JP2001271736A - ポンプ水車運転制御システム - Google Patents

ポンプ水車運転制御システム

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JP2001271736A
JP2001271736A JP2000090694A JP2000090694A JP2001271736A JP 2001271736 A JP2001271736 A JP 2001271736A JP 2000090694 A JP2000090694 A JP 2000090694A JP 2000090694 A JP2000090694 A JP 2000090694A JP 2001271736 A JP2001271736 A JP 2001271736A
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pump
power
turbine
control system
operation control
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JP2000090694A
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Satoshi Narisawa
聡 成澤
Masahiro Yoshida
正博 吉田
Masamichi Makino
正廸 牧野
Masahiro Tanaka
正広 田中
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Chubu Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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  • Control Of Water Turbines (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】揚水発電所の揚水運転から発電運転への運転切
り替え又は、揚水運転の停止に関して、電力系統に対し
て電力衝撃を緩和させる。 【解決手段】可変速型発電電動機に接続されたポンプ水
車2台を具備する揚水発電所において、1台のポンプ水
車が揚水運転モードであり他方のポンプ水車が発電運転
モードである。2つの運転モードが同時に存在する運転
制御があり、2台の可変速型発電電動機の入出力合計電
力が時間に対して連続に変化するように、もしくは入出
力合計電力が時間に対して不連続であっても電力系統の
もつ許容され得る電力動揺範囲内であるように各々の可
変速型発電電動機の運転を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数台のポンプ水
車を備えたポンプ水車の運転制御システムに係り、特に
揚水運転から発電運転への運転切り替えを行う時に生じ
る電力系統への電力衝撃を緩和させるポンプ水車の運転
制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポンプ水車の揚水運転を停止させる際、
揚水運転停止・電力系統からの解列に伴う電力系統への
衝撃を可変速型発電電動機の特性を利用して減じるまた
は吸収する停止・解列方法は、例えば特開平1−44905号
公報や特開平7−145775 号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可変速型発電
電動機に接続されたポンプ水車を揚水運転から発電運転
への運転切り替えを行うときに生じる電力系統への衝撃
を減じた運転制御方法についての記載は見当らない。
【0004】本発明の目的は、揚水運転から発電運転へ
運転の切り替えを行う際、電力系統に対して電力衝撃を
緩和させるようにしたポンプ水車の運転制御システムの
提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は電力系統に接続された複数台のポンプ水車
を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、揚水運
転を行っている1台のポンプ水車を停止する時に、他の
ポンプ水車を発電運転させ、揚水停止以前の前記ポンプ
水車への入力と、発電運転を行っている前記ポンプ水車
からの入出力の電力が零となるようにしたものである。
【0006】また、上記目的を達成するために、本発明
は電力系統に接続された複数台のポンプ水車を備えたポ
ンプ水車運転制御システムにおいて、少なくとも1台の
前記ポンプ水車が揚水運転から発電運転へと移行すると
きに、前記電力系統に対して電力入出力状態が零になる
状態を設けずに、前記ポンプ水車を揚水運転から発電運
転へと移行するようにしたものである。
【0007】また、上記目的を達成するために、本発明
では電力系統に接続された複数台のポンプ水車を備えた
ポンプ水車運転制御システムにおいて、可変速型発電電
動機に接続された2台のポンプ水車のうち1台または2
台が揚水運転を行っている状態から発電運転を行う状態
への運転切り替える時に、上記可変速型発電電動機に接
続されたポンプ水車のうち少なくともどちらか1台のポ
ンプ水車が常に電力系統へ接続している状態をつくり、
上記ポンプ水車の揚水運転停止または発電運転開始に伴
う電力の急変を補償するようにしたものである。また、
上記目的を達成するために、本発明では電力系統に接続
された複数台のポンプ水車を備えたポンプ水車運転制御
システムにおいて、少なくとも1台の前記ポンプ水車が
揚水運転から発電運転へと移行するときに、電力系統に
対して電力入出力状態が停滞する期間を設けずに、ポン
プ水車を揚水運転から発電運転へと移行するようにした
ものである。
【0008】また、上記目的を達成するために、本発明
では電力系統に接続された複数台のポンプ水車を備えた
ポンプ水車運転制御システムにおいて、少なくとも1台
の前記ポンプ水車が揚水運転から発電運転へと移行する
ときに、該ポンプ水車が揚水運転モードである時に、他
のポンプ水車が発電運転モードを行うようにしたもので
ある。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明
では電力系統に接続された複数台のポンプ水車を備えた
ポンプ水車運転制御システムにおいて、発電運転を行っ
ているポンプ水車の発電電力および揚水運転を行ってい
るポンプ水車の入力電力の合計電力を測定する合計電力
測定手段を備え、この合計電力の変動が電力系統のもつ
電力動揺許容範囲内であるようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施例を図面を
用いて説明する。
【0011】図2は本実施例の概要を示したもので、一
般的な2台のポンプ水車を具備する揚水発電所を示した
ものである。図2において、同期器を用いた定速型発電
電動機211,212は各々ポンプ水車213,214
に連結されている。また、制御装置201,206はそ
れぞれ定速型発電電動機211,212に設けられてい
る。
【0012】開閉器202,207,208は電力系統
209と定速型発電電動機211,212の間に接続さ
れている。
【0013】システムコントローラ203は定速型発電
電動機211,212に対して電力系統209の要求に
応じた最適な運転状態を決定し、各々を制御する働きを
する。
【0014】電力量検出器204,205は、定速型発
電電動機211,212の入出力電力量を検出して、こ
の検出値をシステムコントローラ203に送る。
【0015】図3は本実施例のシステムの全体構成を示
したものである。
【0016】本実施のシステムは上池306,下池30
3の間に設けられ、上池306からの流水が共有の導圧
管路310を介して運ばれ、発電電動機211,212
への直前で分岐管路301,302を介して導水されて
いる。そして、ポンプ水車213,214を過ぎて、ケ
ーシング304,305を介し、放水路を経由して下池
303に放水される構成となっている。
【0017】図1は揚水運転及び発電運転する各々のポ
ンプ水車の時間に対する入出力チャートを示したもので
ある。本実施例では、定速型発電電動機211は、図1
(a)の揚水運転機に示す入出力チャートに従って運転さ
れ、定速型発電電動機212は図1(b)の発電運転機
に示す入出力チャートに従って運転される。また、図1
(c)の合計電力とは揚水運転機と発電運転機の入出力
電力の合計であり、電力系統209から見たシステムの
電力入出力状況を示している。
【0018】ところで、或る時点(図1のT0)におい
て、定速型発電電動機211は入力P0により電動機と
して運転し、定速型発電電動機212は運転停止してい
る。定速型発電電動機211及びポンプ水車213が揚
水運転を停止制御に入る前に、図1のT1において、定
速型発電電動機212は発電運転の動作を制御装置20
6を介して起動する。そして、図1のT2において、定
速型発電電動機212は発電電力はP0となり、合計電力
は零となる。
【0019】図1のT3より定速型発電電動機211は
揚水運転停止制御に入り、時間と共に定速型発電電動機
211への入力を減じる。定速型発電電動機211の入
力変化は電力検出器204を通じてシステムコントロー
ラ203に送られ、システムコントローラ203では定
速型発電電動機211,212の合計電力が零を保持す
るように制御命令を制御装置206に与え、定速型発電
電動機212の発電量を調整する。
【0020】定速型発電電動機211への入力を減じ、
図1のT4において開閉器208を開くことにより、定
速型発電電動機211,212を同時に電力系統209
から解列することができる。また、電力系統209から
解列するとき、定速型発電電動機211,212の合計
電力が零であるから、電力系統209への衝撃は生じな
い。
【0021】以上の実施例は2台の発電電動機が共に定
速型発電電動機であったが、本発明ではどちらか片方が
可変速型発電電動機である場合、また、2台とも可変速
型発電電動機である場合でもよい。更に、上述の実施例
では、2台のポンプ水車を具備する揚水発電所に適用し
たものであったが、3台以上のポンプ水車を具備する揚
水発電所に適用することもできる。
【0022】図4,図5は図2の発電電動機211に可
変速型発電電動機を採用した例を示している。そして図
4は可変速型発電電動機の制御回路を示したものであり
(尚、電力制御のための交流励磁回路についての詳細は
本発明に直接関係しないので図示していない。)システ
ムコントローラ203からの電力指令PO とその時の総
落差HST(ポンプの上下貯水槽の単純な水位差を示す。
これに対し実揚程Hは総落差HSTと該揚水系統の水路損
失を加算したものと定義される。該揚水系統の立地条件
により運転時の水位変動(HST変動)がない場合は、この
STを省略してもよい。以下入力信号として定義するH
STは同様である。)を入力としてその時の適正回転速度
OPTを演算する回転速度回数発生器252からの出力
信号OPTと実際の回転速度Nを比較する比較器268と
電力制御補正信号発生器256 ,電力制御器247,電力
周波数変換器243,電動機251,慣性モーメントG
2よりなる第1の周波数変換器制御手段の制御ループ
を負帰還回路に構成し、電動機251の電力入力状態
は、システムコントローラ203へ伝達される。
【0023】尚GD2 は電動機とポンプが有する慣性モ
ーメントの作用を示すためのブロックで特別な別個の装
置がある訳ではない。又NOPT とNの偏差をゼロにする
ために電力制御補正信号発生器256には積分要素が含
まれる。電力制御補正信号発生器256の出力である補
正信号εは電力指令PO と加算されこの合成信号PO
εと実際の電動機出力PM が比較される。
【0024】電力制御器247,電力変換器243,発
電電動機251及び実際の電動器出力PM の復元回路よ
りなる第2の周波数変換器制御手段の電力制御ループは
負帰回路に構成され電力制御器247には(PO +ε)
とPM の偏差をゼロにするため積分要素が含まれる。負
荷指令PO と総落差HSTを入力としてその時の適正案内
羽根開度YOPT を演算する案内羽根開度関数発生器26
3とその出力信号YOPT と実際の案内羽根開度Yを比較
する比較器267と案内羽根制御器259で実際の案内
羽根開度Yの復元よりなる制御ループを負帰還回路に構
成し、案内羽根制御器259に含まれる積分要素により
OPT とYの偏差がゼロとなるように案内羽根が制御さ
れる。かくして前記回転速度制御回路によりN=
OPT ,前記電力制御回路によりPM =PO +ε,前記
案内羽根制御回路によりY=YOPTとすることができ
る。ここでポンプが要求する入力PP と実際の電動機へ
の入力PM の偏差は電動機及びポンプの慣性モーメント
(GD2 )に入力される。ところで慣性モーメントは一
種の積分要素と見なせる。
【0025】又前述の通り電力制御補正信号発生器25
6,電力制御器247,電力周波数変換器243,電動
機251,GD2 と実際の回転数Nの復元よりなる回転
速度制御回路は負帰還回路に構成されているのでPM
P の偏差がゼロとなるように制御される。即ちPM
P 、また前記関数発生器の誤差を無視すればYOPT
O 相当、であるのでPP は元々PO 相当に、即ちPP
=PO に制御されているはずである。以上まとめるとP
O =PP =PM =PO +εとなり、電力補正信号εは最
終的にはゼロにされる。以上より外部からの電力指令P
O に応じて実際の入力PM を制御することができる。
【0026】図4の例に対する上記説明をグラフに示し
たのが図6である。時点t0 でシステムコントローラ2
03からの駆動出力指令PO がステップ状に立上がった
場合の応答を示す。まず電動機出力PM はわずかの遅れ
をもってグラフgの如く立上がる。又案内羽根開度回数
発生器の出力YOPT や回転速度関数発生器NOPT の出力
は関数発生器が個有に持っている時定数や特別に与えた
追加時定数によって各々グラフb,cの如く応答する。
グラフbのYOPT に対する実際の案内羽根開度Yの応答
は比較的速くdの様になる。尚Yの応答に直線部分があ
るのは案内羽根が案内羽根サーボモーターの開速度制限
(これは案内羽根用配圧弁のストローク制限等で与え
る)によって制限を受けている場合を示す。ポンプの回
転速度Nはグラフgの電動機出力PM とグラフeのポン
プ入力PP の差によって加速されグラフfの様に上昇し
最終的にN=NOPT に達した時点で上昇が止む。尚その
ポンプ入力PP は案内羽根開度Yの上昇と回転速度Nの
上昇の両方による増分が加算されグラフeの如く増大す
る。グラフfでは回転速度Nの動きはゆっくりながら安
定であるが、これは電力補正信号発信器256に充分な
ダンピング作用を与えたためである。これは例えば電力
補正信号器256を比例要素と積分要素の並列回路で構
成し、それらのゲインを適切に選ぶことによって動作速
度を変化させることが可能になる。これにより、高速に
外部からの駆動出力指令に応答することが可能になるの
で、図1(a)に示した入力指令に追従した制御が行え
るようになる。
【0027】図5は上記図4の制御回路により巻線形誘
導機251を可変速電動機として用いた可変速揚水シス
テムの構成を示す一例である。図中同一番号は同一品で
示す。巻線形誘導機251の1次側が電力系統209お
よび他の発電電動機に接続され、2次側は電力変換器2
43に接続される。誘導機251の入力は電力変換器2
43による交流励磁電流の位相や電圧制御により制御さ
れる。実際の入力PMは電力検出器204により検出さ
れた比較器242へ又実際の回転速度Nは回転速度検出
器255により検出された比較器268へ各々入力さ
れ、そして、回転数設定器252,開度設定器263な
どにより制御装置201を構成する。
【0028】図7,図8は発電電動機212に可変速型
発電電動機を採用した例を示している。
【0029】図7において、巻線型誘導機551は回転
子に直結された水車によって回転駆動されると共に誘導
機の2次巻線551bには電力変換器543により誘導
機551の回転速度に応じて所定の位相に調整された交
流励磁電流が供給され、誘導機の1次巻線551aから
は交流電力系統209と等しい周波数の交流電力が出力
されるように可変速運転が行われる。水車特性関数発生
器552はシステムコントローラ203から与えられる
発電出力指令PO と水位検出信号H(水位変動が少ない
場合は入力不要)を入力して最高効率で運転するための
最適回転速度指令NOPTを出力する。水車のガイドベー
ン開度制御装置は最適回転数指令NOPTと回転速度検出
器555で検出される実回転速度信号Nを比較したΔN
を入力してガイドベーン開度を制御する。
【0030】一方、システムコントローラ203からの
発電出力指令P1は水車特性関数発生器552に入力さ
れると共に電力制御装置547,電力変換器543への
発電出力指令として入力される。
【0031】この様に構成された本実施例の制御装置に
おいて、いま時点t0で例えば発電出力Pをステップ状
に上昇させようとして発電出力指令PO を図8(a)に
示すようにステップ状に上昇させると誘導機551の発
電出力Pは図8(g)に示すように発電出力指令PO
変化に追従して上昇する。一方、案内弁開度指令Ya
最適回転速度指令Na が図8(c)に示すようにステッ
プ状に上昇するために図8(b)のようにステップ状に
変化する。しかしながら案内弁の開度Yの応答は前述の
発電出力指令PO に対する誘導機出力Pの応答速度より
も遅い。このため誘導機出力Pよりも水車出力PT の方
が小さくなり回転速度Nは発電出力指令PO の急変後一
時的に減速され、その後時点t1で発電出力Pと水車出
力PT が等しくなり回転速度Nは極小さなる。なお時点
t1では速度偏差ΔNは正なので案内弁開度指令は上昇
を続ける。このため案内弁開度Yは上昇を続け、時点t
2で回転速度Nは最適回転速度指令Na と等しくなり、
案内弁開度Ya は極大となる。その後、案内弁開度Yと
回転速度Nは減衰振動しながら回転速度Nは最適回転速
度指令Na に整定する。図8の時点t3とt5で水車出
力PT と発電出力Pは等しく、時点t4では回転速度N
と最適回転速度指令Na が等しい。
【0032】以上より発電出力指令PO の変化に対して
案内弁の応答よりも速く発電出力Pを追従させ、回転速
度Nを最適回転速度Na に整定させることが可能であ
る。これは発電出力指令PO の変化に対して発電出力P
を追従させるために最初に回転運動エネルギーを用い、
誘導機511の出力Pを発電出力指令PO に保つ一方で
最適回転速度指令Na に回転速度Nを調整するに必要な
回転運動エネルギーは案内弁を制御して供給することで
実現するものである。このように高速に外部からの発電
出力指令に高速に応答することが可能になるので、図1
(b)に示したように出力指令に追従した制御が行える
ようになる。
【0033】次に本発明の他の実施例を図9,図10を
用いて説明する。
【0034】この実施例は、図10に示した2台のポン
プ水車を具備する揚水発電所に適用したもので、可変速
型発電電動機611,612は各々ポンプ水車ランナ6
13,614に連結される。また、制御装置601,6
02はそれぞれ可変速型発電電動機611,612に接
続され、可変速型発電電動機611,612は発電動作
時、揚水動作時に前述の図5、又は図7に示したシステ
ム構成を備えている。そして、電力系統609と可変速
型発電電動機611,612の間には開閉器606,6
07が設けられている。
【0035】システムコントローラ603は可変速型発
電電動機611,612に対して電力系統609の要求
に応じた最適な運転状態を決定し、各々の装置を制御す
る。入出力電力検出器604,605は可変速型発電電
動機611,612の入出力電力を検出する。合計電力
算出器618は、入出力電力検出器604,605によ
って検出された各々の電力値の合計を算出する働きがあ
る。
【0036】回転速度検出器616,617はポンプ水
車ランナ613,614の回転速度を検出する。
【0037】合計電力監視システム615は、回転速度
検出器616,617,合計電力検出器618の各出力
値及び電力系統周波数620を入力値として、図10に
示される揚水発電所の合計電力の変動が、電力系統のも
つ許容され得る電力動揺範囲内、もしくは可変速型発電
電動機のもつ許容され得る入出力変動範囲内であること
を監視する働きがある。
【0038】図9は各々の可変速型発電電動機611,
612の時間に対する電力の入出力チャートを示す。図
9のPn (nは1≦n≦8なる整数)は可変速型発電電
動機の入出力電力の絶対値を示し、揚水運転時の電力す
なわち入力電力は(+)、発電運転時の電力すなわち出
力電力は(−)の符号を付して表す。
【0039】本実施例では、可変速型発電電動機611
は、図9(A)の揚水運転機に示す入出力チャートに従
って運転され、可変速型発電電動機612は図9(B)
の発電運転機に示す入出力チャートに従って運転され
る。図9(C)の合計電力とは可変速型発電電動機61
1及び612の入出力電力の合計であり、合計電力算出
器618の出力値である。
【0040】ところで、或る時点(図9のT0)におい
て、可変速型発電電動機611は電力+P1で電動機と
して運転し、可変速型発電電動機612は電力+P4で
電動機として運転している。従って合計電力+P8=+
(P1+P4)となる。
【0041】時刻T1において可変速型発電電動機61
1に接続されたポンプ水車ランナ613が揚水運転を停
止制御に入り、可変速型発電電動機611への入力電力
を+P2まで減じる。また、可変速型発電電動機612
に接続されたポンプ水車ランナ614は揚水運転を継続
させる。
【0042】時刻T2において、可変速型発電電動機6
11を電力系統609より解列するが、前述の図5に示
した、揚水システム構成を備えることにより、この時可
変速型発電電動機611への入力電力は+P2から零に
瞬時に変化させることが可能になる。この変化によって
電力系統609に与える電力衝撃が同様に前述の図7に
示した、発電システム構成を備えることにより可変速型
発電電動機612のもつステップ応答による入出力変動
の許容範囲内、もしくは電力系統17がもつ電力動揺の
許容範囲内であることを合計電力監視システム615に
て監視及び確認する。
【0043】時刻T2において、可変速型発電電動機6
11は開閉器606を開いて電力系統609より解列さ
せる。次に、電力系統609より解列した可変速型発電
電動機611の発電運転準備を開始させる。時刻T3に
開閉器606を閉じて電力系統609に並列し発電運転
させ、発電出力を−P7まで次第に増加させる。
【0044】時刻T5において、可変速型発電電動機6
12及びポンプ水車614を揚水運転の停止制御に入
る。
【0045】時刻T6において、可変速型発電電動機6
12を電力系統609より解列するが、この時可変速型
発電電動機612への入力電力は+P5から零に瞬時に
変化する。この変化によって電力系統609に与える電
力衝撃が、可変速型発電電動機611のもつステップ応
答による入出力変動の許容範囲内、もしくは電力系統6
09がもつ電力動揺の許容範囲内であることを合計電力
監視システム615にて監視及び確認する。
【0046】時刻T6において、可変速型発電電動機6
12は開閉器607を開いて電力系統609より解列さ
せる。
【0047】上述したように可変速型発電電動機611
及び612の運転制御を行った場合、各可変速型発電電
動機の合計電力は図9(C)になり、時刻T4までが揚
水運転であり、時刻T4以降は発電運転となる。従っ
て、揚水発電所全体としては揚水運転から発電運転への
運転切り替えを連続的に行うことが可能となる。
【0048】以上の実施例は、2台の可変速型発電電動
機の入出力合計電力が図9(C)に示すように時刻T1
からT6まで一次関数的に変化するよう2台の可変速型
発電電動機の運転制御を行っているが、図11(A)に
示すように入出力合計電力が時間に対して連続であれば
よい。または、図11(B)に示すように、時刻Tにお
いて入出力合計電力が不連続であっても、時刻Tにおけ
る電力系統のもつ許容され得る電力動揺範囲内であれば
よい。
【0049】また、上述した実施例では可変速型発電電
動機に接続されたポンプ水車を2台具備した揚水発電所
に適用したものであったが、可変速型発電電動機に接続
するポンプ水車を少なくとも2台具備している3台以上
のポンプ水車を具備する揚水発電所に適用することもで
きる。
【0050】さらに、複数台のポンプ水車のうち、1台
を可変速型発電電動機を用いたポンプ水車とし、他のポ
ンプ水車を同期器を用いた定速機で構成しても本発明を
適用することが可能である。
【0051】そして、上述した実施例では可変速型発電
電動機として、二次巻線を電力変換器で交流励磁する可
変速型発電電動機を用いて説明したが、一次巻線と電力
系統の間に電力変換器を有する可変速型発電電動機を用
いても本発明を適用することは可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、ポンプ水車が揚水運転
を停止させる時、停止していた他のポンプ水車を発電運
転させ、その発電出力と停止させるポンプ水車の入力と
の合計電力を零に制御しながら電力系統から解列するの
で、電力系統に衝撃を与えない安定した揚水運転停止が
可能になる。
【0053】また、本発明によれば、同じ電力系統に接
続された複数台の可変速型発電電動機の入出力合計電力
が時間に対して連続に変化するように、もしくは入出力
合計電力が時間に対して不連続であっても電力系統のも
つ許容され得る電力動揺範囲内であるように各々の可変
速型発電電動機の運転を制御するので、電力系統の安定
運用が可能になるという効果がある。
【0054】さらに、本発明によれば、同じ電力系統に
接続された複数台の可変速型発電電動機の入出力合計電
力が時間に対して連続に変化することを可能にしている
ので、発電所から電力系統への入出力電力を入力電力状
態から出力電力状態へと急速に変化させることが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す発電電動機の入出力チ
ャート及び発電電動機の合計電力である。
【図2】本発明による一実施例を示す揚水発電所のシス
テムブロック図である。
【図3】本発明の揚水発電所の全体構成を示したもので
ある。
【図4】本発明に使用される揚水運転の制御ブロック図
である。
【図5】本発明に使用される揚水運転のシステムブロッ
ク図である。
【図6】本発明に使用される揚水運転の動作を示した説
明図である。
【図7】本発明に使用される発電運転の制御ブロック図
である。
【図8】本発明に使用される発電運転の動作を示した説
明図である。
【図9】本発明による一実施例を示す発電電動機の入出
力チャート及び発電電動機の合計電力である。
【図10】本発明による一実施例を示す揚水発電所のシ
ステムブロック図である。
【図11】図9による一実施例以外の実施例を示す発電
電動機の合計電力チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 正博 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所火力・水力事業部内 (72)発明者 牧野 正廸 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内 (72)発明者 田中 正広 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内 Fターム(参考) 3H073 AA13 AA24 AA26 BB04 BB06 BB12 BB16 BB18 BB21 BB50 CC06 CC12 CC17 CC20 CC26 CD03 CD04 CE09 CE27 CE34 FF02 5H590 AA11 AA13 AA21 AA23 CA12 CA28 CC01 CC10 CC18 CE01 DD43 EA01 EA05 EA07 EA14 EB20 EB21 FA01 FA06 FB07 GA06 GA10 GB05 HA01 HA06 HA09 HA22 HA26 HA27 JA02 JA13 JB18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統に接続された複数台のポンプ水車
    を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、 揚水運転を行っている1台のポンプ水車を停止する時
    に、他のポンプ水車を発電運転させ、揚水停止以前の前
    記ポンプ水車への入力と、発電運転を行っている前記ポ
    ンプ水車からの入出力の電力が零となるように構成した
    ことを特徴とするポンプ水車運転制御システム。
  2. 【請求項2】請求項1のポンプ水車運転制御システムに
    おいて、 前記揚水運転を行っている1台のポンプ水車が可変速型
    発電電動機で構成されていることを特徴とするポンプ水
    車運転制御システム。
  3. 【請求項3】請求項1のポンプ水車運転制御システムに
    おいて、 前記複数台のポンプ水車が可変速型発電電動機で構成さ
    れていることを特徴とするポンプ水車運転制御システ
    ム。
  4. 【請求項4】電力系統に接続された複数台のポンプ水車
    を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、 少なくとも1台の前記ポンプ水車が揚水運転から発電運
    転へと移行するときに、前記電力系統に対して電力入出
    力状態が零になる状態を設けずに、前記ポンプ水車を揚
    水運転から発電運転へと移行することを特徴とするポン
    プ水車運転制御システム。
  5. 【請求項5】電力系統に接続された複数台のポンプ水車
    を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、 可変速型発電電動機に接続された2台のポンプ水車のう
    ち1台または2台が揚水運転を行っている状態から発電
    運転を行う状態への運転切り替えにおいて、上記可変速
    型発電電動機に接続されたポンプ水車のうち少なくとも
    どちらか1台のポンプ水車が常に電力系統へ接続してい
    る状態をつくり、上記ポンプ水車の揚水運転停止または
    発電運転開始に伴う電力の急変を補償することを特徴と
    するポンプ水車運転制御システム。
  6. 【請求項6】請求項5のポンプ水車運転制御システムに
    おいて、上記ポンプ水車のうち1台が揚水運転モードで
    あり、且つ、他の1台のポンプ水車が発電運転モードで
    ある、2つの運転モードが同時に存在することを特徴と
    するポンプ水車運転制御システム。
  7. 【請求項7】電力系統に接続された複数台のポンプ水車
    を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、 少なくとも1台の前記ポンプ水車が揚水運転から発電運
    転へと移行するときに、前記電力系統に対して電力入出
    力状態が停滞する期間を設けずに、前記ポンプ水車を揚
    水運転から発電運転へと移行することを特徴とするポン
    プ水車運転制御システム。
  8. 【請求項8】電力系統に接続された複数台のポンプ水車
    を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、 少なくとも1台の前記ポンプ水車が揚水運転から発電運
    転へと移行するときに、該ポンプ水車が揚水運転モード
    である時に、他のポンプ水車が発電運転モードを行う2
    つの運転モードが同時に存在することを特徴とするポン
    プ水車運転制御システム。
  9. 【請求項9】電力系統に接続された複数台のポンプ水車
    を備えたポンプ水車運転制御システムにおいて、 発電運転を行っているポンプ水車の発電電力および揚水
    運転を行っているポンプ水車の入力電力の合計電力を測
    定する合計電力測定手段と、 前記合計電力の変動が前記電力系統のもつ電力動揺許容
    範囲内であることを特徴とするポンプ水車運転制御シス
    テム。
  10. 【請求項10】請求項9のポンプ水車運転制御システム
    において、 前記発電運転を行っているポンプ水車、または前記揚水
    運転を行っているポンプ水車を可変速型発電電動機で構
    成した場合に、前記合計電力の変動が該可変速型発電電
    動機のもつ入出力許容範囲内であることを特徴とするポ
    ンプ水車運転制御システム。
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