JP2001277448A - 易開封複合フイルム - Google Patents

易開封複合フイルム

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JP2001277448A
JP2001277448A JP2000090419A JP2000090419A JP2001277448A JP 2001277448 A JP2001277448 A JP 2001277448A JP 2000090419 A JP2000090419 A JP 2000090419A JP 2000090419 A JP2000090419 A JP 2000090419A JP 2001277448 A JP2001277448 A JP 2001277448A
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layer
propylene
sealing
film
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JP2000090419A
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Kazuhiro Ogauchi
一弘 小河内
Yoichiro Kadota
洋一郎 門田
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Toray Advanced Film Co Ltd
Original Assignee
Toray Plastic Films Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、フレキシブル包装袋用途のシーラン
トフイルムにおいて、易開封性はもとより、低温ヒート
シール性、広いヒートシール温度範囲、剥離面外観およ
び加工適性の諸特性をバランス良く同時に満たす易開封
複合フイルムを提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の易開封複合フイルムは、少なくと
も(A)、(B)2層からなる複合フイルムであって、
該(A)層はポリプロピレン系共重合体に低密度ポリエ
チレン10〜25重量%と、エチレン−プロピレンゴム
およびエチレン−プロピレン−ブテン−1ゴムから選ば
れた少なくとも1種を5〜15重量%配合し、かつ、該
低密度ポリエチレンおよび該ゴムの総和が30重量%以
下であり、該(B)層はプロピレン系重合体であること
を特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライラミネート
またはポリエチレン押出ラミネートにより基材と積層し
得る易開封複合フイルムに関し、更に詳しくは易開封ポ
リオレフィン系複合シーラントフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】スナック菓子、米菓、および雑貨類の包
装体は、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体や
エチレン−プロピレン共重合体などからなるシーラント
フイルムをドライラミネートまたは押出ラミネートなど
の方法により主には延伸ポリプロピレンフイルムなどの
基材と積層し、このラミネート品をヒートシールによ
り、多くはピロー袋、三方シール袋などと呼ばれる形態
で製袋され供給されている。
【0003】しかし、従来の方法からなる包装体のシー
ル強度は2kg/15mm以上と大き過ぎるため、子供や老人
などの指先の力で簡単に開封できないものが多く、これ
を改善すべく近年易開封包装体の要求が強まりつつあ
る。
【0004】易開封性フイルムは、例えば特開昭63−
179741号公報、特開平6−328639号公報に
見られるが、これらはポリプロピレン成型容器などの蓋
材シーラントフイルムを前提とするものであり、フレキ
シブル包装袋用途のシーラントフイルムに対しては十分
対応し得るものではなかった。また従来の易開封性フイ
ルムは易開封力を与えるヒートシール温度範囲が狭いた
め、特に、高速製袋を要求される用途に使用するには問
題も多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フレキシブ
ル包装袋用途のシーラントフイルムにおいて、かかる従
来技術におけるこのような難点を解決し、易開封性はも
とより、低温ヒートシール性、広いヒートシール温度範
囲、剥離面外観および加工適性の諸特性をバランス良く
同時に満たす易開封複合フイルムを提供せんとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の易開封複合フイルムは、少なく
とも(A)、(B)2層からなる複合フイルムであっ
て、該(A)層はポリプロピレン系共重合体に低密度ポ
リエチレン10〜25重量%と、エチレン−プロピレン
ゴムおよびエチレン−プロピレン−ブテン−1ゴムから
選ばれた少なくとも1種を5〜15重量%配合し、か
つ、該低密度ポリエチレンおよび該ゴムの総和が30重
量%以下であり、該(B)層はプロピレン系重合体であ
ることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり易開
封性はもとより、低温ヒートシール性、広いヒートシー
ル温度範囲、剥離面外観および加工適性の諸特性をバラ
ンス良く同時に満たす易開封複合フイルムについて、鋭
意検討し、片面に、ポリプロピレン系共重合体に、低密
度ポリエチレンと、エチレン−プロピレンゴムおよびエ
チレン−プロピレン−ブテン−1ゴムから選ばれた少な
くとも1種とを、それぞれ特定量配合した(A)層を設
けてプロピレン複合フィルムとし、これをシーラント材
として用いてみたところ、かかる課題を一挙に解決する
ことを究明したものである。
【0008】本発明の易開封複合フイルムの主たる使用
方法は、たとえばB層に延伸ポリプロピレンフィルムや
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの延伸フ
ィルムを貼り合わせた後、該(A)層どうしを向かい合
わせて、ヒートシールして製袋するものである。そのシ
ール部を剥離するときの剥離挙動は、熱融着した該
(A)層の内部凝集破壊が進行することにより開封に至
るものである。本発明の易開封複合フイルムの剥離力
は、(A)層、(B)層間の層間接着力および構成され
る積層体の各層間接着力よりも小さいところに特徴を有
し、かかる剥離挙動は、一般に凝集剥離タイプとよばれ
るものである。かかる凝集剥離タイプのものは、界面接
着力に起因する界面剥離タイプや層間接着力に起因する
層間剥離タイプの剥離機構とは区別されるものである。
【0009】本発明の易開封複合フイルムは、少なくと
も(A)、(B)2層からなる複合フイルムであるが、
該(A)層は、ポリプロピレン系共重合体に、低密度ポ
リエチレンを10〜25重量%と、エチレン−プロピレ
ンゴムおよびエチレン−プロピレン−ブテン−1ゴムか
ら選ばれた少なくとも1種を5〜15重量%とを、それ
ぞれ配合し、かつ、該低密度ポリエチレンおよび該ゴム
の総和が30重量%以下のものであることが必要であ
る。
【0010】本発明における(A)層の主成分を構成す
るポリプロピレン系共重合体としては、エチレン−プロ
ピレン−ブテン−1共重合体およびエチレン−プロピレ
ン共重合体が好ましく用いられ、これらの少なくとも1
種が使用される。かかるポリプロピレン系共重合体の中
でも、融点が、好ましくは120℃〜150℃、さらに
好ましくは125℃〜135℃であるものが使用され
る。
【0011】すなわち、かかるポリプロピレン系共重合
体として、融点が150℃を越えるものを使用すると、
シール強度を維持するために製袋速度を落とさざるを得
ず、製袋時の生産性が落ちる恐れがあり、またシーラー
温度を上げてこれに対処しても、外層ラミネート基材の
熱劣化やシール部の熱収縮などの欠点に結び付く恐れが
ある。更に、かかる(A)層の融点が高くなると、特に
ピロー袋において、袋上下のシール部と背シールの重な
り合った部分の気密性が悪くなり、内容物保持性が劣り
好ましくない。逆に該融点が120℃未満であると、フ
イルムの腰が弱くなりすぎ、スリットやラミネート工程
でのハンドリングに悪影響を与えたり、製袋品の開口性
が悪化するなどの問題を生ずる恐れがある。さらにかか
る(A)層の融点が低くなりすぎると、一般に内容物の
自動充填時にシール際の後退、すなわちホットタック性
不良を生じやすくなり好ましくない。
【0012】また、かかるポリプロピレン系共重合体の
MFRは、好ましくは2.0〜10.0g/10分、さら
に好ましくは5.0〜8.5g/10分の範囲にあるもの
が好ましく使用される。MFRが2.0g/10分未満で
あると、押出し機のモーター負荷が大きくなり、生産性
が低下する恐れがある。また、MFRが10.0g/10
分を越えると、フイルムの外観不良やブロッキングをも
たらす恐れがある。
【0013】また、かかるポリプロピレン系共重合体に
混合される低密度ポリエチレンは、好ましくは密度が
0.915〜0.925で、MFRが好ましくは50〜
150g/10分の範囲にあるものが使用されるが、か
かる低密度ポリエチレンを(A)層に加えることによ
り、ヒートシール部の(A)層の凝集剥離力を低下させ
ることができる。
【0014】ただし、(A)層の低密度ポリエチレンの
配合量が10重量%未満であると、ヒートシール強度が
大きくなり過ぎ、易開封性を得ることが困難となる。ま
た、該配合量が25重量%を超えると、ヒートシール強
度が小さくなり過ぎ、袋内容物の保持に関し悪影響をも
たらす。
【0015】また、さらに、かかる低密度ポリエチレン
のMFRが50g/10分未満であると、ヒートシール
部を剥離するとき、いわゆる毛羽立ちなど剥離面外観の
悪化をもたらす傾向が出てくる。逆に、該MFRが15
0g/10分を超えると、フイルムの透明性が悪化す
る。
【0016】かかる低密度ポリエチレンは、好ましくは
融点が110℃〜120℃の範囲にあるものが使用さ
れ、さらに製膜時の架橋反応によるゲル化物の発生を押
さえるため、酸化防止剤が配合されているものが好まし
く使用される。また、かかる低密度ポリエチレンには、
本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の添加剤を必
要に応じて含むことができる。
【0017】さらに、かかるポリプロピレン系共重合体
に混合されるエチレンプロピレンゴムおよびエチレンプ
ロピレン−ブテン1ゴムは、好ましくは密度0.86〜
0.88のものがよい。該ゴムは、低温域のヒートシー
ル強度を高めることができ、易開封力を与えるシール温
度範囲を拡大することができる。
【0018】次に、かかるポリプロピレン系共重合体に
混合されるエチレン−プロピレンゴムおよびエチレン−
プロピレン−ブテン−1ゴムから選ばれた少なくとも1
種の配合量は、5〜15重量%である必要がある。すな
わち該配合量が5重量%未満であると、低温域のヒート
シール強度を高める効果は大きく減少し、配合量が15
重量%を超えると製膜時にホッパー下部で原料が融着
し、原料供給トラブルが発生したり、又、フイルムのブ
ロッキングが大きくなり、袋の開口性不良を生ずるなど
の恐れがある。
【0019】また、その配合量の総和は、前記低密度ポ
リエチレンと合わせて、トータルで30重量%以下に制
御する必要がある。すなわち配合量の総和が30重量%
を越える場合、(A)層の凝集力が著しく低下するた
め、ヒートシール強度が小さくなり過ぎ、袋内容物の保
持に関し悪影響をもたらす。
【0020】本発明における(B)層は、プロピレン系
共重合体であることが必要であり、具体的にはエチレン
−プロピレン共重合体もしくはエチレン−プロピレン−
ブテン−1共重合体が好ましく使用されるが、プロピレ
ンホモ重合体であってもよい。
【0021】かかるポリプロピレン系共重合体またはプ
ロピレンホモ重合体としては、MFRが2.0〜10.
0g/10分の範囲にあるものが好ましく使用される。M
FRが2.0g/10分未満であると、押出し機のモータ
ー負荷が大きくなり生産性が低下する恐れがある。MF
Rが10.0g/10分を越えると、フイルムの外観不良
をもたらす恐れがある。また、かかる(B)層には、2
0重量%以下の範囲であれば(A)層の構成物が含まれ
てもよいし、また、さらに本発明を阻害しない限り、他
の成分からなる複数の層から(B)層が構成されてもよ
い。
【0022】本発明における易開封複合フイルムのヒー
トシール部に於ける(A)層と(B)層の層間密着力
は、開封時に層間剥離を生じさせないために、(A)層
の凝集剥離力より大きいものでなければならない。
【0023】本発明に於ける易開封複合フイルムの厚さ
は生産性、経済性、用途などにより適宜決められるが
(A)層の厚み比は2〜20μmであることが好まし
い。
【0024】(A)層の厚みが2μmより小さいとヒー
トシール強度が大きくなりすぎ、また(A)層の厚みが
20μmより大きい場合は透明性の悪化やフイルムの腰
が弱くなりすぎるなどの悪影響をもたらす。
【0025】本発明に於ける(B)層は、ドライラミネ
ートによる場合は(B)層表面に通常工業的に採用され
ている方法であるコロナ放電処理、火炎処理、プラズマ
処理、オゾン処理などの方法により基材との十分な接着
力を得ることができる。
【0026】一方、本発明における(B)層は、ポリエ
チレン押出ラミネートによる場合は(B)層表面にアン
カーコート処理をしたり、(B)層表面に低密度ポリエ
チレンとポリプロピレン系共重合体などからなる層を積
層するなどの方法により基材との十分な接着力を得るこ
とができる。
【0027】本発明の易開封複合フイルムの製膜方法
は、特に制限は受けないが、インフレーション法、Tダ
イ法など公知の製膜装置を用いることができるが、特に
Tダイ法が好適である。
【0028】Tダイ法による本発明の易開封複合フイル
ムの製膜方法の一例を、以下に説明する。
【0029】まず、メイン押出機に本発明に於ける
(B)層を構成する原料を、一方サブ押出機には(A)
層を構成する各原料をブレンドしたものをそれぞれ供給
し、熔融させた後、それぞれの層の厚み比に応じた押出
量を設定し、複合Tダイから押出しを行なう。
【0030】ついで冷却水を通水した冷却ロールに、熔
融押出しした該樹脂組成物を圧着冷却し、希望の厚みの
フイルムにした後、引取機を通して所定の巻き長さに巻
き上げる。
【0031】押出温度は低い方が好ましいが、低すぎる
と押出機のモーター負荷が大きくなり、生産性が低下し
たり、フイルムの表面特性などに悪影響を与えることが
あるので200〜250℃が好ましく、Tダイ温度もこ
れと同程度の温度域が好ましい。
【0032】冷却ロール温度は高すぎるとフイルムの透
明性が悪くなり、低すぎるとフイルムの腰が弱くなるな
どの欠点がでるので30〜60℃が好ましい。
【0033】本発明の易開封複合フイルムは、フレキシ
ブル包装袋用途として、広いシール温度域での易開封性
のほか、低温ヒートシール性、気密性、および剥離面外
観の諸特性をバランス良く同時に満たし、また、加工適
性も良好な包装体のシーラント材として好適に使用する
ことができる。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例によって
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0035】本発明で用いた特性の測定法ならびに効果
の評価方法を下記する。
【0036】(1)融点 示差走査型熱量計(DSC)を用い、昇温速度10℃/
分の条件で測定したときの結晶融解に伴う吸熱カーブの
ピーク温度を融点とした。
【0037】(2)MFR JIS K 6758 による。(ポリプロピレン系共
重合体) JIS K 7210 による。(プロピレンホモ重合
体) JIS K 6922−2 による。(低密度ポリエチ
レン) (3)密度 JIS K 6760 による。
【0038】(4)ヘイズ JIS K 7105 による。
【0039】(5)フイルム厚み JIS K 7130 による。
【0040】(6)ヒートシール強度 延伸ポリプロピレンフイルム20μm/シーラントフイ
ルム(本発明による易開封複合フイルムなど)のドライ
ラミネートによる積層体を、テスター産業株式会社製ヒ
ートシーラー(型式 TP−701−B)平板シールバ
ーを用いて、両面加熱、圧力1kg/cm2、加圧時間0.
5秒でシールし、このシール部から15mm幅で4個サン
プリングする。これらのサンプルを株式会社オリエンテ
ック製テンシロン(型式 RTC−1210A)で引張
速度300mm/分、90度剥離したときの4個の最大強
度の平均値をヒートシール強度 (単位;kg/15mm)と
した。
【0041】(7)剥離面外観 上記(6)の測定サンプル剥離面のケバ立ちや不規則な
破れ方などを目視観察し、下記の評価基準に基づいて判
断した。
【0042】◎:剥離面がスムースで、毛羽立ちがなく
外観良好である。
【0043】○:毛羽立ちがあるが、実用に差し支えな
い。
【0044】×:毛羽立ちが目立ち、外観不良である。
【0045】(8)シール開始温度 上記(6)の方法により低温度域から順次5℃間隔に温
度を上げていき各温度でのヒートシール強度を求め、ヒ
ートシール強度のヒートシール温度依存性の曲線を描
き、この曲線が0.5kg/15mmを示すヒートシール温度
をシール開始温度とした。
【0046】上記シール開始温度が135℃以下のもの
を良好とした。
【0047】(9)シール温度範囲 上記(6)の方法により得られたヒートシール強度が
0.5kg/15mmから1.5kg/15mmの範囲内に対応する
ヒートシール温度の範囲をシール温度範囲とした。ただ
しヒートシール温度が150℃を超えるとシール部外観
が悪化するのでヒートシール温度の上限を150℃とし
た。
【0048】上記シール温度範囲が15℃以上のものを
良好とした。
【0049】(10)開封性 上記(6)記載のヒートシール強度が0.5〜1.5kg
/15mmのものを易開封性が良好とした。 実施例1 2台の押出機を用いて、1台の押出機から融点128
℃、MFR6g/10分のエチレン−プロピレン−ブテン
−1共重合体(以下EPBと略す)82.5重量%と密
度0.919、MFR75g/10分の低密度ポリエチレ
ン(以下LDPEと略す)10重量%とMFR6g/10
分のエチレン−プロピレンゴム(以下EPRと略す)を
混合して220℃で溶融して押出し(A)層となし、一
方他の押出機から融点137℃、MFR6g/10分のE
PBを220℃で溶融して押出し(B)層となし、共押
出ダイで積層してフィルム状に押出し、次いで45℃の
冷却ロ−ルで冷却固化し、コロナ放電処理して(A)層
の厚みが6μm、(B)層の厚みが24μm、総厚み3
0μmの複合フィルムを得た。得られた複合フィルム
は、表1に示すようにシール温度範囲が28℃と広く、
シール開始温度も118℃で良好、ヘイズも2.9%で
良好であり、かつケバ立ちのない良好な剥離面外観を有
したものであった。
実施例2〜4 (A)層の原料組成、厚さを表1に記載のように変更す
る以外は、実施例1と全く同様にして、実施例2、3、
4、の複合フィルムを得た。得られた複合フィルムは、
表1に示すようにいずれもシール温度範囲、シール開始
温度、ヘイズ、かつ剥離面外観に於いて良好なものであ
った。 実施例5 (A)層にエチレン−プロピレン−ブテン−1ゴム(以
下EPBRと略す)を使用し、その原料組成、厚さを表
1に記載のように変更する以外は、実施例1と全く同様
にして実施例5の複合フィルムを得た。得られた複合フ
ィルムは、表1に示すようにシール温度範囲、シール開
始温度、ヘイズ、かつ剥離面外観に於いて良好なもので
あった。 実施例6 (A)層に融点144℃、MFR6g/10分のエチレン
−プロピレン共重合体(以下EPと略す)を使用し、そ
の原料組成を表1に記載のように変更する以外は、実施
例1と全く同様にして実施例6の複合フィルムを得た。
得られた複合フィルムは、表1に示すようにシール温度
範囲、シール開始温度、ヘイズ、かつ剥離面外観に於い
て良好なものであった。 実施例7 (A)層にMFR140g/10分のLDPEを使用し、
その原料組成を表1に記載のように変更する以外は、実
施例1と全く同様にして実施例7の複合フィルムを得
た。得られた複合フィルムは、表1に示すようにシール
温度範囲、シール開始温度、ヘイズ、かつ剥離面外観に
於いて良好なものであった。 実施例8 (A)層にMFR60g/10分のLDPEを使用し、そ
の原料組成を表1に記載のように変更する以外は、実施
例1と全く同様にして実施例8の複合フィルムを得た。
得られた複合フィルムは、表1に示すようにシール温度
範囲、シール開始温度、ヘイズ、かつ剥離面外観に於い
て良好なものであった。 実施例9 (A)層にEPRを4重量%、EPBRを4重量%を配
合し、その原料組成を表1に記載したように変更する以
外は、実施例1と同様にして複合フィルムを得た。
【0050】得られた複合フィルムは、表1に示すよう
にシール温度範囲、シール開始温度、ヘイズ、かつ剥離
面外観において良好なものであった。 比較例1 (A)層の原料組成をEPB100重量%とする以外
は、実施例1と全く同様にして総厚み30μmの複合フ
ィルムを得た。得られた複合フィルムはヒートシール温
度に対し、急激にヒートシール強度が上昇するためシー
ル温度範囲は5℃と狭く、易開封性に劣り、また剥離面
外観の不良なものであった。 比較例2 (A)層のLDPEを5重量%と減らし、表1の原料組
成とする以外は、実施例1と全く同様にして総厚み30
μmの複合フィルムを得た。得られた複合フィルムのシ
ール温度範囲は13℃と狭く、易開封性に劣り、また剥
離面外観の不良なものであった。 比較例3 (A)層のLDPEを30重量%と増し、表1の原料組
成とする以外は、実施例1と全く同様にして総厚み30
μmの複合フィルムを得た。得られた複合フィルムはシ
−ル強度が弱過ぎて、包装袋にした場合破袋の恐れのあ
るものであった。 比較例4 (A)層のEPRを0重量%とし、表1の原料組成とす
る以外は、実施例1とと全く同様にして総厚み30μm
の複合フィルムを得た。得られた複合フィルムのシール
温度範囲は9℃と狭く、シール開始温度も141℃と易
開封性に劣るものであった。 比較例5 (A)層のLDPEを25重量%とし、表1の原料組成
とする以外は、実施例1と全く同様にして総厚み30μ
mの複合フィルムを得た。得られた複合フィルムのシー
ル温度範囲は5℃と狭く、シール開始温度も145℃と
易開封性に劣るものであった。 比較例6 (A)層の厚みを1μm、LDPE15重量%とする以
外は、実施例1と全く同様にして総厚み30μmの複合
フィルムを得た。得られた複合フィルムのシール温度範
囲は10℃と狭く、剥離面外観の不良なものであった。 実施例10 (A)層のLDPEをMFR180g/10分とし、表1
の原料組成とする以外は、実施例1と全く同様にして総
厚み30μmの複合フィルムを得た。得られた複合フィ
ルムのヘイズは5.9%であり、またシール温度範囲は
9℃、シール開始温度は141℃であったが、剥離外観
は非常によかった。 実施例11 (A)層のLDPEをMFR40g/10分とし、表1の
原料組成とする以外は、実施例1と全く同様にして総厚
み30μmの複合フィルムを得た。得られた複合フィル
ムは、毛だ立ちが少しあるが、実用には問題ないもので
あった。 実施例12 (A)層の厚みを25μm、(B)層の厚みを35μm
とする以外は、実施例2と全く同様にして総厚み30μ
mの複合フィルムを得た。得られた複合フィルムは、コ
スト高で、ヘイズは6.3%であったが、他の性能は、
バランスのあるものであった。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、フレキシブル包装袋用
途として、スナック菓子、米菓、および雑貨類の包装体
のシーラント材として好適に使用される素材を提供する
ことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AA23 AB01 AC07 AD01 AD08 BA04 BA15 BA33 BB51 BB90 CA07 CA35 4F100 AK01C AK04A AK04J AK06A AK07A AK07B AK07J AK09A AK09J AK64A AK80A AL01A AL01B AL05A AN02A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C EH20 EJ37C GB15 GB23 JA06A JL14 JN08 YY00A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも(A)、(B)2層からなる
    複合フイルムであって、該(A)層はポリプロピレン系
    共重合体に低密度ポリエチレン10〜25重量%と、エ
    チレン−プロピレンゴムおよびエチレン−プロピレン−
    ブテン−1ゴムから選ばれた少なくとも1種を5〜15
    重量%配合し、かつ、該低密度ポリエチレンおよび該ゴ
    ムの総和が30重量%以下であり、該(B)層はプロピ
    レン系重合体であることを特徴とする易開封複合フイル
    ム。
  2. 【請求項2】 該複合フイルムが、共押出法によるもの
    である請求項1記載の易開封複合フイルム。
  3. 【請求項3】 該低密度ポリエチレンが、50〜150
    g/10分のメルトフローレイトを有するものである請
    求項1または2記載の易開封複合フイルム。
  4. 【請求項4】 該(A)層の厚みが2〜20μmである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の易開
    封複合フイルム。
  5. 【請求項5】 該(B)層を構成するプロピレン重合体
    が、プロピレン系共重合体又はプロピレンホモ重合体で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の易開封複合フイル
    ム。
  6. 【請求項6】 該(B)層に延伸フィルムが積層された
    ものである請求項1〜5のいずれかに記載の易開封複合
    フイルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015061795A (ja) * 2015-01-08 2015-04-02 凸版印刷株式会社 紙容器用積層体およびこれを用いた液体用紙容器

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