JP2001271482A - 薄畳用芯材とそれを用いた薄畳 - Google Patents

薄畳用芯材とそれを用いた薄畳

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JP2001271482A
JP2001271482A JP2000087219A JP2000087219A JP2001271482A JP 2001271482 A JP2001271482 A JP 2001271482A JP 2000087219 A JP2000087219 A JP 2000087219A JP 2000087219 A JP2000087219 A JP 2000087219A JP 2001271482 A JP2001271482 A JP 2001271482A
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Takeshi Miyazaki
健 宮崎
Yoshiharu Tani
祥治 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿による寸法変化が小さく且つ伸縮
や反りを生じる事がなく、廃棄性にも優れた薄畳を開発
することにある。 【解決手段】 インシュレーションボード(2)と、前
記インシュレーションボード(2)の両面に接着されるも
のであって、前記インシュレーションボード(2)よりも
透湿抵抗が高く引っ張り強度の強い紙系の薄層材料(3a)
(3b)とからなる事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反りや伸縮が小さ
くしかも廃棄性に優れた薄畳用芯材とそれを用いた薄畳
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、クッション性に優れたインシュレ
ーションボード(12)又は発泡ポリスチレン(22)の両面に
強化用の薄板(13a)(13b)又は(23a)(23b)を積層し、その
両面に緩衝材(14a)(14b)又は(24a)(24b)を積層し、更に
その裏面側に防湿シート(16)又は(26)を積層し、これら
をビニロン糸(19)又は(29)で一体的に縫着した薄畳用畳
床(11)又は(21)が生産されている。これは近年、わら不
足、建物の高層化に伴う畳運搬の際の重量の問題、また
フローリングの部屋が多くなり、畳の部屋との段差をな
くすバリアフリーの要求に伴い、畳の材料や品質設計の
見直しが行われ、厚みを薄くした薄畳が広く用いられる
ようになってきたからである。
【0003】前記強化用の薄板(13a)(13b)又は(23a)(23
b)として樹脂板や合板、ハードボード、MDF等が用い
られることが多い。樹脂板を使用した場合、吸湿による
寸法変化は小さいが、熱による寸法変化が大きいため、
長時間直射日光が当たると伸縮や反りが発生することが
あった。また、畳表(15)(25)の縫着の際の針の抵抗が大
きく作業が困難となり、場合によっては針が折れたり曲
がったりすることもあった。
【0004】一方、強化用の薄板(13a)(13b)又は(23a)
(23b)として合板、ハードボード、MDF等を用いた場
合には、吸湿による寸法変化が大きく伸縮や反りが発生
するだけでなく、前述同様、畳表(15) 又は(25)の縫着
の際の針の抵抗が大きく作業が困難であるばかりか針の
摩耗も早く、場合によっては針が折れたり曲がったりす
ることもあった。また、縫着時に薄板(13a)(13b)又は(2
3a)(23b)が割れたり欠けたりする事もあった。更には、
強化用の薄板(13a)(13b)又は(23a)(23b)として例えば塩
ビのような樹脂板を使用した場合、環境汚染の問題から
焼却できないため廃棄性が悪いという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
吸湿による寸法変化が小さく、伸縮や反りを防止できそ
して廃棄性にも優れた薄畳用芯材及びそれを用いた薄畳
を開発することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】「請求項1」に記載の薄
畳用芯材(1a)は「インシュレーションボード(2)と、前
記インシュレーションボード(2)の両面に接着されるも
のであって、前記インシュレーションボード(2)よりも
透湿抵抗が高く引っ張り強度の強い紙系の薄層材料(3a)
(3b)とからなる」事を特徴とする。
【0007】これによれば、インシュレーションボード
(2)の両面に透湿抵抗が高く引っ張り強度の強い紙系の
薄層材料(3a)(3b)が接着にて積層されていることで、吸
湿により寸法変化を発生しやすいインシュレーションボ
ード(2)を両側から保護し、インシュレーションボード
(2)が吸湿によって伸縮や反りを生じるのを防ぐことが
出来る。
【0008】また薄層材料(3a)(3b)は縫着ではなく接着
によってインシュレーションボード(2)に積層されてい
るので、インシュレーションボード(2)と薄層材料(3a)
(3b)とが完全に一体化し、芯材(1a)全体として寸法変化
を押さえることが出来ると共に、曲げ強度が大きくなり
十分な強度を有する。また本発明の芯材(1a)はインシュ
レーションボード(2)と紙系の薄層材料(3a)(3b)からな
るので、熱による寸法変化も小さく直射日光等による変
形も防止できる。
【0009】また本発明の芯材(1a)はインシュレーショ
ンボード(2)を使用しているので、芯材(1a)全体として
クッション性に優れると共に軽量の芯材(1a)が得られ
る。また、薄層材料(3a)(3b)自体は硬いので局部的な荷
重がかかってもインシュレーションボード(2)単独のよ
うに局部的に凹んだりする事なく、面としてのクッショ
ン性を保持することが出来る。その他、薄層材料(3a)(3
b)は紙系材料であるから、従来例の樹脂板(13a)(13b)又
は(23a)(23b)などに比べて針が通りやすくて縫着作業が
容易になるだけでなく針そのものの摩耗も少ないし、針
の曲がりや折れも少なくなる。加えて、縫着時における
薄層材料(3a)(3b)の割れや欠けなどもなくなる。一方、
ステープル(7)の保持力は良好で、巻き込んだ畳表(5)の
端部(5a)を芯材(1a)に固定できるので、生産性が高まり
コストダウンを図る事が出来る。
【0010】「請求項2」に記載の薄畳(A)は「請求項
1」に記載の薄畳用芯材(1a)を用いたもので「請求項1
に記載の薄畳用芯材(1a)と、前記薄畳用芯材(1a)の両面
に縫着されるものであってクッション性を有する紙系緩
衝材(4a)(4b)と、薄畳用芯材(1a)の表面側にて紙系緩衝
材(4a)の上から張設された畳表(5)とで構成された」事
を特徴とする。
【0011】本薄畳(A)の芯材(1a)では、前述のように
クッション性に優れるインシュレーションボード(2)の
両面に硬い薄層材料(3a)(3b)が接着により完全に一体化
されているので、曲げ強度が強く薄畳(A)に使用しても
十分な強度を有し且つ面としてのクッション性を保持す
る。
【0012】また、前記芯材(1a)はインシュレーション
ボード(2)の両面に硬い薄層材料(3a)(3b)が張着されて
いるため、面としてのクッション性を有しているが点と
してのクッション性は有しておらず、感触として硬く、
物を落とした際にその物が破損し易くなるという不具合
が生じる。これを防ぐため薄層材料(3a)(3b)の上からク
ッション性を有する紙系緩衝材(4a)(4b)が縫着されてお
り、表面側にあっては表面側の紙系緩衝材(4a)によって
局部的に荷重がかかってもクッション性を有することが
出来、裏面側にあっては裏面側の紙系緩衝材(4b)によっ
て点としてのクッション性を与える事が出来るため床下
地の若干の不陸にも対応することができる。さらに、従
来の薄畳(B2)のように樹脂系の高発泡材のようにふわふ
わしすぎることなく、畳としての適度な硬さを有し自然
な足触りが得られると共にへたりも少ない。
【0013】そしてこの紙系緩衝材(4a)(4b)は接着剤を
用いず縫着によって積層するため、紙系緩衝材(4a)(4b)
に接着剤が含浸硬化して緩衝効果を低下させることな
く、また糸(9)によって芯材(1a)に固定されているだけ
なので、吸湿による寸法変化の大きな紙系緩衝材(4a)(4
b)でもその影響を芯材(1a)に与えることがない。
【0014】本発明の薄畳(A)はインシュレーションボ
ード(2)、紙系の薄層材料(3a)(3b)、紙系緩衝材(4a)(4
b)並びに畳表(5)を使用しているので、焼却しても有毒
な成分を発生しないだけでなく、繊維板や紙等にリサイ
クル原料として使用することも可能であり環境の面から
も好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る薄畳(A)を図1に従
って説明する。本実施例の薄畳用畳床(1)は、インシュ
レーションボード(2)の両面に薄層材料(3a)(3b)が接着
一体化された芯材(1a)と、その両面に積層された紙系緩
衝材(4a)(4b)と、裏面側の紙系緩衝材(4b)の全面を覆う
ように配設された防湿シート(6)とで構成され、これら
が糸(9)にて一体的に縫着されている。図中に示す(8a)
(8b)は、薄層材料(3a)(3b)をインシュレーションボード
(2)に接着する接着層を示す。そして、畳床(1)の表面側
に畳表(5)が張設され、その端部(5a)が畳床(1)の端部下
面側に巻き込まれ、更に防湿シート(6)の上から前記端
部(5a)、裏面側の薄層材料(3b)を通してインシュレーシ
ョンボード(2)にステープル(7)が打ち込まれて前記端部
(5a)が固定されて薄畳(A)が形成される。なお、前記端
部(5a)の巻き込み代を確保するため、裏面側の紙系緩衝
材(4b)の端部は切除されている。
【0016】インシュレーションボード(2)は、JIS
A 5905に規定されるもの(密度=0.35g/cm3
未満)で当該分野で公知のものをそのまま使用すること
が出来る。本実施例ではインシュレーションボード(2)
の内、主としてタタミボードを用いているが、これに限
定するわけではなく他の木質繊維板を使用することも出
来る。また、本実施例で使用するインシュレーションボ
ード(2)の厚さは7mm前後としているが、これは本実
施例において薄畳(A)の厚さを15mmに設計している
ためで、薄畳(A)の設計厚さによって適宜調整したもの
が用いられる。
【0017】紙系の薄層材料(3a)(3b)は、前記インシュ
レーションボード(2)の両面に接着にて積層されるもの
であって、前記インシュレーションボード(2)に対する
透湿抵抗を高くするため且つその引っ張り強度を強くす
るために樹脂の薄膜をラミネートしたものが好ましい。
ラミネート樹脂シートは焼却時にダイオキシン等の有害
物質を発生しないもの、例えば(PEラミネート)ポリエ
チレンシート或いは(OPPラミネート)ポリプロピレン
シート(2軸延伸で偏延伸タイプ)を使用する事が好ま
しい。薄層材料(3a)(3b)の厚さは0.2〜1mm程度で
インシュレーションボード(2)を保護することが出来れ
ば厚くする必要はなく特に厚さは限定はしない。
【0018】インシュレーションボード(2)の両面に硬
い紙系の薄層材料(3a)(3b)が接着されて芯材(1a)が形成
されるため、前述のように芯材(1a)は面としてのクッシ
ョン性は備えるものの局部的なクッション性は減殺され
る。そこで、前記薄層材料(3a)(3b)の両面にクッション
性を有する低密度の紙系材料が緩衝材(4a)(4b)として配
設される。紙系緩衝材(4a)(4b)の厚さは特に限定はしな
いが、クッション性を有するには最低1mm程度が必要
であり、また本実施例の場合、薄畳(A)の厚さを15m
mに設定しているため他の材料の厚みを考えると最大で
も2mm程度となる。
【0019】畳表(5)は、イ草、藤、竹等を編んだもの
等畳業界で公知な材料を用いることが出来る他、細長く
裁断した紙に撚りをかけて得られた糸を用いて機織りし
て得られたものを使用することも出来る。
【0020】(実施例) 図1に示すように、厚さが7
mm、比重0.28のインシュレーションボードの一種
であるタタミボードの両面に、260μmのライナー紙
の一方の面に20μmPEラミネートが他方の面に20
μmのOPPラミネートが積層された厚さ0.3mmの
薄層材料をエチレン酢ビ接着剤で接着して芯材を形成
し、この芯材の両面にパルプと綿からなる、厚さ2m
m、比重が0.32の紙系緩衝材を積層し、更にその裏
面側に防湿シートを配設し、ビニロン糸にてこれらを一
体的に縫着して畳床を形成した。そしてこの畳床の表面
側に前記一般的に用いられている畳表を張設し、その端
部を巻き込み、防湿シートの上から前記端部、裏面側の
薄層材料を通してインシュレーションボードにステープ
ルを打ち込み、全体として15mm厚の薄畳を得た。前
述のように前記端部の巻き込み代を確保するため、裏面
側の紙系緩衝材の端部は切除されている。
【0021】一方、比較例1として図2に示すような市
販されている総厚みが15mmの薄畳(B1)を用いた。即
ち、厚さが7mmで比重0.28の実施例と同様、タタ
ミボードの両面に厚さ1mmで比重0.68のポリプロ
ピレン低発泡樹脂板を接着することなく積層し、更にそ
の両面に厚さ1mm、比重0.36のクッション性を有
する厚紙製緩衝材を積層し、加えてその裏面側の厚紙製
緩衝材の全面を覆うように防湿シートを配置し、ビニロ
ン糸でこれらを一体的に縫着して畳床を形成した。続い
てこの畳床の表面側に一般的に用いられる畳表を張設し
た。前記畳表の端部は裏面側に巻き込まれるが、実施例
と同様、裏面側に張着された紙系緩衝材を切り欠いて、
その切り欠き部分に畳表を巻き込み、防湿シートの上か
らステープルにより固定した。
【0022】比較例2は、図3に示すような市販されて
いる総厚みが15mmの薄畳(B2)を用いた。厚さが7m
mの発砲ポリスチレンの両面に、厚さ0.25mmのガ
ラス繊維強化ポリプロピレン複合シートを接着すること
なく積層し、更にその両側に厚さ2mmの発砲ポリエチ
レンシートを積層し、そして裏面側の発砲ポリエチレン
シートの全面を覆うように厚さ0.5mmの防湿シート
を配置し、これらをビニロン糸で一体的に縫着して畳床
を形成した。前述同様、この畳床の表面側に一般的に用
いられる畳表が張設される。畳表の端部は裏面側に巻き
込まれるが、本実施例と同様に裏面側に張着された発砲
ポリエチレンシートを切り欠いて、その切り欠き部分に
畳表の端部を巻き込み、防湿シートの上からステープル
により固定する。
【0023】上記の本実施例の薄畳(A)及び比較例1、
2の薄畳(B1)(B2)について下記の試験を行った。
【0024】(接着と縫着の強度の違い)表1は実施例
と比較例1を用いて接着と縫着による強度の違いを示し
ている。試験方法として、厚さ7mm、比重0.28の
タタミボード(JISA5905)の両面に厚さ0.3
mmの紙系薄層材料を積層した芯材の曲げ強さを測定し
た。タタミボードと紙系薄層材料の積層固着方法は、実
施例についてはエチレン酢ビ接着剤で接着し、比較例1
に対してビニロン糸で縫着した。なお、比較例1ではタ
タミボードの両面にはポリプロピレン低発泡樹脂が縫着
によって固定されているが、本試験では接着と縫着によ
る強度の違いを測定することを目的としているため、比
較例1においても本実施例と同様紙系薄層材料を用い、
本実施例と比較例1の材質を同一の条件とした。
【0025】表1から分かるように、実施例はタタミボ
ードとその両面に接着された紙系薄層材料とが一体とな
って曲がり124Nの曲げ強さを記した。一方、比較例
は、タタミボードの両側に配設された紙系薄層材料をビ
ニロン糸で一体に縫着したものであるが、これを曲げる
と紙系薄層材料はそのままでタタミボードだけが折れ、
僅か52Nの曲げ強度しか示さなかった。このように縫
着より接着によって固着する方が曲げ強さが2.4倍と
大きくなる事が分かる。これは接着することによりタタ
ミボードと紙系薄層材料とが完全に一体化し曲げ強度が
強くなるからであり、実施例の芯材を薄畳に使用しても
十分な強度を有する事が出来る。
【0026】
【表1】
【0027】(透湿度について)表2は実施例としてラ
イナー紙にPEラミネートしたもの、ライナー紙にOP
Pラミネートをしたもの、比較例としてガラス繊維強化
ポリプロピレン複合シート、合板を用いてそれぞれの透
湿度を試験した結果である。本試験はJISZ0208
防湿材料の透湿度試験方法に準じた。なお、参考として
インシュレーボードの透湿度も示した。
【0028】表2よりライナー紙にPEラミナート或い
はOPPラミナートをしたものは他の材質と比較すると
透湿度が低く吸湿し難いことが分かる。特に、ライナー
紙にOPPラミナートを積層したものの吸湿抵抗性が優
れている。
【0029】
【表2】
【0030】(ステープル保持力について)表3は実施
例及び比較例1、2の畳床における畳表を固定するステ
ープルの保持力を示したものである。ステープルはマッ
クス社製ステープル(商品名 MAX1010J)を使用
しており、幅10mm、足長さ10mmである。11本
のステープルを五八サイズ(880×1,760mm)
の薄畳(A)(B1)(B2)において畳表を固定した場合のステ
ープル保持力を実施例及び比較例1、2のそれぞれにつ
いて試験を行った。この時の縫着機引っ張り力は640
Nである。
【0031】
【表3】
【0032】表3より紙系の薄層材料を接着した本実施
例におけるステープル保持力は縫着機引っ張り力より大
きいので、この場合でもステープルで畳表を固定するこ
とが出来、その結果、縫着によって固着するよりも生産
性が高まりコストダウンを図ることが出来る。
【0033】(吸放湿による芯材の寸法変化と反り上が
りについて)表4は、温度一定の下で湿度を変化させた
ときの吸放湿する芯材の寸法変化と反り上がりを実施例
と比較例1について示したものである。温度は25℃と
一定にし湿度を40%から90%に変化させ(25℃、
40%→25℃、90%→25℃、40%→25℃、9
0%)、前記各状態で24時間保持し、寸法及び反りを
比較した。寸法変化は、短手方向3箇所、反りは端部6
箇所を測定した。
【0034】
【表4】
【0035】表4より実施例の芯材は比較例1のタタミ
ボードと比較した場合、吸放湿による最大反り上がりに
ついては若干大きくなっているが、寸法変化については
大幅に小さくすることが出来るのが分かる。これは実施
例のタタミボードの両面に透湿抵抗が高い紙系の薄層材
料を接着したことで吸湿により寸法変化のしやすいタタ
ミボードを両側から保護し、タタミボードに伸縮や反り
が生じるのを防ぐことが出来たためである。
【0036】表5は、湿度一定の下で温度を変化させた
時(50℃、40%→5℃、40%→50℃、40%→
5℃、40%)の吸放湿による芯材の寸法変化と反り上
がりを実施例と比較例1について示したものである。
【0037】
【表5】
【0038】表5より比較例1は芯材の薄層材料として
樹脂板を使用しているので温度による寸法変化及び反り
上がりが大きいが、実施例では芯材の薄層材料として紙
系の薄層材料を使用しているため熱による寸法変化及び
反り上がりは小さく、比較例1と比較すると1/3にな
っており、反り上がりも1mm程度で目立たない。
【0039】(緩衝性について)表6は実施例及び比較
例1、2の畳床における緩衝性について示したものであ
る。コンクリート下地の上に試験体(薄畳)を置き、40
W白熱電球の口金部分を切断し、電球内に400gの砂
を入れ、テープで口を封じて落下させ、電球が割れる最
小高さを測定した。表6より実施例は比較例1よりも緩
衝性に優れ、比較例2とほぼ同等であることが分かる。
【0040】
【表6】
【0041】(圧縮試験について)表7は局部圧縮及び
繰り返し圧縮を加えたときの凹みの量を、本発明に使用
する畳床である実施例と比較例である一般用畳床につい
て示したものである。局部圧縮についてはJISA59
14に準じて行った。繰り返し圧縮は、床板に積載板を
介して50→150→50kgの単振動で1万回加圧を
繰り返し、凹みの量を測定した。
【0042】
【表7】
【0043】表7により局部圧縮に対しては従来品と同
等以上、繰り返し圧縮に対しては従来品以上の強い圧縮
強度を示すのが分かる。
【0044】(畳針試験について)表8は万能試験機で
畳床に針を刺す時と引く抜く時の抵抗を実施例及び比較
例1、2について測定したものである。
【0045】
【表8】
【0046】表8により実施例は比較例1に比べると、
針入抵抗、針引き抜き抵抗共に半分の抵抗力である。ま
た比較例2と比べても本実施例の方が針入抵抗、針引き
抜き抵抗共に針の抵抗が小さいのが分かる。これより実
施例において防湿シートと共に紙系緩衝材を芯材に縫着
する際、インシュレーションボードの両面に接着されて
いるシートが、紙系の薄層材料なので針の抵抗も小さく
作業がし易く、針の折れや曲がりを防止できる。
【0047】
【発明の効果】本発明の薄畳用芯材及びそれを用いた薄
畳は、十分な強度を有すると共に吸湿による寸法変化が
小さく伸縮や反りを生じずに、かつ廃棄する場合に焼却
しても有毒な成分を発生せず、また、リサイクル原料と
して再使用することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄畳の実施例の部分断面図
【図2】比較例1の薄畳の部分断面図
【図3】比較例2の薄畳の部分断面図
【符号の説明】
(A)(B1)(B2) 薄畳 (1) 畳床 (1a) 芯材 (2) インシュレーションボード(タタミボード) (3a)(3b) 紙系薄層材料 (4a)(4b) 紙系緩衝材 (5) 畳表 (6) 防湿シート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インシュレーションボードと、 前記インシュレーションボードの両面に接着されるもの
    であって、前記インシュレーションボードよりも透湿抵
    抗が高く引っ張り強度の強い紙系の薄層材料とからなる
    事を特徴とする薄畳用芯材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の薄畳用芯材と、 前記薄畳用芯材の両面に縫着されるものであって、クッ
    ション性を有する紙系緩衝材と、 薄畳用芯材の表面側にて紙系緩衝材の上から張設された
    畳表とで構成された事を特徴とする薄畳。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038363A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Hagiwara Kk 薄畳
JP2013019236A (ja) * 2011-07-14 2013-01-31 Nichiha Corp 薄畳用の真空断熱畳床
JP2015232259A (ja) * 2014-05-15 2015-12-24 永大産業株式会社 衝撃吸収用床材

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