JP2001261638A - 2,5−ジイミノメチルピロール骨格を有する配位子を有する新規金属錯体化合物及びこれを含むα−オレフィン重合用触媒 - Google Patents

2,5−ジイミノメチルピロール骨格を有する配位子を有する新規金属錯体化合物及びこれを含むα−オレフィン重合用触媒

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JP2001261638A
JP2001261638A JP2000070651A JP2000070651A JP2001261638A JP 2001261638 A JP2001261638 A JP 2001261638A JP 2000070651 A JP2000070651 A JP 2000070651A JP 2000070651 A JP2000070651 A JP 2000070651A JP 2001261638 A JP2001261638 A JP 2001261638A
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pyrr
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Kazuyuki Majima
和志 真島
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な金属錯体化合物を提供し、押出成形や
射出成形が可能な高分子量で且つ高融点のα−オレフィ
ン重合体を製造する為の触媒を提供する。 【解決手段】 置換又は無置換の2,5−ジイミノメチ
ルピロール骨格を有する配位子を少なくとも1つ有する
金属錯体化合物であり、例えば、下記一般式(I)で表
される金属錯体化合物。 【化1】 (一般式(I)中、Nは窒素原子であり、Mは周期表の
第3〜10族の遷移金属、アルミニウム及びランタノイ
ド系列から選ばれる元素であり、X1 〜X3 及びR1
6 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素
含有炭化水素基、1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭
素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又は炭素数1〜2
0の窒素含有炭化水素基を示し、R3 とR4 は炭素数2
〜6の炭素鎖で縮環していてもよく、nは1から3の整
数、k、l、mは0〜3の整数であり、1≦(k+l+
m+n)≦5を満たす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オレフィン重
合用触媒及びその前駆体として有用な、ジイミノピロリ
ル配位子を有する新規な金属錯体化合物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】2−イミノメチルピロリル基を配位子と
する錯体は数多く報告されている。例えばWO98/4
2665号公報には周期表の第IVB〜VIII族遷移
金属の2−イミノメチルピロリル錯体が提案されてお
り、実施例においてNi,Pdの錯体が示されている。
またWO99/19335号公報には2−イミノメチル
ピロリルクロム錯体が示されており、この錯体はオレフ
ィンの重合に活性を示すことが記載されている。これら
の公報に示されるように、2−イミノメチルピロリル金
属錯体は、オレフィンの重合反応の触媒としての活性を
示すことが明らかになっており、またそれ以外の反応の
触媒としてもその反応性に期待がもたれている。しかし
ながら錯体構造中の中心金属の種類あるいは2−イミノ
メチルピロリル部位以外の配位子の性質によっては、2
−イミノメチルピロリル配位子のみでは錯体の安定化が
十分ではなく、このため触媒としての寿命が必ずしも十
分ではない場合があった。そのためより配位数が多い2
−イミノメチルピロリル型配位子をもつ、安定化された
錯体が必要とされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、押出成形や射出
成形が可能な高分子量で且つ高融点のオレフィン重合体
を高収率で得ることが出来るα−オレフィン重合用触媒
成分となり得る新規で、且つ安定な遷移金属錯体化合物
を提供することにある。本発明の他の目的は、上記の遷
移金属錯体化合物を含む触媒を使用したα−オレフィン
重合体の製造方法およびその結果得られたα−オレフィ
ン重合体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
課題について鋭意検討した結果、3座配位子である2,
5−ジイミノメチルピロリル配位子をもつ新規な金属錯
体化合物が、従来の2−イミノメチルピロリル錯体より
安定性に優れており、且つ重合活性を有する2−イミノ
メチルピロリル錯体の性質を併せ持つものであることを
見出し、この錯体化合物をα−オレフィン重合用触媒と
して使用することにより、押出成形や射出成形が可能な
高分子量で且つ高融点のオレフィン重合体を高収率で得
ることが出来ることを見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明の第1の要旨は、置換又は無
置換の2,5−ジイミノメチルピロール骨格を有する配
位子を、少なくとも1つ有する新規金属錯体化合物、に
存する。本発明の第2の要旨は、置換又は無置換の2,
5−ジイミノメチルピロール骨格を有する配位子を、少
なくとも1つ有する新規金属錯体化合物を含むことを特
徴とするα−オレフィン重合用触媒、に存する。本発明
の第3の要旨は、置換又は無置換の2,5−ジイミノメ
チルピロール骨格を有する配位子を、少なくとも1つ有
する新規金属錯体化合物を含む触媒とα−オレフィンと
を接触させて重合又は共重合を行うことを特徴とするα
−オレフィン重合体の製造方法、及びその結果得られた
α−オレフィン重合体、に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明の金属錯体化合物について説明する。本発
明の金属錯体化合物は、少なくとも1つの置換又は無置
換の2,5−ジイミノメチルピロール骨格を有する配位
子を有する金属錯体化合物であり、特に限定はされない
が、好ましくは下記一般式(II)で表される置換ピロリ
ル基を有する化合物である。
【0007】
【化2】 (式(II)中、R1 〜R6 は特に限定されない。)
【0008】本発明の金属錯体化合物は、具体的には、
下記一般式(I)で表される化合物である。
【化3】
【0009】一般式(I)及び(II)において、Nは窒
素原子であり、イミノメチル基を構成する2つの窒素原
子が、それぞれ独立に元素Mに配位している化合物と配
位していない化合物を表すものである。また、Mは周期
表の第3〜10族(IUPAC 無機化学命名法改訂版(198
9))の遷移金属、アルミニウム及びランタノイド系列
から選ばれる元素であり、好ましくはアルミニウム、周
期表の第3〜5族の金属及びランタノイド系列から選ば
れる元素であり、具体的にはAl(III)、Y(II
I)、Sc(III)、La(III)、Ce(II
I)、Nd(III)、Ti(VI)、Ti(II
I)、Zr(VI)、Hf(VI)、V(V)、V(I
II)、Nb(V)Ta(V)である。特に好ましくは
Al(III)、Y(III)、Ti(IV)、Zr
(IV)のいずれかである。一般にアルミニウム及び前
周期遷移金属は後周期遷移金属に比べて配位不飽和度が
高いため、本発明で提案する多座配位子による安定化効
果が大きい。
【0010】一般式(I)及び(II)において、X1
3 及びR1 〜R6 は、それぞれ独立して、水素原子、
ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1
〜20のケイ素含有炭化水素基、1〜20のハロゲン化
炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又
は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基を示す。上記の
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0011】上記の炭素数1〜20の炭化水素基の具体
例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロ
ピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチ
ル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル
等のアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニ
ル等のアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェ
ニルプロピル等のアリールアルキル基、trans−ス
チリル等のアリールアルケニル基、フェニル、トリル、
ジメチルフェニル、エチルフェニル、トリメチルフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、アセナフチル、フェ
ナントリル、アントリル等のアリール基が挙げられる。
【0012】上記の炭素数1〜20の酸素含有炭化水素
基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、シクロプロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、フ
ェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナ
フトキシ等のアリロキシ基、フェニルメトキシ、ナフチ
ルメトキシ等のアリールアルコキシ基、フリル基などの
酸素含有複素環基などが挙げられる。
【0013】上記の炭素数1〜20の窒素含有炭化水素
基の具体例としては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、
エチルアミノ、ジエチルアミノ等のアルキルアミノ基、
フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等のアリールアミノ
基、(メチル)(フェニル)アミノ等の(アルキル)
(アリール)アミノ基、ジアルキルアミド基等のアミド
基、ピラゾリル、インドリル等の窒素含有複素環基など
が挙げられる。
【0014】上記の炭素数1〜20のハロゲン化炭化水
素基において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。そして、
上記のハロゲン化炭化水素基は、ハロゲン原子が例えば
フッ素原子の場合、フッ素原子が上記の炭化水素基の任
意の位置に置換した化合物である。具体的には、フルオ
ロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ク
ロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロ
モメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨード
メチル、2, 2, 2−トリフルオロエチル、2, 2,
1, 1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチ
ル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノ
ナフルオロブチル、トリフルオロビニル、1, 1−ジフ
ルオロベンジル、1, 1, 2, 2−テトラフルオロフェ
ニルエチル、2−、3−、4−フルオロフェニル、2
−、3−、4−クロロフェニル、2−、3−、4−ブロ
モフェニル、2, 4−、3, 5−、2, 6−、2, 5−
ジフルオロフェニル、2, 4−、3, 5−、2, 6−、
2, 5−ジクロロフェニル、2, 4, 6−トリフルオロ
フェニル、2, 4, 6−トリクロロフェニル、ペンタフ
ルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、4−フルオロ
ナフチル、4−クロロナフチル、2, 4−ジフルオロナ
フチル、ヘプタフルオロ−1−ナフチル、ヘプタクロロ
−1−ナフチル、2−、3−、4−トリフルオロメチル
フェニル、2−、3−、4−トリクロロメチルフェニ
ル、2, 4−、3, 5−、2, 6−、2, 5−ビス(ト
リフルオロメチル)フェニル、2, 4−、3, 5−、
2, 6−、2, 5−ビス(トリクロロメチル)フェニ
ル、2, 4, 6−トリス(トリフルオロメチル)フェニ
ル、4−トリフルオロメチルナフチル、4−トリクロロ
メチルナフチル、2, 4−ビス(トリフルオロメチル)
ナフチル基などが挙げられる。(尚、本明細書中におい
て、例示置換基として挙げられるもの等を一部省略して
記載する。例えば前述の「2−、3−、4−フルオロフ
ェニル」は、「2−フルオロフェニル」、「3−フルオ
ロフェニル」、「4−フルオロフェニル」の3つの化合
物を挙げたことを意味する。)
【0015】上記の炭素数1〜20のケイ素含有炭化水
素基の具体例としては、トリメチルシリルメチル、トリ
エチルシリルメチル等のトリアルキルシリルメチル基、
ジメチルフェニルシリルメチル、ジエチルフェニルシリ
ルメチル、ジメチルトリルシリルメチル等のジ(アルキ
ル)(アリール)シリルメチル基などが挙げられる。
【0016】上述した置換基の中でも、R1 〜R6 は、
それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20の置換され
ていてもよい炭化水素基、ヘテロ原子置換基及びハロゲ
ン原子から選ばれるものが好ましい。置換されていても
よい炭化水素基としては、具体的にはメチル、エチル、
プロピル、ブチル、へキシル、オクチル、ノニル、デシ
ルなどの飽和アルキル基及びそれらの異性体、プロペニ
ル、ブテニル、ブタジエニル、ヘキセニル等の不飽和ア
ルキル基及びその異性体、フェニル、ナフチル、アント
ラニルなどの芳香族基等が挙げられる。これらはそれぞ
れアルキル、アルコキシ、ハロゲン、置換アミノ等の置
換基を有していてもよい。置換されていてもよいヘテロ
原子置換基としては、具体的にはメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ブトキシ、オクチロキシ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、トリメチルシリ
ル、トリエチルシリル等があげられる。R3 、R4 は縮
環していてもよく、その場合炭素数2〜6の炭素鎖で縮
環しているものが好ましい。
【0017】上述した置換基の中でも、R1 およびR6
は、炭素数6〜20の置換及び無置換の芳香族炭化水素
であるものがより好ましく、具体的には置換及び無置換
のフェニル、ナフチル、アントラニル基であることが好
ましい。立体的影響を及ぼすように、芳香環が結合して
いる部位の隣接位に置換基を有する芳香環が特に好まし
く、具体的には2−メチルフェニル、2−エチルフェニ
ル、2−イソプロピルフェニル、2−ターシャリーブチ
ルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,6−ジエ
チルフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2,
6−ジターシャリーブチルフェニル、2,6−ジフェニ
ルフェニル、2−メチル−1−ナフチル、2−イソプロ
ピル−1−ナフチル、2−ターシャリーブチル−1−ナ
フチル、3−イソプロピル−2−ナフチル、1−メチル
−2−ナフチル、1,3−ジメチル−2−ナフチル等が
挙げられる。
【0018】合成の容易さから、R2 〜R5 は、より好
ましくは水素原子、炭素数1〜6の置換及び無置換のア
ルキル基及び芳香族炭化水素基から選ばれる基である。
2〜R5 がいずれも水素原子のものが、原料の入手が
容易であるため最も好ましい。X1 ,X2 ,X3 は、そ
れぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、アルコキシ基、炭素数2〜20のジアルキルアミド
基、ハロゲン原子から選ばれる基を表す。具体的には水
素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチ
ル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロピロキシ、
オクトキシ、アミド、ジメチルアミド、ジエチルアミ
ド、ジブチルアミド、ジオクチルアミド、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などの基が挙げられる。
【0019】nは1〜3の整数であり、k、l、mは0
〜3の整数である。n+k+l+mの値はMの価数を表
し、用いる金属の種類及びその電荷によって決まるが、
通常1〜5、好ましくは3〜5、特に好ましくは3又は
4である。本発明の一般式(I)で表される化合物の中
でも、下記一般式(I′)で表される化合物が好まし
い。
【0020】
【化4】
【0021】一般式(I′)で表される化合物の具体例
を下記の表−1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】本発明で提案する2,5−ジイミノピロリ
ル配位子を有する金属錯体化合物の製造方法に特に制限
はないが、通常、下記一般式(III)で示される2,5−
ジイミノピロール
【0024】
【化5】
【0025】あるいは下記一般式(IV)で示される2,
5−ジイミノピロリル典型金属化合物
【0026】
【化6】
【0027】を、目的とする金属の前駆体と反応させる
ことにより製造することができる。
【0028】上記一般式(III)で示される2,5−ジイ
ミノピロールと金属前駆体との反応によって製造する方
法において用いられる金属前駆体は、金属の種類によっ
て異なるが、通常少なくとも1つの金属−アルキル結合
または金属−アミド結合を有する金属化合物である。そ
れぞれアルカンあるいはアミンを発生させながら目的の
錯体を生成することができる。金属前駆体の具体例とし
ては、AlMe3 、AlEt3 ,AlEt2 Cl,Al
EtCl2 、Y(NMe2 3 ,Y(NEt23 、Z
r(NEt2 4 、Hf(NEt2 4 等が挙げられ
る。
【0029】一方、上記一般式(IV)で示される2,5
−ジイミノピロリル典型金属化合物と金属前駆体の反応
によって製造する方法において用いられる金属前駆体
は、金属の種類によっても異なるが、通常少なくとも1
つの金属−ハロゲン結合あるいは金属−アルコキシ結合
を有する化合物である。具体的にはAlCl3 、AlC
lMe2 、AlCl2 Me、Al(OEt)3 、TiC
4 ,Ti(OEt)4、TiCl3 、ZrCl4 ,H
fCl4 、TaCl5 ,NbCl5 、VCl5 、VOC
3 、VCl3 、CrCl3 、MoCl6 、WCl6
FeCl2 ,FeCl3 、CoCl2 ,CoBr2 、R
hCl3 、NiBr2 、PdCl2 、PtCl2 等があ
げられる。これらは単なる無機塩でもよいし、場合によ
り1,5−シクロオクタジエン、有機ニトリル、有機3
級アミン、有機3級ホスフィン、エーテル類などの配位
子を有していてもよい。
【0030】またこの製造反応で用いられる、上記一般
式(IV)に示される2,5−ジイミノピロリル典型金属
化合物中のM’としては、アルカリ金属、アルカリ土類
金属、珪素、ゲルマニウムが挙げられる。具体的にはN
a,K、Li,MgBr、MgCl,MgMe、CaC
l、CaBr,SiMe3 ,SiEt3 、SiCl3
GeMe3 ,GeEt3 などが挙げられる。なお、(I
V)のかわりに、(III)とピリジンやトリエチルアミン
等の有機塩基を用いて目的とする錯体を合成することも
できる。
【0031】更に、これらの方法で得られた上記一般式
(I)の金属錯体の、X1 ,X2 ,X3 の少なくとも1
つを他の基に変換することによって目的の錯体を得る方
法も本発明で提案する錯体の製造法として有用である。
例えばl≠0の場合、一般にX1 =NEt2 の金属錯体
は、Me3 SiCl、TiCl4 などの金属塩化物で処
理することによりX1 =Clの金属錯体に変換される。
またX1 =Clの金属錯体は、MeLi,Me3 Alな
どのメチル金属化合物によりX1 =Meの金属錯体に変
換することができる。
【0032】次に、本発明のα−オレフィン重合用触媒
について説明する。この触媒は、前述した本発明の遷移
金属錯体化合物を成分(A)として含む。また、成分
(A)の他に成分(B)として、アルミニウムオキシ化
合物、成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変
換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸を含
むものである。なお、上記のルイス酸のある種のもの
は、成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換
することが可能なイオン性化合物として把握することも
出来る。従って、上記のルイス酸およびイオン性化合物
の両者に属する化合物は、何れか一方に属するものとす
る。上記の成分(B)であるアルミニウムオキシ化合物
としては、具体的には次の一般式(V)、(VI)又は
(VII)で表される化合物が挙げられる。
【0033】
【化7】
【0034】上記の各一般式(V)〜(VII)中、R
7 は、それぞれ独立に、水素原子または炭化水素残基、
好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜
6の炭化水素残基を示す。また、複数のR7 はそれぞれ
同一でも異なっていてもよい。また、pは0〜40、好
ましくは2〜30の整数を示す。
【0035】一般式(V)及び(VI)で表される化合物
は、アルモキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類
のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアル
キルアルミニウムと水との反応により得られる。具体的
には、(a)一種類のトリアルキルアルミニウムと水か
ら得られる、メチルアルモキサン、エチルアルモキサ
ン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソ
ブチルアルモキサン、(b)二種類のトリアルキルアル
ミニウムと水から得られる、メチルエチルアルモキサ
ン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアル
モキサン等が例示される。これらの中では、メチルアル
モキサン又はメチルイソブチルアルモキサンが好まし
い。
【0036】上記のアルモキサンは、各一般式で表され
る各群内および各群間で複数種併用することも可能であ
る。そして、上記のアルモキサンは、公知の様々な条件
下に調製することが出来る。具体的には以下の様な方法
が例示できる。 (1)トルエン、ベンゼン、エーテル等の適当な有機溶
剤の存在下、トリアルキルアルミニウムを直接水と反応
させる方法。 (2)トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩水
和物、例えば、硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物とを
反応させる方法。 (3)トリアルキルアルミニウムとシリカゲル等に含浸
させた水分とを反応させる方法。 (4)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムとを混合した後、トルエン、ベンゼン、エーテル
等の適当な有機溶剤の存在下、直接水と反応させる方
法。 (5)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムとの混合物と結晶水を有する塩水和物、例えば、
硫酸銅、硫酸アルミニウムとの水和物とを加熱反応させ
る方法。 (6)シリカゲル等に水分を含浸させ、トリイソブチル
アルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウムで
追加処理する方法。 (7)メチルアルモキサン及びイソブチルアルモキサン
を公知の方法で合成し、これら二成分を所定量混合して
加熱反応させる方法。 (8)ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒中に
硫酸銅5水塩などの結晶水を有する塩とトリメチルアル
ミニウムとを添加して約−40〜40℃の温度条件下に
反応させる方法。
【0037】アルモキサンを調製する際に使用する水の
量は、トリメチルアルミニウムに対するモル比で通常
0.5〜1.5である。上記の方法で得られたメチルア
ルモキサンは、線状または環状の有機アルミニウムの重
合体である。一般式(VII )で表される化合物は、一種
類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリア
ルキルアルミニウムと次の一般式(VIII)で表されるア
ルキルボロン酸とを、10:1〜1:1(モル比)で反
応させることにより得ることが出来る。一般式(VIII)
中、R8 は、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6
の炭化水素残基またはハロゲン化炭化水素残基を示す。
【0038】
【化8】 R8 B(OH)2 (VIII)
【0039】一般式(VIII)の化合物としては、具体的
には以下の様な反応生成物が例示できる。 (a)トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:
1の反応物 (b)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の
2:1反応物 (c)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物 (d)トリメチルアルミニウムとエチルボロン酸の2:
1反応物 (e)トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:
1反応物
【0040】また、成分(A)と反応して成分(A)を
カチオンに変換することが可能なイオン性化合物として
は、一般式(IX)で表される化合物が挙げられる。
【化9】〔K〕e+ 〔Z〕e- (IX)
【0041】一般式(IX)中、Kはカチオン成分であっ
て、例えば、カルボニウムカチオン、トロピリウムカチ
オン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、
スルホニウムカチオン、ホスフォニウムカチオン等が挙
げられる。また、それ自身が還元され易い金属の陽イオ
ンや有機金属の陽イオン等も挙げられる。上記のカチオ
ンの具体例としては、トリフェニルカルボニウム、ジフ
ェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、イン
デニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアン
モニウム、トリブチルアンモニウム、N, N−ジメチル
アニリニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキ
シルアンモニウム、トリフェニルホスホニウム、トリメ
チルホスホニウム、トリス(ジメチルフェニル)ホスホ
ニウム、トリス(メチルフェニル)ホスホニウム、トリ
フェニルスルホニウム、トリフェニルオキソニウム、ト
リエチルオキソニウム、ピリリウム、銀イオン、金イオ
ン、白金イオン、銅イオン、パラジウムイオン、水銀イ
オン、フェロセニウムイオン等が挙げられる。
【0042】上記の一般式(IX)中、Zは、アニオン成
分であり、成分(A)が変換されたカチオン種に対して
対アニオンとなる成分(一般には非配位の成分)であ
る。Zとしては、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、
有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物
アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化合物ア
ニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられ、
Zの具体例としては次のアニオンが挙げられる。
【0043】(a)テトラフェニルホウ素、テトラキス
(3, 4, 5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラ
キス{3, 5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}
ホウ素、テトラキス{3, 5−ジ(t−ブチル)フェニ
ル}ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホ
ウ素など (b)テトラフェニルアルミニウム、テトラキス(3,
4, 5−トリフルオロフェニル)アルミニウム、テトラ
キス{3, 5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}
アルミニウム、テトラキス{3, 5−ジ(t−ブチル)
フェニル}アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)アルミニウム等
【0044】(c)テトラフェニルガリウム、テトラキ
ス(3, 4, 5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テ
トラキス{3, 5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル}ガリウム、テトラキス{3, 5−ジ(t−ブチル)
フェニル}ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ガリウム等 (d)テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)リン等 (e)テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ヒ素など (f)テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)アンチモン等 (g)デカボレート、ウンデカボレート、カルバドデカ
ボレート、デカクロロデカボレート等
【0045】また、ルイス酸、特に成分(A)をカチオ
ンに変換可能なルイス酸としては、種々の有機ホウ素化
合物、金属ハロゲン化合物、固体酸などが例示され、そ
の具体的例としては次の化合物が挙げられる。 (a)トリフェニルホウ素、トリス(3, 5−ジフルオ
ロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ素等の有機ホウ素化合物 (b)塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化ア
ルミニウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨ
ウ化マグネシウム、塩化臭化マグネシウム、塩化ヨウ化
マグネシウム、臭化ヨウ化マグネシウム、塩化マグネシ
ウムハイドライド、塩化マグネシウムハイドロオキシ
ド、臭化マグネシウムハイドロオキシド、塩化マグネシ
ウムアルコキシド、臭化マグネシウムアルコキシド等の
金属ハロゲン化合物
【0046】本発明のα−オレフィン重合用触媒におい
て、アルミニウムオキシ化合物、成分(A)と反応して
成分(A)をカチオンに変換することが可能なイオン性
化合物またはルイス酸は、成分(B)として、それぞれ
単独使用される他、これらの3成分を適宜組み合わせて
使用することが出来る。また、上記の低級アルキルアル
ミニウム、ハロゲン含有アルキルアルミニウム、アルキ
ルアルミニウムヒドリド、アルコキシ含有アルキルアル
ミニウム、アリールオキシ含有アルキルアルミニウムの
1種または2種以上は、任意成分ではあるが、アルミニ
ウムオキシ化合物、イオン性化合物またはルイス酸と併
用してα−オレフィン重合用触媒中に含有させるのが好
ましい。本発明においては、用いる金属錯体の種類にも
よるが、成分(B)としては、上述した中でも、メチル
アルモキサン又は、テトラキス(3,4,5−トリフル
オロフェニル)ホウ素、テトラキス{3,5−ジ(t−
ブチル)フェニル}ホウ素、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ホウ素等のテトラアリールホウ素アニオン
をZとして有する一般式(IX)の化合物を採用するのが、
入手の容易さ、活性化能の高さから好ましい。
【0047】本発明のα−オレフィン重合用触媒は、重
合槽の内外において、重合させるべきモノマーの存在下
または不存在下、上記の成分(A)及び(B)を接触さ
せることにより調製することが出来る。すなわち、成分
(A)及び(B)を予め接触させた後に重合槽に導入し
てもよい。
【0048】上記の各成分の接触は、窒素などの不活性
ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キ
シレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。接触
温度は、−20℃から溶媒の沸点の範囲の温度、特に、
室温から溶媒の沸点の範囲の温度が好ましい。この様に
して調製された触媒は、調製後に洗浄せずに使用しても
よく、また、洗浄した後に使用してもよい。更には、調
製後に必要に応じて新たに成分を組み合わせて使用して
もよい。
【0049】成分(A)及び(B)の使用量は任意であ
る。例えば、溶媒重合の場合、成分(A)の使用量は、
遷移金属原子として、通常10-7〜102 mmol/L 、好
ましくは10-4〜1 mmol /L の範囲とされる。成分
(B)の使用量は、アルミニウムオキシ化合物の場合、
Al/遷移金属Mのモル比は、通常10〜105 、好ま
しくは100〜2×104 、更に好ましくは100〜1
4 の範囲とされる。一方、成分(B)としてイオン性
化合物またはルイス酸を使用した場合、遷移金属Mに対
するこれらのモル比は、通常0.1〜1000、好まし
くは0.5〜100、更に好ましくは1〜50の範囲と
される。
【0050】原料のα−オレフィンとしては、炭素数が
通常2〜20、好ましくは2〜10のα−オレフィンが
使用され、その具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−
テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、
1−エイコセン等が挙げられる。本発明の触媒は、エチ
レンの重合に好適に使用される。
【0051】本発明のオレフィン重合体製造反応の実施
形態は、溶媒を利用する溶液重合、実質的に溶媒を使用
せずにオレフィン原料自体を液相として行う液相無溶媒
重合、気相重合、溶融重合のいずれでも行うことが出来
る。また反応の方法としては、回分式、連続式のいずれ
の方法も採用することができる。反応条件は採用する反
応方法、用いるモノマーの種類などによって異なるが、
通常以下の通りである。反応温度は−100〜150
℃、好ましくは−80〜100℃である。反応圧力は常
圧〜100気圧、好ましくは常圧〜60気圧である。生
成するポリマーは通常1000≦Mw≦100万の分子
量、1≦Mw/Mn≦200となる分子量分布、0.1
〜1000(g/10分)で表されるメルトフローイン
デックス(MI)、30〜200℃の融点を有する。
【0052】また、本発明の触媒は、上記の各α−オレ
フィン同志またはα−オレフィンとの他の単量体との共
重合にも適用可能である。α−オレフィンと共重合可能
な他の単量体としては、例えば、ブタジエン、1, 4−
ヘキサジエン、1, 5−ヘキサジエン、7−メチル−
1, 6−オクタジエン、1, 8−ノナジエン、1, 9−
デカジエンの様な共役および非共役ジエン類、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リロニトリル、塩化ビニル、アリルアルコール、アリル
アセテート、アリルアミン、4−ヒドロキシスチレン、
などの官能基含有オレフィン、シクロプロペン、シクロ
ブテン、シクロペンテン、ノルボルネン、ジシクロペン
タジエンの様な環状オレフィンが挙げられる。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例
において、触媒合成工程および重合工程は、全て精製窒
素雰囲気下で行い、溶媒は、MS−4Aで脱水した後に
精製窒素でバブリングして脱気して使用した。
【0054】実施例1 (2,5−bis(2,6−diisopropylp
henyliminomethyl)pyrrole
(1e)の合成)フラスコに2,5−pyrroled
icarboxaldehydeを2.29g(18.
6mmol)だけ取り、20mLのメタノールに溶かし
た。撹拌しながら2,6−diisopropylan
ilineを7.6mL(7.14g、40.3mmo
l、2.17equiv.)だけ加えると、黄色透明溶
液となった。ここで酸触媒として酢酸を10滴ほど加え
た。30分ほどで懸濁しはじめ、その後吸引ろ過により
薄い黄色粉末が得られた。熱ヘキサンで再結晶すること
で薄い黄色微結晶が得られた。 収量 5.45g(12.9mmol) 収率 69% 融点 206−207.5℃ IR(KBr/nujor),ν(C≡N),cm-1
1621(s)1 HNMR(300MHz,CDCl3 ,35℃):δ
1.19(d,24H,CH3 ),3.03(sep,
4H,CH(CH3 2 ),6.69(s,2H,py
rrole ring),7.07−7.17(m,6
H,m,p−C63 ),8.02(s,2H,N=C
H),10.2(br,1H,NH)
【0055】(ナトリウム化合物の合成)シュレンクに
sodium hydrideを取り、ヘキサンで洗浄
して50.8mg(2.12mmol)だけ得られた。
これをTHF10mLに懸濁させた。別のシュレンクに
2,5−bis(2,6−diisopropylph
enyliminomethyl)pyrrole(1
e)を0.934g(2.18mmol)取って、TH
F10mLに溶かした。この溶液をシリンジでsodi
um hydride懸濁液に加えていった。シュレン
クを5mLのTHFで洗い、これも加えた。すると盛ん
に水素が発生している様子が確認できた。黄色透明溶
液。一晩撹拌後に溶媒を減圧留去し、少量のヘキサンで
洗うことによって薄い黄色粉末が得られた。 収量 667.9mg(1.49mmol) 収率 70% 融点 252−257℃1 HNMR(300MHz,C6 6 ,35℃):δ
1.06(d,24H,CH3 ),2.94(sep,
4H,CH(CH3 2 ),6.88(s,2H,py
rrole ring),7.11(brs,6H,P
h),8.13(s,2H,N=CH)
【0056】(トリメチルシリル化合物の合成)シュレ
ンクに{2,5−bis(2,6−diisoprop
ylphenyliminomethyl)pyrro
lyl}Naを661.8mg(1.48mmol)取
り、トルエン10mLに溶かした。薄い黄色透明溶液。
ここへchlorotrimethylsilaneを
0.25mL(1.97mmol)だけ加えた。すると
徐々に白っぽく濁ってきた。一晩撹拌した後、遠心分離
することで塩を除き、溶媒留去をしてヘキサン5mLを
入れて乾固させることで薄い黄色粉末(空気安定)が得
られた。 収量 606.6mg(1.18mmol) 収率 80% 融点 162−178℃1 HNMR(300MHz,C6 6 ,35℃):δ
0.32(s,9H,Si(CH3 3 ,1.17
(d,24H,CH(CH32),3.21(sep,
4H,CH(CH3 2 ),7.07−7.19(m,
6H,Ph),7.14(s,2H,pyrrole
ring),8.17(s,2H,N=CH) IR(KBr/nujor),ν(C≡N),cm-1
1608(s) EI−MASS:513 Anal.Calcd.For C,77.14;H,
9.22;N,8.18.Found C,76.8
6;H,9.35;N,8.23
【0057】(チタントリクロロ錯体の合成)シュレン
クにTiCl4 (thf)2 を73.0mg(0.22
mmol)だけ取り、THF10mLに溶かした。黄色
透明溶液となった。{2,5−bis(2,6−dii
sopropylphenyliminomethy
l)pyrrolyl}Si(CH3 3 を127.9
mg(0.25mmol)だけとり、それをTHF 5
mLに溶かした黄色透明溶液を−78℃でTiCl
4 (thf)2 溶液に加えた。この時点では黄色透明溶
液。徐々に昇温させながら一晩撹拌すると赤褐色透明溶
液となった。溶媒を留去させると赤褐色固体が得られ
た。トルエンには溶け、濃赤褐色となった。一度遠心分
離によって不溶物を除去し、濃縮して−18℃で静置し
ておいたところ、山吹色の沈殿が落ちており、上澄みを
除いて乾固することで山吹色粉末が得られた。 収量 44.5mg(0.075mmol) 収率 34% 融点 227−236℃(dec.)1 HNMR(300MHz,C6 6 ,60℃):δ
1.15(d,24H,CH3 ),3.15(sep,
4H,CH(CH3 2 ),6.72(s,2H,py
rrole ring),7.08−7.17(m,6
H,Ph),7.62(s,2H,N=CH)
【0058】実施例2 ({2,5−bis(2,6−diisopropyl
phenyliminomethyl)pyrroly
l}TiCl3 の合成(塩基を用いた場合の錯体合
成))シュレンクにTiCl4 (thf)2 を42.4
mg(0.127mmol)だけ取り、15mLのTH
Fに溶かして、ドライアイス−エタノールで−78℃に
冷却した。2,5−bis(2,6−diisopro
pylphenyliminomethyl)pyrr
oleを54.9mg(0.124mmol)だけ取
り、そのままシュレンク中へ加えた。pyridine
を0.030mL(29.3mg,0.37mmol)
だけ加えて徐々に昇温させながらおよそ1時間撹拌し
た。この時溶液中に不溶物が発生していた。溶媒をいっ
たん留去してトルエン抽出を行った。遠心分離すること
によって黄色透明溶液が得られ、トルエンを留去してヘ
キサンで洗浄することにより黄色固体が得られた。 収量 13.7mg(0.023mmol) 収率 18%1 HNMR測定により、シリル化合物から得られたチタ
ントリクロロ錯体と同一であることを確認した。
【0059】実施例3 ({2,5−bis(2,6−diisopropyl
phenyliminomethyl)pyrroly
l}ZrCl3 の合成 シュレンクにZrCl4 (thf)2 を44.8mg
(0.119mmol)と2,5−bis(2,6−d
iisopropylphenyliminometh
yl)pyrroleを50.3mg(0.114mm
ol)だけ取り、ドライアイスエタノールで−78℃に
冷却したTHFを20mL加え、triethylam
ineを0.050mL(36.4mg、0.36mm
ol)だけ加えて徐々に昇温させながらおよそ5時間撹
拌した。この時溶液中に不溶物が発生していた。溶媒を
いったん留去してトルエン抽出を行った。遠心分離する
ことによって黄色透明溶液が得られ、トルエンを留去し
てヘキサンで洗浄することにより黄色固体が得られた。 収量 52.7mg(0.083mmol) 収率 69% 融点 190−201℃(dec.)1 HNMR(300MHz,C6 6 ,35℃):δ
1.14(d,24H,CH3 ),3.12(sep,
4H,CH(CH3 2 ),6.60(s,2H,py
rrole ring),7.10−7.18(m,6
H,Ph),7.69(br,2H,N=CH)
【0060】実施例4 ({2,5−bis(2,6−dimethylphe
nyliminomethyl)pyrrolyl}T
iCl3 の合成)シュレンクに2,5−bis(2,6
−dimethylphenyliminomethy
l)pyrroleを163.8mg(0.497mm
ol)だけ取り、10mLのトルエンに溶かしてpyr
idineを0.060mL(58.7mg、0.74
mmol)だけ加えてドライアイス−エタノールで−7
8℃に冷却した。ここへ0.5MのTiCl4 トルエン
溶液を1mL(0.5mmol)加えるとすぐに溶液は
赤褐色に変化した。長時間の撹拌により溶液は黄緑色懸
濁液となり、トルエン抽出をすることによって黄色透明
溶液が得られ、溶媒を留去してヘキサン洗浄することに
よって黄色固体が得られた。 収量 188.1mg(0.390mmol) 収率 78% 融点 >130℃(dec.)1 HNMR(300MHz,C6 6 ,35℃):δ
2.08(s,12H,CH3 ),6.45(s,2
H,pyrrole ring),6.93−7.03
(m,6H,Ph),7.50(br,2H,N=C
H)
【0061】反応例 (エチレンの重合反応)エチレンガスは使用前にdry
column((株)日華精工 DC−A4)により乾
燥してから使用した。今回合成したチタン・ジルコニウ
ム錯体をトルエンに溶かして濃度を5mMにしてから助
触媒として1.66Mのメチルアルミノキサンを過剰量
加えて、1atmでエチレンガスを吹き込むことにより
エチレンの重合反応を行った。反応はすべて2時間行
い、その後メタノールと希塩酸によりクエンチしてメタ
ノールに溶けない分を生成したポリエチレンとして自然
濾過により回収した。得られたポリエチレンは真空ポン
プで減圧乾燥した。はじめに500当量のメチルアルミ
ノキサンを加えて2時間撹拌することで重合反応を行っ
た。以下の表−2に重合反応を行った結果を示す。
【0062】
【表2】
【0063】次に、最も活性の高かったジルコニウム錯
体を用いてメチルアルミノキサンの使用量をさまざまに
変えながらエチレンの重合反応を行った。
【0064】
【表3】
【0065】この結果から今回合成したジルコニウム錯
体において助触媒の量は1000当量用いて重合を行う
場合が最も触媒活性が高かった。
【0066】実施例5 (Al(diiminomethylpyrroly)
Me2 型錯体の合成方法)AlMe3 (1.13mmo
l)のトルエン(1.27mL)溶液を−30℃に冷却
し、これに{( iPr2 6 3 2 pyrr}H配位
子(1e;500mg,1.13mmol)のトルエン
(3.5mL)溶液を滴下した。すぐにメタンの気泡の
発生をともなって反応した。室温に昇温し、室温で30
分間撹拌した。トルエンを留去し、黄色微結晶Al{
iPr2 6 3 2 pyrr}Me2 (2e;55
7mg,1.12mmol)を得た(Scheme
1)。 1H− 1H NOESYスクペクトルにおいて、
Al−CH3 iPr基の間に相関があることから、
N,N,N−3座で配位した構造をとっていることがわ
かる。同様の方法で錯体1a〜1dも合成した。
【0067】
【化10】
【0068】(Al(diiminomethylpy
rrolyl)Me2 型錯体の分析データ) Al{(p−MeOC6 4 2 pyrr}Me2 (2
a)1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.01(s,6
H,Al−CH3 ),3.34(s,6H,OC
3 ),6.74(s,2H,3,4−pyrr),
6.75(m,4H,m−C6 4 ),7.30(m,
4H,o−C6 4 ),7.90(s,2H,N=C
H).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ9.44(q, 1
C-H =144Hz,Al−CH3 ),55.0(q,
1C-H =144Hz,OCH3 ),114.6(d,
1C-H =159Hz,m−C6 4 ),117.4
(d, 1C-H =174Hz,3,4−pyrr),1
22.8(d, 1C-H =159Hz,o−C
6 4 ),140.4(s,2,5−pyrr),14
0.9(s,ipso−C6 4 ),150.2(d,
1C-H =166Hz,N=CH),159.1(s,
p−C6 4 ).
【0069】Al{(p−tol)2 Pyrr}Me2
(2b) quantitative yield.1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.02(s,6
H,Al−CH3 ),2.13(s,6H,Ar−CH
3 ),6.72(s,2H,3,4−pyrr),6.
98(m,4H,m−C6 4 ),7.26(m,4
H,o−C6 4 ),7.92(s,2H,N=C
H).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ9.66(q, 1
C-H =114Hz,Al−CH3 ),20.9(q,
1C-H =126Hz,Ar−CH3 ),117.8
(d, 1C-H =170Hz,3,4−pyrr),1
21.5(d, 1C-H =159Hz,o−C
6 4 ),130.2(d, 1C-H =157Hz,m
−C6 4 ),136.6(s,p−C6 4 ),14
0.4(s,2,5−pyrr),145.4(s,i
pso−C6 4 ),151.3(d, 1 C-H =16
7Hz,N=CH).
【0070】Al{(o−tol)2 Pyrr}Me2
(2c) 94% yield1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.22(s,6
H,Al−CH3 ),2.22(s,6H,Ar−CH
3 ),6.68(s,2H,3,4−pyrr),6.
76(d,2H,6−C6 4 ),7.02(d,2
H,5−C6 4 ),7.03(d,2H,4−C6
4 ),7.03(d,2H,3−C6 4 ),7.56
(s,2H,N=CH).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ10.8(q, 1
C-H =113Hz,Al−CH3 ),18.3(q,
1C-H =127Hz,Ar−CH3 ),118.7
(d, 1C-H =170Hz,3,4−pyrr),1
21.7(d, 1C-H =160Hz,6−C
6 4 ),126.4(d, 1C-H =161Hz,5
−C6 4 ),126.9(d, 1C-H =159H
z,4−C6 4 ),130.9(s,2−C
6 4 ),131.2(d, 1C-H =157Hz,3
−C6 4 ),140.9(s,2.5−pyrr),
148.6(s,1−C 6 4 ),156.3(d, 1
C-H =167Hz,N=CH).
【0071】Al{(xyl)2 pyrr}Me2 (2
d) 87% yield,mp220−225℃(de
c).1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.28(s,6
H,Al−CH3 ),2.16(s,12H,Ar−C
3 ),6.65(s,2H,3,4−pyrr),
6.96(d,6H,C6 3 ),7.33(s,2
H,N=CH).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ9.3(q, 1
C-H =114Hz,Al−CH3 ),18.6(q, 1
C-H =127Hz,Ar−CH3 ),116.0
(d, 1C-H =170Hz,3,4−pyrr),1
25.4(d, 1 C-H =159Hz,p−C
6 3 ),128.5(d, 1C-H =158Hz,m
−C6 3 ),129.6(s,o−C6 3 ),14
0.4(s,2,5−pyrr),148.2(s,i
pso−C6 3 ),158.6(d, 1C- H =16
8Hz,N=CH).
【0072】Al{( iPr2 6 3 2 pyrr}
Me2 (2e) 87.4% yield,mp185−186℃(de
c).1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.22(s,6
H,Al−CH3 ),1.17(d, 3H-H =6.9
Hz,24H,CH(CH3 2 ),3.23(sep
t, 3H-H =6.9Hz,4H,CH(C
3 2 ),6.67(s,2H,3,4−pyr
r),7.15(s,6H,C6 3 ),7.89
(s,2H,N=CH).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ10.4(q, 1
C-H =114Hz,Al−CH3 ),24.5(q,
1C-H =126Hz,CH(CH3 2 ),28.2
(d, 1C-H =128Hz,CH(CH3 2 ),1
18.8(d,1C-H =171Hz,3,4−pyr
r),123.9(d, 1C-H =157Hz,m−C
6 3 ),126.5(d, 1C-H =159Hz,p
−C6 3 ),129.3(s,o−C6 3 ),14
0.7(s,2,5−pyrr),145.5(s,i
pso−C6 3 ),158.0(d, 1C-H =16
7Hz,N=CH). Anal.Calcd For C3244AlN3
C,77.23;H,8.91;N,8.44.Fou
nd:C,77.38;H,8.54;N,8.43.
【0073】(Y{diiminomethylpyr
rolyl}n {N(SiMe3 23-n 型錯体の合
成方法)アルゴン雰囲気下、シュレンク管に、イットリ
ウムトリアミド錯体Y{N(SiMe3 2 3 (38
4mg,0.674mmol)と{( iPrC6 3
2 pyrr}H配位子(1e;672mg,1.35m
mol)をとり、トルエン(5.0mL)を加えて溶か
した。60℃で2時間加温して反応させ、トルエンを留
去した。少量のヘキサンで洗浄し、黄色粉末Y{( i
rC6 3 2 pyrr}2 {N(SiMe3 2
(3)を得た。配位子の種類、当量を変え、同様にして
合成し、以下の図の様なイットリウム錯体を合成した。
【0074】
【化11】
【0075】(Y{diiminomethylpyr
rolyl}n {N(SiMe3 23-n 型錯体の分
析データ) Y{( iPr2 6 3 2pyrr}2 {N(SiM
3 2 }(3) 96.7% yield.1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.30(s,1
8H,SiMe3 ),0.45(d,6H,CH(CH
3 2 (n)),1.01(d,6H,CH(CH3
2 (n)),1.15(d,6H,CH(CH3
2 (c)),1.18(d,6H,CH(CH3
2 (c)),1.19(d,6H,CH(CH3
2 (n)),1.28(d,6H,CH(CH3
2 (c)),1.30(d,6H,CH(CH3
2 (n)),1.77(d,6H,CH(CH3
2 (c)),2.31(sept,2H,CH(C
3 2 (n)),2.68(sept,2H,CH
(CH3 2 (n)),3.13(sept,2H,C
H(CH3 2 (c)),3.62(sept,2H,
CH(CH3 2 (c)),5.62(d, 3H-H
3.7Hz,2H,4−pyrr(n)),6.18
(d, 3H-H =3.7Hz,2H,3−pyrr
(c)),7.20(m,12H,C6 3 ),7.3
7(s,2H,N=CH(c)),8.21(s,2
H,N=CH(n)).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ 5.0(q, 1
C-H =118Hz,SiMe3 ),21.9,22.
4,23.3,23.5,23.8,24.6,25.
9,and26.1(q, 1C-H =121−126H
z,CH(CH 3 2 ),27.4,27.9,29.
6,and30.2(q, 1C-H =127−129H
z,CH(CH3 2 ),117.2(d, 1C-H
174Hz,4−pyrr(n)),122−128
(d, 1C-H =157−159Hz,6sets o
f p−and m−C6 3 ),125.8(d, 1
C- H =172Hz,3−pyrr(C)),134.
9(s,2.5−pyrr),135.4,137.
1,141.0,and141.4(s,o−C
6 3),144.7(s,ipso−C6 3 ),1
46.7(s,2.5−pyrr),148.5(s,
ipso−C6 3 ),153.7(d, 1C-H =1
70Hz,N=CH(n)),165.9(d, 1
C-H =164Hz,N=CH(c)). The 2D 1H− 1H NOESY spectru
m indicateneghboring prot
ons in the molecule,c.g.
(SiMe3 ,N=CH(n)),(N=CH(c),
3−pyrr(c)),(SiMe3 ,methyl
group of aryl group on me
tal−bound nitrogen atom),
andso on.
【0076】Y{(p−MeOC6 4 2 pyrr}
{N(SiMe3 2 2 (4)1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.29(s,3
6H,SiMe3 ),3.33(s,6H,OC
3 ),6.63(s,2H,3,4−pyrr),
6.87(d,4H,m−C6 4 ),7.30(d,
4H,o−C6 4 ),7.71(s,2H,N=C
H).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ5.9(SiMe
3 ),55.2(OCH3 ),114.8(m−C6
4 ),118.7(3,4−pyrr),124.1
(o−C6 4 ),142.6(s,2,5−pyr
r),143.7(s,ipso−C6 4 ),15
9.2(s,p−C6 4 ),160.6(br,N=
CH).
【0077】Y{(p−MeOC6 4 2 pyrr}
2 {N(SiMe3 2 (5)1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.11(s,8
H,SiMe3 ),3.30(s,12H,OC
3 ),6.68(d,18H,m−C6 4 ),6.
79(s,4H,3,4−pyrr),6.84(b
r,8H,o−C6 4 ),7.91(br,4H,N
=CH).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ4.9(q, 1
C-H =116Hz,SiMe3 ),55.1(q, 1
C-H =143Hz,OCH3 ),114.0(d, 1
C-H =160Hz,m−C6 4 ),118.3(d,
1C-H =167Hz,3,4−pyrr),123.
6(d, 1C-H =160Hz,o−C 6 4 ),14
3.7(s,2,5−pyrr),145.0(s,i
pso−C6 4 ),158.3(s,p−C
6 4 ),158.4(br,N=CH).
【0078】Y{(p−MeOC6 4 2 pyrr}
3 (6)1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ3.37(s,1
8H,OCH3 ),6.31(d,12H,o−C6
4 ),6.58(s,6H,3,4−pyrr),6.
76(d,12H,m−C6 4 ),7.61(s,6
H,N=CH).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ55.2(q, 1
C-H =143Hz,OCH3 ),113.6(d, 1
C-H =158Hz,m−C6 4 ),116.9
(d, 1C-H =168Hz,3,4−pyrr),1
23.5(d, 1 C-H =159Hz,o−C
6 4 ),143.0(s,2,5−pyrr),14
6.9(s,ipso−C6 4 ),,157.6
(s,p−C6 4 ),160.2(d, 1C-H =1
60.2Hz,N=CH).
【0079】Y{(xylyl)2 pyrr}{N(S
iMe3 2 2 (7) quantitative yield.1 HNMR(C6 6 ,35℃);δ0.23(s,3
6H,SiMe3 ),2.33(s,12H,Ar−C
3 ),6.54(s,2H,3,4−pyrr),
7.00(s,6H,C6 3 ),7.34(s,2
H,N=CH).13 CNMR(C6 6 ,35℃):δ5.5(q, 1
C-H =117Hz,SiMe3 ),21.7(q, 1
C-H =127Hz,Ar−CH3 ),119.1(d,
1C-H =170Hz,3,4−pyrr),125.
9(d, 1C- H =160Hz,p−C6 3 ),12
9.1(d, 1C-H =159Hz,m−C6 3 ),
130.3(s,o−C6 3 ),142.0(s,
2,5−pyrr),151.2(s,ipso−C6
3 ),164.9(d, 1C-H=164Hz,N=
CH). The 2D 1H− 1H NOESY spectru
m indicateneighboring pro
tons in the molecule,e.g.
(SiMe3 ,Ar−CH3 ),(SiMe3 ,C6
3 ),(Ar−CH3 ,C6 3 ),(Ar−CH3
N=CH),(N=CH,3,4−pyrr).
【0080】
【発明の効果】本発明は新規な遷移金属錯体化合物を提
供するものであり、この化合物を含む触媒をα−オレフ
ィンの重合反応に用いることにより、押出成形や射出成
形が可能な高分子量で且つ高融点のオレフィン重合体を
高収率で得ることが可能となる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C069 AC06 AC07 BB02 BB42 4J028 AA01A AB01A AC01A AC10A AC28A AC31A AC39A AC41A AC42A AC44A AC46A AC47A AC48A BA00A BA01B BA02B BA03B BB00A BB01B BB02B BB03B BC12B BC25B BC26B BC29B CA14C CA16C CA18C CA19C CB01C CB86C EB01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB09 EB10 EB12 EB13 EB14 EB22 EB23 EB25 EC01 EC02 FA01 FA02 FA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 置換又は無置換の2,5−ジイミノメチ
    ルピロール骨格を有する配位子を少なくとも1つ有する
    金属錯体化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I)で表される請求項1に
    記載の金属錯体化合物。 【化1】 (一般式(I)中、Nは窒素原子であり、Mは周期表の
    第3〜10族の遷移金属、アルミニウム及びランタノイ
    ド系列から選ばれる元素であり、X1 〜X3 及びR1
    6 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、
    炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素
    含有炭化水素基、1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭
    素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又は炭素数1〜2
    0の窒素含有炭化水素基を示し、R3 とR4 は炭素数2
    〜6の炭素鎖で縮環していてもよく、nは1から3の整
    数、k、l、mは0〜3の整数であり、1≦(k+l+
    m+n)≦5を満たす。)
  3. 【請求項3】 Mが周期表の第3〜5族から選ばれる遷
    移金属、アルミニウム、又はランタノイド金属である請
    求項1又は2に記載の金属錯体化合物。
  4. 【請求項4】 MがAl、Y、Zr及びTiから選ばれ
    る元素である請求項1〜3のいずれかに記載の金属錯体
    化合物。
  5. 【請求項5】 X1 ,X2 ,X3 が、それぞれ独立して
    水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル
    基、アルコキシ基及び炭素数2〜20のジアルキルアミ
    ド基から選ばれるものである請求項1〜4のいずれかに
    記載の金属錯体化合物。
  6. 【請求項6】 R1 〜R6 は、それぞれ独立して、水素
    原子、炭素数1から20の置換されていてもよい炭化水
    素基、ヘテロ原子基及びハロゲン原子から選ばれるもの
    である請求項1〜5のいずれかに記載の金属錯体化合
    物。
  7. 【請求項7】 R1 及びR6 が、それぞれ独立して炭素
    数6〜20の置換されていてもよい芳香族炭化水素基か
    ら選ばれるものである請求項6に記載の金属錯体化合
    物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の金属錯
    体化合物を含むことを特徴とするα−オレフィン重合用
    触媒。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の触媒とα−オレフィン
    とを接触させて重合又は共重合を行うことを特徴とする
    α−オレフィン重合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の方法により得られた
    α−オレフィン重合体。
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