JP2001266805A - 蓄電装置及びその製造方法 - Google Patents

蓄電装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001266805A
JP2001266805A JP2000078459A JP2000078459A JP2001266805A JP 2001266805 A JP2001266805 A JP 2001266805A JP 2000078459 A JP2000078459 A JP 2000078459A JP 2000078459 A JP2000078459 A JP 2000078459A JP 2001266805 A JP2001266805 A JP 2001266805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer case
constricted portion
opening
power storage
storage device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000078459A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoji Sakai
亨次 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000078459A priority Critical patent/JP2001266805A/ja
Publication of JP2001266805A publication Critical patent/JP2001266805A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外装ケースとシール部材との密着性を向上さ
せ、液漏れの発生を防止し又は液漏れの発生を効果的に
抑制することができる蓄電装置及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 開口部21bを有する有底の筒体からな
る外装ケース21と、開口部21bに装着されるガスケ
ット37と、を備え、外装ケース21の開口部21bの
近傍において内向きに突出され且つ周方向に連続する括
り部45を設け、この括り部45で開口部21bに嵌合
されるガスケット37を位置決めすると共に、外装ケー
ス21の開口側周縁部21cをカシメることにより開口
部21bを封口した蓄電装置において、括り部45のガ
スケット37側の受け面45aを、括り部45の頂部を
連ねた平面と略平行となる平行面であって括り部45の
表面を平滑にした平滑面として形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、アルカリ
乾電池やマンガン乾電池等の一次電池、リチウムイオン
二次電池やニッケル水素二次電池その他の二次電池、或
いはコンデンサ等のように電気エネルギーを充電及び/
又は放電することができる蓄電装置及びその製造方法に
関し、特に、シール部材を用いて外装ケースの開口部を
封口する蓄電装置の封口構造及びその封口構造を備えた
蓄電装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、トランジスタラジオやカ
セットテープレコーダ等の携帯用電子機器の携帯用電源
としては、例えば、アルカリ乾電池やマンガン乾電池等
の一次電池が使用されている。この一次電池は、充電の
できない電池であって使い捨てされるものではあるが、
構造が比較的簡単であって安価に製造できるために、現
在でも数多く生産され且つ使用されている。
【0003】また、近年では、例えば、電気自動車や電
動自転車等の電動用車両に関する自動車工業、電動工具
やパーソナルコンピュータ等の家電製品に関する電気工
業、その他の産業分野において、例えば、リチウムイオ
ン二次電池やニッケル水素二次電池等の二次電池が盛ん
に用いられるようになってきている。これは、リチウム
イオン二次電池等の二次電池では、電圧が高くて高いエ
ネルギー密度を有し、また、充電・放電のサイクル特性
が優れている等の理由によるものと考えられる。このよ
うな二次電池については、その生産性を向上させて高い
歩留りを得ることが必要とされ、また、電気エネルギー
の充電及び放電を行う回数を増加させることが重要にな
ってきている。
【0004】このような一次電池や二次電池等の蓄電装
置の従来例としては、例えば、図11に示すような構成
を有するリチウムイオン二次電池1が知られている。こ
のリチウムイオン二次電池1は、底部2aのついた有底
円筒体からなる外装ケース2と、この外装ケース2内に
収納された電池本体3と、この電池本体3の正極側の多
数の集電リード7aが接合される正極集電体4と、電池
本体3の負極側の多数の集電リード8aが接合される負
極集電体5と、外装ケース2の開口部2bを閉塞する正
極キャップ6等を備えて構成されている。
【0005】外装ケース2は、導電性を有する鉄Feや
アルミニウムAl等の金属により形成されている。電池
本体3は、それぞれがフィルム状をなす正極電極7と負
極電極8とセパレータ9とを有している。正極電極7と
負極電極8とはセパレータ9を介して積層されており、
この積層電極体を円筒状の巻心軸10の周囲に巻き付け
ることによって電池本体3が構成されている。この電池
本体3の軸方向の一方に正極集電体4が配置され、その
他方に負極集電体5が配置されている。そして、正極集
電体4には正極電極7に設けた多数の集電リード7aが
溶接によって接合され、また、負極集電体5には負極電
極8に設けた多数の集電リード8aが溶接によって接合
されている。
【0006】負極集電体5の中央部には、U字状のスリ
ットを設けることによって接触片11が形成されてい
る。この接触片11は、スリットを除く切り残された連
続部5aから折り曲げられ、これにより一面側に略平行
をなすように突出されている。この接触片11が溶接に
て外装ケース2の底部2aに接合されており、これによ
り負極集電体5が外装ケース2に対して導通可能とされ
ている。この外装ケース2に電池本体3を収納した後、
外装ケース2にビーディング加工が施され、開口側近傍
に括り部12が形成されている。
【0007】また、正極集電体4にはリード弁13の一
端が接合され、リード弁13の他端には安全弁14が接
触されている。安全弁14は、正極キャップ6の下面に
一体的に設けられている。この安全弁付き正極キャップ
6の周縁部にはリング状のガスケット15が取り付けら
れており、このガスケット15を介して正極キャップ6
が外装ケース2の開口部2bに嵌合されている。この外
装ケース2の内部には、有機溶媒系の電解液が注入され
ており、この有機溶媒系電解液が電池本体3に含浸され
ている。この外装ケース2の開口側周縁部をカシメ加工
することによって開口部2bが閉塞され、これにより外
装ケース2の内部が液密に封口されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のリチウムイオン二次電池1においては、
外装ケース2が絞り加工によって形成されており、その
外装ケース2に電池本体3を収納した後、外装ケース2
の開口側近傍にビーディング加工を行って括り部12を
形成し、この括り部12でガスケット15を位置決めし
た後、開口側周縁部をカシメ加工することによって外装
ケース2の開口部2bを封口する構造となっていた。そ
のため、外装ケース2の加工精度や内部の圧力変動等に
よって電解液が漏れ出し、電解液の液漏れが発生するこ
とがあるという課題があった。
【0009】このことを詳しく述べると、一般に、外装
ケース2は、絞り機械を用いて常温で平らな板金から絞
り加工することによって製造されている。そのため、図
12に示すように、外装ケース2の内面には加工工具で
あるポンチによる細かい縦方向のキズ16が無数にでき
ている。このような無数の縦キズ16を有する外装ケー
ス2にビーディング加工が施され、これにより外装ケー
ス2が内側に膨らまされるために、それらの縦キズ16
が広げられ、ガスケット15との間に隙間が発生する。
その結果、例えば、電池本体3の異常な発熱等によって
外装ケース2内の圧力が上昇すると、縦キズ16に沿っ
て電解液が徐々に漏れ出し、漏液を生ずることがあっ
た。
【0010】また、図12及び図13に示すように、外
装ケース2に対するビーディング加工は、ビーディング
部材17を側方から外装ケース2に押しつけることによ
って行われる。そのため、ビーディング加工によってで
きた括り部12の上面12aは、括り部12の頂部を連
ねた平面Sと平行にはならず、ある程度の角度αを持っ
て傾斜して形成されている。更に、括り部12の上面1
2aを含む表面は、ビーディング部材17の加工部17
aの表面状態、外装ケース2の硬度のバラツキ等によっ
ても微妙に変化する。その結果、括り部12の上面12
aが歪んだ面となったり、上述したように傾斜された面
になると、ガスケット15との密着性が悪くなり、液漏
れを発生させる要因になっていた。
【0011】本発明は、上述したような課題に鑑みてな
されたものであり、外装ケースのビーディング加工によ
って形成される括り部の上面又はその近傍を、平滑面又
は平行面或いは平滑平行面として形成することにより、
シール部材との密着性を向上させ、液漏れの発生を防止
又は効果的に抑制することができる蓄電装置及びその製
造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述したような課題を解
決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1記
載の蓄電装置は、開口部を有する有底の筒体からなる外
装ケースと、開口部に装着されるシール部材と、を備
え、外装ケースの開口部の近傍において内向きに突出さ
れ且つ周方向に連続する括り部を設け、この括り部で開
口部に嵌合されるシール部材を位置決めすると共に、外
装ケースの開口側周縁部をカシメることにより開口部を
封口した蓄電装置において、括り部のシール部材側の受
け面を、括り部の頂部を連ねた平面と略平行となる平行
面とするか又は括り部の表面を平滑にして平滑面として
形成したことを特徴としている。
【0013】本出願の請求項2記載の蓄電装置は、括り
部は外装ケースをビーディング部材で挟持することによ
り形成し、シール部材側の受け面は、ビーディング部材
に括り部の頂部を連ねた平面と交差する方向から絞り部
材を押圧するか又は打撃することにより平行面又は平滑
面として形成したことを特徴としている。
【0014】本出願の請求項3記載の蓄電装置は、括り
部は外装ケースをビーディング部材で挟持することによ
り形成し、シール部材側の受け面は、ビーディング部材
に括り部の頂部を連ねた平面と交差する方向から絞り部
材を押圧及び/又は打撃することにより平行面であって
平滑面でもある平行平滑面として形成したことを特徴と
している。
【0015】本出願の請求項4記載の蓄電装置は、蓄電
装置は、電気エネルギーの充電及び/又は放電が可能な
蓄電本体が外装ケース内に収納された電池又はコンデン
サであることを特徴としている。
【0016】本出願の請求項5記載の蓄電装置の製造方
法は、有底の筒体からなる外装ケースの開口部の近傍に
ビーディング加工を施すことによって内向きに突出され
且つ周方向に連続する括り部を形成し、この括り部で開
口部に嵌合されたシール部材を位置決めした後、外装ケ
ースの周縁部をカシメ加工することにより開口部を封口
する蓄電装置の製造方法において、ビーディング加工時
に開口部内に絞り部材を挿入し、この絞り部材で括り部
のシール部材側の受け面を押圧するか又は打撃し、受け
面を括り部の頂部を連ねた平面と略平行となる平行面と
するか又は受け面の表面を平滑にして平滑面として形成
したことを特徴としている。
【0017】本出願の請求項6記載の蓄電装置の製造方
法は、括り部のシール部材側の受け面を絞り部材で押圧
及び/又は打撃することにより受け面を、表面が平滑で
あって括り部の頂部を連ねた平面と略平行となる平滑平
行面として形成したことを特徴としている。
【0018】上述したような構成を有することにより、
本出願の請求項1記載の蓄電装置では、括り部のシール
部材側の受け面が平行面又は平滑面とされているため、
括り部とシール部材との間の密着性を向上させ、外装ケ
ースとシール部材との間から電解液が漏れ出るのを防止
又は効果的に抑制することができる。
【0019】本出願の請求項2記載の蓄電装置では、括
り部をビーディング加工によって形成し、このビーディ
ング加工時、括り部のシール部材側の受け面に絞り部材
を押圧するか又は打撃することにより、その受け面を平
行面又は平滑面に成形することができ、これにより、括
り部とシール部材との間の密着性を向上させて、外装ケ
ースとシール部材との間から電解液が漏れ出るのを防止
又は抑制することができる。
【0020】本出願の請求項3記載の蓄電装置では、括
り部をビーディング加工によって形成し、このビーディ
ング加工時、括り部のシール部材側の受け面に絞り部材
を押圧するか又は打撃することにより、その受け面を平
行面であって平滑面でもある平行平滑面に成形すること
ができ、これにより、括り部とシール部材との間の密着
性を向上させて、外装ケースとシール部材との間から電
解液が漏れ出るのを防止又は抑制することができる。
【0021】本出願の請求項4記載の蓄電装置では、電
気エネルギーの充電及び/又は放電が可能な電池又はコ
ンデンサに適用することにより、外装ケースとシール部
材との間から電解液が漏れ出ることのない若しくは漏れ
出し難い電池又はコンデンサを提供することができる。
【0022】本出願の請求項5記載の蓄電装置の製造方
法では、括り部のシール部材側の受け面を平行面又は平
滑面とすることにより、括り部とシール部材との間の密
着性を向上させることができ、外装ケースとシール部材
との間から電解液が漏れ出るのを防止又は効果的に抑制
できる蓄電装置を製造することができる。
【0023】本出願の請求項6記載の蓄電装置の製造方
法では、括り部をビーディング加工によって形成し、こ
のビーディング加工時、括り部のシール部材側の受け面
に絞り部材を押圧するか又は打撃することにより、その
受け面を平行面であって平滑面でもある平行平滑面とし
て成形することができ、これにより、括り部とシール部
材との間の密着性を向上させて、外装ケースとシール部
材との間から電解液が漏れ出るのを防止又は抑制できる
蓄電装置を製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1乃至図10は、本発明に
係る蓄電装置の実施の例を示すものである。即ち、図1
は本発明の蓄電装置の第1の実施例を示すリチウムイオ
ン二次電池の縦断面図、図2は図1のリチウムイオン二
次電池の外装ケースの要部を拡大して示す断面図、図3
〜図5は図2の外装ケースに設けた括り部の成形工程の
第1の実施例を説明するためのそれぞれ断面図である。
図6及び図7は括り部の成形工程の第2の実施例を説明
する斜視図及び断面図、図8は括り部の成形工程の第3
の実施例を説明する断面図である。また、図9は本発明
の蓄電装置の第2の実施例を示すコンデンサの縦断面
図、図10は図9の要部を拡大して示す断面図である。
【0025】ここで、本発明の「蓄電装置」とは、アル
カリ乾電池やマンガン乾電池その他の一次電池、リチウ
ムイオン二次電池やニッケル水素二次電池その他の二次
電池のように電気エネルギーの放電及び/又は充電がで
きる電池の他、同様に電気エネルギーの充電及び放電が
可能なコンデンサ等の電子部品を含む装置を言うものと
する。
【0026】図1に示すように、本発明の蓄電装置の第
1の実施例を示すリチウムイオン二次電池20は、外装
ケース21と、この外装ケース21内に収納された蓄電
本体の一具体例を示す電池本体22と、この電池本体2
2の正極側の集電リードである多数の正極リード26a
が接合される正極集電体23と、電池本体22の負極側
の集電リードである多数の負極リード27aが接合され
る負極集電体24と、外装ケース21の開口部を閉塞す
る蓋体の一具体例を示す正極キャップ25等を備えて構
成されている。
【0027】外装ケース21は、底である底部21aの
ついた有底円筒体からなり、この底部21aと反対側に
開口部21bが設定されている。この外装ケース21
は、導電性を有する鉄FeやアルミニウムAl等の金属
によって形成されている。この外装ケース21内に収納
される電池本体22は、それぞれがフィルム状をなす正
極電極26と負極電極27とセパレータ28等を有して
いる。
【0028】正極電極26は、例えばAl箔によって形
成された電極ベースと、この電極ベースの両面に形成さ
れた正極合剤とを有している。正極合剤としては、一般
に、正極にはリチウムを含んだ化合物が用いられ、例え
ばリチウム遷移金属複合酸化物(LixMO2 )、例えば
コバルト酸リチウム(LiCoO2 )等が好適である。
また、負極電極27は、例えば銅Cu箔によって形成さ
れた電極ベースと、この電極ベースの両面に形成された
負極合剤とを有している。負極合剤としては、一般に、
負極には炭素が用いられ、例えば黒鉛系炭素や難黒鉛化
性炭素質材(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素等が好
適である。これら炭素及びコバルト酸リチウムは、リチ
ウムのドープ・脱ドープが可能であるため、それぞれ合
剤として使用することができる。
【0029】また、セパレータ28は、正極と負極とを
分離するという本来の目的の他に、ショートでの過大電
流等で電池内部の温度が異常に高くなったときに溶融し
て孔がふさがり、イオンの通過を止めて電流を流さなく
するという役割も有している。そのため、セパレータ2
8としては、微細な孔を多数有する微多孔膜からなるポ
リエチレンやポリプロピレン等のプラスチックフィルム
を適用することができる。
【0030】尚、非水電解質としては、LiBF4 やL
iPF6 、LiAsF6 等のリチウム塩を固体電解質や
ポリマー或いは非水溶媒、例えば、環状カーボネートや
鎖状カーボネートの単独若しくはこれらの混合溶媒に混
合若しくは溶解させた液状若しくはゲル状若しくは固体
状の電解質を用いることができる。
【0031】正極電極26及び負極電極27には、幅方
向の一側縁に突出する箔状の多数の集電リードである正
極リード26a及び負極リード27aが設けられてい
る。この正極リード26a及び負極リード27aは、セ
パレータ28を介して正極電極26及び負極電極27を
重ね合わせた状態において、互いに反対側の端部に位置
するように配置されている。このセパレータ28を介し
て正極電極26と負極電極27とが積層された積層電極
体が、中心部に貫通孔29aを有する円筒状の巻心軸2
9の周囲に巻き付けられている。これにより、正極電極
26と負極電極27とセパレータ28とを有する円筒状
に巻回された電池本体22が構成されている。
【0032】この電池本体22の軸方向の一方である正
極リード26aが突出した側には正極集電体23が配置
され、その他方である負極リード27aが突出した側に
は負極集電体24が配置されている。そして、負極集電
体24は外装ケース21の底部21a側に配置され、従
って、正極集電体23が外装ケース21の開口部21b
側に配置されている。正極集電体23は、例えば銅Cu
を材料として円板状に形成されており、その中央部に
は、負極集電体24を外装ケース21の底部21aに溶
接するために図示しない溶接装置の棒状溶接電極が挿入
される貫通孔23aが設けられている。
【0033】また、負極集電体24は、異種金属同士を
加熱、圧延することによって接合させたクラッド材(例
えば、銅CuにニッケルNiを接合させた合金等)を材
料として円板状に形成されている。この負極集電体24
には、周縁近傍から延在されて中央部まで達する弾性片
40が設けられている。弾性片40は、負極集電体24
にU字状のスリット41を設けることによって形成され
ている。この偏平で細長の弾性片40の自由端部が、外
装ケース21の底部21aに抵抗溶接等の溶接手段によ
って接合されている。
【0034】このような構成を有する負極集電体24に
は、リング状に形成された固定リング43を介して多数
の負極リード27aが接触されている。多数の負極リー
ド27aは、半径方向外側に折り曲げることによってリ
ング状に纏められ、その状態で固定リング43に巻き付
けられている。この固定リング43が負極集電体24に
重ね合わされ、溶接等の固着手段によって固定リング4
3が負極集電体24に接合されている。これにより、多
数の負極リード27aと負極集電体24とが導通可能に
構成されている。
【0035】また、正極集電体23に対向する多数の正
極リード26aは、リング状に纏められて固定リング3
0に巻き付けられる。この固定リング30を正極集電体
23に嵌合し、溶接等の固着手段を用いて固定リング3
0を正極集電体23に接合することにより、多数の正極
リード26aと正極集電体23とが導通可能とされてい
る。この正極集電体23の電池本体22と反対側の面に
は、U字状に形成されたリード片31の一端が溶接等の
固着手段によって接合されている。このリード片31の
他端にはサブディスク32が固定されており、このサブ
ディスク32には安全弁33が溶接等の固着手段によっ
て接合されている。
【0036】安全弁33は、リング状に形成された安全
抵抗体34を介して正極キャップ25と接合されて一体
的に構成されている。安全抵抗体34は、導電性及び正
温度特性を有しており、誤って正負極間が短絡した場合
に大電流が通電されるのを防止する。また、正極キャッ
プ25及び安全弁33は、ともに中央部が円形に膨出さ
れた円盤状の板体からなり、互いに凸側を外に向けて対
向設置されている。これら正極キャップ25及び安全弁
33のフランジ部間に安全抵抗体34が介在されてい
る。
【0037】安全弁33の中央部には、正極キャップ2
5と反対側に突出する半球殻状の膨出部33aが設けら
れている。この膨出部33aは、安全弁33のフランジ
部を除く略全面を覆うように設けられた絶縁性の弁カバ
ー35の中央孔35a内に挿入されている。更に、弁カ
バー35の安全弁33と反対側には、同じく絶縁性のリ
ング状部材からなる固定基板36が配置されている。こ
の固定基板36の中央孔36aは、弁カバー35の中央
孔35aと合致するように設けられている。これらの孔
35a,36aを膨出部33aが貫通し、その膨出部3
3aの中央部にサブディスク32の中央部が溶接により
接合されて一体化されている。
【0038】この安全弁付き正極キャップ25及び安全
弁33のフランジ部には、シール部材の一具体例を示す
リング状のガスケット37が装着されている。このガス
ケット37を介して正極キャップ25及び安全弁33
が、外装ケース21の開口部21bに嵌合されている。
ガスケット37は、外装ケース21の開口部21bの近
傍に設けた括り部45によって位置決めされている。ガ
スケット37の材料としては、例えば、ポリプロピレン
(PP)を用いることができ、PPで所定形状に成形し
たものにアスファルトをコーティングして形成すること
ができる。
【0039】この外装ケース21の括り部45のガスケ
ット37側の面である受け面45aは、括り部45の頂
部を連ねた平面S(外装ケース21が筒体として延びる
方向に延在された中心線Lと直交する方向に展開された
平面)と略平行とされた「平行面」であって且つその表
面が平滑にされた「平滑面」でもある「平行平滑面」と
されている。即ち、「平行面」とは、括り部45の頂部
を連ねた平面Sと平行又は略平行をなす面を言う。従っ
て、受け面45aの平行面部と外装ケース21の括り部
45より先端側の円筒面とは略直角をなすように形成さ
れている。また、「平滑面」とは、外装ケース21を絞
り加工する際に生ずる縦キズ46を無くすことにより平
滑とされた面を言う。そして、「平行平滑面」とは、上
述した平行面であって、しかも平滑面でもある面を言う
ものとする。
【0040】このような平行平滑面は、例えば、次のよ
うにして成形することができる。ビーディング加工に用
いるビーディング部材50は、リング状の部材を二つ割
りしたような2個で一対の工具(図3〜図5では片側の
みを示す。)によって構成されている。図3〜図5に示
すように、ビーディング部材50の内周面には、内向き
に突出されていると共に周方向に連続するビード部50
aが設けられている。このビード部50aの外形形状が
外装ケース21に転写され、これにより、外装ケース2
1の所定位置に所定の大きさの括り部(ビード)45が
形成される。
【0041】このビーディング部材50のビード部50
aの上面50bは、平面Sと平行となるようビーディン
グ部材50の内周面と直角(90度)に形成されてい
る。このビード部50aの上面50bに、絞り部材の一
具体例を示すポンチ51が外装ケース21を介して押圧
及び/又は打撃される。尚、ビード部50aの下面は、
加工後に容易に抜き出すことができるように適度な大き
さの角度を付けるか、或いは隅部に大きなアールを設定
すると良い。また、ポンチ51は、外装ケース21の内
径と略同一寸法の外径を有する円筒体からなり、その底
面51aはポンチ51の中心線と直交する平面とされて
いる。
【0042】上述したような構成を有するビーディング
部材50を、図4に示すように、外装ケース21の開口
側近傍において側方から近づけ、従来と同様の方法で予
め外装ケース21に形成されている括り部45’にビー
ド部50aを嵌合させる。このビーディング部材50を
所定の力で締め込んでビード部50aを所定の深さまで
差し込み、この状態で、ポンチ51を中心線L方向に移
動させて外装ケース21の開口部21b内に挿入する。
そして、ポンチ51を所定の深さまで差し込み、先端面
を括り部45’の上面に押圧することにより、その上面
が適宜の範囲で平行面をなすとともに外装ケース21の
半径方向内向きに突出され且つ周方向に連続する受け面
45aを有する括り部45が形成される。
【0043】この場合、ポンチ51をハンマのように打
ち付ける(打出し法)ことにより、その表面を平滑にし
て平滑面とすることができる。そして、括り部45の受
け面45aを、平行面としつつ同時に平滑面とすること
により平行平滑面が形成される。この平面度・面粗度を
向上させる方法としては、上述したような平滑な平面に
て加圧したり打撃したりする方法の他、例えば、表面が
平滑なローラを回転しながら押し付けて加圧する方法、
或いは、表面が平滑なへらを押し付けて加圧する方法
等、各種の方法を適用することができる。
【0044】このようにして括り部45が形成された外
装ケース21の開口部21a内に、ガスケット37が嵌
合される。このガスケット37の下面は、括り部45の
受け面45aが平行平滑面である場合には、最も広い範
囲で受け面45aに面接触させることができる。このガ
スケット37を装着した状態において、外装ケース21
内に有機溶媒系の電解液が注入される。この有機溶媒系
電解液は、電池本体22が埋没する程度まで充填される
と共に、電池本体22内に含浸される。
【0045】次に、ガスケット37の上に安全弁33を
載置し、この安全弁33に固定されているサブディスク
32をリード片31の自由端に溶接等の固着手段によっ
て接合する。次に、安全弁33の上に安全抵抗体34を
介して正極キャップ25を載置した後、外装ケース21
の開口部21bを囲う開口側周縁部21cをカシメ加工
して内側に折り曲げる。これにより、外装ケース21の
開口部21bがガスケット37を介して正極キャップ2
5等によって閉塞される。これにより、外装ケース21
の開口部21bが封口され、外装ケース21の内部が液
密に保持されたリチウムイオン二次電池20が構成され
る。
【0046】このような構成を有するリチウムイオン二
次電池20は、例えば、充電する場合や放電する場合に
おける電池本体22の電気化学反応によって熱が発生す
る。この発熱によって外装ケース21内の圧力が上昇
し、その圧力が外装ケース21の内面全体に均等に作用
する。その結果、外装ケース21とガスケット37とが
接触する部分にも同様の圧力が作用し、その圧力によっ
て電解液が括り部45とガスケット37との接触面内に
入り込み、更に、その接触面を伝わって外部に漏れ出よ
うとする。
【0047】ところが、ガスケット37に接触する括り
部45の受け面45aは、外装ケース21の円筒内面と
直角をなす平行面を有し、且つ平滑に加工された平滑面
とされている。そのため、外装ケース21の開口側周縁
部のカシメ加工によってガスケット37の下面が括り部
45の受け面45aに圧接され、広い範囲に亘って面接
触される。その結果、括り部45とガスケット37との
接触面内に電解液が入り込み難くなり、その接触面を伝
わって外部に漏れ出ようとするのを防止又は効果的に抑
制することができる。
【0048】このような効果を確認するために、次のよ
うな試験を行った。この試験は、括り部(ビード)45
の平坦度の差による液漏れ状態を比較したものである。
括り部45の受け面45aの傾き角度αは、試験例では
0度に設定し、比較例では10度に設定して、それぞれ
熱冷サイクル試験を行った。試験条件は、次の通りであ
る。 (1) 二次電池を、+65℃で1時間保持し、次いで、
1時間かけて−30℃まで温度を下げる。 (2) この二次電池を、−30℃で1時間保持し、次い
で、1時間かけて+65℃まで温度を上げる。 (3) 二次電池を、+65℃で1時間保持し、これを繰
り返し行う。 このような熱冷サイクルを100サイクル行った後、カ
シメ部分の漏液状態を観察した。
【0049】その結果、比較例では、受け面の傾斜角度
が大きく、しかも外装ケースの内面に無数の縦キズがで
きているために、ビード部とガスケットとの密着性が低
いものであった。そのため、温度変化による外装ケース
の膨張・収縮によってビード部とガスケットとの間に隙
間が発生し、これが原因となって多数の電池に液漏れが
発生したことが明らかになった。
【0050】これに対して、上述した本願発明の試験例
では、括り部45の受け面45aを基準にして開口側周
縁部のカシメによってガスケット37を固定する構成と
したため、ガスケット37を括り部45(ビード部)に
対して十分に広い面積で接触させて密着性を向上させる
ことができた。その結果、温度変化によって外装ケース
21に膨張・収縮が生じた場合にも、常に、ガスケット
37の表面が外装ケースの内面に圧接されているため、
このガスケット37のクッション性によって電池内部の
密封性を保持することができ、電池の液漏れを防止又は
効果的に抑制することができることが明らかになった。
【0051】尚、括り部45の受け面45aは、上述し
た平行面及び平滑面の少なくとも一方の要件を満足する
ものであればよいものである。即ち、受け面45aを平
行面のみとして構成しても良く、また、平滑面のみとし
て構成することもできる。
【0052】図6乃至図8には、上述した平行面及び/
又は平滑面からなる受け面45aを括り部45に成形す
る方法・装置の他の実施例を示す。図6及び図7に示す
第2の実施例に係る成形加工装置70は、ラジアル押圧
ローラ71と受圧ブロック72とで構成したものであ
る。ラジアル押圧ローラ71は、外装ケース21の開口
部21bの内径よりも十分に小さな直径のローラからな
る。このラジアル押圧ローラ71は、外装ケース21の
回転の中心線Lと直交する方向に延在された回転軸73
に圧入され、或いはスプライン結合、キー結合その他の
固着手段により結合されて回転方向に一体的に構成され
ている。この場合、回転軸73の軸心線Mは回転中心線
Lと直角に交差するように設定するのが好ましいが、互
いに交差しないように配置する構成とすることもでき
る。
【0053】また、受圧ブロック72は、外装ケース2
1の外側から括り部45に嵌合される環状のブロック部
材によって構成されている。この受圧ブロック72は、
円周方向に2又は3以上に分割されたブロック片の組み
合せからなり、所定数のブロック片を組み合せることに
よって1個の環状をなす受圧ブロック72が構成され
る。この受圧ブロック72は、括り部45の外側に嵌合
されるビード部72aを有し、このビード部72aの上
面72bは外装ケース21の回転中心線Lと直交する平
面となるように形成されている。
【0054】この受圧ブロック72を外装ケース21の
括り部45に嵌め合せ、外装ケース21と共に受圧ブロ
ック72を回転させる。次に、ラジアル押圧ローラ71
を回転させながら括り部45の上面に押圧する。これに
より、括り部45の上面が、ラジアル押圧ローラ71に
よって受圧ブロック72のビード部72aの上面72b
に押圧されつつ引き延ばされる。その結果、ビード部7
2aの上面72bに倣って括り部45の上面が回転中心
線Lと直交する平面に成形されると共に表面が平滑に仕
上げられ、平行平滑面とされた受け部45aが形成され
る。このようにして受け部45aを形成することによっ
ても、上述した実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0055】尚、受圧ブロック72は、2又は3以上に
分割されたブロック片の一辺のみで構成することもでき
る。この場合には、受圧ブロック72はラジアル押圧ロ
ーラ71の下方に固定的に配置し、この受圧ブロック7
2の上を外装ケース21が回転しながら滑るように構成
する。
【0056】また、図8に示す第3の実施例に係る成形
加工装置80は、スラスト押圧ローラ81と受圧ローラ
82とで構成したものである。スラスト押圧ローラ81
は、1個又は2個以上のニードルローラ83と、このニ
ードルローラ83を回転自在に支持する円筒状の円筒回
転体84との組み合せによって構成されている。円筒回
転体84は、外装ケース21の開口部21bの内径と略
同程度の直径を有し、その軸心線Nは外装ケース21の
回転中心線Lと一致させるか又は平行となるように設置
されている。
【0057】この円筒回転体84の下端面の外周縁近傍
には、1又は2以上のローラ受け用の凹部85が設けら
れている。各凹部85には、円筒回転体84の半径方向
に軸方向を向けた状態でニードルローラ83が回転自在
に収納されている。ニードルローラ83を複数個使用す
る場合には、ニードルローラ83と同数の凹部85は円
周方向へ等角度間隔に配置して設ける。ニードルローラ
83の下面は円筒回転体84の下端面よりも若干下方へ
突出させ、その状態でローラ軸83aによって回転自在
に支持する。
【0058】受圧ローラ82は、外装ケース21の括り
部45に外側から挿入される受圧部82aを有してい
る。この受圧部82aを半径方向内側にして受圧ローラ
82が、片持ち状に支持されて回転自在に構成されてい
る。更に、受圧ローラ82は、軸方向へ進退移動可能と
されていて、加工時には受圧部82aがニードルローラ
83の下方に入り込む。
【0059】このような構成を有する成形加工装置80
によれば、例えば、次のようにして括り部45の受け面
45aの成形加工を行うことができる。まず、受圧ロー
ラ82を回転させながら、受圧部82aを外装ケース2
1の括り部45内に外側から挿入する。これと同時又は
前後して、スラスト押圧ローラ81を回転させながら、
その下部を外装ケース21の開口部21b内に挿入す
る。次に、回転するスラスト押圧ローラ81の下端部を
括り部45の上面に押圧し、ニードルローラ83を括り
部45の上面に回転移動させる。
【0060】これにより、括り部45の上面が、ニード
ルローラ83によって受圧部82aの上面72bに押圧
されつつ引き延ばされる。その結果、ニードルローラ8
3と受圧ローラ82とによって挟まれた括り部45の上
面が、回転中心線Lと直交する平面に成形されると共に
表面が平滑に仕上げられ、平行平滑面とされた受け部4
5aが形成される。このようにして受け部45aを形成
することによっても、上述した実施例と同様の効果を得
ることができる。
【0061】図9及び図10は、本願発明の蓄電装置の
第2の実施例を示すものである。この実施例に示す蓄電
装置は、分極性電極と電解液の界面に生じる電気二重層
に電荷を蓄積する電気二重層コンデンサに適用したもの
である。
【0062】電気二重層コンデンサ60は、有底円筒状
の金属よりなる外装ケース61と、この外装ケース61
内に収納される蓄電本体であるコンデンサ本体62等を
備えて構成されている。コンデンサ本体62は、金属箔
若しくは導電性高分子からなる集電体上に活性炭と結着
剤と導電剤の混合物を設けた一対の分極性電極を有し、
この分極性電極間にセパレータを介在させて巻回するこ
とにより構成されている。このコンデンサ本体62には
電解液が含浸され、その状態で外装ケース61内に収納
されている。
【0063】外装ケース61の開口部61aには、シー
ル部材であるゴム状弾性体からなるガスケット64が嵌
合されている。このガスケット64には、一対の分極性
電極に接続されたリード線63がそれぞれ貫通し、各リ
ード線63の先端部が外部に突出されている。更に、ガ
スケット64の外周面には、周方向に連続する断面円弧
状の環状溝65が設けられている。この環状溝65に
は、外装ケース61の開口側近傍に設けられた括り部6
6が嵌合されている。そして、外装ケース61の開口側
周縁部61bをカーリング加工することにより、外装ケ
ース61の開口部61aが封口されている。この外装ケ
ース61の開口側周縁部61bのカシメと、括り部66
に対する環状溝65の噛み合いとによって電解液の液漏
れ防止が図られている。
【0064】この蓄電装置の第2実施例においても、括
り部66の上面である受け面66aを、上述した第1実
施例と同様に平行面であって且つ平滑面でもある平行平
滑面とすることにより、コンデンサ内部の密封性を保持
することができ、これにより、コンデンサの液漏れを防
止又は効果的に抑制することができるという効果が得ら
れる。
【0065】以上説明したが、本発明は上述した実施の
例に限定されるものではなく、例えば、上記実施例にお
いては、電池の適用例としてリチウムイオン二次電池2
0について説明したが、ニッケル水素二次電池その他の
二次電池に適用できることは勿論のこと、アルカリ乾電
池やマンガン乾電池等のように一次電池にも適用できる
ものである。更に、外装ケースの封口部の構造は、上述
した実施例に限定されるものではない。このように、本
発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるも
のである。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本出願の請求項1
記載の蓄電装置によれば、括り部のシール部材側の受け
面を平行平滑面、平行面又は平滑面にする構成としたた
め、括り部とシール部材との間の密着性を向上させるこ
とができ、外装ケースとシール部材との間から電解液が
漏れ出るのを防止し又はその液漏れを効果的に抑制する
ことができるという効果が得られる。
【0067】本出願の請求項2記載の蓄電装置によれ
ば、括り部をビーディング加工によって形成し、このビ
ーディング加工時、括り部のシール部材側の受け面に絞
り部材を押圧するか又は打撃する構成としたため、その
受け面を平行面又は平滑面に成形することができ、これ
により、括り部とシール部材との間の密着性を向上させ
て、外装ケースとシール部材との間から電解液が漏れ出
るのを防止又は抑制することができるという効果が得ら
れる。
【0068】本出願の請求項3記載の蓄電装置によれ
ば、括り部をビーディング加工によって形成し、このビ
ーディング加工時、括り部のシール部材側の受け面に絞
り部材を押圧するか又は打撃する構成としたため、その
受け面を平行面であって平滑面でもある平行平滑面に成
形することができ、これにより、括り部とシール部材と
の間の密着性を向上させて、外装ケースとシール部材と
の間から電解液が漏れ出るのを防止又は抑制することが
できるという効果が得られる。
【0069】本出願の請求項4記載の蓄電装置によれ
ば、電気エネルギーの充電及び/又は放電が可能な電池
又はコンデンサに適用することにより、外装ケースとシ
ール部材との間から電解液が漏れ出ることのない若しく
は電解液の漏れ出し難い電池又はコンデンサを提供する
ことができるという効果が得られる。
【0070】本出願の請求項5記載の蓄電装置の製造方
法によれば、括り部のシール部材側の受け面を平行面又
は平滑面とすることにより、括り部とシール部材との間
の密着性を向上させることができ、外装ケースとシール
部材との間から電解液が漏れ出るのを防止又は液漏れを
効果的に抑制できる蓄電装置を製造することができると
いう効果が得られる。
【0071】本出願の請求項6記載の蓄電装置の製造方
法によれば、括り部をビーディング加工によって形成
し、このビーディング加工時、括り部のシール部材側の
受け面に絞り部材を押圧するか又は打撃することによ
り、その受け面を平行面であって平滑面でもある平行平
滑面として成形することができ、これにより、括り部と
シール部材との間の密着性を向上させて、外装ケースと
シール部材との間から電解液が漏れ出るのを防止又は液
漏れを効果的に抑制できる蓄電装置を製造することがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄電装置の第1の実施例を示すリチウ
ムイオン二次電池の縦断面図である。
【図2】図1に示すリチウムイオン二次電池の外装ケー
スの要部を拡大して示す断面図である。
【図3】図1に示すリチウムイオン二次電池の外装ケー
スに括り部を形成するための作業工程の第1の実施例を
説明するもので、ビーディング部材及びポンチによる加
工前の状態を示す断面図である。
【図4】図1に示すリチウムイオン二次電池の外装ケー
スに括り部を形成するための作業工程の第1の実施例を
説明するもので、ビーディング部材及びポンチによる加
工中の状態を示す断面図である。
【図5】図1に示すリチウムイオン二次電池の外装ケー
スに括り部を形成するための作業工程の第1の実施例を
説明するもので、ビーディング部材及びポンチによる加
工後の状態を示す断面図である。
【図6】本発明の蓄電装置に係る外装ケースに括り部を
形成する第2の実施例を説明するもので、ラジアル押圧
ローラと受圧ブロックとを備えた成形加工装置による加
工状態を示す斜視図である。
【図7】図6の要部を断面して示す説明図である。
【図8】本発明の蓄電装置に係る外装ケースに括り部を
形成する第3の実施例を説明するもので、スラスト押圧
ローラと受圧ローラとを備えた成形加工装置による加工
状態を示す説明図である。
【図9】本発明の蓄電装置の第2の実施例を示す電気二
重層コンデンサの縦断面図である。
【図10】図9の要部を拡大して示す断面図である。
【図11】従来のリチウムイオン二次電池を示す縦断面
図である。
【図12】図11に示す従来のリチウムイオン二次電池
の外装ケースの要部を拡大して示す断面図である。
【図13】図11に示す従来のリチウムイオン二次電池
の外装ケースに括り部を形成するための作業工程を説明
する断面図である。
【符号の説明】
20 リチウムイオン二次電池(蓄電装置)、 21,
61 外装ケース、21b,61a 開口部、 21
c,61b 開口側周縁部、 22 電池本体(蓄電本
体)、 37,64 ガスケット(シール部材)、 4
5,66 括り部、 45a,66a 受け面、 50
ビーディング部材、 50a,72aビード部、 5
0b,72b 上面、 51 ポンチ(絞り部材)、
60電気二重層コンデンサ(蓄電装置)、 62 コン
デンサ本体(蓄電本体)、65 環状溝、 70,80
成形加工装置、 71 ラジアル押圧ローラ、72
受圧ブロック、 81 スラスト押圧ローラ、 82
受圧ローラ、 82a 受圧部、 83 ニードルロー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA17 DD10 DD15 DD26 GG02 JJ04 JJ08 5H028 BB01 BB04 BB15 BB19 CC08 FF05 5H029 AJ15 AK03 AL06 AL07 AL08 AM00 AM03 AM05 AM07 AM11 AM16 BJ02 BJ14 CJ01 CJ03 CJ06 CJ25 CJ28 DJ02 DJ03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する有底の筒体からなる外装
    ケースと、 上記開口部に装着されるシール部材と、を備え、 上記外装ケースの上記開口部の近傍において内向きに突
    出され且つ周方向に連続する括り部を設け、この括り部
    で開口部に嵌合される上記シール部材を位置決めすると
    共に、当該外装ケースの開口側周縁部をカシメることに
    より開口部を封口した蓄電装置において、 上記括り部の上記シール部材側の受け面を、当該括り部
    の頂部を連ねた平面と略平行となる平行面とするか又は
    当該括り部の表面を平滑にして平滑面として形成したこ
    とを特徴とする蓄電装置。
  2. 【請求項2】 上記括り部は上記外装ケースをビーディ
    ング部材で挟持することにより形成し、上記シール部材
    側の受け面は、上記ビーディング部材に上記括り部の頂
    部を連ねた平面と交差する方向から絞り部材を押圧する
    か又は打撃することにより上記平行面又は上記平滑面と
    して形成したことを特徴とする請求項1記載の蓄電装
    置。
  3. 【請求項3】 上記括り部は上記外装ケースをビーディ
    ング部材で挟持することにより形成し、上記シール部材
    側の受け面は、上記ビーディング部材に上記括り部の頂
    部を連ねた平面と交差する方向から絞り部材を押圧及び
    /又は打撃することにより上記平行面であって上記平滑
    面でもある平行平滑面として形成したことを特徴とする
    請求項1記載の蓄電装置。
  4. 【請求項4】 上記蓄電装置は、電気エネルギーの充電
    及び/又は放電が可能な蓄電本体が上記外装ケース内に
    収納された電池又はコンデンサであることを特徴とする
    請求項1記載の蓄電装置。
  5. 【請求項5】 有底の筒体からなる外装ケースの開口部
    の近傍にビーディング加工を施すことによって内向きに
    突出され且つ周方向に連続する括り部を形成し、この括
    り部で開口部に嵌合されたシール部材を位置決めした
    後、外装ケースの周縁部をカシメ加工することにより当
    該開口部を封口する蓄電装置の製造方法において、 上記ビーディング加工時に上記開口部内に絞り部材を挿
    入し、この絞り部材で上記括り部の上記シール部材側の
    受け面を押圧するか又は打撃し、当該受け面を括り部の
    頂部を連ねた平面と略平行となる平行面とするか又は当
    該受け面の表面を平滑にして平滑面として形成したこと
    を特徴とする蓄電装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記括り部の上記シール部材側の受け面
    を上記絞り部材で押圧及び/又は打撃することにより当
    該受け面を、表面が平滑であって括り部の頂部を連ねた
    平面と略平行となる平滑平行面として形成したことを特
    徴とする請求項5記載の蓄電装置の製造方法。
JP2000078459A 2000-03-21 2000-03-21 蓄電装置及びその製造方法 Pending JP2001266805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000078459A JP2001266805A (ja) 2000-03-21 2000-03-21 蓄電装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000078459A JP2001266805A (ja) 2000-03-21 2000-03-21 蓄電装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001266805A true JP2001266805A (ja) 2001-09-28

Family

ID=18595871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000078459A Pending JP2001266805A (ja) 2000-03-21 2000-03-21 蓄電装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001266805A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006085437A1 (ja) * 2005-02-09 2006-08-17 Fdk Energy Co., Ltd. 筒形密閉電池
US7687189B2 (en) 2004-04-28 2010-03-30 Eveready Battery Company, Inc. Housing for a sealed electrochemical battery cell
US7833647B2 (en) 2004-04-28 2010-11-16 Eveready Battery Company, Inc. Closure vent seal and assembly
US8147999B2 (en) 2008-06-11 2012-04-03 Eveready Battery Company, Inc. Closure assembly with low vapor transmission for electrochemical cell
CN103000388A (zh) * 2011-09-13 2013-03-27 Avx公司 湿式电解电容器的密封组件
WO2016088287A1 (ja) * 2014-12-03 2016-06-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型電池の製造方法及び密閉型電池
CN110337734A (zh) * 2017-10-17 2019-10-15 株式会社Lg化学 包括多种金属阻挡层的电池壳体和包括该电池壳体的电池单元

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8173284B2 (en) 2004-04-28 2012-05-08 Eveready Battery Company, Inc. Housing for a sealed electrochemical cell
US7824790B2 (en) 2004-04-28 2010-11-02 Eveready Battery Co., Inc. Housing for a sealed electrochemical battery cell
US7833647B2 (en) 2004-04-28 2010-11-16 Eveready Battery Company, Inc. Closure vent seal and assembly
US7923138B2 (en) 2004-04-28 2011-04-12 Eveready Battery Company, Inc. Housing for a sealed electrochemical battery cell
US7687189B2 (en) 2004-04-28 2010-03-30 Eveready Battery Company, Inc. Housing for a sealed electrochemical battery cell
WO2006085437A1 (ja) * 2005-02-09 2006-08-17 Fdk Energy Co., Ltd. 筒形密閉電池
US8147999B2 (en) 2008-06-11 2012-04-03 Eveready Battery Company, Inc. Closure assembly with low vapor transmission for electrochemical cell
CN103000388B (zh) * 2011-09-13 2017-04-12 Avx公司 湿式电解电容器的密封组件
CN103000388A (zh) * 2011-09-13 2013-03-27 Avx公司 湿式电解电容器的密封组件
WO2016088287A1 (ja) * 2014-12-03 2016-06-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型電池の製造方法及び密閉型電池
CN110337734A (zh) * 2017-10-17 2019-10-15 株式会社Lg化学 包括多种金属阻挡层的电池壳体和包括该电池壳体的电池单元
JP2020511744A (ja) * 2017-10-17 2020-04-16 エルジー・ケム・リミテッド 多種金属遮断層を含む電池ケース及びこれを含む電池セル
CN110337734B (zh) * 2017-10-17 2022-02-11 株式会社Lg化学 包括多种金属阻挡层的电池壳体和包括该电池壳体的电池单元
JP7038963B2 (ja) 2017-10-17 2022-03-22 エルジー エナジー ソリューション リミテッド 多種金属遮断層を含む電池ケース及びこれを含む電池セル
US11545707B2 (en) 2017-10-17 2023-01-03 Lg Energy Solution, Ltd. Battery case comprising various kinds of metal barrier layers and battery cell including the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4809253B2 (ja) 二次電池及びその製造方法
JP5566641B2 (ja) 電池
JP6490053B2 (ja) 円筒形密閉電池及び電池パック
US7655353B2 (en) Battery
JP5011664B2 (ja) 密閉型二次電池
EP2953186B1 (en) Electricity storage device
EP3062370A1 (en) Rectangular secondary battery
WO2015146077A1 (ja) 円筒形密閉電池
CN102386368A (zh) 密封电池用端子及其制造方法
JP2009087728A (ja) 電池
US20090061307A1 (en) Can type lithium secondary battery
JP2009087727A (ja) 電池
JP5481527B2 (ja) 電池
JP3891047B2 (ja) 電池
JP2001256954A (ja) 蓄電装置
US8936869B2 (en) Sealed cell and method of manufacture thereof
WO2019194227A1 (ja) 電池
JP2002324541A (ja) 密閉型電池
JP2001266805A (ja) 蓄電装置及びその製造方法
JPH10241651A (ja) 角形非水電解液電池とその封口板の製造法
KR101264461B1 (ko) 캡조립체와 이를 이용하는 이차 전지 및 캡조립체 조립방법
JPWO2018154841A1 (ja) コイン形電池
JPH08250084A (ja) 非水電解液二次電池及びその製造方法
JP2012038477A (ja) 円筒形電池
KR100822193B1 (ko) 캡조립체와, 이를 채용한 이차전지