JP2001261306A - 水素製造方法 - Google Patents
水素製造方法Info
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- JP2001261306A JP2001261306A JP2000076108A JP2000076108A JP2001261306A JP 2001261306 A JP2001261306 A JP 2001261306A JP 2000076108 A JP2000076108 A JP 2000076108A JP 2000076108 A JP2000076108 A JP 2000076108A JP 2001261306 A JP2001261306 A JP 2001261306A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】炭化水素を原料とし、小型のPSA装置を用い
て、水素を製造しうる技術を提供することを主な目的と
する。 【解決手段】炭化水素原料を改質して、水素を主成分と
する改質ガスを発生させる改質工程とPSA法により改質
ガスから水素を選択的に分離する工程とを備えた水素製
造方法において、改質ガス中の一酸化炭素を酸化および
/またはメタン化するCO除去工程を併せて備えたことを
特徴とする水素製造方法。
て、水素を製造しうる技術を提供することを主な目的と
する。 【解決手段】炭化水素原料を改質して、水素を主成分と
する改質ガスを発生させる改質工程とPSA法により改質
ガスから水素を選択的に分離する工程とを備えた水素製
造方法において、改質ガス中の一酸化炭素を酸化および
/またはメタン化するCO除去工程を併せて備えたことを
特徴とする水素製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素を原料と
する水素の製造方法に関する。
する水素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水素製造装置では、原料炭化水素
を改質装置で水蒸気により改質し、改質ガスをPSA装置
に供給して、99.999%程度の高純度水素と不純物を多く
含むPSAオフガスとに分離している。
を改質装置で水蒸気により改質し、改質ガスをPSA装置
に供給して、99.999%程度の高純度水素と不純物を多く
含むPSAオフガスとに分離している。
【0003】改質装置の構成は、原料炭化水素の種類に
応じて異なり、例えばメタノールを原料とする場合に
は、水蒸気改質器のみである。一方、都市ガスを原料と
する場合には、改質装置は、脱硫器、水蒸気改質器およ
びCO変成器を主な機器要素としてから構成される。
応じて異なり、例えばメタノールを原料とする場合に
は、水蒸気改質器のみである。一方、都市ガスを原料と
する場合には、改質装置は、脱硫器、水蒸気改質器およ
びCO変成器を主な機器要素としてから構成される。
【0004】都市ガスを原料とする場合には、まず都市
ガス中に含まれる硫黄成分を脱硫器で脱硫した後、脱硫
されたガスと水蒸気とを水蒸気改質器に供給し、水蒸気
改質触媒の存在下で水素リッチなガスに改質する。水蒸
気改質器を出た改質ガスは、CO変成器に送られ、ここで
改質ガス中の一酸化炭素と水とが反応して、水素と二酸
化炭素に変成される。CO変成器で得られた生成ガスは、
公知の吸着剤(活性炭、カーボンモレキュラーシーブな
どの炭素質吸着剤;シリカゲル、活性アルミナ、白土、
ゼオライトなどのシリカ-アルミナ系吸着剤など)を充填
したPSA装置に供給され、高純度の製品水素と不純物を
多く含むPSAオフガスとに分離される。このPSAオフガス
は、オフガスドラムに貯蔵され、必要に応じて、オフガ
スブロワーにより改質器の加熱用燃料などとして利用さ
れる。
ガス中に含まれる硫黄成分を脱硫器で脱硫した後、脱硫
されたガスと水蒸気とを水蒸気改質器に供給し、水蒸気
改質触媒の存在下で水素リッチなガスに改質する。水蒸
気改質器を出た改質ガスは、CO変成器に送られ、ここで
改質ガス中の一酸化炭素と水とが反応して、水素と二酸
化炭素に変成される。CO変成器で得られた生成ガスは、
公知の吸着剤(活性炭、カーボンモレキュラーシーブな
どの炭素質吸着剤;シリカゲル、活性アルミナ、白土、
ゼオライトなどのシリカ-アルミナ系吸着剤など)を充填
したPSA装置に供給され、高純度の製品水素と不純物を
多く含むPSAオフガスとに分離される。このPSAオフガス
は、オフガスドラムに貯蔵され、必要に応じて、オフガ
スブロワーにより改質器の加熱用燃料などとして利用さ
れる。
【0005】しかしながら、従来の水素製造技術では、
水素リッチな改質ガスからCO2、メタン、H2O、COなどを
PSA装置で除去して高純度な水素を得るに際し、COの除
去が困難であるため、非常に大型のPSA装置を必要とす
るという問題がある。
水素リッチな改質ガスからCO2、メタン、H2O、COなどを
PSA装置で除去して高純度な水素を得るに際し、COの除
去が困難であるため、非常に大型のPSA装置を必要とす
るという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明では、
小型のPSA装置を用いて、高純度の水素を製造しうる技
術を提供することを主な目的とする。
小型のPSA装置を用いて、高純度の水素を製造しうる技
術を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点に留意しつつ研究を重ねた結果、水
蒸気による炭化水素の改質ガス中の一酸化炭素を予め酸
化および/またはメタン化した後、該改質ガスをPSA装
置による処理に供する場合には、上記の課題を達成しう
ることを見出した。
な従来技術の問題点に留意しつつ研究を重ねた結果、水
蒸気による炭化水素の改質ガス中の一酸化炭素を予め酸
化および/またはメタン化した後、該改質ガスをPSA装
置による処理に供する場合には、上記の課題を達成しう
ることを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、下記の水素製造方法
を提供する。 1.炭化水素原料を水蒸気改質して、水素を主成分とす
る改質ガスを発生させる改質工程とPSA法により改質ガ
スから水素を回収する工程とを備えた水素製造方法にお
いて、改質ガス中の一酸化炭素を酸化および/またはメ
タン化するCO除去工程を併せて備えたことを特徴とする
水素製造方法。
を提供する。 1.炭化水素原料を水蒸気改質して、水素を主成分とす
る改質ガスを発生させる改質工程とPSA法により改質ガ
スから水素を回収する工程とを備えた水素製造方法にお
いて、改質ガス中の一酸化炭素を酸化および/またはメ
タン化するCO除去工程を併せて備えたことを特徴とする
水素製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明をさらに詳細に説明する。
発明をさらに詳細に説明する。
【0010】図1は、従来の水素製造装置の概要を示す
フローチャートである。従来の水素製造装置において
は、原料炭化水素は、水蒸気とともに改質装置に供給さ
れ、水素リッチなガスに改質される。改質装置は、原料
炭化水素が都市ガスである場合には、主に脱硫器/水蒸
気改質器/CO変成器などにより構成されており、原料炭
化水素がメタノールである場合には、水蒸気改質器から
なっている。
フローチャートである。従来の水素製造装置において
は、原料炭化水素は、水蒸気とともに改質装置に供給さ
れ、水素リッチなガスに改質される。改質装置は、原料
炭化水素が都市ガスである場合には、主に脱硫器/水蒸
気改質器/CO変成器などにより構成されており、原料炭
化水素がメタノールである場合には、水蒸気改質器から
なっている。
【0011】以下、原料炭化水素が都市ガスである場合
について、より詳細に説明すると、原料炭化水素は、硫
黄成分(付臭剤に由来する)を含むので、改質装置の一部
を構成する公知の脱硫器(例えば、Ni/Mo系触媒とZnO系
触媒とを組み合わせて使用)により脱硫された後、水蒸
気と混合されて水蒸気改質器に供給され、公知の水蒸気
改質触媒(例えば、Ni系触媒あるいは貴金属系触媒)の存
在下で水素リッチなガスに改質される(下記反応式参
照)。
について、より詳細に説明すると、原料炭化水素は、硫
黄成分(付臭剤に由来する)を含むので、改質装置の一部
を構成する公知の脱硫器(例えば、Ni/Mo系触媒とZnO系
触媒とを組み合わせて使用)により脱硫された後、水蒸
気と混合されて水蒸気改質器に供給され、公知の水蒸気
改質触媒(例えば、Ni系触媒あるいは貴金属系触媒)の存
在下で水素リッチなガスに改質される(下記反応式参
照)。
【0012】CH4+H2O=CO+3H2 次いで、水蒸気改質器を出た改質ガスは、冷却器で冷却
された後、公知のCO変成器(例えば、Cu系触媒を使用)に
送られ、ここで改質ガス中の一酸化炭素と水とが反応し
て、水素と二酸化炭素とに変成される(下記反応式参
照)。
された後、公知のCO変成器(例えば、Cu系触媒を使用)に
送られ、ここで改質ガス中の一酸化炭素と水とが反応し
て、水素と二酸化炭素とに変成される(下記反応式参
照)。
【0013】CO+H2O=CO2+H2 このCO変成器では、COを完全に反応させることができな
いので、変成器出口のガス中には、通常0.5〜2%程度の
COが含まれている。
いので、変成器出口のガス中には、通常0.5〜2%程度の
COが含まれている。
【0014】次いで、この変成ガスは、冷却され、ドラ
ムなどの脱水機で水分を除去された後、公知の吸着剤
(活性炭、カーボンモレキュラーシーブなどの炭素質吸
着剤;シリカゲル、活性アルミナ、白土、ゼオライトな
どのシリカ-アルミナ系吸着剤など)を充填したPSA装置
に供給され、ここで高純度の製品水素と不純物を多く含
むPSAオフガスとに分離される。このPSAオフガスは、オ
フガスドラムなどの貯蔵容器に貯蔵され、必要に応じ
て、オフガスブロワーにより改質器の加熱燃料などとし
て有効に利用される。
ムなどの脱水機で水分を除去された後、公知の吸着剤
(活性炭、カーボンモレキュラーシーブなどの炭素質吸
着剤;シリカゲル、活性アルミナ、白土、ゼオライトな
どのシリカ-アルミナ系吸着剤など)を充填したPSA装置
に供給され、ここで高純度の製品水素と不純物を多く含
むPSAオフガスとに分離される。このPSAオフガスは、オ
フガスドラムなどの貯蔵容器に貯蔵され、必要に応じ
て、オフガスブロワーにより改質器の加熱燃料などとし
て有効に利用される。
【0015】PSA装置内に充填された吸着剤(例えば、カ
ーボンモレキュラーシーブ)は、一般に各種のガスに対
し、図2に示す様な吸着特性を示す。上記の様にして得
られた変成ガスは、通常は窒素を含まないので、PSA装
置内の吸着剤量は、水素の次に吸着性の乏しいCOの濃度
により決定されている。従って、水素製造量100Nm3/hr
の水素製造装置においては、容量約4000リットルの吸着
剤が必要であった。
ーボンモレキュラーシーブ)は、一般に各種のガスに対
し、図2に示す様な吸着特性を示す。上記の様にして得
られた変成ガスは、通常は窒素を含まないので、PSA装
置内の吸着剤量は、水素の次に吸着性の乏しいCOの濃度
により決定されている。従って、水素製造量100Nm3/hr
の水素製造装置においては、容量約4000リットルの吸着
剤が必要であった。
【0016】図3、4および5は、それぞれ本発明によ
る水素製造装置の実施態様を示すフローチャートであ
る。
る水素製造装置の実施態様を示すフローチャートであ
る。
【0017】図3に示す第1の実施態様では、図1に示
す従来と同様の改質装置の後流側において、変成ガスに
酸化剤として酸素(或いは空気などの酸素含有ガス)を導
入した後、CO除去器において、COを選択的に酸化する触
媒(以下「CO選択酸化触媒」という)により、COをCO2に
酸化する。
す従来と同様の改質装置の後流側において、変成ガスに
酸化剤として酸素(或いは空気などの酸素含有ガス)を導
入した後、CO除去器において、COを選択的に酸化する触
媒(以下「CO選択酸化触媒」という)により、COをCO2に
酸化する。
【0018】CO+1/2O2=CO2 変成ガス中のCO酸化剤としては、酸素、空気などの酸素
含有ガスが挙げられる。ただし、酸化剤として空気を用
いる場合には、製品水素中に窒素が含まれるので、製品
の用途は、窒素を含有してもよい特定の分野に限定され
る。
含有ガスが挙げられる。ただし、酸化剤として空気を用
いる場合には、製品水素中に窒素が含まれるので、製品
の用途は、窒素を含有してもよい特定の分野に限定され
る。
【0019】CO選択酸化触媒としては、COをCO2に選択
的に酸化する能力を有する限り、特に限定されない。こ
の様な触媒は、公知であり、例えば、Ru、Pt、Rh、Pdな
どの金属触媒が挙げられる。また、酸化反応時の条件
も、従来技術と同様であり、特に限定されない。
的に酸化する能力を有する限り、特に限定されない。こ
の様な触媒は、公知であり、例えば、Ru、Pt、Rh、Pdな
どの金属触媒が挙げられる。また、酸化反応時の条件
も、従来技術と同様であり、特に限定されない。
【0020】この様なCO選択酸化触媒を使用することに
より、CO除去器出口のCO濃度を10ppm以下に抑制するこ
とが可能である。その結果、水素製造量100Nm3/hrの水
素製造装置において、PSA装置における吸着剤容量を従
来の約1/2にまで減少させることが可能となった。水素
製造装置の製造量を100Nm3/hrとした場合、第1の実施
態様で使用するCO除去器の大きさは、約15〜30リットル
であるので、CO除去器とPSA装置とを併せたとしても、
従来のPSA装置単独に比べて、小型化される。
より、CO除去器出口のCO濃度を10ppm以下に抑制するこ
とが可能である。その結果、水素製造量100Nm3/hrの水
素製造装置において、PSA装置における吸着剤容量を従
来の約1/2にまで減少させることが可能となった。水素
製造装置の製造量を100Nm3/hrとした場合、第1の実施
態様で使用するCO除去器の大きさは、約15〜30リットル
であるので、CO除去器とPSA装置とを併せたとしても、
従来のPSA装置単独に比べて、小型化される。
【0021】図4に示す第2の実施態様では、図1に示
す従来と同様の改質装置の後流側に設置したCO除去器内
に、COを選択的にメタン化する触媒(以下「CO選択メタ
ン化触媒」という)を充填しておき、変成ガス中のH2を
利用して、COをCH4に転化する。
す従来と同様の改質装置の後流側に設置したCO除去器内
に、COを選択的にメタン化する触媒(以下「CO選択メタ
ン化触媒」という)を充填しておき、変成ガス中のH2を
利用して、COをCH4に転化する。
【0022】CO+3H2=CH4+H2O CO選択メタン化触媒としては、一酸化炭素を選択的にメ
タン化する能力を備えた触媒であれば特に限定されな
い。この様な触媒は、公知であり、例えば、Ru、Pt、R
h、Pd、Niなどの金属触媒が挙げられる。また、CO選択
メタン化反応時の条件も、従来技術と同様であり、特に
限定されない。
タン化する能力を備えた触媒であれば特に限定されな
い。この様な触媒は、公知であり、例えば、Ru、Pt、R
h、Pd、Niなどの金属触媒が挙げられる。また、CO選択
メタン化反応時の条件も、従来技術と同様であり、特に
限定されない。
【0023】このCOの選択的メタン化により、CO除去器
出口のCO濃度を10ppm以下に抑制することが可能にな
る。その結果、水素製造量100Nm3/hrの水素製造装置に
おいて、PSA装置における吸着剤容量を従来の約3/4にま
で減少させることが可能となった。水素製造装置の製造
量を100Nm3/hrとした場合、第2の実施態様で使用するC
O除去器の大きさは、約15〜30リットルであるので、CO
除去器とPSA装置とを併せたとしても、従来のPSA装置単
独に比べて、小型化される。
出口のCO濃度を10ppm以下に抑制することが可能にな
る。その結果、水素製造量100Nm3/hrの水素製造装置に
おいて、PSA装置における吸着剤容量を従来の約3/4にま
で減少させることが可能となった。水素製造装置の製造
量を100Nm3/hrとした場合、第2の実施態様で使用するC
O除去器の大きさは、約15〜30リットルであるので、CO
除去器とPSA装置とを併せたとしても、従来のPSA装置単
独に比べて、小型化される。
【0024】図5に示す第3の実施態様では、図1に示
す従来と同様の改質装置の後流側に設置した第1のCO除
去器内に、COを選択的にメタン化する触媒(CO選択メタ
ン化触媒)を充填しておき、変成ガス中のH2を利用し
て、COをCH4に転化する。使用するCO選択メタン化触媒
およびCO選択メタン化反応条件は、第2の実施態様の場
合と同様である。ただし、この第3の実施態様例では、
変成ガスをさらに後述のCO選択酸化に供するので、第1
のCO除去器において、例えば、入口CO濃度の70%程度に
除去すれば良い。従って、上記第2の実施態様に比し
て、第1のCO除去器を70%程度小型化することができ
る。
す従来と同様の改質装置の後流側に設置した第1のCO除
去器内に、COを選択的にメタン化する触媒(CO選択メタ
ン化触媒)を充填しておき、変成ガス中のH2を利用し
て、COをCH4に転化する。使用するCO選択メタン化触媒
およびCO選択メタン化反応条件は、第2の実施態様の場
合と同様である。ただし、この第3の実施態様例では、
変成ガスをさらに後述のCO選択酸化に供するので、第1
のCO除去器において、例えば、入口CO濃度の70%程度に
除去すれば良い。従って、上記第2の実施態様に比し
て、第1のCO除去器を70%程度小型化することができ
る。
【0025】次いで、第1のCO除去器からの出ガスに酸
化剤(酸素或いは空気などの酸素含有ガス)を導入した
後、第2のCO除去器に充填したCO選択酸化触媒により、
残余のCOをCO2に酸化する。
化剤(酸素或いは空気などの酸素含有ガス)を導入した
後、第2のCO除去器に充填したCO選択酸化触媒により、
残余のCOをCO2に酸化する。
【0026】CO選択酸化触媒およびCO選択酸化反応条件
は、第1の実施態様の場合と同様である。ただし、この
第3の実施態様では、すでに上述のメタン化反応によ
り、変成ガス中のCO濃度が低下しているので、上記第1
の実施態様に比して、第2のCO除去器を30%程度小型化
することができる。
は、第1の実施態様の場合と同様である。ただし、この
第3の実施態様では、すでに上述のメタン化反応によ
り、変成ガス中のCO濃度が低下しているので、上記第1
の実施態様に比して、第2のCO除去器を30%程度小型化
することができる。
【0027】第3の実施態様においては、CO選択メタン
化とCO選択酸化とを組み合わせることにより、CO除去器
出口のCO濃度を10ppm以下に抑制することが可能にな
る。その結果、水素製造量100Nm3/hrの水素製造装置に
おいて、PSA装置における吸着剤容量を従来の約3/4にま
で減少させることが可能となった。水素製造装置の製造
量を100Nm3/hrとした場合、第3の実施態様で使用する
2つのCO除去器の大きさは、それぞれ約15〜30リットル
であるので、2つのCO除去器とPSA装置とを併せたとし
ても、従来のPSA装置単独に比べて、小型化される。
化とCO選択酸化とを組み合わせることにより、CO除去器
出口のCO濃度を10ppm以下に抑制することが可能にな
る。その結果、水素製造量100Nm3/hrの水素製造装置に
おいて、PSA装置における吸着剤容量を従来の約3/4にま
で減少させることが可能となった。水素製造装置の製造
量を100Nm3/hrとした場合、第3の実施態様で使用する
2つのCO除去器の大きさは、それぞれ約15〜30リットル
であるので、2つのCO除去器とPSA装置とを併せたとし
ても、従来のPSA装置単独に比べて、小型化される。
【0028】
【発明の効果】炭化水素のガス改質装置にCOを選択的に
除去するCO除去器(CO選択酸化装置および/またはCO選
択メタン化装置)を併設することにより、PSA装置を小型
化するとともに、水素製造装置全体をも小型化すること
ができる。
除去するCO除去器(CO選択酸化装置および/またはCO選
択メタン化装置)を併設することにより、PSA装置を小型
化するとともに、水素製造装置全体をも小型化すること
ができる。
【0029】さらに、本発明によれば、従来技術と同様
の大型PSA装置を使用して水素を得る場合には、水素の
純度をさらに高め、同時に水素の回収率を改善すること
ができる。
の大型PSA装置を使用して水素を得る場合には、水素の
純度をさらに高め、同時に水素の回収率を改善すること
ができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。 実施例1 図3に示すフローに従って、都市ガスを原料とし、改質
装置(脱硫器、水蒸気改質器、およびCO変成器)、CO除去
器(CO選択酸化装置)およびPSA装置を用いて、本発明(第
1の実施態様)を実施した。
ころをより一層明確にする。 実施例1 図3に示すフローに従って、都市ガスを原料とし、改質
装置(脱硫器、水蒸気改質器、およびCO変成器)、CO除去
器(CO選択酸化装置)およびPSA装置を用いて、本発明(第
1の実施態様)を実施した。
【0031】すなわち、都市ガス13A(LNG)を脱硫し
た後、水蒸気改質およびCO変成を行い、次いで、改質ガ
スに酸素を加え、CO除去器中触媒の存在下にCOを選択的
に酸化した。次いで、常法に従って、CO除去器からの出
ガスをPSA装置に送給し、純度99.999%以上の水素100m3
/hrを得た。
た後、水蒸気改質およびCO変成を行い、次いで、改質ガ
スに酸素を加え、CO除去器中触媒の存在下にCOを選択的
に酸化した。次いで、常法に従って、CO除去器からの出
ガスをPSA装置に送給し、純度99.999%以上の水素100m3
/hrを得た。
【0032】後記表1、表2および表3は、本実施例お
よび実施例2〜6ならびに比較例1〜2における全装置
の構成、触媒、吸着材料、反応条件などを総括して示
す。表1において、「S/C」とあるのは、水蒸気(S)と炭
素(C)とのモル比を表す。
よび実施例2〜6ならびに比較例1〜2における全装置
の構成、触媒、吸着材料、反応条件などを総括して示
す。表1において、「S/C」とあるのは、水蒸気(S)と炭
素(C)とのモル比を表す。
【0033】また、表4および表5は、本実施例および
実施例2〜6ならびに比較例1〜2における各段階にお
ける結果を総括して示す。 実施例2 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は実施例1の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを製造した。 実施例3 図4に示すフローに従って、本発明(第2の実施態様)を
実施した。
実施例2〜6ならびに比較例1〜2における各段階にお
ける結果を総括して示す。 実施例2 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は実施例1の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを製造した。 実施例3 図4に示すフローに従って、本発明(第2の実施態様)を
実施した。
【0034】先ず、都市ガス13A(LNG)を脱硫した
後、水蒸気を混合して、触媒の存在下に水蒸気改質およ
びCO変成を行い、次いで、改質ガスをCO除去器に送り、
触媒の存在下にCOをCH4に選択的に転化させた。次い
で、常法に従って、CO除去器からの出ガスをPSA装置に
送給し、純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。 実施例4 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は実施例3の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。 実施例5 図5に示すフローに従って、本発明(第3の実施態様)を
実施した。
後、水蒸気を混合して、触媒の存在下に水蒸気改質およ
びCO変成を行い、次いで、改質ガスをCO除去器に送り、
触媒の存在下にCOをCH4に選択的に転化させた。次い
で、常法に従って、CO除去器からの出ガスをPSA装置に
送給し、純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。 実施例4 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は実施例3の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。 実施例5 図5に示すフローに従って、本発明(第3の実施態様)を
実施した。
【0035】先ず、都市ガス13A(LNG)を脱硫した
後、水蒸気を混合して、触媒の存在下に水蒸気改質およ
びCO変成を行い、次いで、改質ガスをCO除去器に送り、
触媒の存在下にCOをCH4に選択的に転化させ、次いで酸
素を加え、CO除去器中で触媒の存在下にCOを選択的に酸
化した。さらに、常法に従って、CO除去器からの出ガス
を吸着剤を充填するPSA装置に送給し、純度99.999%以
上の水素100m3/hrを得た。 実施例6 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は実施例5の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。 比較例1 図1に示すフローに従って、炭化水素を原料として水素
を製造した。
後、水蒸気を混合して、触媒の存在下に水蒸気改質およ
びCO変成を行い、次いで、改質ガスをCO除去器に送り、
触媒の存在下にCOをCH4に選択的に転化させ、次いで酸
素を加え、CO除去器中で触媒の存在下にCOを選択的に酸
化した。さらに、常法に従って、CO除去器からの出ガス
を吸着剤を充填するPSA装置に送給し、純度99.999%以
上の水素100m3/hrを得た。 実施例6 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は実施例5の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。 比較例1 図1に示すフローに従って、炭化水素を原料として水素
を製造した。
【0036】原料炭化水素として都市ガス13A(LNG)
を脱硫した後、水蒸気を混合して、触媒の存在下に水蒸
気改質を行い、次いでCO変成を行い、さらにCO変成後の
ガスを吸着剤を充填するPSA装置に送給し、純度99.999
%以上の水素100m3/hrを得た。 比較例2 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は比較例1の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。
を脱硫した後、水蒸気を混合して、触媒の存在下に水蒸
気改質を行い、次いでCO変成を行い、さらにCO変成後の
ガスを吸着剤を充填するPSA装置に送給し、純度99.999
%以上の水素100m3/hrを得た。 比較例2 原料としてメタノールを使用するとともに、脱硫操作お
よびCO変成操作を行わない以外は比較例1の手法に準じ
て純度99.999%以上の水素100m3/hrを得た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】表1〜表5に示す結果から明らかな様に、
本発明方法によれば、炭化水素を水蒸気改質した後、PS
A装置を用いて水素を製造する技術において、PSA装置を
著しく小型化することができる。
本発明方法によれば、炭化水素を水蒸気改質した後、PS
A装置を用いて水素を製造する技術において、PSA装置を
著しく小型化することができる。
【図1】従来技術による水素製造方法を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図2】各種のガスに対するカーボンモレキュラーシー
ブの吸着特性を示すグラフである。
ブの吸着特性を示すグラフである。
【図3】本発明の第1の実施態様を示すフローチャート
である。
である。
【図4】本発明の第2の実施態様を示すフローチャート
である。
である。
【図5】本発明の第3の実施態様を示すフローチャート
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見 晋 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 越後 満秋 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡田 治 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 中平 貴年 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB31 5H027 AA02 BA01 BA16 BA17
Claims (1)
- 【請求項1】炭化水素原料を改質して、水素を主成分と
する改質ガスを発生させる改質工程とPSA法により改質
ガスから水素を回収する工程とを備えた水素製造方法に
おいて、改質ガス中の一酸化炭素を酸化および/または
メタン化するCO除去工程を併せて備えたことを特徴とす
る水素製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000076108A JP2001261306A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 水素製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000076108A JP2001261306A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 水素製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001261306A true JP2001261306A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18593896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000076108A Pending JP2001261306A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 水素製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001261306A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002090248A1 (fr) * | 2001-05-07 | 2002-11-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Purificateur d'hydrogene |
WO2006132040A1 (ja) * | 2005-06-07 | 2006-12-14 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | 高純度水素製造方法 |
JP2007254177A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 一酸化炭素のメタネーション方法 |
JP2007252989A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 一酸化炭素メタネーション用触媒および該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーション方法 |
-
2000
- 2000-03-17 JP JP2000076108A patent/JP2001261306A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8372375B2 (en) | 2005-06-07 | 2013-02-12 | Kobe Steel, Ltd. | Method of producing high-purity hydrogen |
JP2007254177A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 一酸化炭素のメタネーション方法 |
JP2007252989A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 一酸化炭素メタネーション用触媒および該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーション方法 |
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