JP2001280035A - 建物用のドアとこのドアに使用する金属パネルの加工方法 - Google Patents

建物用のドアとこのドアに使用する金属パネルの加工方法

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JP2001280035A
JP2001280035A JP2000095682A JP2000095682A JP2001280035A JP 2001280035 A JP2001280035 A JP 2001280035A JP 2000095682 A JP2000095682 A JP 2000095682A JP 2000095682 A JP2000095682 A JP 2000095682A JP 2001280035 A JP2001280035 A JP 2001280035A
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mold
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corrugated
guide
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Tatsuyuki Yamada
達行 山田
Toshiyuki Kajikawa
壽幸 梶川
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Taisei Corp
Nihon Funen Co Ltd
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Taisei Corp
Nihon Funen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンシデンス効果による遮音特性の悪化を有
効に阻止して、軽量にして安価に製造する。ドア用の金
属パネルを平面状に保持しながら波形に成形する。 【解決手段】 建物用のドアは、両面に金属パネル1を
固定しており、片方または両方の金属パネル1に、縦方
向に延長して複数列の波形成形部6を設けている。この
波形成形部6は、波のピッチを3〜10mm、波の高さ
を5〜10mmとし、さらに、波形成形部6はトータル
幅を40mm以上として、全長をドア全体の80%以上
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアの表面パネル
として使用する金属パネルの加工方法と、金属パネルを
使用した建物用のドアに関する。
【0002】
【従来の技術】ドアの大切な特性のひとつとして、音を
いかに遮断できるかがある。音の遮断特性は、低い周波
数から高い周波数まで有効に遮断できることが大切であ
る。両面を金属パネルとする建物用のドアの音の遮断特
性を図1に示す。この図に示すように、ドアの遮音特性
は、約500Hzの部分で悪くなる性質がある。この領
域で音の遮断特性が低下することは、ドアの「コンシデ
ンス効果」と呼ばれている。コンシデンス効果は、ドア
の寸法や構造が原因で発生すると説明されている。
【0003】困ったことに、コンシデンス効果は、人間
の耳の感度が高い周波数領域で発生する。図2は、人間
の耳の感度特性、すなわちラウドネス特性を示してい
る。この図は、横軸を周波数として、縦軸を人間が聞き
取ることができる最小の音圧レベルとしている。この図
から明らかなように、人間の耳は、数百〜数kHzの周
波数領域で、聞き取りできる最も小さい音のレベルが低
下して感度が極めて高くなる特性がある。このため、こ
の領域の周波数の音を遮断できないドアは、耳に聞こえ
る周波数領域の音を有効に遮断できない欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コンシデンス効果が発
生する周波数領域での遮音特性を改善するためには、ド
アの内部に遮音材を密に充填して重くする必要がある。
低い周波数は、軽い遮音材で有効に遮音できないからで
ある。このため、重い遮音材、たとえばプラスチック発
泡体に無機の粉末等を充填して重くした遮音材を充填
し、あるいは、ガラス繊維等を圧縮して高密度な状態で
充填する必要がある。この構造は、ドア全体の重量を相
当に重くするばかりでなく、材料コストも高くなってド
アの製造コストが高くなる欠点がある。
【0005】本発明の第1の目的は、この欠点を解決す
ること、すなわち、コンシデンス効果による遮音特性の
悪化を有効に阻止して、軽量にして安価に製造できるド
アを提供することにある。
【0006】さらに、本発明者等は、コンシデンス効果
による遮音特性の悪化を解消することを目的に、種々の
構造のドアを開発して、本発明のドアを完成した。この
ドアは、金属パネルを独特の形状に加工して、耳の感度
が高くなる周波数領域の遮音特性を改善することに成功
したものである。このドアは、所定の幅で金属パネルを
波形に成形するものである。波形に成形した金属パネル
のドアは、両面に張設している金属パネルの波形成形部
で音の反射を乱し、ドア内における音の伝達状態を変え
てコンシデンス効果による遮音特性の低下を有効に阻止
する。
【0007】しかしながら、この構造の金属パネルは、
ドアの表面パネルとして使用できるように、平面状に保
持しながら波形成形部を設けるのが極めて難しい。金属
パネルは、たとえば、表面を波形とする2本のローラー
で挟んで波形に成形できる。しかしながら、この方法で
成形された金属パネルは円筒状に変形して、平面状で波
形に成形できない欠点がある。円筒状に湾曲した金属パ
ネルは、完全な平面状に修正するのが極めて難しい。完
全な平面状に修正できない金属パネルをドアに固定する
と、ドア表面が大きな波形となって、高品質なドアにで
きない。
【0008】本発明の第2の目的は、さらにこの欠点を
解消することにある。すなわち、本発明の大切な目的
は、ドア用の金属パネルを平面状に保持しながら波形に
成形できるドア用金属パネルの加工方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の建物用のドア
は、両面に金属パネル1を固定しており、片方または両
方の金属パネル1に、縦方向に延長して複数列の波形成
形部6を設けている。この波形成形部6は、波のピッチ
を3〜10mm、波の高さを5〜10mmとし、さら
に、波形成形部6はトータル幅を40mm以上として、
全長をドア全体の80%以上としている。
【0010】本発明の建物用のドアは、波形成形部6の
波の数を、たとえば、4〜300とすることができる。
【0011】さらに、本発明の建物用のドアは、好まし
くは、ドアの金属パネル1を、中央金属パネル1Aと、
この中央金属パネル1Aの両側に配設している両側金属
パネル1Bの3枚の金属パネル1で構成して、中央金属
パネル1Aに波形成形部6を設ける。さらに、このドア
は、より好ましくは、中央金属パネル1Aの両側部分に
波形成形部6を設ける。
【0012】本発明の請求項5の加工方法は、表面を波
形に折曲加工している建物用のドアに使用する金属パネ
ルの加工方法であって、以下の独特の構造の第1金型8
Aと第2金型8Bを使用して、以下の工程で金属パネル
1を波形に成形する。 (a) 第1金型8Aは、互いに平行に配設している成
形溝9とガイド溝10とからなる複数列の溝を有する。 (b) 第2金型8Bは、第1金型8Aの成形溝9に圧
入されるプレス凸条13とガイド溝10に案内されるガ
イド凸条14とを有する。 (c) ガイド凸条14は、プレス凸条13よりも突出
する位置に弾性的に押し出されている。 (d) 第1金型8Aと第2金型8Bの間に金属パネル
1を配設し、第1金型8Aと第2金型8Bとを互いに接
近させて、金属パネル1を成形溝9とプレス凸条13と
で挟着して波形に成形する。 (e) 第1金型8Aと第2金型8Bを離した状態で、
成形された金属パネル1を、成形溝9とガイド溝10と
に直交する方向に移動させて、波形に成形された部分を
ガイド溝10に案内し、この状態で第1金型8Aと第2
金型8Bとを接近させて、ガイド凸条14を成形された
波形の溝部に入れて、ガイド凸条14とガイド溝10と
で金属パネル1の波形成形部6を挟着して位置決めし、
この状態でさらに、第1金型8Aと第2金型8Bとを接
近して、プレス凸条13と成形溝9とで金属パネル1を
挟着して波形に成形する。
【0013】第1金型8Aとして、好ましくは、1列の
成形溝9と1列のガイド溝10を有するものを使用し、
さらに、第2金型8Bには、1列のプレス凸条13と1
列のガイド凸条14とを有するものを使用し、第1金型
8Aと第2金型8Bを接近させて、1列の波形を成形
し、この工程を繰り返して複数列の波形成形部6を成形
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するためのドアとこのドアに使用す
る金属パネルの加工方法を例示するものであって、本発
明はドアと金属パネルの加工方法を下記のものに特定し
ない。
【0015】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0016】図3と図5と図6の正面図と、図4と図7
の水平断面図と、図8の縦断面図に示すドアは、枠材2
の両面に金属パネル1を固定して、両側の金属パネル1
の間に遮音材3を配設している。枠材2は、金属製の型
鋼を方形状に連結したものである。縦枠2Aは、金属パ
ネル1の両側を挟着して固定している。縦枠2Aに挟着
される金属パネル1は、両側縁をU曲する形状に折曲し
ている。折曲縁は、一対の縦枠2Aで挟着して固定され
る。横枠2Bは、挟着プレート4を止ネジ5で固定して
いる。上側の挟着プレート4は金属パネル1の上縁を挟
着している。挟着される金属パネル1の上縁は、直角に
折曲して挟着プレート4に沿う形状としている。下側の
挟着プレート4は、金属パネル1の下縁を挟着して固定
している。
【0017】図3と図5のドアは、表面側の金属パネル
1を、中央金属パネル1Aと、その両側に配設している
両側金属パネル1Bからなる3枚の金属パネルで構成し
ている。図6のドアは、1枚の金属パネル1を表面側に
配設している。これらのドアは、表面側の金属パネル1
にのみ波形成形部6を設けている。図示しないが、本発
明のドアは、両面の金属パネルに波形成形部を設けるこ
ともできる。
【0018】ドアの金属パネル1は、厚さを0.5〜1
mmとする鋼板である。金属パネル1は、あらかじめ表
面に化粧シートを接着している。化粧シートを接着する
状態で波形成形部6を設ける。中央金属パネル1Aは、
波形成形部6によって曲げ強度が向上される。したがっ
て、中央金属パネル1Aは、両側金属パネル1Bよりも
薄い金属パネル1を使用して同じ強度にできる。
【0019】中央金属パネル1Aと両側金属パネル1B
との間には、両金属パネル1を固定するために中間枠7
を固定している。中央金属パネル1Aと両側金属パネル
1Bは、中間枠7の裏面にネジ止め、接着、挟着等の方
法で固定される。この図のドアは、中間枠7と波形成形
部6のある中央金属パネル1Aとで、極めて美しいデザ
インにでき、しかもコンシデンス効果による遮音特性の
低下を有効に防止できる。
【0020】図のドアは、中央金属パネル1Aの幅をド
ア全体の約25%としている。中央金属パネル1Aの幅
は、ドア全体の5〜50%とすることができる。中央金
属パネル1Aの幅を広くすると、コンシデンス効果によ
る遮音特性の低下をより有効に防止できる。ただ、中央
金属パネル1Aは波形成形部6を設けているので、幅を
広くすると使用する金属パネル1の面積が大きくなっ
て、金属パネル1のコストが高くなる。
【0021】図3と図4に示すドアは、中央金属パネル
1Aの両側部分に波形成形部6を設けている。両側部分
に波形成形部6を設けた中央金属パネル1Aは、使用す
る金属パネル1の面積を小さくできるので、低コストに
できる。図5に示すドアは、中央金属パネル1Aのほぼ
全体に波形成形部6を設けている。この中央金属パネル
1Aは、コンシデンス効果による遮音特性の低下をより
有効に防止できる。さらに、図6と図7に示すドアは、
金属パネル1のほぼ中央部に、帯状に波形成形部6を設
けている。ただ図示しないが、金属パネルは、複数列の
帯状に波形成形部を設けることもできる。
【0022】金属パネル1の波形成形部6は、ドアの内
部における音の反射を乱して、コンシデンス効果による
音の遮断特性の低下を防止する。波形成形部6は、波の
ピッチを3〜10mm、波の高さを5〜10mmとす
る。さらに、波形成形部6は、トータル幅を40mm以
上として、全長をドア全体の80〜100%とする。さ
らにまた、波形成形部6に設ける波の数は、図6に示す
ように、1枚で構成される金属プレート1の場合には4
〜300とし、図3〜図5に示すように、中央金属パネ
ル1Aに設ける場合には4〜150とすることができ
る。
【0023】波形成形部6のピッチは、長すぎても短す
ぎても、コンシデンス効果による遮音特性の悪化を有効
に阻止できなくなる。ピッチが反射する音の周波数に影
響を与えるからである。コンシデンス効果で遮音特性が
悪化する周波数領域の音をより有効に遮断するために、
本発明のドアは、金属パネル1の波形成形部6のピッチ
を以上の範囲に特定している。
【0024】さらに、波形成形部6の波の高さも、ドア
の遮音特性に影響を与える。波を低くして平面に近付け
ると、コンシデンス効果による遮音特性の低下を有効に
阻止できなくなる。波を高くすると遮音特性は向上する
が、波形成形部6を設けるための平面状の金属パネルの
幅を広くする必要があって、金属パネルのコストが高く
なる。このため、遮音特性と金属パネルのコストを考慮
して、波形成形部6の波の高さを前述の範囲とする。
【0025】さらに、波形成形部6のトータル幅も、波
の高さと同じで、狭すぎるとコンシデンス効果による遮
音特性の低下を有効に阻止できなくなり、反対に広くす
ると金属パネルのコストが高くなる。また、波形成形部
6はドアの表面のデザインにも影響を与える。このた
め、波形成形部6の幅は、要求される遮音特性と、金属
パネルのコストと、デザインを考慮して前述の範囲とす
る。
【0026】また、波形成形部6の全長は、好ましくは
図3と図5と図6に示すように、金属パネル1の上端か
ら下端まで設けて全体の高さの100%とする。この金
属パネル1は、上下に延長して波形に成形できるので、
もっとも能率よく折曲加工できる。また、波形成形部6
の面積を大きくできるので、コンシデンス効果による遮
音特性の低下も有効に阻止できる。ただ、図示しない
が、本発明のドアは、波形成形部の全長をドアの高さの
80%以上として、コンシデンス効果による遮音特性の
低下を有効に防止することもできる。
【0027】金属パネル1は、図9と図10に示す第1
金型8Aと第2金型8Bを使用して波形に加工する。図
の金型8は、第1金型8Aを水平に固定し、この上に金
属パネル1を載せ、第2金型8Bをシリンダー、カム、
クランク等で水平の姿勢で降下させて、金属パネル1を
波形に成形プレスする。金型8は、全体の波形成形部6
を1回でプレス成形するのではない。波形成形部6は、
1列〜複数列をプレスした後、隣の波形をプレス成形
し、このプレスを複数回繰り返して、波形成形部6の全
体を波形に成形する。図に示す金型8は、1回のプレス
で1列の波形を成形する。
【0028】図の第1金型8Aは、互いに平行に配設し
ている成形溝9とガイド溝10とからなる2列の溝を有
する。図の金型8は、1回のプレス成形で1列の波を成
形するので、1列の成形溝9とガイド溝10とを設けて
いるが、1回のプレス成形で2列の波を成形する金型8
は、2列の成形溝9とガイド溝10を有する。したがっ
て、第1金型は、1回に成形する波の数によって、複数
列の成形溝とガイド溝を設ける。
【0029】第1金型8Aは、波形に成形された部分を
押し潰すことなく、次々と隣の波形を成形できるよう
に、ガイド溝10よりも送り出し側、図においてガイド
溝10の右側を低くして非プレス成形部11としてい
る。非プレス成形部11は、上面レベルを、ガイド溝1
0の底面に等しく、あるいはこれより低くしている。
【0030】第1金型8Aは、成形溝9よりも送り込み
側、図において成形溝9の左側を、波形に成形されない
平面状の金属パネル1を挟着できる位置まで高くして挟
着部12としている。この第1金型8Aは、波形に成形
するときに、図10に示すように、成形されない金属パ
ネル1の平面部を挟着部12で挟着できるので、金属パ
ネル1をより高い平面度に保持しながら、波形成形部6
を設けることができる。ただ、挟着部の上面を非プレス
成形部の位置まで低くして、金属パネルを波形に成形す
ることもできるのはいうまでもない。
【0031】第2金型8Bは、第1金型8Aの成形溝9
に圧入されるプレス凸条13とガイド溝10に案内され
るガイド凸条14とを有する。ガイド凸条14は、図9
に示すように、プレス凸条13よりも突出する位置に弾
性的に押し出されている。ガイド凸条14は、第2金型
8Bの本体部に、プレス方向に移動できるように連結し
ている。図の第2金型8Bは、上下にプレスするので、
上下方向に延長して摺動溝15を設け、この摺動溝15
に沿って上下に移動できるようにガイド凸条14を配設
している。したがって、ガイド凸条14を摺動溝15に
案内している部分の幅は、摺動溝15の内幅にほぼ等し
く、上下に摺動して移動できるようにしている。
【0032】さらに、第2金型8Bは、ガイド凸条14
を弾性体16で本体部に連結して、本体部から弾性的に
押し出している。図の第2金型8Bは、弾性体16をバ
ネとしているが、弾性体にはガイド凸条を弾性的に押し
出しできる全てのもの、たとえば、シリンダー等も使用
できる。ガイド凸条14は、図9で示す位置まで突出さ
れて、金属パネル1の波形に成形された部分に案内され
る。ガイド凸条14は、プレス凸条13よりも突出する
位置まで突出される。金属パネル1をプレス成形すると
き、ガイド凸条14が波形に成形された部分に案内され
て、金属パネル1の位置ずれを阻止し、この状態で、プ
レス凸条13が金属パネル1を波形にプレス成形する。
【0033】ガイド凸条14は、プレス凸条13で金属
パネル1をプレスするとき、図10に示すように、プレ
ス凸条13の位置まで押し込まれる。図10の第2金型
8Bは、非プレス成形部11と対向する位置にも、非プ
レス成形部17を設けている。この非プレス成形部17
は、第2金型8Bを降下させるときに、波形に成形され
た部分を押し潰すことなく、波形成形部6の上面に接触
し、あるいは接触しない高さとしている。
【0034】さらに、図の第2金型8Bは、第1金型8
Aの挟着部12と対向する部分を、波形に成形されない
平面状の金属パネル1を挟着する挟着部18としてい
る。この金型18は、金属パネルを波形に成形するとき
に、図10に示すように、成形されない金属パネル1の
平面部を、挟着部18と挟着部12とで挟着して、この
部分をより高い平面度に保持する。
【0035】以上の第1金型8Aと第2金型8Bを使用
して、以下の工程でドアの金属パネル1をプレス成形す
る。 第2金型8Bを上昇させて、互いに開かれた第1金
型8Aと第2金型8Bの間に金属パネル1をセットす
る。金属パネル1は、波形成形部6の先端部となる位置
を成形溝9の真上に位置させて、第1金型8Aの上に仮
止めして固定する。
【0036】 第2金型8Bを降下させて、第1金型
8Aと第2金型8Bとを互いに接近させて、金属パネル
1を成形溝9とプレス凸条13とで挟着して、最初の1
列の波形を成形する。
【0037】 第2金型8Bを上昇して、第2金型8
Bを第1金型8Aから分離した状態で、金属パネル1
を、成形溝9とガイド溝10とに直交する方向に移動す
る。移動量は、最初に成形された波形をガイド溝10に
案内する位置とする量である。
【0038】 その後、第2金型8Bをシリンダー等
で降下させると、ガイド凸条14がガイド溝10に案内
している最初の波形成形部6に挿入され、その後、プレ
ス凸条13が成形溝9に圧入されて、2列目の波形を成
形する。ガイド凸条14が、先に成形された波形に案内
された状態で、金属パネル1は位置ずれしないように固
定される。この状態で、プレス凸条13が成形溝9に圧
入されて、金属パネル1に次の波形を成形するので、金
属パネル1は、最初に成形した波形に正確に合う波形と
して次の波形が成形される。
【0039】その後、との工程を繰り返して、複数
列の波形成形部6をプレス成形する。
【0040】
【発明の効果】本発明のドアは、コンシデンス効果によ
る遮音特性の悪化を有効に阻止して、人間の耳の感度が
高くなる周波数領域の音を有効に遮音できる特長があ
る。本発明のドアの遮音特性を、図1に鎖線で示してい
る。この図に示すように、本発明のドアは、コンシデン
ス効果による遮音特性の悪化を極めて少なくできる。こ
の図は、片方の金属パネルに波形成形部を設けたドアの
遮音特性を示している。波形成形部を設けている中央金
属パネルには0.6mm厚の鋼板を使用して、図3に示
すように、波形成形部をドアの上端から下端まで延長し
て設け、さらに、波形成形部は、波のピッチを5mm、
波の高さを7.5mm、波形成形部を中央金属パネルの
両側にトータル幅が60mmとなるようにし、さらに、
遮音材としてガラスウールを充填したドアの特性を示し
ている。図1の実線で示す従来のドアの遮音特性は、金
属パネルの厚さを0.8mmとし、両面の金属パネルを
波形成形部のない平面状としたもので、遮音材として
は、図1の鎖線で示す遮音特性を測定した本発明の実施
例のドアと同じガラスウールを充填したものである。
【0041】この図1に示すグラフから明らかなよう
に、本発明のドアは、コンシデンス効果による遮音特性
の悪化を有効に解消する。この優れた遮音特性は、本発
明のドアが、片面あるいは両面の金属パネルに独特の波
形成形部を設けることによって、両面の金属パネルの間
における音の反射や共振を有効に阻止して、特定の周波
数領域の音を有効に遮断しているからである。コンシデ
ンス効果は、両面の金属パネルによってドアの内部に空
洞ができ、この空洞が共振することによって金属パネル
を振動して、特定の周波数領域で音の遮断特性を低下さ
せる現象である。本発明の金属パネルは、独特の波形成
形部を設けて、音の反射特性を変更して、コンシデンス
効果の悪い影響を有効に防止する。
【0042】さらに、本発明のドアに使用する金属パネ
ルの加工方法は、金属パネルを平面状に保持しながら波
形に成形できる特長がある。それは、本発明の加工方法
が、独特の金型を使用して、金属パネルを波形にプレス
加工するからである。本発明の金属パネルの加工方法
は、平行な成形溝とガイド溝のある第1金型と、成形溝
に挿入されるプレス凸条と、ガイド溝に案内される出入
りできるガイド凸条のある第2金型で金属パネルをプレ
スして成形する。さらに、本発明の加工方法は、第1金
型と第2金型で金属パネルを波形に成形した後に、両金
型を離し、成形された金属パネルを、成形溝とガイド溝
とに直交する方向に移動させて、波形に成形された部分
をガイド溝に案内し、この状態で第1金型と第2金型と
を接近させて、ガイド凸条を成形された波形の溝部に入
れて、ガイド凸条とガイド溝とで金属パネルの波形成形
部を挟着して位置決めし、この状態でさらに、第1金型
と第2金型とを接近して、プレス凸条と成形溝とで金属
パネルを挟着して波形に成形する。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物用のドアの遮音特性を示すグラフ
【図2】ラウドネス特性を示すグラフ
【図3】本発明の実施例1のドアの正面図
【図4】図3に示すドアの水平断面図
【図5】本発明の実施例2のドアの正面図
【図6】本発明の実施例3のドアの正面図
【図7】図6に示すドアの水平断面図
【図8】図6に示すドアの縦断面図
【図9】金属パネルを加工する金型の第2金型を上昇さ
せた状態を示す拡大断面図
【図10】金属パネルを加工する金型の第2金型を降下
させた状態を示す拡大断面図
【符号の説明】
1…金属パネル 1A…中央金属パネル 1
B…両側金属パネル 2…枠材 2A…縦枠 2
B…横枠 3…遮音材 4…挟着プレート 5…止ネジ 6…波形成形部 7…中間枠 8…金型 8A…第1金型 8
B…第2金型 9…成形溝 10…ガイド溝 11…非プレス成形部 12…挟着部 13…プレス凸条 14…ガイド凸条 15…摺動溝 16…弾性体 17…非プレス成形部 18…挟着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶川 壽幸 徳島県麻植郡川島町大字三ツ島字新田179 番地の1 日本フネン株式会社内 Fターム(参考) 2E039 BB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に金属パネル(1)を固定してなる建
    物用のドアにおいて、片方または両方の金属パネル(1)
    に、縦方向に延長して複数列の波形成形部(6)を設けて
    おり、この波形成形部(6)は、波のピッチを3〜10m
    m、波の高さを5〜10mmとし、さらに、波形成形部
    (6)はトータル幅を40mm以上として、全長をドア全
    体の80%以上としていることを特徴とする建物用のド
    ア。
  2. 【請求項2】 波形成形部(6)の波の数が4〜300で
    ある請求項1に記載される建物用のドア。
  3. 【請求項3】 ドアの金属パネル(1)を、中央金属パネ
    ル(1A)と、この中央金属パネル(1A)の両側に配設してい
    る両側金属パネル(1B)の3枚の金属パネル(1)で構成
    し、中央金属パネル(1A)に波形成形部(6)を設けている
    請求項1に記載される建物用のドア。
  4. 【請求項4】 中央金属パネル(1A)の両側部分に波形成
    形部(6)を設けている請求項3に記載される建物用のド
    ア。
  5. 【請求項5】 表面を波形に折曲加工している建物用の
    ドアに使用する金属パネルの加工方法であって、以下の
    構造の第1金型(8A)と第2金型(8B)を使用して、以下の
    工程で金属パネル(1)を波形に成形する建物用のドアに
    使用する金属パネルの加工方法。 (a) 第1金型(8A)は、互いに平行に配設している成
    形溝(9)とガイド溝(10)とからなる複数列の溝を有す
    る。 (b) 第2金型(8B)は、第1金型(8A)の成形溝(9)に
    圧入されるプレス凸条(13)とガイド溝(10)に案内される
    ガイド凸条(14)とを有する。 (c) ガイド凸条(14)は、プレス凸条(13)よりも突出
    する位置に弾性的に押し出されている。 (d) 第1金型(8A)と第2金型(8B)の間に金属パネル
    (1)を配設し、第1金型(8A)と第2金型(8B)とを互いに
    接近させて、金属パネル(1)を成形溝(9)とプレス凸条(1
    3)とで挟着して波形に成形する。 (e) 第1金型(8A)と第2金型(8B)を離した状態で、
    成形された金属パネル(1)を、成形溝(9)とガイド溝(10)
    とに直交する方向に移動させて、波形に成形された部分
    をガイド溝(10)に案内し、この状態で第1金型(8A)と第
    2金型(8B)とを接近させて、ガイド凸条(14)を成形され
    た波形の溝部に入れて、ガイド凸条(14)とガイド溝(10)
    とで金属パネル(1)の波形成形部(6)を挟着して位置決め
    し、この状態でさらに、第1金型(8A)と第2金型(8B)と
    を接近して、プレス凸条(13)と成形溝(9)とで金属パネ
    ル(1)を挟着して波形に成形する。
  6. 【請求項6】 第1金型(8A)が1列の成形溝(9)と1列
    のガイド溝(10)を有し、第2金型(8B)が1列のプレス凸
    条(13)と1列のガイド凸条(14)とを有し、第1金型(8A)
    と第2金型(8B)とを接近させて、1列の波形を成形し
    て、複数列の波形成形部(6)を成形する請求項5に記載
    される建物用のドアに使用する金属パネルの加工方法。
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