JP2001271715A - 石油系液体燃料油の燃焼改善磁気処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】内燃機関やボイラー等の液体燃料を使用する熱
機関に於ては、如何にして、その燃焼を改善促進し、熱
効率及び経済性の向上のため、燃料の改良を計るか、併
せて近年環境問題となっている排ガス抑制の課題をも勘
案し、開発した液体燃料油の磁気処理装置の提供。 【解決手段】環状永久磁石２を複数ヶ積重し、合成磁石
３’としたものを一組として、複数組を、ガイド管６に
組み込み、間隙リングピース５を介して合成磁石の各間
隙を調整して、シャット９とナット１１にて固定し、螺
旋状ガイド４に挿入して外装ケーシング１内に封入固定
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系液体燃
料である、ガソリン、灯油、軽油、重油等で自動車、船
舶、ボイラー等に使用する液体燃料油であるガソリン、
軽油、重油について燃焼直前に、磁界処理する液体燃料
油の磁気処理装置である。

【０００２】

【従来の技術】自動車、船舶、ボイラー等に使用する炭
化水素系燃料であるブタン、エタン、プロパン等の気体
燃料からガソリン、灯油、軽油、重油等の液体燃料油に
至るまで、磁界装置の磁場を通過させると、燃料効率が
向上する事はよく知られている。しかし、単に磁場を通
過させると言っても、従来の技術では磁場内での滞留を
主眼としたものであり、燃料分子が磁場内の磁束を切る
流速は遅く、燃料分子に与える強力なる磁気的エネルギ
ーは得られていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】炭化水素系燃料でも容
易にガス化してしまう、ブタン、エタン、プロパンは別
として、それよりも重質の液体燃料油である、ガソリ
ン、灯油、軽油、重油等は、比重、粘度、引火点共に大
きく異なり、完全燃焼を得るには種々の工夫がなされて
いる。内燃料機関に使用する、ガソリンエンジンは別と
して、軽油、重油機関であるディーゼルエンジンにおい
ては、その燃料効率の向上には種々の工夫がされてい
る。即ち、圧縮比を高くするとか、燃料油の霧化分散、
燃料ポンプの噴射圧力をあげるとか、燃料の噴射後の貫
徹力を持たせるとか、色々の考慮が払われている。しか
し、上記の問題は、それぞれ相反する事柄であり、圧縮
比を増大するとシリンダーやピストンの強度を増やさね
ばならず、又シリンダー容積の減少という問題が発生す
る。空気の充填効率には過給の問題がある。毎分１００
０回転以上という回転数で燃焼の全行程を完結せねばな
らない高速内燃機関に於ては、機構上の問題もさること
ながら、燃料油の改良も重要な課題である。

【０００４】自然界に於ては、物質の組成粒子は、それ
がどんな原子からか、又は原子はどんな元素と結合して
分子を構成しているかによってきまる。そして２原子の
結合をボンド（結合手）とよんでいるが、これは電気的
な力、つまりクーロンの引力が働いている。原子や原子
団に於ては、原子は原子核とその周辺を運動して飛び回
る電子から成り立っている。原子は磁気モーメントをも
っている。電子は核の引力に引かれその周辺を高速で運
動している。他の原子との結合にはこの電子が働くこと
になる。そして陽電荷数と、負電荷数とが同じ数であれ
ば静電気的にも安定な状態となり、電気的にも中性であ
る。従って安定なる原子は他の元素と結合しにくくな
る。即ち原子は原子核とその回りを飛び回っている電子
から成っているが、その状態は釣り合っているのであ
る。燃焼とは、炭素と酸素の酸化作用による、光と熱を
発する現象を言う。燃料の分子にも陽電荷と陰電荷が共
存するが、燃焼時に酸素との結合を良好ならしめるに
は、燃料分子のイオン化により、電子を遊離化させるこ
とが必要となる。燃料分子も伝導体とみなすことが出来
るので、これに強力なる磁界の磁束を切らせることによ
って、燃料分子に電気的エネルギーを与えることができ
る。即ちフレミングの左手三指の法則に基づく電気的エ
ネルギーを印加する事により、炭化水素を構成する分子
に、不対電子が発生することになり、これがイオン化さ
せる事となる。イオン化を求める為には、核の周囲を飛
び回る電子の運動のエネルギーを増大させ、電子運動を
活発化させることを求めなければならない。その為には
繰り返し、磁界の磁束内を通過させる事に依り十分な燃
料分子のイオン化を可能とするのである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は外装ケーシング
と、環状永久磁石集団を用いた燃料油改善装置で、その
動作は、流入口より流入した炭化水素集団粒子、即ち燃
料油は、外装ケーシング内面と磁石集団との間隙の燃料
油流路を、螺旋状ガイドに沿って、流量及び流速の制御
を受けながら進行させられる。そのとき燃料油粒子は、
磁石集団より構成される交番磁界により、構成される磁
束を切る事により、電気的エネルギーを与えられること
となる。この働きが繰り返し行なわれることにより、分
子の受ける電気的エネルギーは増大され、何等かの外部
からの刺激で、何時原子から電子が飛び出してもおかし
くない状態となりイオン化が促進される。上記原子団
（分子）がシリンダー内の圧縮空気内に噴射され、高
圧、高温の空気にふれた燃料分子は、容易に気過熱を受
け、炭素原子は容易に酸素と結合し酸化作用を促進する
ので著しく、燃焼が改善されることとなる。

【０００６】

【発明の作用】本発明は、外装ケーシングと環状永久磁
石との間の通油路に流入した燃料油は、ガイドに沿って
進行し、磁石集団が構成する磁界内を適正なる速度を持
って、磁束を切る事に依り、フレミングの左手三指の法
則に基づく電気的エネルギーを、その燃料分子に与え、
電気的エネルギーを与えられた、炭化水素分子は、電子
の運動を一層佳活発化しイオン化は促進される。個々に
積層された一組の磁石は、Ｎ、Ｓ両極を持ち、それぞれ
の一組づつは交互に直線的に複数ヶ組み込まれている、
この交番磁界を進行する燃料分子は複数回にわたり磁束
を切ることとなり、その分子を構成する電気的エネルギ
ーを増大し電子の運動も十分に得られるものとなる。

【０００７】

【発明の実施の形態】外径と内径を持った厚さ（ｔ）の
強力なる永久磁石（２）のＮ、Ｓ極を交互に複数組合わ
せて、合成磁石（３’）としこの合成磁石（３’）の複
数をリクングピース（５）を介して、相互のＮ、Ｓ極が
相反発するように連接させ軸線方向に整列させて磁石集
団（３）を形成する。隣接する合成磁石（３’）のＮ、
Ｓ極を反発するように連接するのは、各合成磁石
（３’）交番磁界を分散させない為である。この事によ
り、外装ケーシングと各合成磁石間において複数域の交
番磁界が形成されることとなる。リングピース（５）は
連接させるのに不可欠である。

【０００８】合成磁石（３’）のＮ、Ｓ極両面には補強
と集磁性を兼ねた鉄板（ｓｕｓ４３０）を装備し、合成
磁石（３’）とリングピース（５）はガイド管（６）に
通されこのガイド管（６）にシャット（９）を通し両端
は座金（１０）介してナット（１１）で締め付けて磁石
集団（３’）が形成される。

【０００９】外装ケーシング（１）は鋼管製でＳＴＫＭ
−１３Ａのように磁化され易いものがよく、この外装ケ
ーシング（１）内に磁石集団（３’）が環状通路を形成
して内設されるこれらは円形の形状にすれば円環状通路
が形成されることとなる。

【００１０】この円環状通路の軸線方向全長にわたって
螺旋状カイド（４）が設けてある。

【００１１】円環状通路の大きさを変えることにより、
燃料油の流量に対処出来、螺旋状ガイド（４）のピッチ
を変えることに依り、燃料油の流量と流速に対応でき
る、磁石集団（３’）の各永久磁石（２）の厚さ（ｔ）
を変えることにより、磁化処理効果を変化させることが
出来る。また、外装ケーシング（１）と環状磁石集団
（３）とで構成する円周方向の通油路の大きさは、磁化
処理効果減少を防止するに適切なる距離とする。

【００１２】外装ケーシング（１）の流入口（１１）と
流出口（１２）とはそのいずれかの方向に設けられる。

【００１３】

【効果】本発明は液体燃料油の通過する環状通路に対し
交番磁界を与えることにより、液体燃料油分子のイオン
化を十分に達成し燃料の改善に役立つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液体燃料の磁気処理装置を示す断面図
である。

【符号の説明】

１、外装ケーシング ２、永久磁石 ３、環状磁石集団 ３’、合成磁石 ４、螺旋状ガイド ５、リングピース ６、ガイド管 ７、補強鉄板 ８、座金 ９、シャット １０、ナット １１、流入口 １２、流出口

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】鋼管製外装ケーシング（１）内に、その軸
   線方向に配列された環状磁石集団（３）を、外装ケーシ
   ング（１）との間に軸線方向に沿って環状流路を形成す
   るように配設し、磁石集団（３）と、外装ケーシング
   （１）との間Ｎ、Ｓ極よりなる交番磁界を形成したこと
   を特徴とする炭化水素系液体燃料油の磁気処理装置。
2. 【請求項２】鋼管製円筒外装ケーシング（１）と、環状
   磁石集団（３）とで形成された環状通路に螺旋状ガイド
   （４）を軸線方向全長にわたって設けたことを特徴とす
   る請求項（１）記載の液体燃料油の磁気処理装置。
3. 【請求項３】環状通路の軸線方向の寸法及び、同円周方
   向の寸法、螺旋状ガイド（４）の螺旋ピッチを変えるこ
   とに依って通道燃料油の流量、流速、磁化処理効果を変
   化させることを特徴とする請求項（２）記載の液体燃料
   油の磁気処理装置。
4. 【請求項４】外装ケーシング（１）の内径、磁石集団
   （３’）を構成する各永久磁石（２）の厚さ、外径を変
   化させることに依って、燃料油の流量、流速、磁化処理
   効果を変化させることを特徴とする。請求項１、２、
   ３、記載の液体燃料油の磁気処理装置。
5. 【請求項５】鋼管製外装ケーシング（１）の軸線方向の
   一方を燃料油の流入口とし、他方を燃料油の流出口（１
   ２）としたことを特徴とする請求項１、２、３、４、の
   いずれか一つの液体燃料油の磁気処理装置。