JP2001280807A - 冷凍機 - Google Patents

冷凍機

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JP2001280807A
JP2001280807A JP2000308503A JP2000308503A JP2001280807A JP 2001280807 A JP2001280807 A JP 2001280807A JP 2000308503 A JP2000308503 A JP 2000308503A JP 2000308503 A JP2000308503 A JP 2000308503A JP 2001280807 A JP2001280807 A JP 2001280807A
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evaporator
opening
temperature
refrigerant
compressor
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JP2000308503A
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Hisatsugu Matsunaga
久嗣 松永
Haruyuki Nishijima
春幸 西嶋
Masahiro Ozaki
昌宏 尾崎
Yoshitake Kato
吉毅 加藤
Shigenori Hirao
繁典 平尾
Hirotsugu Takeuchi
裕嗣 武内
Kazuhisa Makita
和久 牧田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 庫内温度の維持性の向上 【解決手段】 荷物の搬入搬出のために停車し、エンジ
ン8が停止され、冷凍庫2後部に設けられた開口部3、
4が開かれると、除霜バルブ16が開かれ、バイパス流
路15を介して圧縮機6の吐出側(高圧側)から冷凍用
蒸発器13の上流側(低圧側)に冷媒が流入する。流入
した高温のガス冷媒によって冷凍用蒸発器の除霜が行な
われる。高圧側と低圧側との圧力差によってガス冷媒を
冷凍用蒸発器に流入させるため、大きな動力を必要とす
ることなく、除霜運転を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に冷凍庫のドア
の開閉を行う冷凍車において庫内温度の上昇を抑制する
ことを目的とした冷凍車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、荷物の受け渡しなどのためにトラ
ックなどの車両を停車させる場合に、地球温暖化防止の
ために、車両エンジンを停止させる(アイドルストップ
を行う)事が要望されるようになっている。
【0003】ところで、冷凍車では、夏期に、冷凍車の
停車時、荷物の受け渡しなどのために冷凍庫のドアを開
放すると、冷凍庫内の冷気がドア開口部から外部へと逃
げるとともに、高温外気が庫内に流入し、庫内の温度が
上昇する。図12に示すように、停車時であってもエン
ジンを常に作動させている場合、庫内を冷却する冷凍サ
イクル装置も稼動しているため、庫内温度を維持するこ
とが可能であった。
【0004】しかしながら、上述したように、停車時に
アイドルストップを行う場合、停車時にはエンジンによ
って駆動される圧縮機が停止するため、冷凍サイクル装
置も停止する。その結果、エンジンが再起動するまで、
庫内の冷却を行うことができず、停車を繰り返すうち
に、図12に示すように庫内の温度が徐々に上昇してし
まうといった問題点があった。また、湿度の高い外気の
流入によって冷却ユニット内の蒸発器の着霜量が増大
し、停車を繰り返すうちに徐々に冷凍能力が低下してし
まうといった問題点があった。
【0005】そこで、特開平11−211309号公報
では、ドア開放時に、ドア下方から外気を吹出し、エア
カーテンを形成することによって、冷凍庫内の冷気が外
部へと逃げるのを防止するとともに、冷凍庫内への外気
の流入を防止するものが提案されている。
【0006】しかしながら、上記公報に示されたように
ドア開口部にエアカーテンを形成することにより庫内へ
の外気の流入を大幅に減少させることはできるものの、
外気の流入を完全に防止することはできず、徐々に蒸発
器には霜が付着し、冷却性能が徐々に低下してしまうと
いった問題点があった。そのため、高温の冷媒を蒸発器
に流入させ、蒸発器に着霜した霜を除霜する必要があっ
た。
【0007】この除霜運転は車両の走行中に、減圧手段
をバイパスするバイパス流路に設けられた除霜バルブを
開き、高圧高温冷媒を蒸発器に導くことで行なわれる
が、除霜運転中には庫内の冷却を行うことができないた
め、除霜運転中に、庫内温度が上昇してしまい、庫内温
度の維持が困難であるといった問題点があった。
【0008】また、停車時、冷凍サイクルのみならず、
蒸発器に送風する冷凍用ファンも停止しているため、外
気との空気置換量が少なく、図13(a),(b)に示
すように、エンジンを停止させることなく停車する場合
と比べて蒸発器への着霜量は低下するものの、冷凍サイ
クル装置作動時における蒸発器の送風量が低減し、冷凍
能力が低下してしまうといった問題点があった。この点
について、本発明者らが検討したところ、停車時アイド
ルストップを行う場合には、エンジンを停止させること
なく停車する場合と比べて庫内温度が高く、蒸発器近傍
での絶対水分量が多くなるため、図15に示すように、
蒸発器に着霜した霜は密度のより低い形態となることが
明らかとなった。そのため、停車時アイドルストップを
行う場合、着霜量自体は少ないものの、霜の体積が大き
い状態となり、図14に示すように、蒸発器の通風路を
塞いでしまう。つまり、蒸発器の送風量低下は、蒸発器
に着霜する霜の密度が低いことに起因することが明らか
となった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記点に鑑みてなされたものであり、停車時、アイドルス
トップを行う冷凍車において、第1に、蒸発器への着霜
量と高さを抑制し、冷凍能力が低下してしまうことを防
止することを目的とし、第2に着霜による冷凍用ファン
の送風量低減を抑制することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、停車時に、バイパス流路開閉手段を開くことに
より、圧縮機の吐出側と蒸発器入口側における冷媒の圧
力差によってバイパス流路を介して高温高圧の冷媒が蒸
発器に流入し、蒸発器の除霜が行なわれる。そのため、
特に圧縮機を駆動させることなく、蒸発器の除霜を行う
ことができる。したがって、走行中の除霜運転の回数を
低減することができ、冷凍サイクル装置の動力を大幅に
低減できる。また、停車時に蒸発器の除霜が行われるた
め、車両の走行時に蓄積される霜の量を抑制することが
できる。
【0011】また、請求項2の発明によれば、上記した
ような停車中の除霜を行った後、蒸発器に残存した水分
を氷化させることにより、蒸発器に付着した霜の密度を
密とすることができ、走行中に着霜する霜の高さを抑制
することができる。
【0012】さらに、請求項3の発明によれば、圧縮機
の再起動後、所定時間経過した後に蒸発器に送風する冷
凍ファンを回転させるため、蒸発器における冷媒の蒸発
が抑制され、蒸発器の圧力が低下する。そのため、停車
中の除霜によって上昇した蒸発器の表面温度が低下して
から庫内への送風が開始されるため、冷凍サイクル装置
の再起動初期における蒸発器の吹出温度の上昇を抑制す
ることができる。
【0013】さらに、請求項4の発明によれば、冷凍庫
のドア開口部に形成されるエアカーテンによって庫内へ
の外気の流入が抑制されるため、蒸発器への着霜量をよ
り抑制することができる。
【0014】また、請求項5の発明によれば、着霜量に
応じてバイパス流路開閉手段の開時間を制御するため、
霜の融解に必要とされる熱量のみが冷凍用蒸発器に移動
する。そのため、庫内温度の上昇を防止することができ
る。また、請求項6の発明によれば、除霜運転時に、減
圧手段を介して冷凍用蒸発器に流入する冷媒を低減する
ことができ、除霜運転時における圧縮機の吐出側と蒸発
器入口側における冷媒の圧力差が小さくなり、冷凍用蒸
発器へと移動する熱量が低減してしまうことを防止する
ことができる。
【0015】さらに、請求項7の発明によれば、圧縮機
の停止時に、バイパス流路開閉手段を開くことにより、
請求項1と同様に、圧縮機の吐出側と蒸発器入口側にお
ける冷媒の圧力差によってバイパス流路を介して高温高
圧の冷媒が蒸発器に流入し、蒸発器の除霜が行なわれ
る。そのため、特に圧縮機を駆動させることなく、蒸発
器の除霜を行うことができる。また、車両の走行時に蓄
積される霜の量を抑制することができる。また、走行用
エンジンを停止させなくても除霜を行うことができ、走
行中に除霜を行うことができる。
【0016】また、請求項8記載の発明によれば、着霜
量の少ない低外気温時において、除霜運転時に過剰な熱
量が冷凍用蒸発器に流入してしまうことを防止すること
ができ、庫内温度の上昇を抑制することができる。
【0017】さらに、請求項9記載の発明によれば、庫
内冷却が十分なされた状態で除霜運転が行われるので、
除霜運転による庫内温度の上昇を抑制することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。
【0019】冷凍車1はその運転室後方部に冷凍庫2が
設けられており、冷凍庫2には冷凍食品などの商品が積
み込まれる。冷凍庫2の後部には、その内部に冷凍物を
搬入したり、冷凍庫2内の冷凍物を搬出するための2つ
の開閉ドア3、4が設けられている。
【0020】そして、冷凍車1には、図1に示すように
車両前方部に周知の冷凍サイクル装置5が搭載されてい
る。この冷凍サイクル装置5は、冷媒を高温高圧に圧縮
して、吐出する圧縮機6を有し、この圧縮機6は、周知
のごとく、電磁クラッチ7を介して走行用の車両エンジ
ン8によって駆動される。
【0021】この圧縮機6にて高温高圧に圧縮されたガ
ス冷媒は凝縮器9に流入する。この凝縮器9は、図1に
示すように車両床下の部位に設置されており、電動式の
凝縮器ファン10により送風される冷却風とによって、
内部のガス冷媒を冷却して凝縮させる。この凝縮器9の
冷媒出口側にレシーバ11を設け、このレシーバ11に
て凝縮後の冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとと
もに、液相冷媒を貯留する。
【0022】そしてこのレシーバ11の出口側には、こ
のレシーバ11からの液相冷媒を減圧する減圧手段12
を設け、この減圧手段12で減圧された低圧の気液2相
冷媒を冷凍用蒸発器13にて蒸発させる。この冷凍用蒸
発器13の出口側と圧縮機6の吸入側との間にはアキュ
ムレータ14が設けてある。このアキュムレータ14
は、冷凍用蒸発器13を通過した冷媒の気液分離を行
い、液相冷媒を貯留し、気相冷媒を圧縮機6側へと送り
出すものである。
【0023】また、冷凍サイクル装置5において、圧縮
機6の吐出側(高圧側)と、減圧手段12の下流側で、
冷凍用蒸発器13の上流側部位(低圧側)との間を直接
連通するバイパス流路15が設けられ、その途中には流
路を開閉する除霜バルブ(バイパス流路開閉手段)16
として電磁弁が設置されている。このバイパス流路15
は、冷凍用蒸発器13の除霜用のものである。
【0024】冷凍用蒸発器13は冷媒の蒸発潜熱により
冷凍室2内の空気を冷却するものであって、図1に示す
ように冷凍庫2内の車両前方側の上方部位に設置されて
いる。そして、冷凍庫2内には、冷凍用蒸発器13に向
かって送風する電動式の冷凍用ファン17(図2)が冷
凍用蒸発器13に隣接して設けられている。この冷凍用
ファン17は冷凍庫2内の庫内空気を吸い込み、冷凍用
蒸発器13を通過させて冷却した後、再度冷凍庫2内に
冷風を送風するものである。なお、この冷凍用ファン1
7はエンジン8の作動に関らず、作動するようになって
いる。
【0025】冷凍庫2の後部に設置される開閉ドア3、
4を開くと、冷凍庫2の後部には冷凍物の搬入、搬出の
ための開口部18が形成される。
【0026】そして開口部18の下方側、即ち冷凍庫2
の外部で、開閉ドア3、4の下方位置にはエアカーテン
を形成するための送風機19が設置されている。この送
風機19は、開口部18の下部において開口部18の幅
方向に沿って配置された2つのクロスフローファン2
0、21から構成されている。このクロスフローファン
20、21は周知のごとく多翼形の円筒状ファン(羽根
車)20a、21aを回転させると、ファン軸に直角な
断面内を空気が通り抜けるものである。
【0027】具体的には、各クロスフローファン20、
21は図示しないケーシング内部に回転自在に収容され
ており、このケーシングは図示しない適宜な取付手段を
介して冷凍車1の車体に保持固定されている。このケー
シングにはファン20a、21aの送風空気(外気)を
それぞれ吹出す吹出し吹出ダクト21d(ファン20a
側の吹出ダクトは図3中図示されない)が上方に向かっ
て開口している。吹出ダクト21dは開口部18の幅方
向に沿って幅方向の幅全長にわたって形成してある。ま
た、ケーシングの側方部にはファン20a、21aを回
転駆動するモータ20e、21eが設置されている。こ
のような構成によって、送風機19により外気を開口部
18の下方から上方に向けて送風することによりエアカ
ーテンを形成するようにしてある。
【0028】続いて、電気制御部の概要について説明す
ると、制御装置22は、マイクロコンピュータなどのコ
ンピュータ手段を含んで構成されるものであって、入口
端子からの入力信号に基づいて予めプログラムされた所
定の演算処理を行って、上記冷凍サイクル装置5の作動
を制御するものである。制御装置22の入力端子には、
以下に述べるセンサ、スイッチなどが接続される。
【0029】庫内温度センサ23は冷凍庫2内の庫内温
度を検出する。温度設定器25は冷凍庫2内の庫内設定
温度を乗員の手動操作にて設定するもので、例えば、−
10℃〜−20℃の範囲で任意に庫内設定温度が変更可
能となっている。冷凍運転スイッチ26は乗員の手動操
作にて冷凍サイクル装置5の運転、停止の信号を出すも
ので、エンジン運転スイッチ27はエンジンの運転、停
止に応じた信号を出すものである。また冷凍庫2後部の
開口部18の周縁部には開閉ドア3,4の開閉と連動し
て開閉されるドアスイッチ28が設置されている。
【0030】一方、制御装置22の出力端子には、電磁
クラッチ7、凝縮用ファン10、冷凍用ファン17、除
霜バルブ16エアカーテン形成用の送風機19などが接
続されている。
【0031】続いて、本実施例の作動について述べる。
図4は、本実施の形態における車両エンジン8、ドア
3、4、除霜バルブ16の作動のタイミングを示す図で
ある。
【0032】車両走行時には、走行用エンジン8から電
磁クラッチ7を介して圧縮機6に動力が伝達されて、圧
縮機6が作動するとともに、ファン10、17が作動状
態となり、冷凍サイクル装置5が運転状態となる。冷凍
用蒸発器13で冷却された冷気は冷凍用ファン17によ
り冷凍庫2内に吹出して庫内の商品(冷凍物)を冷却す
る。なお、この際、除霜バルブ16は閉じられており、
バイパス流路15には冷媒は流れない。
【0033】一方、庫内の商品の搬入搬出を行うために
停車する場合、車両エンジン8を停止させる。車両エン
ジン8の停止に伴ない、圧縮機6が停止され、庫内の冷
却ユニット130の冷凍用ファン17も停止する。
【0034】そして、冷凍庫2後部の開閉ドア3、4が
開くと、これに連動してドアスイッチ28がオン状態と
なり。制御装置22によって、送風機モータ20e、2
1e通電され、クロスフローファン20、21が作動
し、開口部18の下方から上方に向けてエアカーテンが
形成され、高温の外気が冷凍庫2の庫内へと侵入するの
を防止する。
【0035】この際、除霜バルブ16が開かれ、圧縮機
6の吐出側と冷凍用蒸発器13の上流側部位との間の冷
媒の圧力差(約1.9MPa)によって、圧縮機6で圧
縮された高温高圧のガス冷媒がバイパス流路15を介し
て冷凍用蒸発器13に流入する。高温のガス冷媒が冷凍
用蒸発器13に流入することによって、冷凍用蒸発器1
3に着霜した霜は融解して水となり、外部へと排出され
る。
【0036】このように、冷媒の圧力差を用いることに
よって、圧縮機16を作動させることなく、冷凍用蒸発
器13の除霜を行うことができる。そのため、車両走行
時、庫内の冷却を中断することなく行うことができ、庫
内の温度を低温に維持することができる。また、高圧側
と低圧側の圧力差によって冷凍用蒸発器13に冷媒を流
入させるため、圧縮機6を駆動させることなく、冷凍用
蒸発器13の除霜を行うことができる。そのため、走行
中の除霜運転の回数を低減することができ、図8(b)
に示すように、冷凍サイクル装置5の動力を大幅に低減
できる。
【0037】荷物の搬入搬出が完了し、開閉ドア3、4
が閉じられ、ドアスイッチがオフとなると、除霜バルブ
16は再び閉じられた状態となり、冷凍用蒸発器13へ
の高温冷媒の流入は停止される。
【0038】このような停車時除霜をアイドルストップ
時毎に繰り返すことによって、走行再開時における冷凍
能力の低下を抑制することができ、走行時間が長時間
(約4時間)であっても図8(a)に示すように庫内温
度を維持することができる。
【0039】また、図6に示すように、除霜バルブ16
を開いてから約30秒後に高圧側と低圧側の冷媒圧力は
ほぼ均圧となるが、図7に示すように、外気温35℃、
60%RHの条件下において、約20秒ほどで冷凍用蒸
発器13に着霜した霜を融解させるのに必要とされる熱
量の約95%(113kJ)を得ることができ、冷凍用
蒸発器13の除霜を十分に行うことができる。
【0040】ところで、走行が再開されると、圧縮機6
が再起動し、冷凍庫2内の冷却が再開される。そのた
め、冷凍用蒸発器13の表面に残った水分は冷却され、
氷化する。この氷層は、一旦融解し、冷凍用蒸発器13
表面に水膜を形成した後、冷却され、氷となるため、そ
の密度は高くなる。したがって、霜の高さを抑制するこ
とができ、冷凍用蒸発器13への送風量の低下を抑制す
ることができる。
【0041】なお、冷凍装置5の高圧側と低圧側におけ
る冷媒の圧力差によって冷凍用蒸発器13へと冷媒を流
入させるため、減圧手段12の上流側の圧力と冷凍用蒸
発器13の圧力が均圧となれば、冷凍用蒸発器13への
ガス冷媒の流入は停止する。そのため、圧縮機6を駆動
させた状態で冷凍用蒸発器へと高温のガス冷媒を流入さ
せ、除霜運転を行う場合に比べて、約1/15〜約1/
10程度の融解熱しか得られないため、庫内温度を上昇
させ、庫内の商品(冷凍物)に悪影響を及ぼすことはな
い。
【0042】〔第2の実施の形態〕第2の実施形態は、
運転再開時、冷凍用蒸発器に送風する冷凍用ファンを遅
延制御することを特徴とする。なお、第1の実施形態と
同様の構成・作動については説明を省略する。
【0043】図9に示すように、車両が停止し、除霜バ
ルブ16が開かれ、除霜運転を行った後、走行が再開さ
れると、圧縮機6が再起動し、冷凍サイクル装置5が再
起動する。この際、冷凍用ファン17はオフとなってお
り、圧縮機6の再起動後、約10秒後にオンとなるよう
遅延制御される。
【0044】停車時に除霜運転を行う場合、高温のガス
冷媒を冷凍用蒸発器13に流入させるため、特に着霜量
の少ない走行初期において、除霜を行った後、冷凍用蒸
発器13のフィン表面の温度は上昇しているが、冷凍用
ファン17を遅延制御させることによって冷凍用蒸発器
13における冷媒の蒸発量が低減する。その結果、図1
0に示すように、冷凍用蒸発器13内の冷媒圧力が低下
し、冷媒温度が低下する。その結果、冷凍用蒸発器13
からの吹出温度を低下させることができる。なお、図1
1に示すように、圧縮機6の再起動してから冷凍用ファ
ン17がオンとなるまでの遅延時間としては約10〜3
0秒間程度が望ましい。
【0045】また、除霜運転を行うことによって冷凍用
蒸発器13中に流入したガス冷媒が、冷凍用蒸発器13
内の冷媒などによって冷却され、その一部は液化された
状態となっている場合があるが、上述したように、冷凍
用ファン17の遅延制御を行うことにより、冷凍用蒸発
器13内の冷媒圧力が低下し、液冷媒の蒸発が促進され
る。その結果、圧縮機6への液戻りを防止することがで
き、動力面での損失を抑制できる。
【0046】〔第3の実施の形態〕配送時間が長くなる
につれて、冷凍用蒸発器13への残水量が増加し、着霜
量が増大していくことによって霜の融解に必要な熱量は
増大していく。そのため、配送初期時には、霜の融解に
必要とされる熱量に対して、除霜バルブ16を開いた
際、移動する熱量が過剰となりやすい。
【0047】そこで、第3の実施形態は、冷凍用蒸発器
の着霜量に応じて除霜バルブの開閉時間を制御すること
を特徴とする。なお、第1の実施形態と同様の構成・作
動については説明を省略する。
【0048】図16に示すように、冷凍用蒸発器13に
は、フィン(図示せず)の温度を検出するフィン温検出
センサ29が設けられており、冷凍用蒸発器13の吹出
側には冷凍用蒸発器13から吹出される冷却風の風速を
検出する風速センサ30が設けられている。また、冷凍
用ファン17の吸込側には吸込み空気の温度を検出する
吸込温検出センサ31が設けられている。これらのセン
サ29〜31は制御装置22に接続されている。
【0049】図17に示すように、冷凍用蒸発器に付着
した霜の融解に必要な熱量は着霜量から算出することが
できる。本実施例では、制御装置22によって風速セン
サによって検出された風速変化から着霜量を算出し、着
霜量に応じて必要とされる熱量に基づき、除霜バルブ1
6が開かれる時間を制御する。そのため、霜の融解に必
要とされる熱量のみを冷凍用蒸発器13に移動させるこ
とができるため、庫内温度がいたずらに上昇してしまう
ことを防止することができる。
【0050】また、本実施形態では、フィン温検出セン
サ29および吸込温検出センサ31を設けているので、
これらのセンサの検出結果に基づき、車両走行中の冷凍
用蒸発器13に付着した霜の密度を算出し、着霜量の補
正を行うこともできる。
【0051】〔第4の実施の形態〕第4の実施形態は、
減圧手段の上流側に冷媒通路を開閉する開閉手段を設け
るることを特徴とする。なお、第1の実施形態と同様の
構成・作動については説明を省略する。
【0052】図18に示すように、減圧手段12の上流
側には、冷媒通路を開閉する電磁弁32(開閉手段)が
設けられている。この電磁弁32は除霜バルブ16が開
かれるのと同時に閉じられる。その結果、除霜運転開始
時において、減圧手段12を介して冷凍用蒸発器13へ
と低圧の冷媒が流入してしまうことを防止することがで
きる。そのため、除霜運転開始時の圧縮機6の吐出側と
蒸発器13入口側における冷媒の圧力差の低減を抑制で
き、冷凍用蒸発器13への移動熱量を十分に確保するこ
とができる。
【0053】〔第5の実施の形態〕上述した実施形態で
は、除霜運転をアイドルストップ時に行う実施形態につ
いて述べたが、図19のタイムチャートに示すように、
車両走行時に、タイマアンプ(図示しない)によって冷
凍サイクル装置5の運転を定期的に中止するとともに、
除霜バルブ16を開き、除霜運転を行ってもよい。な
お、本実施形態では、除霜バルブ16は電気駆動式のバ
ルブが用いられる。この際、圧縮機6のみでなく冷凍用
ファン17の駆動を停止させる構成とするため、庫内空
気の上昇を大幅に抑制することができる。
【0054】なお、本実施例は、車両エンジンによって
駆動される圧縮機を有するシステムだけでなく、電気に
て駆動される定置冷凍機においても、定期的に、圧縮機
を停止させるとともに、除霜バルブを開き、除霜運転を
行うことで同様な効果が得られる。
【0055】〔第6の実施の形態〕低外気温時には外気
温と庫内温度との温度差が小さいため、冷凍用蒸発器1
3への着霜量は低減する。そこで、本実施の形態では、
図20に示すように、外気温センサ33を設け、図21
に示すように外気温に応じて除霜バルブ16を開く間隔
を制御する。そのため、低外気温時には、第5実施形態
に比べて冷凍サイクル装置5のオンオフ回数を低減する
ことができ、冷凍サイクル装置5の再起動時の動力を低
減することができ、さらに省動力を図ることができる。
【0056】〔第7の実施の形態〕庫内温度センサによ
って検出される庫内温度に応じて除霜バルブの開閉を切
替える制御としてもよい。図22のタイムチャートに示
すように、庫内温度センサ23によって検出される庫内
温度が設定温度以下となると、圧縮機6は駆動を停止
し、除霜バルブ16が開く。除霜運転は、庫内温度の十
分に低い状態で行われるため、庫内温度を維持すること
ができる。なお、庫内温度が設定温度よりも低い状態
で、除霜バルブ16が開かれるのであれば、本実施形態
と同様の効果を奏することができる。したがって、庫内
温度が設定温度よりも低くなる度に除霜運転を行わなく
てもよく、数回に1度行う形態としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する冷凍車の斜視図である。
【図2】図1の冷凍サイクル図である。
【図3】図1の冷凍車のドア部の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例における作動を示すタイム
チャートである。
【図5】除霜運転時における冷媒の流れを示す冷凍サイ
クル図である。
【図6】第1実施形態において、停車時の冷媒圧力の挙
動を示す図である。
【図7】第1実施形態において、停車時の積算移動熱量
の変動を示す図である。
【図8】冷凍車における庫内温度の変動を示す図であ
る。
【図9】本発明の第2実施例における作動を示すタイム
チャートである。
【図10】本発明の第2実施例におけるフィン表面温
度、吹出空気温度の変動を示す図である。
【図11】冷凍用ファンの遅延時間に対する蒸発器の初
期吹出し温度、および10分走行後の蒸発器の吹出し温
度の変動を示す図である。
【図12】従来技術における庫内温度の変動を示す図で
ある。
【図13】図(a)は蒸発器の着霜量を示す図であり、
図(b)は蒸発器の送風量を示す図である。
【図14】走行時間に対する蒸発器に着霜した霜の高さ
の変動を示す図である。
【図15】庫内の状態と蒸発器に着霜する霜の形態との
関連を示す図である。
【図16】第3の実施形態における冷凍サイクル図であ
る。
【図17】図(a)はバルブ開時間に対する積算移動熱
量の変動を示す図であり、図(b)は着霜量に対する霜
の融解に必要とされる熱量の変動を示す図である。
【図18】第4の実施形態における冷凍サイクル図であ
る。
【図19】第5の実施形態における各機器の作動を示す
タイムチャート図である。
【図20】第6の実施形態における冷凍サイクル図であ
る。
【図21】第6の実施形態における各機器の作動を示す
タイムチャート図である。
【図22】第7の実施形態における各機器の作動を示す
タイムチャート図である。
【符号の説明】 1…冷凍車、2…冷凍庫、3、4…ドア、5…冷凍サイ
クル装置、6…圧縮機、8…車両エンジン、9…蒸発
器、12…減圧手段、13…蒸発器、15…バイパス流
路、16…除霜バルブ(バイパス流路開閉手段)
フロントページの続き (72)発明者 尾崎 昌宏 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 加藤 吉毅 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 平尾 繁典 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 武内 裕嗣 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 牧田 和久 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3L045 AA01 AA02 AA03 BA02 CA03 DA02 EA01 GA07 JA03 JA14 KA01 LA05 LA09 LA14 MA02 MA05 MA12 NA03 NA04 NA15 NA16 PA01 PA04 PA05 3L046 AA01 AA02 AA03 CA03 DA01 GA06 JA01 JA05 JA09 KA02 KA05 LA02 LA03 LA15 LA17 LA22 MA01 MA04 MA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮機か
    ら吐出された冷媒を凝縮液化する凝縮器と、この凝縮器
    において凝縮液化された冷媒を減圧膨張する減圧手段
    と、この減圧手段によって減圧膨張された冷媒を蒸発さ
    せる蒸発器と、前記減圧手段をバイパスさせ、前記凝縮
    器の入口側または出口側と、前記蒸発器の入口側とを連
    通させるバイパス流路と、このバイパス流路に設けられ
    たバイパス流路開閉手段とを有する冷凍サイクル装置
    と、 前記蒸発器によって庫内が冷却される冷凍庫とを備える
    冷凍機であって、 圧縮機を停止させ、前記バイパス流路開閉手段を開き、
    前記バイパス流路を介して前記圧縮機によって圧縮され
    た高温高圧の冷媒を前記蒸発器に流入させて、蒸発器の
    除霜運転を行うことを特徴とする冷凍機。
  2. 【請求項2】 前記圧縮機を再起動させる際、前記蒸発
    器表面に付着した水分を冷却し、氷化させることを特徴
    とする請求項1記載の冷凍機。
  3. 【請求項3】 前記蒸発器に送風する冷凍用送風ファン
    を備え、この冷凍用送風ファンを前記圧縮機の再起動し
    てから所定時間経過した後、回転させることを特徴とす
    る請求項1または2記載の冷凍機。
  4. 【請求項4】 前記冷凍室に装備され、前記冷凍室の開
    口部を開閉するドアと、 前記開口部の下方から上方へ空気を送風する送風手段と
    を備え、 前記ドアの開放時には前記送風手段を作動させて前記開
    口部の下方から上方へ向かって流れる空気流によりエア
    カーテンを形成することを特徴とする請求項1ないし3
    のうちいずれか1つに記載の冷凍機。
  5. 【請求項5】 前記除霜運転時、前記冷凍用蒸発器の着
    霜量に応じて前記バイパス流路開閉手段の開時間を制御
    することを特徴とする請求項1ないし4記載の冷凍機。
  6. 【請求項6】 前記減圧手段の上流側には冷媒流路開閉
    弁が設けられており、前記エンジンが停止すると、閉じ
    られることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1
    つ記載の冷凍機。
  7. 【請求項7】 庫外空気の温度を検出する外気温検出セ
    ンサを有し、この外気温検出センサによって検出された
    外気温に応じて前記バイパス流路開閉手段の開閉時間を
    制御することを特徴とする請求項または1ないし6のう
    ちいずれか1つ記載の冷凍機。
  8. 【請求項8】 庫内空気の温度を検出する庫内温度検出
    センサを有し、庫内温度が設定温度以下の状態で、前記
    バイパス流路開閉手段を開くことを特徴とする請求項1
    〜7のうちいずれか1つ記載の冷凍機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085389A (ja) * 2010-12-24 2011-04-28 Mitsubishi Electric Corp 冷凍空調装置
JP2017172916A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷却装置
JP2021027667A (ja) * 2019-08-02 2021-02-22 日野自動車株式会社 車両用電力供給装置及び車両用電力供給方法

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