JP2001264046A - 3次元座標測定用タッチプローブ - Google Patents

3次元座標測定用タッチプローブ

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JP2001264046A
JP2001264046A JP2000069686A JP2000069686A JP2001264046A JP 2001264046 A JP2001264046 A JP 2001264046A JP 2000069686 A JP2000069686 A JP 2000069686A JP 2000069686 A JP2000069686 A JP 2000069686A JP 2001264046 A JP2001264046 A JP 2001264046A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部の質量を軽減してセンサの感度を上
げ、高精度にて測定物の測定を可能にした簡素な構造の
3次元座標測定用タッチプローブを提供することを目的
とする。 【解決手段】 一対もしくは複数組の投光用光ファイバ
ー7と受光用光ファイバー8とからなる光ファイバー変
位計の先端に球面形状の反射部材5を移動自在に配設し
たことを特徴とする3次元座標測定用タッチプローブ
で、測定用タッチプローブにおける可動部材はボール等
の球面形状の反射部材5のみであるため、質量がきわめ
て小さく、センサーとしての感度を格段に向上させるこ
とができ、しかも、敏感になったセンサーの微動の変動
分を光ファイバー変位計における光変動により精密に検
出することができるので、高精度にて測定物の測定が可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の投光用光フ
ァイバーと受光用光ファイバーとからなる光ファイバー
の受光率の変動に基づく出力電圧を計測する光ファイバ
ー変位計を利用した3次元座標測定用タッチプローブに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、機械の精密加工等のための3次元
座標測定に用いられるタッチトリガーブローブ(接触式
検出器)あるいはタッチブローブとしては、小型化、高
分解能化等の性能向上が要求されるようになってきてい
る。従来、典型的なタッチトリガーブローブとして図1
2(A)に示すような3次元座標測定用タッチトリガー
ブローブが、タッチブローブとして図13に示すような
3次元座標測定用タッチブローブが一般的である。これ
を説明すると、図12に示した3次元座標測定機用タッ
チトリガーブローブは、先端に球状部品であるボール1
05が形成されたシャンク(柄)104からなるスタイ
ラス部(触針)103と、測定物とボール105との接
触で生じた変位や加速度が伝達される検出器であるセン
サ部102とから構成され、取付用ブローブヘッド10
1によって基台等に固定され、空間内を移動する。ボー
ル105が測定対象物に接触すると、その変位または加
速度は、スタライス103を介してセンサ部102に伝
達される。センサ部102はある設定値以上の変位や加
速度が検出された場合に、ボール105が測定物に接触
したものと判断される。ボール105は様々な角度、方
向から測定物に接触する可能性があるため、一般にセン
サ部102は、図12(B)に示すような方向からの変
位、加速度の検出が可能である。一般的にタッチトリガ
ーブローブは接触のタイミングを得る装置で方向を検知
するには不向きである。
【0003】タッチブローブとしては、図13に示すよ
うな3次元座標測定用タッチブローブが一般的で、先端
に球状部品であるボール105が形成されたシャンク
(柄)104からなるスタイラス部(触針)103と、
測定物とボール105との接触で生じた変位や加速度が
伝達される検出器であるセンサ部102とから構成さ
れ、取付用ブローブヘッド101によって基台等に固定
され、空間内を移動する。センサ部102は、XYZ微
動機構を構成して変位センサが3つ組み込まれている。
このような構成のタッチブローブにおいて、ボール10
5が測定対象物に接触すると、その変位または加速度
は、スタライス103を介してセンサ部102に伝達さ
れる。センサ部102は測定対象物への接触に対応して
XYZ方向に変形し、XYZ方向それぞれの変位が測定
される。ボール105が測定対象物から離れるとセンサ
部の変形は元にもどる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタッチトリガーブローブあるいはタッチブロ
ーブにおいては、測定物とボールとの接触で生じた変位
や加速度はシャンク104を通じてセンサ部102に伝
達されるため、特に長いスライタス103を装着した場
合等では、可動部となるボールとシャンク104の質量
増加により、固有振動数が低くなって外部からの振動に
も弱いものとなり、検出分解能の向上が困難となってい
た。また、タッチブローブの場合では、空間内のXYZ
方向の変位の検出のためのセンサ部は機械的にも複雑な
構造を呈して、将来の小型化が期待できないものであっ
た。
【0005】そこで本発明では、前記従来の3次元座標
測定用タッチプローブの諸課題を解決して、可動部の質
量を軽減してセンサの感度を上げ、高精度にて測定物の
測定を可能にした簡素な構造の3次元座標測定用タッチ
プローブを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、一対
の投光用光ファイバーと受光用光ファイバーとからなる
光ファイバー変位計の先端に球面形状の反射部材を移動
自在に配設したことを特徴とする3次元座標測定用タッ
チプローブにある。また本発明は、前記光ファイバー変
位計を複数個束ねたことを特徴とするものである。また
本発明は、前記光ファイバー変位計を、一組または複数
組の投光用および受光用光ファイバーまたはその束を適
宜組み合わせて構成したことを特徴とするものである。
また本発明は、前記光ファイバー変位計の先端と反射部
材との間を光透過性の弾性部材により接合したことを特
徴とするものである。また本発明は、前記弾性部材が紫
外線硬化樹脂であることを特徴とするものである。また
本発明は、前記光ファイバー変位計の中心部にダミーブ
ローブを配設したことを特徴とするものである。また本
発明は、前記複数個の光ファイバー変位計間および中心
部にダミーブローブを配設したことを特徴とするもので
ある。また本発明は、前記中心部のダミーブローブに前
記反射部材に接合される弾性部材を装着したことを特徴
とするもので、これらを課題解決のための手段とするも
のである。
【0007】以下、本発明の3次元座標測定用タッチプ
ローブの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1お
よび図2は本発明の3次元座標測定用タッチプローブの
第1実施の形態を示し、図1は本発明の3次元座標測定
用のタッチトリガーブローブの原理図、図2は球面形状
の反射部材であるボールの変位と受光率変化の説明図で
ある。図1に示すように、本発明の3次元座標測定用タ
ッチプローブは、一対の投光用光ファイバーの束7と受
光用光ファイバーの束8とからなる光ファイバー変位計
の先端に球面形状の反射部材(ボール)5を移動自在に
配設したことを特徴とする。前記一対の投光用光ファイ
バーの束7と受光用光ファイバーの束8とからなる光フ
ァイバー変位計はシャンク(柄)10内に結束されてお
り、光源6から出た光は投光用光ファイバーの束7を通
じて照射され、所定位置(中立位置)にあるボール5に
て反射された後、反射光の一部は受光用(戻り光用)フ
ァイバーの束8を通じて受光素子9に導かれる。
【0008】前記一対の投光用光ファイバーの束7と受
光用光ファイバーの束8とからなる光ファイバー変位計
の先端とボール5との間は移動自在に構成されている。
ボール5等の反射部材を光ファイバー変位計に対して移
動自在に構成するために、図3にて後述するように両者
を紫外線硬化樹脂等のような光透過性の弾性部材にて接
合するようにしてもよいし、適宜の弾性枠体にて取り囲
むように支持させたり、あるいは後述するように鋼製の
弾性部材を介在させてもよい。なお、前記一対の投光用
光ファイバーの束7と受光用光ファイバーの束8とから
構成される光ファイバー変位計としては、極端には2本
一対の光ファイバーから構成されてもよいが、通常は、
後述する図5および図9に示すように、多数の投光用フ
ァイバー(白丸)と多数の受光用ファイバー(黒丸)と
をランダムに束ねたもの、半分ずつに分けたもの、ある
いは中心部に投光用ファイバーの束を配置してその周囲
を受光用ファイバー群にて取り囲んだもの等適宜採用さ
れ得る。
【0009】図5は、このような構成のタッチトリガー
ブローブの試作例であり、多数の投光用ファイバー(白
丸)と多数の受光用ファイバー(黒丸)とをランダムに
束ねたもの、半分ずつに分けたもの、あるいは中心部に
投光用ファイバーの束を配置してその周囲を受光用ファ
イバー群にて取り囲んだもの等からなる市販のものと同
様な光ファイバー変位計のブローブの先端に、ステンレ
ス鋼球を紫外線硬化樹脂等の光透過性の弾性部材を介し
て接合したもので、該変位計の諸元は、感度:0.01
μm/mV、分解能:0.003μm、ステンレス鋼球
(SUS球)の直径:1.2とした。一般に、光ファイ
バー型変位計の出力電圧とギャップ量の関係は、図6の
ごとくであり、電圧の線形領域には近域と遠域とがあっ
て、分解能が高い近域が用いられる。
【0010】本発明では、可能な限り、ボール5の少な
い変位を検出するので、電圧曲線の最も急峻な近域を用
いるが、実際には、市販の光ファイバー変位計の出力電
圧とギャップ量の関係図は測定対象物が平面の場合の測
定結果に基づくものであるので、本発明で使用する測定
対象物となる球面状のボール表面における出力電圧特性
とは異なる。そこで、本発明では、ボールとブローブと
の間に紫外線硬化樹脂を流し込んでおき、ボールとブロ
ーブとの間の相対変位を調整して、電圧の変動が最も急
峻となったとき、紫外線を照射して樹脂を固化して製作
する。このようにして製作されたギャップ量は0.02
〜0.03程度になる。以上のように製作した3Dタッ
チトリガーブローブのボール先端に外力を加えたとき、
出力電圧が変動することでボール先端の測定対象物の接
触が検知できることが確認できた。
【0011】このような構成のもと、ボール5に測定対
象物が接触していない場合は、光ファイバー変位計であ
る光ファイバー束7、8の端部とボール5との間の相対
位置関係は変動(中立位置)せず、受光素子9に入射す
る光量は一定であり、受光素子9は受光量に応じた一定
の電圧を出力する。次に、図2に示すように、ボール5
に測定対象物等が接触すると、光ファイバー束7、8の
端部とボール5との間の相対位置関係が変動し、例え
ば、図2(A)に示すように、ボール5の下部に接触す
ればボール5は上向きに移動するために、投光用光ファ
イバーの束7から照射されてボール5により反射した光
は受光用光ファイバーの束8から戻る光量が変動し、受
光素子9は受光量変動に応じた電圧変化を出力する。こ
の出力値が所定範囲を超えた場合に、ボール5が測定対
象物に接触したと判断される。また、図2(B)に示す
ように、ボール5の横に測定対象物等が接触した場合
は、ボール5は水平方向に移動し、この場合も、投光用
光ファイバーの束7から照射されてボール5により反射
した光は受光用光ファイバーの束8から戻る光量が変動
し、受光素子9は受光量変動に応じた電圧変化を出力す
る。この出力値が所定範囲を超えた場合に、ボール5が
測定対象物に接触したと判断される。
【0012】以上のように、本発明の測定用タッチプロ
ーブにおける可動部材はボール等の球面形状の反射部材
のみであるため、質量がきわめて小さく、センサーとし
ての感度を格段に向上させることができ、しかも、敏感
になったセンサーの微動の変動分を光変動により精密に
検出することができるので、高精度にて測定物の測定を
可能にした。
【0013】図3および図4は本発明の3次元座標測定
用タッチプローブの第2実施の形態を示し、図3(A)
は本発明の3次元座標測定用のタッチブローブの原理
図、図3(B)は光ファイバー変位計の断面で図3
(A)のA−A断面図、図4(A)は要部拡大斜視図、
図4(B)は球面形状の反射部材であるボールの変位と
受光率変化の説明図である。本実施の形態のものは、図
3(A)に示すように、一対の投光用光ファイバーと受
光用光ファイバーとからなる光ファイバー変位計を複数
個(図示の例では6−1、6−2、6−3の3個)を束
ねたことを特徴とする。前記光ファイバー変位計6−
1、6−2、6−3の先端と反射部材であるボール5と
の間を光透過性の弾性部材7、例えば紫外線硬化樹脂に
より接合したものである。図3(B)の断面図に示すよ
うに、前記3個の光ファイバー変位計6−1、6−2、
6−3は、中心距離dにて互いに外接配置され、120
°の円周角度にて束ねられている。
【0014】図7は、本第2実施の形態の3D変位検出
型のタッチブローブの試作変形例であり、図9のような
多数の投光用ファイバー(白丸)と多数の受光用ファイ
バー(黒丸)とをランダムに束ねたもの、半分ずつに分
けたもの、あるいは中心部に投光用ファイバーの束を配
置してその周囲を受光用ファイバー群にて取り囲んだも
の等からなる市販のものと同様な光ファイバー変位計の
ブローブを3本束ねたもので、ダミーブローブとして中
心部のものを含めて空のパイプ4本とともに太い外径φ
3のパイプ内に収納して構成したものである。これによ
って、3本の光ファイバー変位計は正確に120°の円
周角度の間隔に設定できる。
【0015】本実施の形態では、図4(A)に示すよう
に、束ねられた複数(図示の例では3本)の光ファイバ
ー変位計6−1、6−2、6−3の先端部に光透過性の
ある弾性部材を介して配設されたボール5について、中
立位置における各光ファイバー変位計6−1、6−2、
6−3とボール5との間の間隔a、b、cをそれぞれ測
定しておき、図4(B)に示すように、ボール5の左側
に測定対象物が接触して、相対的にボール5が水平右方
向に変位すると、各光ファイバー変位計6−1、6−
2、6−3とボール5との間隔a、b、cがそれぞれ変
動する。例えば、間隔aが増加し、かつ間隔bが減少す
ればボール5は右方向へ移動したことが検知される。ま
た、間隔a、b、cが同じ量減少すれば、ボール5は上
方へ移動したことになる。このように、ボール5の曲率
半径および光ファイバー変位計の中心間距離d等が判っ
ていれば、間隔a、b、cの3つの量を光ファイバー変
位計で得ることにより、ボール5の中心位置のXYZ方
向の変位は幾何学的あるいは実験的に求めることが可能
となる。
【0016】図8は、本発明の3次元座標測定用タッチ
プローブの第3実施の形態を示すもので、前記第2実施
の形態のものの中心部のダミーブローブ(第1実施の形
態のものにおける光ファイバー変位計の中心部にダミー
ブローブを配設したものでもよい)に、前記反射部材で
あるボールに接合される弾性部材を装着したことを特徴
とする。弾性部材として、球座(材質は鋼等でよい)を
ボールに接合し、球座の上部柄部分を前記ブローブ内の
ダミーブローブ内に挿入して装着するものである。本実
施の形態では、比較的大きなボールを採用する際には、
紫外線効果樹脂等の弾性部材を使用する場合よりも耐久
性の面で有利となる。
【0017】図9は、ブローブの種類と選択の基準につ
いての説明図であり、前述したように、光ファイバー配
列方式としては、多数の投光用ファイバー(白丸)と多
数の受光用ファイバー(黒丸)とをランダムに束ねたラ
ンダム形(R)、半分ずつに分けたハーフ形(H)、あ
るいは中心部に投光用ファイバーの束を配置してその周
囲を受光用ファイバー群にて取り囲んだ投光中心形(C
T1)があり、ランダム形(R)はフロントスロープの
勾配が最も高く、最も高感度にて測定することができる
反面、測定レンジは最も狭い。したがって、短いレンジ
で高感度な測定を行うのに適していることが判る。投光
中心形(CT1)、ハーフ形(H)となるにつれて、フ
ロントスロープの感度は低くなり、反面、測定レンジは
大きくなる(但し、エッジの検出については、ハーフ形
を使用した方がより高感度の測定ができる)。以上の特
性を踏まえて最適のモデルが選定される。
【0018】図10は、ブローブにおける一組の投光用
ファイバー束と複数の受光用ファイバー束を用いた例の
原理図で、この例では、一つの光源6による一組の投光
用光ファイバー(束)7と複数の受光用光ファイバー
(束)8−1、8−2および8−3を用いて受光素子9
−1、9−2および9−3に光が戻る光ファイバー変位
計を構成したもので、このようなプローブを用いても前
述の図3および図4に示すような3次元の変位を検出す
ることが可能である。
【0019】図11は、前記図10に示したプローブに
おける光ファイバー束の配列例を示す図で、図11
(A)はパイプに収納された4本の光ファイバー束7、
8の中の1本の束7を投光用とするもの、図11(B)
は投光用ファイバー7と受光用ファイバー8をランダム
に配したファイバー束を三組用いたもの、図11(C)
は1本のパイプ内にファイバー束を収納し、その中央部
のみの束を投光用7としたもの、図11(D)は1本の
パイプ内にファイバー束を収納し、投光用と受光用ファ
イバー7と8をランダムに配列したものである。
【0020】以上、本発明の3次元座標測定用タッチプ
ローブの実施の形態を説明してきたが、本発明の趣旨の
範囲内で、光ファイバー変位計である投光用光ファイバ
ーおよび受光用光ファイバーの形状、形式、複数個の光
ファイバー変位計の束ね形態、反射部材の形状、材質、
光ファイバー変位計と反射部材との関連構成、弾性部材
の形状、材質、光ファイバー変位計におけるダミーブロ
ーブの配設形態、ダミーブローブへの弾性部材の装着形
態、光ファイバー変位計における受光に基づく電圧の測
定形態等については適宜選定できるものである。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、一対の投光用光ファイバーと受光用光ファイバー
とからなる光ファイバー変位計の先端に球面形状の反射
部材を移動自在に配設したことにより、測定用タッチプ
ローブにおける可動部材はボール等の球面形状の反射部
材のみであるため、質量がきわめて小さく、センサーと
しての感度を格段に向上させることができ、しかも、敏
感になったセンサーの微動の変動分を光変動により精密
に検出することができるので、高精度にて測定物の測定
が可能となる。また、前記光ファイバー変位計を複数個
束ねた場合は、ボール等の球面形状の反射部材の曲率半
径および光ファイバー変位計の中心間距離等を予め把握
しておくことにより、測定物のXYZ方向の3次元的な
変位を、複数の光ファイバー変位計と反射部材との間の
各間隔の変動を測定することにより求めることが可能と
なる。また、前記光ファイバー変位計を、一組または複
数組の投光用および受光用光ファイバーまたはその束を
適宜組み合わせて構成した場合は、投光用および受光用
ファイバー束の組合せを種々の形態から選択できて設計
の自由度が向上する。
【0022】さらに、前記光ファイバー変位計の先端と
反射部材との間を光透過性の弾性部材により接合した場
合は、光ファイバー変位計の先端と反射部材との間の接
合部材が、反射部材の位置の保持と復元機能を同時に兼
ね備えるので、製作および構造が単純化されるととも
に、部品点数が削減されて低コストとなる。さらにま
た、前記弾性部材が紫外線硬化樹脂である場合は、未固
化状態の硬化樹脂に紫外線を照射して光ファイバー変位
計と反射部材との間の電圧変動を最適のものに容易に設
定することができる。また、前記光ファイバー変位計の
中心部あるいは複数個の光ファイバー変位計間にダミー
ブローブを配設した場合は、光ファイバー変位計と反射
部材との間に配設される弾性部材として適宜の材質のも
のを採用することができ、あるいは光ファイバー変位計
間の間隔を適正に保持することが可能となる。かくし
て、本発明によれば、可動部の質量を軽減してセンサの
感度を上げ、高精度にて測定物の測定を可能にした簡素
な構造の3次元座標測定用タッチプローブが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3次元座標測定用タッチプローブの第
1実施の形態を示し、タッチトリガーブローブの原理図
である。
【図2】同、球面形状の反射部材であるボールの変位と
受光率変化の説明図である。
【図3】本発明の3次元座標測定用タッチプローブの第
2実施の形態を示し、図3(A)は本発明の3次元座標
測定用のタッチブローブの原理図、図3(B)は光ファ
イバー変位計の断面で図3(A)のA−A断面図であ
る。
【図4】同、図4(A)は要部拡大斜視図、図4(B)
は球面形状の反射部材であるボールの変位と受光率変化
の説明図である。
【図5】タッチトリガーブローブの試作例を示す図であ
る。
【図6】光ファイバー型変位計の出力電圧とギャップ量
の関係図である。
【図7】本第2実施の形態の3D変位検出型のタッチブ
ローブの試作変形例図である。
【図8】本発明の3次元座標測定用タッチプローブの第
3実施の形態を示す要部拡大図である。
【図9】ブローブの種類と選択の基準についての説明図
である。
【図10】ブローブにおける一組の投光用ファイバー束
と複数の受光用ファイバー束を用いた例の原理図 であ
る。
【図11】ブローブにおける光ファイバー束の配列例を
示す図である。
【図12】従来の3次元座標測定機用タッチブローブの
説明図である。
【図13】従来の3次元座標測定機用変位検出型タッチ
ブローブの説明図である。
【符号の説明】
5 ボール(反射部材) 6 光源 6−1 光ファイバー変位計 6−2 光ファイバー変位計 6−3 光ファイバー変位計 7 投光用ファイバー束 8 受光用ファイバー束 9 受光素子 10 シャンク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月19日(2000.4.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 3次元座標測定用タッチプローブ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の投光用光フ
ァイバーと受光用光ファイバーとからなる光ファイバー
の受光率の変動に基づく出力電圧を計測する光ファイバ
ー変位計を利用した3次元座標測定用タッチプローブに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、機械の精密加工等のための3次元
座標測定に用いられるタッチトリガープローブ(接触式
検出器)あるいはタッチプローブとしては、小型化、高
分解能化等の性能向上が要求されるようになってきてい
る。従来、典型的なタッチトリガープローブとして図1
2(A)に示すような3次元座標測定用タッチトリガー
プローブが、タッチプローブとして図13に示すような
3次元座標測定用タッチプローブが一般的である。これ
を説明すると、図12に示した3次元座標測定機用タッ
チトリガープローブは、先端に球状部品であるボール1
05が形成されたシャンク(柄)104からなるスタイ
ラス部(触針)103と、測定物とボール105との接
触で生じた変位や加速度が伝達される検出器であるセン
サ部102とから構成され、取付用プローブヘッド10
1によって基台等に固定され、空間内を移動する。ボー
ル105が測定対象物に接触すると、その変位または加
速度は、スタライス103を介してセンサ部102に伝
達される。センサ部102はある設定値以上の変位や加
速度が検出された場合に、ボール105が測定物に接触
したものと判断される。ボール105は様々な角度、方
向から測定物に接触する可能性があるため、一般にセン
サ部102は、図12(B)に示すような方向からの変
位、加速度の検出が可能である。一般的にタッチトリガ
プローブは接触のタイミングを得る装置で方向を検知
するには不向きである。
【0003】タッチプローブとしては、図13に示すよ
うな3次元座標測定用タッチプローブが一般的で、先端
に球状部品であるボール105が形成されたシャンク
(柄)104からなるスタイラス部(触針)103と、
測定物とボール105との接触で生じた変位や加速度が
伝達される検出器であるセンサ部102とから構成さ
れ、取付用プローブヘッド101によって基台等に固定
され、空間内を移動する。センサ部102は、XYZ微
動機構を構成して変位センサが3つ組み込まれている。
このような構成のタッチプローブにおいて、ボール10
5が測定対象物に接触すると、その変位または加速度
は、スタライス103を介してセンサ部102に伝達さ
れる。センサ部102は測定対象物への接触に対応して
XYZ方向に変形し、XYZ方向それぞれの変位が測定
される。ボール105が測定対象物から離れるとセンサ
部の変形は元にもどる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタッチトリガープローブあるいはタッチプロ
ーブにおいては、測定物とボールとの接触で生じた変位
や加速度はシャンク104を通じてセンサ部102に伝
達されるため、特に長いスライタス103を装着した場
合等では、可動部となるボールとシャンク104の質量
増加により、固有振動数が低くなって外部からの振動に
も弱いものとなり、検出分解能の向上が困難となってい
た。また、タッチプローブの場合では、空間内のXYZ
方向の変位の検出のためのセンサ部は機械的にも複雑な
構造を呈して、将来の小型化が期待できないものであっ
た。
【0005】そこで本発明では、前記従来の3次元座標
測定用タッチプローブの諸課題を解決して、可動部の質
量を軽減してセンサの感度を上げ、高精度にて測定物の
測定を可能にした簡素な構造の3次元座標測定用タッチ
プローブを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、一対
の投光用光ファイバーと受光用光ファイバーとからなる
光ファイバー変位計の先端に球面形状の反射部材を移動
自在に配設したことを特徴とする3次元座標測定用タッ
チプローブにある。また本発明は、前記光ファイバー変
位計を複数個束ねたことを特徴とするものである。また
本発明は、前記光ファイバー変位計を、一組または複数
組の投光用および受光用光ファイバーまたはその束を適
宜組み合わせて構成したことを特徴とするものである。
また本発明は、前記光ファイバー変位計の先端と反射部
材との間を光透過性の弾性部材により接合したことを特
徴とするものである。また本発明は、前記弾性部材が紫
外線硬化樹脂であることを特徴とするものである。また
本発明は、前記光ファイバー変位計の中心部にダミー
ローブを配設したことを特徴とするものである。また本
発明は、前記複数個の光ファイバー変位計間および中心
部にダミープローブを配設したことを特徴とするもので
ある。また本発明は、前記中心部のダミープローブに前
記反射部材に接合される弾性部材を装着したことを特徴
とするもので、これらを課題解決のための手段とするも
のである。
【0007】以下、本発明の3次元座標測定用タッチプ
ローブの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1お
よび図2は本発明の3次元座標測定用タッチプローブの
第1実施の形態を示し、図1は本発明の3次元座標測定
用のタッチトリガープローブの原理図、図2は球面形状
の反射部材であるボールの変位と受光率変化の説明図で
ある。図1に示すように、本発明の3次元座標測定用タ
ッチプローブは、一対の投光用光ファイバーの束7と受
光用光ファイバーの束8とからなる光ファイバー変位計
の先端に球面形状の反射部材(ボール)5を移動自在に
配設したことを特徴とする。前記一対の投光用光ファイ
バーの束7と受光用光ファイバーの束8とからなる光フ
ァイバー変位計はシャンク(柄)10内に結束されてお
り、光源6から出た光は投光用光ファイバーの束7を通
じて照射され、所定位置(中立位置)にあるボール5に
て反射された後、反射光の一部は受光用(戻り光用)フ
ァイバーの束8を通じて受光素子9に導かれる。
【0008】前記一対の投光用光ファイバーの束7と受
光用光ファイバーの束8とからなる光ファイバー変位計
の先端とボール5との間は移動自在に構成されている。
ボール5等の反射部材を光ファイバー変位計に対して移
動自在に構成するために、図3にて後述するように両者
を紫外線硬化樹脂等のような光透過性の弾性部材にて接
合するようにしてもよいし、適宜の弾性枠体にて取り囲
むように支持させたり、あるいは後述するように鋼製の
弾性部材を介在させてもよい。なお、前記一対の投光用
光ファイバーの束7と受光用光ファイバーの束8とから
構成される光ファイバー変位計としては、極端には2本
一対の光ファイバーから構成されてもよいが、通常は、
後述する図5および図9に示すように、多数の投光用フ
ァイバー(白丸)と多数の受光用ファイバー(黒丸)と
をランダムに束ねたもの、半分ずつに分けたもの、ある
いは中心部に投光用ファイバーの束を配置してその周囲
を受光用ファイバー群にて取り囲んだもの等適宜採用さ
れ得る。
【0009】図5は、このような構成のタッチトリガー
プローブの試作例であり、多数の投光用ファイバー(白
丸)と多数の受光用ファイバー(黒丸)とをランダムに
束ねたもの、半分ずつに分けたもの、あるいは中心部に
投光用ファイバーの束を配置してその周囲を受光用ファ
イバー群にて取り囲んだもの等からなる市販のものと同
様な光ファイバー変位計のプローブの先端に、ステンレ
ス鋼球を紫外線硬化樹脂等の光透過性の弾性部材を介し
て接合したもので、該変位計の諸元は、感度:0.01
μm/mV、分解能:0.003μm、ステンレス鋼球
(SUS球)の直径:1.2とした。一般に、光ファイ
バー型変位計の出力電圧とギャップ量の関係は、図6の
ごとくであり、電圧の線形領域には近域と遠域とがあっ
て、分解能が高い近域が用いられる。
【0010】本発明では、可能な限り、ボール5の少な
い変位を検出するので、電圧曲線の最も急峻な近域を用
いるが、実際には、市販の光ファイバー変位計の出力電
圧とギャップ量の関係図は測定対象物が平面の場合の測
定結果に基づくものであるので、本発明で使用する測定
対象物となる球面状のボール表面における出力電圧特性
とは異なる。そこで、本発明では、ボールとプローブ
の間に紫外線硬化樹脂を流し込んでおき、ボールとプロ
ーブとの間の相対変位を調整して、電圧の変動が最も急
峻となったとき、紫外線を照射して樹脂を固化して製作
する。このようにして製作されたギャップ量は0.02
〜0.03程度になる。以上のように製作した3Dタッ
チトリガープローブのボール先端に外力を加えたとき、
出力電圧が変動することでボール先端の測定対象物の接
触が検知できることが確認できた。
【0011】このような構成のもと、ボール5に測定対
象物が接触していない場合は、光ファイバー変位計であ
る光ファイバー束7、8の端部とボール5との間の相対
位置関係は変動(中立位置)せず、受光素子9に入射す
る光量は一定であり、受光素子9は受光量に応じた一定
の電圧を出力する。次に、図2に示すように、ボール5
に測定対象物等が接触すると、光ファイバー束7、8の
端部とボール5との間の相対位置関係が変動し、例え
ば、図2(A)に示すように、ボール5の下部に接触す
ればボール5は上向きに移動するために、投光用光ファ
イバーの束7から照射されてボール5により反射した光
は受光用光ファイバーの束8から戻る光量が変動し、受
光素子9は受光量変動に応じた電圧変化を出力する。こ
の出力値が所定範囲を超えた場合に、ボール5が測定対
象物に接触したと判断される。また、図2(B)に示す
ように、ボール5の横に測定対象物等が接触した場合
は、ボール5は水平方向に移動し、この場合も、投光用
光ファイバーの束7から照射されてボール5により反射
した光は受光用光ファイバーの束8から戻る光量が変動
し、受光素子9は受光量変動に応じた電圧変化を出力す
る。この出力値が所定範囲を超えた場合に、ボール5が
測定対象物に接触したと判断される。
【0012】以上のように、本発明の測定用タッチプロ
ーブにおける可動部材はボール等の球面形状の反射部材
のみであるため、質量がきわめて小さく、センサーとし
ての感度を格段に向上させることができ、しかも、敏感
になったセンサーの微動の変動分を光変動により精密に
検出することができるので、高精度にて測定物の測定を
可能にした。
【0013】図3および図4は本発明の3次元座標測定
用タッチプローブの第2実施の形態を示し、図3(A)
は本発明の3次元座標測定用のタッチプローブの原理
図、図3(B)は光ファイバー変位計の断面で図3
(A)のA−A断面図、図4(A)は要部拡大斜視図、
図4(B)は球面形状の反射部材であるボールの変位と
受光率変化の説明図である。本実施の形態のものは、図
3(A)に示すように、一対の投光用光ファイバーと受
光用光ファイバーとからなる光ファイバー変位計を複数
個(図示の例では6−1、6−2、6−3の3個)を束
ねたことを特徴とする。前記光ファイバー変位計6−
1、6−2、6−3の先端と反射部材であるボール5と
の間を光透過性の弾性部材7、例えば紫外線硬化樹脂に
より接合したものである。図3(B)の断面図に示すよ
うに、前記3個の光ファイバー変位計6−1、6−2、
6−3は、中心距離dにて互いに外接配置され、120
°の円周角度にて束ねられている。
【0014】図7は、本第2実施の形態の3D変位検出
型のタッチプローブの試作変形例であり、図9のような
多数の投光用ファイバー(白丸)と多数の受光用ファイ
バー(黒丸)とをランダムに束ねたもの、半分ずつに分
けたもの、あるいは中心部に投光用ファイバーの束を配
置してその周囲を受光用ファイバー群にて取り囲んだも
の等からなる市販のものと同様な光ファイバー変位計の
プローブを3本束ねたもので、ダミープローブとして中
心部のものを含めて空のパイプ4本とともに太い外径φ
3のパイプ内に収納して構成したものである。これによ
って、3本の光ファイバー変位計は正確に120°の円
周角度の間隔に設定できる。
【0015】本実施の形態では、図4(A)に示すよう
に、束ねられた複数(図示の例では3本)の光ファイバ
ー変位計6−1、6−2、6−3の先端部に光透過性の
ある弾性部材を介して配設されたボール5について、中
立位置における各光ファイバー変位計6−1、6−2、
6−3とボール5との間の間隔a、b、cをそれぞれ測
定しておき、図4(B)に示すように、ボール5の左側
に測定対象物が接触して、相対的にボール5が水平右方
向に変位すると、各光ファイバー変位計6−1、6−
2、6−3とボール5との間隔a、b、cがそれぞれ変
動する。例えば、間隔aが増加し、かつ間隔bが減少す
ればボール5は右方向へ移動したことが検知される。ま
た、間隔a、b、cが同じ量減少すれば、ボール5は上
方へ移動したことになる。このように、ボール5の曲率
半径および光ファイバー変位計の中心間距離d等が判っ
ていれば、間隔a、b、cの3つの量を光ファイバー変
位計で得ることにより、ボール5の中心位置のXYZ方
向の変位は幾何学的あるいは実験的に求めることが可能
となる。
【0016】図8は、本発明の3次元座標測定用タッチ
プローブの第3実施の形態を示すもので、前記第2実施
の形態のものの中心部のダミープローブ(第1実施の形
態のものにおける光ファイバー変位計の中心部にダミー
プローブを配設したものでもよい)に、前記反射部材で
あるボールに接合される弾性部材を装着したことを特徴
とする。弾性部材として、球座(材質は鋼等でよい)を
ボールに接合し、球座の上部柄部分を前記プローブ内の
ダミープローブ内に挿入して装着するものである。本実
施の形態では、比較的大きなボールを採用する際には、
紫外線効果樹脂等の弾性部材を使用する場合よりも耐久
性の面で有利となる。
【0017】図9は、プローブの種類と選択の基準につ
いての説明図であり、前述したように、光ファイバー配
列方式としては、多数の投光用ファイバー(白丸)と多
数の受光用ファイバー(黒丸)とをランダムに束ねたラ
ンダム形(R)、半分ずつに分けたハーフ形(H)、あ
るいは中心部に投光用ファイバーの束を配置してその周
囲を受光用ファイバー群にて取り囲んだ投光中心形(C
T1)があり、ランダム形(R)はフロントスロープの
勾配が最も高く、最も高感度にて測定することができる
反面、測定レンジは最も狭い。したがって、短いレンジ
で高感度な測定を行うのに適していることが判る。投光
中心形(CT1)、ハーフ形(H)となるにつれて、フ
ロントスロープの感度は低くなり、反面、測定レンジは
大きくなる(但し、エッジの検出については、ハーフ形
を使用した方がより高感度の測定ができる)。以上の特
性を踏まえて最適のモデルが選定される。
【0018】図10は、プローブにおける一組の投光用
ファイバー束と複数の受光用ファイバー束を用いた例の
原理図で、この例では、一つの光源6による一組の投光
用光ファイバー(束)7と複数の受光用光ファイバー
(束)8−1、8−2および8−3を用いて受光素子9
−1、9−2および9−3に光が戻る光ファイバー変位
計を構成したもので、このようなプローブを用いても前
述の図3および図4に示すような3次元の変位を検出す
ることが可能である。
【0019】図11は、前記図10に示したプローブに
おける光ファイバー束の配列例を示す図で、図11
(A)はパイプに収納された4本の光ファイバー束7、
8の中の1本の束7を投光用とするもの、図11(B)
は投光用ファイバー7と受光用ファイバー8をランダム
に配したファイバー束を三組用いたもの、図11(C)
は1本のパイプ内にファイバー束を収納し、その中央部
のみの束を投光用7としたもの、図11(D)は1本の
パイプ内にファイバー束を収納し、投光用と受光用ファ
イバー7と8をランダムに配列したものである。
【0020】以上、本発明の3次元座標測定用タッチプ
ローブの実施の形態を説明してきたが、本発明の趣旨の
範囲内で、光ファイバー変位計である投光用光ファイバ
ーおよび受光用光ファイバーの形状、形式、複数個の光
ファイバー変位計の束ね形態、反射部材の形状、材質、
光ファイバー変位計と反射部材との関連構成、弾性部材
の形状、材質、光ファイバー変位計におけるダミープロ
ーブの配設形態、ダミープローブへの弾性部材の装着形
態、光ファイバー変位計における受光に基づく電圧の測
定形態等については適宜選定できるものである。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、一対の投光用光ファイバーと受光用光ファイバー
とからなる光ファイバー変位計の先端に球面形状の反射
部材を移動自在に配設したことにより、測定用タッチプ
ローブにおける可動部材はボール等の球面形状の反射部
材のみであるため、質量がきわめて小さく、センサーと
しての感度を格段に向上させることができ、しかも、敏
感になったセンサーの微動の変動分を光変動により精密
に検出することができるので、高精度にて測定物の測定
が可能となる。また、前記光ファイバー変位計を複数個
束ねた場合は、ボール等の球面形状の反射部材の曲率半
径および光ファイバー変位計の中心間距離等を予め把握
しておくことにより、測定物のXYZ方向の3次元的な
変位を、複数の光ファイバー変位計と反射部材との間の
各間隔の変動を測定することにより求めることが可能と
なる。また、前記光ファイバー変位計を、一組または複
数組の投光用および受光用光ファイバーまたはその束を
適宜組み合わせて構成した場合は、投光用および受光用
ファイバー束の組合せを種々の形態から選択できて設計
の自由度が向上する。
【0022】さらに、前記光ファイバー変位計の先端と
反射部材との間を光透過性の弾性部材により接合した場
合は、光ファイバー変位計の先端と反射部材との間の接
合部材が、反射部材の位置の保持と復元機能を同時に兼
ね備えるので、製作および構造が単純化されるととも
に、部品点数が削減されて低コストとなる。さらにま
た、前記弾性部材が紫外線硬化樹脂である場合は、未固
化状態の硬化樹脂に紫外線を照射して光ファイバー変位
計と反射部材との間の電圧変動を最適のものに容易に設
定することができる。また、前記光ファイバー変位計の
中心部あるいは複数個の光ファイバー変位計間にダミー
プローブを配設した場合は、光ファイバー変位計と反射
部材との間に配設される弾性部材として適宜の材質のも
のを採用することができ、あるいは光ファイバー変位計
間の間隔を適正に保持することが可能となる。かくし
て、本発明によれば、可動部の質量を軽減してセンサの
感度を上げ、高精度にて測定物の測定を可能にした簡素
な構造の3次元座標測定用タッチプローブが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3次元座標測定用タッチプローブの第
1実施の形態を示し、タッチトリガープローブの原理図
である。
【図2】同、球面形状の反射部材であるボールの変位と
受光率変化の説明図である。
【図3】本発明の3次元座標測定用タッチプローブの第
2実施の形態を示し、図3(A)は本発明の3次元座標
測定用のタッチプローブの原理図、図3(B)は光ファ
イバー変位計の断面で図3(A)のA−A断面図であ
る。
【図4】同、図4(A)は要部拡大斜視図、図4(B)
は球面形状の反射部材であるボールの変位と受光率変化
の説明図である。
【図5】タッチトリガープローブの試作例を示す図であ
る。
【図6】光ファイバー型変位計の出力電圧とギャップ量
の関係図である。
【図7】本第2実施の形態の3D変位検出型のタッチ
ローブの試作変形例図である。
【図8】本発明の3次元座標測定用タッチプローブの第
3実施の形態を示す要部拡大図である。
【図9】プローブの種類と選択の基準についての説明図
である。
【図10】プローブにおける一組の投光用ファイバー束
と複数の受光用ファイバー束を用いた例の原理図 であ
る。
【図11】プローブにおける光ファイバー束の配列例を
示す図である。
【図12】従来の3次元座標測定機用タッチプローブ
説明図である。
【図13】従来の3次元座標測定機用変位検出型タッチ
プローブの説明図である。
【符号の説明】 5 ボール(反射部材) 6 光源 6−1 光ファイバー変位計 6−2 光ファイバー変位計 6−3 光ファイバー変位計 7 投光用ファイバー束 8 受光用ファイバー束 9 受光素子 10 シャンク

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の投光用光ファイバーと受光用光フ
    ァイバーとからなる光ファイバー変位計の先端に球面形
    状の反射部材を移動自在に配設したことを特徴とする3
    次元座標測定用タッチプローブ。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバー変位計を複数個束ねた
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元座標測定用タ
    ッチプローブ。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバー変位計を、一組または
    複数組の投光用および受光用光ファイバーまたはその束
    を適宜組み合わせて構成したことを特徴とする請求項1
    または2に記載の3次元座標測定用タッチプローブ。
  4. 【請求項4】 前記光ファイバー変位計の先端と反射部
    材との間を光透過性の弾性部材により接合したことを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の3次元座
    標測定用タッチプローブ。
  5. 【請求項5】 前記弾性部材が紫外線硬化樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の3次元座標測定用タッ
    チプローブ。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバー変位計の中心部にダミ
    ーブローブを配設したことを特徴とする請求項1または
    4ないし5のいずれかに記載の3次元座標測定用タッチ
    プローブ。
  7. 【請求項7】 前記複数個の光ファイバー変位計間およ
    び中心部にダミーブローブを配設したことを特徴とする
    請求項2ないし5のいずれかに記載の3次元座標測定用
    タッチプローブ。
  8. 【請求項8】 前記中心部のダミーブローブに前記反射
    部材に接合される弾性部材を装着したことを特徴とする
    請求項6または7に記載の3次元座標測定用タッチプロ
    ーブ。
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