JP2001261507A - 抗菌性組成物及び抗菌加工製品 - Google Patents

抗菌性組成物及び抗菌加工製品

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JP2001261507A JP2000074369A JP2000074369A JP2001261507A JP 2001261507 A JP2001261507 A JP 2001261507A JP 2000074369 A JP2000074369 A JP 2000074369A JP 2000074369 A JP2000074369 A JP 2000074369A JP 2001261507 A JP2001261507 A JP 2001261507A
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仁美 堀江
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公博 牧野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被処理物に変色を生ずることのない抗菌性組成
物及び該抗菌性組成物により処理された抗菌加工製品を
提供する。 【解決手段】一般式[1]で表されるジメチロールカル
ボン酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする抗
菌性組成物、並びに、該組成物により処理され、100
〜230℃で熱処理されてなることを特徴とするセルロ
ース系の抗菌加工製品。ただし、Rは、炭素数1〜16
のアルキル基であり、Mは、水素、金属又はアンモニウ
ムである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性組成物及び
抗菌加工製品に関する。さらに詳しくは、本発明は、被
処理物に変色を生ずることのない抗菌性組成物及び該抗
菌性組成物により処理された抗菌加工製品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、繊維上の菌の繁殖を防止する目的
で、繊維、紙、木材などを抗菌剤により処理した各種の
製品が販売されている。抗菌剤としては、塩化ベンザル
コニウム、グルコン酸クロロヘキシジンなどのカチオン
系抗菌剤、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、これらの塩など
のアニオン系抗菌剤、銀、亜鉛などをゼオライトなどに
担持した金属系抗菌剤などが用いられている。しかし、
これらの従来の抗菌剤は、熱による黄変や酸化による変
色などを起こしやすく、白色ないし淡色の製品に使用す
ることは困難であった。このために、被処理物に変色を
生ずることのない抗菌性組成物が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、被処理物に
変色を生ずることのない抗菌性組成物及び該抗菌性組成
物により処理された抗菌加工製品を提供することを目的
としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2−位置に2個
のヒドロキシメチル基を有する脂肪族カルボン酸又はそ
の塩を用いて処理することにより、被処理物に変色を生
ずることなく、抗菌性を付与し得ることを見いだし、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(1)一般式[1]で表されるジメチロ
ールカルボン酸及び/又はその塩を含有することを特徴
とする抗菌性組成物、
【化3】 (ただし、式中、Rは、炭素数1〜16のアルキル基で
あり、Mは、水素、金属又はアンモニウムである。)、
(2)一般式[1]で表されるジメチロールカルボン酸
及び/又はその塩を含有する組成物により処理され、1
00〜230℃で熱処理されてなることを特徴とするセ
ルロース系の抗菌加工製品、
【化4】 (ただし、式中、Rは、炭素数1〜16のアルキル基で
あり、Mは、水素、金属又はアンモニウムである。)、
及び、(3)一般式[1]で表されるジメチロールカル
ボン酸及び/又はその塩を0.001〜20重量%含有
する第2項記載の抗菌加工製品、を提供するものであ
る。さらに、本発明の好ましい態様として、(3)金属
が、長周期型周期表第1A族、第1B族、第2A族又は
第2B族の金属である第1項記載の抗菌性組成物、及
び、(4)金属が、長周期型周期表第1A族、第1B
族、第2A族又は第2B族の金属である第2項記載の抗
菌加工製品、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性組成物は、一般式
[1]で表されるジメチロールカルボン酸及び/又はそ
の塩を含有する。本発明の抗菌加工製品は、一般式
[1]で表されるジメチロールカルボン酸及び/又はそ
の塩を含有する組成物により処理され、100〜230
℃で熱処理されてなるセルロース系の製品である。
【化5】 一般式[1]において、Rは、炭素数1〜16のアルキ
ル基であり、Mは、水素、金属又はアンモニウムであ
る。炭素数1〜16のアルキル基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基などを挙げることができる。これらの中で、メチル基
及びエチル基が特に好ましい。金属は、カルボキシレー
トイオンと塩を形成するカチオンとなり得る金属であれ
ば特に制限はなく、例えば、ナトリウム、カリウム、マ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、
マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、タ
リウム、鉛などを挙げることができる。これらの中で、
長周期型周期表第1A族、第1B族、第2A族及び第2
B族の金属が好ましく、ナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウム、銅及び亜鉛が特に好ましい。
【0006】アンモニウムとしては、アンモニア、メチ
ルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミンなどの脂肪族アミンに由来するアンモニウム、アニ
リン、トルイジン、N−メチルアニリン、N,N−ジメ
チルアニリンなどの芳香族アミンに由来するアンモニウ
ム、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレ
ンジアミンなどの多官能アミンに由来するアンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、エチルトリメチルアンモニウム、プロピルトリメ
チルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ペ
ンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリメチルア
ンモニウム、ヘプチルトリメチルアンモニウム、オクチ
ルトリメチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニ
ウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、テトラデシル
トリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアン
モニウム、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、
ヒドロキシエチルブチルジメチルアンモニウム、ヒドロ
キシエチルオクチルジメチルアンモニウム、ヒドロキシ
エチルデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシエチル
ドデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシエチルテト
ラデシルジメチルアンモニウム、ヒドロキシエチルヘキ
サデシルジメチルアンモニウムなどの四級アンモニウム
などを挙げることができる。本発明においては、ピリジ
ンなどに由来するピリジニウム、キノリン、オキシキノ
リンなどに由来するキノリニウムも、アンモニウムに含
める。
【0007】金属として、マグネシウム、カルシウム、
亜鉛、銅などの多価イオンを形成する金属を用いたと
き、1個の金属イオンと複数個のジメチロールカルボン
酸の分子が結合する。例えば、金属が亜鉛であるとき、
式[2]で表される塩が形成される。
【化6】 本発明においては、このような化合物も仮想的に式
[3]で表される化合物として、一般式[1]で表され
るジメチロールカルボン酸塩に含める。
【化7】 また、アンモニウムを形成するアミンとして多官能アミ
ンを用いたとき、1個の多官能アミン分子と複数個のジ
メチロールカルボン酸の分子が結合する。例えば、アミ
ンがエチレンジアミンであるとき、式[4]で表される
アンモニウム塩が形成される。
【化8】 本発明においては、このような化合物も仮想的に式
[5]で表される化合物として、一般式[1]で表され
るジメチロールカルボン酸塩に含める。
【化9】
【0008】本発明の抗菌性組成物の形態に特に制限は
ないが、一般式[1]で表されるジメチロールカルボン
酸又はその塩が水溶性である場合は、水溶液であること
が好ましい。一般式[1]で表されるジメチロールカル
ボン酸又はその塩が非水溶性である場合は、水分散液又
は有機溶媒溶液であることが好ましい。一般式[1]で
表されるジメチロールカルボン酸又はその塩の水分散液
を調製する方法に特に制限はなく、例えば、タワーミ
ル、アトライター、ビスコミル、サンドミル、アニュラ
ーミルなどを用いることができる。本発明の抗菌性組成
物は、セルロース系製品に適用することが好ましい。本
発明組成物を適用するセルロース系製品としては、例え
ば、綿、麻、カポックなどの天然セルロース系繊維、ビ
スコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、テンセルな
どの再生セルロース系繊維、アセテートなどの半合成セ
ルロース系繊維、これらのセルロース系繊維と合成繊維
との混繊糸、混紡糸などの複合糸、木材、紙、セロハン
などのセルロース系製品などを挙げることができる。本
発明において、一般式[1]で表されるジメチロールカ
ルボン酸及び/又はその塩を含有する組成物によりセル
ロース系製品を処理する方法に特に制限はなく、例え
ば、パディング、浸漬、コーティング、高温高圧含浸
法、スプレーなどを挙げることができる。
【0009】本発明においては、一般式[1]で表され
るジメチロールカルボン酸及び/又はその塩を含有する
組成物で処理されたセルロース系製品を100〜230
℃、好ましくは110〜200℃で熱処理する。熱処理
時間に特に制限はないが、0.1〜10分であることが
好ましく、0.5〜5分であることがより好ましい。熱
処理温度が100℃未満であると、抗菌性が十分に発現
しないおそれがある。熱処理温度が230℃を超える
と、セルロース系製品に劣化を生ずるおそれがある。本
発明の抗菌加工製品は、一般式[1]で表されるジメチ
ロールカルボン酸及び/又はその塩を0.001〜20
重量%含有することが好ましく、0.01〜10重量%
含有することがより好ましい。一般式[1]で表される
ジメチロールカルボン酸及び/又はその塩の含有量が
0.001重量%未満であると、抗菌性が不足するおそ
れがある。一般式[1]で表されるジメチロールカルボ
ン酸及び/又はその塩の含有量が20重量%を超える
と、製品の風合が損なわれるおそれがある。本発明の抗
菌性組成物のセルロース系製品への適用に際しては、グ
リオキザール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹
脂などを併用することができる。これらの樹脂の併用に
より、抗菌加工製品の耐洗濯性を高め、衣料などの洗濯
後の抗菌性を維持することができる。樹脂の使用量は、
要求される洗濯条件や風合などに応じて適宜選択するこ
とができる。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、抗菌加工製品の評価は下記の方法により行った。 (1)抗菌性の評価 JIS L 1902:1998「繊維製品の抗菌性試験
方法」に準じて、試験菌として黄色ブドウ状球菌(St
aphylococcus aureus ATCC 6
538P)、肺炎桿菌(Klebsiella pne
umoniaeATCC 4352)及び大腸菌(Es
cherichia coli IFO 3301)を用
いて試験を行い、殺菌活性値にて評価する。殺菌活性値
とは、無加工試料の接種直後の生菌数の常用対数値よ
り、加工試料の18時間培養後の生菌数の常用対数値を
減じた値である。 (2)白度の評価 測色機[ミノルタ(株)、CM−3700d]を用い、ハ
ンター白度を測定する。 実施例1 2,2−ジメチロールブタン酸アンモニウムの50重量
%水溶液を調製して、抗菌性組成物を得た。この抗菌性
組成物を、抗菌性組成物Aとする。 実施例2 2,2−ジメチロールブタン酸亜鉛50g、高級アルコ
ールのエチレンオキサイド付加物[(株)日本触媒、ソフ
タノール150]2g及び水48gを混合し、サンドミ
ル[五十嵐機械製造(株)、サンドブラインダー]を用い
て分散して、2,2−ジメチロールブタン酸亜鉛の50
重量%水分散液を得た。この抗菌性組成物を、抗菌性組
成物Bとする。 比較例1 塩化ベンザルコニウムの50重量%水溶液を調製して、
抗菌性組成物を得た。この抗菌性組成物を、抗菌性組成
物aとする。 比較例2 デヒドロ酢酸ナトリウムの50重量%の水溶液を調製し
て、抗菌性組成物を得た。この抗菌性組成物を、抗菌性
組成物bとする。 実施例3 抗菌性組成物A1重量%を含有する処理浴を調製し、綿
ブロード白布を1ディップ/1ニップ、ピックアップ約
70重量%でパディング処理し、120℃で2分間乾燥
したのち、150℃で1分間キュアし、抗菌加工綿ブロ
ード白布を得た。この抗菌加工綿ブロード白布は、2,
2−ジメチロールブタン酸アンモニウム0.35重量%
を含有していた。殺菌活性値は、黄色ブドウ状球菌は
2.9であり、肺炎桿菌は1.5であり、大腸菌は1.4
であった。白度は、88であった。 実施例4〜5 抗菌性組成物A5重量%又は10重量%を含有する処理
浴を用いた以外は、実施例3と同様にして、抗菌加工綿
ブロード白布を作製し、評価を行った。 実施例6〜8 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物Bを用いた以
外は、実施例3〜5と同様にして、抗菌加工綿ブロード
白布を作製し、評価を行った。 比較例3 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物aを用いた以
外は、実施例3と同様にして、抗菌加工綿ブロード白布
を作製し、評価を行った。この抗菌加工綿ブロード白布
は、塩化ベンザルコニウム0.35重量%を含有してい
た。殺菌活性値は、黄色ブドウ状球菌は3.0以上であ
り、肺炎桿菌は2.5であり、大腸菌は2.4であった。
白度は、79であった。 比較例4〜5 抗菌性組成物a5重量%又は10重量%を含有する処理
浴を用いた以外は、比較例3と同様にして、抗菌加工綿
ブロード白布を作製し、評価を行った。 比較例6〜8 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物bを用いた以
外は、実施例3〜5と同様にして、抗菌加工綿ブロード
白布を作製し、評価を行った。 比較例9 実施例3に用いた未加工の綿ブロード白布を用いて、抗
菌性と白度の評価を行った。殺菌活性値は、黄色ブドウ
状球菌は−2.9以下であり、肺炎桿菌は−2.9以下で
あり、大腸菌は−2.8以下であった。白度は、88で
あった。実施例3〜8及び比較例3〜9の結果を、第1
表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】第1表に見られるように、2,2−ジメチ
ロールブタン酸塩を含有する本発明の抗菌性組成物を含
む処理浴で処理した実施例3〜8の抗菌加工綿ブロード
白布は、優れた抗菌性を有し、白度も比較例9の未加工
布とほぼ同じであって黄変を生じていない。これに対し
て、塩化ベンザルコニウムを含む処理浴で処理した比較
例3〜5の抗菌加工綿ブロード布は、抗菌性には優れて
いるが、白度が低下して黄変を生じている。デヒドロ酢
酸ナトリウムを含む処理浴で処理した比較例6〜8の抗
菌加工綿ブロード布は、処理浴濃度が低い場合は抗菌性
がやや弱く、また、白度が低下して黄変を生じている。 実施例9 抗菌性組成物A1重量%を含有する処理浴を調製し、綿
ブロード白布を1ディップ/1ニップ、ピックアップ約
70重量%でパディング処理し、120℃で2分間乾燥
して、抗菌加工綿ブロード白布を得た。この抗菌加工綿
ブロード白布は、2,2−ジメチロールブタン酸アンモ
ニウム0.35重量%を含有していた。殺菌活性値は、
黄色ブドウ状球菌は1.5であり、肺炎桿菌は0.8であ
り、大腸菌は0.7であった。 実施例10 乾燥を150℃で2分間行った以外は、実施例9と同様
にして、抗菌加工綿ブロード白布を作製し、評価を行っ
た。 実施例11 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物Bを用いた以
外は、実施例9と同様にして、抗菌加工綿ブロード白布
を作製し、評価を行った。 実施例12 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物Bを用い、乾
燥を150℃で2分間行った以外は、実施例9と同様に
して、抗菌加工綿ブロード白布を作製し、評価を行っ
た。 比較例10 乾燥を80℃で4分間行った以外は、実施例9と同様に
して、抗菌性組成物Aを用い、抗菌加工綿ブロード白布
を作製し、評価を行った。この抗菌加工綿ブロード白布
は、2,2−ジメチロールブタン酸アンモニウム0.35
重量%を含有していた。殺菌活性値は、黄色ブドウ状球
菌は−0.6であり、肺炎桿菌は−2.1であり、大腸菌
は−2.5であった。 比較例11 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物Bを用いた以
外は、比較例10と同様にして、抗菌加工綿ブロード白
布を作製し、評価を行った。 比較例12 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物aを用いた以
外は、比較例7と同様にして、80℃で4分間乾燥し、
抗菌加工綿ブロード白布を作製し、評価を行った。 比較例13 乾燥を120℃で2分間行った以外は、比較例12と同
様にして、抗菌加工綿ブロード白布を作製し、評価を行
った。 比較例14 乾燥を150℃で2分間行った以外は、比較例12と同
様にして、抗菌加工綿ブロード白布を作製し、評価を行
った。 比較例15〜17 抗菌性組成物aの代わりに、抗菌性組成物bを用いた以
外は、比較例12〜14と同様にして、抗菌加工綿ブロ
ード白布を作製し、評価を行った。実施例9〜12及び
比較例10〜17の結果を、第2表に示す。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】第2表に見られるように、2,2−ジメチ
ロールブタン酸アンモニウムを含有する本発明の抗菌性
組成物を含む処理浴で処理し、120℃で乾燥した実施
例9の抗菌加工綿ブロード白布は良好な抗菌性を有し、
150℃で乾燥した実施例10の抗菌加工綿ブロード白
布はさらに優れた抗菌性を有している。2,2−ジメチ
ロールブタン酸亜鉛を含有する本発明の抗菌性組成物を
含む処理浴で処理した実施例11〜12の抗菌加工綿ブ
ロード白布は、120℃乾燥品、150℃乾燥品ともに
優れた抗菌性を有している。これに対して、同様な処理
浴で処理しても、乾燥温度が80℃である比較例10〜
11の抗菌加工綿ブロード白布は、120℃乾燥品に比
べて、抗菌性が劣っている。塩化ベンザルコニウムを含
む処理浴で処理した比較例12〜14の抗菌加工綿ブロ
ード白布及びデヒドロ酢酸ナトリウムを含む処理浴で処
理した比較例15〜17の抗菌加工綿ブロード白布に
は、このような乾燥温度の差による抗菌性の差は認めら
れない。 実施例13 抗菌性組成物A1重量%を含有する処理液を調製し、ろ
紙(JIS P3801、5種C)にスプレー処理し、
ドラム乾燥機を用いて150℃で1分間乾燥し、抗菌加
工ろ紙を得た。この抗菌加工ろ紙は、2,2−ジメチロ
ールブタン酸アンモニウム0.35重量%を含有してい
た。殺菌活性値は、黄色ブドウ状球菌は3.0以上であ
り、肺炎桿菌は2.5であり、大腸菌は2.5であった。
白度は、85であった。 実施例14〜15 抗菌性組成物A5重量%又は10重量%を含有する処理
液を用いた以外は、実施例13と同様にして、抗菌加工
ろ紙を作製し、評価を行った。 実施例16〜18 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物Bを用いた以
外は、実施例13〜15と同様にして、抗菌加工ろ紙を
作製し、評価を行った。 比較例18 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物aを用いた以
外は、実施例13と同様にして、抗菌加工ろ紙を作製
し、評価を行った。この抗菌加工ろ紙は、塩化ベンザル
コニウム0.35重量%を含有していた。殺菌活性値
は、黄色ブドウ状球菌は3.0以上であり、肺炎桿菌は
2.9であり、大腸菌は2.9であった。白度は、81で
あった。 比較例19〜20 抗菌性組成物a5重量%又は10重量%を含有する処理
液を用いた以外は、比較例18と同様にして、抗菌加工
ろ紙を作製し、評価を行った。 比較例21〜23 抗菌性組成物Aの代わりに、抗菌性組成物bを用いた以
外は、実施例13〜15と同様にして、抗菌加工ろ紙を
作製し、評価を行った。 比較例24 実施例13に用いた未加工のろ紙を用いて、抗菌性と白
度の評価を行った。殺菌活性値は、黄色ブドウ状球菌は
−2.9以下であり、肺炎桿菌は−2.9以下であり、大
腸菌は−2.8以下であった。白度は、85であった。
実施例13〜18及び比較例18〜24の結果を、第3
表に示す。
【0017】
【表5】
【0018】
【表6】
【0019】第3表に見られるように、2,2−ジメチ
ロールブタン酸塩を含有する本発明の抗菌性組成物を含
む処理液で処理した実施例13〜18の抗菌加工ろ紙
は、優れた抗菌性を有し、白度も比較例24の未加工紙
と同じであって黄変を生じていない。これに対して、塩
化ベンザルコニウムを含む処理浴で処理した比較例18
〜20の抗菌加工ろ紙は、抗菌性には優れているが、白
度が低下して黄変を生じている。デヒドロ酢酸ナトリウ
ムを含む処理浴で処理した比較例21〜23の抗菌加工
ろ紙は、処理液濃度が低い場合は抗菌性がやや弱く、ま
た、白度が低下して黄変を生じている。
【0020】
【発明の効果】本発明の抗菌性組成物は、ジメチロール
カルボン酸及び/又はその塩を含有するために、熱処理
により抗菌活性が顕著に発現し、変色のない抗菌加工製
品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 公博 福井県福井市文京4丁目23番1号 日華化 学株式会社内 Fターム(参考) 4F006 AA02 AB64 BA17 4H011 AA02 BA01 BB06 BC03 BC08 DA13 DA14 DD06 DE03 DE17 DG02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1]で表されるジメチロールカル
    ボン酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする抗
    菌性組成物。 【化1】 (ただし、式中、Rは、炭素数1〜16のアルキル基で
    あり、Mは、水素、金属又はアンモニウムである。)
  2. 【請求項2】一般式[1]で表されるジメチロールカル
    ボン酸及び/又はその塩を含有する組成物により処理さ
    れ、100〜230℃で熱処理されてなることを特徴と
    するセルロース系の抗菌加工製品。 【化2】 (ただし、式中、Rは、炭素数1〜16のアルキル基で
    あり、Mは、水素、金属又はアンモニウムである。)
  3. 【請求項3】一般式[1]で表されるジメチロールカル
    ボン酸及び/又はその塩を0.001〜20重量%含有
    する請求項2記載の抗菌加工製品。
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JP2007063143A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Nikko Chemical Co Ltd 皮膚外用剤および皮膚外用剤の抗菌・防腐方法

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