JP2001281340A - 放射線検出装置 - Google Patents

放射線検出装置

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JP2001281340A
JP2001281340A JP2000090930A JP2000090930A JP2001281340A JP 2001281340 A JP2001281340 A JP 2001281340A JP 2000090930 A JP2000090930 A JP 2000090930A JP 2000090930 A JP2000090930 A JP 2000090930A JP 2001281340 A JP2001281340 A JP 2001281340A
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radiation
light emitting
emitting element
irradiation
detector
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JP2000090930A
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Ryuichi Nishiura
竜一 西浦
Hiroshi Nishizawa
博志 西沢
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線照射装置から照射される放射線量がそ
れぞれの照射毎にばらついている場合にも、被照射体に
吸収された放射線量を正確に評価することができる放射
線検出装置を提供する。 【解決手段】 被照射体4に放射線を照射する放射線照
射装置1と、該放射線照射装置から照射された放射線量
を測定する照射放射線検出器2と、前記被照射体を透過
した放射線量の分布を測定する放射線分布検出器3とを
備え、前記照射放射線検出器と放射線分布検出器の出力
の差分を計算することにより前記被照射体の吸収放射線
量分布を検出するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射線照射装置
からの照射放射線量と被照射体を透過した透過放射線量
の差分を取ることで被照射体に吸収された放射線量分布
を検出する放射線検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被照射体に照射された放射線の分布画像
を検出する装置としては、胸部用X線撮像装置がある。
近年、胸部用のX線撮像装置として、直接フィルムに透
過X線を照射することでX線撮影像を得る方式に代わ
り、半導体センサにより透過X線を電気信号に変換する
ことでX線撮影像を得る方式が開発されている。この半
導体センサは、通常個々の検出素子を1次元のアレイ状
に配列したラインセンサとして構成され、このラインセ
ンサを被検体の体軸方向に走査することで2次元画像が
得られる。
【0003】図23はこのようなラインセンサを用いた
放射線撮像装置の一つであるX線撮像装置の概略図であ
り、例えば特開平8−66388号公報に記載されてい
る。図において、32はラインセンサ、33は支柱、3
4はX線管、35は被照射体すなわち被検体である。ラ
インセンサ32が、被検体35の体軸方向に設置された
支柱33に対して、その軸方向に移動可能に配設され、
対向する位置にはX線管34が配設されている。このよ
うなX線撮像装置は、ラインセンサ32の前に立たせた
被検体35に対してX線管34からX線を照射し、その
状態でラインセンサ32を下方、即ち被検体35の体軸
方向へ移動させながら透過X線を検出することにより被
検体35の2次元X線画像を得るよう構成されている。
【0004】このような放射線撮像装置では、放射線照
射による被検体35への悪影響を排除するため、被検体
35の被爆線量を計算し、これをモニターする必要が生
じる。かかる場合、従来では被検体35が存在しない状
態でX線管34からX線を照射した場合のラインセンサ
32で得られた測定量と、被検体35に対してX線管3
4からX線を照射した場合のラインセンサ32で得られ
た測定量との差分をとることにより、被検体の被爆線量
を算出していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な従来の放射
線撮像装置では、被照射体35にて吸収された放射線量
を評価するために、X線管34から異なる時間に照射さ
れたX線量の差分をとっているので、X線管34から照
射されるX線量がそれぞれの照射毎にばらついている場
合には正確に被照射体に吸収された放射線量を評価する
ことができないという問題があった。また、上述のよう
な医療用の放射線撮像装置では、照射する放射線量は例
えば33mGy/sec.というように数十mGy/s
ec.オーダーであるが、検疫処理の場合のように10
kGy/sec.オーダーの大線量・高線量率の放射線
の分布を測定する場合、同時に大線量・高線量率の放射
線にさらされることになる。そのため検出器の劣化等に
よる耐放射線性の問題や、放射線を吸収することによる
加熱の問題がある。また、高線量率の放射線測定では、
信号の飽和という問題もある。
【0006】この発明は上記のような従来のものの問題
点を解消するためになされたものであり、放射線照射装
置から照射される放射線量がそれぞれの照射毎にばらつ
いている場合にも、被照射体に吸収された放射線量を正
確に評価することができる放射線検出装置を提供するこ
とを第1の目的とするものである。また、大線量・高線
量率の放射線の分布を測定するのに適した放射線検出装
置を提供することを第2の目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放射線検出
装置は、被照射体に放射線を照射する放射線照射装置
と、該放射線照射装置から照射された放射線量を測定す
る照射放射線検出器と、前記被照射体を透過した放射線
量の分布を測定する放射線分布検出器とを備え、前記照
射放射線検出器と放射線分布検出器の出力の差分を計算
することにより前記被照射体の吸収放射線量分布を検出
するように構成したものである。
【0008】また、放射線分布検出器は被照射体を透過
しなかった放射線も検出し、照射放射線検出器を前記放
射線分布検出器で兼用したものである。
【0009】また、照射放射線検出器はガス封入型放射
線検出器であり、該ガス封入型放射線検出器内に封入さ
れた電離ガスのガス圧を調整する手段を備えたものであ
る。
【0010】また、放射線分布検出器は、放射線が入射
することにより発光する発光素子と、該発光素子に放射
線が入射した際の前記発光を計測する発光計測手段とを
有するものである。
【0011】また、発光計測手段は撮像装置を備えるも
のである。
【0012】また、発光素子は液体状であるものであ
る。
【0013】また、発光計測手段は、発光素子に放射線
が入射した際の前記発光素子の発光による光信号のう
ち、前記発光素子に放射線が入射することにより生成さ
れる色中心により吸光されにくい波長帯を選択的に計測
するものである。
【0014】また、発光素子における放射線入射面から
放射線が進行する方向に、等間隔で互いに平行な複数の
間仕切りを設けたものである。
【0015】また、発光素子における放射線入射面から
所定深さを有する位置に導電体層を設けたものである。
【0016】また、除熱装置を備え、該除熱装置に液体
状の発光素子を循環させるように構成したものである。
【0017】また、濾過装置を備え、該濾過装置に液体
状の発光素子を循環させるように構成したものである。
【0018】また、液体状の発光素子を大気圧以上に加
圧する加圧手段を備えたものである。
【0019】また、液体状発光素子中に撮像装置を配置
したものである。
【0020】
【実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実施の形
態1による放射線検出装置の構成を説明する図であり、
図に於いて、1は被照射体4に放射線を照射する放射線
照射装置、2は放射線照射装置1から照射された放射線
量を測定する照射放射線検出器、3は被照射体4を透過
した放射線量の分布を測定する放射線分布検出器であ
る。照射放射線検出器2としては、例えば電離箱(ガス
封入型放射線検出器)が用いられ、放射線量を直接測定
することができる。被照射体4を透過した放射線量の分
布を測定する放射線分布検出器3としては、シンチレー
タ等の発光素子を使用し、その光の輝度分布によって放
射線分布を測定する方式のものや、電離箱や半導体素子
をアレー状に配置し、各放射線検出器からの出力と各検
出器の配置から放射線量分布を測定する方式のものなど
がある。また、最近では、フラットパネルディテクタな
ど放射線量分布を直接測定する放射線検出器がある。こ
れらのいかなる検出方法を用いようとも、放射線分布を
測定可能な検出器であれば、放射線分布検出器3として
適用可能である。
【0021】次に動作について説明する。放射線照射装
置1から被照射体4に放射線を照射する。この際、照射
放射線検出器2により、放射線照射装置1から放射され
た放射線の線量を測定する。次に、放射線照射装置1か
ら照射された放射線の一部または全部が、被照射体4を
透過する。被照射体4に照射される放射線は均一な強度
分布を持つが、被照射体4を透過する際に、被照射体4
の材質や大きさに応じて放射線の強度が減衰する。次
に、放射線照射装置1から放射された放射線の内、被照
射体4を透過した放射線の全部、若しくは、被照射体4
を透過した放射線の全部と被照射体4を透過せず、放射
線照射装置1から直接入射する放射線の分布を放射線分
布検出器3にて測定する。放射線照射装置1から照射さ
れた放射線の線量と被照射体4を透過した放射線の線量
の差は、被照射体4で吸収された放射線量である。そこ
で、放射線照射装置1から照射された放射線の線量と被
照射体4を透過した放射線の線量分布の差分を取ること
で、被照射体4で吸収された放射線量分布の測定が可能
である。
【0022】なお、図1では、放射線照射装置1と被照
射体4の間に照射放射線検出器2を設置しているが、放
射線照射装置1から放射された放射線を直接測定できる
配置であれば、照射放射線検出器2をどこに設置しても
問題はない。
【0023】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、放射線照射装置から照射された放射線量を照射放射
線検出器2で測定すると共に、被照射体4を透過した放
射線量の分布を放射線分布検出器3で測定し、照射放射
線検出器2と放射線分布検出器3の出力の差分を計算す
ることにより被照射体4の吸収放射線量分布を検出する
ようにしたので、放射線照射装置1から照射される放射
線量がそれぞれの照射毎にばらついている場合にも、被
照射体4に吸収された放射線量を正確に評価することが
できる
【0024】実施の形態2.図2は本発明の実施の形態
2による放射線検出装置の構成を説明する図である。図
に於いて、1は被照射体4に放射線を照射する放射線照
射装置、3は被照射体4を透過した放射線量の分布を測
定する放射線分布検出器であり、本実施の形態では放射
線分布検出器3が照射放射線検出器を兼ねている。
【0025】次に動作について説明する。放射線照射装
置1から被照射体4に放射線を照射する。この際、放射
線照射装置1から照射された放射線の一部は必ず、被照
射体4を透過せずに、直接、放射線分布検出器3へ入射
できるように、放射線照射装置1の放射線照射範囲を被
照射体1の範囲より広く設定している。放射線照射装置
1から照射された放射線の内、被照射体4を透過した放
射線(図2にピッチの粗い網掛けで示す。)の全部と被
照射体4を透過せず、放射線照射装置1から直接入射す
る放射線(図2にピッチの細かい網掛けで示す。)の分
布を放射線分布検出器3にて測定する。放射線分布検出
器3の計測結果の最大値、若しくは被照射体4にて減衰
されずに直接入射したことが分かっている位置での放射
線量と被照射体4を透過した放射線量との差は、被照射
体4で吸収された放射線量である。
【0026】したがって、放射線分布検出器3での計測
結果の最大値、若しくは被照射体4にて減衰されずに直
接入射したことが分かっている位置での放射線量と被照
射体4を透過した放射線の線量分布の差分を取ること
で、被照射体4で吸収された放射線量分布の測定が可能
である。
【0027】なお、被照射体4を透過せずに、直接、放
射線分布検出器3へ入射する放射線の位置を特定するた
めに、図3に示すように、被照射体4の設置可能範囲を
限定した被照射体設置台5を設けてもよい。
【0028】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、放射線分布検出器3は被照射体4を透過しなかった
放射線も検出するように構成し、実施の形態1の図1で
示した照射放射線検出器2を放射線分布検出器3で兼用
したので、部品点数を減らすことができる。
【0029】実施の形態3.図4は本発明の実施の形態
3による放射線検出装置の要部の構成を説明する図であ
り、具体的には実施の形態1に於いて述べた放射線照射
装置1からの照射放射線量を測定する照射放射線検出器
の一例として、ガス封入型放射線検出器の構成を説明す
る図である。図に於いて、6はガス封入型放射線検出器
プローブ、7は電極、8は電離ガス、9はプローブ6内
のガス圧を減圧するための真空ポンプ、10は減圧状態
から加圧するために、プローブ内にガスを導入するため
の吸気弁、11はプローブ6内のガス圧を測定するため
のガス圧計、12はガス圧計11の出力を受け、真空ポ
ンプ9と吸気弁10を制御して、プローブ6内のガス圧
を制御するガス圧制御装置である。真空ポンプ9、吸気
弁10、ガス圧計11およびガス圧制御装置12でガス
封入型放射線検出器内に封入された電離ガス8のガス圧
を調整する手段を構成している。
【0030】ガス封入型放射線検出器は、放射線がガス
中を通過する際に起こす電離作用を利用して作動させる
ものである。通常、ガス封入型放射線検出器は電圧を印
可した2つの電極7で構成される。この電極7間の空間
はガスで満たされており、放射線がこの電極7間の空間
を通過する際に、そのエネルギーの一部あるいは全部を
消費して電子イオン対を作る。電子とイオンは共に電界
の作用で移動することができ、電子及びイオンが移動す
ることで外部回路に電流が流れる。この電流を測定する
ことで、放射線量率を測定することができる。なお、ガ
ス封入型放射線検出器は、電極の構造によって円筒型と
平行平板型の2種類があり、作動原理は同一であるた
め、本実施の形態では平行平板型を用いて説明を行なっ
ている。
【0031】このようなガス封入型放射線検出器は、測
定する放射線の線量率が高くなると、電離イオン密度が
高くなり、電子及びイオンが電極7まで移動する前に再
結合が生じる。すなわち、電子及びイオンが電極7で収
集される確率である電荷収集効率fが低下する。ガス封
入型放射線検出器の出力電流値すなわち測定される放射
線量率の値は、電荷収集効率に比例しており、電荷収集
効率は次式にて求めることができる。
【0032】図4に示すようなガス封入型放射線検出器
のプローブ6中に発生するパルス当たりの電離密度をr
とすると、電荷収集効率fは、次式で与えられる。 f=(1/u)ln(1+u) (1) 各変数には次の値を使用する。 u=μrd2/V (2) μ≒3.00×1010 (3) V=印可電圧(V) (4) d=電極間隔(m) (5) r=発生するパルス当たりの電離密度(C・m-3・パルス-1) (6) ただし、円筒型ガス封入型放射線検出器に於いては、電
極間距離dは次式によって評価した結果を用いる。 dcy=(a−b)Kcy (7)
【0033】
【数1】
【0034】(1)式では、線量率が高くなると(6)
式の電離密度rが大きくなるため、電荷収集効率fが低
下する。そのため線量率に対する出力電流の比例性が悪
化する。
【0035】そこで、プローブ6内のガスを減圧するこ
とで、電離媒体であるガスの密度が低下し、パルス当た
りの電離密度rを小さくすることが可能である。電離密
度rが小さくなると電荷収集効率fが向上し、線量率に
対する出力電流の比例性が改善できる。すなわち、プロ
ーブ6内のガス圧を減圧した放射線検出器では、高線量
率の放射線に対しても高精度で計測可能である。
【0036】図4のように構成されたものにおいて、測
定対象の放射線量率の範囲が予め分かっている場合、
(1)式より、電荷収集効率fを評価し、良好な電荷収
集効率fにて計測できるプローブ6内の電離ガス8の圧
力を求める。次に、ガス圧計11により、プローブ6内
のガス圧を計測し、その結果を受けてガス圧制御装置1
2により、プローブ6内のガス圧を調整する。プローブ
6内のガス圧が前記の計算により求めた最適ガス圧より
も高い場合、真空ポンプ9により電離ガス8を排気し、
プローブ6内のガス圧が低くなるように調整する。ま
た、プローブ6内のガス圧が前記の計算より求めたい最
適ガス圧よりも低い場合、吸気弁10により電離ガス8
を吸気し、プローブ6内のガス圧が高くなるように調整
する。なお、電離ガス8に空気以外のガスを使用する場
合は、吸気弁10に電離ガス8で満たされたボンベを接
続しておき、前記ボンベより電離ガス8をプローブ6内
に移送する。
【0037】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、放射線分布検出器3としてガス封入型放射線検出器
を用い、このガス封入型放射線検出器内に封入された電
離ガス8のガス圧を調整する手段を備えたので、放射線
量率の計測中は、常にガス圧制御装置12によってプロ
ーブ6内の電離ガス8の圧力を前記最適ガス圧に維持す
ることで、安定した高精度の計測が可能である。
【0038】実施の形態4.上述の(1)式より、電荷
収集効率fを向上させるためには、電極7へ印可する電
圧を高くするか、ガスを減圧し、電離ガス8の密度を低
減することが考えられるが、電極7への印可電圧を高く
すると放電の可能性が高くなる。一方、電離ガス8を減
圧することでも放電の可能性が高くなるが、一定ガス圧
以下では、電極7間を橋絡するための媒体が減少するた
め、放電が起こり難くなる。
【0039】放電の起こり易さは、電極間距離dとガス
圧の積に関係(パッシェンの法則)がある。図5に放電
の特性グラフの一例を示す。火花電圧とは、放電が起こ
る電極7間の電圧である。パッシェンの法則によれば、
火花電圧が最も低くなるガス圧、すなわち、放電が最も
起こりやすいガス圧が存在する。
【0040】電離箱の設計を行う際に、測定精度を一定
以上とするために、まず、電荷収集効率fの値を決め、
その条件を満足する電極形状、電極間電圧及びガス圧を
決定する。上述の(1)式より、電荷収集効率fを決め
れば、変数uは、一意に決まる。また、ガス封入型放射
線計測器の形状は変化しないため、電極7間距離dは一
定であり、上述の(2)式より、電離密度rと印可電圧
Vの比が一定値となる。電離密度rは、電離媒体である
ガスの密度に依存している。すなわち、電離箱のプロー
ブ6内のガス圧に依存している。このため電荷収集効率
fの条件を満足するpdと電圧の関係を、図5のパッシ
ェン曲線上にプロットすると、pdと電圧は比例し直線
となるため、図6に示したイメージ図のようになる。図
6に於ける最も放電が起こり易いガス圧P1以下(例え
ばP2)までプローブ6内を減圧することで、設定した
電荷収集効率fを得るために必要な電圧V2が、火花電
圧V3以下となる点が存在する。このように、プローブ
6内のガス圧をP2、印可電圧をV2とすることで、放電
を抑制した状態で、高精度の測定を行うことが可能であ
る。
【0041】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、放射線分布検出器3としてガス封入型放射線検出器
を用い、このガス封入型放射線検出器内に封入された電
離ガス8のガス圧を調整することで、放電を抑制した状
態で、要求される電荷収集効率fを達成するために必要
な電圧を電極7間に印加することが可能となり、高精度
の測定を行うことが可能である。
【0042】実施の形態5.図7は本発明の実施の形態
5による放射線検出装置の構成を説明する図であり、本
実施の形態では、放射線が入射すると発光する発光素子
を用い、この発光素子の発光による光の分布を画像とし
て撮像することで、光の分布を放射線分布として評価す
る。図に於いて、13は放射線が入射すると発光する発
光素子、14は発光素子13による発光を撮影する撮像
装置、23は撮像装置14にて撮影した画像データを事
前に作成した校正テーブルを用い、放射線の線量率分布
に変換する処理装置である。
【0043】発光素子13としては、放射線が入射する
ことで発光し、その発光の量が入射した放射線の線量率
に相関がある材質であればよく、例えば、シンチレー
タ、プラスチックシンチレータ、チェレンコフ光を発す
る材質である例えばガラス、プラスチック、水などが用
いられる。また、撮像装置14としては、撮像した発光
分布の各位置での出力値が、発光素子13の各位置から
の発光量と相関があればよく、例えば、CCDカメラ、
アレー状のフォトダイオード、アレー状のPMT(Phot
omultiplier Tube:光電子増倍管)、位置敏感型PMT
などが用いられる。また、処理装置23としては、例え
ばパーソナルコンピュータが用いられる。
【0044】このように構成されたものにおいて、放射
線の入射による発光素子13からの発光の分布を、撮像
装置14を用いて画像として計測する。具体的に述べる
と、図8に示すように、発光素子13に放射線が入射す
ると放射線の線量率に応じて矢印の方向に1次元の輝度
分布が得られる。図8において、網掛けで示した領域
は、放射線照射装置1から照射された放射線が被照射体
4で減衰するため、発光素子13へ入射する放射線の強
度が弱く、相対的に輝度が低くなる領域である。このよ
うな発光素子13からの光信号を撮像装置14を使用し
て画像として取り込み画像データ信号を得る。次に、処
理装置23では、事前に作成しておいた光量と放射線の
線量率の変換係数を用いて、撮像装置14より得た画像
データを放射線の線量率分布に変換する。
【0045】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、放射線分布検出器3は、放射線が入射することによ
り発光する発光素子13と、この発光素子13に放射線
が入射した際の発光を計測する撮像装置14などの発光
計測手段とを有し、発光素子13に入射した放射線を発
光素子13にて光信号に変換し、この光信号を撮像装置
14を用いて画像として測定することで、構造が複雑
で、耐放射線性の弱い撮像装置14のような回路系を直
接、放射線に曝される位置から待避することが可能であ
り、システムとしての耐放射線性を向上させることがで
きる。
【0046】なお、本実施の形態にて述べた放射線分布
を計測可能な放射線検出器は、上記実施の形態1及び実
施の形態2に於いて述べた放射線分布検出器3として、
適用可能な一例である。
【0047】なお、図8では1次元の輝度分布が得られ
る場合について説明したが、図9に示すように2次元の
輝度分布を得ることもできる。図9において、網掛けで
示した領域は、放射線照射装置1から照射された放射線
が被照射体4で減衰するため、発光素子13へ入射する
放射線の強度が弱く、相対的に輝度が低くなる領域であ
りる。この場合の撮像装置14による撮像は、例えば矢
印のように斜め上方から行ったり、裏側すなわち反放射
線照射装置1側から行ったりする。特に、反放射線照射
装置1側から撮像すれば、発光素子13を散乱放射線か
らの遮蔽材として利用することができ、撮像装置が放射
線に曝されるのを防止することができる。
【0048】実施の形態6.図10は本発明の実施の形
態6による放射線検出装置の構成を説明する図である。
本実施の形態は、上記実施の形態5の発光素子13とし
て液体状の発光素子を使用することによって、耐放射線
性を高めたものである。図に於いて、15は放射線が入
射すると発光する液体状発光素子、16は液体状発光素
子を収納する容器である。
【0049】固体状の発光素子に放射線を照射すると、
固体状発光素子自体が着色するため、発光による光信号
が透過できず、撮像装置にて検出される光量が低下す
る。これにより放射線に対する感度が低下する。固体状
発光素子の着色のメカニズムを具体的に説明すると、放
射線の照射により固体状発光素子に格子欠陥(すなわち
放射線損傷)が生じて色中心ができ、この色中心によっ
て固体状発光素子からの信号光が吸光されるためであ
る。
【0050】このように、着色の原因が発光素子にでき
る格子欠陥であるため、格子を持たない液体状の発光素
子15を用いることで、根本的な解決をはかることがで
きる。なお、液体状発光素子15としては、液体シンチ
レータやチェレンコフ光を発する水などを用いることが
できる。
【0051】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、放射線が入射すると発光する発光素子に液体状発光
素子15を使用したので、放射線照射による発光素子1
5の着色はなく、着色による光信号の輝度の変化や出力
の変動を防止できる。また、格子欠陥が生じないので発
光素子の耐放射線性が向上するため光線量率、大線量の
放射線照射を行う環境での測定に使用することが可能で
ある。
【0052】実施の形態7.図11は本発明の実施の形
態7による放射線検出装置の構成を説明する図である。
本実施の形態は、上記実施の形態5の発光素子13とし
て特定波長の光のみを透過する素材を使用することによ
って、耐放射線性を高めたものである。図に於いて、1
7は特定波長の光のみを透過する素材でできた、放射線
が入射すると発光する固体状の発光素子である。
【0053】上記実施の形態6で説明した放射線を照射
することによって生じる色中心に吸光される波長帯が、
素子によって決まっている。そこで、放射線の照射によ
って生じる色中心によって比較的吸光されない波長帯の
光のみを透過できる素子すなわち上記色中心によって吸
光される色にあらかじめ着色している素子を発光素子1
7として使用する。
【0054】このように構成されたものにおいて、放射
線が入射することにより、発光素子17が発光する。こ
の発光による光信号の内、生成される色中心によって吸
光される波長帯の信号は、発光素子がその波長帯にすで
に着色していることから、発光素子17に色中心が生成
される以前から発光素子17内を透過できず、撮像装置
14にて検出できない。すなわち、発光素子17に色中
心が生成される以前から、色中心によって比較的吸光さ
れない波長帯の光信号のみが、発光素子17外へ透過で
き、撮像装置14にて検出可能となる。したがって、着
色による光信号の輝度の変化が少なく出力の変動も少な
い。
【0055】具体的に説明すると、例えば石英の場合、
6.8MGyの大線量の放射線が照射されると色中心が
生成され、紫外領域および500nm〜700nmの波
長領域の光が吸収される。このため、石英は茶色に着色
される。上記色中心によって比較的吸光されない波長帯
は450nm〜500nmであり、発光素子17として
茶色に着色した石英を用いることにより、元々450n
m〜500nmの波長帯の光しか透過できないため、放
射線照射に起因する着色による光信号の輝度の変化が少
なく出力の変動も少ない。
【0056】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、特定波長の光すなわち発光素子に放射線が入射する
ことにより生成される色中心により吸光されにくい波長
帯の光のみを透過する発光素子17を使用したので、初
期状態から光信号をフィルタリングでき、放射線損傷
(着色)による出力の変動を抑制した高精度の測定が可
能となる。さらに、耐放射線性も向上し、これにより本
実施の形態による放射線検出装置は、大線量、高線量率
の放射線照射を要する環境へも適用可能である。
【0057】実施の形態8.図12は本発明の実施の形
態8による放射線検出装置の構成を説明する図である。
本実施の形態は、上記実施の形態5の発光素子13と撮
像装置14の間に、特定波長の光のみを透過する光学フ
ィルタを設置することで測定精度を向上させたものであ
る。図に於いて、18は特定波長の光のみを透過する光
学フィルタである。
【0058】前記実施の形態6で記載した放射線を照射
することによって生じる色中心に吸光される波長帯が、
素子によって決まっている。そこで、放射線の照射によ
って生じる色中心によって比較的吸光されない波長帯の
光のみを透過できる光学フィルタ18を撮像装置14と
発光素子13の間に設置する。
【0059】このように構成されたものにおいて、放射
線が入射することにより、発光素子13が発光する。こ
の発光による光信号の内、放射線の照射により生成され
る色中心によって吸光される波長帯の光信号は、光学フ
ィルタ18によりカットされ、撮像装置14まで到達す
ることができない。このように、放射線の照射によって
色中心ができても、色中心ができることによる光量の変
化の比較的少ない波長帯の光信号のみを選択的に検知す
ることができる。したがって、着色による光信号の輝度
の変化が少なく出力の変動も少ない。
【0060】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、特定波長の光すなわち発光素子に放射線が入射する
ことにより生成される色中心により吸光されにくい波長
帯の光のみを透過する光学フィルタ18を発光素子13
と撮像装置14の間に配置したので、初期状態から光信
号をフィルタリングでき、光学素子13の放射線損傷
(着色)による出力の変動を抑制し、高精度の測定が可
能である。
【0061】実施の形態9.図13は本発明の実施の形
態9による放射線検出装置の構成を説明する図である。
本実施の形態は、上記実施の形態6の液体状発光素子1
5を収納する容器から光信号を取り出す窓に耐放射線性
の高い素材を使用し、且つ、補強材を使用することで窓
の厚さを薄くして、システムとしての耐放射線性を向上
させたものである。図に於いて、19は液体状発光素子
15を保持している容器15から光信号を取り出す窓で
あり、その素材としては、例えば石英ガラス等が用いら
れる。20は窓の補強材であり、例えばステンレス鋼や
アルミニウムなどの金属が用いられ、要求される分解能
に応じた間隔で互いに平行に配置されている。
【0062】発光素子として液体状発光素子15を使用
する場合、発光素子が液体であるため、放射線検出部と
して機能させるためには、液体状発光素子15を所定の
形状に収納するための容器16が必要である。上記実施
の形態6で示した放射線検出装置を使用して、大線量の
放射線が照射される環境で計測を行うと、液体状発光素
子15を収納するための容器16も同時に放射線に曝さ
れることになる。そのため容器16にも色中心が生成さ
れる。このような、放射線を照射されることによって生
成される色中心による透過率の低下は、窓19の厚さに
依存しており、厚さが増すにつれ透過率は指数関数的に
減少する。そのため、窓19の厚さはできる限り薄い方
が良い。一方、光信号の分布を観測するためには、窓1
9は広い面積を必要とするが、窓19は、液体状発光素
子15の水圧等の圧力を受けることが考えられ、窓19
に広い面積を持たせるためには、窓19の厚さをあまり
薄くすることはできない。そこで本実施の形態では窓1
9の暑さは薄くし、補強材20で補強することにより必
要な耐圧強度を保持している。
【0063】一次元放射線分布を測定する場合、発光素
子15による光の分布は、放射線の透過(進行)方向に
は同じ輝度となるため、進行方向に平行な帯が、放射線
の進行方向に垂直な方向(例えば図中に矢印で示す方
向)へ放射線の線量率に応じた濃淡となって現れる。そ
こで、要求される光の測定分解能に応じた等間隔で、発
光素子15における放射線入射面から放射線が進行する
方向に、互いに平行な複数の補強材20にて窓19を補
強することにより、光信号の取り出しへの影響を抑えな
がら、窓19を補強することができる。
【0064】一般に、放射線照射装置1から照射される
放射線は平行である場合と扇状である場合がある。放射
線が平行である場合、特に問題はない。図13に示すよ
うに、放射線が扇状に広がっている場合、上述の発光素
子15における放射線入射面から放射線が進行する方向
は、正確には平行ではない。しかし、この誤差は実用上
問題のない範囲であるので、本実施の形態では、扇状に
広がった放射線分布の中心軸に平行に各補強剤20を配
置した。
【0065】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、液体状発光素子15を収納する容器16から光信号
を取り出すための信号取り出し窓19を補強材20にて
補強することで、大面積で且つ、厚さの薄い窓19を製
作することが可能であり、さらに、取り出し窓19に耐
放射線性の高い素材を使用することで、窓19の放射線
照射による劣化に起因する観測光量の変動を抑制するこ
とが可能であり、システムとして耐放射線性が高く、安
定した計測が行える放射線検出装置を得ることができ
る。
【0066】なお、信号取り出し窓19が放射線に曝さ
れることによって生成される色中心による透過率の低下
を抑制するために、上記実施の形態7や8と同様に、放
射線に曝されることによって信号取り出し窓19に生じ
る色中心によって比較的吸光されない波長帯の光のみを
透過できる信号取り出し窓19を用いたり、放射線に曝
されることによって信号取り出し窓19に生じる色中心
によって比較的吸光されない波長帯の光のみを透過でき
る光学フィルタ18を挿入したりしてもよい。
【0067】実施の形態10.図14は本発明の実施の
形態10による放射線検出装置の構成を説明する図であ
る。本実施の形態は、撮像装置14が液体状発光素子1
5中に配置されており、このように構成することで上述
の信号取り出し窓19が不要となり、窓材の劣化による
感度の変化を防止し、且つ、撮像装置14を液体状発光
素子15中に沈めることで散乱線から撮像装置14を遮
蔽して、システムとしての耐放射線性を向上させたもの
である。
【0068】上記実施の形態9にて述べたように、液体
状発光素子15を検出部として使用するためには、液体
状発光素子15を収納する容器16が必要である。固体
の容器が存在する以上、放射線に曝されれば、色中心が
生成され、液体状発光素子15から発せられる光信号を
吸光する。
【0069】そこで、本実施の形態では、容器に生成さ
れる色中心の光信号への影響を排除するため、容器16
の大きさを大きくして、液体状発光素子15を満たし、
放射線照射装置1からの放射線が直接照射されない位置
に、撮像装置14を沈めている。
【0070】このように構成されたものにおいては、液
体状発光素子15の内、放射線照射装置1から照射され
る放射線に曝される部分のみが発光する。この発光によ
る光は、液体状発光素子15内を伝送され撮像装置14
にて計測される。この際、液体状発光素子15と撮像装
置14の間に固体状の物が存在しないため、放射線に曝
されても色中心は生成されない。また、撮像装置14は
直接、放射線に曝されない位置に設置されるが、放射線
が液体状発光素子15等に散乱された散乱線は四方へ広
がる。しかし、撮像装置14は、液体状発光素子15の
中に設置されているので、散乱線からも、液体状発光素
子15によって遮蔽される。
【0071】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、液体状発光素子15中に撮像装置14を配置したの
で、放射線に曝されることにより生成される色中心の影
響で感度が変化するの防止でき、散乱線から撮像装置1
4を遮蔽して、システムとしての耐放射線性を向上させ
ることができる。
【0072】実施の形態11.図15は本発明の実施の
形態11による放射線検出装置を説明する図であり、発
光素子を放射線照射方向から見た図である。本実施の形
態は、固体若しくは液体状の発光素子13中に、間仕切
りを挿入することで、位置分解能を向上させたものであ
る。図に於いて、21は発光素子13で発光した光信号
を反射させて伝達する複数の間仕切りであり、発光素子
13における放射線入射面から放射線が進行する方向
に、等間隔で互いに平行に設けられている。
【0073】間仕切り21には、光を透過しないアルミ
ニウム等の板が用いられる。発光素子13が液体状であ
る場合、このような板状間仕切り21を液体状発光素子
中に沈めて配置している。なお、板状間仕切り21の表
面を鏡面状に仕上げるなど、光を反射できるように加工
すれば、光量のロスが少なく、より有効である。また、
発光素子13が固体である場合、発光素子13を複数の
短冊状部に分割し、これら短冊状発光素子部の間に、板
状間仕切り21を挟んで配置している。また、板状間仕
切り21を挟む代わりに各短冊状発光素子部における隣
接する短冊状発光素子部と接する表面を例えば磨りガラ
スのような光が透過しない加工を施すことでも間仕切り
としての機能を持たせることができる。なお、板状間仕
切り21の表面を鏡面状に仕上げたり、各短冊状発光素
子部における隣接する短冊状発光素子部と接する表面を
例えばアルミニウム蒸着など、光を反射できるように加
工すれば、光量のロスが少なく、より有効である。
【0074】具体的な間仕切り21の効果としては、図
15に*で示すように、放射線が発光素子13へ入射す
ることで等方に発した光の信号は、間仕切り21によっ
て反射を繰り返し、矢印で示すように撮像装置14aの
方向へ伝送される。なお、最初から、撮像装置14の方
向へ発した光の信号は、間仕切り21によって反射され
ることなしに、直接撮像装置14へ向かう。
【0075】発光素子13に放射線が入射することで放
出される光の信号は、放出方向が決まっておらず発散す
るが、本実施の形態のように、発光素子13における放
射線入射面から放射線が進行する方向に、等間隔で互い
に平行な複数の間仕切り21を設けることにより、光信
号の発散を抑制し、測定の位置分解能を向上させること
ができる。
【0076】なお、実施の形態9で図13を用いて説明
した補強材20の場合と同様に、放射線照射装置1から
照射される放射線が扇状に広がっている場合、上述の発
光素子13における放射線入射面から放射線が進行する
方向は、正確には平行ではない。しかし、この誤差は実
用上問題のない範囲であるので、本実施の形態では、こ
の扇状に広がった放射線分布の中心軸に平行に各間仕切
り21を配置した。
【0077】実施の形態12.図16は本発明の実施の
形態12による放射線検出装置を説明するために発光素
子を放射線照射方向から見た図であり、具体的には、放
射線が発光素子に入射することで発光した光信号が発光
素子の端面に伝送される様子を示している。図に於いて
は、24は発光素子13に放射線が入射することで光信
号を発する発光地点の一例を示しており、13eは前記
光信号を投影する機能をはたす発光素子13の端面であ
る。
【0078】上記実施の形態5でも説明したように、発
光素子13に放射線が入射すると発光素子13は光信号
を発し、この光信号は発光素子13内を伝送され発光素
子端面13eまで到達するので、撮像装置14にて発光
素子端面13eを画像として撮影することにより放射線
の分布を検出するのであるが、より詳細に説明すると、
上記発光素子13に於ける放射線が入射することによる
発光は、一般に指向性が無く発散する。発光の種類によ
っては指向性を持つ場合があるが、その場合でも、発せ
られる光信号は一方向だけではなく広がりを持つ。この
ように、光信号の伝送方向に広がりを持つため、発光地
点24から発光素子端面13eまで伝送される間に周り
に入射した放射線による光信号と重畳し位置分解能が低
下する。複数の光信号が重畳しているイメージを図17
に示す。図17に於いて、24a,24bは発光地点で
あり、これらの発光地点24a,24bからの光信号が
重畳して輝度が上がっている部分を網掛けで示してい
る。
【0079】光信号が発光地点24a,24bより等方
向へ発散する場合、光信号は、分散による距離の2乗に
応じて光量が低下するため、輝度が同一な面が球面状に
広がる。そのため光信号を取り出す発光素子端面13e
上の発光地点24a,24bから最短距離にある位置の
輝度が最大となり、発光素子端面13e上で前記の輝度
が最大となる位置からの距離に応じて輝度が低下する。
【0080】そこで、本実施の形態では、撮像装置14
にて撮影した画像データに処理装置23にて図18にそ
の一例を示したような鮮鋭化フィルタ25を掛けて、画
像のコントラストを向上させている。
【0081】鮮鋭化フィルタ25は、フィルタ中央の画
素の輝度を強調し、その周囲の画素の輝度を低下する周
知のフィルタである。このような鮮鋭化フィルタ25を
撮像装置14で撮影した画像にかけることで、発光点か
ら最短距離にある位置の輝度を強調し、その周囲の影響
を低下させる。このため光信号の発散による重畳の影響
を緩和し、放射線分布の位置分解能の性能を向上させる
ことができる。
【0082】上述のような鮮鋭化フィルタ25を用いた
画像処理は、光信号の重畳を除去するデコンボリューシ
ョンの一手法を用いた例である。他の手法、例えばフー
リエ変換やウェーブレット変換を用いた手法、ガウス・
ザイデル法のような反復計算を用いた手法などを用いた
デコンボリューションを撮影した画像に施すことによっ
ても同様の効果を得ることができる。
【0083】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、撮像装置14によって撮影された光信号分布データ
に、事前に光信号の分散を評価し、設定しておいた分散
関数を用いた数値解析であるデコンボリューションを施
すことで、光信号の発散による重畳の影響を緩和・除去
し、放射線分布の位置分解能の性能を向上させることが
できる。
【0084】実施の形態13.図19は本発明の実施の
形態13による放射線検出装置の構成を説明する図であ
る。本実施の形態は、放射線照射装置1が荷電粒子を照
射し、発光素子13が絶縁性である場合に、発光素子1
3が放射線照射装置1より放射される荷電粒子により絶
縁破壊することに起因する放電を抑制する構成に関する
ものである。図に於いて、26は発光素子13における
放射線入射面から所定深さを有する位置に挿入した導電
体層すなわち電極、27は放射線照射装置1から照射さ
れたが荷電粒子、36はアース線である。
【0085】放射線照射装置1より荷電粒子27が照射
される際、荷電粒子27に付与されるエネルギーは事前
に計画され、ほぼ単一エネルギーとなる。荷電粒子27
の物質中での平均の飛程は、エネルギーに依存してお
り、放射線照射装置1により照射された荷電粒子27
は、発光素子13中を透過し、そのエネルギーに応じて
所定の深さで透過能力を失い、この位置で帯電される。
帯電した荷電粒子27の量が多くなると、絶縁性の発光
素子13は絶縁破壊を起こし放電する。
【0086】そこで、本実施の形態では、電極26中で
荷電粒子27が帯電するように、荷電粒子27が発光素
子13中で透過能力を失って止まる深さに電極26が存
在するように電極26を挿入しており、放射線照射装置
1より照射された荷電粒子27は、発光素子13を透過
して、電極26中で止まる。電極26は導電性物質であ
るため帯電せず、アース線36によってグランドへ電荷
を逃がすことができる。
【0087】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、発光素子13における放射線入射面から所定深さを
有する位置に導電体層を設けたので、発光素子13の絶
縁破壊による放電を抑制し、耐放射線性を向上させるこ
とが可能である。
【0088】なお、電極26に透明電極を使用すること
で、発光素子13の下面からも、光信号を検出すること
が可能となるので、特にチェレンコフ光のように、放射
線の入射方向に指向性を持つ光信号を検出する場合、発
光素子13の下面に撮像装置14のような光検出装置を
設置すると効率良く計測を行うことが可能であり、測定
精度を向上させることができる。
【0089】実施の形態14.図20は本発明の実施の
形態14による放射線検出装置の構成を説明する図であ
る。本実施の形態は、液体状発光素子15を除熱装置に
循環させることで、放射線を吸収することによって発生
する熱を取り除くようにした構成に関するものである。
図に於いて、28は循環用配管、29は液体状発光素子
15を冷却する除熱装置であり、液体状発光素子15は
ポンプ(図示せず)によって循環用配管28を通って、
容器16と冷却装置29間を循環するように構成されて
いる。なお、除熱装置29としては、液体状発光素子1
5を細管に流すことで単位体積あたりの放熱面積大きく
し、空冷や水冷などによって液体状発光素子15より熱
を除去する構成のものなどを用いることができる。
【0090】放射線照射装置1から照射された放射線が
液体状発光素子15に入射した際に、放射線のエネルギ
ーは発光以外に熱にも変換される。この熱によって液体
状発光素子15が加熱される。高線量率の放射線を照射
した場合、前記液体状発光素子15に付与される熱量
が、放熱する熱量よりも高くなり、液体状発光素子15
の温度が上昇する。液体状発光素子15の温度が上がる
と、熱膨張によって液体状発光素子15を収納する容器
16が変形し、測定精度が低下する。また、熱膨張によ
って容器16が破損する可能性もある。そこで、循環用
配管28により液体状発光素子15を容器16から除熱
装置29へ循環し、液体状発光素子15の除熱を行う。
なお、上記液体状発光素子15の循環は撮像装置14に
よる観測中であっても行うことができ、測定精度には影
響しない。
【0091】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、除熱装置29を備え、循環用配管28を通って除熱
装置29に液体状発光素子15を循環させるように構成
したので、放射線照射による液体状発光素子15の発熱
を除去することができ、熱膨張によって液体状発光素子
15を収納する容器16が変形し、測定精度が低下した
り、容器16が破損したりするのを防止でき、耐放射線
性を向上させることができる結果、高線量率の放射線測
定に対する適用性を向上させることができる。
【0092】実施の形態15.図21は本発明の実施の
形態15による放射線検出装置の構成を説明する図であ
る。本実施の形態は、液体状発光素子15を濾過装置に
循環させることで、液体状発光素子15中の不純物を濾
過する構成に関するものである。図に於いて、30は液
体状発光素子15を濾過して不純物を除去する例えばイ
オン交換樹脂を用いた濾過装置である。
【0093】放射線が液体状発光素子15に入射した際
に、液体状発光素子15中に不純物が生じる。不純物と
しては、例えば、容器16から叩き出されたもの、液体
状発光素子15が放射線の照射によって放射化されたも
のなどである。これらの不純物が液体状発光素子15中
に存在すれば、液体状発光素子15の透明度が低下し、
液体状発光素子15に於ける光信号の伝送ロスが増加し
て、測定精度が低下する。また、放射化された分子が液
体状発光素子15中に存在するということは、検出器中
に放射線源を置くのこと同義であり、測定誤差が生じ
る。また、液体状発光素子15の屈折率等の物性が変化
し、発光特性が変化するため測定精度が低下する。
【0094】そこで、循環用配管28により液体状発光
素子15を容器16から濾過装置30へ循環し、液体状
発光素子15の不純物を濾過する。なお、上記液体状発
光素子15の循環は撮像装置14による観測中であって
も行うことができ、測定精度には影響しない。
【0095】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、濾過装置30を備え、循環用配管28を通って濾過
装置30に液体状発光素子15を循環させるように構成
したので、放射線照射により液体状発光素子15に発生
した不純物を除去することができ、不純物によって液体
状発光素子15の発光特性や光信号の透過率が変化する
などして測定精度が低下するのを防止でき、耐放射線性
を向上させることができる結果、大線量、高線量率の放
射線測定に対する適用性を向上させることができる。
【0096】実施の形態16.図22は本発明の実施の
形態16による放射線検出装置の構成を説明する図であ
る。本実施の形態は、液体状発光素子15の放射線進行
方向の厚さ及び密度等の物性を均一にすることにより、
測定精度を向上させる構成に関するものである。図に於
いて、31は液体状発光素子15を大気圧以上に加圧す
る加圧手段であり、加圧手段としてはコンプレッサ等の
加圧装置31を用いるほか、液体状発光素子15を容器
16内に流通させるなどして水圧を利用する方式や、容
器16をU字管の様な形状として位置エネルギーを利用
する方式などがある。
【0097】液体状発光素子15に放射線が入射した際
に発光する輝度は、放射線の強度に依存しており、放射
線が液体状発光素子15やこれ収納する容器16を透過
する距離に応じて指数的に減衰する。また、減衰の割合
は、放射線が透過する材質によって異なる。このよう
に、液体状発光素子15の発光量は、液体状発光素子1
5やこれを収納する容器16を放射線が透過する距離
と、これら液体状発光素子15や容器16の密度や屈折
率等の物性値に依存するため、液体状発光素子15の放
射線進行方向での厚さを均一にしたりまた、液体状発光
素子13を収納するための容器16にも放射線の入射部
には均一な材質及び厚さのものを用いることによって測
定精度を向上させることができる。
【0098】放射線が液体状発光素子15に入射した際
に、実施の形態14で説明したように、放射線のエネル
ギーは発光以外に発熱にも変換され、この熱によって液
体状発光素子15が加熱される。発光素子として液体状
の発光素子15を使用している場合、温度が上昇すると
気泡が発生する可能性があり、気泡が発生すると、液体
状発光素子15の密度や屈折率等の物性値が変化し、測
定精度が低下する。そこで、本実施の形態では、密閉容
器16内の液体状発光素子15を加圧装置31により大
気圧以上に加圧することにより、気泡の発生を抑制して
いる。
【0099】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、液体状発光素子15を大気圧以上に加圧する加圧手
段を備えたので、液体状発光素子15の加熱による気泡
の発生を抑制して液体状発光素子15の密度や屈折率等
の物性値を均一にすることによって、放射線の線量率に
対する発光率を一定に保つことで測定精度を向上させる
ことが可能である。また、液体状発光素子15の加熱に
よる気泡の発生を抑制できるので、大線量・高線量率の
放射線照射による測定に使用することも可能である。
【0100】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0101】本発明によれば、被照射体に放射線を照射
する放射線照射装置と、該放射線照射装置から照射され
た放射線量を測定する照射放射線検出器と、前記被照射
体を透過した放射線量の分布を測定する放射線分布検出
器とを備え、前記照射放射線検出器と放射線分布検出器
の出力の差分を計算することにより前記被照射体の吸収
放射線量分布を検出するように構成したので、放射線照
射装置から照射される放射線量がそれぞれの照射毎にば
らついている場合にも、被照射体に吸収された放射線量
を正確に評価することができるという効果が得られる。
【0102】また、放射線分布検出器は被照射体を透過
しなかった放射線も検出し、照射放射線検出器を前記放
射線分布検出器で兼用したものであるので、部品点数を
減らすことができるという効果が得られる。
【0103】また、照射放射線検出器はガス封入型放射
線検出器であり、該ガス封入型放射線検出器内に封入さ
れた電離ガスのガス圧を調整する手段を備えたので、大
線量・高線量率の放射線に対しても安定した高精度の計
測が可能であり、大線量・高線量率の放射線の分布を測
定するのに適した放射線検出装置が得られる。
【0104】また、放射線分布検出器は、放射線が入射
することにより発光する発光素子と、該発光素子に放射
線が入射した際の前記発光を計測する発光計測手段とを
有するので、構造が複雑で、耐放射線性の弱い撮像装置
のような回路系を直接、放射線に曝される位置から待避
することが可能であり、システムとしての耐放射線性を
向上させることができる。その結果、大線量・光線量率
の放射線照射による測定に使用することも可能である。
【0105】また、発光計測手段は撮像装置を備えるの
で、放射線の分布を画像データとして容易に計測するこ
とができる。
【0106】また、発光素子は液体状であるので、格子
欠陥が生じずそれによる着色もないため、着色による測
定精度の低下を防止でき、しかも発光素子の耐放射線性
が向上するため、大線量・光線量率の放射線照射による
測定に使用することも可能である。
【0107】また、発光計測手段は、発光素子に放射線
が入射した際の前記発光素子の発光による光信号のう
ち、前記発光素子に放射線が入射することにより生成さ
れる色中心により吸光されにくい波長帯を選択的に計測
するので、発光素子の着色による測定精度の低下を防止
できる。その結果、大線量・光線量率の放射線照射によ
る測定に使用することが可能である。
【0108】また、発光素子における放射線入射面から
放射線が進行する方向に、等間隔で互いに平行な複数の
間仕切りを設けたので、光信号の発散を抑制し、測定の
位置分解能を向上させることができる。
【0109】また、発光素子における放射線入射面から
所定深さを有する位置に導電体層を設けたので、発光素
子の絶縁破壊による放電を抑制し、耐放射線性を向上さ
せることができる。その結果、大線量・光線量率の放射
線照射による測定に使用することも可能である。
【0110】また、除熱装置を備え、該除熱装置に液体
状の発光素子を循環させるように構成したので、発光素
子の発熱によって測定精度が低下したり、容器が破損し
たりするのを防止でき、耐放射線性を向上させることが
できる。その結果、大線量・光線量率の放射線照射によ
る測定に使用することが可能である。
【0111】また、濾過装置を備え、該濾過装置に液体
状の発光素子を循環させるように構成したので、不純物
によって発光素子の発光特性や光信号の透過率が変化す
るなどして測定精度が低下するのを防止でき、耐放射線
性を向上させることができる。その結果、大線量・光線
量率の放射線照射による測定に使用することも可能であ
る。
【0112】また、液体状の発光素子を大気圧以上に加
圧する加圧手段を備えたので、液体状発光素子の加熱に
よる気泡の発生を抑制して液体状発光素子の密度や屈折
率等の物性値を均一にすることによって、放射線の線量
率に対する発光率を一定に保つことで測定精度を向上さ
せることが可能であり、大線量・光線量率の放射線照射
による測定に使用することも可能である。
【0113】また、液体状発光素子中に撮像装置を配置
したので、放射線に曝されることにより生成される色中
心の影響で感度が変化するの防止でき、散乱線から撮像
装置を遮蔽して、システムとしての耐放射線性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による放射線検出装置
の構成を説明する図である。
【図2】 本発明の実施の形態2による放射線検出装置
の構成を説明する図である。
【図3】 本発明の実施の形態2による放射線検出装置
の別の構成を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態3による放射線検出装置
の要部の構成を説明する図である。
【図5】 本発明の実施の形態4に係り、電極間距離と
ガス圧の積と印可電圧との関係を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態4に係り、図5の一部を
拡大したものにガス圧と電圧の関係を重ねて示すイメー
ジ図である。
【図7】 本発明の実施の形態5による放射線検出装置
の構成を説明する図である。
【図8】 本発明の実施の形態5に係り、発光による一
次元輝度分布の一例を示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態5に係り、発光による二
次元輝度分布の一例を示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態6による放射線検出装
置の構成を説明する図である。
【図11】 本発明の実施の形態7による放射線検出装
置の構成を説明する図である。
【図12】 本発明の実施の形態8による放射線検出装
置の構成を説明する図である。
【図13】 本発明の実施の形態9による放射線検出装
置の構成を説明する図である。
【図14】 本発明の実施の形態10による放射線検出
装置の構成を説明する図である。
【図15】 本発明の実施の形態11による放射線検出
装置を説明する図である。
【図16】 本発明の実施の形態12による放射線検出
装置を説明する図である。
【図17】 本発明の実施の形態12による放射線検出
装置を説明する図である。
【図18】 本発明の実施の形態12による放射線検出
装置を説明する図である。
【図19】 本発明の実施の形態13による放射線検出
装置の構成を説明する図である。
【図20】 本発明の実施の形態14による放射線検出
装置の構成を説明する図である。
【図21】 本発明の実施の形態15による放射線検出
装置の構成を説明する図である。
【図22】 本発明の実施の形態16による放射線検出
装置の構成を説明する図である。
【図23】 従来技術における放射線撮像装置の概略図
である。
【符号の説明】
1 放射線照射装置、2 照射放射線検出器、3 放射
線分布検出器、4 被照射体、5 被照射体設置台、6
ガス封入型放射線検出器プローブ、7 電極、8 電
離ガス、9 真空ポンプ、10 吸気弁、11 ガス圧
計、12 ガス圧制御装置、13 発光素子、13e
発光素子端面、14 撮像装置、15液体状発光素子、
16 容器、17 特定波長の光のみを透過する発光素
子、18 特定波長の光のみを透過する光学フィルタ、
19 信号取り出し窓、20補強材、21 間仕切り、
23 処理装置、24,24a,24b 発光地点、2
5 鮮鋭化フィルタ、26 電極、27 荷電粒子、2
8 循環用配管、29除熱装置、30 濾過装置、31
加圧装置、32 ラインセンサ、33 支柱、34
X線管、35 被検体、36 アース線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01T 1/204 G01T 1/204 Z 1/22 1/22 1/29 1/29 C 7/00 7/00 A Fターム(参考) 2G001 AA01 BA11 CA01 DA01 DA09 DA10 EA00 HA12 RA03 SA04 2G088 EE01 EE27 EE29 EE30 FF14 FF19 GG01 GG12 GG16 GG25 JJ01 JJ08 JJ09 KK07 KK29 4C093 AA30 CA50 EB14 EB15 EB30 FD05 FF34

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被照射体に放射線を照射する放射線照射
    装置と、該放射線照射装置から照射された放射線量を測
    定する照射放射線検出器と、前記被照射体を透過した放
    射線量の分布を測定する放射線分布検出器とを備え、前
    記照射放射線検出器と放射線分布検出器の出力の差分を
    計算することにより前記被照射体の吸収放射線量分布を
    検出するように構成したことを特徴とする放射線検出装
    置。
  2. 【請求項2】 放射線分布検出器は被照射体を透過しな
    かった放射線も検出し、照射放射線検出器を前記放射線
    分布検出器で兼用したことを特徴とする請求項1記載の
    放射線検出装置。
  3. 【請求項3】 照射放射線検出器はガス封入型放射線検
    出器であり、該ガス封入型放射線検出器内に封入された
    電離ガスのガス圧を調整する手段を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の放射線検出装置。
  4. 【請求項4】 放射線分布検出器は、放射線が入射する
    ことにより発光する発光素子と、該発光素子に放射線が
    入射した際の前記発光を計測する発光計測手段とを有す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の放射線検
    出装置。
  5. 【請求項5】 発光計測手段は撮像装置を備えることを
    特徴とする請求項4記載の放射線検出装置。
  6. 【請求項6】 発光素子は液体状であることを特徴とす
    る請求項4または5に記載の放射線検出装置。
  7. 【請求項7】 発光計測手段は、発光素子に放射線が入
    射した際の前記発光素子の発光による光信号のうち、前
    記発光素子に放射線が入射することにより生成される色
    中心により吸光されにくい波長帯を選択的に計測するこ
    とを特徴とする請求項4記載の放射線検出装置。
  8. 【請求項8】 発光素子における放射線入射面から放射
    線が進行する方向に、等間隔で互いに平行な複数の間仕
    切りを設けたことを特徴とする請求項4記載の放射線検
    出装置。
  9. 【請求項9】 発光素子における放射線入射面から所定
    深さを有する位置に導電体層を設けたことを特徴とする
    請求項4記載の放射線検出装置。
  10. 【請求項10】 除熱装置を備え、該除熱装置に液体状
    の発光素子を循環させるように構成したことを特徴とす
    る請求項6記載の放射線検出装置。
  11. 【請求項11】 濾過装置を備え、該濾過装置に液体状
    の発光素子を循環させるように構成したことを特徴とす
    る請求項6記載の放射線検出装置。
  12. 【請求項12】 液体状の発光素子を大気圧以上に加圧
    する加圧手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の
    放射線検出装置。
  13. 【請求項13】 液体状発光素子中に撮像装置を配置し
    たことを特徴とする請求項6記載の放射線検出装置。
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