JP2001272770A - マスク欠陥検査方法及びマスク設計データ作成方法 - Google Patents

マスク欠陥検査方法及びマスク設計データ作成方法

Info

Publication number
JP2001272770A
JP2001272770A JP2000084843A JP2000084843A JP2001272770A JP 2001272770 A JP2001272770 A JP 2001272770A JP 2000084843 A JP2000084843 A JP 2000084843A JP 2000084843 A JP2000084843 A JP 2000084843A JP 2001272770 A JP2001272770 A JP 2001272770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
design data
mask design
data
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000084843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3588575B2 (ja
Inventor
Sachiko Kobayashi
幸子 小林
Kazuko Yamamoto
和子 山元
Taiga Uno
太賀 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000084843A priority Critical patent/JP3588575B2/ja
Publication of JP2001272770A publication Critical patent/JP2001272770A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3588575B2 publication Critical patent/JP3588575B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスク欠陥検査工程において、LSIなどの
設計データに基づくマスク設計データに光近接効果補正
を施すことに起因して生じる擬似欠陥を低減する。 【解決手段】 本発明は、マスク設計データ10に対し
て光近接補正を施した補正後マスク設計データ11から
マスク欠陥検査用の参照データを得るにあたり、前記補
正後マスク設計データ上の各図形間の間隙またはマスク
欠陥検査可能なサイズより小さくなる箇所を含む領域1
2を抽出し、前記抽出された領域については他の領域よ
りも高精度にマスク形状をシミュレーションして前記参
照データを作成する工程を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路や
液晶パネル等のデバイス製造に使用されるマスクの欠陥
検査方法に関する。また、本発明は半導体集積回路や液
晶パネルなどのデバイス製造に使用するためのマスクを
製造するためのマスク設計データの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの製造にあたっては、所望のLS
I設計パターンをデータ化したLSI設計データに基づ
いてマスク設計データを作成し、そのマスク設計データ
に基づいてマスクが製造され、さらにリソグラフィ工程
においてそのマスクの縮小パターンをウエハ上に忠実に
転写することにより当初のLSI設計パターンどおりの
LSIを得る。
【0003】近年、LSIの高集積化が進み、LSIに
作りこむ素子サイズが微小化するにつれて、リソグラフ
ィ工程におけるパターン転写の忠実度が問題になり始め
ている。具体的にはマスクの縮小パターンがウエハ上に
忠実に転写される必要があるが、例えば90°のはずの
コーナーが丸くなる、ライン端が短くなる、ライン幅が
太る/細るなどのパターンの劣化が生じ、LSI設計パ
ターンどおりのパターンがウエハに形成できないという
ものである。このような現象を光近接効果(Optic
al Proximity effect)と称する。
【0004】光近接効果とは、本来は転写時の光学的要
因による現象を対象としていたが、現在では、一般的に
ウェハプロセス全体を通して生ずる上記のような現象を
指す。
【0005】当然のことながら、LSIの製造にあた
り、所望のデバイス性能を達成するためには、ウェハ上
でLSI設計パターン通りの寸法及び形状のパターンが
形成される必要がある。
【0006】このため、マスクパターンにあらかじめウ
エハプロセスによるパターンの劣化を見込んだ補正を加
える方法、すなわち光近接効果補正(Optical
Proximity effect Correcti
on,OPC)が有効であるとして近年盛んに検討され
ており、種々の手法が提案および実行されている。
【0007】しかしながら、マスク設計データに対して
光近接効果補正を行うと次のような現象が生じる。
【0008】すなわち、光近接効果補正を施す前のマス
ク設計データは、パターン大きさ、パターン間距離など
についてマスク欠陥検査可能な距離に基づく所定のデザ
インルールを満たしている。しかしマスク設計データに
光近接効果補正を施すことによりパターン大きさ、パタ
ーン間距離などが変形され、その結果光近接効果補正後
のマスク設計データ(以下、補正後マスク設計データと
する。)および得られた実際のマスク上では当初予定し
ていた前記デザインルールを違反する箇所を含む領域が
生じることがある。
【0009】以下に図15を用いて上記現象を具体的に
説明する。
【0010】図15(a)はLSI設計データに基づく
設計上のパターンと、実際のウエハ上で得られるパター
ンを示す。
【0011】LSI設計データ上では配線151の下に
矩形のコンタクトホール(設計)152が形成されるよ
う設計されている。特に、コンタクトホール(設計)1
52に着目すると、LSI設計データ上ではデザインル
ールを遵守しコンタクトホール(設計)152間の間隙
154は充分な距離を保っている。このようなLSI設
計データに基づき作成されたマスク設計データ及びマス
クもデザインルールを満たすことになる。
【0012】しかしながら実際は、このLSI設計デー
タを用いて作成したマスクデータ及びマスクを使用して
ウエハにリソグラフィ工程を行うと、光近接効果のため
コンタクトホール(実際)153は、所望の形状を得る
ことが出来ない。したがって、このLSI設計データに
基づくマスク設計データに対して光近接効果補正を施
し、補正後マスク設計データからマスクを製造しなけれ
ばならない。
【0013】図15(b)は図15(a)と同様のLS
I設計データに基づく設計上のパターンと、補正後マス
ク設計データに基づくマスクパターン、及びこの補正後
マスク設計データに基づき作成されたマスクを用いて実
際にウエハ上で得られるパターンを示す。
【0014】図15(a)と同様、LSI設計データ上
では配線151下に矩形のコンタクトホール(設計)1
52が形成されるよう設計されている。一方補正後マス
ク設計データ上においてはコンタクトホール(補正後)
155が細長くなっており、コンタクトホール(補正
後)155間の間隙156が縮まっている。このマスク
を用いてウエハ上にパターンを形成して得た実際のウエ
ハ上のコンタクトホール(実際)157はLSI設計上
のコンタクトホール(設計)152に近い形状を有して
いる。
【0015】しかしながら、補正後マスク設計データ上
のコンタクトホール(補正後)155間はその間隔15
6が狭くなり、マスク欠陥検査可能な距離に基づくデザ
インルールを違反している、という現象が生じている。
【0016】このようにマスク設計データに対し光近接
効果補正を施すと、マスク欠陥検査可能な距離に基づく
デザインルールを違反した箇所を含む領域を有するマス
ク設計データおよびマスクに変化してしまう現象が生じ
ることがある。このようなマスク設計データ及びマスク
に対して従来のマスク欠陥検査を施すと、当該デザイン
ルールを違反した箇所において実際には存在しない欠陥
を欠陥として検出(すなわち擬似欠陥を検出)し、その
検証に多大な時間を要しマスクの生産性を著しく低下さ
せるという問題点が生じる。
【0017】すなわちマスク欠陥検査は以下のようにし
て行われる。図16にマスク欠陥検査フローを示す。マ
スク欠陥検査は、実際に得られたマスク21の形状を光
学センサ回路22にて読み取って得たセンサデータ23
と、補正後マスク設計データ24に対し参照データ発生
回路25にてシミュレーターを用い光学センサの感度特
性を考慮した関数と畳み込み積分を行って作成した参照
データ26とを比較回路27で比較し、両パターンの差
から欠陥の有無を検出(28)するものである。
【0018】ところが、光近接効果補正を行った結果、
補正後マスク設計データに基づくパターン上の図形が精
度よく検査できる所定の距離よりも小さくなってしまっ
たり、図形同士が所定の距離よりも近づいた領域が発生
すると、補正後のマスク設計データ24から作成した参
照データ26とセンサデータ23との差異が本来期待さ
れる値よりも大きくなってしまい、この差異を擬似欠陥
として検出してしまう。これは実際のマスク21上で前
記領域は光学センサ回路22にて精度良く検出できない
ため実際のマスク21形状と得られるセンサデータ23
が示す形状との間の差異が拡大してしまうこと、及び参
照データ発生回路25にて参照データ26を算出する際
に、このような差異の拡大を正しくシミュレーションで
きないことが原因である。
【0019】したがって、従来、光近接効果補正を施し
てマスク欠陥検査可能な距離に基づくデザインルールを
違反した箇所を含む領域を有する補正後マスク設計デー
タおよびマスクに対してマスク欠陥検査を施す際に、前
記のような光近接効果補正に起因する擬似欠陥を排除す
ることのできるマスク欠陥検査方法が求められていた。
【0020】また、光近接効果補正を施してもマスク欠
陥検査可能な距離に基づくデザインルールを違反した箇
所の発生が少ないマスク設計データを作成する方法が求
められていた。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたもので、マスク欠陥検査工程において、
LSIなどの設計データに基づくマスク設計データに光
近接効果補正を施すことに起因して生じる擬似欠陥を低
減し、マスク欠陥検査工程を簡易化して生産性を向上さ
せると共に、ウエハなどに形成する微細パターンの精度
向上に寄与することができるマスク欠陥検査方法を提供
することを目的とする。
【0022】また、LSIなどの設計データに基づくマ
スク設計データに光近接効果補正を施しても、マスク欠
陥検査工程において、光近接効果補正を施すことに起因
して生じる擬似欠陥が少ないマスク設計データを作成す
ることができ、マスク欠陥検査工程を簡易化して生産性
を向上させると共に、ウエハなどに形成する微細パター
ンの精度向上に寄与することができるマスク設計データ
作成方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】(第1発明)第1発明
は、デバイス設計データに基づいて得られたマスク設計
データに対して試料上に形成されるパターンの忠実度を
向上するための補正を施した補正後マスク設計データか
らマスク欠陥検査用の参照データを得る参照データ形成
工程と、前記補正後マスク設計データに基づき作成され
たマスクの形状を実測したセンサデータを得るセンサデ
ータ形成工程と、前記参照データと前記センサデータと
を比較し、マスク上の欠陥の有無を検出する欠陥検出工
程とを具備するマスク欠陥検査方法において、前記参照
データ形成工程は、前記補正後マスク設計データ上の各
図形間の間隙または各図形の大きさがあらかじめ設定さ
れた所定の値より小さくなる箇所を含む領域を抽出する
工程と、前記抽出された領域については他の領域よりも
高精度にマスク形状を模擬する手法を用いて前記参照デ
ータを作成する工程とを具備することを特徴とするマス
ク欠陥検査方法である。 (第1発明の作用)前記第1発明によれば、試料上に形
成されるパターンの忠実度を向上するための補正、すな
わち光近接効果補正を施した補正後マスク設計データに
基づいて作成したマスクの欠陥検査を行うにあたり、前
記補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙または各
図形の大きさがあらかじめ設定された例えばマスク欠陥
検査可能な所定の値S1より小さくなる箇所を含む領域
をそれ以外の領域に比べて高精度のシミュレーターを使
って分析し、当該領域についてはセンサデータとの差異
が非常に少ない参照データを作成する。そのため当該領
域において擬似欠陥を検出する問題を回避し、マスク欠
陥検査工程の負担を軽減することができる。 (第2発明)第2発明は、デバイス設計データに基づい
て得られたマスク設計データに対して試料上に形成され
るパターンの忠実度を向上するための補正を施した補正
後マスク設計データからマスク欠陥検査用の参照データ
を得る参照データ形成工程と、前記補正後マスク設計デ
ータに基づき作成されたマスクの形状を実測したセンサ
データを得るセンサデータ形成工程と、前記参照データ
と前記センサデータとを比較し、マスク上の欠陥の有無
を検出する欠陥検出工程とを具備するマスク欠陥検査方
法において、前記参照データ形成工程は、前記補正後マ
スク設計データ上の各図形間の間隙または各図形の大き
さがあらかじめ設定された所定の値より小さくなる箇所
を含む領域を抽出する工程と、前記抽出された領域につ
いてはマスク欠陥検査対象から除外して、前記抽出され
た領域以外の領域についてのみの前記参照データを作成
する工程とを具備することを特徴とするマスク欠陥検査
方法である。
【0024】(第2発明の作用)前記第2発明によれ
ば、光近接効果補正を施した補正後マスク設計データに
基づいて作成したマスクの欠陥検査を行うにあたり、補
正後マスク設計データから作成する参照データを作成す
る際、前記補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙
または各図形の大きさがあらかじめ設定されたマスク欠
陥検査可能な所定の値S1より小さくなる箇所を含む領
域以外の参照データのみ作成し、当該領域は検査対象か
ら除外するため、当該領域において擬似欠陥を検出する
問題を回避し、マスク欠陥検査工程の負担を軽減するこ
とができる。 (第3発明)第3発明は、デバイス設計データに基づい
て得られたマスク設計データに対して試料上に形成され
るパターンの忠実度を向上するための補正を施した補正
後マスク設計データからマスク欠陥検査用の参照データ
を得る参照データ形成工程と、前記補正後マスク設計デ
ータに基づき作成されたマスクの形状を実測したセンサ
データを得るセンサデータ形成工程と、前記参照データ
と前記センサデータとを比較し、マスク上の欠陥の有無
を検出する欠陥検出工程とを備えるマスク欠陥検査方法
において、前記参照データ形成工程は、前記補正後マス
ク設計データ上の各図形間の間隙があらかじめ設定され
た所定の値S1より小さくなる箇所を含む領域を抽出す
る工程と、前記補正後マスク設計データに、前記抽出さ
れた領域内の前記箇所の近接する図形の間に欠陥検査で
きる最小サイズW1近傍もしくはそれ以下の大きさの補
助パターンのデータを付加した補助パターン付加データ
を得る工程と、前記補助パターン付加データから前記参
照データを作成する工程とを具備することを特徴とする
マスク欠陥検査方法である。 (第3発明の作用)前記第3発明によれば、光近接効果
補正を施した補正後マスク設計データに基づいて作成し
たマスクの欠陥検査を行うにあたり、設計補正後マスク
設計データから参照データを作成する際、前記補正後マ
スク設計データ上の各図形間の間隙があらかじめ設定さ
れたマスク欠陥検査可能な所定の値S1より小さくなる
箇所を含む領域を抽出し、当該領域については、実際の
マスクとセンサデータとの差異を見込んで、前記補正後
マスク設計データに対し前記間隙があらかじめ設定され
た所定の値S1より小さくなる図形間に仮想の補助パタ
ーンのデータを付加した補助パターン付加データを作成
し、前記補助パターン付加データから参照データを作成
する。それにより当該領域についてはセンサデータとの
差異が非常に少ない参照データが作成される。そのた
め、当該領域において擬似欠陥を検出する問題を回避
し、マスク欠陥検査工程の負担を軽減することができ
る。 (第4発明)第4発明は、デバイス設計データに基づい
て得られたマスク設計データを得る工程と、前記マスク
設計データに対して、試料上に形成されるパターンの忠
実度を向上するための補正を施した補正後マスク設計デ
ータを得る工程と、前記補正後マスク設計データから前
記補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙あるいは
図形の大きさがあらかじめ設定された所定の値より小さ
くなる箇所を含む領域を抽出する工程と、前記補正後マ
スク設計データに対し、前記抽出された領域内の図形を
連結する、または前記図形の大きさを広げる、または前
記図形間の間隙を広げるよう補正した拡大マスク設計デ
ータを得る工程とを具備することを特徴とするマスク設
計データ作成方法である。 (第4発明の作用)前記第4発明によれば、光近接効果
補正を施した補正後マスク設計データに対し、さらに前
記補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙あるいは
各図形の大きさがあらかじめ設定された所定の値S1よ
り小さくなる箇所を含む領域を抽出し、当該領域につい
ては、実際のマスクとセンサデータとの差異を見込ん
で、前記抽出された領域内の図形を連結する、または前
記図形の大きさを広げる、または図形間の間隙を広げる
よう補正した拡大マスク設計データを作成し、前記拡大
マスク設計データから実際のマスクを作成する。
【0025】それにより、マスクの製造にあたりマスク
の描画が容易となり、また、この拡大マスク設計データ
に基づいて作成した参照データ及びマスクについてはマ
スク欠陥検査を行っても擬似欠陥の検出を減らすことが
でき、マスク製造のスループットを向上させることが出
来る。 (第5発明)第5発明は、デバイス設計データに基づい
て得られたマスク設計データを得る工程と、前記マスク
設計データに対し試料上に形成されるパターンの忠実度
を向上するための補正を施した補正後マスク設計データ
を得る工程とを備えるマスク設計データ作成方法におい
て、前記補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙が
マスク欠陥検査可能な所定の値より小さくなる箇所が存
在することがあらかじめ予測されるとき、前記補正後マ
スク設計データを得る工程前または途中に、前記補正後
マスク設計データ上の各図形間の間隙があらかじめ設定
された所定の値より小さくなると予測される箇所を含む
領域を抽出する工程と、前記抽出された領域内の図形を
連結する、または前記図形の大きさを広げるよう補正し
た補正後拡大マスク設計データを得る工程を具備するこ
とを特徴とするマスク設計データ作成方法である。 (第5発明の作用)前記第5発明によれば、デバイス設
計データに基づいたマスク設計データに対し、光近接効
果補正を施した後、前記補正後マスク設計データ上の各
図形間の間隙がマスク欠陥検査可能な所定の値より小さ
くなる箇所が存在することがあらかじめ予測されると
き、前記光近接効果補正を行う前あるいは途中に、前記
補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙があらかじ
め設定された所定の値S1より小さくなる箇所を含む領
域を抽出し、前記抽出された領域内の図形を連結する、
または前記図形の大きさを広げるよう補正して拡大マス
ク設計データを作成し、前記拡大マスク設計データに対
して光近接効果補正を完了させて補正後拡大マスク設計
データを得、この補正後拡大マスク設計データから実際
のマスクを作成する。
【0026】それにより、マスクの製造にあたりマスク
の描画が容易となり、また、この拡大マスク設計データ
に基づいて作成した参照データ及びマスクについてはマ
スク欠陥検査時の擬似欠陥を減らしてマスク製造のスル
ープットを向上させることが出来る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を実施例を挙
げて説明する。 (実施例1)第1発明の実施例を示す。
【0028】以下に示すようにしてマスクの作成及びマ
スク欠陥検査を実施した。 <マスクの作成>まず、デバイス設計データを作成し
た。次に前記デバイス設計データに基づいてマスク設計
データを得て、前記マスク設計データに対して光近接効
果補正を施し、補正後マスク設計データを得た。
【0029】図1に前記マスク設計データに基づくマス
ク設計パターン10と補正後マスク設計データに基づく
補正後マスク設計パターン11(斜線部)とを重ねて示
す。
【0030】前記マスク設計データに基づくマスク設計
パターン10にはマスク欠陥検査時に擬似欠陥となるよ
うなデザインルールに違反する領域は存在しなかった。
一方、補正後マスク設計データに基づく補正後マスク設
計パターン11にはマスク欠陥検査可能な所定の図形間
距離S1を保っていない箇所を含む領域12が生じてい
る。
【0031】一方、前記補正後マスク設計データにした
がって実際にマスクを作成した。 <マスク欠陥検査>次に作成したマスクに対しマスク欠
陥検査装置を用いてマスク欠陥検査を施した。マスク欠
陥検査のフローチャートを図2に示す。
【0032】まず、補正後マスク設計データ入力手段
(図示せず)により参照データ発生回路25に補正後マ
スク設計データ24を入力し、前記補正後マスク設計デ
ータ24から参照データ発生回路25にて後述の如くマ
スク欠陥検査用の参照データ26を得る参照データ形成
工程を行った。
【0033】一方、作成したマスク21に対しては、光
学センサ回路22にてマスクの形状を実測しマスクのセ
ンサデータ23を得るセンサデータ形成工程を行った。
最後にセンサデータ23と参照データ26とを比較回路
27にて比較することにより欠陥抽出28を行った。
【0034】用いたマスク欠陥検査装置は、上記の作用
を有する光学センサ回路22、マスク設計データ入力手
段、参照データ発生回路25、比較回路27及び抽出さ
れた欠陥の出力手段を少なくとも備えるものである。
【0035】参照データ発生回路25において補正後マ
スク設計データ24から参照データ26を得る参照デー
タ形成工程についてさらに詳細に説明する。
【0036】図3に参照データ形成工程のフローチャー
トを示す。まず前記補正後マスク設計データが入力され
(31)、各図形間の間隙または各図形の大きさがあら
かじめ設定されたマスク欠陥検査可能な所定の値S1よ
り小さくなる箇所を含む領域を抽出する(32)。前記
抽出された領域以外の領域に対しては、通常のシミュレ
ーターを用いてマスクパターンシミュレーションを行
い、光学センサの感度特性を考慮した関数と畳み込み積
分を行って参照データを得る(33)。
【0037】前記抽出された領域に対しては、まずその
パターンの配置が参照データ発生用のルールテーブルに
載っているか否かの判定を行う(34)。この参照デー
タ発生用のルールテーブルはパターンの配置をインデッ
クスにして既存の参照データを検索できるものである。
ルールテーブルに載っているものに対してはルールテー
ブルを参照して既存の参照データを発生させる(3
5)。ルールテーブルに載っていないものについては、
前記通常のシミュレーターに比べて高精度のマスクパタ
ーンシミュレーションを行い参照データを発生させる
(36)。得られたマスクパターンシミュレーション結
果を前記ルールテーブルに追加記録しておく(37)。
【0038】このような作業行って補正後マスク設計デ
ータから参照データ38を得た。
【0039】このようにマスク欠陥検査を行うことによ
りマスク欠陥検査可能な所定の図形間距離S1を保って
いない箇所を含む領域については、その他の領域に比べ
て高精度のシミュレーションが施されるためセンサデー
タとの差異が非常に少ない参照データを作成できる。そ
のため当該領域において擬似欠陥を検出する問題を回避
し、マスク欠陥検査工程の負担を軽減することができ
る。
【0040】参照データ形成工程としては、上記の方法
以外に補正後マスク設計データに対して順次通常のシミ
ュレーターを用いて参照データを得、各図形間の間隙ま
たは各図形の大きさがあらかじめ設定された所定の値S
1より小さくなる領域に行き当たるたびに高精度のマス
クパターンシミュレーションを行い、参照データを得る
ものであっても良い。このときパターン配置と求めた高
精度シミュレーション結果はルールテーブルとして蓄積
し、同じ配置に行き当たるたびにルールテーブルから高
精度なシミュレーション結果を参照することができるよ
うにすることが望ましい。
【0041】前記抽出された領域に対する高精度のマス
クパターンシミュレーションとしては、抽出された領域
以外に対するシミュレーションに比べて細かい間隙を高
精度に記述する手法を用いる。具体的には例えば参照デ
ータの作成のための画素の大きさを1/2、1/4など
とより細かくする手法、マスク描画シミュレーター及び
光学シミュレーターを併用する手法などが挙げられる。
【0042】なお、本発明のマスク欠陥検査方法におけ
る参照データの形成工程はマスク欠陥検査装置内でリア
ルタイムに行っても良いし、またはオフラインで行って
も良い。 (実施例2)第2発明の実施例を示す。
【0043】実施例1と同様にして<マスクの作成>を
行い、さらに以下に示す参照データ形成工程を行う以外
は実施例1と同様にして<マスク欠陥検査>を行った。
【0044】図4に参照データ形成工程のフローチャー
トを示す。
【0045】まず前記補正後マスク設計データが入力さ
れ(41)、各図形間の間隙または各図形の大きさがあ
らかじめ設定されたマスク欠陥検査可能な所定の値S1
より小さくなる箇所を含む領域を抽出する(42)。前
記抽出された領域以外の領域に対しては、通常のシミュ
レーターを用いてマスクパターンシミュレーションを行
い光学センサの感度特性を考慮した関数と畳み込み積分
を行って参照データを得る(43)。
【0046】一方、前記抽出された領域に対しては、参
照データを作成しない(44)。
【0047】以上のような作業を行うことにより補正後
マスク設計データから参照データ45を得た。
【0048】このようにマスク欠陥検査を行うことによ
りマスク欠陥検査可能な所定の図形間距離S1を保って
いない箇所を含む領域を除外した領域についてのみマス
ク欠陥検査を行なう。そのため当該領域において擬似欠
陥を検出する問題を回避し、マスク欠陥検査工程の負担
を軽減することができる。
【0049】なお、本発明のマスク欠陥検査方法におけ
る参照データの形成工程はマスク欠陥検査装置内でリア
ルタイムに行っても良いし、またはオフラインで行って
も良い。 (実施例3)第3発明の実施例を示す。
【0050】以下に示すようにしてマスクの作成及びマ
スク欠陥検査を実施した。 <マスクの作成>まず、デバイス設計データを作成し
た。次に前記デバイス設計データに基づいて得られたマ
スク設計データを得て、前記マスク設計データに対して
光近接効果補正を施し、補正後マスク設計データを得
た。
【0051】図5(a)に補正後マスク設計データに基
づく補正後マスク設計パターンの一部を示す。
【0052】前記マスク設計データに基づくマスク設計
パターンにはマスク欠陥検査時に擬似欠陥となるような
デザインルールに違反する領域は存在しなかった。一
方、補正後マスク設計データに基づく補正後マスク設計
パターン51には図形間距離a1、a2、a3に示すマ
スク欠陥検査可能な所定の図形間距離がS1以下となる
箇所を含んでいる。
【0053】一方、前記補正後マスク設計データに基づ
いて実際にマスクを作成した。 <マスク欠陥検査>次に作成したマスクに対しマスク欠
陥検査装置を用いてマスク欠陥検査を施した。マスク欠
陥検査のフローチャートを図2に示す。
【0054】まず、補正後マスク設計データ入力手段
(図示せず)により参照データ発生回路25に補正後マ
スク設計データ24を入力し、前記補正後マスク設計デ
ータ24からは参照データ発生回路25にて後述の如く
マスク欠陥検査用の参照データ26を得る参照データ形
成工程を行った。
【0055】一方、作成したマスク21に対しては、光
学センサ回路22にてマスクの形状を実測しマスクのセ
ンサデータ23を得るセンサデータ形成工程を行った。
最後にセンサデータ23と参照データ26とを比較回路
27にて比較することにより欠陥抽出28を行った。
【0056】用いたマスク欠陥検査装置は、少なくとも
上記作用を有する、光学センサ回路22、マスク設計デ
ータ入力手段、参照データ発生回路25、比較回路27
及び抽出された欠陥の出力手段を少なくとも備えるもの
である。
【0057】参照データ発生回路25において補正後マ
スク設計データ24から参照データ26を得る参照デー
タ形成工程についてさらに詳細に説明する。
【0058】図6に参照データ形成工程のフローチャー
トを示す。まず前記補正後マスク設計データが入力され
(61)、各図形間の間隙または各図形の大きさがあら
かじめ設定されたマスク欠陥検査可能な所定の値S1よ
り小さくなる箇所を含む領域を抽出する(62)。前記
抽出された領域以外の領域に対しては、通常のシミュレ
ーターを用いてマスクパターンシミュレーションを行
い、光学センサの感度特性を考慮した関数と畳み込み積
分を行って参照データを得る(63)。
【0059】前記抽出された領域に対しては、例えば近
接する辺同士の間にマスク描画できる最小サイズW1近
傍若しくはそれ以下の大きさの微小な補助パターンを配
置するよう補正した補助パターン付加データを作成する
(64)。
【0060】図5(b)に補正後マスク設計データに補
助パターンを付加した補助パターン付加データに基づく
補助パターン付加パターンを示す。補正後マスク設計パ
ターン51に対し補助パターン52が付加されている。
補助パターン52はパターン間距離(a1,a2,a
3)や対向する辺の長さに応じてパターンの形や大きさ
を変えても良い。
【0061】このような補助パターンを配置した補助パ
ターン付加データに対して通常のシミュレーターを用い
てマスクパターンシミュレーションを行い、光学センサ
の感度特性を考慮した関数と畳み込み積分を行って参照
データを得る(65)。
【0062】このような作業を行って補正後マスク設計
データから参照データ66を得た。
【0063】補助パターンを配置しない補正後マスク設
計データから参照パターンを作成した場合、参照パター
ンとセンサパターンとのパターンの差異が大きくなり擬
似欠陥を発生してしまうこととなるが、本実施例では、
補正後マスク設計データ補助パターンを付加した補助パ
ターン付加データから参照パターンを作成しているた
め、補助パターン未配置の実際のマスクから得たセンサ
パターンを比較すれば、両者は同じ図形と判断され、擬
似欠陥を発生せずに検査を続行する事が出来る。 (実施例4)第4発明の実施例を示す。
【0064】まず、以下に示すようにして拡大マスク設
計データを作成した。 <拡大マスク設計データの作成>本実施例における拡大
マスク設計データの作成のフローチャートを図7に示
す。
【0065】まず、デバイス設計データを作成した(図
示せず)。次に前記デバイス設計データに基づいてマス
ク設計データを得た(71)。次に前記マスク設計デー
タに対して光近接効果補正を施し、補正後マスク設計デ
ータを得た(72)。
【0066】図8(a)に前記マスク設計データに基づ
くマスク設計パターン81と補正後マスク設計データに
基づくマスク設計パターン82(斜線部)とを重ねて示
す。
【0067】前記マスク設計データに基づくコンタクト
ホール81の形状にはマスク欠陥検査時に擬似欠陥とな
るようなデザインルールに違反する領域は存在しなかっ
た。ところが補正後マスク設計データに基づくコンタク
トホール82の形状は各図形間の距離は補正により接近
し、マスク欠陥検査を問題なく行なえる所定の値S1よ
り小さくなっている。
【0068】次に前記補正後マスク設計データから前記
補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙あるいは図
形の大きさがあらかじめ設定されたマスク欠陥検査可能
な所定の値S1より小さくなる箇所を含む領域を抽出す
る工程を行う(73)。
【0069】次に以下に示すように前記補正後マスク設
計データに対し、この抽出された領域内の図形間の距離
が所定の値S1より小さい箇所につき、図形を連結す
る、あるいは図形を大きくする、あるいは図形間の間隙
を広げるよう補正する処理(拡大補正処理)(74)を
行い、拡大マスク設計データ75を得た。
【0070】前記拡大補正処理としては、例えば下記の
(i)〜(iv)が挙げられ、この(i)〜(iv)を
単独であるいは組み合わせて行うことができる。
【0071】(i)前記抽出された領域内の図形間の間
隙がS1より小さい箇所に、間隙方向の長さがS1以上
のパターンを配置して図形を連結する方法、(ii)前
記抽出された領域内の図形の周囲を0.5×S1以上の
所定の値S2だけ太めた連結パターンをつくり、この連
結パターンの周囲をS2だけ細めて図形を連結する方
法、(iii)前記抽出された領域内の図形をAとし、
Aを0.5×S1以上の所定の値S2だけ太めた連結パ
ターンをつくり、この連結パターンの周囲を次にS2だ
け細めたパターンをBとし、Bを0.5×S1より大き
い所定の距離S3だけ細めた連結パターンをつくり、こ
の連結パターンの周囲を次にS3だけ太めたパターンを
Cとし、BからCを減じたパターンをDとし、Dを所定
の値S4だけ太めたパターンをEとし、CにEを加える
ことにより図形を連結する方法、(iv)前記抽出され
た領域内の図形の大きさがマスク欠陥検査可能な所定の
値W1より小さい箇所が生じたとき、該箇所にW1以上
の大きさのパターンを配置して図形の大きさを大きくす
る方法、等の方法が挙げられる。
【0072】前記拡大補正処理についての具体例をパタ
ーン図8を用いて説明する。
【0073】図8は拡大補正処理によるパターン形状の
変化を示す図である。
【0074】まず上記(ii)にしたがって、図8
(a)に示す補正後マスク設計データに基づくマスク設
計パターン82の各図形の周囲を所定の値S2太めて連
結パターンをつくり、つぎにこの連結パターンの周囲を
S2細めて図8(b)に示す第一拡大パターン83を得
る。このとき、例えばS2は0.5×S1≦S2を満た
すような値を取る。ここまでの処理により直鎖状に近接
して並んだ図形は問題なく連結されるが、斜めに近接し
て並んだ図形は図8(b)の右端のように細く架橋され
る。本架橋部分が描画やマスク欠陥検査に関するデザイ
ンルールに違反しなければこの第一拡大パターンに対応
する拡大マスク設計データを用いてマスクを製造すれば
よいが、デザインルールによっては架橋部分がルール違
反となるため、さらに(iii)、(iv)にしたがっ
て以下の処理を行う。
【0075】次に第一拡大パターン83についてその周
囲を所定の値S3細めた縮小パターンをつくり、さらに
この縮小パターンの周囲をS3太めて図8(c)に示す
第二拡大パターン84を得る。このとき例えばS3は、
データ内で許されるパターン太さの下限の半分以上の値
を取る。次に第一拡大パターン83から第2拡大パター
ン84を減じて図8(d)に示すパッチパターン85を
得る。最後にパッチパターン85を所定サイズS4だけ
太めた拡大パッチパターンを、第2拡大パターン84に
加えることにより図8(e)に示すパッチパターン付加
済みの第三拡大パターン86を得ることが出来る。この
とき例えばS4は、データ内で許されるパターン太さの
下限の半分程度の値を取る。
【0076】このようにして得られた第三拡大パターン
86に対応する拡大マスク設計データを得た。 <マスクの作成>この拡大マスク設計データに基づいて
マスクの作成を実施した。図8(f)に、得られた実際
のマスクからウエハ上に転写されるパターン87(斜
線)と、当初のマスク設計データに基づくマスク設計パ
ターン81(実線)と拡大マスク設計データに基づく拡
大マスク設計パターン86(点線)とを重ねて示す。こ
のように後から付加したパターンの面積が小さいため、
実際のマスクからウエハ上に転写されるパターン87に
与える影響は少なく、当初のマスク設計データに基づく
マスク設計パターン81に近い所望の寸法に解像するこ
とができた。
【0077】このように拡大マスク設計データを用いる
と図形間の間隙および大きさが所定の距離S1より小さ
い箇所をデータ上から一掃でき、マスク描画を容易にで
きる。
【0078】また、この拡大マスク設計データに基づい
て参照データを作成し、一方、この拡大マスク設計デー
タに基づいて作成されたマスクから得られたセンサデー
タを作成し、前記参照データ及び前記センサデータを比
較することによりマスク欠陥検査における擬似欠陥検出
を抑制することが出来る。
【0079】また、例えば、図8(g)と(h)に、図
8(a)と(c)の描画用データを示す。拡大マスク設
計データを得る工程を行う前には本パターンは9個の描
画用図形で構成されているが(g)、この工程を行った
後は10個の描画用図形で構成される。このように、拡
大マスク設計データを使用しても描画データ量が爆発す
る恐れは少ない。また、図8(g)に示す番号1−6の
6個の矩形は本処理により図8(h)に示す番号1,2
の2個の矩形となるため、マスク描画が容易となる。
【0080】このように拡大マスク設計パターン86を
用いても実際のマスクのパターン87に与える影響は少
なく、当初のマスク設計データに基づくマスク設計パタ
ーン81に近い所望の寸法に解像することができるが、
図8(f)に示すように、実際のマスクのパターン87
においてはパターンの一部が連結してしまうため、この
ようなマスク上で連結部が生じてもデバイス性能に影響
がでない箇所についてのみ拡大マスク設計データを使用
する必要がある。
【0081】例えば、次に図8(f)における領域88
を90度回転して配線層と重ねて表示した図を図9に示
す。図9を参照しながら拡大マスク設計データを使用し
連結部が生じたマスクを用いてデバイスを作成してもデ
バイス性能に不利な影響が無い場合があることを説明す
る。
【0082】図9(a)にウエハ上に形成された配線層
91と、配線層91に形成されたコンタクトホール94
(実線)を示す。さらにこのコンタクトホール94を形
成するためにウエハ上に投影された光近接効果補正後マ
スク設計データに基づく補正後マスク設計パターン92
(斜線部)−連結部なし、前記拡大マスク設計データに
基づく拡大マスク設計パターン93(点線)−連結部あ
り、を示す。
【0083】ダマシーンプロセスによってパターン92
を有するマスク、もしくはパターン93を有するマスク
を用いて、ウエハ上に上記コンタクトホール94を形成
する工程を示す工程図を図9(b)−(g)に示す。図
9(b)−(g)は図9(a)に示す矢印95で示した
方向のウエハ上断面図である。
【0084】図9(b)においてはウエハ上にTEOS
(テトラエトキシシランtetraethoxysil
ane)層96及びアモルファスシリコン層97が形成
されておりエッチング処理が施されている。これにレジ
スト98を塗布し、パターン92−連結部なしをマスク
として露光・現像した結果を図9(c)、パターン93
−連結部ありをマスクとして露光・現像した結果を図9
(c´)に示す。図9(c)ではコンタクトホールパタ
ーン間にレジスト98´が残るが、図9(c´)ではコ
ンタクトホールパターン間にレジストが残らない。
【0085】次に図9(c)および図9(c´)をエッ
チングした結果をそれぞれ図9(d)および図9(d
´)に示す。何れもレジスト層98およびアモルファス
シリコン層97をマスクとしてTEOS層96部分がエ
ッチングされる。
【0086】次に図9(d)および図9(d´)におい
てレジスト98の剥離を行うと、どちらもウエハ上に図
9(e)のパターンが得られる。図9(e)からTEO
S層97のエッチングを行い図9(f)の形状を得て、
アモルファスシリコン層96剥離およびコンタクトホー
ルへのタングステン99を埋め込み、化学的機械研磨を
施して図9(g)に示すパターンが得られる。
【0087】このように、例えば上記コンタクトホール
形成工程において拡大マスク設計パターンを有するマス
クを用いることによるウエハ形状への影響はなく、デバ
イス特性に不利な影響を及ぼさない。 (実施例5)第4発明の実施例を示す。
【0088】以下に示すようにして拡大マスク設計デー
タを作成した。 <拡大マスク設計データの作成>拡大補正処理を以下の
ように行う以外は実施例4と同様にして拡大マスク設計
データを作成した。
【0089】但し、光近接効果補正後マスク設計データ
に基づく補正後マスク設計パターンから抽出された各図
形間の間隙があらかじめ設定された所定の値S1より小
さくなる箇所を含む領域が以下のものであるものであっ
た。
【0090】図10(a)に本実施例で用いた補正後マ
スク設計データに基づく補正後マスク設計パターンの一
部を示す。前記マスク設計データに基づくマスク設計パ
ターンにはマスク欠陥検査時に擬似欠陥となるようなデ
ザインルールに違反する領域は存在しなかった。一方、
補正後マスク設計データに基づく補正後マスク設計パタ
ーン101は図形間距離a1、a2、a3で示されるマ
スク欠陥検査可能な所定の図形間距離がS1以下となる
箇所を含んでいる。ただしa1<a2<a3=S1であ
るとする。
【0091】この補正後マスク設計データについて、拡
大補正処理を施し拡大マスク設計データを得た。拡大補
正処理は図10(b)に示すパターン補正テーブルに示
す値を用いて補正した。すなわち、各図形において図形
間間隙がa1以下であればa1の1/2、間隙がa1よ
り大きくa2以下であればa2の1/2、a3より大き
くa3以下であればa3の1/2の幅だけそれぞれの距
離で対向している辺を太らせるよう補正し拡大マスク設
計データを得た。この拡大マスク設計データに基づく拡
大マスク設計パターンを図10(c)に記す。太らせた
辺を102に示した。 <マスクの作成>次にこの拡大マスク設計データに基づ
いてマスクの作成を実施したところ当初のマスク設計デ
ータに基づくマスク設計パターンに近い所望の寸法に解
像することができた。
【0092】このように本実施例では補正後マスク設計
データに対し、補正後マスク設計データ上の図形間の間
隙がマスク欠陥検査可能な所定の距離S1より小さい箇
所を図形間の距離に応じて数段階に分類し、各分類に応
じて該当する個所に面した辺をそれぞれ図形間の距離の
2分の1以上ずつ太らせる補正を行うことにより図形を
連結する処理を行い、拡大マスク設計データを得た。
【0093】このようにして得られた拡大マスク設計デ
ータを用いると図形間の間隙および大きさが所定の距離
S1より小さい箇所をデータ上から一掃でき、マスク描
画を容易にできる。
【0094】また、この拡大マスク設計データに基づい
て参照データを作成し、一方、この拡大マスク設計デー
タに基づいて作成されたマスクから得られたセンサデー
タを作成し、前記参照データ及び前記センサデータを比
較することによりマスク欠陥検査における擬似欠陥検出
を抑制することが出来る。
【0095】また本実施例の図形を連結するよう補正す
る処理によれば斜め近接して並んだパターンについて
も、頂点数やパターンデータ量を増加させずに図形を連
結することが出来る。
【0096】なお、本実施例の如くの拡大マスク設計デ
ータを用いると実際のマスクのパターンに与える影響は
少なく、当初のマスク設計データに基づくマスク設計パ
ターンに近い所望の寸法に解像することができるが、実
際のマスクに形成されるパターンにおいてはパターンの
一部が連結してしまうため、マスク上で連結が生じても
デバイス性能に影響がでない箇所についてのみ拡大マス
ク設計データを使用する必要がある。 (実施例6)第4発明の実施例を示す。
【0097】以下に示すようにして拡大マスク設計デー
タを作成した。 <拡大マスク設計データの作成>拡大補正処理を以下の
ように行う以外は実施例4と同様にして拡大マスク設計
データを作成した。
【0098】但し、光近接効果補正後マスク設計データ
に基づく設計パターンはから抽出された各図形間の間隙
があらかじめ設定された所定の値S1より小さくなる箇
所を含む領域が以下のものであるものであった。
【0099】図11(a)に本実施例で用いた補正後マ
スク設計データに基づく補正後マスク設計パターンの一
部を示す。前記マスク設計データに基づくマスク設計パ
ターンにはマスク欠陥検査時に擬似欠陥となるようなデ
ザインルールに違反する領域は存在しなかった。一方、
補正後マスク設計データに基づく補正後マスク設計パタ
ーン111は図形間距離a1、a2、a3に示されるマ
スク欠陥検査可能な所定の図形間距離がS1以下となる
箇所を含んでいる。ただしa1<a2<a3=S1であ
るとする。
【0100】この補正後マスク設計データについて、拡
大補正処理を施し拡大マスク設計データを得た。拡大補
正処理は以下のように行った。まず、図11(c)に示
すように、補正後マスク設計データの上の図形111に
おいて図形間間隙がS1以下である対向する辺112に
ついて、図11(b)に示すパターン補正テーブルに示
す値を用いて前記辺を上下左右に太らせた図形113を
作る。次に補正後マスク設計パターン図形の111か
ら、前記辺を上下左右に太らせた図形113との重複部
分114(斜線部)を引き算した。この結果、図形11
5に示される拡大マスク設計データを得た。
【0101】辺を太らせる量は、図11(b)に示すパ
ターン補正テーブルに示す値を用いて、図形間間隙がa
1以下であればa3の1/2、間隙がa1より大きくa
2以下であれば(a3−a1)の1/2、a2より大き
くa3以下であれば(a3−a2)の1/2の大きさと
した。
【0102】<マスクの作成>この拡大マスク設計デー
タに基づいてマスクの作成を実施したところ当初のマス
ク設計データに基づくマスク設計パターンに近い所望の
寸法に解像することができた。
【0103】このように本実施例では補正後マスク設計
データに対し、補正後マスク設計データ上の図形間の間
隙がマスク欠陥検査可能な所定の値S1より小さい箇所
を距離S1以上離れるように図形を削除し図形間の間隙
を広げる補正を行うことにより拡大マスク設計データを
得た。
【0104】このようにして得られた拡大マスク設計デ
ータを用いると図形間の間隙および大きさが所定の距離
S1より小さい箇所をデータ上から一掃でき、マスク描
画を容易にできる。
【0105】また、この拡大マスク設計データに基づい
て参照データを作成し、一方、この拡大マスク設計デー
タに基づいて作成されたマスクから得られたセンサデー
タを作成し、前記参照データ及び前記センサデータを比
較することによりマスク欠陥検査における擬似欠陥検出
を抑制することが出来る。
【0106】また本実施例の図形を連結するよう補正す
る処理によれば斜め近接して並んだパターンについて
も、頂点数やパターンデータ量を増加させずに図形を連
結することが出来る。 (実施例7)第5発明の実施例を示す。
【0107】以下のようにして補正後拡大マスク設計デ
ータを作成した。 <補正後拡大マスク設計データの作成>本実施例におけ
る補正後拡大マスク設計データの作成のフローチャート
を図12に示す。まず、デバイス設計データを作成した
(図示せず)。次に前記デバイス設計データに基づいて
マスク設計データを得た(121)。
【0108】図13(a)にこのマスク設計データに基
づくマスク設計パターン131を示す。マスク設計パタ
ーン131中には光近接効果補正を施すことによりによ
り各図形間の距離がマスク欠陥検査可能な所定の距離S
1より近くなることが予測される距離R1以下の箇所が
あった。この箇所を図13(a)にはパターン間距離が
a1、a2、a3である箇所として示す。ただしa1<
a2<a3=R1であるとする。
【0109】次に前記マスク設計データから、前記マス
ク設計データに対して光近接効果補正すると仮定すると
その補正後に各図形間の距離があらかじめ設定されたマ
スク欠陥検査可能な所定の距離S1以下になると予測さ
れる距離R1以下の箇所を含む領域を抽出した(12
2)。
【0110】次に、以下に示すように前記マスク設計デ
ータに対し、この抽出された領域内の図形間の距離が所
定の値R1より小さい箇所につき、図形を連結するある
いは図形を大きくする、あるいは図形間の間隙を広げる
よう補正する処理(拡大補正処理)(123)を行い、
拡大マスク設計データを得た。
【0111】拡大補正処理は前記マスク設計データに対
し、図13(b)に示すパターン補正テーブルに示す値
を用いて補正した。すなわち、図形間間隔がa1以下で
あればa1の1/2、スペースがa1より大きくa2以
下であればa2の1/2、a3より大きくa3以下であ
ればa3の1/2の幅だけそれぞれの距離で対向してい
る辺を太らせる。この拡大マスク設計データに基づく拡
大マスク設計パターンを図13(c)に記す。太らせた
辺を132に示した。
【0112】次に前記拡大マスク設計データに対して光
近接効果補正を施し(124)、補正後拡大マスク設計
データを得た(125)。
【0113】図13(d)に、拡大マスク設計データに
基づく拡大マスク設計パターン133(点線)と補正後
拡大マスク設計データに基づくパターン134(斜線
部)と重ねて示す。 <マスクの作成>この補正後拡大マスク設計データに基
づいてマスクの作成を実施したところ当初のマスク設計
データに基づくマスク設計パターンに近い所望の寸法に
解像することができた。
【0114】このように本実施例によれば、デバイス設
計データに基づいて得られたマスク設計データに対し光
近接効果補正により図形間距離あるいは大きさが所定の
距離S1より小さくなることが予測される箇所を含む領
域には光近接補正前に予め図形を領域内の図形を連結す
る、または前記図形の大きさを広げる、または前記図形
間の間隙を広げるよう連結する補正(拡大補正処理)を
行う。すなわちマスク設計データに対し拡大補正処理し
た後に光近接補正し、その後図形の付加を行わないた
め、頂点数・データ量の増加を防ぐ利点に加えて高精度
に補正された補正後拡大マスク設計データを入手するこ
とが出来る。また斜めに近接して並んだ図形について
も、頂点数やパターンデータ量を増加させずに図形をつ
なげることが出来る。
【0115】また、この補正後拡大マスク設計データに
基づいて参照データを作成し、一方、この拡大マスク設
計データに基づいて作成されたマスクから得られたセン
サデータを作成し、前記参照データ及び前記センサデー
タを比較することによりマスク欠陥検査における擬似欠
陥検出を抑制することが出来る。マスク欠陥検査はもち
ろん描画も容易にすることができる。
【0116】本実施例ではマスク設計データに対し施し
た拡大補正処理は、マスク設計データ上の図形間の間隙
が所定の距離R1より小さい箇所を図形間の距離に応じ
て数段階に分類し、各分類に応じて該当する個所に面し
た辺をそれぞれ図形間の距離の2分の1以上ずつ太らせ
る補正を行うことにより図形を連結する処理を行い、拡
大マスク設計データを得た。
【0117】前記拡大補正としてはさらに下記の
(v)、(vi)が挙げられ、この(v)、(vi)を
単独であるいは組み合わせて行うことができる。
【0118】(v)前記抽出された領域内の図形間の間
隙がR1より小さい箇所に、間隙方向の長さがR1以上
のパターンを配置して図形を連結する方法。
【0119】(vi)前記抽出された領域内の図形の周
囲を0.5×R1以上の所定の値R1だけ太めた連結パ
ターンをつくり、この連結パターンの周囲をR1だけ細
めて図形を連結する方法。
【0120】なお、本実施例の如くの補正後拡大マスク
設計パターンを用いると実際のマスクのパターンに与え
る影響は少なく、当初のマスク設計データに基づくマス
ク設計パターンに近い所望の寸法に解像することができ
るが、実際のマスクのパターンにおいてはパターンの一
部が連結してしまうため、マスク上で連結が生じてもデ
バイス性能に影響がでない箇所についてのみ補正後拡大
マスク設計データを使用する必要がある。 (実施例8)第5発明の実施例を示す。
【0121】以下のようにして補正後拡大マスク設計デ
ータを作成した。 <補正後拡大マスク設計データの作成>本実施例におけ
る補正後拡大マスク設計データの作成のフローチャート
を図12に示す。まず、デバイス設計データを作成した
(図示せず)。次に前記デバイス設計データに基づいて
マスク設計データを得た(121)。
【0122】図14(a)に前記マスク設計データに基
づくマスク設計パターン141と、仮に前記マスク設計
データに光近接効果補正を行った場合に得られる補正後
マスク設計データに基づくマスク設計パターン142と
を重ねて示す。前記マスク設計データに基づくコンタク
トホール141の形状にはマスク欠陥検査時に擬似欠陥
となるようなデザインルールに違反する領域は存在しな
かった。ところが補正後マスク設計データに基づくコン
タクトホール142の形状は各図形間の距離は補正によ
り接近し、マスク欠陥検査を問題なく行なえる所定の値
S1より小さくなることが予測された。
【0123】したがって前記マスク設計データから前記
補正後マスク設計データ上の各図形間の間隙あるいは図
形の大きさがあらかじめ設定されたマスク欠陥検査可能
な所定の値S1より小さくなると予測される箇所を含む
領域を抽出する工程を行なった(122)。
【0124】次に以下に示すように前記マスク設計デー
タに対し、この抽出された領域内の図形間の距離が所定
の値S1より小さくなると予測される箇所につき、図形
を連結するあるいは図形を大きくする、あるいは図形間
の間隙を広げるよう補正する処理(拡大補正処理)(1
23)を行い、拡大マスク設計データを得た。
【0125】前記拡大補正処理についての具体例をパタ
ーン図14を用いて説明する。
【0126】図14は前記拡大補正処理によるパターン
形状の変化を示す図である。
【0127】まず、図14(a)に示すマスク設計デー
タに基づくマスク設計パターン141の各図形の周囲を
所定の値S2太めて連結パターンをつくり、つぎにこの
連結パターンの周囲をS2細めて図14(b)に示す第
一拡大パターン143を得る。このとき、例えばS2は
0.5×S1≦S2を満たすような値を取る。ここまで
の処理により直鎖状に近接して並んだ図形は問題なく連
結されるが、斜めに近接して並んだ図形は図14(b)
の右端の図形のように細く架橋される。本架橋部分が描
画や欠陥検査に関するデザインルールに違反しなければ
この第一拡大パターンに対応する拡大マスク設計データ
を用いてマスクを製造すればよいが、デザインルールに
よっては架橋部分がルール違反となるため、さらに以下
の処理を行う。
【0128】次に図14(c)に示すように第一拡大パ
ターン143からマスク設計パターン141を引き算し
てパッチパターン144を得る。パッチパターン144
について、幅方向または長さ方向が所定の値S3より小
さい箇所があれば、該当する小さい方向に所定の値S4
だけ太め、図14(d)に示すように補助パターン14
5を得る。このとき、S3はマスク欠陥検査可能な所定
の大きさ、S4はマスク欠陥検査可能な所定の大きさの
半分以上の値としても良い。またS3を数段階に分類
し、各段階毎にそれぞれ太める値S4を設定しても良
い。
【0129】こうして得た補助パターン145をもとの
マスク設計パターン141に加えて拡大マスク設計デー
タを得た。図14(d)にこの拡大マスク設計データに
基づく拡大マスク設計パターンを示す。
【0130】次に前記拡大マスク設計データに対して光
近接効果補正124を施し、補正後拡大マスク設計デー
タ125を得た。図14(e)にこの補正後拡大マスク
設計パターン146を示す。 <マスクの作成>この補正後拡大マスク設計データに基
づいてマスクの作成を実施したところ当初のマスク設計
データに基づくマスク設計パターンに近い所望の寸法に
解像することができた。図14(f)には、補正後拡大
マスク設計データに基づくパターン147(点線)、当
初のマスク設計パターン141(実線)、実際に得られ
たマスクを用いてウエハ上に形成されたパターン148
(斜線)を併記する。
【0131】また、例えば、図14(g)に、図14
(e)の描画用データを示す。この工程を行った後は1
5個の描画用図形で構成される。このように、補正後拡
大マスク設計データによっても描画データ量が爆発する
恐れは少ない。
【0132】このように本実施例によれば、デバイス設
計データに基づいて得られたマスク設計データに対し光
近接効果補正により図形間距離あるいは大きさが所定の
距離S1より小さくなることが予測される箇所を含む領
域には光近接効果補正前に予め図形を領域内の図形を連
結する、または前記図形の大きさを広げる、または前記
図形間の間隙を広げるよう連結する補正(拡大補正処
理)を行う。すなわちマスク設計データに対し拡大補正
処理した後に光近接効果補正し、図形数は補助パターン
の分だけ増加するが、パターンの境目に微小な図形が発
生しにくいため、描画および検査を高精度に行なう事が
出来る。
【0133】また、マスク欠陥検査においては、この補
正後拡大マスク設計データに基づいて参照データを作成
し、一方、この補正後拡大マスク設計データに基づいて
作成されたマスクから得られたセンサデータを作成し、
前記参照データ及び前記センサデータを比較することに
よりマスク欠陥検査における擬似欠陥検出を抑制するこ
とが出来る。
【0134】なお、本実施例の如くの補正後拡大マスク
設計パターンを用いると実際のマスクのパターンに与え
る影響は少なく、当初のマスク設計データに基づくマス
ク設計パターンに近い所望の寸法に解像することができ
るが、実際のマスクのパターンにおいてはパターンの一
部が連結してしまうため、マスク上で連結が生じてもデ
バイス性能に影響がでない箇所についてのみ補正後拡大
マスク設計データを使用する必要がある。
【0135】
【発明の効果】以上述べた如く本発明のマスク欠陥検査
方法は、マスク欠陥検査工程において、LSIなどの設
計データに基づくマスク設計データに光近接効果補正を
施すことに起因して生じる擬似欠陥を低減し、マスク欠
陥検査工程を簡易化して生産性を向上させると共に、ウ
エハなどに形成する微細パターンの精度向上に寄与する
ことができる。
【0136】また、本発明のマスク設計データ作成方法
は、LSIなどの設計データに基づくマスク設計データ
に光近接効果補正を施しても、マスク欠陥検査工程にお
いて、光近接効果補正を施すことに起因して生じる擬似
欠陥が少ないないマスク設計データを作成することがで
き、マスク欠陥検査工程を簡易化して生産性を向上させ
ると共に、ウエハなどに形成する微細パターンの精度向
上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係るマスク設計データに基づくマ
スク設計パターンを示す平面図。
【図2】 実施例1に係るマスク欠陥検査のフローチャ
ート。
【図3】 実施例1に係る参照データ形成工程のフロー
チャート。
【図4】 実施例2に係る参照データ形成工程のフロー
チャート。
【図5】 実施例3に係るマスク設計データに基づくマ
スク設計パターンを示す平面図。
【図6】 実施例3に係る参照データ形成工程のフロー
チャート。
【図7】 実施例4に係る拡大マスク設計データの作成
のフローチャート。
【図8】 実施例4に係るマスク設計データに基づくマ
スク設計パターンを示す平面図。
【図9】 コンタクトホール形成工程を示す工程断面
図。
【図10】 実施例5に係るマスク設計データに基づく
マスク設計パターンを示す平面図。
【図11】 実施例6に係るマスク設計データに基づく
マスク設計パターンを示す平面図。
【図12】 実施例7に係る補正後拡大マスク設計デー
タの作成のフローチャート。
【図13】 実施例7に係るマスク設計データに基づく
マスク設計パターンを示す平面図。
【図14】 実施例8に係るマスク設計データに基づく
マスク設計パターンを示す平面図。
【図15】 LSI設計データに基づく設計上のパター
ンと、実際のウエハ上で得られるパターンを示す平面
図。
【図16】 マスク欠陥検査のフローチャート。
【符号の説明】
10…マスク設計パターン 11…補正後マスク設計パターン 12…マスク欠陥検査可能な所定の図形間距離S1を保
っていない箇所を含む領域 21…マスク 22…光学センサ回路 23…センサデータ 24…補正後マスク設計データ 25…参照データ発生回路 26…参照データ 27…比較回路 28…欠陥抽出
フロントページの続き (72)発明者 宇野 太賀 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2G051 AA56 AC21 EB01 ED15 2H095 BB01 BD03 BD21 BD28 4M106 AA09 BA20 CA39 DB20 DB21 DB30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デバイス設計データに基づいて得られたマ
    スク設計データに対して試料上に形成されるパターンの
    忠実度を向上するための補正を施した補正後マスク設計
    データからマスク欠陥検査用の参照データを得る参照デ
    ータ形成工程と、 前記補正後マスク設計データに基づき作成されたマスク
    の形状を実測したセンサデータを得るセンサデータ形成
    工程と、 前記参照データと前記センサデータとを比較し、マスク
    上の欠陥の有無を検出する欠陥検出工程とを具備するマ
    スク欠陥検査方法において、 前記参照データ形成工程は、前記補正後マスク設計デー
    タ上の各図形間の間隙または各図形の大きさがあらかじ
    め設定された所定の値より小さくなる箇所を含む領域を
    抽出する工程と、 前記抽出された領域については他の領域よりも高精度に
    マスク形状を模擬する手法を用いて前記参照データを作
    成する工程とを具備することを特徴とするマスク欠陥検
    査方法。
  2. 【請求項2】デバイス設計データに基づいて得られたマ
    スク設計データに対して試料上に形成されるパターンの
    忠実度を向上するための補正を施した補正後マスク設計
    データからマスク欠陥検査用の参照データを得る参照デ
    ータ形成工程と、 前記補正後マスク設計データに基づき作成されたマスク
    の形状を実測したセンサデータを得るセンサデータ形成
    工程と、 前記参照データと前記センサデータとを比較し、マスク
    上の欠陥の有無を検出する欠陥検出工程とを具備するマ
    スク欠陥検査方法において、 前記参照データ形成工程は、前記補正後マスク設計デー
    タ上の各図形間の間隙または各図形の大きさがあらかじ
    め設定された所定の値より小さくなる箇所を含む領域を
    抽出する工程と、 前記抽出された領域についてはマスク欠陥検査対象から
    除外して、前記抽出された領域以外の領域についてのみ
    の前記参照データを作成する工程とを具備することを特
    徴とするマスク欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】デバイス設計データに基づいて得られたマ
    スク設計データに対して試料上に形成されるパターンの
    忠実度を向上するための補正を施した補正後マスク設計
    データからマスク欠陥検査用の参照データを得る参照デ
    ータ形成工程と、 前記補正後マスク設計データに基づき作成されたマスク
    の形状を実測したセンサデータを得るセンサデータ形成
    工程と、 前記参照データと前記センサデータとを比較し、マスク
    上の欠陥の有無を検出する欠陥検出工程とを備えるマス
    ク欠陥検査方法において、 前記参照データ形成工程は、前記補正後マスク設計デー
    タ上の各図形間の間隙があらかじめ設定された所定の値
    S1より小さくなる箇所を含む領域を抽出する工程と、 前記補正後マスク設計データに、前記抽出された領域内
    の前記箇所の近接する図形の間に欠陥検査できる最小サ
    イズW1近傍もしくはそれ以下の大きさの補助パターン
    のデータを付加した補助パターン付加データを得る工程
    と、 前記補助パターン付加データから前記参照データを作成
    する工程とを具備することを特徴とするマスク欠陥検査
    方法。
  4. 【請求項4】デバイス設計データに基づいて得られたマ
    スク設計データを得る工程と、前記マスク設計データに
    対して、試料上に形成されるパターンの忠実度を向上す
    るための補正を施した補正後マスク設計データを得る工
    程と、前記補正後マスク設計データから前記補正後マス
    ク設計データ上の各図形間の間隙あるいは図形の大きさ
    があらかじめ設定された所定の値より小さくなる箇所を
    含む領域を抽出する工程と、前記補正後マスク設計デー
    タに対し、前記抽出された領域内の図形を連結する、ま
    たは前記図形の大きさを広げる、または前記図形間の間
    隙を広げるよう補正した拡大マスク設計データを得る工
    程とを具備することを特徴とするマスク設計データ作成
    方法。
  5. 【請求項5】デバイス設計データに基づいて得られたマ
    スク設計データを得る工程と、前記マスク設計データに
    対し試料上に形成されるパターンの忠実度を向上するた
    めの補正を施した補正後マスク設計データを得る工程と
    を備えるマスク設計データ作成方法において、前記補正
    後マスク設計データ上の各図形間の間隙がマスク欠陥検
    査可能な所定の値より小さくなる箇所が存在することが
    あらかじめ予測されるとき、前記補正後マスク設計デー
    タを得る工程前または途中に、前記補正後マスク設計デ
    ータ上の各図形間の間隙があらかじめ設定された所定の
    値より小さくなると予測される箇所を含む領域を抽出す
    る工程と、前記抽出された領域内の図形を連結する、ま
    たは前記図形の大きさを広げるよう補正した補正後拡大
    マスク設計データを得る工程を具備することを特徴とす
    るマスク設計データ作成方法。
JP2000084843A 2000-03-24 2000-03-24 マスク設計データ作成方法 Expired - Fee Related JP3588575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084843A JP3588575B2 (ja) 2000-03-24 2000-03-24 マスク設計データ作成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084843A JP3588575B2 (ja) 2000-03-24 2000-03-24 マスク設計データ作成方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004025098A Division JP3967327B2 (ja) 2004-02-02 2004-02-02 マスク欠陥検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001272770A true JP2001272770A (ja) 2001-10-05
JP3588575B2 JP3588575B2 (ja) 2004-11-10

Family

ID=18601266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000084843A Expired - Fee Related JP3588575B2 (ja) 2000-03-24 2000-03-24 マスク設計データ作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3588575B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006085175A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Kla Tencor Technologies Corp レチクル・レイアウト・データを評価するための方法、システム及び搬送媒体
US7037627B2 (en) 2002-10-25 2006-05-02 Sharp Kabushiki Kaisha Photomask defect testing method, photomask manufacturing method and semiconductor integrated circuit manufacturing method
JP2006235327A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Toshiba Corp マスクパターンデータ・マスク検査データ作成方法、及びフォトマスクの製造・検査方法
JP2006292873A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Dainippon Printing Co Ltd スクリプト生成装置およびスクリプト生成方法
JP2007513385A (ja) * 2003-12-04 2007-05-24 ケーエルエー・テンコール・テクノロジーズ・コーポレーション レチクル・レイアウト・データをシミュレートし、レチクル・レイアウト・データを検査し、レチクル・レイアウト・データの検査プロセスを生成する方法
US7499582B2 (en) 2003-06-30 2009-03-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for inspecting a defect in a photomask, method for manufacturing a semiconductor device and method for producing a photomask
US7664308B2 (en) 2005-08-31 2010-02-16 Advanced Mask Inspection Technology Inc. Photomask inspection apparatus comparing optical proximity correction patterns to minimum and maximum limits
JP2010117729A (ja) * 2010-02-22 2010-05-27 Sony Corp 露光方法、並びに、半導体装置及びその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7037627B2 (en) 2002-10-25 2006-05-02 Sharp Kabushiki Kaisha Photomask defect testing method, photomask manufacturing method and semiconductor integrated circuit manufacturing method
US7499582B2 (en) 2003-06-30 2009-03-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for inspecting a defect in a photomask, method for manufacturing a semiconductor device and method for producing a photomask
JP2007513385A (ja) * 2003-12-04 2007-05-24 ケーエルエー・テンコール・テクノロジーズ・コーポレーション レチクル・レイアウト・データをシミュレートし、レチクル・レイアウト・データを検査し、レチクル・レイアウト・データの検査プロセスを生成する方法
JP2006085175A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Kla Tencor Technologies Corp レチクル・レイアウト・データを評価するための方法、システム及び搬送媒体
JP2006235327A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Toshiba Corp マスクパターンデータ・マスク検査データ作成方法、及びフォトマスクの製造・検査方法
JP2006292873A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Dainippon Printing Co Ltd スクリプト生成装置およびスクリプト生成方法
US7664308B2 (en) 2005-08-31 2010-02-16 Advanced Mask Inspection Technology Inc. Photomask inspection apparatus comparing optical proximity correction patterns to minimum and maximum limits
JP2010117729A (ja) * 2010-02-22 2010-05-27 Sony Corp 露光方法、並びに、半導体装置及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3588575B2 (ja) 2004-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6952818B2 (en) Method and system for optical proximity correction
JP4904034B2 (ja) レチクル・レイアウト・データを評価するための方法、システム及び搬送媒体
JP3998334B2 (ja) 欠陥検査方法
US8151220B2 (en) Methods for simulating reticle layout data, inspecting reticle layout data, and generating a process for inspecting reticle layout data
US11120182B2 (en) Methodology of incorporating wafer physical measurement with digital simulation for improving semiconductor device fabrication
US7526749B2 (en) Methods and apparatus for designing and using micro-targets in overlay metrology
JP4216592B2 (ja) 集積回路の特性を測定するプロセスと装置
JP2002328462A (ja) 露光用マスクパターンの検査方法
US7346878B1 (en) Apparatus and methods for providing in-chip microtargets for metrology or inspection
JP2004530143A (ja) 走査電子顕微鏡におけるプロセス効果および画像化効果をモデリングする装置および方法
JP2002258463A (ja) フォトマスクパタン欠陥検査方法および微細図形パタンの検出方法
EP1424595A2 (en) Automatic calibration of a masking process simulator
US9733640B2 (en) Method and apparatus for database-assisted requalification reticle inspection
CN104317159A (zh) 一种掩膜图形缺陷的检测方法及系统
US7665060B2 (en) Approximating wafer intensity change to provide fast mask defect scoring
JP2000250198A (ja) フォトマスクの自動欠陥検査装置及び方法
JP2003287505A (ja) 欠陥検査装置
US6413688B2 (en) Plate pattern forming method and its inspecting method
JP2001272770A (ja) マスク欠陥検査方法及びマスク設計データ作成方法
TW201013746A (en) Method for constructing OPC model
US20060039596A1 (en) Pattern measuring method, pattern measuring apparatus, photo mask manufacturing method, semiconductor device manufacturing method, and computer program product
US7943903B2 (en) Defect inspection method and its system
JPH0934097A (ja) マスクパターンの補正方法および補正装置
JP3967327B2 (ja) マスク欠陥検査方法
CN109522618B (zh) 改善基底反射导致离子注入层光刻缺陷的方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040810

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040816

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070820

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080820

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090820

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100820

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100820

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110820

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110820

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120820

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120820

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees