、ガラスファイバーを微細化したもの、ボール状の珪
酸ガラス、アルミナ粉末等の無機系材料、ジビニルベン
ゼン系架橋重合体、ポリスチレン系架橋重合体等の有機
系合成球状粒とすればよい。
【0355】スペーサは、例えば、ウェット散布法、ド
ライ散布法などの手法によって基板上に散布すればよ
い。 [13−1−6]シール壁形成工程 カラム基板Sbc及びとロウ基板Sbrのうちのいずれ
か一方の基板上には、シール壁SWを形成する。本例で
は、カラム基板Sbc上にシール壁SWを形成する。
【0356】シール壁SWは、カラム基板Sbcのオー
バーラップ部分SbcOに環状に形成する。
【0357】シール壁SWは、例えば、紫外線硬化樹脂
や熱硬化性樹脂など樹脂を用いて形成すればよい。
【0358】樹脂シール壁は、例えば、ディスペンサ法
やインクジェット法などを利用して、樹脂をノズルの先
から基板上に吐出することで形成できる。樹脂シール壁
は、スクリーン版、メタルマスク等を用いる印刷法でも
形成できる。樹脂シール壁は、樹脂を平板又はローラ上
に供給した後、基板上に転写する転写法でも形成でき
る。
【0359】なお、柱状構造体形成工程、スペーサ散布
工程及びシール壁形成工程は、どのような順序で行って
もよい。 [13−1−7]基板貼り合わせ工程 次いで、シール壁SWで囲まれたカラム基板Sbc領域
上に液晶LCbを滴下し、液晶LCbを介してカラム基
板Sbcとロウ基板Sbrを貼り合わせる(#10
3)。
【0360】さらに詳しく言うと、カラム基板Sbcは
保持部材71の平面711上に載置する。平面711上
でのカラム基板Sbcの位置ずれを防止するために、基
板Sbcを平面711に向けてエア吸着してもよい。
【0361】次いで、青色領域に選択反射波長を有する
液晶LCbをカラム基板Sbcの上記領域端部に滴下す
る。
【0362】次いで、ロウ基板Sbrの一方の端部だけ
を液晶LCbを介してカラム基板Sbcに重ねる。ロウ
基板Sbrの他方の端部は、該基板を撓ませることで、
この時点においては、カラム基板Sbcには重ねない。
保持部材721、722でロウ基板Sbrの両端部を保
持することで、上記のようにロウ基板Sbrを配置する
ことができる。ロウ基板Sbrには、オーバーラップ部
分SbrOの両側に延設部分が設けられているので、こ
のように保持部材721、722でオーバーラップ部分
SbrO以外の部分を保持できる。
【0363】次いで、ヒータ74を内蔵するローラ73
で、ロウ基板Sbrを一方の端部から、他方の端部へ順
にカラム基板Sbcに向けて押圧する。なお、ローラ7
3を動かしても、基板を動かしてもよい。
【0364】これにより、液晶LCbを押し広げなが
ら、カラム基板Sbcとロウ基板Sbrを液晶を介して
重ね合わせる。ヒータ74の熱によって、樹脂構造物3
及びシール壁SWをカラム基板Sbc及びロウ基板Sb
rの両基板にそれぞれ融着させ、両基板を貼り合わせ
る。液晶LCbを押し広げながら、両基板を端部から順
に重ね合わせることで、液晶中への気泡の混入を抑制で
きる。液晶の厚みはスペーサSPによって所定の厚みに
調整される。なお、スペーサを予め基板上に散布してお
くことに代えて、基板上に滴下する液晶中にスペーサを
分散させておいてもよい。
【0365】上記のようにオーバーラップ部分SbrO
以外の延設部分を保持しているので、オーバーラップ部
分SbrOの端から端まで順にローラ73で圧力を加え
ることができ、それだけきっちりと二つの基板を貼り合
わせることができる。オーバーラップ部分SbrOを保
持部材で保持するときには、ローラ73の相対的移動に
保持部材が邪魔になるので、このようにオーバーラップ
部分SbrOの全体に圧力をかけることが難しい。
【0366】この貼り合わせ工程においては、カラム電
極Ecとロウ電極Erがいずれも基板内側に配置される
ように、カラム基板Sbcとロウ基板Sbrは貼り合わ
せる。また、カラム電極Ecとロウ電極Erがマトリク
ス構造となるように、これら基板は貼り合わせる。前記
アライメントマークを利用して、これら基板の位置を合
わせて、これら基板は貼り合わせる。
【0367】これらにより、青パネル素子PEbを得る
(#104)。他のパネル素子も同様にして作製するこ
とができる。
【0368】全形の基板を採用したことで、同じパネル
素子製造装置を用いて、基板上に滴下する液晶を代える
だけで、いずれのパネル素子も形成することができる。
【0369】なお、カラム基板とロウ基板を上記と同様
にスペーサ等を介して貼り合わせた後、シール壁に設け
る注入口から真空注入法で液晶を注入し、注入口をふさ
ぐことで、パネル素子を形成してもよい。 [13−2]パネル素子重ね合わせ工程 このようにして作製した三つのパネル素子PEb、PE
g、PErを順次積層する重ね合わせ工程を図18を参
照して説明する。
【0370】まず、赤パネル素子PErと、緑パネル素
子PEgを重ね合わせ、これらを接着剤2で貼り合わせ
る(#201)。接着剤2として本例では粘着フィルム
を用いる。
【0371】さらに詳しく言うと、まず、赤パネル素子
PErを保持部材75の平面751上に載置する。平面
751上でのパネル素子PErの位置ずれを防止するた
めに、パネル素子PErを平面751に向けてエア吸着
してもよい。
【0372】次いで、赤パネル素子PErのロウ基板S
rrのオーバラップ部分SrrOに粘着フィルム2を貼
り付ける。すなわち、赤パネル素子PErの緑パネル素
子PEgとの接着面に粘着フィルムを貼り付ける。
【0373】次いで、緑パネル素子PEgの一方の端部
だけを粘着フィルム2を介して赤パネル素子PErに重
ねる。緑パネル素子PEgの他方の端部は、これを撓ま
せることで、この時点においては赤パネル素子PErに
は重ねない。保持部材761、762で緑パネル素子P
Egの両端部を保持することで、上記のように緑パネル
素子PEgを配置することができる。緑パネル素子PE
gのカラム基板Sgc及びロウ基板Sgrのいずれの基
板にもオーバーラップ部分の両側に延設部分が設けられ
ているので、このように保持部材761、762でオー
バーラップ部分SgcO、SgrO以外の部分を保持で
きる。すなわち、接着面以外の基板部分を保持できる。
なお、緑パネル素子PEgは、カラム基板Sgc及びロ
ウ基板Sgrのうちの一方の基板だけを掴んで、保持し
てもよい。
【0374】次いで、ローラ77で、緑パネル素子PE
gの一方の端部から、他方の端部へ粘着フィルム2を介
して赤パネル素子PErに向けて順に押圧する。なお、
ローラ77を動かしても、パネル素子を動かしてもよ
い。これにより、赤パネル素子PErのロウ基板Srr
のオーバーラップ部分SrrOと、緑パネル素子PEg
のロウ基板Sgrのオーバーラップ部分SgrOを貼り
合わせる。このように一方の端部から順にパネル素子P
EgとPErを貼り合わせることで、これらパネル素子
の間に気泡が残留することを抑制できる。
【0375】緑パネル素子PEgのいずれの接続部分に
も、駆動IC及び中継基板が実装されていないので、緑
パネル素子PEgを均等に撓ませることができ、これに
よりパネル素子間への気泡の残留を抑制できる。
【0376】上記のように緑パネル素子PEgのオーバ
ーラップ部分以外の基板部分を保持部材761、762
で保持しているので、オーバーラップ部分(接着部分)
の端から端まで順にローラ77で圧力を加えることがで
き、それだけきっちりと二つのパネル素子PEgとPE
rを貼り合わせることができる。オーバーラップ部分を
保持部材で保持するときには、ローラ77の相対的移動
に保持部材が邪魔になるので、このようにオーバーラッ
プ部分の全体に圧力をかけることが難しい。
【0377】これらにより、赤パネル素子PErと緑パ
ネル素子PEgが粘着フィルム2で貼り合わされたもの
を得る(#202)。
【0378】同様にして、緑パネル素子PEgの上にさ
らに青パネル素子PEbを粘着フィルム2で貼り合わせ
る(#203)。
【0379】これらにより、青、緑、赤パネル素子PE
b、PEg、PErが順次積層された積層型表示パネル
DP1を得る(#204)。
【0380】このパネル素子の重ね合わせ工程において
は、前記アライメントマークを利用して、パネル素子の
位置を合わせて、パネル素子は貼り合わせる。
【0381】また、各パネル素子の各基板が図19に示
す順序で並ぶように、三つのパネル素子を重ね合わせ
る。なお、図19に示す基板の積層順序は、前記図7に
示した基板の積層順序と同じものである。
【0382】さらに、パネル素子の基板の接続部分とし
て利用する延設部分の各延設方向が、前述のように、所
定の順に90°ずつずれるように、三つのパネル素子を
重ね合わせる。なお、本例では、全形の基板を採用して
いるとともに、オーバーラップ部分の両側に接続部分と
して利用できる延設部分が設けられているため、図19
に示す基板向きから180°回転しても、接続部分とし
て利用できる延設部分の延設方向は上記のようになる。
それだけ間違い少なく、パネル素子を重ね合わせること
ができる。 [13−3]アフターカット工程 アフターカット工程においては、順次積層された各パネ
ル素子の各基板から不要な部分(カットすべき部分)を
取り除く。
【0383】不要な部分を取り除く前の段階において
は、各基板の接続部分として利用する延設部分の電極形
成面は、他の基板の延設部分に重なり、露出していな
い。したがって、このアフターカット工程においては、
各基板の接続部分として利用する延設部分の電極形成面
を露出させるために行う。さらに詳しく言うと、各基板
の四つの延設部分のうちの接続部分として利用しない三
つの延設部分と、四つのコーナー部分を取り除く。
【0384】各基板の取り除く部分を図20に示す。図
20においては、各基板の取り除く部分には斜線が施さ
れている。
【0385】各基板からカットすべき部分を取り除くこ
とで、全ての接続部分の電極形成面が露出した図1の積
層型液晶表示パネルDP1を得る。
【0386】カットを行うときのカット装置のカット機
構、精度などによって、各基板の取り除く延設部分(接
続部分として利用しない延設部分)と、オーバーラップ
部分の境界線上で、うまくカットできないときなどに
は、他の基板の接続部分への駆動ICの実装等を阻害し
ない範囲で、接続部分として利用しない延設部分の一部
が残ってもよい。例えば、前記図9の青パネル素子PE
bのロウ基板Sbrの西側延設部分SbrWのような接
続部分として利用しない延設部分が残ってもよい。
【0387】すなわち、アフターカット工程においてカ
ットを行った後において、他の基板の接続分部への駆動
ICの実装等の妨げとならない範囲で、接続部分として
利用しない延設部分のうちの一部が残っていてもよい。
【0388】このようなカットを容易に行うなどのため
に、取り除く基板部分と、残す基板部分の境界線上に予
めハーフカットを施しておいてもよい。このハーフカッ
ト工程は、勿論、実際に基板の不要部分を取り除くアフ
ターカット工程の前に行えばよく、例えば、パネル素子
重ね合わせ工程の前、パネル素子形成工程の途中に行え
ばよい。パネル素子形成工程における例えば基板重ね合
わせ工程の前(例えば、電極形成工程前、或いは、電極
形成工程の後)にハーフカット工程を行えば、ハーフカ
ット工程自体も容易に行うことができる。
【0389】このハーフカットは、アフターカット工程
を行う段階において、すなわち、パネル素子が積層され
た状態において、例えば、図21のように露出する側の
基板面に施せばよい。
【0390】図21においては、アフターカット工程が
行われる前の積層型液晶表示パネルDP1の南側の延設
部分が示されている。図21においては、ハーフカット
のための溝HCが各基板の露出する側の面に形成されて
いる。基板の取り除く部分が二つ以上重なっている場合
には、露出する側の基板面は、既に露出している基板部
分を取り除いた後に露出する側の面である。
【0391】さらに詳しく言うと、最も外側の基板Sb
r、Srcの露出する側の面は、それぞれ電極が形成さ
れていない側の面である。
【0392】また、基板Srrの露出する側の面は、基
板Srcの南側延設部分SrcSを取り除いた後に露出
する電極形成面である。基板Sgrの露出する側の面
は、基板Srrの南側延設部分SrrSを取り除いた後
に露出する電極が形成されていない側の面である。
【0393】このようにハーフカットを各基板に施して
おくことで、アフターカット工程を効率良く行うことが
できる。 [13−4]駆動IC実装工程及び中継基板接続工程 このようにして図1の積層型液晶表示パネルDP1を作
製した後、各基板の露出する接続部分の電極形成面に駆
動ICを実装するとともに、中継基板を接続する。
【0394】これら駆動IC実装工程及び中継基板を行
うことで、図6の積層型液晶表示パネルDP1が得られ
る。駆動IC実装工程及び中継基板接続工程について
は、後に詳述する。 [14] 図1の積層型液晶表示パネルDP1を作製す
る他の方法について説明する。
【0395】上記[13]の中で述べたように、各基板
の延設部分(接続部分として利用する延設部分を含む)
は、パネル素子を形成するときの基板重ね合わせ工程に
おいて基板保持に利用できる。また、各基板の延設部分
は、パネル素子の重ね合わせ工程において、パネル素子
の保持にも利用できる。このように基板保持又は(及
び)パネル素子の保持に利用される、基板延設部分を保
持部分という。
【0396】全形基板の四つの延設部分のなかには、接
続部分としても、保持部分としても利用されない延設部
分もある。
【0397】そこで、各パネル素子を形成する段階か
ら、接続部分としても、保持部分としても利用されない
延設部分のない基板を用いて、上記と同様にして、積層
型液晶表示パネルDP1を作製してもよい。
【0398】さらに詳しく言うと、パネル素子形成工程
において用いる基板として、オーバーラップ部分と、該
オーバーラップ部分から延設された接続部分として利用
される延設部分と、該オーバーラップ部分から延設され
た保持部分として利用される延設部分を有する基板を採
用して、上記と同様に三つのパネル素子をそれぞれを形
成し、三つのパネル素子を重ね合わせることで、積層型
液晶表示パネルDP1を形成してもよい。
【0399】パネル素子形成工程において用いる基板に
は、さらに、前記コーナー部分があってもよい。パネル
素子形成工程において用いる基板としては、保持部分と
して利用する延設部分を例えば一つ又は二つ有する基板
を採用すればよい。パネル素子形成工程において用いる
基板においては、保持部分として利用する延設部分と、
接続部分として利用する延設部分が同じであってもよ
い。
【0400】例えば、図22に示す形状の六つの基板を
採用して、各パネル素子を形成し、各パネル素子を重ね
合わせて、積層型液晶表示パネルDP1を形成すればよ
い。
【0401】本例では、西側及び東側の延設部分を保持
部分として利用するため、各基板には少なくとも西側及
び東側の延設部分を有している。さらに詳しく言うと、
各基板は次のような基板である。
【0402】青パネル素子PEbのロウ基板Sbrは、
オーバーラップ部分SbrOと、接続部分SbrC及び
保持部分SbrHとして利用する東側延設部分SbrE
と、保持部分SbrHとして利用する西側延設部分Sb
rWを有している。
【0403】青パネル素子PEbのカラム基板Sbc
は、オーバーラップ部分SbcOと、接続部分として利
用する南側延設部分SbcSと、保持部分SbcHとし
て利用する東側及び西側延設部分SbcE、SbcW
と、コーナー部分を有している。
【0404】緑パネル素子PEgのカラム基板Sgc
は、オーバーラップ部分SgcOと、接続部分SgcC
として利用する南側延設部分SgcSと、保持部分Sg
cHとして利用する東側及び西側延設部分SgcE、S
gcWと、コーナー部分を有している。
【0405】緑パネル素子PEgのロウ基板Sgrは、
オーバーラップ部分SgrOと、接続部分SgrC及び
保持部分SgrHとして利用する西側延設部分SgrW
と、保持部分SgrHとして利用する東側延設部分Sg
rEを有している。
【0406】赤パネル素子PErのロウ基板Srrは、
オーバーラップ部分SrrOと、接続部分SrrC及び
保持部分SrrHとして利用する西側延設部分SrrW
と、保持部分SrrHとして利用する東側延設部分Sr
rEを有している。
【0407】赤パネル素子PErのカラム基板Src
は、オーバーラップ部分SrcOと、接続部分SrcC
として利用する北側延設部分SrcNと、保持部分Sr
cHとして利用する東側及び西側延設部分SrcE、S
rcWと、コーナー部分を有している。
【0408】このような基板をパネル素子形成段階から
用いる場合にも、パネル素子重ね合わせ工程の後のアフ
ターカット工程においては、接続部分として利用しない
延設部分及びコーナー部分を取り除くことで、図1の積
層型液晶表示パネルDP1を作製できる。この場合に
も、ハーフカットを予め行っておいてもよい。 [15] 図1の積層型液晶表示パネルDP1を作製す
るためのさらに他の方法について説明する。
【0409】まず、パネル素子の形成工程においては上
記[13]で述べた全形の基板を用いて各パネル素子を
形成する。
【0410】次いで、パネル素子を重ね合わせる前に、
各基板から接続部分としても、保持部分としても利用さ
れない延設部分を取り除く。このようなプレカット工程
を行うことで、パネル素子を重ねる前の段階で各基板の
形状を、上記[14]で述べた形状(例えば、図22に
示す形状)にする。
【0411】この後は、上記[14]で述べたのと同様
に、各パネル素子を重ね合わせた後、接続部分として利
用されない延設部分やコーナー部分を取り除く。
【0412】このようにしても図1の積層型液晶表示パ
ネルDP1を作製できる。 [16]駆動ICの実装工程及び中継基板の接続工程こ
のようにして図1の積層型液晶表示パネルDP1を作製
した後、すなわち、パネル素子の重ね合わせ工程の後
に、駆動ICの実装工程及び中継基板の接続工程は行
う。
【0413】いずれの基板の接続部分の電極形成面(駆
動IC実装面、中継基板接続面)も、露出しているの
で、駆動ICの実装等をパネル素子を重ね合わせた後に
行うことができる。 [17] 以下、積層型液晶表示パネルDP1の南側の
基板接続部分(青パネル素子PEbのカラム基板Sbc
の接続部分SbcCと、緑パネル素子PEgのカラム基
板Sgcの接続部分SgcC)への駆動ICの実装方
法、中継基板の接続方法を中心に説明する。他の基板接
続部分への駆動ICの実装等についても同様に行われ
る。
【0414】図23に示すように、カラム基板Sbcの
接続部分SbcCにおける駆動IC82bの図中一点鎖
線で示す実装領域には、アライメントマーク(レジスト
レーションマーク、ターゲットマーク)M1が二つ形成
されている。また、接続部分SbcCにおける中継基板
842bの図中一点鎖線で示す接続領域には、アライメ
ントマークM2が形成されている。なお、図23におい
てはアライメントマークM2は一つしか示されていない
が、マークM2は接続部分SbcCに二つ設けられてい
る。
【0415】基板接続部分のアライメントマークM1
と、駆動IC82bに設けられているアライメントマー
クM3を利用して位置合わせを行い、駆動IC82bは
接続部分の所定領域に実装する。これにより、駆動IC
82bの出力リードを基板SbcC上のカラム電極Ec
を構成する各帯状電極に接続する。
【0416】駆動素子実装用のアライメントマークM
1、M3は、CCDカメラや、顕微鏡等の読み取り装置
(図示省略)で読み取る。読み取り装置等で読み取った
アライメントマークの位置に基づき、従来より知られた
画像処理等の手法を採用して、駆動IC82bの位置合
わせは行われる。
【0417】基板Sbcの接続部分SbcCのアライメ
ントマークM1は、接続部分SbcCの表側から読み取
る。アライメントマークM1を読み取るときに、この接
続部分と延設方向が同じ基板Sgcの接続部分SgcC
のアライメントマーク(図示省略)の近くに、接続部分
SbcC上のアライメントマークM1が見えることがあ
る。このようなときには、CCDカメラ、顕微鏡等の読
み取り装置の倍率を上げることにより、或いは、絞りを
開けることによって、被写界深度を浅くすることで、読
み取り装置の焦点を読み取るべきアライメントマークM
1だけに合わせることができる。これにより、駆動IC
82bを正しい位置に実装することができる。
【0418】駆動ICの実装と同様にして、中継基板8
42bの接続も行う。接続部分SbcC上のアライメン
トマークM2と、中継基板842bに設けられているア
ライメントマークを利用して、同様に位置合わせを行
い、基板接続部分SbcCの所定位置に中継基板842
bを接続する。これにより、駆動IC82bの入力リー
ドに続く電極パターンに、中継基板842bの電極パタ
ーンを接続する。 [18] 駆動IC82bの実装は、本例では、ACF
(異方性導電フィルム)を用いて行う。図24を参照し
てさらに説明する。
【0419】まず、一方の側のセパレータを剥がしたA
CF4を、駆動IC82bのバンプBPに接続すべき電
極Ec上に仮接着する(図24(A)参照)。ACF4
は、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂からなるバインダ樹
脂41と、バインダ樹脂中に分散された導電粒子42を
有している。バインダ樹脂41のタック性によって、A
CF4を仮接着することができる。本接着時よりも低い
温度と圧力を加えて仮圧着すれば、より確実に仮接着を
行うことができる。
【0420】次いで、ACF4のもう一方のセパレータ
43を剥がす。
【0421】次いで、駆動IC82bを位置決めして、
ACF4の上に駆動IC82bのバンプBPを載せる
(図24(B)参照)。
【0422】この後、駆動IC82bを基板Sbcの方
へで押圧するとともに、ACF4に熱を加える。これに
より、導電粒子42を介して駆動IC82bの各バンプ
BPとカラム電極Ecを構成する各帯状電極を接続する
(図24(C)参照)。また、バインダ樹脂41が熱硬
化性樹脂である場合には、バインダ樹脂41を加熱硬化
させ、駆動IC82bを基板Sbcに接着する。バイン
ダ樹脂41が熱可塑性樹脂である場合には、このように
加熱した後冷却することで、駆動IC82bを基板Sb
cに接着する。
【0423】このように加熱圧着し、駆動ICをACF
を用いて実装するときには、ACFに応じた所定の圧力
及び所定の熱(温度)を所定時間加えればよい。
【0424】中継基板842bの接続も、上記と同様に
して、ACFを用いて行う。 [19] 駆動ICの実装や、中継基板の接続を行うと
きには、例えば、図25に示す保持装置5を用いて、積
層型液晶表示パネルDP1を保持しながら行えばよい。
【0425】保持装置5は、保持治具51と、吸着装置
52を備えている。この保持治具51は、基板Sbc上
に駆動ICを実装するとき及び中継基板を接続するとき
に使用するものである。
【0426】保持治具51は、駆動ICの実装等を行う
基板Sbcの接続部分SbcCを載置するための第1面
511と、三つのパネル素子が重なりあっている部分を
載置するための第2面512を有している。保持治具5
1の第1面511は、駆動ICのACFを用いた加熱圧
着時(駆動ICの実装時)や、中継基板のACFを用い
た加熱圧着時(中継基板の接続時)における、圧力を受
け止める圧着ベース部材面として利用することもでき
る。
【0427】保持治具51の第1面511には、接続部
分SbcCと延設方向が同じ基板Sgcの接続部分Sg
cCを介して、接続部分SbcCが載置される。
【0428】保持治具51の第1面511と第2面51
2の間には、次のような高さDsの段差がある。
【0429】段差の高さDsは、第1面511に直接載
置される表示パネルDP1の面(すなわち、接続部分S
gcCの裏面)から、第2面512に直接載置される表
示パネルDP1の面(すなわち、光吸収層BKの裏面)
までの高さDpとほぼ同じである。段差高さDsは、高
さDpの製造誤差を含む最大高さ以上にする。段差高さ
Dsは、本例では、高さDpの製造誤差を含む最大高さ
に等しい。シール壁SWの高さの製造誤差などによっ
て、高さDpにはばらつきができ、その最大値を段差高
さDsとしている。
【0430】これにより、保持治具51に積層型表示パ
ネルDP1をセットしたときには、図26、図28に示
すように、第1面511の位置は、この第1面511に
直接載置する接続部分SgcCの裏面の位置よりも、若
干高いか、或いは、同じ位置になる。
【0431】逆に段差高さDsが高さDpよりも小さい
と、図27に示すように、保持治具第1面511の位置
が、接続部分SgcCの裏側面の位置よりも低くなる。
こうなると、基板Sbcの接続部分SbcCへ駆動IC
82bを実装するために、駆動ICを接続部分SbcC
へ押圧したときに、基板Sbcの変形量が大きくなり、
基板Sbc上の電極(本例ではITO電極)が損傷しや
すい。また接続部分SbcCが変形する前に駆動ICの
位置合わせを行うと、駆動ICを圧接したときに接続部
分SbcC等の変形により位置が大きくずれてしまう。
【0432】段差高さDsが高さDp以上であるときに
は、段差高さDsが高さDpより小さいときよりも、基
板Sbcの変形が小さくてすみ、基板Sbc上の電極の
損傷(クラック等)を抑制できる。
【0433】吸着装置52は、保持治具第1面511上
に載置される接続部分を第1面511にエアー吸着する
ためのものである。
【0434】吸着装置52は真空排気ポンプ52pを有
している。ポンプ52pは、保持治具51の第1面51
1から側面に続く排気孔51vに、チューブ52tを介
して接続されている。ポンプ52pを運転することで、
接続部分SgcCを第1面511にエアー吸着すること
ができる。
【0435】接続部分SgcCを第1面511に向けて
エアー吸着することで、駆動IC実装時や中継基板接続
時の接続部分SgcCの位置ずれ、ひいては、接続部分
SbcCの位置ずれを抑制できる。それだけ、精度よ
く、容易に駆動ICの実装等を行うことができる。
【0436】DsがDpよりも大きく図26に一点鎖線
で示すように基板が変形したり、図28(A)に示すよ
うに樹脂フィルム基板Sbc、Sgcが、樹脂フィルム
保管時等における巻きぐせにより湾曲するときなどに
は、図28(B)及び(C)に示す押さえ部材53によ
って接続部分SbcCを第1面511に向けて押さえ付
けてもよい。押さえ部材53で接続部分SbcCを接続
部分SgcCを介して第1面511に向けて押さえ付け
ることで、接続部分SbcCを平面に保つことができ、
駆動ICの実装等を容易に行うことができる。また、押
さえ部材53で接続部分SbcCを押さえ付けた後、駆
動IC等の位置合わせを行うことで、駆動IC等の位置
ずれを抑制できる。
【0437】この押さえ部材53には、接続部分Sbc
Cの駆動IC実装領域を露出させるための窓531が設
けられている。また、押さえ部材53には、中継基板8
42b接続部分SbcCの中継基板接続領域を露出させ
るための窓(切り欠き)532も設けられている。これ
らにより、押さえ部材53で接続部分SbcCを押さえ
付けても、駆動ICの実装等に支障はない。
【0438】前述のパネル素子重ね合わせ工程におい
て、図29に示すように、延設方向が同じ接続部分Sb
cCとSgcCもオーバーラップ部分とともに接着剤2
で接着しておけば、押さえ部材53がなくても、接続部
分SbcCを平面に保つことができる。吸着装置52で
接続部分SgcCをエアー吸着すれば、接続部分Sbc
Cも一緒に第1面511に向けて吸着されるので、Ds
>Dpであっても、接続部分SbcCを平面にすること
ができる。それだけ容易に駆動ICの実装等を行うこと
ができる。
【0439】接続部分SbcCへの駆動ICの実装及び
(又は)中継基板の接続が終わった後に、この接続部分
と延設方向が同じ接続部分Sgcへの駆動ICの実装等
を行うときには、例えば、図30に示す保持治具54を
用いて行えばよい。
【0440】保持治具54も第1面541と第2面54
2の間に、前記保持治具51の段差高さDsと同様の高
さの段差を有している。
【0441】保持治具54の第1面541には、駆動I
C82bの実装等が済んだ接続部分SbcCを介して、
接続部分SgcCが載置される。
【0442】第1面541には、接続部分SbcCに既
に実装された駆動IC82bを嵌め込むための凹部54
11と、接続部分SbcCに既に接続されている中継基
板842bを嵌め込むための凹部5412が設けられて
いる。これらにより、接続部分SgcCへの駆動ICの
実装等も容易に行うことができる。 [20] 駆動ICの実装時におけるパネル素子基板上
の電極破損(クラック等)を抑制するために次のように
してもよい。 [20−1] 図31(A)に示すように駆動IC82
bのバンプBPの電極接続面の周縁部にエッジがある
と、図31(B)に示すように電極にクラック等の損傷
が発生しやすい。駆動IC82bを基板Sbcの方へ押
圧して実装するときにおいて、バンプBPのエッジによ
り、電極に局所的に力がかかり、電極が破損しやすい。
【0443】そこで、図32(A)に示すように駆動I
CのバンプBPの電極接続面BPsの周縁部に丸みをつ
けておくことで、電極に局所的な力がかかることを抑制
できる。これにより、図32(B)に示すように電極の
損傷を抑制して、駆動ICの実装を行うことができる。
【0444】駆動ICのバンプBPに丸みをつける(R
をつける)丸め工程は、勿論、駆動ICの実装前に行え
ばよい。
【0445】例えば、化学的なエッチングや、機械的な
研磨によってバンプには丸みを付ければよい。
【0446】勿論、予め丸みのついているバンプを有す
る駆動ICを採用してもよい。 [20−2] 図33(A)に示すように、駆動ICを
実装する基板の実装面とは反対側に次の圧着ベース部材
6を配置して、駆動ICの実装を行ってもよい。
【0447】圧着ベース部材6においては、駆動ICの
バンプに臨む位置に盛り上がり部分61が設けられてい
る。盛り上がり部分61によって、図33(B)に示す
ように、基板Sbrの実装時の変形(へこみ)を実装面
とその反対側の面でバランスさせることができる。これ
により基板上の電極の損傷を抑制できる。
【0448】図33(B)に示すように、盛り上がり部
分61の外周を駆動ICのバンプBPの外周よりも小さ
くすることで、さらに電極の損傷を抑制できる。 [20−3] 図34に示すように、樹脂フィルム基板
Sbcの巻きぐせにより形成される凸面側に電極を形成
しておいても、駆動IC実装時等における電極の破損を
抑制できる。
【0449】巻きぐせにより形成される基板凸面側に電
極を形成しておけば、基板が平坦なときには電極(本例
ではITO電極)には圧縮応力がかかる。そして、この
基板の接続部分に駆動ICを実装するとき、駆動ICの
バンプに押されて電極が変形しても、この変形は圧縮応
力を解除する方向に働く。これにより、電極の破損を抑
制できる。 [21] 延設方向が同じ互いに隣合う二つの接続部分
には、例えば、一方の接続部分に実装する駆動ICと、
他方の接続部分に実装する駆動ICが互いに重なり合う
位置に、これら駆動ICを実装すればよい。
【0450】このように互いに重なり合う位置への駆動
ICを実装は、例えば、次のように行えばよい。図35
を参照して、延設方向が同じ接続部分SbcCと、Sg
cCへの駆動ICの実装方法について説明する。
【0451】まず、接続部分SbcC上の電極にACF
4を仮接着し、さらにその上に駆動IC82bを仮接着
する(図35(A)参照)。駆動IC82bの仮接着
は、本接着時に加える熱(温度)及び圧力よりも小さい
熱(温度)及び圧力を加えて行えばよい。使用するAC
Fによっても異なるが、駆動ICの仮接着は、例えば、
80±10°C程度の熱と、1MPa程度の圧力を5s
ec程度加えて行えばよい。
【0452】次いで、もう一方の接続部分SgcC上の
電極にもACF4を仮接着し、さらにその上に駆動IC
82gを仮接着する(図35(B)参照)。駆動IC8
2gの仮接着も上記と同様に行えばよい。
【0453】このように各接続部分への駆動ICの仮接
着を行った後、これら接続部分上の駆動IC82b、8
2gを同時に本接着する(図35(C)参照)。この本
接着は、例えば、例えば、150±10°C程度の熱
と、2MPa程度の圧力を10sec程度加えて行えば
よい。
【0454】このように駆動ICを実装することで、効
率よく駆動ICの実装を行うことができる。 [22] なお、延設方向が同じ二つの接続部分にそれ
ぞれ駆動ICを互いに重なる位置に実装する場合、一方
の接続部分に駆動ICを本接着(第1本接着)し、その
後他方の接続分部に駆動ICを本接着(第2本接着)す
ると次のような不具合が発生することがある。
【0455】互いに重なる位置に二つの駆動ICを実装
するため、第2本接着時に加える熱及び圧力は、先に本
接着した駆動ICやACFにも加わることがある。
【0456】そのため、例えば、第1本接着時に使用し
たACFの導電粒子に圧力を加える時間が長くなりす
ぎ、導電粒子がつぶれてしまうことがある。導電粒子が
つぶれると、電気的接続不良(導通不良)が発生しやす
くなる。
【0457】また、第2本接着時に加える熱が、先に本
接着した駆動ICと基板の間のACFの状態を変化さ
せ、先に本接着した駆動ICの位置がずれてしまうこと
がある。
【0458】特に、ACFのバインダ樹脂が熱可塑性樹
脂であるとこのような不具合は発生しやすい。
【0459】上記[21]で述べたように、互いに重な
る位置の駆動ICを同時に本接着することで、このよう
な不具合は抑制できる。 [23] 駆動ICをACFを用いて実装するとき、精
度よく駆動ICを実装するには、基板接続部分の実装面
の反対側に配置する圧着ベース部材と、圧着ヘッドの平
行度を精度よく保つことが極めて好ましい。
【0460】上記[21]で述べたように、延設方向が
同じ二つの接続部分にそれぞれ駆動ICを互いに重なる
位置に実装するときには、圧着ヘッドと圧着ベース部材
の平行度を保つことが難しいことがある。圧着ヘッドと
圧着ベース部材の平行度が保たれていない状態で駆動I
Cの実装を行うと、導通不良や、電極損傷が発生しやす
くなる。
【0461】このような不具合を抑制するために、延設
方向が同じ二つの接続部分には、図36に示すように、
互いに重ならない位置に駆動素子を実装してもよい。
【0462】図36においては、一方の接続部分Sbc
Cに実装された駆動IC82bは、他方の接続部分Sg
cCの駆動IC82gに重ならない位置に配置されてい
る。したがって、いずれの接続部分への駆動ICの実装
も、既に実装されている駆動ICやACFを介して行う
必要がなく、いずれの駆動ICも精度よく行うことがで
きる。
【0463】このように互いに重ならない位置に駆動I
Cを実装するときには、勿論、そのような実装ができる
ように、各接続部分の電極パターンは形成しておけばよ
い。 [24] なお、各パネル素子を形成した後、各パネル
素子を重ね合わせる前に、駆動ICの実装や、中継基板
の接続を行うと、次のような不具合が生じることがあ
る。
【0464】パネル素子を重ね合わせる前に駆動IC又
は(及び)中継基板を接続しておくと、パネル素子を重
ね合わせるときに図18に示すように、パネル素子を均
等に撓ませながらパネル素子を重ね合わせることが難し
くなる。そうなると、パネル素子の間に気泡が残留しや
すくなり、表示品質が悪くなる。
【0465】上記説明した重ね合わせ工程の後に駆動I
Cの実装等を行う方法では、パネル素子を重ね合わせる
ときには各パネル素子には駆動IC及び中継基板は接続
されていないので、パネル素子を均等に撓ませながらパ
ネル素子を貼り合わせることができ、前述のようにパネ
ル素子の間への気泡の残留を抑制して、パネル素子を重
ね合わせることができる。 [25] 図6の積層型液晶表示パネルDP1におい
て、各接続部分への駆動ICの実装及び各接続部分への
中継基板の接続は、どのような順序で行ってもよい。
【0466】中継基板の裏側への折り返し工程は、例え
ば、駆動ICの実装及び中継基板の接続が終わった後に
行えばよい。中継基板を接続するたびに、その中継基板
を裏側へ折り返してもよい。 [26] 図11の積層型液晶表示パネルDP4のよう
に、基板接続部分に駆動ICが実装された基板を接続す
るときには、その基板の接続は上記中継基板の接続と同
様にして行えばよい。
【0467】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、駆動素
子の実装等(駆動素子の実装、中継基板の接続又は(及
び)駆動素子が実装された基板の接続)を容易に行うこ
とができる積層型表示パネルの製造方法を提供すること
ができる。
【0468】また、本発明は、パネル素子を重ね合わせ
た後に、駆動素子の実装等を容易に行うことができる積
層型表示パネルの製造方法を提供することができる。
【0469】また、本発明は、部品の共通化が図れ、そ
れだけ効率よく積層型表示パネルを作製することができ
る積層型表示パネルの製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は三つのパネル素子が積層された本
発明に係る積層型液晶表示パネルの一例の表側から見た
概略斜視図であり、図1(B)は該表示パネルの裏側か
ら見た概略斜視図である。
【図2】図2(A)は図1(A)の積層型液晶表示パネ
ルの表側から見た概略平面図であり、図2(B)は該表
示パネルの裏側から見た概略平面図である。
【図3】図3(A)は図2(A)に示す3A−3A線に
沿う積層型液晶表示パネルの概略断面図であり、図3
(B)は3B−3B線に沿う該表示パネルの概略断面図
である。
【図4】図1(A)の積層型液晶表示パネルの表示領域
を示す表側から見た平面図である。
【図5】駆動装置の一例の概略ブロック図である。
【図6】駆動ICが実装された状態の図1(A)の積層
型液晶表示パネルの概略斜視図である。
【図7】図1(A)の積層型液晶表示パネルの分解図で
ある。
【図8】中継基板が折り返されている状態を示す図6の
積層型液晶表示パネルの側面図である。
【図9】三つのパネル素子が積層された本発明に係る積
層型液晶表示パネルの他の例の概略斜視図である。
【図10】三つのパネル素子が積層された本発明に係る
積層型液晶表示パネルのさらに他の例の概略断面図であ
る。
【図11】三つのパネル素子が積層された本発明に係る
積層型液晶表示パネルのさらに他の例の概略斜視図であ
る。
【図12】図12(A)は二つのパネル素子が積層され
た本発明に係る積層型液晶表示パネルの一例の表側から
見た概略斜視図であり、図12(B)は該表示パネルの
裏側から見た概略斜視図である。
【図13】図13(A)は二つのパネル素子が積層され
た本発明に係る積層型液晶表示パネルの他の例の表側か
ら見た概略斜視図であり、図13(B)は該表示パネル
の裏側から見た概略斜視図である。
【図14】図14(A)は二つのパネル素子が積層され
た本発明に係る積層型液晶表示パネルのさらに他の例の
表側から見た概略斜視図であり、図14(B)は該表示
パネルの裏側から見た概略斜視図である。
【図15】駆動装置の一例の概略ブロック図である。
【図16】本発明に係る積層型液晶表示パネルの製造方
法の一例の概略フローチャートである。
【図17】パネル素子形成工程の一例の概略工程図であ
る。
【図18】パネル素子重ね合わせ工程の一例の概略工程
図である。
【図19】パネル素子重ね合わせ工程における基板積層
順序を示す図である。
【図20】アフターカット工程における取り除く部分を
示す図である。
【図21】ハーフカットが施されている基板を示す図で
ある。
【図22】パネル素子形成工程において用いる基板形状
の他の例を示す図である。
【図23】基板の接続部分に設けたアライメントマーク
を示す図である。
【図24】図24(A)〜(C)は、駆動ICをACF
を用いて実装する様子を示す図である。
【図25】本発明に係る保持装置及び保持治具の一例を
示す概略断面図である。
【図26】Ds≧Dpであるときにおいて、図25の保
持治具に積層型液晶表示パネルをセットした様子を示す
図である。
【図27】Ds<Dpであるときにおいて、図25の保
持治具に積層型液晶表示パネルをセットした様子を示す
図である。
【図28】図28(A)はパネル素子基板が巻きぐせに
より湾曲している状態を示す図であり、、図28(B)
は保持装置の押さえ部材により基板を押さえ付けている
状態を示す図であり、図28(C)は該押さえ部材の概
略平面図である。
【図29】延設方向が同じ接続部分が接着剤で接着され
ているときにおいて、積層型液晶表示パネルを図25の
保持治具にセットした様子を示す図である。
【図30】本発明に係る保持装置及び保持治具の他の例
の概略断面図である。
【図31】図31(A)及び(B)は、駆動ICのバン
プにより基板上の電極が破損する様子を示す図である。
【図32】図32(A)は駆動ICのバンプに丸みが付
けられた様子を示す図であり、図32(B)は該駆動I
Cが実装された様子を示す図である。
【図33】図33(A)及び(B)は、本発明に係る圧
着ベース部材を用いて駆動ICの実装を行う様子を示す
図である。
【図34】基板の巻きぐせにより形成される凸面側に電
極が形成されている様子を示す図である。
【図35】図35(A)〜(C)は、延設方向が同じ二
つの基板接続部分にそれぞれ駆動ICを互いに重なる位
置に実装する様子を示す図である。
【図36】延設方向が同じ二つの基板接続分部にそれぞ
れ駆動ICが互いに重ならない位置に実装されている様
子を示す図である。
【符号の説明】
DP1〜DP7 積層型液晶表示パネル PEb、PEg、PEr パネル素子(液晶パネル素
子) Sbc、Sgc、Src カラム基板(第1基板) Sbr、Sgr、Srr ロウ基板(第2基板) SbcO、SgcO、SrcO、SbrO、SgrO、
SrrO 基板のオーバーラップ部分 SbcC、SgcC、SrcC、SbrC、SgrC、
SrrC 基板の接続部分 SbcH、SgcH、SrcH、SbrH、SgrH、
SrrH 基板の保持部分 SbcN、SbcS、SbcW、SbcE 基板Sbc
の延設部分 SbrN、SbrS、SbrW、SbrE 基板Sbr
の延設部分 SgcN、SgcS、SgcW、SgcE 基板Sgc
の延設部分 SgrN、SgrS、SgrW、SgrE 基板Sgr
の延設部分 SrcN、SrcS、SrcW、SrcE 基板Src
の延設部分 SrrN、SrrS、SrrW、SrrE 基板Srr
の延設部分 Sbc1、Sbc2、Sbc3、Sbc4 基板Sbc
の延設部分 Sbc5、Sbc6、Sbc7、Sbc8 基板Sbc
のコーナー部分 Ec カラム電極 Ec1〜Ecn カラム電極Ecを構成する帯状電極 Er ロウ電極 Er1〜Erm ロウ電極Erを構成する帯状電極 I1、I2 絶縁膜 A1、A2 配向膜 LCLb、LCLg、LCLr 液晶層 LCb、LCg、LCr 液晶 HC ハーフカットのための溝 SP スペーサ SW シール壁 2 接着剤 3 柱状樹脂構造物 4 ACF 41 バインダ樹脂 42 導電粒子 43 セパレータ 5 保持装置 51 保持治具 511 保持治具51の第1面 512 保持治具51の第2面 51v 排気孔 52 吸着装置 52p 真空排気ポンプ 52t チューブ 6 圧着ベース部材 61 圧着ベース部材6の盛り上がり部分 71、75 保持部材 721、722、761、762 保持部材 73、77 ローラ 74 ヒータ 8 駆動装置 81b、81g、81r 走査電極駆動IC(駆動素
子) 82b、82g、82r 信号電極駆動IC(駆動素
子) 83 駆動装置8の制御部 831 走査電極駆動コントローラ 832 信号電極駆動コントローラ 833 画像処理装置 834 画像メモリ 835 中央処理装置 841b、841g、841r、842b、842g、
842r 中継基板 88 中継基板 89 駆動ICが実装された基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保富 英雄 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H088 FA06 HA06 MA20 2H089 HA32 QA16 TA12 5C094 AA43 BA03 BA04 BA07 BA27 BA31 BA43 CA19 DA03 5G435 AA00 AA17 BB05 BB06 BB12 BB16 EE13 EE36 EE41 KK05 KK09 LL08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のパネル素子が積層された積層型表示
    パネルの製造方法であって、 カラム電極が形成された第1基板及びロウ電極が形成さ
    れた第2基板を用いて前記各パネル素子を形成するパネ
    ル素子形成工程と、 形成された各パネル素子を重ね合わせる重ね合わせ工程
    と、 重ね合わされた各パネル素子の各第1基板及び各第2基
    板から不要な部分を取り除くアフターカット工程とを含
    んでおり、 前記パネル素子形成工程においては、前記各第1基板と
    して、最終的に他の基板と重なり合うオーバーラップ部
    分と、該オーバーラップ部分から90°の中心角度間隔
    で四方向に延設された四つの延設部分とを有する基板を
    用いるとともに、 前記各第2基板として、最終的に他の基板と重なり合う
    オーバーラップ部分と、該オーバーラップ部分から90
    °の中心角度間隔で四方向に延設された四つの延設部分
    とを有する基板を用い、 前記アフターカット工程においては、前記第1基板の四
    つの延設部分のうちの、該第1基板上のカラム電極を駆
    動素子に接続するための接続部分として利用する延設部
    分以外の延設部分を取り除くとともに、 前記第2基板の四つの延設部分のうちの、該第2基板上
    のロウ電極を駆動素子に接続するための接続部分として
    利用する延設部分以外の延設部分を取り除くことを特徴
    とする積層型表示パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】前記重ね合わせ工程においては、二つ又は
    三つのパネル素子を重ね合わせ、 前記アフターカット工程は、前記各パネル素子のいずれ
    の基板の接続部分の電極形成面も露出するように行う請
    求項1記載の積層型表示パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】前記アフターカット工程の前に行う工程で
    あって、前記アフターカット工程において取り除く基板
    部分と、残す基板部分の間の境界線上にハーフカットを
    施すハーフカット工程をさらに含んでいる請求項1又は
    2記載の積層型表示パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】前記ハーフカット工程は、前記重ね合わせ
    工程の前に行う請求項1から3のいずれかに記載の積層
    型表示パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】前記ハーフカット工程におけるハーフカッ
    トは前記基板の露出する側の面に施す請求項1から4の
    いずれかに記載の積層型表示パネルの製造方法。
  6. 【請求項6】前記パネル素子形成工程において用いる前
    記各第1基板は、該第1基板のオーバーラップ部分を中
    心にして前記接続部分として利用する前記延設部分と反
    対側の延設部分も駆動素子に接続するための接続部分と
    して利用できるものであり、 前記パネル素子形成工程において用いる前記各第2基板
    は、該第2基板のオーバーラップ部分を中心にして前記
    接続部分として利用する前記延設部分と反対側の延設部
    分も駆動素子に接続するための接続部分として利用でき
    るものである請求項1から5のいずれかに記載の積層型
    表示パネルの製造方法。
  7. 【請求項7】前記パネル素子形成工程において用いる前
    記各第1基板と前記各第2基板は、全て同じサイズの四
    角形状の基板である請求項6記載の積層型表示パネルの
    製造方法。
  8. 【請求項8】前記パネル素子形成工程において用いる前
    記各第1基板上には、全て同じパターンのカラム電極が
    形成されており、 前記パネル素子形成工程において用いる前記各第2基板
    上には、全て同じパターンのロウ電極が形成されている
    請求項7記載の積層型表示パネルの製造方法。
  9. 【請求項9】前記基板の接続部分に前記駆動素子を実装
    して、該基板上の電極を該駆動素子に接続する実装工程
    をさらに含んでいる請求項1から8のいずれかに記載の
    積層型表示パネルの製造方法。
  10. 【請求項10】前記実装工程は、前記重ね合わせ工程の
    後に行われる請求項9記載の積層型表示パネルの製造方
    法。
  11. 【請求項11】前記基板の接続部分に、前記駆動素子を
    駆動装置の制御部に接続するための中継基板を接続する
    接続工程をさらに含んでいる請求項1から10のいずれ
    かに記載の積層型表示パネルの製造方法。
  12. 【請求項12】前記接続工程は、前記重ね合わせ工程の
    後に行われる請求項11記載の積層型表示パネルの製造
    方法。
  13. 【請求項13】前記基板の接続部分に、前記駆動素子が
    実装されている基板を接続する接続工程をさらに含んで
    いる請求項1から8のいずれかに記載の積層型表示パネ
    ルの製造方法。
  14. 【請求項14】前記接続工程は、前記重ね合わせ工程の
    後に行われる請求項13記載の積層型表示パネルの製造
    方法。
JP2000099699A 2000-03-31 2000-03-31 積層型表示パネルの製造方法 Withdrawn JP2001282147A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000099699A JP2001282147A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 積層型表示パネルの製造方法
KR1020010015683A KR20010095014A (ko) 2000-03-31 2001-03-26 적층형 표시패널 및 그 제조방법, 유지장치, 압착지그 및구동소자 실장방법
CN01112210A CN1320894A (zh) 2000-03-31 2001-03-27 叠层式显示面板及制造方法、制造装置、驱动元件装配方法
US09/821,676 US20010038427A1 (en) 2000-03-31 2001-03-28 Multi-layer display panel, method of manufacturing the same, holding device, pressure-bonding jig and driver element mounting method
EP01107729A EP1139156A2 (en) 2000-03-31 2001-03-30 Multi-layer display panel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000099699A JP2001282147A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 積層型表示パネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001282147A true JP2001282147A (ja) 2001-10-12

Family

ID=18614018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000099699A Withdrawn JP2001282147A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 積層型表示パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001282147A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005123622A (ja) * 2003-10-14 2005-05-12 Samsung Electronics Co Ltd 可撓性印刷回路基板及びこれを有する液晶表示装置
WO2006075421A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Shibaura Mechatronics Corporation 光硬化性樹脂の塗布装置及び塗布方法
JP2008292997A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置の作製方法
JP2018010157A (ja) * 2016-07-13 2018-01-18 パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 表示装置
JP2020139992A (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005123622A (ja) * 2003-10-14 2005-05-12 Samsung Electronics Co Ltd 可撓性印刷回路基板及びこれを有する液晶表示装置
JP4714451B2 (ja) * 2003-10-14 2011-06-29 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド 可撓性印刷回路基板及びこれを有する液晶表示装置
US8102659B2 (en) 2003-10-14 2012-01-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Flexible printed circuit board and liquid crystal display having the same
WO2006075421A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Shibaura Mechatronics Corporation 光硬化性樹脂の塗布装置及び塗布方法
JP2006218470A (ja) * 2005-01-12 2006-08-24 Shibaura Mechatronics Corp 光硬化性樹脂の塗布装置及び塗布方法
KR100893739B1 (ko) * 2005-01-12 2009-04-17 시바우라 메카트로닉스 가부시키가이샤 광경화성 수지의 도포 장치 및 도포 방법
JP2008292997A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置の作製方法
JP2014081660A (ja) * 2007-04-27 2014-05-08 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置の作製方法
JP2018010157A (ja) * 2016-07-13 2018-01-18 パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 表示装置
JP2020139992A (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法
US11385513B2 (en) 2019-02-26 2022-07-12 Panasonic Liquid Crystal Display Co., Ltd. Liquid crystal display device and liquid crystal display device manufacturing method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001306000A (ja) 積層型表示パネル及びその製造方法
TWI554812B (zh) 用以製造彩色光電顯示器之方法
KR20010095014A (ko) 적층형 표시패널 및 그 제조방법, 유지장치, 압착지그 및구동소자 실장방법
WO2021012458A1 (zh) 无缝拼接屏
JP4666068B2 (ja) 保護板一体型液晶表示パネル及びその製造方法
EP1072931A2 (en) Liquid crystal display and method of producing a liquid crystal display
JPH04170520A (ja) 液晶表示用基板の製造方法
WO2020168624A1 (zh) 一种液晶显示面板及显示装置
US5929962A (en) Method and apparatus for integrating microlens array into a liquid crystal display device using a sacrificial substrate
JP2001282146A (ja) 積層型表示パネル及びその製造方法、保持装置、圧着治具並びに駆動素子実装方法
JP2001282147A (ja) 積層型表示パネルの製造方法
JP3055370B2 (ja) フレキシブル液晶表示パネルの製造方法
CN101613177A (zh) 划线设备及采用该划线设备制造显示面板的方法
WO2018043337A1 (ja) 大型表示パネル及びその製造方法
US20130057812A1 (en) Liquid crystal display and method for manufacturing the same
JP3617522B2 (ja) 平面ディスプレイ基板
US7579043B2 (en) Method of manufacturing substrate for liquid crystal display device
JP2009080280A (ja) 液晶パネルの製造方法
JP2002072244A (ja) 表示装置及びその製造方法
JP2003255390A (ja) 液晶表示装置
TWI332106B (en) Method of manufacturing liquid crystal panel
JP2002189431A (ja) 積層型表示装置の製造方法
JP4202588B2 (ja) 液晶表示装置及び液晶表示装置の電極基材
JP2002072929A (ja) 表示装置及びその製造方法
WO2022241763A1 (zh) 阵列基板、对向基板、显示面板

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050613

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605