JP2001262186A - クリーム状洗浄用組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、保存安定性に優れたクリーム状
洗浄用組成物を提供することを目的とする。 【解決手段】 ポリオキシアルキレンアルキルグルコ
シドを含有し、ポリオキシブチレンポリグリセリンモノ
アルキルエーテルを含有しないことを特徴とするクリー
ム状洗浄用組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、保存安定性に優れ
たクリーム状洗浄用組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、洗浄剤をクリーム状とするための
方法として、脂肪酸塩、Ｎ−アシルアミノ酸塩、リン酸
エステル塩等の陰イオン界面活性剤やグリセリン、ポリ
エチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール
とを含有し、これらを組み合わせてクリーム状とする技
術が知られている。しかし、この技術では、高温での硬
度を上昇させ、高温での安定性を向上させるために、例
えば、陰イオン界面活性剤や固形油分を多く配合する
と、低温での硬度が上昇してクリーム状とはいえず固形
化して、中味がチューブ等の容器から出にくくなる問題
があった。逆に低温でチューブから出し易い硬さにする
と、高温での硬度が低下しすぎて液状化あるいは分離が
起こる等、クリーム状態の安定性が極めて劣ってしまう
問題点を有していた。

【０００３】ポリオキシエチレンメチルグルコシドが、
必要な皮脂等の成分を皮膚上に残しながら、不要な油分
の汚れを皮膚より離脱させやすくする目的で配合される
ことが知られている。しかしながら、この場合、ポリオ
キシエチレンメチルグルコシドは、ポリオキシブチレン
ポリグリセリンモノアルキルエーテルとともに含有され
るものであり、しかも、この洗浄料は、更年期における
シワ、たるみ、くすみを改善することを目的としている
ものである（特開平11-61182）。

【０００４】ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド
をクリーム状洗浄用組成物に含有させることによって、
その保存安定性の向上したクリーム状洗浄用組成物が得
られることは知られていなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存安定性
に優れたクリーム状洗浄用組成物を提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決する為の手段】本発明者はこれらの課題を
解決する為に、クリーム状洗浄用組成物にポリオキシア
ルキレンアルキルグルコシドを含有させることが有用で
あることを見出し、この発明を完成するに至った。

【０００７】すなわち、本発明は、ポリオキシアルキレ
ンアルキルグルコシドを含有し、かつ、ポリオキシブチ
レンモノアルキルエーテルを含有しないことを特徴とす
るクリーム状洗浄用組成物に関する。

【０００８】

【発明の実施の形態】ポリオキシアルキレンアルキルグ
ルコシドを配合して、クリーム状洗浄用組成物とするこ
とにより、低温においても、クリーム状態がよく均質で
なめらかであり、高温においても安定であって、液状化
や分離が生じない。本発明のクリーム状洗浄用組成物
は、低温でも高温でも適度な硬さを保ち安定で良好な外
観を有している。

【０００９】本発明において使用するポリオキシアルキ
レンアルキルグルコシドのアルキレンオキサイドはエチ
レンオキサイドやプロピレンオキサイドが好ましく、付
加量は特に限定されないが、平均付加モル数5〜20モル
程度が好ましい。 本発明で用いるポリオキシアルキレ
ンアルキルグルコシドとしては、ポリオキシエチレンメ
チルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシ
ドを挙げることができ、より具体的には、ポリオキシエ
チレンメチルグルコシド（10e.o.）、ポリオキシプロピ
レンメチルグルコシド（10p.o.）を用いることができ
る。また、アマコール社製グルカムＥ−１０、グルカム
Ｐ−１０等の市販品を用いることができる。この配合量
としては5〜75重量％が好ましい。

【００１０】本発明のクリーム状洗浄用組成物は、ポリ
オキシブチレンポリグリセリンモノアルキルエーテルを
含有しない。これは、ポリオキシブチレンの端の2個の
水酸基の一方にポリグリセリン基が付加し、他方の末端
の水酸基が長鎖アルキル基でエーテル化された構造を有
した非イオン界面活性剤である。

【００１１】本発明の洗浄剤では上記必須成分以外に洗
浄作用を有する脂肪酸塩、Ｎ−アシルアミノ酸塩、アル
キロイルアルキルタウリン塩、イセチオネート型界面活
性剤、リン酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤が配合
される。組み合わせとして、ポリオキシエチレンメチル
グルコシドとＮ−アシルアミノ酸塩が好ましい。更に通
常洗浄剤で用いる任意成分を配合することができる。例
えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリ
セリン、1,3ブチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、マンニトー
ル、マルチトール等の多価アルコール、スクワランやホ
ホバ油等の油性成分、アミノ酸や植物抽出液等の保湿
剤、タルクやカオリン等の粉体、スクラブ剤、増粘剤、
香料、両性界面活性剤等を併用することができる。

【００１２】非イオン界面活性剤である、グリセリル脂
肪酸エステルの酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンアルキルエーテル類、若しくはポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル類、又は、ポリオキシ
エチレンモノラウリン酸エステル（10e.o.）のようなポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル類、若しくはポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油（50e.o.）のようなポリオ
キシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体、ヤシ油脂
肪酸ジエタノールアミドやラウリン酸ジエタノールアミ
ドのような脂肪酸アルキロールアミド類を併用すること
ができるが、非イオン界面活性剤を含有しないものとす
ることもできる。

【００１３】本発明の洗浄用組成物は、水を含有するも
の、又は水を配合しない非水タイプのものとすることが
できるし、黒砂糖や色素等を配合することにより白色以
外の着色組成物、植物の精油や香料により賦香したもの
等としても調製が可能である。

【００１４】洗浄剤の用途としては身体、顔、手等特に
限定しない。また、使用方法として、特に限定しない
が、泡立てる等して使用する、すなわち、泡立て洗浄組
成物として使用する方が好ましい。

【００１５】本発明のクリーム状洗浄組成物は、例え
ば、その成分を混合し、加熱攪拌により均一にした後、
室温まで攪拌冷却することによって調製することができ
る。得られる組成物はクリーム状であり、ポリエチレン
チューブのような樹脂チューブに入れて保存した場合
に、保存後も容易に押し出すことができ、押し出された
内容物は軟らかいクリーム状を維持している。低温で
も、高温でも安定で長期保存によってもクリーム状態が
維持され、色、匂い、形態に変化がほとんど見られな
い。

【００１６】

【実施例】以下に本発明を実施例で詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。尚、％は特記
する以外は重量基準である。表1に実施例〜、比較
例、の処方を示した。表1に示した成分1〜13を混合
し、加熱攪拌し、均一にする。30℃まで攪拌冷却し、白
色のクリーム状洗浄用組成物を得た。

【００１７】

【表１】 （表において、「−」は、該当成分が配合されていない
ことを示す。）

【００１８】表1に示した実施例及び比較例のクリーム
状洗浄用組成物は、以下の評価法によって評価した。

【００１９】保存安定性：各クリーム状洗浄用組成物を
5℃、25℃、40℃恒温槽にて1ヶ月保存した後、色相、匂
いの変化及び分離、固化等の形態の変化を目視及び官能
で観察し、以下の判定基準により評価した。 ◎ ：色相、匂いの変化又は形態の変化が認められな
い。 ○ ：色相、匂いの変化又は形態の変化がほとんど認め
られない △ ：色相、匂いの変化又は形態の変化が若干認められ
る × ：色相、匂いの変化又は形態の変化がかなり認めら
れる

【００２０】チューブからの出し易さ：各クリーム状洗
浄用組成物をポリエチレンチューブ（口径7mm）につめ
たものを、5℃、25℃、40℃恒温槽にて1ヶ月保存した
後、以下の判定基準により評価した。 ◎ ：出し易い ○ ：やや力を加えると出る △ ：力を加えないと出ない × ：かなり力を加えても出ない又は液垂れる

【００２１】上記の結果から、本発明のクリーム状洗浄
用組成物は保存安定性が大幅に改善されたことが示され
る。

【００２２】

【発明の効果】本発明により、保存安定性に優れたクリ
ーム状洗浄用組成物を提供することができる。

フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C083 AC122 AC132 AC242 AC582 AC662 AC792 AD042 AD112 AD201 AD202 CC01 CC02 CC23 DD31 EE01 EE06 EE07 4H003 AB03 AB09 AB21 AB23 AB44 BA15 DA02 EB04 EB06 EB13 EB36 EB41 ED02 FA16

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項1】ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド
   を含有し、ポリオキシブチレンポリグリセリンモノアル
   キルエーテルを含有しないことを特徴とするクリーム状
   洗浄用組成物。