JP2001281910A - 電子写真用トナーとその製造方法及びそれを用いる画像形成方法、画像形成装置及び定着装置 - Google Patents

電子写真用トナーとその製造方法及びそれを用いる画像形成方法、画像形成装置及び定着装置

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JP2001281910A
JP2001281910A JP2000091350A JP2000091350A JP2001281910A JP 2001281910 A JP2001281910 A JP 2001281910A JP 2000091350 A JP2000091350 A JP 2000091350A JP 2000091350 A JP2000091350 A JP 2000091350A JP 2001281910 A JP2001281910 A JP 2001281910A
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infrared
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JP2000091350A
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English (en)
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Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
Satoru Sekine
哲 関根
Susumu Kurihara
進 栗原
Mari Tanaka
真理 田中
Atsushi Nakajima
厚志 仲島
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、定着性が良好で、色調変動
が少なく色再現性が高く、かつ耐光性に優れた電子写真
用トナーとその製造方法及びそれを用いた画像形成方法
を提供することにある。 【解決手段】 650nmにおける吸光度が赤外領域の
分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非金
属系赤外吸収剤を含有することを特徴とする電子写真用
トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、カラープ
リンター等に用いられる電子写真用トナーとその製造方
法及びそれを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ
等の画像形成技術の発達は著しく、その中で最も多く用
いられているのは、電子写真方式に代表される静電画像
形成方法に属するものである。
【0003】その理由は、電子写真方式等の静電画像形
成方法は、高画質画像を高速で得られること、モノクロ
だけでなくカラー画像形成も可能なこと、長期間の使用
にも耐える耐久性、安定性を有していることによるであ
ろう。しかし、パーソナルコンピュータ等関連技術の性
能向上に伴い、要求される性能レベルは年々高くなり、
その要求を満たすためにはさらなる改良、性能アップが
必要になってきている。
【0004】この電子写真方式では形成されたトナー画
像を紙等の記録材(画像支持体)表面に定着することが
必要である。
【0005】この方法として、圧力による定着や熱によ
る定着が知られている。圧力による定着方式では紙等に
対する接着性を向上することが困難であるため、省エネ
ルギー定着方式としては有用であるものの、実用性に乏
しく、現在では熱によりトナーを溶融させることで定着
させる、いわゆる熱溶融定着方式が多用されている。
【0006】熱溶融定着方式には、大きく分けて非接触
定着であるフラッシュ定着方式と、接触定着である熱ロ
ールおよび熱ベルト定着方式がある。熱ロールおよび熱
ベルト定着方式は、トナー像に伝熱部材を接触させるこ
とでトナーを溶融させるので高い熱効率が期待できるこ
とから、高速に画像を出力する電子写真複写機プリンタ
等に有効であるが、伝熱部材が溶融したトナー像に直接
接触するため、トナー像の一部が伝熱部材に付着、転移
し、次の定着シートに再転移して画像を汚染するという
オフセット現象を生じやすいという欠点を有している。
【0007】一方、フラッシュ定着方式は、トナー熔融
までのヒートアップ時間が甚だ短いこと、消費エネルギ
ーに無駄が少いこと、オフセット現象には全く無関係で
ある等多くの利点を有している。しかしながら、フラッ
シュ定着方式ではフラッシュランプを発光させるための
コンデンサーに対する充電が必要であるために装置が大
型になり、さらには必要とする電力などが多くなる、更
には、熱溶融定着方式に比較して、フラッシュ定着方式
は、トナーに熱が伝わりにくいと言う欠点を有してい
る。この伝熱特性を改良する手段として、熱吸収効率の
高い赤外吸収化合物をトナーに用いる提案がなされてい
る。しなしながら、その化合物の多くは、可視領域、と
りわけ近赤外領域に吸収を持ち、本来のカラートナーと
しての色相を変化させてしまうという欠点を有してい
る。また、金属系赤外吸収剤の一部には、可視部領域に
殆ど吸収を持たない化合物は存在するが、トナー化が極
めて困難であり、実用化には至っていないのが現状であ
る。
【0008】また一方、電子写真方式として、カラー複
写機、カラープリンタ等の分野でのの利用が進むにつ
れ、ますますアウトプットされる画像品質に対する要求
が高くなっている。
【0009】画像品質の向上のため、トナーを小粒径化
して画像の品質を向上させる提案は種々あり、列挙にい
とまがない。
【0010】従来のトナーは、粉砕法により製造されて
きたが小粒径でシャープな粒度分布をもったトナーを低
コストで製造することは困難であった。
【0011】また、粉砕法により製造されたトナーは、
例えば、高分子量成分を有する樹脂と低分子量成分を有
する樹脂をブレンドし、熱をかけて溶融し、溶融物を粉
砕して製造するため、前記赤外吸収剤を含有するトナー
製造においては、赤外吸収剤の多くが、耐熱性が低く、
高温でトナー製造を行うとそれ自身分解し、本来の赤外
領域における吸収能が低下するという問題点を有してお
り、できる限り低温でトナーを製造する方法の開発が切
望されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定着
性が良好で、色調変動が少なく色再現性が高く、かつ耐
光性に優れた電子写真用トナーとその製造方法及びそれ
を用いた画像形成方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の構成により達成された。
【0014】1.650nmにおける吸光度が赤外領域
の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非
金属系赤外吸収剤を含有することを特徴とする電子写真
用トナー。
【0015】2.少なくとも重合性モノマーを水系媒体
中で重合せしめる工程を経て得られることを特徴とする
前記1項記載の電子写真用トナー。
【0016】3.少なくとも樹脂微粒子を水系媒体中で
会合する工程を経て得られることを特徴とする前記1又
は2項記載の電子写真用トナー。
【0017】4.樹脂微粒子中に、前記赤外吸収剤が含
有されることを特徴とする前記3項記載の電子写真用ト
ナー。
【0018】5.懸濁重合法により製造されることを特
徴とする前記2項記載の電子写真用トナー。
【0019】6.650nmにおける吸光度が赤外領域
の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非
金属系赤外吸収剤の存在下で、少なくとも重合性モノマ
ーを水系媒体中で重合せめる工程を経ることを特徴とす
る電子写真用トナーの製造方法。
【0020】7.650nmにおける吸光度が赤外領域
の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非
金属系赤外吸収剤の存在下で、少なくとも樹脂微粒子を
水系媒体中で会合する工程を経ることを特徴とする電子
写真用トナーの製造方法。
【0021】8.少なくとも樹脂微粒子を水系媒体中で
会合する工程を経ることを特徴とする前記6項記載の電
子写真用トナーの製造方法。
【0022】9.樹脂微粒子中に、前記赤外吸収剤が含
有されることを特徴とする前記6項記載の電子写真用ト
ナーの製造方法。
【0023】10.懸濁重合法により製造されることを
特徴とする前記6項記載の電子写真用トナーの製造方
法。
【0024】11.650nmにおける吸光度が赤外領
域の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である
非金属系赤外吸収剤を含有したトナーを、像担持体に現
像し、被転写材に転写させた後、定着することを特徴と
する電子写真用トナーの画像形成方法。
【0025】12.650nmにおける吸光度が赤外領
域の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である
非金属系赤外吸収剤を含有したトナーを、像担持体に現
像し、被転写材に転写させた後、定着することを特徴と
する電子写真用トナーの画像形成装置。
【0026】13.650nmにおける吸光度が赤外領
域の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である
非金属系赤外吸収剤を含有したトナーを定着することを
特徴とする電子写真用トナーの定着装置。
【0027】14.前記非金属系赤外吸収剤が、前記
(1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
とも1種の化合物であることを特徴とする前記1〜5項
のいずれか1項記載の電子写真用トナー。
【0028】15.前記非金属系赤外吸収剤が、前記
(1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
とも1種の化合物であることを特徴とする前記6〜10
項のいずれか1項記載の電子写真用トナーの製造方法。
【0029】16.前記非金属系赤外吸収剤が、前記
(1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
とも1種の化合物であることを特徴とする前記11項記
載の電子写真用トナーの画像形成方法。
【0030】17.前記非金属系赤外吸収剤が、前記
(1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
とも1種の化合物であることを特徴とする前記12項記
載の電子写真用トナーの画像形成装置。
【0031】18.前記非金属系赤外吸収剤が、前記
(1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
とも1種の化合物であることを特徴とする前記13項記
載の電子写真用トナーの定着装置。
【0032】本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭
意検討を行った結果、本発明に係る650nmにおける
吸光度が赤外領域の分光吸収極大波長における吸光度の
5%以下である非金属系赤外吸収剤を含有させ、更にト
ナー製造法として、重合法を用いることにより達成でき
ることを見出し、本発明に至った次第である。
【0033】本発明の650nmにおける吸光度が、赤
外領域の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下で
ある非金属系赤外吸収剤(以降、本発明の赤外吸収剤と
称す)は、可視領域に殆ど吸収を持たず、又分子吸光係
数(ε)の高い化合物であり、本発明の赤外吸収剤をト
ナーに用いることにより、とりわけフラッシュ定着のよ
うな非接触定着法において、トナーの熱吸収効率の向上
により、定着性が改良される。更に、カラートナーに用
いた場合、本発明の赤外吸収剤を用いても色相に対して
は、全く影響がなく、出力画像の色再現性が飛躍的に向
上する。
【0034】また、熱に対して安定性の低い本発明の赤
外吸収剤のトナー化に際しては、高温を要する粉砕法よ
りも重合法が適していることを見出した。
【0035】以下に、本発明の詳細について説明する。
本発明においては、トナーに非金属系赤外吸収剤を含有
させることが特徴である。本発明の非金属系赤外吸収剤
としては、650nmにおける吸光度が赤外領域の分光
吸収極大波長における吸光度の5%以下である非金属系
赤外吸収剤であれば、特に制限はないが、非金属系赤外
吸収剤が前記(1)〜(11)から選ばれる一般式で表
される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
【0036】以下に、一般式(1)〜(11)で表され
る化合物について説明する。一般式(1)において、R
1、R2、R3、R4、R5及びR6は各々1価の置換基を表
す。l、mは0〜4の整数を表す。
【0037】これらの一般式(1)の置換基を更に詳し
く説明する。式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
各々表す1価の置換基には制限はないが、アルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−
ブチル基、メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル
基、2−エチルヘキシル基、2−ヘキシルデシル基、ベ
ンジル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、4−
クロロフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基等)、
ヒドロキシル基、アシル基(例えば、アセチル基等)で
あることが好ましく、アルキル基、アリール基、ヒドロ
キシル基であることがより好ましく、中でも、炭素数5
以上の置換基、エーテル結合を有する置換基また、ヒド
ロキシル基を有していることが好ましい。更には、アル
キル基であることが最も好ましい。特に、R1、R2、R
3、R4は炭素数5以上の置換基またはエーテル結合をも
つ置換基であることが有機溶媒に対する溶解度が改良さ
れて特に好ましい。但し、水或いは含水溶媒中に分散し
て用いる場合には、R1、R2、R3、R4は炭素数3以下
の置換基またはエーテル結合をもつ置換基であることが
分散性の点で好ましい。
【0038】また、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
協同して環を形成してもよく、例えばR1、R2、R5
協同してジュロリジル基を形成してもよい。l、mは各
々0〜4の整数を表し、0または1であることが染料の
合成しやすさの点で好ましく、1であることが所望の分
光吸収特性を得る上で最も好ましい。
【0039】以下、これらの赤外吸収剤の具体例を例示
するが、これら具体例のみに限定されるものではない。
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】これら一般式(1)で表される赤外吸収剤
であるクロコニウム染料は、特願平10−236522
号に記載の方法により容易に合成することができ、又当
業者は容易に合成することができる。
【0044】次に、一般式(2)で表される赤外吸収剤
について説明する。前記一般式(2)において、R11
12はアルキル基、アリール基または複素環基を表す
が、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、オクチル基、2−エチルヘキシ
ル基、2−ヘキシルオクチル基、メトキシエチル基、4
−スルホブチル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、ア
リル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、4−メ
トキシフェニル基、2−ナフチル基等)または複素環基
(例えば、2−ピリジル基、2−ピラニル基、2−フラ
ニル基等)を表し、R13、R14は水素原子または置換基
(例えば、メチル基、メトキシ基、ハロゲン原子、ヒド
ロキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、メトキシカルボ
ニル基等)を表し、R15、R16は置換基(例えば、メチ
ル基、メトキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カル
ボキシル基、ニトロ基、メトキシカルボニル基、ジメチ
ルアミノ基等)を表し、n11、n12は0以上6以下
の整数を表す。
【0045】一般式(2)で表される赤外吸収剤を有機
溶媒に溶解して用いる場合には、R 11、R12はアルキル
基であることが好ましく、2−ヘキシルオクチル基のよ
うに分岐したアルキル基であることが有機溶媒に対する
溶解度が向上して特に好ましい。一般式(2)で表され
る赤外吸収剤を水或いは含水溶媒中に分散して用いる場
合には、R11、R12は炭素数が3以下のアルキル基であ
ることが好ましい。R 13、R14は水素原子であることが
好ましい。n11、n12は0または1であることが好
ましく、0であることがより好ましい。
【0046】以下に一般式(2)で表される赤外吸収剤
の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】これら一般式(2)で表される赤外吸収剤
は、特願平10−236522号に記載の方法により容
易に合成することができる。
【0050】次に、一般式(3)で表される赤外吸収剤
について説明する。一般式(3)において、Xは硫黄原
子又は酸素原子を表し、R1、R2は水素及び1価の任意
の基を表し、m、nは0、1、2、3又は4を表す。
【0051】一般式(3)を更に説明する。式中、
1、R2は各々1価の置換基を表す。1価の置換基には
特に制限はないが、アルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基、メトキシエチル
基、メトキシエトキシエチル基、2−エチルヘキシル
基、2−ヘキシルデシル基、ベンジル基等)、アリール
基(例えばフェニル基、4−クロロフェニル基、2,6
−ジメチルフェニル基等)であることが好ましく、アル
キル基であることがより好ましく、t−ブチル基である
ことが特に好ましい。R1、R2は共同して環を形成して
もよい。m、nは各々0から4の整数を表し、2以下で
あることが好ましい。
【0052】以下に本発明に用いられるこれらの一般式
(3)で表される赤外吸収剤を例示するが、本発明はこ
れらの赤外吸収剤に限定されない。
【0053】
【化13】
【0054】
【化14】
【0055】
【化15】
【0056】これら一般式(3)で表される赤外吸収剤
は、特願平10−309493号に記載の方法により容
易に合成することができる。
【0057】次に、一般式(4)〜(11)で表される
赤外吸収剤について説明する。本発明の一般式(4)お
よび一般式(5)は、赤外吸収剤の骨格のみを示すもの
であり、任意の置換基を有することができる。
【0058】本発明の一般式(4)、一般式(5)、一
般式(6)および一般式(7)に於いて、X1,X2,X
3,X4,X5,X6,X7およびX8は各々独立にNH,
O,Sを表し、NHであることが特に好ましい。Q1
2,Q3およびQ4は各々独立に7員環を形成するのに
必要な原子群を表し、任意の置換基を有することができ
る。Q1,Q2,Q3およびQ4は、置換エチレンであるこ
とが特に好ましい。
【0059】本発明の一般式(6)、一般式(7)、一
般式(8)および一般式(9)に於いて、R31,R32
33,R34,R35,R36,R37,R38,R41,R42,R
43,R44,R45,R46,R47,R48,R51,R52
53,R54,R55,R56,R57,R58,R61,R62,R
63,R64,R65,R66,R67,R68は各々独立に1価の
置換基を表す。1価の置換基には特に制限はないが、カ
ルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えばエトキ
シカルボニル基、メトキシカルボニル基等)、アリール
オキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基
等)、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子等)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基等)。アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、メトキシ
エチル基、メトキシエトキシエチル基、2−エチルヘキ
シル基、2−ヘキシルデシル基、ベンジル基等)、アリ
ール基(例えばフェニル基、4−クロロフェニル基、
2,6−ジメチルフェニル基等)、アシル基(例えばア
セチル基等)を例に挙げることができる。R31,R32
35,R36,R41,R42,R45,R46,R51,R52,R
55,R56,R61,R62,R65,R66はアルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基またはカルボキシ
ル基であることが好ましく、アルコキシカルボニル基で
あることがもっとも好ましい。
【0060】m3,n3,m4,n4,m5,n5,m6,n6
は0、1、2または3を表し、0であることが好まし
い。
【0061】o3,p3,o4,p4,o5,p5,o6,p6
は0、1または2を表し、0であることが好ましい。
【0062】本発明の一般式(10)、一般式(11)
に於いて、R71,R72,R73,R74,R81,R82,R83
およびR84は各々独立に、水素原子、金属原子または1
価の置換基を表す。1価の置換基には特に制限はない
が、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、ターシャリーブチル基、メトキシエチル基、メ
トキシエトキシエチル基、2−エチルヘキシル基、2−
ヘキシルデシル基、ベンジル基等)、アリール基(例え
ばフェニル基、4−クロロフェニル基、2,6−ジメチ
ルフェニル基等)を好ましい例に挙げることができ、ア
ルキル基であることがより好ましく、エチル基、または
メチル基であることが特に好ましい。R71,R72,R73
およびR74は同一の置換基であることが好ましい。
81,R82,R 83およびR84は同一の置換基であること
が好ましい。
【0063】本発明の各一般式において、ヒドロキシ基
は分子全体の電荷を中和するために解離していてもよ
い。
【0064】本発明の赤外吸収剤としては、一般式
(4)、一般式(6)、一般式(8)、一般式(10)
で表される赤外吸収剤が好ましく、一般式(6)、一般
式(8)、一般式(10)で表される赤外吸収剤がより
好ましく、一般式(8)、一般式(10)で表される赤
外吸収剤が更に好ましく、一般式(10)で表される赤
外吸収剤が最も好ましい。
【0065】以下に本発明に用いられる本発明の一般式
(4)〜(11)で表される赤外吸収剤の具体例を例示
するが、本発明はこれらの赤外吸収剤に限定されない。
【0066】
【化16】
【0067】
【化17】
【0068】
【化18】
【0069】
【化19】
【0070】
【化20】
【0071】本発明に用いられる一般式(4)〜(1
1)で表される赤外吸収剤は、米国特許第4,508,
811号記載の方法により、合成することができる。
【0072】次に、本発明に係るトナーを含む関連技術
について、以下詳細に説明する。本発明のトナーは、少
なくとも樹脂粒子(重合体)と前記赤外吸収剤とを含有
することが特徴である。
【0073】本発明で用いられる樹脂粒子の製造では、
一般に乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈殿重合
法、界面重合法、合成後の樹脂粒子粉砕微粉等を用いる
ことが可能であるが、好ましくは乳化重合法、懸濁重合
法または分散重合法により得られる樹脂粒子である。
【0074】本発明に係る赤外吸収剤をはじめ、バイン
ダーである樹脂粒子以外の静電荷潜像現像用トナーに必
要な成分(これを固体成分ということがある)は、請求
項4に係る発明の如く、樹脂粒子重合時に重合性モノマ
ー(以降、単にモノマー或いは単量体とも言う)中に含
有させても良く、また、樹脂粒子を作製後、これとは別
に固形成分を分散液中に分散しておいて、加熱融着させ
て所望の粒径にするとき会合しても良い。尚、本発明で
言う会合とは、樹脂粒子及び着色剤粒子が複数個融着す
ることを示す。
【0075】請求項2に係る発明では、樹脂粒子が、重
合法により作製された樹脂粒子で、かつ本発明の赤外吸
収剤を含有する電子写真用トナーであることが特徴であ
る。
【0076】以下、本発明に係る樹脂粒子の重合方法に
ついて述べる。本発明では、モノマーを乳化剤の存在下
で機械的に分散、重合して樹脂粒子を製造することが特
徴の1つであり、乳化重合法と言われている。乳化重合
法は、モノマーを臨海ミセル形成濃度(以降、CMCと
略す)以上の濃度の乳化剤(界面活性剤とも言う)の存
在下で、ホモジナイザー等の機械的分散手段により乳化
し、ついで主に水溶性の重合開始剤を添加し、重合して
樹脂微粒子を形成し、次いで会合により所望のサイズの
樹脂粒子を製造する方法である。
【0077】請求項5に係る発明では、モノマーを安定
剤の存在下で機械的に分散、重合して樹脂粒子を製造す
ることが特徴の1つであり、懸濁重合法と言われてい
る。
【0078】懸濁重合法の製造方法としては、特に限定
されるものでは無いが、下記の様な製造方法を挙げるこ
とができる。
【0079】すなわち、重合性モノマー中に赤外吸収
剤、着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに
油溶性の重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジ
ナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分
散機などで分散させる。この各種構成材料が分散された
重合性モノマーを分散安定剤を含有した水系媒体中にホ
モミキサーやホモジナイザーなどを使用し、トナーとし
ての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、反応装
置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応
終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾
燥することで本発明のトナーを調製する。通常、懸濁重
合法では、会合工程を用いない場合が多いい。
【0080】また、本発明に係る乳化重合法の1形態と
して、CMC以下の乳化剤濃度で乳化する方法を用いる
ことが、本発明において好ましい。この時に用いる重合
開始剤は、水溶性、油溶性の何れでも良く、例えば、油
溶性の重合開始剤や機能性化合物を重合性モノマーと共
存させ、CMC以下の濃度の乳化剤の存在下で分散及び
重合を行う方法である。この場合、次工程の会合工程
は、用いても省略しても何れでも良い。この方法を用い
ることにより、モノマー粒子内での機能性添加剤等の分
子拡散が抑制され、モノマー油滴内でのみ重合が進行す
るため、微粒子でかつ、所望の添加物がモノマー粒子内
に確実に含有された樹脂粒子を得ることができる。
【0081】また、本発明のトナーを製造する方法とし
て樹脂粒子を水系媒体中で融着させて調製する方法もあ
げることができる。この方法としては、特に限定される
ものでは無いが、例えば、特開平5−265252号公
報や特開平6−329947号公報、特開平9−159
04号公報に示す方法をあげることができる。すなわ
ち、赤外吸収剤、着色剤などの機能性材料の分散粒子、
あるいは赤外吸収剤、着色剤等より構成される微粒子を
複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤
を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加
え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス
転移点温度以上で加熱融着させ、その粒子を含水状態の
まま流動状態で加熱乾燥する事により、本発明のトナー
を形成することができる。尚、ここにおいて凝集剤と同
時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0082】以下、本発明の電子写真用トナー製造に係
る各因子について説明する。 〔樹脂粒子〕樹脂粒子の製造では、前記の如く、一般
に、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合
法、界面重合法、合成樹脂の粉砕微粉等を用いることが
可能であるが、本発明においては、乳化重合法、懸濁重
合法、分散重合法により製造される樹脂粒子が用いら
れ、特に好ましくは、乳化重合法、懸濁重合法により製
造される樹脂粒子である。
【0083】本発明に係る樹脂粒子は、そのTgが−1
0〜120℃の範囲にあれば良く、更に好ましくは0〜
90℃である。又、軟化点は80〜220℃の範囲であ
る。上記樹脂粒子のモノマー組成は、この範囲を満足す
るものであれば、共重合性モノマーの種類及び組成は問
わない。本発明に係る樹脂粒子の分子量は、好ましくは
重量平均分子量で2000〜1000000、より好ま
しくは8000〜500000である。又、分子量分布
は重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mnと略
記する)で1.5〜100がよく、より好ましくは1.
8〜50である。
【0084】〔モノマー〕本発明に用いられる樹脂(バ
インダー)を造るための重合性モノマーとしては、疎水
性モノマーを必須の構成成分とし、必要に応じて架橋性
モノマーが用いられる。また、下記するごとく酸性極性
基を有するモノマー又は塩基性極性基を有するモノマー
を少なくとも1種類含有するのが望ましい。
【0085】(1)疎水性モノマー モノマー成分を構成する疎水性モノマーとしては、特に
限定されるものではなく従来公知のモノマーを用いるこ
とができる。また、要求される特性を満たすように、1
種又は2種以上のものを組み合わせて用いることができ
る。
【0086】具体的には、モノビニル芳香族系モノマ
ー、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、ビニルエ
ステル系モノマー、ビニルエーテル系モノマー、モノオ
レフィン系モノマー、ジオレフィン系モノマー、ハロゲ
ン化オレフィン系モノマー等を用いることができる。
【0087】ビニル芳香族系モノマーとしては、例え
ば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−
フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルス
チレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチ
ルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オク
チルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシ
ルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン
系モノマー及びその誘導体が挙げられる。
【0088】アクリル系モノマーとしては、アクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−
エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ
−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0089】ビニルエステル系モノマーとしては、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙
げられる。
【0090】ビニルエーテル系モノマーとしては、ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソ
ブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0091】モノオレフィン系モノマーとしては、エチ
レン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0092】ジオレフィン系モノマーとしては、ブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0093】(2)架橋性モノマー 樹脂粒子の特性を改良するために架橋性モノマーを添加
しても良い。架橋性モノマーとしては、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレ
ングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有する
ものが挙げられる。
【0094】(3)酸性極性基を有するモノマー 酸性極性基を有するモノマーとしては、(i)カルボキ
シル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不飽
和化合物及び(ii)スルホン基(−SO3H)を有する
α,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができ
る。
【0095】(i)の−COOH基を有するα,β−エ
チレン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタ
アクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケ
イ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モ
ノオクチルエステル、及びこれらのNa、Zn等の金属
塩類等を挙げることができる。
【0096】(ii)の−SO3H基を有するα,β−エ
チレン性不飽和化合物の例としてはスルホン化スチレ
ン、そのNa塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホ
コハク酸オクチル、そのNa塩等を挙げることができ
る。
【0097】(4)塩基性極性基を有するモノマー 塩基性極性基を有するモノマーとしては、(i)アミン
基或いは4級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜1
2、好ましくは2〜8、特に好ましくは2の脂肪族アル
コールの(メタ)アクリル酸エステル、(ii)(メタ)
アクリル酸アミド或いは随意N上で炭素原子数1〜18
のアルキル基でモノ又はジ置換された(メタ)アクリル
酸アミド、(iii)Nを環員として有する複素環基で置
換されたビニール化合物及び(iv)N,N−ジアリル−
アルキルアミン或いはその四級アンモニウム塩を例示す
ることができる。中でも、(i)のアミン基或いは四級
アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)ア
クリル酸エステルが塩基性極性基を有するモノマーとし
て好ましい。
【0098】(i)のアミン基或いは四級アンモニウム
基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テルの例としては、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、上記4化合物の四級アンモニウム塩、3−ジ
メチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−
3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
塩等を挙げることができる。
【0099】(ii)の(メタ)アクリル酸アミド或いは
N上で随意モノ又はジアルキル置換された(メタ)アク
リル酸アミドとしては、アクリルアミド、N−ブチルア
クリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペ
リジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチル
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N−オクタデシルアクリルアミド等を挙げることができ
る。
【0100】(iii)のNを環員として有する複素環基
で置換されたビニル化合物としては、ビニルピリジン、
ビニルピロリドン、ビニル−N−メチルピリジニウムク
ロリド、ビニル−N−エチルピリジニウムクロリド等を
挙げることができる。
【0101】(iv)のN,N−ジアリル−アルキルアミ
ンの例としては、N,N−ジアリルメチルアンモニウム
クロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリ
ド等を挙げることができる。
【0102】〔連鎖移動剤〕分子量を調整することを目
的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いること
が可能である。
【0103】連鎖移動剤としては、特に限定されるもの
ではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカ
プタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプ
タンが使用される。
【0104】〔重合開始剤〕本発明のトナーを構成する
樹脂を得るためのラジカル重合開始剤としては、水溶性
ラジカル重合開始剤及び油溶性ラジカル重合開始剤を適
宜使用することができる。
【0105】乳化重合法では、主に水溶性ラジカル重合
開始剤が適宜使用が可能であり、例えば過硫酸塩(過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物
(4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、
2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩等)、
過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサ
イド化合物等が挙げられる。
【0106】また、懸濁重合法では、油溶性重合開始剤
を用いることができる。この油溶性重合開始剤として
は、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニト
リル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル
等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオ
キサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソ
プロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオ
キサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−
ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,
4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペ
ルオキサイド、2,2−ビス(4,4−t−ブチルペル
オキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチ
ルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤
や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などをあげるこ
とができる。
【0107】更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に
応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事
が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合
活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短
縮が期待できる。
【0108】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが、例え
ば50℃から80℃の範囲が用いられる。又、常温開始
の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビ
ン酸等)の組み合わせを用いる事で室温又はそれに近い
温度で重合する事も可能である。
【0109】〔乳化剤、界面活性剤〕主に乳化重合法で
用いる乳化剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテ
ルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニ
ル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトー
ル−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベ
ンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テ
トラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビ
ス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムな
ど)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テト
ラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウ
ム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイ
ン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナ
トリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムな
ど)などが挙げられる。
【0110】〔分散安定剤〕主に懸濁重合法で用いる分
散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネ
シウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シ
リカ、アルミナなどをあげることができる。さらに、ポ
リビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ド
デシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキ
サイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面
活性剤として一般的に使用されているものを分散安定剤
として使用することができる。
【0111】〔着色剤〕着色剤としては無機顔料、有機
顔料を挙げることができる。
【0112】無機顔料としては、従来公知のものを用い
ることができる。どのような顔料でも使用することがで
きるが、具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0113】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0114】これらの無機顔料は、所望に応じて単独ま
たは複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添
加量は、重合体に対して約2から約20部であり、好ま
しくは約3から15部が選択される。
【0115】磁性トナーとして使用する際には、前述の
マグネタイトを添加することができる。この場合には所
定の磁気特性を付与する観点で、トナー中に20〜60
質量%添加することが好ましい。
【0116】有機顔料としては、従来公知のものを用い
ることができる。どのような顔料でも使用することがで
きるが、具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0117】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0118】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138、等が挙げられる。
【0119】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0120】これらの有機顔料は、所望に応じて単独ま
たは複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添
加量は、重合体に対して約2から約20部であり、好ま
しくは約3から15部が選択される。
【0121】着色剤の添加方法としては、乳化重合法で
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、モノマーを
重合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子と
する方法等を使用することができる。
【0122】着色剤は、重合体を調製する段階で添加す
る場合は、ラジカル重合性を阻害しない様に表面をカッ
プリング剤等で処理して使用することが好ましい。その
表面改質剤としては、従来公知のものを使用することが
でき、具体的には、シランカップリング剤、チタンカッ
プリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好ましく
用いることができる。シランカップリング剤としては、
メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシ
ロキサン等のシロキサン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が
挙げられる。
【0123】チタンカップリング剤としては、例えば、
味の素社製の「プレンアクト」と称する商品名で市販さ
れているTTS、9S、38S、41B、46B、5
5、138S、238S等、日本曹達社製の市販品A−
1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TL
A、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、
B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TT
S、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等
が挙げられる。
【0124】アルミニウムカップリング剤としては、例
えば、味の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げ
られる。
【0125】これらの表面改質剤は、着色剤に対して
0.01〜20質量%添加することが好ましく、さらに
好ましくは0.1〜5質量%程度添加して使用すること
ができる。
【0126】〔凝集剤〕本発明で用いられる凝集剤は、
金属塩の中から選択されるものが好ましい。
【0127】金属塩としては、一価の金属、例えばナト
リウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二
価の金属、例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ土類金属の塩、マンガン、銅等の二価の金属塩、鉄、
アルミニウム等の三価の金属塩等が挙げられる。
【0128】これら金属塩の具体的な例を以下に示す。
一価の金属の金属塩の具体例として、塩化ナトリウム、
塩化カリウム、塩化リチウム、二価の金属の金属塩とし
て塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウ
ム、硫酸マンガン等が挙げられる。三価の金属塩として
は、塩化アルミニウム、塩化鉄等が挙げられる。これら
は、目的に応じて適宜選択される。一般的には一価の金
属塩より二価の金属塩のほうが臨界凝集濃度(凝析値或
いは凝析点)が小さく、更に三価の金属塩の臨界凝集濃
度は小さい。
【0129】本発明で言う臨界凝集濃度とは、水性分散
液中の分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添
加し、凝集が起こる点の濃度を示している。この臨界凝
集濃度は、ラテックス自身及び分散剤により大きく変化
する。例えば、岡村誠三他著高分子化学17,601
(1960)等に記述されており、これらの記載に従え
ば、その値を知ることが出来る。又、別の方法として、
目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加
し、その分散液のζ電位を測定し、ζ電位が変化し出す
点の塩濃度を臨界凝集濃度とすることも可能である。
【0130】本発明では、金属塩を用いて臨界凝集濃度
以上の濃度になるように重合体微粒子分散液を処理す
る。この時、当然の事ながら、金属塩を直接加えるか、
水溶液として加えるかは、その目的に応じて任意に選択
される。水溶液として加える場合には、重合体粒子分散
液の容量と金属塩水溶液の総容量に対し、添加した金属
塩が重合体粒子の臨界凝集濃度以上になる必要がある。
【0131】本発明における凝集剤たる金属塩の濃度
は、臨界凝集濃度以上であれば良いが、好ましくは臨界
凝集濃度の1.2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上
添加される。
【0132】〔水に無限溶解する有機溶媒〕本発明に好
ましく用いられる水に無限溶解する溶媒とは、水に対し
ていかなる比率で混合しても均一混和する有機溶媒であ
る。水と混合したとき樹脂粒子を溶解させないものが好
ましい。具体例としてメタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシ
エタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール
等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジ
オキサン等が挙げられる。特に好ましくはアルコール類
等で、特に2−プロパノールが挙げられる。水と上記有
機溶媒の比率は質量にて好ましくは99:1〜1:1が
よい。
【0133】本発明における水に対して無限溶解する有
機溶媒は、凝集剤含有樹脂粒子分散液に対し1〜300
%の範囲から適宜選択されるのが好ましい。
【0134】〔非球形化反応〕非球形状粒子は、樹脂粒
子を複数個会合させて製造される。この際、着色剤は、
樹脂粒子を複数個会合させる際、同時に分散液として添
加し、会合時に複合化させることができる。
【0135】その非球形状粒子の平均粒径、粒度分布
は、凝集剤濃度、水に無限溶解する有機溶媒の添加濃
度、更に樹脂粒子のイオン性解離基(極性基)を有する
モノマー単位の解離度により決定される。例えば、水に
無限溶解する有機溶媒の添加温度及び重合体粒子のイオ
ン性解離基を有するモノマー単位の解離度が一定の場
合、凝集剤濃度が大きくなれば一般的に粒径は大きくな
り、凝集剤濃度が小さくなれば粒径も小さくなる。同様
に、凝集剤濃度、重合体粒子のイオン性解離基を有する
モノマー単位の解離度が一定の場合、水に無限溶解する
有機溶媒の添加濃度が大きくなれば粒径は大きくなり、
小さいと粒径は小さくなる。更に、樹脂粒子のイオン性
解離基を有するモノマー単位の解離度を変化させると、
解離度が大きくなると粒径は小さく、解離度が小さい場
合は生成粒子の粒径は大きくなる。
【0136】即ち、本発明において、前記三つの因子を
適宜変化させることで所望の粒径を得ることが出来る。
又、この三つの因子の働きにより、非常に狭い粒度分布
の粒子を得ることが出来る。
【0137】〔製造方法〕本発明は、樹脂粒子をまず造
り、これを会合・融着させるとき分散液に対し、必要量
の金属塩又は金属塩水溶液を撹拌下で添加する。更に、
水に対して無限溶解する有機溶媒を添加するのが好まし
く、好ましくはバインダーのTgの−5℃〜+50℃の
温度で加熱する工程が基本となる。但し、各添加剤の添
加順序は特に規定されない。
【0138】〔製造装置〕 (乳化重合法の場合)上記したごとく乳化重合法におい
ては、通常以下のような工程による。
【0139】(乳化重合工程)→(会合融着工程)→
(洗浄工程)→(乾燥工程)→(解砕工程)これらは、
以下に述べる懸濁重合法あるいは分散重合法において
も、ほぼ同様であるが、多くの場合、会合融着工程が省
ける。
【0140】本発明において用いられる装置は、特に限
定されるものではない。即ち、重合時及び非球形状粒子
会合時の反応釜の形状は、特には限定されないが、好ま
しくは、通常の円筒状又は球状の反応釜が好ましい。
【0141】又、重合時及び会合時の撹拌翼の形状は、
特には限定されないが、例えば、アンカー翼、タービン
翼、ファウドラー翼、マックスブレンド翼、フルゾーン
翼、パドル翼、ヘリカルリボン翼、ブルマージン翼等が
挙げられる。
【0142】(懸濁重合法の場合)特開平9−8081
2号公報等にみられる様に、懸濁重合時にさまざまな分
散機、混合機、攪拌機が使われるほかは、上記乳化重合
法の場合と同様の装置が使われる。
【0143】(分散重合法の場合)特開平8−3205
94号公報等にみられる様に、分散重合時にさまざまな
分散機、混合機、攪拌機が使われるほかは、上記乳化重
合法の場合と同様の装置が使われる。
【0144】〔着色剤等の分散〕本発明に用いられる着
色剤は、所望に応じて単独又は複数を選択併用する事が
可能である。また着色剤、顔料の添加量はバインダーに
対して、多くの場合2〜20質量%が選択される。
【0145】着色剤の分散は、好ましくは水相中で界面
活性剤濃度をCMC以上で行われる。分散方法は、機械
的撹拌、例えば、サンドグラインダー、音波処理、例え
ば、超音波分散、加圧分散、例えば、マントンゴーリン
等が用いられるが、媒体型分散機が好ましい。
【0146】〔分散工程に用いる水溶性溶剤〕分散工程
に用いる水溶性溶剤としては、S.P.値(溶解性パラ
メーター)が19.0J/m3(水素結合分類)以上の
ものが好ましい。たとえば、メタノール(S.P.値=
29.7J/m3)、エタノール(S.P.値=26.
0J/m3)、イソプロパノール(S.P.値=23.
5J/m3)、アセトン(S.P.値=20.3J/
3)、メチルエチルケトン(S.P.値=19.0J
/m3)を挙げることができる。
【0147】〔静電荷像現像用トナー〕非球形状粒子を
静電荷像現像用トナーとして用いる場合、トナーとして
の特性を保持させるために添加されるべき成分を含有さ
せる必要がある。上記成分として、後述の荷電制御剤、
離型剤等が挙げられる。
【0148】また、流動性や帯電性を改良するための後
添加剤(外添剤と称する)や滑剤を配合して用いること
ができる。
【0149】〔離型剤〕離型剤としては、公知のものが
用いられる。一般的には、ポリオレフィン系が用いられ
る。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピ
レン、酸化処理されたポリエチレン及びポリプロピレ
ン、酸変成処理されたポリエチレン及びポリプロピレン
等が用いられる。
【0150】〔荷電制御剤〕荷電制御剤も同様に公知の
ものが用いられる。但し、樹脂粒子表面に極性基を有す
るモノマーを共重合させた場合には、必要がない場合も
ある。ここで極性基とはカルボキシル基、スルホン酸
基、硫酸エステル基、アミノ基、アンモニウム塩基等、
正負に問わず電荷を有する基を表す。
【0151】荷電制御剤としては、正帯電性としてニグ
ロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸
の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム
塩、アルキルアミド、金属錯体、顔料、フッ素処理活性
剤等、負帯電性として電子受容性の有機錯体、塩素化パ
ラフィン、塩素化ポリエステル、銅フタロシアニンのス
ルホニルアミン等が挙げられる。
【0152】〔外添剤〕本発明のトナーには、流動性の
改良やクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外
添剤を添加して使用することができる。これら外添剤と
しては特に限定されるものでは無く、種々の無機微粒
子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
【0153】無機微粒子としては、従来公知のものを使
用することができる。具体的には、シリカ、チタン、ア
ルミナ微粒子等が好ましく用いることができる。これら
無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的に
は、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル(株)
製の市販品R−805、R−976、R−974、R−
972、R−812、R−809、ヘキスト(株)製の
HVK−2150、H−200、キャボット(株)製の
市販品TS−720、TS−530、TS−610、H
−5、MS−5等が挙げられる。
【0154】チタン微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル(株)製の市販品T−805、T−604、テイ
カ(株)製の市販品MT−100S、MT−100B、
MT−500BS、MT−600、MT−600SS、
JA−1、富士チタン(株)製の市販品TA−300S
I、TA−500、TAF−130、TAF−510、
TAF−510T、出光興産(株)製の市販品IT−
S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられ
る。
【0155】アルミナ微粒子としては、例えば、日本ア
エロジル(株)製の市販品RFY−C、C−604、石
原産業(株)製の市販品TTO−55等が挙げられる。
【0156】また、有機微粒子としては数平均一次粒子
径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用
することができる。このものとしては、スチレンやメチ
ルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体
を使用することができる。
【0157】これら外添剤の添加量は、トナーに対して
0.1〜5質量%程度が好ましい。 〔滑剤〕滑剤には、例えばステアリン酸のカドミウム、
バリウム、ニッケル、コバルト、ストロンチウム、銅、
マグネシウム、カルシウム塩等、オレイン酸亜鉛、マン
ガン、鉄、コバルト、銅、鉛、マグネシウム塩、パルミ
チン酸の亜鉛、コバルト、銅、マグネシウム、ケイ素、
カルシウム塩、リノール酸の亜鉛、コバルト、カルシウ
ム塩、リシノール酸の亜鉛、カドミウム塩、カプリル酸
の鉛塩、カプロン酸の鉛塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙
げられる。これらは必要に応じて添加される。
【0158】〔現像剤〕本発明に用いられる現像剤は、
一成分現像剤でも二成分現像剤でもよいが、好ましくは
二成分現像剤としてである。一成分現像剤として用いる
場合は、非磁性一成分現像剤として前記トナーをそのま
ま用いる方法もあるが、通常はトナー粒子中に0.1〜
5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤とし
て用いる。その含有方法としては、着色剤と同様にして
非球形状粒子中に含有させるのが普通である。
【0159】しかし、より広くは現像剤用キャリアを用
いた磁性二成分現像剤として用いる。この場合は、キャ
リア磁性粒子としては、鉄、フェライト、マグネタイト
等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属と
の合金等の従来から公知の材料を用いることができる。
特にLi2O、MgO、MnOの少なくとも一種を含有
するFe23からなるものが好ましい。上記磁性粒子
は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より
好ましくは25〜60μmのものがよい。
【0160】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパチィク(SYMPA
TEC)社製)により測定される。
【0161】キャリアは、更に樹脂によりコーティング
(被覆)されていることが好ましい。コーティング用の
樹脂組成としては、特に限定は無く、オレフィン系樹
脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、シリ
コーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体
系樹脂等が用いられる。
【0162】更に、キャリアの比抵抗は105Ω・cm
以上、1014Ω・cm以下であることが望ましく、10
5Ω・cm未満では、電荷注入が起こる場合があり、一
方1014Ω・cmを越えると現像層の上面(現像剤の穂
の先端)まで電荷が達しにくく現像性が低くなることが
ある。
【0163】本発明においてキャリアの磁化は、20e
mu/cm3以上、60emu/cm3以下であることが
望ましく、特に望ましいのは30emu/cm3以上、
50emu/cm3以下である。20emu/cm3未満
ではキャリアが感光体の未現像部に付着してしまう現象
を起し易く、60emu/cm3を越えると現像スリー
ブ上に柔らかく均一な現像層が形成しにくくなる。
【0164】〔画像形成方法〕本発明の赤外吸収剤を含
有するトナーは、熱定着装置による定着工程を含む画像
形成方法により定着される。
【0165】本発明においては、熱定着装置としては、
特に制限はなく、接触定着方式である熱ロール及び熱ベ
ルト定着方式や非接触方式であるフラッシュ定着方式の
いずれも用いることができるが、本発明の赤外吸収剤を
含有するトナーにおいては、キセノンフラッシュランプ
の照射光(主な波長800〜1100nm)を吸収発熱
して定着するフラッシュ定着方式でより効果を発揮す
る。
【0166】次に、本発明の画像形成方法について、具
体的な画像形成装置の構成図をもって説明する。
【0167】図1は、本発明のトナーを用いる画像形成
装置の一例を示す構成図である。このカラープリンタ
は、像担持体である可撓性の無端ベルト状の感光体(以
下、感光体と称す)1の周囲に、4組のスコロトロン帯
電器(以下、帯電手段と称す)2Y,2M,2C,2
K、4組の露光手段3Y,3M,3C,3K、4組の現
像装置4Y,4M,4C,4Kとから成る画像形成ユニ
ット(図示の4組)を縦列に配設したものである。な
お、図示の露光手段3Y,3M,3C,3Kは、レーザ
ビーム走査光学装置を使用したものである。
【0168】感光体1は、駆動ローラ11及び下ローラ
12、上ローラ13に張架され、テンションローラ14
の作用により緊張状態にされ、内周面に設けられたバッ
クアップ部材15により局部的に当接しながら、図示の
時計方向に回動する。バックアップ部材15は、感光体
1の背面に当接して、現像装置4Y,4M,4C,4K
の各現像剤担持体(以下、現像スリーブと称す)41
Y,41M,41C,41Kの現像領域及び露光手段3
Y,3M,3C,3Kの結像位置に感光体1を規制して
いる。
【0169】二成分現像剤はトナーとキャリアを主成分
とする。トナーは、バインダー樹脂、顔料を含有し、必
要により離型剤、荷電制御剤等をも含有する。カラー画
像形成装置に使用される二成分現像剤のトナーは、上記
の顔料として、イエロー、マゼンタ、シアン等の顔料又
は染料から成る着色剤及びカーボンブラック等の黒色顔
料等を含有する。トナーの粒径は4〜10μmである。
キャリアとしては、フェライト、マグネタイト、鉄粉等
の強磁性粒子を用い、望ましくは、前記強磁性粒子の表
面をフッ素系、シリコーン系等の樹脂でコーティングし
たものが良い。キャリアの粒径は10〜80μmであ
る。トナーとキャリアの混合比は、トナーが3〜20質
量%である。
【0170】画像記録のスタートにより、駆動モータ
(図示せず)が回動して駆動ローラ11を介して感光体
1は図示の時計方向へと回動し、帯電手段2Yの帯電作
用により感光体1への電位の付与が開始される。感光体
1は電位を付与されたあと、露光手段3Yにおいて第1
の色信号すなわちイエロー(Y)の画像信号に対応する
電気信号による露光が開始され、感光体1の回動(副走
査)によってその表面の感光層に現像画像のイエロー
(Y)の画像に対応する静電潜像を形成する。この潜像
は現像装置4Yにより現像スリーブ41Y上に付着搬送
された現像剤が、現像領域において非接触の状態で反転
現像され、イエロー(Y)のトナー像となる。
【0171】次いで感光体1はイエロー(Y)のトナー
像の上にさらに帯電手段2Mの帯電作用により電位が付
与され、露光手段3Mの第2の色信号すなわちマゼンタ
(M)の画像信号に対応する電気信号による露光が行わ
れ、現像装置4Mによる非接触の反転現像によって前記
のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のト
ナー像が重ね合わせて形成される。
【0172】同様のプロセスにより帯電手段2C、露光
手段3C及び現像装置4Cによってさらに第3の色信号
に対応するシアン(C)のトナー像が形成される。さら
に帯電手段2K、露光手段3K及び現像装置4Kによっ
て第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次
重ね合わせて形成され、感光体1の一回転以内にその周
面上にカラーのトナー像が形成される。
【0173】現像装置4Y,4M,4C,4Kによる現
像作用に際しては、それぞれ現像スリーブ41Y,41
M,41C,41Kに対し、感光体1の帯電と同極性の
直流バイアス、あるいは直流バイアスに交流を加えた現
像バイアスが印加され、現像スリーブ41Y,41M,
41C,41K上に付着した二成分現像剤による非接触
反転現像が行われて、導電層を接地した感光体1上の静
電潜像形成部にトナーを付着させる。
【0174】かくして、感光体1の周面上に形成された
カラーのトナー像は帯電手段2Fによって付着トナーの
電位が揃えられたのち、転写部において、給紙装置であ
る給紙カセット20A,20B或いは手差し給紙部20
Cから、それぞれ給紙手段21A,21B,21Cによ
り送り出され、レジストローラ対23へと搬送され、レ
ジストローラ対23の駆動によって感光体1上のトナー
像領域と同期して給紙される転写紙上に、感光体1の駆
動用の駆動ローラ11の下部に対向して配置された転写
手段7により転写される。
【0175】トナー像が転写された被転写材(転写紙)
は、駆動ローラ11の曲率に沿った感光体1周面より分
離されたのち、定着装置24へ搬送される。定着装置2
4によりトナー像は熔融され、転写紙に定着される。定
着処理終了後の転写紙は、排紙ローラ対25A,25
B,25Cにより搬送されて、上部に設けられた排紙ト
レイ26に転写紙上のトナー像面を下面にして排出され
る。
【0176】一方、転写紙を分離した感光体1は、クリ
ーニング装置8のクリーニングブレード81によって摺
擦され、残留トナーを除去し、清掃される。なお、次の
原稿画像のトナー像の形成が続いて行われるときは、帯
電前除電器9による感光体1の感光体面への露光が行わ
れて前歴の除去がなされる。
【0177】また、図2は、本発明のトナーを用いる画
像形成装置の他の実施の形態を示す構成図である。な
お、図面に使用されている符号について、図1と同じ機
能を有する部分には、同符号を付している。また、図1
の構成と異なる点を説明する。
【0178】この画像形成装置は、タンデム型カラー画
像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成ユニ
ット10Y、10M、10C、10Kと、ベルト状の中
間転写体50と給紙搬送手段及び定着装置24とから成
る。
【0179】イエロー色の画像を形成する画像形成ユニ
ット10Yは、感光体1Yの周囲に配置された帯電手段
2Y、露光手段3Y、現像装置4Y、転写手段7Y、ク
リーニング装置8Yを有する。マゼンタ色の画像を形成
する画像形成ユニット10Mは、感光体1M、帯電手段
2M、露光手段3M、現像装置4M、転写手段7M、ク
リーニング装置8Mを有する。シアン色の画像を形成す
る画像形成ユニット10Cは、感光体1C、帯電手段2
C、露光手段3C、現像装置4C、転写手段7C、クリ
ーニング装置8Cを有する。黒色画像を形成する画像形
成ユニット10Kは、感光体1K、帯電手段2K、露光
手段3K、現像装置4K、転写手段7K、クリーニング
装置8Kを有する。
【0180】中間転写体50は、複数のローラ51,5
2,53により巻回され、回動可能に支持されている。
【0181】画像形成ユニット10Y、10M、10
C、10Kより形成された各色の画像は、回動する中間
転写体50上に転写手段7Y、7M、7C、7Kにより
逐次転写されて(1次転写)、合成されたカラー画像が
形成された後、給紙カセット20Aから給紙された用紙
P上に転写手段70により転写され(2次転写)、定着
装置24により定着処理され、機外の排紙トレイ26上
に載置される。
【0182】また、図3は、本発明のトナーを用いる画
像形成装置の更に他の実施の形態を示す構成図である。
なお、図面に使用されている符号について、図1と同じ
機能を有する部分には、同符号を付している。また、図
1の構成と異なる点を説明する。
【0183】この画像形成装置の画像形成部は、単一の
感光体1の周囲に、帯電器2、露光手段3、現像装置4
Y,4M,4C,4Kから成る回転型の現像ユニット、
転写手段7、クリーニング装置8、及びドラム型の中間
転写体60から成る。
【0184】帯電器2、露光手段3、現像装置4Yによ
り感光体1上に形成されたY色の画像は、中間転写体6
0上に1次転写される。同様にして形成されたM色の画
像、C色の画像、黒色画像が逐次、感光体1から中間転
写体60上に1次転写され、カラー画像が合成される。
この合成カラー画像は、給紙カセット20Aから給紙さ
れた用紙P上に転写手段70により2次転写され、定着
装置24により定着処理され、機外に排出される。
【0185】なお、本発明に係る画像形成装置は、複数
の現像装置を備えたカラー画像形成装置に限定されず、
現像装置1個のモノクロ画像形成装置にも適用可能であ
る。
【0186】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を更に詳細
に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0187】実施例1 以下に示す方法により、一般式(1)〜(11)に係る
赤外吸収剤を合成した。
【0188】(合成例1)下記の方法に則り、一般式
(1)に係る例示化合物1−1の合成を行った。
【0189】
【化21】
【0190】中間体1、239g、クロコン酸0.75
gを1−プロパノール20mlと1時間加熱還流し、反
応物を酢酸エチルで抽出水洗後、溶媒を除き、メタノー
ルから再結晶すると、暗緑色結晶の例示化合物1−1が
得られる。収率72%、酢酸エチル中での吸収極大波長
は、813nmだった。
【0191】構造は、下記1H−NMR、MS(マスス
ペクトル)測定の結果より確認した。1H−NMR(4
00MHz,CDCl3):δ=9.03(1H),
6.47(2H),6.13(2H),3.43(8
H),1.67(8H),1.31(40H),0.8
8(12H)、MS(FAB MS)m/z774(M
+1)。
【0192】(合成例2)下記の方法に則り、一般式
(2)に係る例示化合物2−1の合成を行った。
【0193】1−(2−へキシルデシル)−4−メチル
キノリニウムブロマイド9.0g、スクエア酸1.14
g、1−ブタノール300ml、トルエン300mlを
混合し、6時間加熱還流する。放冷後反応液を30℃で
2回水洗し、有機層の溶媒を減圧濃縮し、粗結晶を得
る。粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィーによって精
製し、トルエン/エタノール混合溶媒から再結晶して本
発明の赤外吸収剤である例示化合物2−1の暗緑色結晶
2.8gが得られた。収率35%、純度98.2%(H
PLC単純面積比)。
【0194】構造は、合成例1と同様にNMR、MS
(マススペクトル)測定の結果より確認した。融点10
0〜102℃、分光吸収極大波長835nm(酢酸エチ
ル)。
【0195】(合成例3)下記の方法に則り、一般式
(3)に係る例示化合物3−1の合成を行った。
【0196】2,6−ジターシャリーブチル−4−メチ
ルチオピリリウムパークロレートを1.51g、スクエ
ア酸0.26gとを1−ブタノール50ml、トルエン
30ml及びキノリン0.65gと共に1.5時間加熱
還流し、反応物を酢酸エチルで抽出、水洗後、溶媒を除
き、カラムクロマトグラフィーによって精製後、アセト
ニトリルから再結晶して、暗緑色結晶の例示化合物3−
1を得た。収量は0.81g、収率は68%、構造は前
記同様の方法でMS、NMRにより確認した。
【0197】(合成例4)下記の方法に則り、一般式
(4)に係る例示化合物1の合成を行った。
【0198】(付加体1の合成)
【0199】
【化22】
【0200】1,8−ジアミノナフタレン0.8gを1
00mlのエタノールに溶解し、そこにアセチレンジカ
ルボン酸ジエチルエステル0.95gを10mlのエタ
ノールに溶かした溶液を室温で滴下した。室温で2時間
攪拌した後、シルカゲルクロマトグラフィーによって精
製し、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して付加体1を
0.46g得た。収率27%、融点77〜81℃、付加
体1の構造は、NMR、MSによって確認した。
【0201】(例示化合物1の合成)
【0202】
【化23】
【0203】付加体1を0.4g、スクエア酸0.06
62g、n−プロパノール4mlを混合し、1時間20
分加熱還流する。室温まで放冷後、析出した固体を濾別
し、濾液の溶媒を除き、シリカゲルクロマトグラフィー
によって精製し、酢酸エチルから再結晶して、例示化合
物1を20mg得た。収率4.8%、吸収極大波長79
5nm(アセトン)、794nm(酢酸エチル)。例示
化合物1の構造は、前記と同様の方法でNMR、MSに
より確認した。
【0204】実施例2 以下に述べる方法に従って、カラートナーを作製し、各
種評価を行った。
【0205】《樹脂粒子の作製》以下の工程に従って、
樹脂粒子1を作製した。
【0206】〔着色剤分散工程〕内容積20Lの樹脂容
器に、アデカホープLS−90(旭電化社製・n−ドデ
シル硫酸ナトリウム)を0.90kg入れ、純水10.
0Lとイソプロパノール(関東化学社製、鹿1級)0.
5Lを加え撹拌溶解する。この液に、撹拌しながらC.
I.ピグメントレッド122(マゼンタ染料)を1.2
0kg徐々に加え、添加後1時間よく撹拌する。
【0207】GETZMANN社製の媒体型分散機 D
ISPERMAT SL(型式SL−C12)を用い
て、上記の液の全量を以下の条件で20時間連続分散し
た。
【0208】(分散条件) 使用ビーズ:0.3mmジルコニアビーズ ビーズ充填率:80質量% 回転数:5000rpm 使用ベッセル:125ml 液温度:28〜30℃ 液送り方式:循環 液送り速度:0.05L/分 分散後、大塚電子社製・電気泳動光散乱光度計ELS−
800を用いて、上記分散液の粒径を測定した結果、重
量平均径で122nm(5回測定した平均値)であっ
た。また、静置乾燥による質量法で測定した上記分散液
の固形分濃度は16.6質量%であった。この分散液を
着色剤分散液1とする。
【0209】〔ラテックス1の重合:乳化重合工程/低
分子量成分〕10Lステンレスポットに、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム(関東化学社製、鹿1級)
0.55kgを入れ、イオン交換純水4.0Lを加え、
室温にて撹拌溶解する。これをアニオン界面活性剤溶液
Aとする。
【0210】10Lステンレスポットに、ニューコール
565C(日本乳化剤社製)0.14kgを入れ、イオ
ン交換純水4.0Lを加え、室温にて撹拌溶解する。こ
れを、ノニオン界面活性剤溶液Bとする。
【0211】20Lホーローポットに、ペルオキソ二硫
酸カリウム(関東化学社製、特級)223.8gを入
れ、イオン交換水12.0Lを加え室温にて撹拌溶解す
る。これを開始剤溶液Cとする。
【0212】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた100LのGL反応釜に、WAXエマルジョン(数
平均分子量3000のポリプロピレンを融点以上に加熱
し、分散してエマルジョン化したもの:固形分濃度2
9.9%)3.41kgとアニオン界面活性剤溶液Aと
ノニオン界面活性剤溶液Bとを入れ、攪拌を開始する。
次いでイオン交換水44.0を投入する。次に、スチレ
ン12.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgと
メタクリル酸1.04kgとTDM(日本チオケミカル
社製、t−ドデシルメルカプタン)548gとをあらか
じめ混合したものを投入する。
【0213】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、開始剤溶液Cを添加する。その後、液温度を7
2℃±2℃に制御して、6時間加熱攪拌を行った。さら
に、液温度を80℃±2℃に上げて、12時間加熱攪拌
を行った。
【0214】液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止す
る。ポールフィルターで濾過し、これをラテックス1と
した。
【0215】〔ラテックス2の重合:乳化重合工程/高
分子量成分〕10Lステンレスポットに、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム(関東化学社製、鹿1級)
0.55kgを入れ、イオン交換純水4.0Lを加え、
室温にて攪拌溶解する。これをアニオン界面活性剤溶液
Dとする。
【0216】10Lステンレスポットに、ニューコール
565C(日本乳化剤社製)0.14kgを入れ、イオ
ン交換純水4.0Lを加え、室温にて攪拌溶解する。こ
れをノニオン界面活性剤溶液Eとする。
【0217】20Lホーローポットに、ペルオキソ二硫
酸カリウム(関東化学社製、特級)200.7gを入
れ、イオン交換水12.0Lを加え室温にて攪拌溶解す
る。これを開始剤溶液Fとする。
【0218】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100LのGL反応釜(攪拌翼はフ
ァウドラー翼)に、WAXエマルジョン(数平均分子量
3000のポリプロピレンを融点以上に加熱し、分散し
てエマルジョン化したもの:固形分濃度29.9%)
3.41kgとアニオン界面活性剤溶液Dとノニオン界
面活性剤溶液Eとを入れ、攪拌を開始する。次いで、イ
オン交換水44.0を投入する。次に、スチレン11.
0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタクリ
ル酸1.04kgとTDM(日本チオケミカル社製、t
−ドデシルメルカプタン)9.02gとをあらかじめ混
合したものを投入する。
【0219】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで開始剤溶液Fを添加する。その後、液温度を72
℃±2℃に制御して6時間加熱攪拌を行った。さらに、
液温度を80℃±2℃に上げて12時間加熱攪拌を行っ
た。
【0220】液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止す
る。ポールフィルターで濾過し、この濾液をラテックス
2とした。
【0221】〔樹脂粒子の作製:会合融着工程〕35L
ステンレスポットに塩化ナトリウム(和光純薬社製、1
級)5.36kgとイオン交換水20.0Lを入れ攪拌
溶解する。これを塩化ナトリウム溶液Gとする。
【0222】2LガラスビーカーにフロラードTM F
C−170C(住友スリーエム社製、ノニオン界面活性
剤)1.00gを入れ、イオン交換水1.00Lを加え
て攪拌溶解する。これをノニオン界面活性剤溶液Hとす
る。
【0223】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100LのSUS反応釜(攪拌翼は
アンカー翼)に、上記で作製したラテックス1を20.
0kgとラテックス2を5.2kgと着色剤分散液1を
0.4kgとイオン交換水20.0kgを入れ攪拌を始
める。
【0224】これに、塩化ナトリウム溶液G、イソプロ
パノール(関東化学社製、鹿1級)6.00kg、ノニ
オン界面活性剤溶液Hを、この順番に添加する。
【0225】昇温を開始し液温度85℃まで加熱する。
液温度85℃±2℃にて6時間加熱攪拌する。
【0226】液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止す
る。目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合液
とした。
【0227】〔樹脂粒子の洗浄:洗浄工程〕 (操作1)0.25m2のヌッチェを用いて、会合液よ
りウェットケーキ状の樹脂粒子を濾取した。
【0228】(操作2)140Lステンレスポットに、
イオン交換水80Lを入れ、150mm径のタービン翼
を用いて、250rpmで攪拌を始める。そこに、操作
1で得た樹脂粒子を、細かく砕きながら入れていく。樹
脂粒子を入れ終わったところで、5モル/Lの水酸化ナ
トリウム(関東化学社製、鹿1級)水溶液を加えて、p
Hを13.0とした。30分間攪拌した。
【0229】(操作3)0.25m2のヌッチェを用い
て、上記液よりウェットケーキ状の樹脂粒子を濾取し
た。
【0230】(操作4)140Lステンレスポットにイ
オン交換水80Lを入れ、直径150mmのタービン翼
を用いて、250rpmで攪拌を始める。そこに、操作
1で得た樹脂粒子を、細かく砕きながら入れていく。3
0分間攪拌した。
【0231】(操作5)0.25m2のヌッチェを用い
て、上記液より、ウェットケーキ状の樹脂粒子を濾取し
た。
【0232】(操作6)操作4および5を、さらに7回
繰り返した。
【0233】〔樹脂粒子の乾燥:乾燥工程〕上記で、洗
浄を完了したウェットケーキ状の樹脂粒子を、ヌッチェ
より取り出し、全紙バット5枚に、細かく砕きながら広
げた。クラフト紙で覆いをかけた後、40℃の送風乾燥
機で100時間乾燥した。
【0234】〔解砕工程〕乾燥を完了したブロック状の
樹脂粒子1を、ヘンシェル粉砕器で解砕した。粒度測定
器コールターカウンターII(コールター社)を用いて、
上記会合液の粒径を測定したところ、6.50μmであ
った。
【0235】以上のようにして、樹脂粒子1を作製し
た。次いで、上記樹脂粒子1の調製工程において、〔会
合/融着工程〕で表1に記載の本発明に係る赤外吸収剤
及び比較の赤外吸収剤分散物を、樹脂粒子に対し、それ
ぞれ1質量%添加した以外は、同様にして樹脂粒子2〜
9を作製した。
【0236】
【表1】
【0237】
【化24】
【0238】《トナー化工程》 〔トナーの作製〕上記作製した樹脂粒子1〜樹脂粒子9
に対して、各々疎水性シリカ(一次数平均粒子径=12
nm)を、1質量%添加し、トナー1〜9を得た。
【0239】〔キャリアの作製〕スチレン/メチルメタ
クリレート=6/4の共重合体微粒子40g、比重5.
0、重量平均径45μm、1000エルステッドの外部
磁場を印加したときの飽和磁化が25emu/gのCu
−Znフェライト粒子1960gを高速攪拌型混合機に
投入し、品温30℃で15分間混合した後、品温を10
5℃に設定し、機械的衝撃力を30分間繰り返し付与
し、冷却しキャリアを作製した。
【0240】〔現像剤の作製〕上記キャリア418.5
gと、各トナー31.5gとをV型混合機を用いて20
分間混合し、実写テスト用の現像剤1〜9を作製した。
【0241】以上のようにして作製した現像剤1〜9を
用いて、以下の各評価を行った。 (評価装置及び条件)実施例に於いては、画像形成装置
としてKonica KL−2010(コニカ社製カラ
ープリンター)を用いて、色相、透明性及び画像の耐光
性について実写評価を行った。
【0242】なお、定着装置としては、通常使用される
熱ローラー定着装置を使用した。具体的には、上ローラ
ーとしてPFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)を被覆
した直径30mmφで肉厚5mmのアルミ製ローラーを
使用し、下ローラーとしてPFAを被覆し、中心部に加
熱用の熱源を有している直径30mmφの中空のアルミ
製ローラーを用いた定着装置である。
【0243】(評価方法及び評価項目)作製した現像剤
1〜9を用いて、上記画像形成装置により、普通紙を用
いて反射画像及びOHPシートを用いて透過画像を作製
し、以下の項目について評価を行った。なお、各試料に
於けるトナー付き量は、0.7±0.05mg/cm2
となるよう適宜条件の調整を行った。
【0244】〈色相の評価〉マクベスカラーアイ700
0にて光源ASTM−D65、2度視野を用いて、作製
した紙上の画像の色相を測定し比較した。
【0245】〈透明性の評価〉OHT画像の透明性は、
下記記載の方法で評価した。日立製作所製「330型自
記分光光度計」によりトナーが担持されていないOHT
用シートをリファレンスとして画像の可視分光透過率を
測定し、650nmでの分光透過率を求め、OHT画像
の透明性の尺度とした。本発明では65%以上であれば
良好な透明性をもつと判断した。
【0246】〈耐光性〉OHP画像について、スガ試験
機社製「キセノンロングライフウェザーメーター」(キ
セノンアークランプ、7万ルックス、44.0℃)によ
る7日間の暴露試験を行った後、同じくマクベスカラー
アイ7000により暴露試験前後の色度を測定し、CM
C(2:1)色差式にて算出した色差を比較した。暴露
試験前後で色度の変化が小さいもの、すなわち色差が小
さいものが耐光性に優れている。本発明では、人間の目
が区別する限界である色差ΔE=3以下であれば、耐光
性が良好であると判断した。
【0247】〈吸収極大波長に対する650nmにおけ
る吸光度比率の測定〉前記現像剤1〜9の作製におい
て、C.I.ピグメントレッド122(マゼンタ染料)
のみを除いた他は同様にして現像剤1A〜9Aを別途作
製し、上記と同様な方法でOHT画像を形成し、下記方
法にて分光吸収度を測定した。日立製作所製「330型
自記分光光度計」により画像の400nm〜950nm
における分光吸光度を測定し、吸収極大に対する650
nmでの吸光度比率を測定した。
【0248】以上により得られた評価結果を同じく前記
表1に示す。表1より明らかなように、比較試料6〜9
が、赤外吸収剤を添加することにより、未添加品である
試料1に対し色相が大きくずれてしまうのに対し、本発
明の650nmにおける吸光度が赤外領域の分光吸収極
大波長における吸光度の5%以下である赤外吸収剤を含
有する現像剤は、ほぼ試料1と近似の色相を有してい
る。また、OHP試料に於ける透明性、耐光性について
も、試料1と近似の特性を有しており、比較品6〜9に
比べ、極めて優れておることが判る。
【0249】なお、上記評価は、マゼンタトナーを用い
て実施した結果であるが、イエロー及びシアントナーで
も、同様な結果を得ることができた。
【0250】実施例3 実施例2で作製した現像剤1〜5を用いて、紙に於ける
定着性評価を行った。
【0251】(定着性評価)以下に示す2種類の定着方
式を用いて定着性試験(オフセット性)を行った。
【0252】〈評価装置〉 1)フラッシュ定着方式:コニカ社製高速デジタル複写
機Konica7050に各現像剤を搭載し、未定着画
像を形成した後、キセノンフラッシュランプを用いて定
着させた。
【0253】2)熱ロール定着方式:熱ロール定着方式
であるコニカ社製高速デジタル複写機Konica70
50を用いて画像形成を行った。
【0254】〈定着性の測定〉定着後の各画像に対し、
スコッチ(登録商標)メンディングテープ(20×50
mm 3M社製)を1kgの質量を持つ金属ローラーで
加圧、密着させ、23℃55%RHの雰囲気下で1時間
放置した後、テープを剥離して、紙上の画像を形成して
いるトナーの残存率を測定した。なお、残存率はテープ
剥離前後のトナー質量を測定して、算出した。以上によ
り得られた結果を表2に示す。
【0255】
【表2】
【0256】表2より明らかなように、本発明に係る試
料2〜5は、赤外吸収剤を含有していない試料1に比較
して、定着性が良好であることが判る。特に、フラッシ
ュ定着を用いた時に、その効果が際だって現れる。
【0257】なお、上記評価は、マゼンタトナーを用い
て実施した結果であるが、イエロー及びシアントナーで
も、同様な結果を得ることができた。
【0258】実施例4 実施例2における樹脂粒子1の作製において、ラテック
ス1の重合工程を下記ラテックス1Bの重合工程に変更
し、以降の工程でラッテクス1に代えてラテックス1B
を用いた以外は同様にして現像剤11〜19を作製し
た。
【0259】〔ラテックス1Bの重合:乳化重合工程/
低分子量成分〕10Lステンレスポットに、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム(関東化学社製、鹿1級)
0.26kgを入れ、イオン交換純水4.0Lを加え、
室温にて撹拌溶解する。これをアニオン界面活性剤溶液
Iとする。
【0260】10Lステンレスポットに、ニューコール
565C(日本乳化剤社製)0.14kgを入れ、イオ
ン交換純水4.0Lを加え、室温にて撹拌溶解する。こ
れを、ノニオン界面活性剤溶液Jとする。
【0261】20Lホーローポットに、ペルオキソ二硫
酸カリウム(関東化学社製、特級)223.8gを入
れ、イオン交換水12.0Lを加え室温にて撹拌溶解す
る。これを開始剤溶液Kとする。
【0262】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた100LのGL反応釜に、WAXエマルジョン(数
平均分子量3000のポリプロピレンを融点以上に加熱
し、分散してエマルジョン化したもの:固形分濃度2
9.9%)3.41kgとアニオン界面活性剤溶液Iと
ノニオン界面活性剤溶液Jとを入れ、攪拌を開始する。
次いでイオン交換水44.0を投入する。次に、スチレ
ン12.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgと
メタクリル酸1.04kgとTDM(日本チオケミカル
社製、t−ドデシルメルカプタン)548g及び表3記
載の赤外吸収剤を各々160gとをあらかじめ混合した
ものを投入する。
【0263】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、開始剤溶液Kを添加する。その後、液温度を7
2℃±2℃に制御して、6時間加熱攪拌を行った。さら
に、液温度を80℃±2℃に上げて、12時間加熱攪拌
を行った。
【0264】液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停止す
る。ポールフィルターで濾過し、これをラテックス1B
とし、それを用いて、現像剤11を作製した。
【0265】次いで、上記現像剤11の作製において、
スチレン12.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88
kgとメタクリル酸1.04kgとTDM(日本チオケ
ミカル社製、t−ドデシルメルカプタン)548gの混
合物に、表3記載の赤外吸収剤を各々160g添加した
以外は同様にして、現像剤12〜19を作製した。
【0266】以上の様にして作製した現像剤11〜19
を用いて、実施例2及び3記載の方法により、色相、透
明性、耐光性及び定着性の評価と吸収極大波長に対する
650nmにおける吸光度比率の測定を行い、得られた
結果を表3及び表4に示す。
【0267】
【表3】
【0268】
【表4】
【0269】表4より明らかなように、本発明に係る赤
外吸収剤を用いた試料は、比較品に対し、色相、透明
性、耐光性及び定着性が優れていることが判る。また、
実施例2及び3に比較し、実施例4の製造方法で作製し
た試料は、その効果が更に高いことが判る。
【0270】
【発明の効果】本発明によりは、定着性が良好で、色調
変動が少なく色再現性が高く、かつ耐光性に優れた電子
写真用トナーとその製造方法及びそれを用いた画像形成
方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを用いた画像形成装置の一例を
示す構成図。
【図2】本発明のトナーを用いた画像形成装置の他の実
施の形態を示す構成図。
【図3】本発明のトナーを用いた画像形成装置の更に他
の実施の形態を示す構成図。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K 像担持体(感光体) 2Y,2M,2C,2K スコロトロン帯電器(帯電手
段) 3Y,3M,3C,3K 露光手段 4Y,4M,4C,4K 現像装置 7Y,7M,7C,7K 転写手段 8Y,8M,8C,8K クリーニング装置 10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット 24 定着装置 40 現像装置本体 41Y,41M,41C,14K 現像剤担持体(現像
スリーブ) 50,60 中間転写体 70 転写手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 真理 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 仲島 厚志 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA21 AB02 AB03 CA28 CA30 DA10 FB03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 650nmにおける吸光度が赤外領域の
    分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非金
    属系赤外吸収剤を含有することを特徴とする電子写真用
    トナー。
  2. 【請求項2】 少なくとも重合性モノマーを水系媒体中
    で重合せしめる工程を経て得られることを特徴とする請
    求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 少なくとも樹脂微粒子を水系媒体中で会
    合する工程を経て得られることを特徴とする請求項1又
    は2記載の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】 樹脂微粒子中に、前記赤外吸収剤が含有
    されることを特徴とする請求項3記載の電子写真用トナ
    ー。
  5. 【請求項5】 懸濁重合法により製造されることを特徴
    とする請求項2記載の電子写真用トナー。
  6. 【請求項6】 650nmにおける吸光度が赤外領域の
    分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非金
    属系赤外吸収剤の存在下で、少なくとも重合性モノマー
    を水系媒体中で重合せめる工程を経ることを特徴とする
    電子写真用トナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 650nmにおける吸光度が赤外領域の
    分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非金
    属系赤外吸収剤の存在下で、少なくとも樹脂微粒子を水
    系媒体中で会合する工程を経ることを特徴とする電子写
    真用トナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも樹脂微粒子を水系媒体中で会
    合する工程を経ることを特徴とする請求項6記載の電子
    写真用トナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 樹脂微粒子中に、前記赤外吸収剤が含有
    されることを特徴とする請求項6記載の電子写真用トナ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】 懸濁重合法により製造されることを特
    徴とする請求項6記載の電子写真用トナーの製造方法。
  11. 【請求項11】 650nmにおける吸光度が赤外領域
    の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非
    金属系赤外吸収剤を含有したトナーを、像担持体に現像
    し、被転写材に転写させた後、定着することを特徴とす
    る電子写真用トナーの画像形成方法。
  12. 【請求項12】 650nmにおける吸光度が赤外領域
    の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非
    金属系赤外吸収剤を含有したトナーを、像担持体に現像
    し、被転写材に転写させた後、定着することを特徴とす
    る電子写真用トナーの画像形成装置。
  13. 【請求項13】 650nmにおける吸光度が赤外領域
    の分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である非
    金属系赤外吸収剤を含有したトナーを定着することを特
    徴とする電子写真用トナーの定着装置。
  14. 【請求項14】 前記非金属系赤外吸収剤が、(1)〜
    (11)から選ばれる一般式で表される少なくとも1種
    の化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の電子写真用トナー。 【化1】 〔式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は各々1価の
    置換基を表す。l、mは0〜4の整数を表す。〕 【化2】 〔式中、R11、R12は各々アルキル基、芳香族基または
    複素環基を表し、R13、R14は各々水素原子または置換
    基を表し、R15、R16は各々置換基を表し、n11、n
    12は各々0〜6の整数を表す。〕 【化3】 〔式中、Xは硫黄原子または酸素原子を表し、R1、R2
    は水素及び1価の任意の基を表し、m、nは0、1、
    2、3又は4を表す。〕 【化4】 〔一般式(4)、一般式(5)に於いて、X1、X2、X
    3、X4は各々独立にNH、O、Sを表す。Q1、Q2、Q
    3、Q4は各々独立に7員環を形成するのに必要な原子群
    を表す。〕 【化5】 〔一般式(6)、一般式(7)に於いて、X5、X6、X
    7、X8は各々独立にNH、O、Sを表す。R31、R32
    33、R34、R35、R36、R37、R38、R41、R 42、R
    43、R44、R45、R46、R47、R48は各々独立に1価の
    置換基を表す。m 3、n3、m4、n4は各々独立に0から
    3を表す。o3、p3、o4、p4は各々独立に0から2を
    表す。〕 【化6】 〔一般式(8)、一般式(9)に於いて、R51、R52
    53、R54、R55、R56、R57、R58、R61、R62、R
    63、R64、R65、R66、R67、R68は各々独立に1価の
    置換基を表す。m5、n5、m6、n6は各々独立に0から
    3を表す。o5、p5、o6、p6は各々独立に0から2を
    表す。〕 【化7】 〔一般式(10)、一般式(11)に於いて、R71、R
    72、R73、R74、R81、R82、R83、R84は各々独立に
    水素原子、金属原子または1価の置換基を表す。〕
  15. 【請求項15】 前記非金属系赤外吸収剤が、前記
    (1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
    とも1種の化合物であることを特徴とする請求項6〜1
    0のいずれか1項記載の電子写真用トナーの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記非金属系赤外吸収剤が、前記
    (1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
    とも1種の化合物であることを特徴とする請求項11記
    載の電子写真用トナーの画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記非金属系赤外吸収剤が、前記
    (1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
    とも1種の化合物であることを特徴とする請求項12記
    載の電子写真用トナーの画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記非金属系赤外吸収剤が、前記
    (1)〜(11)から選ばれる一般式で表される少なく
    とも1種の化合物であることを特徴とする請求項13記
    載の電子写真用トナーの定着装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7169524B2 (en) 2003-06-24 2007-01-30 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Toner for developing electrostatic latent image and image-forming method using the same
JP2015034840A (ja) * 2013-08-07 2015-02-19 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
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