JP2001267559A - 高速動作と低消費電力動作とを実現したmosトランジスタ - Google Patents

高速動作と低消費電力動作とを実現したmosトランジスタ

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美紀 鈴木
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周二 吉田
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成により、MOSトランジスタを低い
閾値電圧で高速動作可能にしたり、高い閾値電圧で低消
費電力動作可能にしたり設定することができる。 【解決手段】半導体基板表面に形成されたMOSトラン
ジスタにおいて、 半導体基板表面に形成されたソー
ス、ドレイン領域Sn,Dnと、ソース及びドレイン領域間
であって半導体基板上に絶縁膜を介して設けられたフロ
ーティングゲートFGnと、フローティングゲートに絶縁
膜を介して設けられた入力ゲートGn1と閾値制御ゲートG
n2とを有する。そして、活性化状態は、閾値制御ゲート
Gn2に第1の電圧が印加されて入力ゲートに対して第1
の閾値電圧にされ、非活性化状態は、閾値制御ゲートGn
2に第2の電圧が印加されて入力ゲートに対して第1の
閾値電圧よりも高い第2の閾値電圧にされることを特徴
とする。この構成によれば、MOSトランジスタを2層
ゲート構造にして、閾値制御ゲートに制御電圧を印加す
ることにより、その閾値電圧を制御することができる。
従って、比較的簡単な構成で、高速動作と低消費電力動
作とに切り替え設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速動作と低消費
電力動作とを実現したMOSトランジスタ及びそれを利
用したMOSトランジスタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体装置は、高速化及びチップ
サイズ縮小化の要求から、MOSトランジスタのサイズ
も微細化されている。MOSトランジスタを微細化する
ことによりチャネル長を短くし、ゲート酸化膜を薄くし
て閾値電圧を低くし、トランジスタの高速スイッチング
を実現している。
【0003】一方、トランジスタサイズの微細化に伴
い、トランジスタがオフ状態にもかかわらずドレイン・
ソース間に流れる電流、いわゆるオフリーク電流、が増
加する傾向にある。例えば、非活性状態においては、C
MOSゲートには入力信号の変化がないので、理論上電
流消費はゼロであるが、上記のオフリーク電流により、
非活性状態であっても一定の電流消費が発生する。しか
も、トランジスタの微細化に伴って、1チップ内に搭載
可能なMOSトランジスタ数が増大し、LSI全体では
オフリーク電流が数百μAになる場合もある。
【0004】図11は、従来のオフリーク電流を防止し
たCMOSトランジスタ回路の構成図である。この例
は、特開平5−108194号に開示されている。MP
U内に設けられたPチャネルトランジスタMPとNチャ
ネルトランジスタMNに対して、基板バイアス発生回路
2−1,2−2が設けられ、それぞれの基板バイアス発
生回路が動作モード切替信号Aに応答して、それぞれの
基板バイアス電圧を生成する。動作モードが活性動作状
態であれば、Pチャネルトランジスタの基板バイアス電
圧を高く、Nチャネルトランジスタの基板バイアス電圧
を低く設定して、それぞれの閾値電圧を低く設定する。
また、動作モードが非活性状態(低消費電力動作状態)
であれば、基板バイアス電圧をその逆に設定して閾値電
圧を高く設定する。その結果、活性動作状態では閾値電
圧が低いので、高速動作が可能であり、非活性状態では
閾値電圧が高いので、オフリーク電流を防止して、低消
費電力動作を可能にする。
【0005】図12は、別の従来のオフリーク電流を防
止したCMOSトランジスタ回路の構成図である。この
例は、S. Mutoh, et al., "1V High-Speed Digital Cir
cuitTechnology with 0.5 μm Multi-threshold CMOS"
Proc. 6th IEEE ASIC Conf.Papers, PP. 186-189, 1993
に開示されている。
【0006】この例は、例えばNANDゲートを構成す
るCMOSトランジスタ回路Q3は、低閾値電圧トラン
ジスタで構成し、その低閾値電圧トランジスタ回路に対
して、電流供給用の高閾値電圧トランジスタQ1,Q2
を設ける。そして、活性動作状態では、電流供給用トラ
ンジスタQ1,Q2を導通状態にし、電源VDDから電源
用大容量C10,C20を介して低閾値電圧トランジス
タ回路Q3に電流を供給する。その場合、トランジスタ
回路Q3は、低閾値電圧であるので高速動作が可能であ
る。一方、非活性状態(低消費電力状態)では、電流供
給用トランジスタQ1,Q2に制御信号SL=Hレベル、
/SL=Lレベルをそれぞれ印加して、トランジスタQ
1,Q2を非導通状態にする。これらのトランジスタQ
1,Q2は高い閾値電圧であるので、完全に非導通にし
てオフリーク電流をなくすことができるので、低閾値電
圧トランジスタ回路Q3がオフリーク電流の発生により
電流を供給することはなく、内部トランジスタ回路Q3
の電力消費を防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の2つの従来例
は、活性状態での高速動作と非活性状態での低消費電力
動作を実現することができる。しかしながら、図11の
例では、基板バイアス電圧発生回路を設ける必要があ
り、LSIの回路構成が複雑になる。また、近年におけ
る微細加工トランジスタは、基板バイアスを制御しても
閾値電圧を有効に制御することができなくなっていて、
かかる微細加工されたLSIには図11の方法は不向き
である。
【0008】また、図12の例では、LSIチップの中
に、高い閾値電圧のMOSトランジスタと低い閾値電圧
のMOSトランジスタとを混在させる必要があり、製造
工程が複雑になるという問題を有する。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記従来の問題
点を解決して、高速動作と低消費電力動作を実現できる
MOSトランジスタ及びその回路を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の一つの側面は、半導体基板表面に形成さ
れたMOSトランジスタにおいて、前記半導体基板表面
に形成されたソース、ドレイン領域と、前記ソース及び
ドレイン領域間であって前記半導体基板上に絶縁膜を介
して設けられたフローティングゲートと、前記フローテ
ィングゲートに絶縁膜を介して設けられた入力ゲートと
閾値制御ゲートとを有し、活性化状態は、前記閾値制御
ゲートに第1の電圧が印加されて前記入力ゲートに対し
て第1の閾値電圧にされ、非活性化状態は、前記閾値制
御ゲートに第2の電圧が印加されて前記入力ゲートに対
して前記第1の閾値電圧よりも高い第2の閾値電圧にさ
れることを特徴とする。
【0011】上記の発明によれば、MOSトランジスタ
を2層ゲート構造にして、閾値制御ゲートに制御電圧を
印加することにより、その閾値電圧を制御することがで
きる。従って、比較的簡単な構成で、高速動作と低消費
電力動作とに切り替え設定することができる。
【0012】更に、本発明の別の側面は、半導体基板表
面に形成されたMOSトランジスタにおいて、前記半導
体基板表面に形成されたソース、ドレイン領域と、前記
ソース及びドレイン領域間であって前記半導体基板上に
絶縁膜を介して設けられた第1のゲートと、前記第1の
ゲートに容量を介して設けられた入力ゲートと閾値制御
ゲートとを有し、活性化状態は、前記閾値制御ゲートに
第1の電圧が印加されて前記入力ゲートに対して第1の
閾値電圧にされ、非活性化状態は、前記閾値制御ゲート
に第2の電圧が印加されて前記入力ゲートに対して前記
第1の閾値電圧よりも高い第2の閾値電圧にされること
を特徴とする。
【0013】上記の発明のより好ましい実施例では、前
記容量は、前記半導体基板表面に形成され前記入力ゲー
ト及び閾値制御ゲートを構成する不純物領域と、前記第
1のゲートに接続され前記不純物領域上に絶縁膜を介し
て設けられた第2のゲートとにより構成されることを特
徴とする。
【0014】更に、本発明の別の側面は、半導体基板表
面に形成されたMOSトランジスタにおいて、前記半導
体基板表面に形成されたソース、ドレイン領域と、前記
ソース及びドレイン領域間であって前記半導体基板上に
絶縁膜を介して設けられたフローティングゲートと、前
記フローティングゲートに絶縁膜を介して設けられた入
力ゲートとを有し、高速動作用トランジスタは、前記フ
ローティングゲートと入力ゲートとが短絡され、低消費
電力動作用トランジスタは前記フローティングゲートと
入力ゲートとが絶縁されていることを特徴とする。
【0015】本発明によれば、マスクオプション等によ
りフローティングゲートと入力ゲート間を短絡すること
により、MOSトランジスタの閾値電圧を簡単に制御す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形
態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】図1は、第1の実施の形態例におけるMO
Sトランジスタの構成図である。図1には、Pチャネル
トランジスタP1とNチャネルトランジスタN1とが示
されている。P型半導体基板1の表面に、N型のソー
ス、ドレイン領域Sn,Dnが形成され、ソース、ドレ
イン領域間であって基板1上に絶縁膜10を介してフロ
ーティングゲートFGnが形成される。また、フローテ
ィングゲートFGn上には、絶縁膜11を介して入力ゲ
ートGn1と、絶縁膜12を介して閾値制御ゲートGn
2が形成される。
【0018】一方、P型半導体基板1の表面に形成され
たN型のウエル領域2の表面に、P型のソース、ドレイ
ン領域Sp,Dpが設けられ、その間であって基板上に
絶縁膜20を介してフローティングゲートFGpが形成
される。また、フローティングゲートFGp上には、絶
縁膜21を介して入力ゲートGp1と、絶縁膜22を介
して閾値制御ゲートGp2が形成される。
【0019】図2は、図1のP、Nチャネルトランジス
タからなるインバータ回路である。このインバータ回路
構成は、図1にも示される。即ち、P、Nチャネルトラ
ンジスタの入力ゲートは、共通に入力信号INが供給さ
れ、それぞれのトランジスタの閾値制御ゲートには、そ
れぞれ閾値制御信号Cp,Cnが供給される。これらの
閾値制御信号Cp,Cnは、制御信号発生回路30によ
り、動作モード切替信号S1に応答して、Hレベルまた
はLレベルの電圧に制御される。また、P,Nチャネル
トランジスタのドレイン領域Dn,Dpは接続されて、
出力端子OUTに接続される。Pチャネルトランジスタ
P1のソース領域Spは電源Vddに接続され、Nチャネ
ルトランジスタN1のソース領域Snはグランドに接続
される。
【0020】図1のトランジスタの構成から明らかな通
り、トランジスタN1では、フローティングゲートFG
nの電位は、入力ゲートGn1と閾値制御ゲートGn2
の電圧とそれぞれのゲートとフローティングゲートFG
nとの間の容量C1,C2の比率により決まる。従っ
て、閾値制御信号CnがHレベルであれば、入力ゲート
Gn1に対するトランジスタN1の閾値電圧は低く設定
される。また、閾値制御信号CnがLレベルであれば、
入力ゲートGn1に対するトランジスタN1の閾値電圧
は高く設定される。
【0021】同様に、PチャネルトランジスタP1側
も、閾値制御信号CpがLレベルであれば、入力ゲート
Gp1に対するトランジスタP1の閾値電圧は高く設定
される。一方、閾値制御信号CpがHレベルであれば、
閾値電圧は低く設定される。
【0022】図3,4は、この閾値電圧の変化を示すト
ランジスタ特性図である。図3は、横軸にゲート酸化膜
厚、縦軸に閾値電圧が示され、図4は、横軸にゲート・
ソース間電圧Vgs、縦軸にソース・ドレイン間電流Ids
が示される。図3、4のAは、Nチャネルトランジスタ
N1において、閾値制御信号CnがLレベルの場合の特
性であり、それの伴い入力信号INに対する閾値電圧が
高く設定される。また、図3,4のBは、Nチャネルト
ランジスタN1において、閾値制御信号CnがHレベル
の場合の特性であり、閾値電圧が低く設定される。
【0023】図1,2に戻り、動作モード切替信号S1
の活性動作状態に応答して、制御信号発生回路30が閾
値制御信号Cp,CnをL、Hレベルにそれぞれ設定す
ると、トランジスタP1,N1は共に低い閾値電圧に設
定される。従って、この状態では、MOSトランジスタ
は閾値電圧が低く、高速動作を可能にする。但し、オフ
リーク電流は避けられない。
【0024】動作モード切替信号S1の非活性状態(低
消費電力状態)に応答して、制御信号発生回路30が閾
値制御信号Cp,CnをH、Lレベルにそれぞれ設定す
ると、トランジスタP1,N1は共に高い閾値電圧に設
定される。その結果、MOSトランジスタは閾値電圧が
高く、高速動作はできないが、オフリーク電流を減らす
ことができ、低消費電力動作を可能にする。
【0025】図5は、第1の実施の形態例において複数
の閾値制御ゲートを設けたMOSトランジスタの構成図
である。図5には、Nチャネルトランジスタの構成のみ
示す。この例では、ソース、ドレイン領域Sn,Dnの
間の半導体基板1上に絶縁膜10を介してフローティン
グゲートFGnが設けられ、その上に、絶縁膜11を介
して入力ゲートGn1が設けられ、更に、絶縁膜12を
介して第1の閾値制御ゲートGn2が、絶縁膜13を介
して第2の閾値制御ゲートGn3が、絶縁膜14を介し
て第3の閾値制御ゲートGn4がそれぞれ設けられる。
【0026】この構成にすることにより、閾値制御信号
Cn1,Cn2,Cn3に選択的にHレベルとLレベル
を印加することにより、トランジスタの閾値電圧をより
細かく制御することができる。更に、閾値制御ゲートG
n2〜Gn4のフローティングゲートFGnとの間の容
量比を、例えば、C2:C3:C4=4:2:1のよう
に設定することにより、閾値制御信号Cn1〜Cn3の
H、Lレベルによる3ビットの二進数20〜23の8段階
に閾値電圧を制御することができる。
【0027】従って、図示しない閾値制御信号発生回路
により、閾値制御信号Cn1〜Cn3を選択的にHレベ
ルとLレベルにすることにより、トランジスタの閾値電
圧を8段階に制御することができる。従って、高速動作
と低消費電力動作の要求に柔軟に対応して、トランジス
タの閾値電圧を制御することができる。
【0028】Pチャネルトランジスタの構成は示してい
ないが、図5と同様にフローティングゲート上に入力ゲ
ートと共に複数の閾値制御ゲートを設けることで、同様
に閾値電圧をより細かく制御することができる。
【0029】図6は、第2の実施の形態例におけるMO
Sトランジスタの構成図である。第1の実施の形態例で
は、MOSトランジスタはフローティングゲートとその
上に形成されるコントロールゲートの2層ゲートを有す
る構成である。それに対して、第2の実施の形態例のM
OSトランジスタは、1層ゲートで構成される。従っ
て、より簡単なトランジスタの構成になる。
【0030】図6の例は、2つの閾値制御信号Cn1,
Cn2が与えられる構成のNチャネルトランジスタであ
る。このトランジスタは、P型半導体基板表面に形成さ
れたN型ソース・ドレイン領域と、その間に絶縁膜を介
して形成されたフローティングゲートFGn,FGn1
〜FGn3とを有する4個のトランジスタ構成ユニット
N1〜N4を有する。トランジスタ構成ユニットN1
は、エンハンスメン型トランジスタであり、トランジス
タ構成ユニットN2〜N4は、デプレッション型トラン
ジスタである。そして、それぞれのフローティングゲー
トFGn,FGn1〜FGn3は接続されている。
【0031】デプレッション型トランジスタ構成ユニッ
トN2〜N4は、ノーマリオン状態にあり、ソース・ド
レイン間のチャネル領域は通常状態でN型に反転してい
る。従って、このチャネル領域が入力ゲートGn1、閾
値制御ゲートGn2,Gn3として動作する。そして、
これらのゲートGn1〜Gn3上には絶縁膜を介してフ
ローティングゲートFGn1〜FGn3が形成されるの
で、それぞれの容量C1,C2,C3を介してそれらフ
ローティングゲートに容量結合される。
【0032】そして、閾値制御信号Cn1,Cn2に適
宜Hレベルを印加することにより、トランジスタ構成ユ
ニットN1での入力信号INに対する閾値電圧が低く設
定され、閾値制御信号Cn1,Cn2に適宜Lレベルを
印加することにより、同閾値電圧は高く設定される。
【0033】Pチャネルトランジスタに適用する場合
も、同様の構成になる。但し、閾値制御信号の極性が逆
になる。また、上記の容量C2,C3の比を例えば2:
1に設定することにより、4段階の閾値電圧の設定をす
ることができる。
【0034】図7は、図6の構成のMOSトランジスタ
を利用したCMOSインバータ回路図である。それぞれ
のトランジスタP1,N1には、2つずつの閾値制御信
号Cp1,Cp2、Cn1,Cn2が適用される。それ
以外の構成は、図2の回路と同じである。この回路にお
いて、動作状態切り替え信号S1の高速動作状態に応答
して、制御信号発生回路30が、閾値制御信号Cp1,
Cp2をLレベルに、Cn1,Cn2をHレベルにする
と、トランジスタP1,N1は共に、最小閾値電圧に設
定され、最も早い高速動作が可能になる。一方、動作状
態切り替え信号S1の低消費電力動作状態に応答して、
制御信号発生回路30が、閾値制御信号Cp1,Cp2
をHレベルに、Cn1,Cn2をLレベルにすると、ト
ランジスタP1,N1は共に、最大閾値電圧に設定さ
れ、最もオフリーク電流が少ない動作が可能になる。ま
た、閾値制御信号をH、Lレベルに制御することで、そ
れらの中間状態にすることができる。
【0035】第2の実施の形態例では、ゲート構造を1
層で実現できるので、第1の実施の形態例に比較して、
製造構成をより簡便にすることができる。また、第2の
実施の形態例ではデプレッショントランジスタを必要と
するが、LSIの中には、何らかのデプレッショントラ
ンジスタが生成されるので、それによるプロセスの増加
はそれほど多くはない。
【0036】尚、図7に示された回路図は、例えば、米
国特許3,260,863号公報に開示された回路に類
似する。しかし、この米国特許の回路は、3つの入力信
号が共通に容量を介してPチャネルとNチャネルトラン
ジスタに供給される。それに対して、図7の回路では、
閾値電圧制御信号が、それぞれ逆極性でPチャネルトラ
ンジスタとNチャネルトランジスタに供給される。この
点が、両回路の相違点である。
【0037】図8,9は、第3の実施の形態例における
MOSトランジスタの構成図である。この例は、半導体
基板1の表面に形成したソース、ドレイン領域Sn,D
nの間に絶縁膜を介してフローティングゲートFGn
と、更にその上に絶縁膜を介して入力ゲートGn1とが
形成される。そして、閾値電圧を低くして高速動作させ
たいトランジスタN10では、フローティングゲートF
Gnと入力ゲートGn1との間を、マスクオプション等
による短絡手段40により、ショートさせ、入力信号I
Nが直接フローティングゲートFGnに印加されるよう
にする。その結果、トランジスタN10の閾値電圧は低
くなり、高速動作が可能になる。
【0038】また、閾値電圧を高くしてオフリーク電流
を少なくしたいトランジスタN11では、フローティン
グゲートFGnと入力ゲートGn1との間は、オープン
のままにする。その結果、閾値電圧が高くなり、オフ状
態でのリーク電流を少なくすることができる。
【0039】この閾値電圧特性は、図3、4に示され
る。即ち、図3において、特性Aにおいて、フローティ
ングゲートと入力ゲート間を開放状態にして、入力ゲー
トからみたゲート酸化膜厚が大きいと、閾値電圧は高く
なる(点A’)。また、特性Aにおいて、フローティン
グゲートと入力ゲート間を短絡すると、ゲート酸化膜が
小さくなり、閾値電圧は低くなる(点A”)。この特性
の変化は、図4に特性A’とA”として示される。
【0040】図10は、第3の実施の形態例におけるト
ランジスタを利用したLSI回路の構成図である。図1
0に示された集積回路70は、閾値電圧Vthが高いト
ランジスタP11,N11で構成される低消費電力回路
50と、閾値電圧が低いトランジスタP10,N10で
構成される高速動作回路60とで構成される。低消費電
力回路50のトランジスタは、図9の如くフローティン
グゲートと入力ゲートとがオープン状態であり、高速動
作回路60のトランジスタは、図8の如くフローティン
グゲートと入力ゲートとが、マスクオプションにより短
絡されている。
【0041】図10のように、LSIの中で高速動作が
要求される回路のトランジスタは、マスクオプションに
よりゲート間を短絡し、低消費電力動作が要求される回
路のトランジスタは、開放状態のままにすることで、L
SIの高速動作と低消費電力動作とを簡単に設定するこ
とができる。
【0042】以上、実施の形態例ではCMOSインバー
タを例にして説明したが、それ以外のNANDゲートや
NORゲート回路での同様にして、高い閾値電圧と低い
閾値電圧とに制御することができる。
【0043】以上、本発明の保護範囲は、上記の実施の
形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記
載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
【0044】
【発明の効果】以上、本発明によれば、より簡単な構成
により、MOSトランジスタを閾値電圧が低くて高速動
作可能な状態と、閾値電圧が高くて低消費電力動作が可
能な状態とに設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態例におけるMOSトランジス
タの構成図である。
【図2】図1のP、Nチャネルトランジスタからなるイ
ンバータ回路である。
【図3】この閾値電圧の変化を示すトランジスタ特性図
である。
【図4】この閾値電圧の変化を示すトランジスタ特性図
である。
【図5】第1の実施の形態例において複数の閾値制御ゲ
ートを設けたMOSトランジスタの構成図である。
【図6】第2の実施の形態例におけるMOSトランジス
タの構成図である。
【図7】図6の構成のMOSトランジスタを利用したC
MOSインバータ回路図である。
【図8】第3の実施の形態例におけるMOSトランジス
タの構成図である。
【図9】第3の実施の形態例におけるMOSトランジス
タの構成図である。
【図10】第3の実施の形態例におけるトランジスタを
利用したLSI回路の構成図である。
【図11】従来のオフリーク電流を防止したCMOSト
ランジスタ回路の構成図である。
【図12】別の従来のオフリーク電流を防止したCMO
Sトランジスタ回路の構成図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 Sn,Dn ソース、ドレイン領域 FGn フローティングゲート Gn1 入力ゲート Gn2 閾値制御ゲート IN 入力信号 OUT 出力信号 30 閾値制御信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 福治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 鈴木 美紀 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 吉田 周二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 森下 智成 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5F040 DA01 DA02 DB03 DC01 EB03 EB11 EC22 5F048 AA07 AA08 AB04 AC02 AC03 BA01 BB02 BB14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板表面に形成されたMOSトラン
    ジスタにおいて、 前記半導体基板表面に形成されたソース、ドレイン領域
    と、 前記ソース及びドレイン領域間であって前記半導体基板
    上に絶縁膜を介して設けられたフローティングゲート
    と、 前記フローティングゲートに絶縁膜を介して設けられた
    入力ゲートと閾値制御ゲートとを有し、 活性化状態は、前記閾値制御ゲートに第1の電圧が印加
    されて前記入力ゲートに対して第1の閾値電圧にされ、
    非活性化状態は、前記閾値制御ゲートに第2の電圧が印
    加されて前記入力ゲートに対して前記第1の閾値電圧よ
    りも高い第2の閾値電圧にされることを特徴とするMO
    Sトランジスタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記閾値制御ゲートが複数設けられ、当該複数の閾値制
    御ゲートと前記フローティングゲートとの間の容量の比
    が、所定の比率に設定されていることを特徴とするMO
    Sトランジスタ。
  3. 【請求項3】半導体基板表面に形成されたMOSトラン
    ジスタにおいて、 前記半導体基板表面に形成されたソース、ドレイン領域
    と、 前記ソース及びドレイン領域間であって前記半導体基板
    上に絶縁膜を介して設けられた第1のゲートと、 前記第1のゲートに容量を介して設けられた入力ゲート
    と閾値制御ゲートとを有し、 活性化状態は、前記閾値制御ゲートに第1の電圧が印加
    されて前記入力ゲートに対して第1の閾値電圧にされ、
    非活性化状態は、前記閾値制御ゲートに第2の電圧が印
    加されて前記入力ゲートに対して前記第1の閾値電圧よ
    りも高い第2の閾値電圧にされることを特徴とするMO
    Sトランジスタ。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記容量は、前記半導体基板表面に形成され前記入力ゲ
    ート及び閾値制御ゲートを構成する不純物領域と、前記
    第1のゲートに接続され前記不純物領域上に絶縁膜を介
    して設けられた第2のゲートとにより構成されることを
    特徴とするMOSトランジスタ。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記閾値制御ゲートが複数設けられ、当該複数の閾値制
    御ゲートの前記容量の比が、所定の比率に設定されてい
    ることを特徴とするMOSトランジスタ。
  6. 【請求項6】請求項1または3において、 前記MOSトランジスタは、2つの電源間に接続された
    NチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタであ
    り、それぞれの前記閾値制御ゲートには、前記第1の電
    圧として低レベル及び高レベル電圧が、前記第2の電圧
    として高レベル及び低レベル電圧がそれぞれ印加され、
    前記入力ゲートに共通に入力信号が供給されることを特
    徴とするMOSトランジスタ。
  7. 【請求項7】半導体基板表面に形成されたMOSトラン
    ジスタにおいて、 前記半導体基板表面に形成されたソース、ドレイン領域
    と、 前記ソース及びドレイン領域間であって前記半導体基板
    上に絶縁膜を介して設けられたフローティングゲート
    と、 前記フローティングゲートに絶縁膜を介して設けられた
    入力ゲートとを有し、 高速動作用トランジスタは、前記フローティングゲート
    と入力ゲートとが短絡され、低消費電力動作用トランジ
    スタは前記フローティングゲートと入力ゲートとが絶縁
    されていることを特徴とするMOSトランジスタ。
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