JP2001274176A - 化合物半導体膜の製造方法 - Google Patents

化合物半導体膜の製造方法

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JP2001274176A
JP2001274176A JP2000084197A JP2000084197A JP2001274176A JP 2001274176 A JP2001274176 A JP 2001274176A JP 2000084197 A JP2000084197 A JP 2000084197A JP 2000084197 A JP2000084197 A JP 2000084197A JP 2001274176 A JP2001274176 A JP 2001274176A
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Makoto Toda
誠 戸田
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Central Glass Co Ltd
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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な手法で且つ低コストの化合物半導体太
陽電池の光吸収層を形成する製造方法を提供する。 【解決手段】 導電性基板上にIb族及びIIIb族元
素を含む有機金属塩溶液例えば、ナフテン酸銅とオクチ
ル酸インジウムを含むトルエン溶液をディッピング法や
ロールコート法で被着し乾燥後、不活性ガスのみ、還元
性ガスのみ、または不活性ガスと還元性ガスとの混合ガ
スからなる、VIb族元素、例えば、セレンの存在する
非酸化性雰囲気で熱処理して、Ib-IIIb-VIb2
系のカルコパイライト構造を有する化合物半導体膜、例
えば、CuInSe2化合物半導体膜を形成することを
特徴とする化合物半導体膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池の光電変
換素子材料として使用される化合物半導体膜、特に、セ
レン化物や硫化物を主成分とする化合物半導体膜の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CuInSe2に代表される、IbーI
IIbーVIb2系の、カルコパイライト構造を有する
化合物半導体膜を、光吸収層に用いた太陽電池は光エネ
ルギーを直接、電気エネルギーに変換する際の高いエネ
ルギー変換効率を有しており、太陽光の照射によるエネ
ルギー変換効率の経時劣化も認められない。
【0003】また、カルコパイライト構造を有する化合
物半導体膜はSiを主成分とするSi系半導体膜と比較
して光吸収係数が高く、かつ耐放射線能も大きいことが
知られている。
【0004】Ib族元素、IIIb族元素およびVIb
族元素より構成される化合物半導体膜の製造方法におい
て、Ib族元素、IIIb族元素およびVIb族元素の
組成を制御することでカルコパイライト構造を得、太陽
電池の光吸収層として用いた場合に、エネルギー変換効
率が高く、半導体として高性能な化合物半導体膜を作製
する手段は、精密な組成制御を行うことが膜厚方向に対
して可能な多元蒸着法に限定されているが、多元蒸着法
は精密な組成制御が可能な面積が狭く、必要な膜厚形成
に時間を要することから、化合物半導体膜の大面積化が
著しく困難であり、量産化に適していない。
【0005】一方、化合物半導体膜の大面積化に対応可
能な手段としては、セレン化法や硫化法がある。
【0006】セレン化法は、カルコパイライト構造を有
する化合物の構成元素Ib族(例えば銅)、IIIb族
(例えばインジウム)からなる膜をスパッタリング法で
作製し、該膜をセレンが存在する非酸化性雰囲気中で、
加熱してセレン化し、カルコパイライト構造を有する化
合物半導体膜を製造する方法である。
【0007】導電性基板上に既に形成された、Ib族元
素およびIIIb族元素からなるアロイ膜を、後からセ
レン化、または硫化する方法には、カルコパライト化合
物とする際に膜厚が3倍に増加することより、膜中のマ
イクロボイドの発生、および膜強度の低下を避けること
ができず、緻密で凹凸の少ない化合物半導体膜を得にく
いという問題がある。
【0008】また、大面積化に対応する手段としてスパ
ッタリング法が提案されている。
【0009】スパッタリング法は、カルコパイライト化
合物の構成元素Ib族(例えば銅),IIIb族(例え
ばインジウム),VIb族(例えばセレン)の、3種の
金属のスパッタリングターゲットを用意して同時にスパ
ッタリングを行い、スパッタリング法のみを用いて、カ
ルコパイライト構造を有する化合物半導体膜を、1工程
で得る方法であるが、3元素各々のスパッタリング率が
大きく異なり、成膜速度が安定しないことから、3元素
の精密な組成制御が難しく、連続して均一なカルコパイ
ライト構造を有する化合物半導体膜を得にくいという問
題がある。
【0010】いずれにしても、スパッタリングを行うに
は、大型の真空装置であるスパッタリング装置、および
高純度で緻密性を要求されるスパッタリングターゲット
を必要とし費用がかかる。
【0011】更に、スパッタリング法で膜厚2μmの金
属薄膜を得るには、成膜時間がかかり、連続生産時に律
速工程となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】カルコパイライト構造
を有する化合物半導体膜を光吸収層に使用すると、高い
エネルギー変換効率を有する太陽電池を製造することが
できるにかかわらず、大面積化に対応可能であって、構
成元素の精密な組成制御が可能であり、太陽電池の光吸
収層としての優れた膜特性が安定して得られる、安価な
カルコパライト構造を有する化合物半導体膜の製造方法
が、未だ、確立されていないという問題がある。
【0013】本発明は、太陽電池の光吸収層として有効
なカルコパイライト構造を有する化合物半導体膜の量産
技術を確立することが可能な化合物半導体膜の製造方法
を提供することを目的とする。
【0014】例えば、大面積化に対応可能な、カルコパ
イライト構造を有する化合物半導体膜を得る製造方法と
して、Ib族元素とIIIb族元素を含む有機金属塩溶
液を導電性基板に被着して熱分解処理をおこなって基板
上にアロイ膜もしくはその部分酸化物を形成した後、基
板をVIb族元素雰囲気中で熱処理して、カルコパイラ
イト構造を有する化合物半導体膜を得る製造方法が特開
平10−219472号公報および特開平11−400
9号公報にて開示されているが、これら方法はIb族元
素とIIIb族元素を含む有機金属塩溶液を導電性基板
に被着して熱分解処理をおこなって基板上にアロイ膜も
しくはその部分酸化物を形成することで、マイクロボイ
ドの発生を抑制しようとする方法であるが、前述のセレ
ン化法や硫化法と同じくマイクロボイドの発生を完全に
抑制できるものではない。
【0015】
【課題を解決するための手段】カルコパイライト構造を
有する化合物半導体膜の製造方法を鋭意検討した結果、
本発明者は、化合物半導体膜の大面積化、および構成元
素の精密な組成制御を簡単に成し得ると共にマイクロボ
イドの発生を抑制する本発明の製造方法により、安価に
カルコパイライト構造を有する化合物半導体膜を製造し
うる量産技術を提供できることが判った。
【0016】本発明の化合物半導体膜の製造方法は、基
板上にIb族元素の有機金属塩およびIIIb族元素の
有機金属塩を含む溶液を被着し熱分解させることなく、
乾燥のみを行った後、VIb族元素および/またはVI
b族元素の化合物が存在する非酸化性雰囲気中、即ち、
不活性ガスのみ、還元性ガスのみ、または不活性ガスと
還元性ガスの混合ガス中で、熱処理してカルコパイライ
ト構造を有する化合物半導体膜を形成することを特徴と
する。
【0017】Ib族元素、IIIb族元素、および/ま
たはVIb族元素を、同時に真空中でスパッタリング
し、導電性基板上に成膜したスパッタリング法に比べ、
導電性基板上にIb族元素の有機金属塩およびIIIb
族元素の有機金属塩を含む溶液を湿式塗布し乾燥させた
方が、塗布乾燥を繰り返して積層させる等の手段を用い
ることによって、膜の深さ方向の各元素の組成の制御が
容易である。
【0018】本発明は、Ib族元素の有機金属塩とII
Ib族元素の有機金属塩を有機溶剤に溶解させ、基板に
塗布した後、乾燥させ、更に、VIb族元素および/ま
たはVIb族元素の化合物が存在する非酸化性雰囲気中
で加熱処理することを特徴とする化合物半導体膜の製造
方法である。
【0019】更に、本発明は、乾燥温度を、室温以上、
200℃以下、VIb族元素および/またはVIb族元
素の化合物が存在する非酸化性雰囲気中で加熱処理する
温度範囲を300℃以上、800℃以下とすることを特
徴とする上記の化合物半導体膜の製造方法である。
【0020】更に、本発明は、非酸化性雰囲気中での加
熱処理において、非酸化性雰囲気を不活性ガスのみの雰
囲気、還元性ガスのみの雰囲気、または不活性ガスと還
元性ガスの混合した雰囲気とし、不活性ガスと還元性ガ
スの比を変化させて、化合物半導体膜を構成する結晶の
粒径を制御することを特徴とする上記の化合物半導体膜
の製造方法である。
【0021】更に、本発明は、不活性ガスが窒素であ
り、還元性ガスが水素である上記の化合物半導体膜の製
造方法である。
【0022】更に、本発明は、上記の化合物半導体の製
造方法を、同一の基板に対して繰り返して行うことを特
徴とする化合物半導体膜の製造方法である。
【0023】本発明の化合物半導体膜の製造方法は、カ
ルコパイライト構造を有する化合物半導体膜の製造方法
において、Ib族元素およびIIIb族元素の有機金属
塩を有機溶媒にて溶解させた溶液を、導電性基板への被
着させ、その後、乾燥させた後、不活性ガスのみ、還元
性ガスのみ、不活性ガスと還元性ガスの混合ガスからな
る、VIb族元素が存在する非酸化性雰囲気中で加熱処
理することで、導電性基板上にカルコパイライト構造を
有する化合物半導体膜を得ることを特徴としている。
【0024】即ち、本発明の化合物半導体膜の製造方法
は、VIb属元素が存在する非酸化性雰囲気を構成する
不活性ガス、例えば、窒素、および還元性ガス、例え
ば、水素の混合比を変えることによって、化合物半導体
を構成するカルコパイライト構造の結晶の粒径を制御で
き、凹凸が小さく緻密な化合物半導体膜が得られるの
で、その前工程である乾燥工程においては、Ib族元素
およびIIIb族元素の有機金属塩を有機溶媒に溶解さ
せた溶液を、導電性基板への被着させた後、各有機金属
塩を熱分解させることなく、単に形成した被膜から有機
溶媒がなくなるように、200℃以下で乾燥させるだけ
であり、その後、VIb族元素および/またはVIb族
元素の化合物が存在する非酸化性雰囲気中での加熱処理
を行い、最終的に凹凸の小さい緻密な化合物半導体膜を
得ることができることを特徴とする。
【0025】よって、前述の特開平10−219472
号公報および特開平11−4009号公報に示された、
Ib族元素とIIIb族元素を含む有機金属塩溶液を導
電性基板に被着して熱分解処理をおこなって基板上にア
ロイ膜もしくはその部分酸化物を形成し、VIb族元素
が存在する雰囲気中で加熱しカルコパイライト構造を有
する化合物半導体膜を製造する方法と異なり、本発明の
化合物半導体膜の製造方法はIb族元素とIIIb族元
素を含む有機金属塩溶液を導電性基板に被着した後、乾
燥させるのみであり、有機金属塩を高温にて加熱分解
し、アロイ膜もしくはその部分酸化物を形成する必要が
ないので、工程を短縮できることより、簡便にカルコパ
イライト構造を有する化合物半導体膜が作れると共に、
マイクロボイドの発生を、より抑制するものである。
【0026】本発明の化合物半導体膜の製造方法に用い
ることのできるIb族元素には、銅、即ち、Cu、銀、
即ち、Ag、金、即ち、Au等が挙げられるが、安価で
あり、資源として豊富なことから、特に、Cuを用いる
ことが好ましい。
【0027】本発明の化合物半導体膜の製造方法に用い
ることのできるIIIb族元素には、ホウ素、即ち、
B、アルミニウム、即ち、Al、ガリウム、即ち、G
a、インジウム、即ち、In、タリウム、Tl等が挙げ
られるが、Cuとの組み合わせにおいて化合物半導体膜
の構成元素となり易い、Ga、Inが好ましい。
【0028】Ib族、IIIb族の金属元素を含む金属
塩は、有機酸塩、樹脂酸塩、金属アルコキシド、金属ア
セチルアセトン錯体から選ぶことができ、使用する有機
溶剤に溶解しさえすればよい。
【0029】例えば、本発明の化合物半導体膜の製造方
法に使用する有機酸塩としては、オクチル酸銅とそのイ
ンジウム塩や、ナフテン酸銅とそのインジウム塩が好ま
しく、また、同様に、金属アセチルアセトン錯体として
はビスアセチルアセトン銅やトリアセチルアセトンイン
ジウムが好ましい。
【0030】Ib族元素の有機金属塩とIIIb族元素
の有機金属塩の組み合わせにおいて、有機酸塩、樹脂酸
塩、金属アルコキシド、金属アセチルアセトン錯体から
選ぶことができるが、例えば、有機酸塩と金属アルチル
アセトン錯体との組み合わせによっては反応して沈殿を
生じるものがあり、溶液の種類および組成を調製して沈
殿を生じさせない様にする必要がある。
【0031】また、Ib族元素の有機金属塩とIIIb
族元素の有機金属塩を溶解させる有機溶剤としては、溶
解することができれば、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化
水素系、テルペン系、アルコール系、ケトン系、または
エステル系の有機溶剤のどれを選択しても構わない。更
に、Ib族元素の有機金属塩とIIIb族元素の有機金
属塩を有機溶剤に溶解させた後に、安定性、塗り易さ等
の塗布性および塗布後のレベリング性向上のために、増
粘剤、界面活性剤、または消泡剤を添加しても構わな
い。
【0032】Ib族元素の有機金属塩およびIIIb族
元素の有機金属塩を、有機溶剤に溶解させた際の、II
Ib族元素のモル量をIb族元素のモル量で割った値
を、IIIb族元素とIb族元素の仕込み組成とする
と、IIIb族元素とIb族元素の好ましい仕込み組成
は0.5以上、3以下である。
【0033】IIIb族元素とIb族元素の組成比が、
0.5未満、3より大きい範囲ではIb-IIIb-VI
2化合物の組成より大きくずれてしまい、VIb族元
素を反応させたとしても、カルコパイライト構造を有す
る化合物半導体は得られない。
【0034】カルコパイライト構造を有する化合物半導
体膜の得られる、IIIb族元素とIb族元素の仕込み
組成において、1.0以上、2以下が、p型半導体を得
やすい好ましい範囲である。
【0035】Ib族元素の有機金属塩およびIIIb族
元素有機金属塩溶液中の、Ib族元素の有機金属塩とI
IIb族元素を加えた金属濃度の範囲は、0.1%以
上、10%以下であり、乾燥時やVIb族元素が存在す
る非酸化性雰囲気下での加熱処理時に膜にひび割れをお
こさないためには、好ましくは0.1%から3%の範囲
である。金属濃度が、0.1%より低いと、溶液中の金
属濃度が薄すぎて所望の膜厚が得られない。金属濃度
が、10%より濃いと乾燥時、ひび割れをおこすと共に
溶液を塗布した後のレベリング性が悪くて平坦な膜が得
られない。
【0036】被着方法としては、一般的な湿式塗布方
法、ディッピング法、ロールコート法、バーコート法、
スピンコート法、スプレー法、インクジェット法、スク
リーン印刷法等が挙げられるが、ディッピング法、ロー
ルコート法またはバーコート法が本発明の化合物半導体
膜の製造方法では、Ib族元素の有機金属塩とIIIb
族元素の有機金属塩溶液を有機溶媒に溶解した液を導電
性基板に被着した際に、より平滑な膜が得られるので好
ましい。
【0037】本発明の化合物半導体膜の製造方法におい
て、Ib族元素の有機金属塩とIIIb族元素の有機金
属塩を有機溶剤に溶解させた溶液を、上記の湿式塗布方
法によって、導電性基板に塗布し塗布膜とした後、室
温、即ち、20℃以上、200℃以下で乾燥し、有機溶
剤を塗布膜中より乾燥除去する。
【0038】通常、乾燥温度が、200℃以下では、有
機金属化合物が加熱分解されて金属酸化物になることは
ない。乾燥温度が低いと乾燥時間が長くなることから、
生産効率を考慮すると、乾燥温度は100℃以上、15
0℃以下が、好ましい範囲である。
【0039】加熱処理は、Ib族元素の有機金属塩とI
IIb族元素の有機金属塩を有機溶剤に溶解させた溶液
を、導電性基板に湿式塗布し、乾燥させた後、非酸化性
雰囲気中、VIb族元素および/またはVIb族元素化
合物の存在下、300℃以上、800℃未満で行う。非
酸化性雰囲気は、例えば、不活性ガスである窒素のみの
雰囲気、還元性ガスである水素のみの雰囲気、または、
不活性ガスである窒素と還元性のガスである水素の混合
した雰囲気である。
【0040】本発明の化合物半導体膜の製造方法に用い
ることのできるVIb族元素およびVIb族元素の化合
物には、セレン、即ち、Se、硫黄、即ち、S、または
その化合物等が挙げられるが、加熱されて気体となり易
いセレン、セレン化水素、硫黄または硫化水素等を用い
ることが好ましい。。
【0041】加熱温度が、300℃以上で、有機金属塩
が分解し速やかにIb-IIIb-VIb2のカルコパイ
ライト構造を有する化合物半導体膜が得られる。有機金
属塩は200℃以下では、殆ど熱分解せず、300℃よ
り温度が低いと、熱分解に時間がかかると同時に、酸化
物や、カルコパイライトと異なる化合物が、生成し易く
なる。また、加熱温度を800℃以上にすると、導電性
基板は、ガラスに導電性の金属膜を成膜したものである
から、基板の歪みが発生するため、使用可能なガラス基
板の種類が限られてくる。得られる化合物半導体膜の半
導体としての性能を考慮すると、300℃以上、600
℃以下の加熱範囲で、できるだけ低い温度で加熱するこ
とが好ましい。
【0042】還元性ガスの不活性ガスに対するガス比を
変化させることで、加熱処理して得られるIb-III
b-VIb2のカルコパイライト構造を有する化合物半導
体膜の結晶の径および形状を制御することが可能であ
る。
【0043】不活性ガス雰囲気中、例えば、窒素のみ雰
囲気中での加熱処理で、カルコパイライト構造を有する
化合物半導体膜、例えば、CuInSe2化合物の結晶
径が0.1μm〜0.3μmであり、水素のみの雰囲気
中でCuInSe2の結晶径は0.05μm〜0.2μ
mとなる。
【0044】また、CuInSe2化合物の結晶形状
は、窒素中では扁平あるいは三角形状であるが、水素中
では粒状である。
【0045】還元性ガスの不活性ガスに対する比を変化
させることに加えて、加熱温度やその保持時間あるい
は、アニール処理の有無や、VIb族元素ならびにその
化合物の供給方法、あるいは導電性基板の種類を変える
ことで、その結晶径や形状を、更に、太陽電池の光吸収
層に適したものにすることが可能である。
【0046】Ib族元素の有機金属塩とIIIb族元素
の有機金属塩を有機溶剤に溶解した溶液を導電性基板に
塗布して乾燥させる工程と、その後のVIb族元素存在
下の非酸化性雰囲気中で加熱処理を行う工程を繰り返し
行い、所定の膜厚を得、更には、溶液中のIb族元素と
IIIb族元素の組成比を逐次変えることで、より高品
質のカルコパイライト構造を有する化合物半導体膜を形
成することができ、半導体としてのpn特性を制御する
ことも可能になる。
【0047】また、IIIb元素族としてインジウムに
ガリウムをエナジーギャップの制御のために添加しても
よく、更には、ドーピング剤としてIIa族元素の化合
物および/またはVb族元素の化合物を、Ib族元素の
有機金属塩とIIIb族元素の有機金属塩を有機溶剤に
溶解した溶液中に添加することも可能である。ドーピン
グ剤として添加するIIa族元素の化合物としては、ベ
リリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、またはバリウムの化合物が挙げられ、Vb族元素の
化合物としては、窒素、リン、ヒ素、アンチモン、また
はビスマスの化合物が挙げられる。
【0048】VIb族元素および/またはVIb元素の
化合物が存在する非酸化性雰囲気下の加熱処理で使用す
る、VIb族元素および/またはVIb元素の化合物の
含有量は、Ib族元素とIIIb族元素を加えた量に対
し、カルコパイライト化合物のモル比による定比付近か
ら、定比の10倍までであればよいが、好ましくは、定
比以上( VIb化合物/(Ib化合物+IIIb化合
物)≧1 )でカルコパイライト化合物が得られ易く、定
比以上、定比の6倍以下であることが好ましい。
【0049】導電性基板はサブストレート型の太陽電池
の構成においては、金属電極(Mo、Au、Pd、P
t、Ni、Ti等からの1種)となり、スーパーストレ
ート型の太陽電池の構成では金属酸化物電極(ZnO、
SnO2、ITO等からの1種)となる。
【0050】また、本発明の化合物半導体膜の製造方法
によるpタイプのカルコパイライト構造を有する化合物
半導体膜は、従来の方法よりも、低温で形成できること
から、スーパーストレート型の太陽電池においても変換
効率の向上が期待される。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について述
べる。本発明は、以下の実施例によって限定されるもの
ではない。
【0052】
【実施例】実施例1 市販のナフテン酸銅をミネラルスピリットに溶解させ
た、銅の含有率が5重量%である溶液、およびオクチル
酸インジウムを同じくミネラルスピリットに溶解させた
インジウムの含有率が8重量%である溶液を混合し、ト
ルエンにて希釈して、銅を0.069モル/kg、イン
ジウム0.076モル/Kgを含む溶液を調製した。
銅:インジウムのモル比率は1:1.1である。
【0053】重量による濃度で表すと、銅が0.44重
量%であり、インジウムが0.87重量%であり、合わ
せて1.31重量%である。
【0054】ディップ法で、導電性のガラス基板上に該
溶液を塗布し、乾燥炉にて、温度、110℃で、10分
間乾燥させた後、管状炉にて、セレン存在下の窒素ガス
雰囲気中で、加熱温度、400℃で、1時間加熱処理を
おこなったところ、得られた膜の膜厚は0.2μmであ
った。
【0055】該膜のX線回折を行い、結晶構造を分析し
たところ、図1に示すグラフを得た。グラフの縦軸はX
線回折強度、横軸は回折角度を示している。グラフに示
すように、カルコパイライト構造の特徴である(11
2)、(220)、(312)の結晶面を得たことか
ら、カルコパイライト構造のCuInSe2化合物であ
ることを同定した。
【0056】また、走査型顕微鏡によるCuInSe2
化合物の粒子のSEM像を観察したところ、CuInS
2化合物の粒子径は0.1〜0.3μm、粒子形状は
三角形に近い形状であった。 実施例2 市販のナフテン酸銅をミネラルスピリットに溶解させ
た、銅の含有率が5重量%である溶液、およびオクチル
酸インジウムを同じくミネラルスピリットに溶解させた
インジウムの含有率が8重量%である溶液を混合し、ト
ルエンにて希釈して、銅を0.069モル/kg、イン
ジウム0.076モル/Kgを含む溶液を調製した。
銅:インジウムのモル比率は1:1.1である。
【0057】重量による濃度で表すと、銅が0.44重
量%であり、インジウムが0.87重量%であり、合わ
せて1.31重量%である。
【0058】ディップ法で導電性のガラス基板上に該溶
液を塗布し、乾燥炉にて、温度、110℃で、10分間
乾燥させた後、管状炉にて、セレン存在下の水素ガス雰
囲気中で、加熱温度、400℃で、1時間加熱処理をお
こなったところ、得られた膜の膜厚は0.2μmであっ
た。
【0059】該膜のX線回折を行い、結晶構造を分析し
たところ、図2に示すグラフを得た。グラフの縦軸はX
線回折強度、横軸は回折角度を示している。グラフに示
すように、(112)配向性が非常に強いことより、カ
ルコパイライト構造のCuInSe2化合物であること
を同定した。
【0060】また、走査型顕微鏡によるCuInSe2
化合物の粒子のSEM像を観察したところ、CuInS
2化合物の粒子径は0.05〜0.2μm、粒子形状
は球状であった。 実施例3 市販のオクチル酸銅をミネラルスピリットに溶解させ
た、銅の含有率が6重量%である溶液、およびオクチル
酸インジウムを同じくミネラルスピリットに溶解させた
インジウムの含有率が8重量%である溶液を混合し、ト
ルエンにて希釈して、銅を0.069モル/kg、イン
ジウム0.076モル/Kgを含む溶液を調製した。
銅:インジウムのモル比率は1:1.1である重量によ
る濃度で表すと、銅が0.44重量%であり、インジウ
ムが0.87重量%であり、合わせて1.31重量%で
ある。
【0061】ディップ法で、導電性のガラス基板上に該
溶液を塗布し、乾燥炉にて、温度110℃下で、10分
間乾燥させた後、管状炉にて、セレン存在下の水素ガス
雰囲気中で、加熱温度、400℃で、1時間加熱処理を
おこなったところ、得られた膜の膜厚は0.2μmであ
った。該膜のX線回折を行い、結晶構造を分析し、カル
コパイライト構造のCuInSe2化合物であることを
同定した。
【0062】
【発明の効果】Ib族元素の有機金属塩およびIIIb
族元素の有機金属塩を有機溶剤に溶解させた溶液を、導
電性基板上に塗布して乾燥させた後、不活性ガスのみ、
還元性ガスのみ、または不活性ガスと還元性ガスの混合
ガスからなる、VIb族元素および/またはVIb族元
素の化合物が存在する非酸化性雰囲気中で加熱処理する
ことより、Ib-IIIb-VIb2系のカルコパイライ
ト構造を有する化合物半導体膜が得られる。
【0063】Ib族元素の有機金属塩およびIIIb族
元素の有機金属塩からなる膜を、高温にて、加熱処理し
有機金属塩を加熱分解させてから、セレン化または硫化
させることに比較して、本発明の化合物半導体膜の製造
方法においては、Ib族元素の有機金属塩およびIII
b族元素の有機金属塩からなる膜に、化学反応を伴わな
い単なる乾燥処理を行った後、セレン化または硫化を行
うので、化合物半導体膜の製造工程の簡略化が図れる。
【0064】カルコパイライト構造を有する結晶の粒径
の制御を、不活性ガスのみ、還元性ガスのみ、または不
活性ガスと還元性ガスの混合ガスからなる、VIb族元
素および/またはVIb族元素の化合物が存在する非酸
化性雰囲気中で、Ib族元素の有機金属塩およびIII
b族元素の有機金属塩からなる膜を、加熱処理する際
の、不活性ガスと還元性ガスの混合比を変えることによ
って、化合物半導体膜に得られるカルコパイライト構造
の結晶径を制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた膜のX線回析測定チャート
である。
【図2】実施例2で得られた膜のX線回析測定チャート
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ib族元素の有機金属塩とIIIb族元素
    の有機金属塩を有機溶剤に溶解させ、基板に塗布した
    後、乾燥させ、更に、VIb族元素および/またはVI
    b族元素の化合物が存在する非酸化性雰囲気中で加熱処
    理することを特徴とする化合物半導体膜の製造方法。
  2. 【請求項2】乾燥温度を、室温以上、200℃以下、V
    Ib族元素および/またはVIb族元素の化合物が存在
    する非酸化性雰囲気中で加熱処理する温度範囲を300
    ℃以上、800℃以下とすることを特徴とする請求項1
    に記載の化合物半導体膜の製造方法。
  3. 【請求項3】非酸化性雰囲気中での加熱処理において、
    非酸化性雰囲気を不活性ガスのみの雰囲気、還元性ガス
    のみの雰囲気、または不活性ガスと還元性ガスの混合し
    た雰囲気とし、不活性ガスと還元性ガスの比を変化させ
    て、化合物半導体膜を構成する結晶の粒径を制御するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の化合物半
    導体膜の製造方法。
  4. 【請求項4】不活性ガスが窒素であり、還元性ガスが水
    素である請求項1乃至請求項3に記載の化合物半導体膜
    の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4に記載の化合物半導
    体の製造方法を、同一の基板に対して繰り返して行うこ
    とを特徴とする化合物半導体膜の製造方法。
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