JP2001266411A - 表面再生型光記録媒体 - Google Patents

表面再生型光記録媒体

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JP2001266411A
JP2001266411A JP2000084732A JP2000084732A JP2001266411A JP 2001266411 A JP2001266411 A JP 2001266411A JP 2000084732 A JP2000084732 A JP 2000084732A JP 2000084732 A JP2000084732 A JP 2000084732A JP 2001266411 A JP2001266411 A JP 2001266411A
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JP2000084732A
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Koyata Takahashi
小弥太 高橋
Toshio Inao
俊雄 稲生
Keiichiro Nishizawa
恵一郎 西澤
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Original Assignee
Tosoh Corp
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐久性に優れた表面再生型光記録媒体を
提供する。 【解決手段】 基板上に少なくとも反射層、記録層及び
保護層をこの順に形成した表面再生型光記録媒体または
基板上に少なくとも放熱層、熱遮断層、反射層、記録層
および保護層をこの順に積層した表面再生型光記録媒体
において、反射層がAuとCuとの合金で構成されてお
り、Au含有量を50〜99.9原子%とする。また、
放熱層がAuとCuとの合金で構成されており、Au含
有量を0.1〜99.9原子%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書き換えが可能な
光記録媒体の中で特に媒体表面から光を入射して記録再
生する表面再生型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は、大容量・高密度記録が可
能な可搬型記録媒体であり、近年のマルチメディア化に
伴なうコンピュータの大容量ファイルや動画を記録する
書き換え型メディアとして需要が急増しつつある。
【0003】光記録媒体の中で光磁気記録媒体は、一般
にプラスチック等の透明な円盤状の基板に記録層を含む
多層膜を形成し、磁界を加えながらレーザーを照射して
記録、消去を行い、レーザーの反射光で再生する。記録
方式は、従来、固定磁界を加えて消去した後、反対方向
の固定磁界を加えて記録するいわゆる光変調記録が中心
であったが、近年、レーザーを照射しながら、磁界を記
録パターンに従って変調させる磁界変調方式が、1回転
で記録(ダイレクトオーバーライト)可能でしかも高記
録密度になっても正確に記録できる方式として注目を浴
びている。
【0004】記録再生のためのレーザーは従来、基板を
通して記録膜に照射されていたが、最近、光学ヘッドを
記録膜に近付けて記録再生する、いわゆる、近接場光記
録が高密度化の手段として注目されている(Appl.
Phys.Lett.68,p.141(199
6))。
【0005】この記録方法の一つとして、Solid
Immersion Lens(以下SILと略す)ヘ
ッドを使用し、レーザービームスポットサイズを縮小す
ることにより、光源のレーザー波長(λ)によって決ま
る従来の記録限界(〜λ/2NA:NAは対物レンズの
開口数)より短いマークでの再生が可能となる方法があ
り、超高記録密度の記録再生が実現できる。
【0006】この近接場光記録では、光学ヘッドを記録
媒体に近付ける必要があるために(20〜200n
m)、従来の光磁気記録媒体のように基板を通して記録
膜にレーザービームを照射するのではなく、基板を通さ
ずに直接記録膜にレーザービームを照射する方法を用い
る。
【0007】すなわち、記録膜の構成が従来の光記録媒
体では基板/第1保護層/記録層/第2保護層/反射層
としているのが一般的であるのに対して、近接場光記録
では基板/反射層/第1保護層/記録層/第2保護層と
いう逆構成の膜構造として膜表面側からレーザービーム
を照射し、記録再生を行なう(表面読み出し型記録)。
【0008】近接場記録では、記録膜とSILヘッドと
を近付けるために浮上式のスライダーヘッドを利用する
ことが提案されている。また、記録に関しては、レーザ
ービームを照射して記録層をキュリー温度以上に上げな
がら、スライダーヘッドに形成された薄膜コイルなどに
より磁界を変調させながら記録する磁界変調記録が近接
場光磁気記録には適していると言われている。
【0009】また、NAが0.7〜1.0までの高NA
対物レンズを使ったシステムでは薄膜の上の保護コート
を通して記録再生する表面記録方式の光記録システムが
提案されている。(Jpn.J.Appl.Phys.
36,p.456−459(1997))
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにSILを
使うと高密度記録が可能であるが、近接場記録では、光
記録媒体の薄膜の上を直接ヘッドが浮上するため、薄膜
が直接大気にさらされ、耐久性の確保が重要な課題とな
っている。また、NAを1以下として薄膜の上の保護コ
ートを通して記録再生する表面記録方式においても、保
護コートが薄ければ異物欠陥を通して大気が侵入するの
で耐久性は同様に課題となる。
【0011】従って、本発明の目的は、耐久性に優れた
表面再生型記録媒体を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な現状に鑑み、鋭意検討を重ね、以下のような本発明を
完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は基板上に少なくとも反
射層、記録層および保護層をこの順に積層した表面再生
型光記録媒体において、反射層がAuとCuとの合金で
構成されることを特徴とする表面再生型光記録媒体に関
する。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】図1に本発明の光記録媒体の一実施態様の
部分断面図を示す。基板11上に反射層12、記録層1
3および保護層14が積層されている。
【0016】基板11としては、機械特性などの媒体基
板としての特性を満たすものであれば特に限定されず、
ガラスや、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフ
ィン、熱可塑性エンジニアリングプラスチック等の熱可
塑性樹脂を用いることができる。基板上には、情報を記
録するためにピット、ランド部や案内溝等を片面または
両面に射出成形等により設けることができ、近接場記録
用の基板としては、基板の両面にそれらを設けること
が、記録容量を増大させる点で好ましい。
【0017】反射層12としては、AuとCuとの合金
から構成される膜を用いればよい。
【0018】Au単体で反射膜を構成した場合、密着さ
せるべき基板等の上にシリカ等の酸化物からなるゴミが
存在すると、この酸化物とAu膜との密着性が悪いため
に耐久性試験を行うと、このゴミの部分から剥離が起こ
る場合がある。従って、Auの含有量としては、Auの
高反射率・高耐食性という特性を維持しつつ、Cu添加
による効果、すなわち、基板や記録層と反射層との密着
性を向上させて耐久性を改善し、かつ、反射層における
結晶成長を抑えて表面粗さを改良してSNRを向上さ
せ、さらに反射層の硬度を増加させて、ヘッドの浮上性
を向上させるために、50〜99.9原子%が好まし
く、更に好ましくは、95〜99.9原子%である。
【0019】また、本発明の反射層はAuとCuの合金
に硬さなどを調節する目的でTi、Ta、Crなどのそ
の他の元素を5原子%以下含んでいてもよい。
【0020】記録層13としては、光磁気記録の場合、
TbFeCo、TbDyFeCo、NdDyFeCoな
ど垂直磁気異方性の大きなアモルファス希土類遷移金属
膜や、Pt/Coなどの人工格子膜で構成される。記録
層13の膜厚は10nm〜200nmが好ましく、記録
層が単層の場合、SNRを考慮すると、記録層13の膜
厚は15nm〜40nmが更に好ましい。
【0021】記録層13は、必ずしも単層膜である必要
はなく、GdFeCoなどの記録磁界感度を高める層と
の積層、あるいは磁気超解像の中間層、再生層との積層
などでもよい。ここで記録層13には耐食性を高めるた
めに Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo
およびWなどの耐食性元素を添加したり、短波長でのカ
ー回転角を高めるために数原子%のNdなどを添加した
ものであってもよい。
【0022】また、相変化記録の場合、記録層13とし
ては、GeSbTe、AgInSbTeなど結晶とアモ
ルファスとの間で光学定数が変化する材料で構成され
る。記録層13の膜厚は10nm〜40nmが好まし
い。
【0023】記録層13の上には、AlN、SiN、G
eN、Ta25、ZnS−SiO2等の透明な誘電体か
らなる保護層14を形成する。保護層14の膜厚は、記
録されたマークからの信号出力が増大するような膜厚に
設定される。
【0024】保護層14は、上述のような誘電体の単層
であってもよいが、単層の誘電体とダイヤモンドライク
カーボン(DLC)などの固体潤滑膜等との積層であっ
てもよい。
【0025】さら、このDLC層の上に、必要に応じて
極薄いパ−フルオロポリエ−テルなどの潤滑剤層をディ
ップ引き上げ法等の方法で形成してもよく、そのような
構成とすることがスライダーヘッドの浮上特性上さらに
好ましい。
【0026】図2に、本発明の光記録媒体の別の一実施
態様の部分断面図を示す。基板21上に反射層22、第
1保護層23、記録層24、第2保護層25が積層され
ている。
【0027】第1保護層23および第2保護層25とし
ては、AlN、SiN、GeN、Ta25、ZnS−S
iO2等の透明な誘電体を用いることができる。第1保
護層23により、記録感度および記録のパワーマージン
を高めることが可能である。第1保護層23としては、
光磁気記録媒体の場合、Auとの密着性の点から窒化物
が好ましいが、相変化記録媒体ではZnS−SiO2
用いる方が記録特性の点で好ましく、どちらの記録媒体
においてもAuおよびCuからなる合金を反射層22と
して用いることにより、第1保護層23への反射層の密
着性が確保される。
【0028】図3に本発明の光記録媒体の別の一実施態
様の部分断面図を示す。基板31上に放熱層32、熱遮
断層33、反射層34、記録層35および保護層36が
積層されている。このような光記録媒体では、基板31
と反射層34との間にAuおよびCuの合金で構成され
る放熱層32、および熱遮断層33をこの順に積層する
ことにより記録のパワーマージンが向上し、高密度記録
で良好なSNRが安定して得られるので好ましい。
【0029】ここで、熱遮断層33としては、SiN、
GeN、Ta25、ZnS−SiO2等の熱絶縁性に優
れた誘電体により構成されることが好ましく、Auとの
密着性の点からは、窒化物がさらに好ましい。
【0030】窒化物であっても環境試験後は異物などの
影響で酸化し密着性が落ちる場合があるが、Auおよび
Cuの合金で構成される反射層22により熱遮断層33
との密着性が確保され、耐久性が向上する。
【0031】放熱層32としては、反射層と同じくAu
およびCuの合金で構成されることが好ましく、その際
のAu含有率としては、0.1〜99原子%の範囲が好
ましい。
【0032】放熱層32、熱遮断層33および反射層3
4の膜厚は、各々10〜100nm、2〜100nm、
2〜50nmが好ましい。放熱層32と反射層34との
膜厚の合計は、充分な反射効果を得るため、20nm以
上であることが好ましい。放熱層32および反射層34
の膜厚が厚すぎると記録感度が悪くなったり、表面が荒
れてきたりするため、それぞれ100nm以下、50n
m以下が好ましい。また熱遮断層33については、薄す
ぎると熱遮断効果が少なくなり、厚すぎると熱遮断効果
が大きくなりすぎて放熱層32の効果が不足する。
【0033】本発明の表面再生型記録媒体の反射層と基
板の間に、更に膜厚が1〜30nmのTi,Zr,H
f,V,Nb,Ta,Cr,MoおよびWのいずれか一
つ以上の元素で構成された下地層を設けることにより、
反射層の結晶の粒径制御が可能でSNRが向上し、基板
との接着性、耐食性がさらに高めることができる。
【0034】本発明の表面再生型光記録媒体の保護層上
に、厚みが1〜200μmの無機あるいは有機材料で構
成された保護コートを積層することで、NAが1以下の
高NA対物レンズを用いた表面光記録システムに対応が
可能である。この場合、保護コート中の異物欠陥を通し
て大気が侵入することがあっても良好な耐久性を維持す
ることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0036】実施例1 図1に示すような構造の近接場光磁気記録用の媒体を製
造した。すなわち、トラックピッチ0.43μmの案内
溝の付いたポリカーボネート製の基板11上にAu0.99
Cu0.01からなる反射層12をDCスパッタ法で40n
mの膜厚に形成した。この上にTbFeCoからなる記
録層13を20nm、DCスパッタ法により形成した。
【0037】さらにその上に、ArおよびN2の混合雰
囲気中でSiターゲットを使用した反応性DCスパッタ
法により、膜厚50nmのSiNとArおよびH2の混
合雰囲気中でCターゲットを使用した反応性DCスパッ
タ法により、膜厚20nmのDLCを順次積層して保護
層14を形成した。その後、パーフルオロポリエーテル
系液体潤滑層を引き上げ法で1nm塗布して表面再生型
光磁気記録媒体を製造した。
【0038】比較例1 反射層12を純度99.99%のAuにより形成した以
外は、実施例1と同様の方法で表面再生型光磁気記録媒
体を製造した。
【0039】実施例2 反射層12をAu0.97Cu0.03により形成した以外は、
実施例1と同様の方法で表面再生型光磁気記録媒体を製
造した。
【0040】実施例3 反射層12をAu0.90Cu0.10により形成した以外は、
実施例1と同様の方法で表面再生型光磁気記録媒体を製
造した。
【0041】実施例4 反射層12をAu0.70Cu0.30により形成した以外は、
実施例1と同様の方法で表面再生型光磁気記録媒体を製
造した。
【0042】比較例2 反射層12を純度99.99%のCuにより形成した以
外は、実施例1と同様の方法で表面再生型光磁気記録媒
体を製造した。
【0043】実施例5 基板11の上にDCスパッタ法で下地層としてCrを1
0nm形成した後、反射層12を形成した他は、実施例
1と同様の方法で表面再生型光磁気記録媒体を製造し
た。
【0044】実施例6 図4に示すような構造の近接場光磁気記録用の媒体を製
造した。すなわち、トラックピッチ0.43μmの案内
溝の付いたポリカーボネート製の基板31上にAu0.98
Cu0.02からなる放熱層32をDCスパッタ法で30n
mの膜厚に形成した。さらにその上に、ArおよびN2
の混合雰囲気中でSiターゲットを使用した反応性DC
スパッタ法により、膜厚20nmのSiNからなる熱遮
断層33を形成し、さらにその上にAu0.99Cu0.01
らなる反射層34をDCスパッタ法で20nmの膜厚に
形成した。
【0045】この上に、DCスパッタ法によりTbFe
Coからなる記録層35を20nm形成し、さらにその
上に、ArおよびN2の混合雰囲気中でSiターゲット
を使用した反応性DCスパッタ法により、膜厚50nm
のSiNとArおよびH2の混合雰囲気中でCターゲッ
トを使用した反応性DCスパッタ法により膜厚20nm
のDLCを順次積層して保護層36を形成した。その
後、パーフルオロポリエーテル系液体潤滑層を引き上げ
法で1nm塗布して表面再生型光磁気記録媒体を製造し
た。
【0046】比較例3 放熱層32および反射層34を、純度99.99%のA
uで形成した他は、実施例6と同様の方法で表面再生型
光磁気記録媒体を製造した。
【0047】実施例7 図2に示すような構造の表面再生型相変化光記録媒体を
製造した。すなわち、トラックピッチ0.43μmの案
内溝の付いたポリカーボネート製の基板21上にAu
0.97Cu0.03からなる反射層22をDCスパッタ法で5
0nmの膜厚に形成した。この上に膜厚20nmのZn
S−SiO2からなる第1保護層23をRFスパッタ法
により形成し、さらにその上にDCスパッタ法によりG
eSbTeからなる記録層24を20nm形成した。
【0048】さらに、RFスパッタ法により膜厚60n
mのZnS−SiO2と、Cターゲットを使用した反応
性DCスパッタ法により膜厚40nmのDLCとを順次
積層して第2保護層25を形成した。その後、パーフル
オロポリエーテル系液体潤滑層を引き上げ法で1nm塗
布して表面再生型相変化光記録媒体を製造した。
【0049】比較例4 反射層22を純度99.99%のAuを用いて形成した
他は、実施例7と同様の表面再生型相変化光記録媒体を
製造した。
【0050】なお、実施例1〜6及び比較例1〜3の光
記録媒体のTbFeCo組成は、いずれの媒体も後述す
る記録条件で記録感度がほぼ一致するように調整して製
造した。
【0051】実施例1〜7及び比較例1〜4の表面再生
型光記録媒体について、線速度7m/sで媒体を回転さ
せながら、グライドテスト用の70%スライダーを50
nmの高さに浮上させてグライドテストを行った。
【0052】その後、線速度10m/sで媒体を回転さ
せて、薄膜面上にレーザー波長680nm、有効NA
1.3のスライダーSILヘッドを100nmの高さに
浮上させ、レーザーを周波数66MHzでパルス的に照
射して記録層をキュリー温度以上に暖めながら、SIL
ヘッド上のコイル磁界を16.5MHzで変調させるこ
とでマーク長0.3μmの2T信号を記録した。ここ
で、磁界の変調幅は±130Oeとした。記録後にレー
ザーパワー1mWで再生しながら、分解能バンド幅30
kHzで1〜30MHzの範囲で信号のスペクトルを観
測し、16.5MHzの信号のキャリアとノイズの比を
CNRとした。ただし、実施例10および比較例4の媒
体については16.5MHzの周波数の光変調により書
き込みを行って同様の測定を行った。
【0053】その後、80℃、85%RHの条件で50
0時間の環境試験を行った。環境試験前後に目視と顕微
鏡で検査を行い、環境試験による変化を調べた。
【0054】これらの結果を表1にまとめる。なお、グ
ライドテストについてはヒットがないものを○、10個
以内のものを△としてそれ以上のものを×とした。
【0055】
【表1】
【0056】グライドテスト結果については、比較例
1、3および4以外は良好であった。比較例1、3およ
び4についても大部分の領域では良好であったが、一部
の領域でヒットがみられた。比較例1、3および4につ
いてヒットが多発した領域を顕微鏡で調べたところ、部
分的に薄膜がめくれていた。
【0057】CNRについては、比較例1〜2に対し
て、実施例1〜3ではCNRが高くなった。実施例5お
よび6では実施例1に比べて更にCNRが向上し、下地
層や放熱層/熱遮断層の付加によるCNRの改善効果が
示された。
【0058】実施例7は相変化光記録媒体なので実施例
1〜6までと直接比較はできないが、比較例4と比べて
CNRが2dB改善された。
【0059】比較例1〜4以外は媒体全面でめだった孔
食、膜浮きなどは視られなかった。比較例1および3に
ついては、媒体の最内周および最外周で製造中にマスク
や治具等に接触することによって付着した異物を核にわ
ずかに孔食が生じた。比較例3については、同じ部分で
の孔食が比較例1より進行していた。同じ部分での同様
の異物付着は他の媒体にも視られたが、環境試験による
顕著な変化はみられず良好であった。比較例2では全面
で初期にあった欠陥の回りで孔食が生じていた。比較例
4では全面でまばらに膜浮きが見られ、膜がはがれかけ
ており、はがれた部分で孔食が生じていた。
【0060】実施例8 図4に示すような構造の近接場光磁気記録用の媒体を製
造した。すなわち、トラックピッチが0.5μmの案内
溝の付いたポリカーボネート製の基板41上にAu0.98
Cu0.02からなる反射層42をDCスパッタ法で40n
mの膜厚に形成した。この上にDCスパッタ法によりT
bFeCoからなる記録層43を20nm形成した。
【0061】さらに、ArおよびN2の混合雰囲気中で
Siターゲットを使用した反応性DCスパッタ法により
膜厚120nmのSiNからなる保護層44を形成し
た。その後、アクリル系の紫外線硬化樹脂からなる保護
コート45を6μm塗布し、表面再生型光記録媒体を製
造した。
【0062】実施例8で得られた表面再生型光記録媒体
について、線速度10m/sで媒体を回転させて、保護
コートから約0.1mm離れたNA0.8の対物レンズ
から保護コートを通して、波長680nmのレーザー光
を周波数50MHzでパルス的に照射して記録層をキュ
リー温度以上に暖めながら、対物レンズと保護コートの
間に設けられたコイルの磁界を12.5MHzで変調さ
せることでマーク長0.4μmの2T信号を記録した。
ここで、磁界の変調幅は±150Oeとした。記録後に
レーザーパワー2mWで再生しながら、分解能バンド幅
30kHzで1〜30MHzの範囲で信号のスペクトル
を観測し、12.5MHzの信号のキャリアとノイズの
比をCNRとした。CNRは45dBと良好な値が得ら
れた。
【0063】この媒体は80℃、85%RHの条件で5
00時間の環境試験後においても媒体全面で孔食、膜浮
きなどは視られず良好な状態であった。
【0064】
【発明の効果】反射層をAuおよびCuの合金で構成す
ることにより、高耐久性の表面再生型光記録媒体が得ら
れる。また、浮上型へッドを用いて記録再生する場合は
良好な浮上特性が得られる。さらにAu単体で反射層を
形成したときと比べて反射層の表面性が改善されるため
CNRが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光磁気記録媒体の一例の構造を示す
部分断面図である。
【図2】 本発明の光磁気記録媒体の別の一例の構造を
示す部分断面図である。
【図3】 本発明の光磁気記録媒体の別の一例の構造を
示す部分断面図である。
【図4】 本発明の光磁気記録媒体の別の一例の構造を
示す部分断面図である。
【符号の説明】
11、21、31、41:基板 32 :放熱層 33 :熱遮断層 12、22、34、42:反射層 23 :第1保護層 13、24、35、43:記録層 14、36、44 :保護層 25 :第2保護層 45 :保護コート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 531 G11B 11/105 531W B41M 5/26 V X

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも反射層、記録層およ
    び保護層をこの順に積層した表面再生型光記録媒体にお
    いて、反射層がAuとCuとの合金で構成されているこ
    とを特徴とする表面再生型光記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板上に少なくとも放熱層、熱遮断層、
    反射層、記録層および保護層をこの順に積層した表面再
    生型光記録媒体において、反射層がAuとCuとの合金
    で構成されていることを特徴とする表面再生型光記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 放熱層がAuとCuとの合金で構成され
    ていることを特徴とする請求項2に記載の表面再生型記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 放熱層におけるAu含有量が0.1〜9
    9.9原子%であることを特徴とする請求項2または請
    求項3に記載の表面再生型光記録媒体。
  5. 【請求項5】 反射層におけるAu含有量が50〜9
    9.9原子%であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の表面再生型光記録媒体。
JP2000084732A 2000-03-22 2000-03-22 表面再生型光記録媒体 Pending JP2001266411A (ja)

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WO2004038716A1 (ja) * 2002-10-25 2004-05-06 Fujitsu Limited 光磁気記録媒体

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WO2004038716A1 (ja) * 2002-10-25 2004-05-06 Fujitsu Limited 光磁気記録媒体
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