JP2001275358A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2001275358A
JP2001275358A JP2000090824A JP2000090824A JP2001275358A JP 2001275358 A JP2001275358 A JP 2001275358A JP 2000090824 A JP2000090824 A JP 2000090824A JP 2000090824 A JP2000090824 A JP 2000090824A JP 2001275358 A JP2001275358 A JP 2001275358A
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power supply
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switching
noise
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Toru Murozono
透 室園
Noriyuki Tomimatsu
則行 冨松
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全波整流回路中のダイオードおよびスイッチ
ング回路から発生するノイズを低減し、大型化とコスト
増加を抑えたスイッチング電源装置を提供する。 【解決手段】 脈流出力における高電位側が出力される
配線47にカソードが接続されたダイオード471、4
72については逆回復時間が1μs以下のダイオードを
用いて脈流を出力する全波整流回路4と、全波整流回路
4からの脈流入力を平滑化して直流出力する平滑コンデ
ンサ5と、全波整流回路4と平滑コンデンサ5の間に配
置されて後段の回路にて発生して交流入力電源側に伝わ
るノイズを低減させるノイズフィルタ回路3と、平滑コ
ンデンサ5からの直流入力を負荷の電力要求に応じて断
続させて出力することにより、負荷に必要とされる電力
を供給するスイッチング回路6とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用電源から供給
される交流電力を直流に変換し、その直流をスイッチン
グ素子にて断続することにより、負荷の要求する電力を
供給するスイッチング電源装置に関し、特に、スイッチ
ング電源内部で発生したノイズが交流入力電源側に伝わ
ることを防止するノイズフィルタを備えるスイッチング
電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源装置は、電源トランス
を用いる電源装置と比較して、小型軽量であることか
ら、近年における多数の家庭用電気機器(家電機器)あ
るいは情報処理機器に電力を供給するため使用されてい
る。また、家電機器や情報機器に使用されるスイッチン
グ電源装置は、一般的に、100V/200V、50/
60Hz等の単相の商用電源用、あるいは、200V等
の三相の商用電源用が用いられている。
【0003】以下に、商用電源から電力が供給される従
来のスイッチング電源装置の回路例を示す。
【0004】図11は、三相の商用電源から電源を得る
場合の従来のスイッチング電源装置を示す回路図であ
る。
【0005】図11において、1は三相の商用電源であ
り、スイッチング電源装置10は、その入力端子2によ
り商用電源1に接続されている。また、スイッチング電
源装置10の出力端子7には、負荷8が接続されてい
る。
【0006】スイッチング電源装置10内には、スイッ
チング電源装置10内で発生したノイズが商用電源側に
伝わらないように設けられたノイズフィルタ回路3と、
ノイズフィルタ回路3の出力側に接続されて商用電源か
ら入力した交流を全波整流して脈流出力する全波整流回
路4と、全波整流回路4の出力側に接続されて全波整流
回路4からの脈流入力を平滑して直流出力にする平滑コ
ンデンサ5と、平滑コンデンサ5の出力側に接続されて
平滑コンデンサ5からの直流入力を負荷の要求に応じて
高速に断続出力させることにより負荷に必要とされる電
力を供給するスイッチング回路6とを有している。
【0007】また、全波整流回路4内には、入力する商
用電源の50Hz/60Hzの三相交流電圧を全波整流
するために、三相の各入力線と高電位側出力配線および
低電位側出力配線との間に各々設けられるダイオード4
1〜46を有している。このダイオード41〜46に
は、50Hz/60Hzの比較的低周波数の交流電流を
切り替えるため、順方向電流のオン/オフ切替えの速度
が比較的低速(逆回復時間が比較的長い)であるダイオ
ードが用いられている。
【0008】次に、スイッチング電源装置10内のノイ
ズフィルタ回路3について説明する。
【0009】図12は、三相交流電圧の商用電源に接続
されるスイッチング電源装置10用のノイズフィルタ回
路3を示す回路図である。
【0010】図12において、31は、三相交流の各配
線間をバイパスするインピーダンスとなる線間用コンデ
ンサであり、32は、三相交流の各配線と接地間とをバ
イパスするインピーダンスとなる接地用コンデンサであ
り、33は、所定の自己インダクタンスを有するコイル
である。
【0011】ノイズフィルタ回路は、一般的には、商用
電源側で発生するノーマルモードノイズ及びコモンモー
ドノイズがスイッチング電源回路内に流入することを低
減させるために設置される場合が多いが、本従来例のノ
イズフィルタ回路3は、主にスイッチング電源装置10
内で発生するノイズが商用電源側に流出することを低減
させるために設置されることとする。
【0012】スイッチング電源装置10内で発生するノ
イズは、主にスイッチング回路6にて直流入力を高速に
断続出力させる際のスイッチングノイズと、全波整流回
路4内のダイオード41〜46におけるオン/オフのス
イッチングが低速であることから、逆回復時間中にダイ
オード41〜46と平滑コンデンサ5との閉ループを流
れる短絡電流によりダイオード自身やプリント基板の配
線から発生するノイズである。
【0013】従来のノイズフィルタ回路3は、図11に
示したように、スイッチング電源装置10内の入力端子
2と全波整流回路4との間に設置されることにより、上
記のスイッチング電源装置10内で発生して商用電源に
流出するノイズを低減させている。
【0014】なお、上記従来例では、スイッチング電源
装置10に入力する商用電源が三相交流である場合につ
いて説明したが、商用電源を単相交流としても、ノイズ
フィルタ回路3がノイズを低減させる点については同様
である。
【0015】また、上記のように、単相及び三相入力の
ノイズフィルタ回路3の内部に実装されたコイル33や
コンデンサ31および32等の部品の定格については、
スイッチング電源装置10に入力する入力電流の大きさ
や、ノイズフィルタ回路3により低減を希望するノイズ
の周波数帯域や強度によって適切な値が選択される。
【0016】一般的に、コイルのインダクタンス及びコ
ンデンサの静電容量等を使用したノイズフィルタのよう
な並列の共振回路では、回路のインピーダンス|Z|及
び共振周波数fについて、共振周波数fの点でノイズフ
ィルタ回路のインピーダンス|Z|が最大となるように
インダクタンスと静電容量を決定する。
【0017】従って、ノイズフィルタ回路3の内部で使
用する各部品の定格について、上記したように内部で発
生するノイズの周波数帯域におけるノイズフィルタ回路
3のインピーダンスが高インピーダンスになるように設
定することにより、発生したノイズが外部に流出するこ
とを効果的に低減させることができる。
【0018】ところで、例えば、スイッチング周波数が
数10kHz程度のスイッチング回路から発生するノイ
ズを周波数成分に分解して解析すると、1MHz以下の
低域のノイズ成分が非常に大きいことが知られている。
【0019】上記した低域のノイズ成分を、ノイズフィ
ルタ回路3内のコイル33のインダクタンスL及びコン
デンサ31および32の静電容量Cを設定することによ
り低減しようとする場合、コイルのインダクタンスLの
値を数100μH〜数10mH、コンデンサの静電容量
Cの値を数1000pF程度に大きくする必要がある。
その場合、コイル33やコンデンサ31および32の外
形は非常に大きくなる。特に、商用電源からの入力が三
相交流であるスイッチング電源装置10においては、図
12に示したようにノイズフィルタ回路3内の部品点数
が単相交流の場合よりも多いことから、大型の部品の増
加によりノイズフィルタ回路3がスイッチング電源装置
10内に占める容積が非常に増大し、スイッチング電源
装置10の外形を大型化する。また、入力が三相交流で
ある場合の部品点数の増加により、ノイズフィルタ回路
3のコストが増大するが、さらに、大きなインダクタン
ス値のコイルや大きな静電容量値のコンデンサは小さい
値のコイルやコンデンサよりも高価であることからコス
トはいっそう増大する。
【0020】そこで、例えば、特開平1−286771
号公報には、全波整流回路の後段に高周波用チョークコ
イルを挿入し、全波整流回路を構成しているダイオード
の接合容量とチョークコイルのインダクタンスによりノ
イズフィルタを構成することにより、後段で発生するノ
イズ成分を低減すると共に、大型化やコスト高を避ける
方法が示されている。
【0021】この方法によれば、ダイオードの接合容量
を利用してノイズフィルタを構成するためノイズフィル
タ回路を比較的小型化できる。特に、上記したように電
源として三相交流を使用する場合には部品点数が多いこ
とから小型化できる効果が大きくなる。
【0022】また、例えば、特開平6−303775号
公報には、全波整流回路に高速のダイオードを用いて、
ダイオードの逆回復時間を短くすることにより、短絡電
流を小さく抑えて、全波整流回路から発生するノイズを
低減させる方法が示されている。
【0023】この方法によれば、全波整流回路のダイオ
ードとして、高速の(逆回復時間が短い)ダイオードを
使用し、ダイオードの逆回復時間に発生する短絡電流を
小さく抑えることができるので、全波整流回路から発生
するノイズを低減させることができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−286771号公報に示された方法では、スイッチ
ング電源装置が大型化することを避けることはできる
が、全波整流回路を構成するダイオードが低速、すなわ
ち逆回復時間が長くなっていることから、ダイオードを
流れる短絡電流が大きくなり、ダイオード自身の順降下
電圧やプリント基板上の配線のインピーダンス分などに
よりノイズが発生することについては改善されていな
い。従って、全波整流回路のダイオード等から発生する
ノイズを十分に低減することができないという問題があ
る。
【0025】また、特開平6−303775号公報に示
された方法では、全波整流回路から発生するノイズ等は
低減させることができるが、ノイズフィルタ回路を有し
ていないため、全波整流回路より後段のスイッチング回
路から発生するノイズ等については低減できない。ま
た、高速のダイオードは、一般の整流ダイオードよりも
コストが高く、特に、三相の全波整流回路では、6個の
高速な整流ダイオードが必要となるので、コストがより
増大するという問題がある。
【0026】本発明は上記問題を解決するためになされ
たもので、全波整流回路中のダイオード自身により発生
するノイズを低減すると共に、全波整流回路より後段の
スイッチング回路から発生するノイズも低減し、且つ、
部品点数や回路の増加を最小限度にして大型化とコスト
増加を抑えたスイッチング電源装置を提供することを目
的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1に記載した本発明のスイッチング電源
装置は、交流入力を全波整流して脈流出力する全波整流
回路と、前記全波整流回路からの脈流入力を平滑化して
直流出力する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサか
らの直流入力を負荷の電力要求に応じて断続させて出力
することにより、負荷に必要とされる電力を供給するス
イッチング回路とを有するスイッチング電源装置におい
て、前記全波整流回路中のダイオードのうち、前記脈流
出力における高電位側が出力される配線にカソードが接
続されたダイオードについては逆回復時間が1μs以下
のダイオードを用いると共に、後段の回路にて発生して
交流入力電源側に伝わるノイズを低減させるノイズフィ
ルタ回路を、前記全波整流回路と前記平滑コンデンサの
間に配置することを特徴とする。
【0028】請求項2の本発明は、請求項1に記載のス
イッチング電源装置において、前記全波整流回路は、三
相交流を全波整流することを特徴とする。
【0029】請求項3に記載した本発明のスイッチング
電源装置は、交流入力を全波整流して脈流出力する全波
整流回路と、前記全波整流回路からの脈流入力を平滑化
して直流出力する平滑コンデンサと、前記平滑コンデン
サからの直流入力を負荷の電力要求に応じて断続させて
出力することにより負荷に必要とされる電力を供給する
スイッチング回路とを有するスイッチング電源装置にお
いて、前記全波整流回路と前記平滑コンデンサとの間に
逆回復時間が1μs以下のダイオードを順電流を流す方
向に直列に挿入し、後段の回路にて発生して交流入力電
源側に伝わるノイズを低減させるノイズフィルタ回路
を、前記全波整流回路と前記ダイオードとの間に配置す
ることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施の形
態に基づいて説明する。
【0031】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1のスイッチング電源装置の構成を示すブロック図で
ある。尚、図1において、図11に示した従来のスイッ
チング電源装置と同じ機能の部分については同じ符号を
付し、重複する説明を省略する。
【0032】図1に示した本実施の形態1と図11に示
した従来のスイッチング電源装置との相違点としては、
まず、図1のスイッチング電源装置11は、図11のス
イッチング電源装置10と異なり、単相交流の商用電源
1に接続されている点が挙げられる。そのため、電源入
力線が3本から2本に減ることから、全波整流回路4内
のダイオードの数が6個でなく4個に減っている。
【0033】また、全波整流回路4内のダイオードの種
類についても、全波整流回路4の脈流出力における高電
位側が出力される配線47にカソードが接続されたダイ
オード471および472については、逆回復時間が1
μs以下の高速なダイオードを用い、全波整流回路4の
脈流出力における低電位側が出力される配線48にアノ
ードが接続されたダイオード481および482につい
ては、従来通り低速なダイオードを用いている。
【0034】また、本実施の形態1では、ノイズフィル
タ回路3の配置を、全波整流回路4と平滑コンデンサ5
との間に配置するようにした。従って、本実施の形態1
のノイズフィルタ回路3は、従来のように商用電源から
直接入力する交流電流に重畳されることにより商用電源
側に伝わろうとするノイズを低減させるわけではなく、
全波整流回路4により脈流になった電流に重畳されて商
用電源側に伝わろうとするノイズを低減させている。
【0035】他の構成については、図1に示した本実施
の形態1と図11に示した従来のスイッチング電源装置
とは同様である。
【0036】ここで、本実施の形態1では、ダイオード
471および472についてのみ、逆回復時間が1μs
以下の高速なダイオードを用いる理由について説明す
る。
【0037】上記した本実施の形態1のノイズフィルタ
回路3は、その配置から、後段のスイッチング回路6か
ら発生するスイッチングノイズについては抑制できる
が、例えば、図11に示した従来の全波整流回路4を構
成するダイオード41〜46から発生するノイズが商用
電源側に流出することを低減することはできない。
【0038】そこで、本実施の形態1では、全波整流回
路4を構成するダイオードのうち、全波整流回路4の脈
流出力における高電位側が出力される配線47にカソー
ドが接続されたダイオード471および472のみにつ
いて、逆回復時間が1μs以下の高速な整流ダイオード
を使用するようにした。その理由としては、全波整流回
路4のダイオードにおける逆回復時間に流れる短絡電流
は平滑コンデンサ5から供給されるため、高電位側が出
力される配線47にカソードが接続されたダイオード4
71および472のみに高速なダイオードを使用するだ
けで、低電位側が出力される配線48にアノードが接続
されたダイオード481および482に流入する短絡電
流も抑制され、短絡電流により全てのダイオード47
1、472、481および482から発生するノイズが
低減されるためである。
【0039】次に、図1のスイッチング電源装置10に
用いられるノイズフィルタ回路3について説明する。
【0040】図2〜図4は、各々、図1のスイッチング
電源装置10に用いられるノイズフィルタ回路3の一例
を示す回路図である。ノイズフィルタ回路3は、図1の
全波整流回路4の出力線中の高電位側が出力される配線
47と低電位側が出力される配線48とに接続されて入
力する脈流中の雑音成分を低減させ、高電位側が出力さ
れる配線47aと低電位側が出力される配線48aとに
より出力する。
【0041】図2に示されたノイズフィルタは、コンデ
ンサ31および32とコイル33とからなり、コイル3
3が相互インダクタンス結合されていることと、2個の
コンデンサ32間が接地されていることから、コモンモ
ードノイズ成分を低減させることができるノイズフィル
タである。
【0042】図3に示されたノイズフィルタは、コンデ
ンサ31とコイル34とからなり、コイル34が相互イ
ンダクタンス結合されていないことと、接地されていな
いことから、ノーマルモードノイズ成分を低減させるこ
とができるノイズフィルタである。
【0043】図4に示されたノイズフィルタは、図2に
示されたノイズフィルタと図3に示されたノイズフィル
タを直列に接続した多段構成とすることにより、コモン
モードノイズ成分およびノーマルモードノイズ成分の双
方を低減させることができるようにしたノイズフィルタ
である。
【0044】なお、上記図2〜図4に示したノイズフィ
ルタ回路3の構成は一例であり、スイッチング回路6等
にて発生するノイズを低減できる他の回路を用いてノイ
ズフィルタ回路3を構成しても良く、他の回路同士ある
いは他の回路と上記ノイズフィルタ回路とを組み合わせ
ても良い。また、ノイズフィルタ回路3を構成するコン
デンサ31や32、あるいは、コイル33や34等の部
品の定格および定数は、ノイズフィルタ回路3により低
減を希望するノイズの周波数帯域や強度によって適切な
値が選択される。
【0045】次に、本実施の形態1のスイッチング電源
装置11に用いられるスイッチング回路6について一例
を挙げて説明する。
【0046】図5は、図1のスイッチング電源装置11
に用いられるスイッチング回路6の一例を示す回路図で
ある。
【0047】図5において、図1のノイズフィルタ回路
3からの高電位側が出力される配線47aは、スイッチ
ング回路6内に設けられたスイッチングトランス61の
1次側である1次巻線NPの一端(高電位側)に接続さ
れる。1次巻線NPの他端(低電位側)には、スイッチ
ング素子62の一端子が接続される。このスイッチング
素子62の一端子としては、例えば、スイッチング素子
62がFETであって、ソース接地であるならば、1次
巻線NPの他端はドレインに接続され、スイッチング素
子62がバイポーラトランジスタであって、エミッタ接
地であるならば、1次巻線NPの他端はコレクタに接続
される。
【0048】また、スイッチングトランス61には、制
御巻線NCが設けられており、制御巻線NCの一端(高電
位側)は、直列に接続されたダイオード63を介して制
御回路65に接続され、他端(低電位側)は直接に制御
回路65に接続されている。また、制御巻線NCの両端
間には、並列にコンデンサ64が接続され、さらに並列
に分圧抵抗66および67が接続されている。分圧抵抗
66および67は直列に接続された2個の抵抗であり、
その中点電圧(分圧信号)は、制御回路65に入力され
る。制御回路65は、分圧抵抗66および67の中点か
ら入力される分圧信号に基づいて、スイッチング素子6
2の閉時間(ON時間)および開閉の繰り返し間隔(ス
イッチング周波数)が適切になるように制御を実施す
る。
【0049】一方、このスイッチング回路6の2次側に
は、ダイオード68およびコンデンサ69からなる整流
回路が設けられており、スイッチングトランス61の2
次巻線NSの両端は、ダイオード68及びコンデンサ6
9に接続されている。このようにしてスイッチングトラ
ンス61の2次側の出力端子7から負荷8に対して、制
御された直流電力が供給される。
【0050】また、特に図示していないが、スイッチン
グ回路6の2次側の出力電圧をより安定化するために、
例えば、負荷8からスイッチングトランス61の1次側
に設けられた制御回路65へ、2次側の電圧変動信号を
伝達するフィードバック回路を設けても良い。
【0051】次に、図1に示したスイッチング電源装置
11の動作を説明する。単相交流の商用電源1は、全波
整流回路4により脈流電流に変換され、高電位側が出力
される配線47と低電位側が出力される配線48から出
力される。変換された脈流電流は、ノイズフィルタ回路
3に入力してノイズ成分(高周波数成分)が除去され
て、高電位側が出力される配線47aと低電位側が出力
される配線48aから出力される。ノイズフィルタ回路
3の出力は、平滑コンデンサ5により平滑された直流電
流になり、高電位側が出力される配線47aと低電位側
が出力される配線48aからスイッチング回路6に入力
される。
【0052】スイッチング回路6に入力した直流電流
は、スイッチング素子62がONである期間中、スイッ
チングトランス61の1次巻線NPに供給される。この
時、スイッチングトランス61の2次巻線NSは逆極性
であることから、2次巻線NSには、逆電圧が発生す
る。2次巻線NSに発生する電圧が逆電圧である場合に
は、2次側の整流回路を構成するダイオード68はOF
Fするので、1次巻線NPに供給されたエネルギーは、
2次側には流れないで、磁気エネルギーとしてスイッチ
ングトランス61内に蓄えられる。その後、スイッチン
グ素子62がOFFした場合、1次巻線NPへの電流供
給は停止するが、今度は2次巻線NSに逆起電力が発生
する。この逆起電力は、2次巻線NSに発生する電圧と
しては順電圧であることから、2次側の整流回路内のダ
イオード68がONして、スイッチングトランス61内
に蓄えられていたエネルギーが負荷8側へ放出される。
そして、2次巻線NSからスイッチングトランス61内
に蓄えられていたエネルギーの放出が完了した時点で、
次のスイッチング周期が始まる。
【0053】次に、スイッチングトランス61の2次側
から出力される電圧を定電圧化する方法について説明す
る。
【0054】例えば、2次側出力の負荷8に流れる電流
が急激に小さくなって出力電圧が上昇する場合には、ス
イッチングトランス61内の制御巻線NCの電圧も上昇
する。逆に、2次側の負荷電流が急激に大きくなって出
力電圧が低くなった場合には、制御巻線NCの電圧も低
下する。つまり、出力電圧と制御巻線NCの電圧とは連
動して上昇したり低下したりする。そこで、この制御巻
線NCの出力電圧の分圧を制御回路65(SEN端子)
で監視することで、制御巻線NCの電圧が設定した電圧
より高い時は、出力電圧も高いことから、スイッチング
素子62がONする時間を短くして2次側へ供給するエ
ネルギーを抑制し、逆に、制御巻線NCの電圧が低い時
は、出力電圧も低いことから、スイッチング素子62が
ONする時間を長くして2次側へ供給するエネルギーを
増加させる。このようにして、スイッチング回路6は2
次側の出力電圧を定電圧化することができる。
【0055】次に、スイッチングトランス61内でノイ
ズが発生する理由について説明する。上記のようなスイ
ッチング電源回路11においては、数100Vの高電圧
をスイッチング素子でON/OFFするため、急激な電
圧や電流の変化が生ずることで非常に大きなノイズが発
生する。発生するノイズ電圧Vnは、次の式(1)に示
すように、スイッチングトランスのインダクタンス成分
Lpにより発生する逆起電圧であり、電流の変化する速
度に比例して大きくなる電圧である。
【0056】
【数1】
【0057】特に、スイッチング時の電力損失低減や使
用部品の小型化のために、スイッチング速度を高速度に
していく場合、電流の変化する速度が大きくなることか
ら、式(1)より発生するノイズ電圧Vnがさらに大き
くなる。
【0058】また、スイッチング素子62をON/OF
Fする時の電圧波形は、方形波に近い形状となっている
ため、高調波成分が非常に大きくなっている。
【0059】次に、全波整流回路4内でノイズが発生す
る理由について説明する。
【0060】図6は、図1のスイッチング電源装置にお
ける全波整流回路中に用いるダイオードの電流特性を示
した図である。
【0061】図6に示すように全波整流回路4に用いら
れているダイオードは、ON状態からOFF状態になる
際に、一時的に逆方向に電流を流す逆方向電流特性を有
している。図6中、縦軸が電流値であり、横軸が時間、
Aの特性曲線が本実施の形態1におけるダイオード48
1あるいは482のような低速のダイオードの逆方向電
流特性を示し、Bの特性曲線が本実施の形態1における
ダイオード471あるいは472のような高速のダイオ
ードの逆方向電流特性を示し、IRP1が低速のダイオー
ドの短絡電流であり、Trr1が低速のダイオードにおけ
る完全にOFFするまでの逆回復時間、IRP2が高速の
ダイオードの短絡電流であり、Trr2が高速のダイオー
ドにおける完全にOFFするまでの逆回復時間である。
本実施の形態では、逆回復時間Trr2が1μs以下の高
速なダイオードを用いた。
【0062】また、図7は、図1のスイッチング電源装
置における全波整流回路中のダイオードに発生する短絡
電流を示した図であり、図6に示した短絡電流IRP1お
よびIRP2が流れる方向を示している。
【0063】図6および図7に示したように、全波整流
回路4における整流ダイオード471および472は、
単体で用いられる場合には逆回復時間trr2の間に逆方
向電流として短絡電流IRP2が流れ、整流ダイオード4
81および482は、単体で用いられる場合には逆回復
時間trr1の間に逆方向電流として短絡電流IRP1が流
れる。例えば、50/60Hzの商用電源1を整流する
ための低速のダイオード481、482等のみを用いて
構成した全波整流回路、例えば、図11に示した従来の
全波整流回路4では、ダイオード41〜46が完全にO
FFするまでの間(trr1)に、平滑コンデンサ5など
の電流供給源とダイオード41〜46により閉回路が生
じて、非常に大きな短絡電流(IRP1)が流れる。この
短絡電流が原因となり、従来の全波整流回路4では、ダ
イオード自身の順降下電圧やプリント基板上の配線のイ
ンピーダンス分などによりノイズ電圧が発生する。これ
らのノイズ電圧が、商用電源の入力ラインから商用電源
側へ流出し、同じ商用電源(入力ライン)を使用してい
る他の機器へ混入して、様々な障害を発生させていた。
そのため、図11に示した従来のスイッチング電源装置
10においては、ノイズフィルタ回路3をその内部に搭
載していた。しかし、本実施の形態では、逆回復時間T
rr2が1μs以下の高速なダイオードである整流ダイオ
ード471、472に用いることにより、短絡電流をI
RP2として、全波整流回路4からのノイズの発生を抑制
した。
【0064】図8は、図1のスイッチング電源装置内部
で発生するノイズ成分が商用電源入力端子に表れた雑音
端子電圧を説明する図である。
【0065】図8に示すように、スイッチング電源装置
11の内部で発生するノイズ電圧をVnとし、商用電源
(入力ライン)のラインインピーダンスをZaとし、ス
イッチング電源装置11の内部インピーダンスをZbと
すると、スイッチング電源11の入力端子2に、ノイズ
電圧Vnによって生じる雑音端子電圧Vpが発生する。
この雑音端子電圧Vpは、以下の式(2)のように表さ
れる。すなわち、雑音端子電圧Vpは、スイッチング電
源装置11内部で発生したノイズ電圧Vnが、スイッチ
ング電源11の入口部(入力端子2)に表れる大きさを
示している。
【0066】
【数2】
【0067】この式(2)より、スイッチング電源装置
11の内部インピーダンスZbを高くしておけば、雑音
端子電圧Vpを低減できることがわかる。ここで、本実
施の形態1のノイズフィルタ回路3は、図2〜図4に示
したように内部にインダクタンス分を持ったコイル33
あるいは34が接続されていることから、ノイズフィル
タ回路3を有していない場合に比べて内部インピーダン
スZbが高くなり、雑音端子電圧Vpが低減できること
がわかる。
【0068】このように、本実施の形態1のスイッチン
グ電源装置11によれば、ノイズフィルタ回路3を全波
整流回路4の後段に設けることにより、ノイズフィルタ
回路3の後段に位置するスイッチング回路6から発生す
るノイズを抑制し、さらに、全波整流回路4を構成する
ダイオードとして、逆回復時間が1μs以下である高速
なダイオードを、全波整流回路4からの脈流出力におけ
る高電位側が出力される配線47にカソードが接続され
たダイオード471および472にのみ使用するように
したので、従来のように全波整流回路4内の全てのダイ
オードに高速のダイオードを使用する場合に比べ、ノイ
ズを低減しつつコスト上昇を抑制することができる。
【0069】実施の形態2.図9は、本発明の実施の形
態2のスイッチング電源装置の構成を示すブロック図で
ある。
【0070】図9に示した本実施の形態2と図1に示し
た実施の形態1のスイッチング電源装置11との相違点
としては、図9のスイッチング電源装置12は、図1の
スイッチング電源装置11と異なり、三相交流の商用電
源1に接続されている点が挙げられる。そのため、電源
入力線が2本から3本に増えることから、全波整流回路
4内のダイオードの数が4個から6個に増加している。
【0071】また、全波整流回路4内のダイオードの種
類については、全波整流回路4の脈流出力における高電
位側が出力される配線47にカソードが接続される高速
なダイオードが、471、472に加えて473の3個
となり、全波整流回路4の脈流出力における低電位側が
出力される配線48にアノードが接続される低速なダイ
オードが、481、482に加えて483の3個とな
る。
【0072】また、商用電源が単相であろうと三相であ
ろうと既に脈流(直流)に変換されている電流のノイズ
を低減させるため、ノイズフィルタ回路3としては図2
〜図4で示した簡単な構成のノイズフィルタ回路を用い
てスイッチング電源装置12を構成することができる。
【0073】他の構成については、図9に示した本実施
の形態2と図1に示した実施の形態1のスイッチング電
源装置11とは同様である。
【0074】ここで、本実施の形態2のように、スイッ
チング電源装置が接続される商用電源が単相でなく三相
交流になった場合の本実施の形態2に特有の効果につい
て説明する。
【0075】前記したように、一般的にコイルのインダ
クタンス及びコンデンサの静電容量等を使用した並列の
共振回路では、回路のインピーダンス|Z|及び共振周
波数fについて、共振周波数fの点でノイズフィルタ回
路のインピーダンス|Z|が最大となるようにインダク
タンスと静電容量を決定しており、回路のインピーダン
ス|Z|及び共振周波数fは以下の式(3)により表さ
れる。
【0076】
【数3】
【0077】この式(3)から、共振周波数fの点でノ
イズフィルタ回路3のインピーダンス|Z|が最大とな
る、つまり、発生したノイズの周波数帯域でノイズフィ
ルタ回路3が高いインピーダンスを有するように部品の
定格を設定することができるので、ノイズの周波数帯域
を低減することができる。
【0078】また、式(3)によると、コイルのインダ
クタンスLとコンデンサの静電容量Cの積を大きくする
ほど、低域の周波数帯域のノイズを抑制できることがわ
かる。前記したように、スイッチング周波数が数10k
Hz程度のスイッチング回路では、1MHz以下の低域
のノイズ成分が非常に大きく、低域のノイズ成分を低減
するためには、外形の大きなコイルやコンデンサが必要
になる。このノイズフィルタ回路3が、従来のように商
用電源からの入力端子2の直後の段に設けられ、三相交
流が入力される場合には、ノイズフィルタ回路3の部品
点数が多くなるため、ノイズフィルタ回路の占める面
積、容積が非常に大きくなり、コストも高くなる。
【0079】実施の形態2のスイッチング電源装置12
によれば、上記した実施の形態1に記載したスイッチン
グ電源装置11と同様の簡易な構成のノイズフィルタ回
路を使用するので、従来の三相交流が入力される場合に
比べて、部品点数や回路の容積を大きく低減し、ノイズ
フィルタ回路の後段に位置するスイッチング回路から発
生するノイズを抑制でき、ノイズを低減しつつスイッチ
ング電源を小型化することができる。
【0080】実施の形態3.図10(a)は、本発明の
実施の形態3のスイッチング電源装置の構成を示すブロ
ック図である。
【0081】図10(a)に示した本実施の形態3と図
2に示した実施の形態2のスイッチング電源装置12と
の相違点としては、図10(a)のスイッチング電源装
置13は、図9のスイッチング電源装置12と異なり、
全波整流回路4と平滑コンデンサ5の間に直列にダイオ
ード9を挿入している。挿入するダイオード9は、逆回
復時間が1μs以下の高速のダイオードである。
【0082】また、全波整流回路4内のダイオードの種
類については、全てのダイオードが低速なダイオードと
なる。
【0083】他の構成については、図10(a)に示し
た本実施の形態3と図9に示した実施の形態2のスイッ
チング電源装置12とは同様である。
【0084】尚、本実施の形態3においても、商用電源
が単相であろうと三相であろうと既に脈流(直流)に変
換されている電流のノイズを低減させるため、ノイズフ
ィルタ回路3としては図2〜図4で示した簡単な構成の
ノイズフィルタ回路を用いてスイッチング電源装置12
を構成することができる。
【0085】以下に、本実施の形態3において、全波整
流回路4と平滑コンデンサ5の間に直列にダイオード9
を挿入する理由を説明する。
【0086】実施の形態1および2と同様に、本実施の
形態3においても、ノイズフィルタ回路3だけではスイ
ッチング回路6から発生するスイッチングノイズは抑制
できるものの、全波整流回路4を構成するダイオードか
ら発生するノイズは低減できない。そこで、実施の形態
1および2では、全波整流回路4中のダイオード471
〜473に高速なダイオードを用いるようにしたが、本
実施の形態3では、全波整流回路4と平滑コンデンサ5
の間に直列にダイオード9を挿入するようにした。従っ
て、挿入するダイオード9は、逆回復時間が1μs以下
の高速のダイオードである。なお、図10(a)ではダ
イオード9を高電位側配線中に挿入しているが、図10
(b)に示したように低電位側配線へダイオード9を挿
入しても良い。但し、低電位側配線へ挿入する場合のダ
イオード9の向きは、図10(b)に示すように高電位
側配線中に挿入する場合と逆方向にする必要がある。
【0087】ダイオード9を挿入する目的は、本実施の
形態3における全波整流回路4中の低速なダイオード4
1〜46の逆回復時間に流れる短絡電流を抑制すること
にある。仮に、スイッチング電源装置13中にダイオー
ド9が無い場合を考えると、全波整流回路4中のダイオ
ード41〜46は低速なダイオードであるため、平滑コ
ンデンサ5から供給される短絡電流としては、図6に示
した逆回復時間trr1だけ短絡電流IRP1が流れること
になる。ところが、スイッチング電源装置13中の全波
整流回路4と平滑コンデンサ5の間に直列にダイオード
9を挿入することにより、短絡電流はIRP2になるの
で、上記した実施の形態1および2と同様に全波整流回
路4を構成する低速なダイオード41〜46へ流入する
短絡電流を高速なダイオード9により抑制することがで
きる。従って、短絡電流により発生するノイズも抑制で
きることになる。なお、ノイズフィルタ回路3の回路構
成及び部品の定格などについては、実施の形態1と同様
に、ノイズフィルタ回路3により低減を希望するノイズ
の周波数帯域や強度によって適切な値が選択される。
【0088】このように、本実施の形態3のスイッチン
グ電源装置13によれば、上記した実施の形態2と同様
に、ノイズフィルタ回路3を全波整流回路4の後段に設
け、さらに、全波整流回路4と平滑コンデンサ5の間に
逆回復時間が1μs以下の高速のダイオード9を1本だ
け直列に挿入するようにして短絡電流を抑制するように
したので、入力電源が商用電源の単相であろうと三相で
あろうと、同一な構成の簡素なノイズフィルタ回路を用
いてノイズを抑制でき、追加される高速ダイオードが1
本のみであることから、実施の形態1に記載したスイッ
チング電源装置11よりもさらにコスト上昇を抑制する
ことができる。
【0089】なお、上記各実施の形態中に示したノイズ
フィルタ回路3およびスイッチング回路6は一例として
示したものであり、他の構成を有するノイズフィルタ回
路あるいはスイッチング回路を用いて上記各実施の形態
のスイッチング電源回路を構成しても良い。
【0090】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。
【0091】請求項1に記載のスイッチング電源装置に
よれば、ノイズフィルタ回路を全波整流回路の後段に設
けることにより、ノイズフィルタ回路の後段に位置する
スイッチング回路から発生するノイズを抑制し、さら
に、全波整流回路を構成するダイオードとして、逆回復
時間が1μs以下である高速なダイオードを、全波整流
回路からの脈流出力における高電位側が出力される配線
にカソードが接続されたダイオードにのみ使用するよう
にしたので、全波整流回路内の全てのダイオードに高速
のダイオードを使用する場合に比べ、ノイズを低減しつ
つコスト上昇を抑制することができる。
【0092】請求項2に記載のスイッチング電源装置に
よれば、上記した請求項1の効果に加えて、ノイズフィ
ルタ回路を全波整流回路の後段に設けたので、入力する
商用電源が単相であろうと三相であろうと、同一な構成
の簡素なノイズフィルタ回路を用いて、ノイズフィルタ
回路の後段に位置するスイッチング回路から発生するノ
イズを抑制でき、特に、入力する商用電源が三相の場合
に、従来に比べて、部品点数や回路の容積を大きく低減
し、ノイズを低減しつつスイッチング電源を小型化する
ことができる。
【0093】請求項3に記載のスイッチング電源装置に
よれば、上記した請求項2と同様に、ノイズフィルタ回
路を全波整流回路の後段に設け、さらに、全波整流回路
と平滑コンデンサの間に逆回復時間が1μs以下の高速
のダイオードを1本だけ直列に挿入するようにして短絡
電流を抑制するようにしたので、入力電源が商用電源の
単相であろうと三相であろうと、同一な構成の簡素なノ
イズフィルタ回路を用いてノイズを抑制でき、追加され
る高速ダイオードが1本のみであることから、請求項1よ
りもさらにコスト上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のスイッチング電源装
置を示す回路図である。
【図2】 図1のスイッチング電源装置におけるノイズ
フィルタ回路の一例を示す回路図である。
【図3】 図1のスイッチング電源装置におけるノイズ
フィルタ回路の一例を示す回路図である。
【図4】 図1のスイッチング電源装置におけるノイズ
フィルタ回路の一例を示す回路図である。
【図5】 図1のスイッチング電源装置におけるスイッ
チング回路を示す回路図である。
【図6】 図1のスイッチング電源装置における全波整
流回路中に用いるダイオードの電流特性を示した図であ
る。
【図7】 図1のスイッチング電源装置における全波整
流回路中のダイオードに発生する短絡電流を示した図で
ある。
【図8】 図1のスイッチング電源装置内部で発生する
ノイズ成分が商用電源入力端子に表れる雑音端子電圧を
説明する図である。
【図9】 本発明の実施の形態2のスイッチング電源装
置を示す回路図である。
【図10】 (a)、(b)は本発明の実施の形態3の
スイッチング電源装置を示す回路図である。
【図11】 従来のスイッチング電源回路を示す回路図
である。
【図12】 図11のスイッチング電源装置におけるノ
イズフィルタ回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 入力電源(商用電源)、 2 入力端子、 3 ノ
イズフィルタ回路、4 全波整流回路、 5 平滑コン
デンサ、 6 スイッチング回路、 7 出力端子、
8 負荷、 9、471〜473 高速ダイオード、
10 スイッチング電源装置、 31、32、64、6
9 コンデンサ、 33、34 コイル、 41〜4
6、481〜483 低速ダイオード、 47 脈流出
力における高電位側が出力される配線、 48 脈流出
力における低電位側が出力される配線、 61 スイッ
チングトランス、 62 スイッチング素子、 63、
68 ダイオード、 65 制御回路、 66、67
抵抗、 NP 1次巻線、NS 2次巻線、 NC 制御
巻線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H006 AA01 AA07 CA02 CA07 CB01 CB08 CC08 5H740 BA12 BA18 BB05 BB07 NN02 NN06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流入力を全波整流して脈流出力する全
    波整流回路と、前記全波整流回路からの脈流入力を平滑
    化して直流出力する平滑コンデンサと、前記平滑コンデ
    ンサからの直流入力を負荷の電力要求に応じて断続させ
    て出力することにより、負荷に必要とされる電力を供給
    するスイッチング回路とを有するスイッチング電源装置
    において、 前記全波整流回路中のダイオードのうち、前記脈流出力
    における高電位側が出力される配線にカソードが接続さ
    れたダイオードについては逆回復時間が1μs以下のダ
    イオードを用いると共に、 後段の回路にて発生して交流入力電源側に伝わるノイズ
    を低減させるノイズフィルタ回路を、前記全波整流回路
    と前記平滑コンデンサの間に配置することを特徴とする
    スイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記全波整流回路は、三相交流を全波整
    流することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング
    電源装置。
  3. 【請求項3】 交流入力を全波整流して脈流出力する全
    波整流回路と、前記全波整流回路からの脈流入力を平滑
    化して直流出力する平滑コンデンサと、前記平滑コンデ
    ンサからの直流入力を負荷の電力要求に応じて断続させ
    て出力することにより負荷に必要とされる電力を供給す
    るスイッチング回路とを有するスイッチング電源装置に
    おいて、 前記全波整流回路と前記平滑コンデンサとの間に逆回復
    時間が1μs以下のダイオードを順電流を流す方向に直
    列に挿入し、 後段の回路にて発生して交流入力電源側に伝わるノイズ
    を低減させるノイズフィルタ回路を、前記全波整流回路
    と前記ダイオードとの間に配置することを特徴とするス
    イッチング電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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