JP2001275211A - 電気車の車両情報装置 - Google Patents

電気車の車両情報装置

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JP2001275211A JP2000084148A JP2000084148A JP2001275211A JP 2001275211 A JP2001275211 A JP 2001275211A JP 2000084148 A JP2000084148 A JP 2000084148A JP 2000084148 A JP2000084148 A JP 2000084148A JP 2001275211 A JP2001275211 A JP 2001275211A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報伝達時間の遅れをできるだけ少なくする
ことにより、よりリアルタイムな制御を達成し、車両性
能向上のための車両間にわたる制御機能の遂行を可能と
する。 【解決手段】 本発明は電気車の車両情報装置に関す
る。この車両情報装置は、運転台を有する車両を含む複
数の車両(100,200,300,400)を連結し
た電気車の各車両間に跨って配設されたLAN幹線(1
13,213,313,413)と、各車両内でLAN
幹線から車両内各機器への分岐点に配設されたハブ(1
02,202,302,402)と、運転台を有する車
両内でLAN幹線に接続され、各車両の情報を司る車両
情報中央装置(101,401)と、各車両内でハブお
よび車両内各機器の間に配設されたLAN支線(11
2,212,312,412)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転台を有する車
両を含む複数の車両を連結した電気車において、各車両
間で種々の情報を伝送するための車両情報装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4は複数の車両を連結した従来の電気
車を示すものである。図4に示す電気車は、4台の車両
100,200,300,400を連結した列車であ
り、各車両を通して信号線121,221,321,4
21および122,222,322,422を配設して
いる。車両相互間は、各信号線は渡り線123,23
3,343ないし124,234,344を介して接続
されている。両先頭車両100,400内では、車両情
報中央装置101,401、端末装置119,419、
運転席画面装置103,403、および運転席マスコン
(マスタコントローラ)104,404が各車両内で信
号線121,421に接続されている。先頭車両10
0,400では、さらに、ブレーキ制御器105,40
5の信号端が信号線122,422および端末装置11
9,419に接続され、ATS(自動列車停止装置)1
08,408の信号端が車両情報中央装置101,40
1に接続され、空調装置109,409、音声装置11
0,410、およびドア制御器111,411の各信号
端がそれぞれ端末装置119,419に接続されてい
る。
【0003】中間車両200,300では、端末装置2
19,319がそれぞれの信号線221,321に接続
されている。ブレーキ制御器205,305の信号は信
号線222,322および端末装置219,319に接
続され、空調装置209,309およびドア制御器21
1,311の信号端がそれぞれ端末装置219,319
に接続されている。図示の例では、車両200は電源車
であり、補助電源装置207の信号端が端末装置219
に接続され、車両300は駆動車であり、図示していな
い主電動機を駆動制御するインバータ装置306の信号
端が端末装置319に接続されている。
【0004】各車両情報中央装置101,401と各端
末装置119,219,319,419との間は、車両
全体を通して光伝送や、ループ型、バス型等の電気伝送
路を形成する幹線伝送路が信号線121,221,32
1,421および信号線122,222,322,42
2によって形成されている。
【0005】先頭車両(車両100,400)の運転台
からの各種指令は、各車両の各機器に接続された引き通
し線等を介して各端末装置からそれぞれの車載機器へ伝
送される。逆に各車載機器からの情報は、各端末装置を
通して上記とは逆の経路で運転台の車両情報中央装置1
01,401に伝送される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図4に示すような従来
の車両情報装置においては、次のような問題があった。
【0007】運転台マスコン104,404からのノッ
チ運転指令を駆動車(図示の場合は車両300)に伝送
するために、信号線として引き通し線を使用する場合、
1両当たり約20mに達するDC100Vの20本以上
の信号線を1編成分にわたって配線しておかなければな
らない。運転指令を車両情報中央装置101,401の
伝送系に入れた場合、入力端から出力端までに介在する
装置が多く、実際の駆動制御部やブレーキ制御部に到達
するまでにかなりの時間がかかる。駆動制御からブレー
キ制御間のブレーキパターンやフィードバック等の信号
はおのおのを直接電気信号で伝達するものとすると、そ
の分、配線を増やすことになるが、車両情報中央装置の
伝送データ系に入れると必ず端末装置を経由し、幹線伝
送経由で中央装置に戻し、再度幹線伝送経由で端末装置
からブレーキ制御器へ伝送されて届くため、受信端では
何サイクル分も前の情報を得ることになり、リアルタイ
ムの制御を行うことができない。
【0008】これは、指令と駆動制御、ブレーキ制御と
駆動制御間だけでなく、各装置間の信号伝送においても
同様に生じる問題である。それぞれの車両のモータ駆動
用インバータ間、各車両のブレーキ制御間においてもリ
アルタイムに情報が伝えられると機器ごとではなく、列
車編成全体としての制御が可能になる。このとき、何サ
イクル分も前のデータが渡ったのでは無意味になる。こ
のように、従来、おのおのの機器内の制御は高速化して
も機器間の制御には情報伝達の遅れ時間の問題があっ
た。
【0009】他方、電気車の車両のスペースは限られて
いる。客室のスペースを広くとるためには、設備機器の
小型化や、配線スペースの削減が必要になる。しかし、
これと逆行して近年は車載機器がなにかと増加し、車両
情報データ量も増える傾向にある。そのため、端末装置
を設置するスペースが客室スペースを圧迫することにな
らないように機器を小型化し、高速で大容量のデータを
扱い得るものにする必要がある。また、車両内配線とし
ては、強度を必要とする車両用の電線が用いられるた
め、電線の質量も重く、配線にもそれなりのスペースを
必要とする。そこで、できるだけ配線を削減し、車両内
配線を減らしたいという要望が出てくる。
【0010】さらに、車上から地上設備に車両状態や故
障情報等を送信するシステムも提案されているが、それ
は全ての情報を車上の中央制御装置に集約してから編集
する方式になっており、中央制御装置の異常時または車
両幹線伝送路の異常時には情報伝達が不能になる。この
事態は、地上設備への情報送信時以外にも、車上の種々
の試験器や情報読出器への収集の場合でも同様である。
【0011】従って本発明は、情報伝達時間の遅れをで
きるだけ少なくすることにより、よりリアルタイムな制
御を達成し、車両性能向上のための車両間にわたる制御
機能の遂行を可能とすることを目的とする。
【0012】さらに本発明は、車両情報装置の機器の小
型化および配線削減を達成することにより、客室スペー
スの拡大および車両軽量化による車両性能向上を達成す
ることを目的とする。
【0013】本発明のさらなる目的は、地上設備との情
報伝送路を増大することにより、他の機器の故障状態に
よらず必要な機器の情報を容易に地上設備に伝送し得る
ようにすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、運転台を有する駆動車を含
む複数の車両を連結した電気車の各車両間に跨って配設
されたLAN幹線と、各車両内でLAN幹線から車両内
各機器への分岐点に配設されたハブと、運転台を有する
車両内でLAN幹線に接続され、各車両の情報を司る車
両情報中央装置と、各車両内でハブおよび車両内各機器
の信号端の間に配設されたLAN支線と、を備えたこと
を特徴とする電気車の車両情報装置を構成したものであ
る。
【0015】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、各車両のブレーキ装置
に対する指令を、運転台からLAN幹線およびハブを介
して直接送出することを特徴とするものである。
【0016】請求項3に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、各車両の駆動装置に対
する指令を運転台からLAN幹線およびハブを介して直
接送出することを特徴とするものである。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、補助電源装置の信号端
をハブに直接接続したことを特徴とする。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、各車両の空調装置の信
号端を、各車両のLAN支線を介して各車両のハブに接
続し、空調装置に対する指令を運転台からLAN幹線、
ハブおよびLAN支線を介して伝送することを特徴とす
る。
【0019】請求項6に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、各車両の保安装置の信
号端を、各車両のLAN支線を介して各車両のハブに接
続し、保安装置に対する指令を運転台からLAN幹線、
ハブおよびLAN支線を介して伝送することを特徴とす
る。
【0020】請求項7に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、非常設の補助機器を任
意車両のハブにLAN支線を介して接続し、先頭車両に
設けられている車両情報中央装置と補助機器との間の信
号授受を、LAN幹線、ハブおよびLAN支線を介して
行うことを特徴とする。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、電気車の駆動制御装置
およびブレーキ装置をハブにそれぞれLAN支線を介し
て接続し、先頭車に設けられた車両情報中央装置を介す
ることなく、駆動制御装置およびブレーキ装置により空
転、滑走、再粘着、および回生の制御をよりリアルタイ
ムに行うことを特徴とする。
【0022】請求項9に係る発明は、請求項1に記載の
電気車の車両情報装置において、先頭車の運転台に設置
された画面装置を先頭車のハブに接続し、運転士および
車掌を対象とした画面表示のみでなく、保守・検査員向
けの機能、メーカーを対象とした試験、およびメンテナ
ンス機能を、画面装置を用いて遂行することを特徴とす
る。
【0023】請求項10に係る発明は、複数の車両を連
結した電気車の各車両間に跨って配設されたLAN幹線
と、各車両内でLAN幹線から車両内各機器への分岐点
に配設されたハブと、運転台を有する車両内でLAN幹
線に接続され、各車両の情報を司る車両情報中央装置
と、各車両内でハブおよび車両内各機器の信号端の間に
配設されたLAN支線とを備えた電気車の車両情報装置
において、少なくともハブを無線アダプタ付ハブとして
構成し、車両内各機器の少なくとも一部は無線アダプタ
付ハブとの間で無線により信号授受を行うことを特徴と
するものである。
【0024】請求項11に係る発明は、請求項10に記
載の電気車の車両情報装置において、各車両固有の情報
を、先頭車に設けられた車両情報中央装置を介すること
なく、地上設備との間で無線で通信することを特徴とす
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。
【0026】<実施形態1>この実施形態においても、
図4の場合と同様に、一例として4台の車両100,2
00,300,400を連結した列車を対象としてお
り、ここでは両先頭車両100,200に車両情報中央
装置101,401を備えているほか、各車両にハブ
(HUB)、例えばイーサネット(登録商標)(Ethern
et)ハブ102,202,302,402を備えてお
り、これらの間に、LAN(ローカル・エリア・ネット
ワーク)例えばイーサネット伝送幹線113,213,
313,413を介して接続している。これらの伝送幹
線は車両間で渡り線123,233,343を介して接
続されている。両先頭車両100,400では、ハブ1
02,402にそれぞれイーサネットからなる伝送支線
112,412を介して、運転席画面装置103,40
3および運転台マスコン104,404のほかに、ブレ
ーキ制御器105,405、ATS108,408、空
調装置109,409、音声装置110,410、およ
びドア制御器111,411の各信号端が接続されてい
る。中間車両200のハブ202には、それぞれ伝送支
線212を介して、ブレーキ制御器205、補助電源装
置207、空調装置209、およびドア制御器211の
信号端が接続されている。同様に中間車両300のハブ
302には、それぞれ伝送支線312を介して、ブレー
キ制御器305、インバータ装置306、空調装置30
9、およびドア制御器311の各信号端が接続されてい
る。なお、常設の機器ではないが、試験器や故障読出器
等の、随時任意に接続される補助機器を各車両のハブに
接続することができる。図示の例では、車両300,4
00のハブ302,402に補助機器315,415が
接続されている。以上のように車両の編成全体を1つの
ネットワークに集約し、各車両の各機器には固有のアド
レスないしIDを割り当て、送信元から送信先への信号
伝送は、行き先アドレスに基づいて行われ、ハブ10
2,202,302,402は、送られてきた信号を行
き先アドレスによりデータの分別振分けを行って次へと
送信する。
【0027】図1のシステムにおいて、運転台マスコン
104(または404)が操作されると、ノッチによる
運転指令情報が先頭車のハブ102(または402)か
ら、車両情報中央装置101(または401)を経由す
ることなく、伝送幹線113,213,313,413
を介して各車両のブレーキ制御器105,205,30
5,405、インバータ装置306の信号端に一斉に同
報で伝達される。各車両のブレーキ制御器105,20
5,305,405への情報を車両情報中央装置10
1,401を経由することなく各車両のハブ102,2
02,302,402を介して伝達することにより、ブ
レーキ時の車両全体のブレーキ力、現在の各車両のブレ
ーキ力、故障による使用不可装置を考慮したブレーキ力
などをリアルタイムに制御することができる。また、編
成内にただ1台のインバータ装置306およびただ1台
の補助電源装置207しか備えないのではなく、複数の
インバータ装置および補助電源装置を備える場合には、
それらも編成内装置間での連携した制御を行うことがで
きる。各機器の状態は、ハブ102,202,302,
402を介して直接、運転席画面103,403に状態
表示する。車両情報中央装置101,401は、伝送処
理よりも複雑な演算処理が必要な場合に使用する。試験
器や故障読出器等の補助機器315,415は、どのハ
ブにも接続可能であり、車両内のネットワーク内に接続
されたいずれの機器からの情報も吸い上げ、また、試験
を行うことができる。
【0028】電気車の車両情報の伝送にイーサネット等
のLANを用いることにより、車両情報伝送の高速化を
達成することができる。その場合、従来用いられていた
各車両の端末装置を省略し、幹線と支線の分岐点をハブ
を用いて各車両機器を直接接続することにより、従来の
端末装置のように入出力機能や、伝送機能、制御機能等
を合わせた制御装置ではなく、伝送信号に付加された行
き先の方向へ同伝送信号を送るハブ機能だけであるの
で、機器の小型化および軽量化だけでなく、データの一
次保存や変換などの時間を省くことができる。かくして
情報伝達時間の減少を達成することができる。また、ハ
ブ機能により、必要なときに必要なものだけを結びつけ
て必要な情報のみを送受信できるため、伝送効率が向上
する。
【0029】車両全体の伝送が同一ネットワーク内に相
当するため、どの機器からどの機器へとアドレスを指定
した伝送形態がとれる。従来のように中央制御装置まで
戻してから制御するのではなく、直接必要な機器どうし
の伝送を行える。また、共通の情報については、同一ネ
ットワーク内の全ての機器に対し、同時に同情報を伝達
することができる。つまり、一斉同報通信が可能であ
る。ネットワーク内のいずれかの制御器が故障または電
源断となってもネットワーク全体に影響を及ぼさないの
で、正常な機器どうしで伝送を継続することができる。
【0030】以上により、伝達遅れを減少して車両の編
成全体のリアルタイムな制御を可能にする。編成全体の
リアルタイムな情報伝達が可能になることにより、従来
行えなかった車両をまたいだ機器を連携した制御を行う
ことが可能になり、制御性能を向上させることができ
る。たとえば、運転台マスコン104,404のノッチ
指令を直接ネットワークに取り込み、全車両のブレーキ
装置や駆動装置へ転送することにより、途中に介在する
制御機器のデータ加工による誤りの心配がなくなり、直
接送られることによる時間の短縮により時間差のない制
御を行うことが可能になる。それはブレーキ間の制御
や、ブレーキ制御と駆動装置間の制御など、各機器間の
制御にも活用することができる。また、従来の端末装置
をハブに置換することにより、装置の小型・軽量化およ
び省スペース化を達成することができる。このことは、
客室を広くとることに役立つ。
【0031】さらに本実施形態によれば、各機器側にモ
ニタ端末専用の伝送ポートを必要とせず、汎用のイーサ
ネットハブおよび伝送ポートのみで信号伝送をすること
ができる。この汎用のイーサネットハブとの伝送ポート
は、市販パソコン(パーソナルコンピュータ)などでも
使用されているインターフェイス及びプロトコルである
ため、接続できる機器が増大する。試験器や故障読出器
なども同仕様のインターフェイスをもつ機器で構成され
ていれば、ハブに自由に接続することができ、ネットワ
ーク全体、つまり編成全体の機器との通信も可能とな
る。
【0032】かくして、先頭車両100,400の運転
席画面103,403は、列車編成全体を対象として、
各機器の作動状態や故障記録などを直接表示することが
でき、運転士および車掌を対象とした機能のみでなく、
保守員や検査員向けの機能、メーカーを対象とした試
験、メンテナンス等の機能を兼用するモニタ画面として
利用することができる。
【0033】<実施形態2>図2および図3は実施形態
2を示すものである。ここでは実施形態1における各車
両のハブ102,202,302,402を、無線アダ
プタ付イーサネットハブ120,220,320,42
0で置換している。これらの無線アダプタ付イーサネッ
トハブの機能構成は図3のブロック図に示す通りであ
り、その詳細は後述する。図2において、先頭車両10
0には車両情報中央装置101に接続された形で無線伝
送装置116が搭載されており、地上システム500と
の間で無線による相互通信が可能である。図において無
線伝送路であることは点線で示されている。イーサネッ
トハブ120,220,320,420を使用すること
により、LANを形成する伝送支線の一部を省略し、例
えばハブ120,220,320,420とブレーキ制
御器105,205,305,405および空調装置1
09,209,309,409との間の信号伝送は赤外
線に代表される光や電波等の電磁波を介して無線で行
う。同様に補助電源装置207とハブ220との間、お
よびインバータ装置306とハブ320との間の信号伝
送も無線で行う。さらに付加的に、地上システム500
と任意の車上機器、例えばブレーキ制御器105や補助
電源装置207との間でも無線による信号伝送が可能で
あることが図示されている。これら無線の信号伝送に関
わる送受信端となるハブおよび各機器の信号端には、信
号の伝送方向に応じて有線信号を無線信号に変換したり
無線信号を有線信号に変換したりする送受信コントロー
ラが備えられる。
【0034】無線アダプタ付イーサネットハブ20(ハ
ブ120,220,320,420の総称)は、図3に
示すように、行き先アドレスによりデータの分別振分け
を行うという本来のハブ機能21のほかに、無線アダプ
タ22,23を備えている。ハブ機能21は、両隣の車
両のイーサネットハブ24,25との間で有線信号伝送
を行う幹線伝送用イーサネット端末26,27、および
第1・第2の信号行先A1,A2の車載機器28,29
との間で有線信号伝送を行う支線用イーサネット端末3
0,31を備えている。無線アダプタ22は第3の信号
行先B1の車載機器32との間で、支線用行先B1のデ
ータ種分け・無線用編集を行う編集機能部22aと、有
線信号/無線信号の変換を行う信号変換部22bとを備
えている。無線アダプタ23は第4の信号行先B2の地
上設備33との間で、支線用行先B2のデータ種分け・
無線用編集を行う編集機能部23aと、有線信号/無線
信号の変換を行う信号変換部23bとを備えている。
【0035】以上のように有線配線の少なくとも一部を
無線伝送方式とすることにより、物理的な配線削減にな
ることは言うまでもなく、各機器側のコネクタ数の削減
など、車載機器の小型・軽量化、設置スペースの削減、
電線の削減による車両全体の軽量化を達成することがで
きる。また、車両ぎ装配線や機器設置時の工数の削減に
よるコストダウンを達成することができる。
【0036】必要に応じて随時、臨時的に接続される試
験器や故障読出器等の補助機器315,415(図1参
照)も無線接続とすることができる。また、無線アダプ
タ付イーサネットハブ20、または、機器から地上設備
33に対しての直接通信も可能になる。ここで、無線を
使用することによって、伝送速度の制限や、伝送量の制
限が生じ得ることは考慮に入れておく必要がある。ま
た、無線の場合、電磁ノイズの影響を受けやすいので、
送受信範囲・距離の限定、環境のこと考慮に入れること
が必要である。従って、全てを無線通信方式とするので
はなく、無線通信方式とするのに適する機器と有線通信
方式のままにしておくのに適する機器とを区別して選択
的に適用するのがよい。
【0037】車両に無線アダプタ付イーサネットハブ2
0を用いる場合、地上設備33ないし地上システム50
0側にも無線信号を送受信する機能を持たせることによ
り、車両ないし編成と地上設備との間で自由度の高い送
受信を実施することができる。これにより、車両側に人
手を用いて読出器を接続したりすることなく地上設備と
の間で車両内の情報の授受を行うことができる。従来、
車両における無線送受信は車両内の1箇所で集中して行
っていたが、それでは幹線伝送の異常や、中央制御器の
異常、あるいは1つしかない無線装置の異常等により使
用不能になってしまうことがあった。しかし、本実施形
態によれば、正常箇所の無線装置を使用することによ
り、異常箇所を回避して地上と車上間の通信を可能と
し、ハブ機能により特定の機器のみの情報吸い上げも可
能となる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、情報伝達時間遅れを少
なくすることによりリアルタイムな制御、および車両性
能向上のための車両間をまたぐ制御機能を実現すること
ができる。
【0039】さらに本発明によれば、車両情報装置の機
器の小型化および配線削減を達成し、客室スペースの拡
大、および車両軽量化による車両性能向上を達成するこ
とができる。
【0040】さらにまた本発明によれば、地上設備との
情報伝達路を増やすことにより、他の機器の故障状態に
よらずに必要な機器の情報を容易に地上設備に伝送する
ことができる。また、幹線伝送、支線伝送にオープン化
汎用のインターフェイスを使用することにより、パソコ
ン等の市販機器の接続も容易になる。車両情報の中央制
御装置は、データの入出力や、伝送などの処理は軽減
し、複雑な演算や高度な情報処理に従事できるようにな
る。
【0041】地上設備との情報伝達路を増やすことによ
り、他の機器の故障状態によらずに必要な機器の情報を
容易に地上設備に伝送することができる。また、幹線伝
送、支線伝送に汎用のインターフェイスを使用すること
により、パソコン等の市販機器の接続も容易になる。車
両情報の中央制御装置は、データの入出力や伝送などの
処理に要する負担が軽減し、より複雑な演算や高度な情
報処理に従事できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイーサネットLANを適用した車両情
報装置の実施形態を示すブロック図。
【図2】部分的に無線LANを使用した車両情報装置の
実施形態を示すブロック図。
【図3】図2における無線アダプタ付ハブの詳細機能を
説明するための機能ブロック図。
【図4】従来の車両情報装置の構成例を示すブロック
図。
【符号の説明】
100,200,300,400 車両 101,401 車両情報中央装置 102,202,302,402 イーサネットハブ 103,403 運転席画面装置 104,404 運転台マスコン 105,205,305,405 ブレーキ制御器 306 VVVFインバータ装置 207 補助電源装置 108,408 自動列車停止装置(ATS) 109,209,309,409 空調装置 110,410 音声装置 111,211,311,411 ドア制御器 112,212,312,412 イーサネット伝送支
線 113,213,313,413 イーサネット伝送幹
線 123,233,343 渡り線 315,415 補助機器 116 無線伝送装置 500 地上システム 510 無線伝送路 120,220,320,420:20 無線アダプタ
付イーサネットハブ 21 ハブ機能 22,23 無線アダプタ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転台を有する車両を含む複数の車両を連
    結した電気車の各車両間に跨って配設されたLAN幹線
    と、各車両内で前記LAN幹線から車両内各機器への分
    岐点に配設されたハブと、前記運転台を有する車両内で
    前記LAN幹線に接続され、各車両の情報を司る車両情
    報中央装置と、各車両内で前記ハブおよび前記車両内各
    機器の信号端の間に配設されたLAN支線と、を備えた
    ことを特徴とする電気車の車両情報装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、各車両のブレーキ装置に対する指令を、前記運
    転台から前記LAN幹線およびハブを介して直接送出す
    ることを特徴とする電気車の車両情報装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、各車両の駆動装置に対する指令を前記運転台か
    ら前記LAN幹線およびハブを介して直接送出すること
    を特徴とする電気車の車両情報装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、補助電源装置の信号端を前記ハブに直接接続し
    たことを特徴とする電気車の車両情報装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、各車両の空調装置の信号端を、各車両のLAN
    支線を介して各車両のハブに接続し、前記空調装置に対
    する指令を前記運転台から前記LAN幹線、ハブおよび
    LAN支線を介して伝送することを特徴とする電気車の
    車両情報装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、各車両の保安装置の信号端を、各車両のLAN
    支線を介して各車両のハブに接続し、前記保安装置に対
    する指令を前記運転台から前記LAN幹線、ハブおよび
    LAN支線を介して伝送することを特徴とする電気車の
    車両情報装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、非常設の補助機器を任意車両のハブにLAN支
    線を介して接続し、先頭車両に設けられている車両情報
    中央装置と前記補助機器との間の信号授受を、前記LA
    N幹線、ハブおよびLAN支線を介して行うことを特徴
    とする電気車の車両情報装置。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、電気車の駆動制御装置およびブレーキ装置の各
    信号端を前記ハブにそれぞれLAN支線を介して接続
    し、先頭車に設けられた車両情報中央装置を介すること
    なく、前記駆動制御装置およびブレーキ装置により空
    転、滑走、再粘着、および回生の制御をよりリアルタイ
    ムに行うことを特徴とする電気車の車両情報装置。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の電気車の車両情報装置に
    おいて、先頭車の運転台に設置された画面装置を先頭車
    のハブに接続し、運転士および車掌を対象とした画面表
    示のみでなく、保守・検査員向けの機能、メーカーを対
    象とした試験、およびメンテナンス機能を、前記画面装
    置を用いて遂行することを特徴とする電気車の車両情報
    装置。
  10. 【請求項10】複数の車両を連結した電気車の各車両間
    に跨って配設されたLAN幹線と、各車両内で前記LA
    N幹線から車両内各機器への分岐点に配設されたハブ
    と、前記運転台を有する車両内で前記LAN幹線に接続
    され、各車両の情報を司る車両情報中央装置と、各車両
    内で前記ハブおよび前記車両内各機器の信号端の間に配
    設されたLAN支線とを備えた電気車の車両情報装置に
    おいて、少なくとも前記ハブを無線アダプタ付ハブとし
    て構成し、前記車両内各機器の少なくとも一部は前記無
    線アダプタ付ハブとの間で無線により信号授受を行うこ
    とを特徴とする電気車の車両情報装置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の電気車の車両情報装
    置において、各車両固有の情報を、先頭車に設けられた
    車両情報中央装置を介することなく、地上設備との間で
    無線で通信することを特徴とする電気車の車両情報装
    置。
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