JP2005048988A - 冷凍装置 - Google Patents

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良美 下平
渉 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】吹出温度が設定温度へ収束する時間を短くすることができる冷凍装置を提供する。
【解決手段】冷凍装置の制御装置では、冷蔵運転を開始して、温度センサの吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに最初に達したときにコンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げ、その後、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達したときにコンプレッサの冷媒吸入ラインに設けた比例制御弁の絞り手段の絞り制御を開始する。また、前記制御装置では、コンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げた後、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達しないうちに所定時間tsが経過したときにはコンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を上げる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍装置に関し、特に輸送用冷凍装置などに適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
輸送用冷凍装置はコンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、冷凍能力制御装置とを有している。この輸送用冷凍装置によって保冷庫であるバン(冷凍車の冷蔵庫、鉄道コンテナ等)の内部を設定温度(例えば0℃)にしてバン内の積荷を冷蔵する場合、冷凍能力制御装置では、ファンによってエバポレータからバン内に吹出される冷風の温度(吹出し温度)を設定温度に維持するため、外部からバン内に進入する熱負荷と同一の冷凍能力となるように冷凍能力制御をする必要がある。即ち、外部進入熱負荷(熱量)と同一の熱量をバン内から排出することができるように冷凍装置の冷凍(冷却)能力を制御する必要がある。
【0003】
冷凍能力制御方法としては、従来、インバータによってコンプレッサの運転周波数の変更することによるコンプレッサの圧縮能力制御と、冷媒吸入ラインに設置された比例制御弁の絞り制御とを実施している。冷凍装置によるバン内(積荷)の冷却には冷蔵と冷凍とがあるが、冷蔵の場合には積荷の冷やし過ぎ(冷凍事故)を防止する必要があるため、吹出温度に基づいて冷凍能力制御が行われる。
【0004】
具体的には、例えば吹出温度設定値を0℃にしてバン内を30℃の状態から0℃にする場合、まず、比例制御弁の絞り制御は行わず(比例制御弁を全開のままにして)、コンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を最大することにより、冷凍装置の冷凍能力を100%にしてバン内を冷却する。そして、バン内の空気温度が低下し、温度センサによって検出される吹出温度検出値が吹出温度設定値に達したときにコンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げ、同時に比例制御弁の絞り制御を開始する。その後は、吹出温度検出値と吹出温度設定値との偏差値に基づいて絞り量を算出し、比例制御弁の絞り量(開度)が、この算出した絞り量となるように絞り制御をすることによって、吹出温度を設定温度に維持する。
【0005】
なお、インバータによるコンプレッサの運転周波数の変更によって冷凍能力を制御する冷凍装置の例としては、例えば下記の特許文献1がある。特許文献1の冷凍装置では、目標値と冷媒状態の測定値との差に応じてインバータによりコンプレッサの回転数制御をして、冷凍能力を可変としている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−347107号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の冷凍能力制御方法では、次のような問題点を有している。
【0008】
第1の問題点は、吹出温度検出値が吹出温度設定値に達してコンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げるのと同時に比例制御弁の絞り制御を開始するため、吹出温度が設定温度に収束するまでの時間(収束時間)が長くなる、ということである。
【0009】
詳述すると、吹出温度の低下に比べて吸込温度の低下のほうが遅いため、吹出温度が設定温度に達したときに吹出温度と吸込温度との間には温度差がある(図4参照)。このため、コンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げると、一旦、吹出温度が上昇して(前記吸込温度に近づいて)、吹出温度と設定温度との偏差が大きくなるが、その後、吹出温度は再び低下して設定温度に収束する。ところが、従来はコンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げると同時に比例制御弁の絞り制御も開始しているため、収束時間が長くなってしまう。つまり、吹出温度検出値が吹出温度設定値に達したときにコンプレッサの運転周波数(圧縮能力)を下げると、吹出温度と吸込温度との差が減少して吹出温度が例えば3〜4℃上昇する。その結果、吹出温度検出値と吹出温度設定値との偏差値が例えば3〜4℃と大きくなり、この偏差値に基づいて比例制御弁の絞り量制御が行われることになるため、収束時間が長くなってしまう。収束時間が長いと、生鮮食料品などの積荷へダメージを与える時間が長くなって、積荷の鮮度を低下させしまうおそれがある。
【0010】
第2の問題点は、外気温度が比較的高い場合などには、外部進入熱負荷に対して、コンプレッサの運転周波数を下げたことによる冷凍能力の低下が大き過ぎてしまい、その後の吸込温度の低下が遅くなって収束時間が更に長くなってしまうことがある(場合によっては外部進入熱負荷が高過ぎて吹出温度が上昇してしまうこともある)、ということである。
【0011】
従って本発明は上記の問題点に鑑み、吹出温度が設定温度へ収束する時間を短くすることができる冷凍装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の冷凍装置は、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、
前記コンプレッサの冷媒吸入ラインに設置されて同冷媒吸入ラインを絞る絞り手段と、
前記エバポレータからファンによって保冷庫内に吹き出される冷風の温度を検出する吹出温度検出手段と、
前記コンプレッサの圧縮能力制御と、前記絞り手段の絞り制御とを行う冷凍能力制御手段とを備えた冷凍装置であって、
前記冷凍能力制御手段では、冷蔵運転を開始して、前記吹出温度検出手段の吹出温度検出値が吹出温度設定値に最初に達したときに前記コンプレッサの圧縮能力を下げ、その後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に再び達したときに前記絞り手段の絞り制御を開始することを特徴とする。
【0013】
また、第2発明の冷凍装置は、第1発明の冷凍装置において、
前記冷凍能力制御手段では、前記コンプレッサの圧縮能力を下げた後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に再び達しないうちに所定時間が経過したときには前記コンプレッサの圧縮能力を上げることを特徴とする。
【0014】
また、第3発明の冷凍装置は、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、
前記コンプレッサの冷媒吸入ラインに設置されて同冷媒吸入ラインを絞る絞り手段と、
前記エバポレータからファンによって保冷庫内に吹き出される冷風の温度を検出する吹出温度検出手段と、
前記コンプレッサの圧縮能力制御と、前記絞り手段の絞り制御とを行う冷凍能力制御手段とを備えた冷凍装置であって、
前記冷凍能力制御手段では、冷蔵運転を開始して、前記吹出温度検出手段の吹出温度検出値が吹出温度設定値に最初に達したときに前記コンプレッサの圧縮能力を下げ、その後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に達しないうちに所定時間が経過したときには前記コンプレッサの圧縮能力を上げることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態1に係る冷凍装置の系統構成図、図2は前記冷凍装置のエバポレータユニットをバン内に設置した状態を示す図、図3は前記輸送用冷凍装置における冷凍能力制御のフローチャート、図4は前記冷凍能力制御における温度変化の説明図である。
【0017】
図1に示す本実施の形態の冷凍装置1は輸送用冷凍装置であり、図2に示すような保冷庫であるバン(冷凍車の冷蔵庫、鉄道コンテナ等)2の内部を冷却することにより、バン2内の積荷を冷蔵又は冷凍して輸送するためのものである。
【0018】
図1に示すように、冷凍装置1はコンプレッサ11やコンデンサ12などから構成されたコンデンシングユニット3と、エバポレータ5や膨張弁13などから構成されたエバポレータユニット4とを有している。図2に示すように、エバポレータユニット4は、バン2の内部に設置されている。なお、バン2の外側にエバポレータユニットを設置する場合もある。エバポレータユニット4のエバポレータ5にはファン6が装備されている。ファン6が作動すると、図2中に矢印で示すように、バン2内の空気がエバポレータ5に吸い込まれ、エバポレータ5で冷却された後、エバポレータ5から冷風となって吹き出される。
【0019】
また、エバポレータ4の吸い込み側には温度センサ7が設置され、エバポレータ5の吹き出し側には吹出温度検出手段としての温度センサ8が設置されている。温度センサ7ではファン6によってエバポレータ4に吸い込まれるバン2内の空気の温度(以下、これを吸込温度という)を検出し、温度センサ8ではファン6によってエバポレータ5から吹き出される空気(冷風)の温度(以下、これを吹出温度という)を検出する。
【0020】
図1に示すように、冷凍装置1はコンプレッサ11、コンデンサ12、膨張弁13及びエバポレータ5などを有してなる冷凍サイクル系統を備えており、これらの各機器は冷媒配管L1によって接続されている。
【0021】
コンプレッサ11は電動機11aを駆動源とする電動式のものであり、電動機11aには図示しない電源からインバータ14を介して電力が供給されるようになっている。即ち、コンプレッサ11は、インバータ14による運転周波数の変更によって圧縮能力が変更される。コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)は例えば「高(最大)」、「中」、「低」の3段階に変更可能とする。
【0022】
また、コンプレッサ11の吐出側と、コンデンサ12の冷媒入口側との間には、オイルセパレータ15とコンデンサ入口電磁弁16とが設けられている。オイルセパレータ15では冷媒とオイルとを分離し、分離されたオイルは細管L2を介してコンプレッサ11の冷媒吸入ライン(冷媒配管L1)に戻される。コンデンサ入口電磁弁16は冷却運転のときには開けられ、デフロスト運転のときには閉じられる。コンデンサ12の冷媒出口側には、コンデンサ12で凝縮された冷媒を受けるレシーバ17が設けられている。レシーバ17の冷媒出口側と、エバポレータ5の冷媒入口側との間には、ドライヤ18、サイトグラス19、ヒートアキュムレータ20(管側)及び膨張弁13が設けられている。
【0023】
そして、エバポレータ5の冷媒出口側と、コンプレッサ11の吸込み側との間には、ヒートアキュムレータ20(容器側)、及び、絞り手段としての比例制御弁21が設けられている。即ち、比例制御弁21はコンプレッサ11の冷媒吸入ラインに設置され、吸い込み圧力調整弁として機能する。比例制御弁21は、連続運転をして吹出温度又は吸込温度を設定温度に維持するために設けられている。つまり、輸送用冷凍装置には一般に連続運転が要求されるが、コンプレッサ11の運転周波数を変更するだけでは連続運転を行うことが困難であるため、比例制御弁1の絞り制御を行うことによって連続運転を実現している。
【0024】
また、コンデンサ入口電磁弁16の冷媒入口側と、エバポレータ5の冷媒入口側との間には、コンデンサ12や膨張弁13などをバイパスするバイパス配管L3とドレンバンヒータ22とが設けられ、バイパス配管L3にはデフロスト電磁弁23が設けられている。デフロスト電磁弁23はデフロスト運転のときに開けられ、冷却運転のときには閉じられる。
【0025】
また、レシーバ17の冷媒出口側とコンプレッサ11の冷媒吸入ラインは細管L4によってつながれ、細管L4には液インジェクション電磁弁24が設けられている。液インジェクション電磁弁24を必要に応じて開くことにより、細管L4を介して冷媒をレシーバ17の冷媒出口側からコンプレッサ11の冷媒吸入ラインへ戻すことができる。
【0026】
かかる構成の冷凍装置1において冷却運転を行う場合には、コンプレッサ11、コンデンサ12、膨張弁13及びエバポレータ5を有してなる冷凍サイクル系統において図1中に矢印で示すように冷媒が循環する。
【0027】
即ち、コンプレッサ11で圧縮されて高温高圧となった気相状態の冷媒は、コンプレッサ11から吐出された後、オイルセパレータ15を介してコンデンサ12に流入する。コンデンサ12に流入した冷媒は、外部の空気と熱交換(外部の空気に熱を与え、自らは凝縮)して高温高圧の液冷媒となる。この液冷媒はレシーバ17,ドライヤ18、サイトグラス19、ヒートアキュムレータ20を流通し、膨張弁13を流通する過程で断熱膨張して低温低圧の液冷媒となった後、エバポレータ5に流入する。
【0028】
エバポレータ5に流入した液冷媒は、バン2内の空気と熱交換(バン2内の空気を冷却し、自らは蒸発)して低温低圧のガス冷媒(気相状態の冷媒)となる。この低温低圧のガス冷媒はエバポレータ5から流出した後、ヒートアキュムレータ20を流通し、更に比例制御弁21を流通した後、コンプレッサ11に吸い込まれて再び圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0029】
また、冷凍装置1には冷凍(冷却)能力制御手段としての制御装置31も装備されている。制御装置31は温度センサ7,8、温度設定値の入力や冷凍運転・冷蔵運転の選択信号の入力などを行うための入力装置32、インバータ14、比例制御弁21、コンデンサ入口電磁弁16、デフロスト電磁弁23、液インジェクション電磁弁24などの各機器と図1中に点線で示すように電気的に接続されている。
【0030】
そして、冷凍装置1において上記のような冷却運転(冷凍運転又は冷蔵運転)を行う場合、制御装置31では、温度センサ7の吸込温度検出値又は温度センサ8の吹出温度検出値と、吸込温度設定値又は吹出温度設定値とに基づいて、コンプレッサ11の圧縮能力制御と、比例制御弁21の絞り制御とを行うことにより、冷凍装置1の冷凍(冷却)能力制御を行う。
【0031】
即ち、制御装置31では、冷凍運転が選択された場合はバン2内の積荷を確実に冷凍状態に維持するため、温度センサ7の吸込温度検出値が所定の吸込温度設定値(例えば−18℃など)となるようにコンプレッサ11及び比例制御弁21を制御し、冷蔵運転が選択された場合はバン2内の積荷の冷やし過ぎ(冷凍事故)を防止するため、温度センサ8の吹出温度検出値が所定の吹出温度設定値(例えば0℃、5℃など)となるようにコンプレッサ11及び比例制御弁21を制御する(詳細後述)。また、制御装置31では、コンデンサ入口電磁弁16、デフロスト電磁弁23及び液インジェクション電磁弁24の開閉制御なども行う。
【0032】
ここで、冷蔵運転の場合の冷凍能力制御について図3及び図4も参照して詳細に説明する。図3のフローチャート(ステップS1〜ステップS6)には、制御装置32による冷蔵運転の際の冷凍能力制御を示している。図4には、前記冷凍能力制御を実施した際の吹出温度(温度センサ8の吹出温度検出値)及び吸込温度(温度センサ7の吸込温度検出値)の変化を例示している。なお、ここではバン2内を30℃の状態から設定温度の0℃まで冷却する場合を例に挙げて説明する。
【0033】
制御装置31では、まず、コンプレッサ11の運転周波数を「高(最大)」にして圧縮能力を100%にする。即ち、制御装置31ではインバータ14を制御することにより、インバータ14から電動機11aに供給する電力の周波数を「高(最大)」する。このときに比例制御弁21の絞り制御は行わず、比例制御弁21の開度を全開のままにする。かくして100%の冷凍(冷却)能力で冷却(冷蔵)運転を開始する。
【0034】
その結果、図4に実線で示すように吹出温度(温度センサ8の吹出温度検出値Td)が低下し、図4に点線で示すように吸込温度(温度センサ7の吸込温度検出値)も低下する。但し、吹出温度が低下してもバン2内の空気温度はすぐには低下しないため、吸込温度は吹出温度よりも遅れて低下し、吸込温度と吹出温度との間には温度差が生じる。
【0035】
図3に示すように制御装置31では、冷凍能力制御を開始すると、まず、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Ts(ここでは0℃)に達したか否かを判定する(ステップS1)。吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに達するまではステップS1の判定を繰り返す。
【0036】
その後、図4に例示すように時刻T1において吹出温度(吹出温度検出値Td)が0℃になると、図3のステップS1において吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに最初に達したと判定し、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げる(ステップS2)。即ち、制御装置31ではインバータ14を制御することにより、インバータ14から電動機11aに供給する電力の周波数を下げて「低」にする。
【0037】
その結果、冷凍装置1の冷凍能力が下がるため、図4に示すように時刻T1においてコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げた直後は、一旦、吹出温度が上昇して(吸込温度に近づいて)、吹出温度(吹出温度検出値Td)と設定温度(吹出温度設定値Ts)との差が大きくなるが、その後、吹出温度(吹出温度検出値Td)は再び低下する。なお、この間にも、吸込温度は徐々に低下して設定温度に近づく。
【0038】
そして、図3に示すようにコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げた後、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び到達したか否かを判定する(ステップS3)。図4に例示すように時刻T2において再び吹出温度(吹出温度検出値Td)が0℃になると、吹出温度検出値Tdが吹出温度検出値Tdに再び達したと判定して、比例制御弁21の絞り制御を開始する(ステップS4)。
【0039】
時刻T2において絞り制御を開始してからは、吹出温度検出値Tdと吹出温度設定値Tsとの偏差値に基づいて絞り量を算出し、比例制御弁21の絞り量が、この算出した絞り量となるように比例制御弁21の絞り制御を行う。つまり、前記偏差値が小さくなれば前記絞り量を多くして(弁開度を小さくして)冷凍能力を下げ、前記偏差値が大きくなれば前記絞り量を少なくして(弁開度を大きくして)冷凍能力を上げる。このことによって外部侵入熱負荷と同一の冷凍能力となるように冷凍能力制御が行われ、吹出温度(吹出温度設定値Ts)が設定温度(吹出温度設定値Ts)に維持される。
【0040】
一方、ステップS3において吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに達していないと判断した場合には、時刻T1でコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げてから、所定時間tsが経過したか否かを判定する(ステップS5)。所定時間tsが経過していなかれば、ステップS3に戻る。なお、所定時間tsの具体的な値は、積荷に与えるダメージなどを考慮した所望の収束時間(吹出温度が設定温度に収束する時間)との兼ね合いなどによって適宜設定すればよい。
【0041】
そして、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達しないうちに(ステップS3の判定結果がNo)、所定時間tsが経過したとき(ステップS5の判定結果がYES)、即ち、所定時間tsが経過しても吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達しないときには、バン2内にバン2の外部(外気)から進入する熱負荷である外部進入熱負荷(熱量)に比べ、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)が小さ過ぎる(冷凍能力が小さすぎる)と判断して、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を「低」から「中」に上げる(ステップS6)。その結果、冷凍装置1の冷凍能力が上がる。
【0042】
なお、図示は省略しているが、勿論、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を上げて冷凍能力を上げた後、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達すれば、比例制御弁21の絞り制御を開始する。
【0043】
以上のように、本実施の形態の冷凍装置1によれば、制御装置31では、冷蔵運転を開始して(コンプレッサ11の圧縮能力を高い状態(本実施の形態では最大の100%)にして)、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに最初に達したときにコンプレッサ11の圧縮能力を「低」に下げ、その後、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達したときに比例制御弁21の絞り制御を開始するため、従来に比べて、吹出温度(吹出温度検出値Td)が設定温度(吹出温度設定値Ts)に収束する時間を短くすることができ、生鮮食料品などの積荷へダメージを与える時間が短くなって、積荷の鮮度を維持することができる。
【0044】
つまり、従来のようにコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げると同時に比例制御弁21の絞り制御を開始した場合には、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げることによって吹出温度と吸込温度との差が減少して吹出温度が例えば3〜4℃上昇するため、吹出温度検出値Tdと吹出温度設定値Tsとの偏差値が例えば3〜4℃と大きくなり、この偏差値で比例制御弁21の絞り量制御が行われることになるため、例えば図4に一点鎖線で示すように吹出温度の低下が遅くなって設定温度への収束時間が長くなってしまう。そこで本実施の形態では、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに最初に達したときにはコンプレッサ11の圧縮能力を下げることだけを行い、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達したときに始めて比例制御弁21の絞り制御を開始することによって前記収束時間の短縮化を図っている。
【0045】
また、本実施の形態の冷凍装置1によれば、制御装置31では、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を「低」に下げた後、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達しないうちに所定時間tsが経過したときにはコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を「中」に上げるため、外部侵入熱負荷(熱量)に対して冷凍能力(コンプレッサ11の圧縮能力)が妥当であるか否かのチェックを確実に短時間で行って、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を適切に制御することができる。このため、前記収束時間を、より短縮することができる。
【0046】
なお、このような、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達しないうちに所定時間tsが経過したときにはコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を上げる、という処理は、必ずしも上記のように吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達したときに比例制御弁21の絞り制御を開始するという処理とともに行う場合に限らず、例えば従来のようにコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を下げると同時に比例制御弁21の絞り制御を開始する場合にも、適用することができる。
【0047】
また、上記のように吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに再び達しないうちに所定時間tsが経過したときにコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を一度上げるだけでなく、その後、更に所定時間が経過しても吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに達しないときには、更にコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を上げるようにしてもよい。例えば、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を例えば「高(最大)」、「中1」、「中2」、「低」に変更可能とし、吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに最初に達したときにコンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を「低」とした後、第1の所定時間が経過しても吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに達しないときには、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を「中2」に上げ、その後、第2の所定時間が経過しても吹出温度検出値Tdが吹出温度設定値Tsに達しないときには、コンプレッサ11の運転周波数(圧縮能力)を更に「中1」に上げるようにしてもよい。
【0048】
また、上記ではコンプレッサ11の運転周波数を変更することによってコンプレッサ11の圧縮能力を変更しているが、必ずしもこれに限定するものではなく、他の手段によってコンプレッサの圧縮能力を変更するようにしてもよい。例えば、コンプレッサがレシプロ式のものである場合には、コンプレッサの使用気筒数を変更することによってコンプレッサの圧縮能力を変更するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の冷凍装置によれば、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、前記コンプレッサの冷媒吸入ラインに設置されて同冷媒吸入ラインを絞る絞り手段と、前記エバポレータからファンによって保冷庫内に吹き出される冷風の温度を検出する吹出温度検出手段と、前記コンプレッサの圧縮能力制御と、前記絞り手段の絞り制御とを行う冷凍能力制御手段とを備えた冷凍装置であって、前記冷凍能力制御手段では、冷蔵運転を開始して、前記吹出温度検出手段の吹出温度検出値が吹出温度設定値に最初に達したときに前記コンプレッサの圧縮能力を下げ、その後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に再び達したときに前記絞り手段の絞り制御を開始することを特徴とするため、従来に比べて、吹出温度(吹出温度検出値)が設定温度(吹出温度設定値)に収束する時間を短くすることができ、生鮮食料品などの積荷へダメージを与える時間が短くなって、積荷の鮮度を維持することができる。
【0050】
また、第2発明の冷凍装置によれば、第1発明の冷凍装置において、前記冷凍能力制御手段では、前記コンプレッサの圧縮能力を下げた後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に再び達しないうちに所定時間が経過したときには前記コンプレッサの圧縮能力を上げることを特徴とするため、外部侵入熱負荷(熱量)に対して冷凍能力(コンプレッサの圧縮能力)が妥当であるか否かのチェックを確実に短時間で行って、コンプレッサ圧縮能力を適切に制御することができる。このため、前記収束時間を、より短縮することができる。
【0051】
また、第3発明の冷凍装置によれば、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、前記コンプレッサの冷媒吸入ラインに設置されて同冷媒吸入ラインを絞る絞り手段と、前記エバポレータからファンによって保冷庫内に吹き出される冷風の温度を検出する吹出温度検出手段と、前記コンプレッサの圧縮能力制御と、前記絞り手段の絞り制御とを行う冷凍能力制御手段とを備えた冷凍装置であって、前記冷凍能力制御手段では、冷蔵運転を開始して、前記吹出温度検出手段の吹出温度検出値が吹出温度設定値に最初に達したときに前記コンプレッサの圧縮能力を下げ、その後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に達しないうちに所定時間が経過したときには前記コンプレッサの圧縮能力を上げることを特徴とするため、外部侵入熱負荷(熱量)に対して冷凍能力(コンプレッサの圧縮能力)が妥当であるか否かのチェックを確実に短時間で行って、コンプレッサ圧縮能力を適切に制御することができる。このため、吹出温度(吹出温度検出値)が設定温度(吹出温度設定値)に収束する時間を、短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る冷凍装置の系統構成図である。
【図2】前記冷凍装置のエバポレータユニットをバン内に設置した状態を示す図である。
【図3】前記輸送用冷凍装置における冷凍能力制御のフローチャートである。
【図4】前記冷凍能力制御における温度変化の説明図である。
【符号の説明】
1 輸送用冷凍装置
2 バン
3 コンデンシングユニット
4 エバポレータユニット
5 エバポレータ
6 ファン
7,8 温度センサ
11 コンプレッサ
11a 電動機
12 コンデンサ
13 膨張弁
14 インバータ
15 オイルセパレータ
16 コンデンサ入口電磁弁
17 レシーバ
18 ドライヤ
19 サイトグラス
20 ヒートアキュムレータ
21 比例制御弁
22 ドレンバンヒータ
23 デフロスト電磁弁
24 液インジェクション電磁弁
31 制御装置
32 入力装置
L1 冷媒配管
L2 細管
L3 バイパス配管
L4 細管

Claims (3)

  1. コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、
    前記コンプレッサの冷媒吸入ラインに設置されて同冷媒吸入ラインを絞る絞り手段と、
    前記エバポレータからファンによって保冷庫内に吹き出される冷風の温度を検出する吹出温度検出手段と、
    前記コンプレッサの圧縮能力制御と、前記絞り手段の絞り制御とを行う冷凍能力制御手段とを備えた冷凍装置であって、
    前記冷凍能力制御手段では、冷蔵運転を開始して、前記吹出温度検出手段の吹出温度検出値が吹出温度設定値に最初に達したときに前記コンプレッサの圧縮能力を下げ、その後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に再び達したときに前記絞り手段の絞り制御を開始することを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    前記冷凍能力制御手段では、前記コンプレッサの圧縮能力を下げた後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に再び達しないうちに所定時間が経過したときには前記コンプレッサの圧縮能力を上げることを特徴とする冷凍装置。
  3. コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを有してなる冷凍サイクル系統と、
    前記コンプレッサの冷媒吸入ラインに設置されて同冷媒吸入ラインを絞る絞り手段と、
    前記エバポレータからファンによって保冷庫内に吹き出される冷風の温度を検出する吹出温度検出手段と、
    前記コンプレッサの圧縮能力制御と、前記絞り手段の絞り制御とを行う冷凍能力制御手段とを備えた冷凍装置であって、
    前記冷凍能力制御手段では、冷蔵運転を開始して、前記吹出温度検出手段の吹出温度検出値が吹出温度設定値に最初に達したときに前記コンプレッサの圧縮能力を下げ、その後、前記吹出温度検出値が前記吹出温度設定値に達しないうちに所定時間が経過したときには前記コンプレッサの圧縮能力を上げることを特徴とする冷凍装置。
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