JP2001267625A - 限定反射型光電スイッチ - Google Patents

限定反射型光電スイッチ

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JP2001267625A
JP2001267625A JP2000074987A JP2000074987A JP2001267625A JP 2001267625 A JP2001267625 A JP 2001267625A JP 2000074987 A JP2000074987 A JP 2000074987A JP 2000074987 A JP2000074987 A JP 2000074987A JP 2001267625 A JP2001267625 A JP 2001267625A
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light
light receiving
photoelectric switch
reflection type
type photoelectric
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JP2000074987A
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Atsushi Okita
篤 沖田
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Keyence Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限定反射型の長所を活かしながらも、光を正
反射する物体の検出可能範囲、特に距離範囲を広げるこ
とが可能な限定反射型光電スイッチを提供する。 【解決手段】 限定反射型光電スイッチのヘッド部1に
おいて、投光部14の光軸と受光部17の光軸が所定の
角度で交差している。受光部17は受光素子16と受光
レンズ15と拡散シート15aを備えている。拡散シー
ト15aは受光レンズ15の前側、すなわち受光レンズ
15を挟んで受光素子16の反対側の光軸上に配置され
ている。投光部14から照射され検出対象物の表面で反
射した光は、拡散シート15aを通過して様々な方向に
拡散し、その一部の光が受光レンズ15を通って受光素
子16に集光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投光部の光軸と受
光部の光軸が所定の角度で交差し、受光部から照射され
た光が検出対象物の表面で反射して受光部に入射するこ
とにより検出対象物が検出される限定反射型の光電スイ
ッチに関する。
【0002】
【従来の技術】可視光線、赤外線等の光を用いて物体
(検出対象物)の存否を検出する光電スイッチには透過
型と反射型がある。透過型の光電スイッチは投光部と受
光部とが互いに向き合い、投光部から出た光がそのまま
受光部に到達するか、物体に遮られて受光部に到達しな
いかを検出することにより、物体の存否を検出する。こ
れに対して、反射型の光電スイッチは、投光部から出た
光が物体に反射されて受光部に入射するか否かによって
物体の存否を検出する。反射型の光電スイッチは更に、
拡散反射型と限定反射型とを含む。
【0003】いわゆる拡散反射型の光電スイッチは、投
光部から比較的広い角度範囲に光が照射され、かつ、比
較的広い範囲からの光が受光部の受光レンズを介して受
光素子に集光する。そして、投光部の光軸と受光部の光
軸がほぼ平行に設定されている。このため、拡散反射型
の光電スイッチは、広い角度範囲と広い距離範囲にわた
って物体の存否を検出することができる長所を有する。
【0004】図12は、表面が鏡面ではなく光を乱反射
する物体を拡散反射型の光電スイッチで検出したときの
距離と受光量との関係を示すグラフである。光電スイッ
チから物体までの距離(横軸)が大きくなるにつれて受
光部に入射する光の強さ(縦軸の受光量)は次第に小さ
くなるが、その変化は比較的緩やかである。
【0005】図13は、表面が鏡面であり光を正反射す
る物体を拡散反射型の光電スイッチで検出したときの距
離と受光量との関係を示すグラフである。なお、正反射
とは、物体の表面で光の入射角と反射角とが等しくなる
関係を満たす反射をいう。例えば半導体ウェハーのよう
に表面が鏡面である物体は光を正反射し、乱反射光をほ
とんど生じさせない。このような光を正反射する物体を
拡散反射型の光電スイッチで検出したときは、図13に
示すように、光を乱反射する物体の場合に比べて更に緩
やかな傾きで距離に応じて受光量が低下する。
【0006】上記のように、拡散反射型の光電スイッチ
は広い角度範囲と広い距離範囲にわたって物体の存否を
検出することができる長所を有するが、この長所は逆
に、外乱光に弱く、検出対象物以外の物体を誤検出する
おそれがあるといった短所にもなる。検出対象物の存在
し得る範囲が限られている場合は、いわゆる限定反射型
の光電スイッチのほうが適している。
【0007】限定反射型の光電スイッチは、投光及び受
光の角度範囲が絞られ、かつ、投光部の光軸と受光部の
光軸が所定の角度で交差している。これにより、投光部
から照射される光の角度範囲と受光部の受光可能な光の
角度範囲との重複部分(検出可能範囲)においてのみ、
物体の存否を検出することができる。したがって、この
検出可能範囲の外にある物体、例えば背景にある物体を
検出対象物と誤って検出するおそれがない。また、検出
対象エリアが限定される分だけ外乱光の影響を受けにく
い。
【0008】図14は、光を乱反射する物体を限定反射
型の光電スイッチで検出したときの距離と受光量との関
係を示すグラフである。この図からも分かるように、限
定反射型の光電スイッチでは、光電スイッチから物体ま
での距離が所定距離(図では約30mm)のときに受光
量が最も大きく、所定距離から小さくなっても大きくな
っても受光量が急激に低下する。
【0009】図15は、光を正反射する物体を限定反射
型の光電スイッチで検出したときの距離と受光量との関
係を示すグラフである。図14に比べて、光電スイッチ
から物体までの距離が所定距離(約30mm)から離れ
たときの受光量の低下が更に急激であることがわかる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、限定反
射型の光電スイッチは、検出可能範囲(特に距離範囲)
が限られているので、検出可能範囲の外にある物体、例
えば背景にある物体を検出対象物と誤って検出するおそ
れがなく、外乱光にも強いといった長所を有する。
【0011】しかしながら、この長所の反面として、特
に光を正反射する物体の場合は検出可能な距離範囲が非
常に狭く(図15参照)、検出対象物がこの範囲から少
しでも外れると、検出対象物が存在するにもかかわらず
存在しないと誤検出してしまう問題がある。
【0012】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、限定反射型の長所を活かしながらも、光を正反射す
る物体の検出可能範囲(特に距離範囲)を広げることが
可能な限定反射型の光電スイッチを提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による限定反射型
光電スイッチは、投光部の光軸と受光部の光軸が所定の
角度で交差し、投光部から照射された光が所定の範囲内
にある検出対象物の表面で反射して受光部に入射するこ
とにより検出対象物が検出される限定反射型の光電スイ
ッチにおいて、受光部は、検出対象物の表面で反射した
光を集光する受光レンズと、該受光レンズで集光された
光を電気信号に変換する受光素子とを有し、受光レンズ
の入射面側に、光を透過拡散する光拡散手段が設けら
れ、この光拡散手段は、受光レンズの輪郭を受光レンズ
の光軸に沿って平行移動したときに得られる仮想筒状体
の内部に配置されていることを特徴とする。光拡散手段
の全体が上記の仮想筒状体の内部に完全に入っている必
要はなく、光拡散手段の一部分が仮想筒状体の内部に含
まれておればよい。この仮想筒状体の内部は、受光レン
ズの光軸に平行な光線の領域、すなわち受光レンズの後
側焦点に集光する光線の領域に相当する。
【0014】上記のような構成によれば、受光レンズの
入射面側(受光素子と反対側)に設けられた光拡散手段
の働きにより受光可能な光の角度範囲が広がる。その結
果、投光部から照射される光の角度範囲と受光部の受光
可能な光の角度範囲との重複部分である検出可能範囲が
広がる。特に光を正反射する物体の検出可能範囲が、拡
散シートのない場合より広がり、検出対象物の位置(特
に光電スイッチとの距離)の許容誤差を大きくとること
ができるようになる。
【0015】光拡散手段の具体例として、好ましくは、
受光レンズの略光軸上又はその近傍に通過光を拡散させ
る拡散シートが設けられている。あるいは、受光レンズ
の入射面に、入射光を拡散させる拡散面を形成してもよ
い。
【0016】好ましくは、受光部が複数設けられてい
る。特に、投光部を挟んで両側に受光部が備えられ、両
側の受光部の光軸がそれぞれ所定の角度で投光部の光軸
と交差している構造が好ましい。
【0017】また、投光部から断面スリット形状の光が
照射され、該スリット形状の長手方向に投光部から離れ
た位置に受光部が備えられている構造が好ましい。この
ような構造の限定反射型光電スイッチは、特に半導体ウ
ェハーの端面検出に適している。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0019】図1は、本発明の実施形態に係る限定反射
型光電スイッチのヘッド部の内部構造を示す断面図であ
る。この実施形態の光電スイッチは、投光部及び受光部
を有するヘッド部と、ヘッド部に接続される信号処理回
路を含む本体部(アンプ部と呼ばれている)とが分離し
ているタイプのものである。
【0020】ヘッド部1は、中央部に配置された光源1
1、投光レンズ12及びホルダ13からなる投光部14
と、そのX軸方向両側に配置された受光レンズ15、拡
散シート15a及び受光素子16からなる受光部17と
を備えている。投光部14と受光部17は樹脂製の支持
部材18に装着され、支持部材18が樹脂製のケース1
9内に収納されている。
【0021】なお、図1に示すように、投光部14(投
光レンズ12)の光軸方向に沿う基準軸をZ軸とし、Z
軸に垂直でかつ互いに垂直な2軸をX軸(図1では上下
方向)及びY軸(図1では紙面に垂直な方向)とする。
この例では、Z軸方向は投光部14の投光面(又はケー
ス19の投光面)に垂直な方向であり、X軸方向はケー
ス19の投光面と受光面とが離間している方向である。
【0022】図2は、投光部14の断面図である。投光
部14は、光源11と投光レンズ12を樹脂製のホルダ
13内に固定して一体化したものである。投光部14の
光源11にはレーザダイオードが使用されている。投光
レンズ12は2枚のレンズ(コリメータレンズ12aと
シリンドリカル凹レンズ12b)とで構成され、光源1
1から出た断面円形状の光線を図1に実線IA(投光エ
リア)で示すようにX軸方向に広がる断面スリット形状
の光線に変形する。なお、この光線はY軸方向にはほと
んど広がらない。
【0023】図1に示すように、受光部17を構成する
受光レンズ15、拡散シート15a及び受光素子16
は、支持部材18に直接固定されている。受光素子16
と拡散シート15aは、受光レンズ15を挟んで両側
に、かつ、受光レンズ15の光軸上に配置されている。
拡散シート15aは、すりガラスのように透過する光を
拡散させる働きを有し、例えば樹脂製のシートで作られ
る。図示の例では、破線RAで示す受光エリア内の光が
拡散シート15a及び受光レンズ15を通って受光素子
16に集光する。
【0024】したがって、上述の投光エリアIAと受光
エリアRAとの重複部分が検出可能範囲である。つま
り、この検出可能範囲内に検出対象の面が存在すれば、
投光部14の光源11から発した光がその検出対象の面
で反射して受光部17の受光素子16によって受光され
得ることになる。受光素子16には、フォトダイオード
が使用される。このように、投光部14の両側に受光部
17が配置された構造は、半導体ウェハーの端面検出に
適している。
【0025】上記のような投光部14と受光部17を支
持部材18に装着し、後述の光軸調整を行ったもの(光
学モジュール)をケース19内に収納すれば、ヘッド部
1が出来上がる。光源11及び受光素子16に接続され
たそれぞれの引き出し線(図示せず)は、ケーブル20
によって、光源11の駆動回路や受光素子16の出力信
号の増幅回路を備えた光電スイッチの本体部(図示せ
ず)に接続される。
【0026】図3は、支持部材18の斜視図である。支
持部材18の中央部には投光部14を収容する矩形開口
部21が備えられ、その両側には受光部17用の開口部
22が備えられている。また、図4は下部ケース19a
内に支持部材18を装着した状態を示す斜視図である。
支持部材18の矩形開口部21及び開口部22に対応す
る箇所には投光窓31及び受光窓32がそれぞれ備えら
れている。
【0027】図5は、支持部材18の矩形開口部21に
投光部14を装着する様子を示す斜視図である。分かり
やすくするために、矩形開口部21の一部を切り欠いて
図示している。矩形開口部21のX軸方向両側の内壁に
は、円柱状の突起部25が形成されている。一方、投光
部14のホルダ13のX軸方向両側の外壁には上記の突
起部25に係合する受け部26が形成されている。図5
に矢印で示すように、矩形開口部21の後方から投光部
14を挿入すると、矩形開口部21の内壁に形成された
一対の突起部25とホルダ13の外壁に形成された一対
の受け部26とがそれぞれ係合する。
【0028】図6は、支持部材18の矩形開口部21に
投光部14が挿入され、矩形開口部21の内壁に形成さ
れた突起部25と投光部14(ホルダ13)の外壁に形
成された受け部26とが係合している状態を示す断面図
である。この図からも分かるように、投光部14の外壁
に形成された受け部26は、略三角形状の切り欠きであ
り、その2辺が矩形開口部21の内壁に形成された円柱
状の突起部25の円周面に2点で当接する。
【0029】また、矩形開口部21のX軸方向両側の突
起部25が形成された内壁と投光部14のX軸方向両側
の外壁との間にはほとんど隙間が無い。したがって、矩
形開口部21内において、投光部14はX軸方向にはほ
とんど移動できない。これに対して、矩形開口部21の
Y軸方向両側内壁と投光部14のY軸方向両側の外壁と
の間には、図6に示すように、隙間dがそれぞれ形成さ
れている。したがって、投光部14は、その一対の受け
部26が矩形開口部21の突起部25に係合した状態
で、矢印で示すように回動(傾動)することができる。
この回動の中心(枢支点)は円柱状の突起部25の略中
心であり、回動可能な範囲は、矩形開口部21のY軸方
向両側内壁と投光部14のY軸方向両側の外壁との隙間
dによって決まる。
【0030】上記のように、投光部14は、支持部材1
8に対してZ軸及びX軸方向での位置が略固定された状
態で、Y軸方向に傾動自在である。このような構成によ
り、支持部材18に対する投光部14の光軸の方向、す
なわち、投光方向をY軸方向にのみ調整することができ
る。なお、投光部14から投射される光は前述のように
X軸方向に長いスリット形状の断面を有するので、X軸
方向の調整は不要である。
【0031】図7は、投光部14の光軸(投光方向)の
Y軸方向における調整方法を示す側面図(X軸方向から
見た図)である。支持部材18に受光部17を固定し、
投光部14を仮止め(矩形開口部21に装着)してなる
光学モジュールが調整台41の上に固定され、投光部1
4の投光方向に所定距離を隔ててミラー(反射冶具)4
2が固定されている。支持部材18は調整台41と平行
に固定され、ミラー42は反射面が調整台41と垂直
(かつX軸と平行)になるように固定されている。投光
部14を含む光学モジュールとミラー42との距離は、
図1を用いて説明したように、投光エリアIAと2つの
受光エリアRAとの重複エリア内にミラー42の反射面
が位置するように定められる。
【0032】調整台41に固定された支持部材18に対
して、投光部14は上述のごとく、矢印で示すY軸方向
に所定範囲内で回動(傾動)自在である。投光部14が
Y軸方向に傾動すると、その光軸方向すなわち投光角度
がY軸方向に変化し、その結果、ミラー42で反射して
光学モジュールの受光部17に入射する光路が変化し、
受光素子16が受光する光の強さが変化する。つまり、
図7において、投光部14から出た光が実線で示す光路
を辿ってY軸方向の位置(高さ)を変えずに受光部17
に入射したときに受光素子16が受光する光の強さが最
も強くなる。これに対して、投光部14から出た光が辿
る光路が破線で示すように上下にずれると、受光素子1
6が受光する光の強さが弱くなる。
【0033】そこで、受光部17の受光素子16が受光
する光の強さをモニタしながら、投光部14をY軸方向
に傾動する。この傾動は、投光部14の末尾部分(図7
では左端部分)を把持する冶具とそれを上下に微動させ
るマイクロメータのような冶具を用いて行う。そして、
受光素子16が受光する光の強さが最も強くなったとき
の投光部14のY軸方向における角度を固定し、接着剤
等を用いて投光部14と支持部材18とを固定する。
【0034】上記のようにして、支持部材18に受光部
17及び投光部14を装着し、投光部14の光軸のY軸
方向角度を微調整した光学モジュールをケース19内に
収納すれば、限定反射型光電スイッチのヘッド部1が出
来上がる。
【0035】つぎに、受光部17に備えられた拡散シー
ト15aの働きについて説明する。前述のように、拡散
シート15aは受光レンズ15を挟んで受光素子16と
反対側、すなわち受光レンズ15の入射面側に設けられ
ている。したがって、検出対象物の表面で反射した光
は、拡散シート15aを通過したのち受光レンズ15を
通って受光素子16に集光する。この拡散シート15a
は、受光レンズ15を通って受光素子16に集光する光
の角度範囲、つまり、図1に破線で示した受光エリアR
Aを広げる働きを有する。
【0036】図8は、拡散シート15aの働きを説明す
るための図である。受光レンズ15の後側焦点に受光素
子16が位置し、受光素子16の大きさが非常に小さい
と仮定する。拡散シート15aが無い場合は、光軸AX
に平行な光L1は受光レンズ15によって受光素子16
上に集光されるが、光軸AXに対して大きい角度で受光
レンズ15に入射する光L2は受光素子16から外れた
光路をとり、受光素子16に集光することができない。
【0037】しかし、拡散シート15aがある場合は、
光軸AXに対して大きい角度で受光レンズ15に入射す
る光L2は拡散シート15aを通過することによって様
々な方向の光に分かれる。その中には光軸AXに平行な
光L3も含まれ、この光L3は上述のように受光レンズ
15によって受光素子16上に集光される。したがっ
て、光軸AXに対して大きい角度で受光レンズ15に入
射する光であっても、そのうちの一部が拡散シート15
a及び受光レンズ15を通って受光素子16に到達す
る。
【0038】換言すれば、光軸AXにほぼ平行な光しか
受光素子16に到達しない光学系であっても、受光レン
ズ15の前(入射面側)に拡散シート15aを設けるこ
とにより、受光素子16に到達し得る光の角度範囲、つ
まり、受光エリアの角度を広げることができる。なお、
実際には、受光素子16がある程度の大きさを有するの
で、拡散シート15aが無いときの受光エリアは光軸A
Xに対してある程度の角度を有し、拡散シート15aを
設けることにより、この角度が大きくなる。
【0039】上記のようにして、拡散シート15aの働
きによって受光エリアの角度が広がると、結果的には、
検出可能な物体までの距離の範囲(奥行き)が広がるこ
とになる。この様子を図9に基づいて説明する。
【0040】図9において、拡散シート15aの働きに
よって受光素子16に集光可能な光の角度範囲である受
光エリアがRAからRA’へ広がったとする。実際には
もっと広がるが、説明のために拡大後の受光エリアR
A’を狭く描いている。また、図9では上側の受光部の
みについて受光エリアRA,RA’等を描いているが、
下側の受光部についても同様である。
【0041】前述のように、投光エリアIAと受光エリ
アRA又はRA’との重複部分が検出可能範囲である。
そこで、Z軸方向の線CL上に検出対象物の反射面があ
る場合を仮定すると、拡大前の受光エリアRAの場合
は、この検出対象物が検出可能な距離範囲はDTで示す
範囲である。これに対して、拡大後の受光エリアRA’
の場合は、検出可能な距離範囲がDT’まで広がること
になる。実際には、拡散シート15aの働きによって拡
大後の受光エリアRA’は図示の範囲よりもっと広が
り、検出可能な距離範囲DT’はもっと広く(奥行きが
長く)なる。
【0042】上述のように、受光レンズ15の前に設け
た拡散シート15aの働きによって、受光エリア(した
がって検出可能な範囲)が広がる一方、受光素子16に
到達する光の強さ(受光量)は、拡散シート15aを設
けない場合に比べて小さくなる。拡散シート15aによ
って透過光が拡散され、そのうちの一部が、受光レンズ
15を通って受光素子16に到達することになるからで
ある。
【0043】この結果、しきい値を適切に設定すること
により、鏡面のように光を正反射する物体から反射され
た強い光については、拡散シート15aの働きによって
広がった受光エリアから受光素子16に到達した光を検
出し、光を乱反射する物体から反射された弱い光につい
ては、拡散シート15aの働きによって広がった受光エ
リアから受光素子16に到達した光を検出しないように
することができる。つまり、光を正反射する物体に関し
てのみ、その検出可能な範囲を広げることが可能とな
る。
【0044】図10及び図11は、Z軸方向の線CLを
投光部14の光軸にほぼ一致させ、この線CL上で検出
対象物を動かしたときに、受光素子16が受光する光の
強さ(受光量)と光電スイッチから検出対象物までの距
離との関係を実測値にしたがってプロットしたグラフで
ある。図10は光を乱反射する検出対象物の場合であ
り、図11は光を正反射する検出対象物の場合である。
いずれも、拡散シート15aが無い場合とある場合とを
比較して示している。
【0045】図10から分かるように、光を乱反射する
検出対象物の場合は、拡散シート15aを設けることに
より、受光量が全体的に少しずつ減少するが、この距離
範囲においては検出性能に特に影響は無い。一方、図1
1に示す光を正反射する検出対象物の場合、拡散シート
15aが無いときは距離が35(mm)より大きくなる
と受光量はゼロであるが、拡散シート15aが有るとき
は距離が大きくなっても受光量がゼロにはならず、所定
の受光量がある。したがって、この受光量より低いしき
い値(検出対象物の存否を判定する基準値)を設定すれ
ば、距離が大きくなっても検出対象物の存否を適切に判
定することができる。
【0046】なお、本発明は上記の実施形態に限らず、
種々の形態で実施することができる。例えば、上記の実
施形態では、受光レンズの入射面側に設ける光拡散手段
として拡散シートを用いたが、別の実施形態として、受
光レンズの入射面をすりガラスのように加工することに
より、入射光を拡散させる拡散面を形成してもよい。こ
の場合は、拡散シートを別途設ける必要がない。
【0047】また、上記実施形態では拡散シート15a
を受光レンズ15の光軸上に設けたが、光軸上に限らず
光軸の近傍にあればその効果を奏することができる。更
に言えば、図8を用いて説明した拡散シートの作用から
明らかなように、受光レンズ15に入射し得る光軸に平
行な光線の領域内に拡散シート15aの一部が含まれて
おればよい。すなわち、受光レンズ15の輪郭を受光レ
ンズ15の光軸AXに沿って平行移動したときに得られ
る仮想筒状体の内部に拡散シート15aの一部が含まれ
ておればよい。現実的には、上記の仮想筒状体と光電ス
イッチ(外装ケース)の受光面とで形成される範囲内に
拡散シート15aの一部が含まれておればよい。もちろ
ん、光電スイッチの受光面に拡散シートを設けてもよ
い。この場合、例えば図4に示したケース19aの受光
窓32を拡散シートで形成すればよい。
【0048】また、上記の実施形態の光電スイッチは受
光部及び投光部を有するヘッド部と、信号処理回路を内
蔵する本体部(アンプ部)とが分離しているタイプのも
のであるが、本発明はこれに限らず、ヘッド部と本体部
とが一体化された(アンプ内蔵タイプの)光電スイッチ
にも適用することができる。また、投光部14と受光部
17の数や位置関係が異なる種々の限定反射型光電スイ
ッチに本発明を適用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の限定反
射型の光電スイッチによれば、受光レンズの前に透過光
を拡散させる拡散シートを設けたことにより、受光レン
ズを通って受光素子に到達し得る光の角度範囲(受光エ
リアの角度)を広げることができる。そして、しきい値
を適当に設定することにより、鏡面のような物体から正
反射される強い光の検出可能範囲のみを広げることがで
きる。つまり、限定反射型の長所を活かしながらも、光
を正反射する物体の検出可能範囲(距離範囲)を広げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る限定反射型光電スイッ
チのヘッド部の内部構造を示す断面図である。
【図2】図1の光電スイッチのヘッド部を構成する投光
部の断面図である。
【図3】投光部が装着される支持部材の斜視図である。
【図4】図1の光電スイッチの下部ケース内に支持部材
を装着した状態を示す斜視図である。
【図5】支持部材の矩形開口部に投光部を装着する様子
を示す斜視図である。
【図6】支持部材の矩形開口部に投光部が挿入され、矩
形開口部の内壁に形成された突起部と投光部の外壁に形
成された受け部とが係合している状態を示す断面図であ
る。
【図7】投光部の光軸のY軸方向における調整方法を示
す側面図である。
【図8】受光部に備えられた拡散シートの働きを説明す
るための図である。
【図9】拡散シートの働きによって受光エリアの角度が
広がり、検出可能な物体までの距離の範囲が広がる様子
を示す図である。
【図10】光を乱反射する検出対象物の場合に、受光素
子の受光量と光電スイッチから検出対象物までの距離と
の関係を示すグラフである。
【図11】光を正反射する検出対象物の場合に、受光素
子の受光量と光電スイッチから検出対象物までの距離と
の関係を示すグラフである。
【図12】光を乱反射する物体を従来の拡散反射型光電
スイッチで検出したときの距離と受光量との関係を示す
グラフである。
【図13】光を正反射する物体を従来の拡散反射型光電
スイッチで検出したときの距離と受光量との関係を示す
グラフである。
【図14】光を乱反射する物体を従来の限定反射型光電
スイッチで検出したときの距離と受光量との関係を示す
グラフである。
【図15】光を正反射する物体を従来の限定反射型光電
スイッチで検出したときの距離と受光量との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 限定反射型光電スイッチのヘッド部 11 光源 12 投光レンズ 13 ホルダ 14 投光部 15 受光レンズ 15a 拡散シート 16 受光素子 17 受光部 18 支持部材 19 ケース

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投光部の光軸と受光部の光軸が所定の角度
    で交差し、前記投光部から照射された光が所定の範囲内
    にある検出対象物の表面で反射して前記受光部に入射す
    ることにより前記検出対象物が検出される限定反射型の
    光電スイッチであって、 前記受光部は、前記検出対象物の表面で反射した光を集
    光する受光レンズと、該受光レンズで集光された光を電
    気信号に変換する受光素子とを有し、 前記受光レンズの入射面側に、光を透過拡散する光拡散
    手段が設けられ、 前記光拡散手段は、前記受光レンズの輪郭を前記受光レ
    ンズの光軸に沿って平行移動したときに得られる仮想筒
    状体の内部に配置されていることを特徴とする限定反射
    型光電スイッチ。
  2. 【請求項2】前記光拡散手段として、前記受光レンズの
    略光軸上又はその近傍に通過光を拡散させる拡散シート
    が設けられている請求項1記載の限定反射型光電スイッ
    チ。
  3. 【請求項3】前記受光部が複数設けられていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の限定反射型光電スイッ
    チ。
  4. 【請求項4】前記投光部を挟んで両側に前記受光部が備
    えられ、両側の受光部の光軸がそれぞれ所定の角度で前
    記投光部の光軸と交差していることを特徴とする請求項
    3記載の限定反射型光電スイッチ。
  5. 【請求項5】前記投光部から断面スリット形状の光が照
    射され、該スリット形状の長手方向に前記投光部から離
    れた位置に前記受光部が備えられている請求項1から4
    のいずれか1項記載の限定反射型光電スイッチ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2866059A3 (en) * 2013-10-21 2015-06-03 Omron Corporation Limited-Area reflection type optical sensor and electronic device
CN109581392A (zh) * 2017-09-28 2019-04-05 阿自倍尔株式会社 光电传感器

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