JP2001277288A - 携帯電話機等用薄肉窓カバーの製造方法 - Google Patents

携帯電話機等用薄肉窓カバーの製造方法

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JP2001277288A JP2000096345A JP2000096345A JP2001277288A JP 2001277288 A JP2001277288 A JP 2001277288A JP 2000096345 A JP2000096345 A JP 2000096345A JP 2000096345 A JP2000096345 A JP 2000096345A JP 2001277288 A JP2001277288 A JP 2001277288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉の樹脂成形品においても、透明窓部の面
積を最大限に確保することができ、なおかつ、透明窓部
には樹脂流れも発生しなくなる。 【解決手段】 透明窓部3が形成された加飾フィルム1
を、厚みが0.8mm〜3.0mmの本体6と爪部7とからな
る樹脂成形品8を成形できる金型内に挿入し、射出成形
して携帯電話機等用薄肉窓カバーを得る方法において、
加飾フィルム1の透明窓部3の端部31と金型のキャビ
ティ端面121との距離が5mm以下となるように加飾
フィルム1を金型にセットするとともに、爪部7を成形
する箇所の背面から透明樹脂18を注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、携帯電話機等用
薄肉窓カバーの透明窓部に、透明樹脂の樹脂流れが目視
できないようにすることを可能にした透明窓部を有する
携帯電話機等用薄肉窓カバーの製造方法に関する。この
発明によって得られる携帯電話機等用薄肉窓カバーは、
携帯電話機の他情報通信機器や電気製品等の窓カバーと
して好適なものである。以下、携帯電話機用薄肉窓カバ
ーを例にとってこの発明を説明する。
【0002】
【従来の技術】従来の透明窓部を有する携帯電話機用薄
肉窓カバーの製造方法としては、透明窓部を囲む隠蔽層
が少なくとも透明基体フィルム上に形成された加飾フィ
ルムを、厚みが約1.5mm程度の本体とこの端面の下部
より外側に突出する爪部とからなる樹脂成形品を成形で
きる金型内に挿入し、射出成形法により溶融した透明樹
脂を注入し加飾フィルムと透明樹脂とが一体化した携帯
電話機用薄肉窓カバーを得るものがある。本体を成形す
る箇所の背面であって、加飾フィルムの隠蔽層が位置す
る領域から透明樹脂を注入している。透明窓部を有する
携帯電話機用薄肉窓カバーは、携帯電話機の本体に嵌め
込まれて、携帯電話機のLEDや液晶表示部を覆い、透
明窓部を通してELパネルの光や液晶表示の文字・図形
・記号などを観察するものである。携帯電話機自体の小
型化に伴い、透明窓部を有する携帯電話機用薄肉窓カバ
ーも小面積化、薄型化が進んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、射出成形におい
ては、射出口の近辺には、溶融した透明樹脂の注入時に
樹脂流れ(樹脂密度の大小の差により、偏光板を通して
見るとグラデーション模様に見えてしまう現象)が発生
しやすい。このため、裸眼では確認しにくいが、サング
ラスなどを通して見ると射出口に最も近い透明窓部の端
部から透明窓部の中心に向かって、黒から灰色そして透
明へと順に変化した、モノトーンのグラデーション模様
になって見える場合がある。透明窓部を有する携帯電話
機用薄肉窓カバーが小面積化、薄型化してきた結果、溶
融した透明樹脂の注入時の樹脂流れが透明窓部に顕著に
発生していた。また、本体を成形する箇所の背面であっ
て、加飾フィルムの隠蔽層が位置する領域から透明樹脂
を注入しているため、加飾フィルムの隠蔽層等に損傷が
発生していた。
【0004】この発明の目的は、上記問題点を解決する
ことを目的とした携帯電話機等用薄肉窓カバーの製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の携帯電話機等用薄肉窓カバーの製造方
法は、透明窓部を囲む隠蔽層が少なくとも透明基体フィ
ルム上に形成された加飾フィルムを、厚みが0.8mm〜
3.0mmの本体とこの端面の下部より外側に突出する爪
部とからなる樹脂成形品を成形できる金型内に挿入し、
射出成形法により溶融した透明樹脂を注入して加飾フィ
ルムと透明樹脂とが一体化した携帯電話機等用薄肉窓カ
バーを得る方法において、加飾フィルムの透明窓部の端
部と金型のキャビティ端面との距離が5mm以下となる
ように加飾フィルムを金型にセットするとともに、爪部
を成形する箇所の背面から透明樹脂を注入するように構
成した。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明を詳しく説明する。図1〜図2は、この発明の製造方
法によって得られた携帯電話機用薄肉窓カバーの平面図
及び断面図である。図3〜図4は、この発明の製造方法
の一工程を示す断面図である。図5はこの発明の製造方
法で用いる加飾フィルムの一例を示す断面図である。
【0007】この発明の製造方法では、加飾フィルム1
を用いる(図5参照)。加飾フィルム1は、透明窓部3
を囲む隠蔽層4が少なくとも透明基体フィルム2上に形
成されたものである。具体的には、透明窓部3を囲む隠
蔽層4、透明接着層5が透明基体フィルム2上に形成さ
れたものがある。透明基体フィルム2は、ポリエステル
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン系樹脂、ビニロ
ン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂などの透明なプラスチックフィルムを使用すると
よい。透明基体フィルム2の膜厚としては、25μm〜
50μmのものを使用することができる。
【0008】隠蔽層4は、携帯電話機上蓋の内部に装着
されるLEDなどの表示用の光が外部に漏れないように
するために光の透過を遮るインキを用いて形成された層
である。透明窓部3は、携帯電話機上蓋の内部に装着さ
れるELパネルの光や液晶表示装置の表示などが見える
ようにするために光の透過が可能な部分である。光の透
過を遮らない部分によって文字・記号などを形成しても
よいし、光の透過を遮る部分によって文字・記号などを
形成してもよい。隠蔽層4としては、カーボンブラック
やスミなどの黒色の無機顔料と樹脂バインダーなどを主
体とする黒色隠蔽インキを用いて印刷で形成した黒色の
隠蔽層や、パール顔料などのメタリック顔料と樹脂バイ
ンダーなどを主体とする白色隠蔽インキを用いて印刷で
形成した白色の隠蔽層がある。隠蔽層4は、真空蒸着や
スパッタリング、イオンプレーティングなどの方法によ
って形成した金属薄膜からなっていてもよい。
【0009】透明接着層5は、後述する注入した透明樹
脂18が冷却固化されて成形された樹脂成形品の表面に
接着する層である。樹脂成形品をポリアクリル系樹脂で
成形すると同時に樹脂成形品の表面に透明接着層5を接
着させる場合は、透明接着層5としてポリアクリル系樹
脂を用いるとよい。また、樹脂成形品をポリフェニレン
オキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド
樹脂で成形する場合は、これらの樹脂と親和性のあるポ
リアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系
樹脂などを透明接着層5として使用すればよい。透明接
着層5の形成方法としては、グラビアコート法、ロール
コート法、コンマコート法などのコーティング法や、グ
ラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
透明接着層5の乾燥膜厚は、1μm〜5μmとするのが
一般的である。
【0010】必要により絵柄層を一構成層としてもよ
い。絵柄層は、携帯電話機やポケベルなどの表面に形成
される商品名やメーカー名などの文字、数字、図形、記
号、模様を、白色や黒色などの顔料、染料と樹脂バイン
ダーとを主体とするインキを用いて印刷で形成するとよ
い。絵柄層は、カーボンブラックやスミなどの黒色の隠
蔽性のある無機顔料や、パール顔料などのメタリック顔
料などを用いて印刷で形成してもよい。絵柄層は、真空
蒸着やスパッタリング、イオンプレーティングなどの方
法によって形成した金属で形成してもよい。
【0011】透明基体フィルム2を剥離するタイプの加
飾フィルム1の場合は、透明基体フィルム2を剥離した
後に最上層となる層として表面保護層を形成しておいて
もよい。表面保護層は、透明インキを用いて印刷で形成
されたものがある。表面保護層は、透明接着層5を樹脂
成形品に接着した後、透明基体フィルム2と転写層との
間で剥離するためのものである。表面保護層は、熱可塑
性樹脂や天然ゴムや合成ゴムなどを用いて印刷などで形
成するとよい。表面保護層の材質は、ポリアクリル系樹
脂などがあるが、表面保護層に硬度が要求される場合に
は、紫外線硬化性樹脂などの電離放射線硬化樹脂を使用
してもよい。電離放射線硬化樹脂は、単体で使用しても
よいし、他の樹脂と混合して使用してもよい。表面保護
層には人間の耳や手や唾液が直接つくことになるので、
表面保護層として皮脂耐性のある材質を用いると耐久性
が向上する。また、表面保護層の人間の耳が接触する部
分の表面をマット加工などにより艶消し状とすると、柔
らかい耳触り感を得ることができる。また、表面保護層
として抗菌性を有する材質を用いると病原菌の感染など
が防止できて、衛生上好ましい。表面保護層は、銀、
銅、亜鉛、マンガンのいずれかの金属の塩を含む抗菌微
生物剤あるいは抗菌剤を合成樹脂中に分散含有させたイ
ンキを用いて塗布または印刷で形成するとよい。
【0012】つぎに、この発明の携帯電話機用薄肉窓カ
バーの製造方法を説明する。この発明の透明窓部を有す
る携帯電話機用薄肉窓カバーの製造方法は、上記加飾フ
ィルム1を、厚みが0.8mm〜3.0mmの本体6とこの端
面9の下部より外側に突出する爪部7とからなる樹脂成
形品8を成形できる金型内に挿入し、射出成形法により
溶融した透明樹脂18を注入して加飾フィルム1と透明
樹脂18とが一体化した携帯電話機用薄肉窓カバーを得
る方法において、加飾フィルム1の透明窓部3の端部3
1と金型のキャビティ端面との距離が5mm以下となる
ように加飾フィルム1を金型にセットするとともに、爪
部7を成形する箇所の背面から透明樹脂18を注入する
ものである。
【0013】加飾フィルム1と金型とを用意する。加飾
フィルム1は、前述したものを用いるとよい。
【0014】金型は、厚みが0.8mm〜3.0mmの本体6
とこの端面の下部より外側に突出する爪部7とからなる
樹脂成形品8を成形できる金型である(図1〜図4参
照)。樹脂成形品8は、例えば、市販されている携帯電
話機の液晶表示部の部分の携帯電話機用薄肉窓カバーと
なる成形品である。本体6の厚みは、0.8mm〜3.0mm
であるが、特に1.0mm〜2.0mmで好ましい(図2参
照)。その理由は、3.0mmを超えると軽量化が難しく
なるからであり、0.8mmを下回ると射出口16と加飾
フィルム1とが近すぎて、注入された透明樹脂18の直
撃により加飾フィルム1の隠蔽層4等が破壊されやすく
なるからである。本体6の面積は、市販されている携帯
電話機の液晶表示部を少なくとも覆う広さである。一例
としては、20mm×80mmの角を丸くした略円形の
ものがある(図1参照)。本体6としては、携帯電話機
以外の通信情報機器や電気製品等に用いられる薄肉窓カ
バーが挙げられる。
【0015】本体6の端面9の下部10より外側に向か
って爪部7が突出している。爪部7は樹脂成形品8を携
帯電話機等の本体に嵌め込む際に、引掛けとなる部分な
どに相当する。端面9の下部より突出しているのは、嵌
合した後の爪部7は携帯電話機の下に潜り込むため、携
帯電話機の表面には現れない部分だからである。爪部7
は端面9の下部より外側に向かって突出しているので、
爪部7の表面と本体6の表面とは段差を有することにな
る(図2参照)。この段差の数値としては、本体6の厚
み分、つまり0.8mm〜3.0mmをとるとよい。その理由
は、加飾フィルム1の透明窓部3と射出口16との距離
を確保するためである。また、傾斜ピン突出部17の厚
みを確保しないと注入された透明樹脂18から受ける衝
撃力によって折れてしまいやすくなるからである。爪部
7の厚みは、0.5mm〜1.5mmである(図2参
照)。特に好ましくは、1.0mm〜1.3mmである。
その理由は、本体6よりも弾性を良好にすることで、携
帯電話機等の本体6の嵌合部に挿入しやすくするためで
ある。爪部7の突出量は、0.5mm〜2.0mmである
(図1、図2参照)。特に好ましくは、1.0mm〜1.
5mmである。その理由は、携帯電話機の本体6の嵌合
部に差し込む際に邪魔にならないようにするためであ
る。また、爪部7の突出量が大きいと、金型の傾斜ピン
突出部17が長くなって折れやすくなるからである。
【0016】金型の一例として、可動型11、傾斜ピン
12、入れ子型13、イジェクタプレート14、固定型
15を主体とするものがある(図3、図4参照)。この
場合、射出口16は入れ子型13に形成される。可動型
11には加飾フィルム1を押さえ付けるクランプ部材
(図示せず)や、加飾フィルム1を可動型11に密着さ
せるための吸引孔(図示せず)が形成されていてもよ
い。図3に示すように、可動型11と傾斜ピン12と入
れ子型13とが型閉めされると、可動型11と傾斜ピン
12と入れ子型13とで囲まれた空間が携帯電話機用薄
肉窓カバーの形状となるともに、入れ子型13の射出口
16と傾斜ピン12の傾斜ピン突出部17とが対向す
る。固定型15から注入された溶融した透明樹脂18
は、入れ子型13の射出口16を介して、樹脂成形品8
の爪部7を成形する箇所に注入される(図3参照)。図
4に示すように、注入された透明樹脂18が固化する
と、イジェクタプレート14がスプルーブッシュ21に
沿って入れ子型13の方に接近する。傾斜ピン12は入
れ子型13のレールなど(図示せず)に沿って斜め方向
に上昇したり下降したりするための溝部23を有してい
る。イジェクタプレート14のガイドピン19に押し上
げられた傾斜ピン12は入れ子型13の斜面22などに
設けられたレールに沿って斜め方向に上昇し入れ子型1
3から離れる(図4参照)。傾斜ピン突出部17は、型
閉め時には樹脂成形品8の爪部7の直上に位置するが、
型開きをすることによって樹脂成形品8の爪部7の直上
から斜め上方向に退避する。このため、イジェクタプレ
ート14のイジェクタピン20によって樹脂成形品8が
突き上げられても、樹脂成形品8の爪部7が傾斜ピン突
出部17に引っ掛かることなく、樹脂成形品8を型内か
ら取り出すことができる(図4参照)。なお、ガイドピ
ン19の一端はイジェクタプレート14に固定されてい
るが、他端は傾斜ピン12の内部でスライド可能である
ため、傾斜ピン12は斜め方向に上昇したり下降したり
することが可能なのである。
【0017】この発明の携帯電話機用薄肉窓カバーの製
造方法の各工程の一実施態様を説明する。まず、透明窓
部3を囲む隠蔽層4が少なくとも透明基体フィルム2上
に形成された加飾フィルム1を、厚みが0.8mm〜3.0m
mの本体6とこの端面9の下部より外側に突出する爪部
7とからなる樹脂成形品8を成形できる金型内に挿入す
る。この工程での特徴は、厚みが0.8mm〜3.0mmとい
う薄肉の樹脂成形品8を形成できる金型に、加飾フィル
ム1の透明窓部3の端部31と金型のキャビティ端面1
21との距離が5mm以下となるように加飾フィルム1
をセットする点である。加飾フィルム1の透明窓部3の
端部31と金型のキャビティ端面121との距離を5m
m以下とするのは、透明窓部3の面積を確保するためで
ある。具体的には、加飾フィルム1を加飾フィルム送り
装置などにより、可動型11と傾斜ピン12及び入り子
型13との間に挿入するとよい。次に、センサーなどに
より加飾フィルム1の透明窓部3の位置を感知して加飾
フィルム1の挿入位置を微調整するとよい。加飾フィル
ム1の透明窓部3の端部31と金型のキャビティ端面1
21との距離が5mm以下となるように位置合わせをす
る。次に、可動型11の吸引孔から加飾フィルム1を吸
引して可動型11に密着させてもよい。この時加飾フィ
ルム1を軟化させてより深い凹部の内面にも容易に展延
しやすくするために、加熱板を金型間に挿入して加飾フ
ィルム1を加熱してもよい。挿入する加飾フィルム1と
しては、挿入前に予め所定の立体形状に成形したもの
や、挿入前に予め所定の面積にトリミングしたものなど
所定の処理を施したものがある。長尺状の加飾フィルム
1を金型内に挿入した場合は、型閉め時あるいは、クラ
ンプ板で加飾フィルム1をクランプする時に所定形状に
加飾フィルム1を切断してもよい。
【0018】つぎに、射出成形法により溶融した透明樹
脂18を注入し加飾フィルム1と透明樹脂18とが一体
化した樹脂成形品8を得る。この工程での特徴は、爪部
7を成形する箇所の背面から透明樹脂18を注入する点
である。こうすることによって、樹脂流れが発生しやす
い厚みが0.8mm〜3.0mmという薄肉の樹脂成形品8に
おいて透明窓部3の面積を最大限に確保しても、透明窓
部3には樹脂流れが発生しなくなるのである。具体的に
は、可動型11と傾斜ピン12と入れ子型13とを型閉
めする(図3参照)。型閉めすると、可動型11と傾斜
ピン12と入れ子型13とで囲まれた空間が携帯電話機
用薄肉窓カバーの形状となる。固定型15から注入され
た溶融した透明樹脂18を、スプルーブッシュ21、入
れ子型13の射出口16を介して、樹脂成形品8の爪部
7を成形する箇所に注入する(図3参照)。透明窓部3
と射出口16との位置関係を、金型のキャビティ端面1
21よりさらに外側にシフトさせた関係としたため、加
飾フィルム1の隠蔽層4や透明接着層5などに発生す
る、注入された溶融した透明樹脂18による損傷の発生
を緩和することができる。注入された透明樹脂18を固
化させると、イジェクタプレート14を入れ子型13に
接近させる。この接近によりガイドピン19によって押
し上げられた傾斜ピン12は入れ子型13の斜面22の
レール(図示せず)に沿って斜め方向に上昇し入れ子型
13から離れてゆく。傾斜ピン突出部17は、型閉め時
には樹脂成形品8の爪部7の直上に位置していたが、型
開きをすることによって、樹脂成形品8の爪部7の直上
から斜め方向に退避する。このため、イジェクタプレー
ト14のイジェクタピン20によって樹脂成形品8が突
き上げられても、樹脂成形品8の爪部7が傾斜ピン突出
部17に引っ掛かることなく、樹脂成形品8を型内から
取り出すことができる。加飾フィルム1の透明基体フィ
ルム2は、樹脂成形品8に接着した隠蔽層等から剥離し
てもよい。透明基体フィルム2を剥離する場合は、剥離
した後に硬度の高い表面保護層が樹脂成形品8の表面に
現れるようにしておくとよい。透明樹脂18としては、
アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂、透明ABS
系樹脂、ゴム入りアクリル系樹脂などの樹脂を用いると
よい。ゴム入りアクリル樹脂の具体例としては、三菱レ
イヨン社製「アクリルペットIR-D50」などがある。
このようにして得られた樹脂成形品8の形状は、金型の
形状を種々変えることにより、様々な形状のものが得ら
れるので、薄肉窓カバーは携帯電話機用には限定されな
い。
【0019】
【発明の効果】この発明の携帯電話機用薄肉窓カバーの
製造方法では、以上のような構成とした。したがって、
この発明の製造方法によって得られる携帯電話機用薄肉
窓カバーは、厚みが0.8mm〜3.0mmという薄肉の樹脂
成形品においても、透明窓部の面積を最大限に確保する
ことができ、なおかつ、透明窓部には樹脂流れも発生し
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の製造方法によって得られる携帯電
話機用薄肉窓カバーの一例を示す平面図である。
【図2】 この発明の製造方法によって得られる携帯電
話機用薄肉窓カバーの一例を示す一部断面図である。
【図3】 この発明の製造方法の一工程を示す一部断面
図である。
【図4】 この発明の製造方法の一工程を示す一部断面
図である。
【図5】 この発明の製造方法に用いる加飾フィルムの
一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加飾フィルム 2 透明基体フィルム 3 透明窓部 31 端部 4 隠蔽層 5 透明接着層 6 本体 7 爪部 8 樹脂成形品 9 端面 10 下部 11 可動型 12 傾斜ピン 121 キャビティ端面 13 入れ子型 14 イジェクタプレート 15 固定型 16 射出口 17 傾斜ピン突出部 18 透明樹脂 19 ガイドピン 20 イジェクタピン 21 スプルーブッシュ 22 斜面 23 溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:32 B29K 105:32 B29L 31:34 B29L 31:34 Fターム(参考) 4F202 AA21 AA28 AD05 AD08 AD23 AD35 AF16 AG21 AH33 AH41 CA11 CB12 CB19 CB20 CK06 CK25 CK41 CK52 CK55 CM02 CM72 CQ05 4F206 AA21 AA28 AD05 AD08 AD23 AD35 AF16 AG21 AH33 AH41 JA07 JB12 JL02 JQ81 5K023 AA07 BB04 HH00 LL06 QQ05 RR01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明窓部を囲む隠蔽層が少なくとも透明
    基体フィルム上に形成された加飾フィルムを、厚みが0.
    8mm〜3.0mmの本体とこの端面の下部より外側に突出
    する爪部とからなる樹脂成形品を成形できる金型内に挿
    入し、射出成形法により溶融した透明樹脂を注入して加
    飾フィルムと透明樹脂とが一体化した携帯電話機等用薄
    肉窓カバーを得る方法において、加飾フィルムの透明窓
    部の端部と金型のキャビティ端面との距離が5mm以下
    となるように加飾フィルムを金型にセットするととも
    に、爪部を成形する箇所の背面から透明樹脂を注入する
    ことを特徴とする携帯電話機等用薄肉窓カバーの製造方
    法。
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