JP2001261075A - プラスチック容器 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】水蒸気・酸素バリア性、耐内容物性に優れ、か
つ製造コストが嵩まないプラスチック容器の提供にあ
る。 【解決手段】内表面または外表面、あるいは両表面に厚
さ０．２ｎｍ〜３００ｎｍのプラズマ重合されたポリエ
チレンもしくはフッ素樹脂の薄膜１０がコーティングさ
れているプラスチック容器１であり、さらに前記薄膜１
０上又は下に酸化珪素の薄膜２０を有するプラスチック
容器１とするものである。
つ製造コストが嵩まないプラスチック容器の提供にあ
る。 【解決手段】内表面または外表面、あるいは両表面に厚
さ０．２ｎｍ〜３００ｎｍのプラズマ重合されたポリエ
チレンもしくはフッ素樹脂の薄膜１０がコーティングさ
れているプラスチック容器１であり、さらに前記薄膜１
０上又は下に酸化珪素の薄膜２０を有するプラスチック
容器１とするものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、トイレタリ
ー用品、医薬品などを収容するプラスチック製の容器に
関するものであり、さらに詳しくは、ガス（酸素、水蒸
気）バリア性、内容物に侵されない性質（以下耐内容物
性という）を有するプラスチック容器に関するものであ
る。
ー用品、医薬品などを収容するプラスチック製の容器に
関するものであり、さらに詳しくは、ガス（酸素、水蒸
気）バリア性、内容物に侵されない性質（以下耐内容物
性という）を有するプラスチック容器に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、軽量で、かつ割れ難いという特徴
を持つプラスチック容器は食品をはじめ化粧品、トイレ
タリー用品、医薬品等さまざまな内容物を収容する容器
として広く使われている。
を持つプラスチック容器は食品をはじめ化粧品、トイレ
タリー用品、医薬品等さまざまな内容物を収容する容器
として広く使われている。
【０００３】しかし、内容物の中には酸素や水蒸気によ
り変質したり、劣化してしまうようなものがあったり、
あるいは、内容物によってはプラスチック材料が膨潤
し、容器の外観が著しく悪化してしまうという問題もあ
った。
り変質したり、劣化してしまうようなものがあったり、
あるいは、内容物によってはプラスチック材料が膨潤
し、容器の外観が著しく悪化してしまうという問題もあ
った。
【０００４】上記のような問題点を解消する一つの手段
としては、容器を多層成形する方法がある。これは、性
質（物性）の異なる材料を組み合わせることにより、互
いの材料の欠点を補い、かつ互いの材料の利点を活かす
方法である。例えば、酸素バリア性に優れるエチレン−
酢酸ビニル共重合体と水蒸気バリア性に優れ安価なポリ
エチレン樹脂の多層容器等がある。しかし、この多層成
形は成形装置が高価であり、また成形自体も複雑とな
り、製造にコストが嵩むという問題点を有している。
としては、容器を多層成形する方法がある。これは、性
質（物性）の異なる材料を組み合わせることにより、互
いの材料の欠点を補い、かつ互いの材料の利点を活かす
方法である。例えば、酸素バリア性に優れるエチレン−
酢酸ビニル共重合体と水蒸気バリア性に優れ安価なポリ
エチレン樹脂の多層容器等がある。しかし、この多層成
形は成形装置が高価であり、また成形自体も複雑とな
り、製造にコストが嵩むという問題点を有している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、食品、トイレタリー用品等を収容するプラスチ
ック容器において、水蒸気バリア性、酸素バリア性、耐
内容物性に優れ、製造コストが嵩まないプラスチック容
器を提供することにある。
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、食品、トイレタリー用品等を収容するプラスチ
ック容器において、水蒸気バリア性、酸素バリア性、耐
内容物性に優れ、製造コストが嵩まないプラスチック容
器を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項１の発明では、容器の内
表面または外表面、あるいは両面に厚さ０．２ｎｍ以上
３００ｎｍ以下の有機物の薄膜がコーティングされてい
ることを特徴とするプラスチック容器としたものであ
る。
を達成するために、まず請求項１の発明では、容器の内
表面または外表面、あるいは両面に厚さ０．２ｎｍ以上
３００ｎｍ以下の有機物の薄膜がコーティングされてい
ることを特徴とするプラスチック容器としたものであ
る。
【０００７】また、請求項２の発明では、前記有機物の
薄膜がプラズマ重合により形成された膜であることを特
徴とする請求項１記載のプラスチック容器としたもので
ある。
薄膜がプラズマ重合により形成された膜であることを特
徴とする請求項１記載のプラスチック容器としたもので
ある。
【０００８】また、請求項３の発明では、上記有機物の
薄膜がプラズマ重合されたポリエチレンもしくはフッ素
樹脂であることを特徴とする請求項２記載のプラスチッ
ク容器としたものである。
薄膜がプラズマ重合されたポリエチレンもしくはフッ素
樹脂であることを特徴とする請求項２記載のプラスチッ
ク容器としたものである。
【０００９】上記請求項１、２または３の発明によれ
ば、容器表面の有機物の薄膜が、プラズマ重合されたポ
リエチレンもしくはフッ素樹脂とすることによって、内
容物に対する耐薬品性等（耐内容物性）と水蒸気バリア
性に優れたプラスチック容器が得られる。
ば、容器表面の有機物の薄膜が、プラズマ重合されたポ
リエチレンもしくはフッ素樹脂とすることによって、内
容物に対する耐薬品性等（耐内容物性）と水蒸気バリア
性に優れたプラスチック容器が得られる。
【００１０】また、請求項４の発明では、前記容器の表
面に無機酸化物の薄膜を有し、さらにその無機酸化物の
薄膜の上に前記有機物の薄膜がコーティングされている
ことを特徴とする請求項１、２または３に記載のプラス
チック容器としたものである。
面に無機酸化物の薄膜を有し、さらにその無機酸化物の
薄膜の上に前記有機物の薄膜がコーティングされている
ことを特徴とする請求項１、２または３に記載のプラス
チック容器としたものである。
【００１１】また、請求項５の発明では、前記有機物の
薄膜の上に無機酸化物の薄膜がコーティングされている
ことを特徴とする請求項１、２または３に記載のプラス
チック容器としたものである。
薄膜の上に無機酸化物の薄膜がコーティングされている
ことを特徴とする請求項１、２または３に記載のプラス
チック容器としたものである。
【００１２】さらにまた、請求項６の発明では、前記無
機酸化物の薄膜が酸化珪素であることを特徴とする請求
項４または５記載のプラスチック容器としたものであ
る。
機酸化物の薄膜が酸化珪素であることを特徴とする請求
項４または５記載のプラスチック容器としたものであ
る。
【００１３】上記請求項４、５または６の発明によれ
ば、上記の容器表面の有機物の薄膜の上、もしくはその
下にガス（酸素、水蒸気）バリア性を有する酸化珪素の
薄膜を形成することによって、耐内容物性と水蒸気バリ
ア性に加え、ガスバリア性に優れたプラスチック容器と
することができる。
ば、上記の容器表面の有機物の薄膜の上、もしくはその
下にガス（酸素、水蒸気）バリア性を有する酸化珪素の
薄膜を形成することによって、耐内容物性と水蒸気バリ
ア性に加え、ガスバリア性に優れたプラスチック容器と
することができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明のプラスチック容器は、図１の容器胴部の側
断面図に示すように、例えばプラスチック製の容器
（１）の外表面に有機物の薄膜（１０）がコーティング
されているものである。
る。本発明のプラスチック容器は、図１の容器胴部の側
断面図に示すように、例えばプラスチック製の容器
（１）の外表面に有機物の薄膜（１０）がコーティング
されているものである。
【００１５】上記有機物の薄膜（１０）の形成は、図示
しないが、容器（１）の内表面でもよく、あるいは内外
両表面でもよく、耐内容物性、水蒸気バリア性や製造コ
スト等を考慮していずれかに適宜選定すればよい。
しないが、容器（１）の内表面でもよく、あるいは内外
両表面でもよく、耐内容物性、水蒸気バリア性や製造コ
スト等を考慮していずれかに適宜選定すればよい。
【００１６】本発明の重要な特徴の１つは，プラスチッ
ク容器（１）の表面（内面、外面、内外両面）に厚さ
０．２ｎｍ以上３００ｎｍ以下の有機物の薄膜（１０）
がコーティングされていることにある。このコーティン
グされた薄膜（１０）の厚みが０．２ｎｍに満たないと
コーティングされた薄膜の性質を十分に発揮させること
が困難であり、また３００ｎｍを越えてコーティングし
ても性能的な向上は少なく、コーティング材料及びコー
ティング時間の無駄となるので好ましくない。
ク容器（１）の表面（内面、外面、内外両面）に厚さ
０．２ｎｍ以上３００ｎｍ以下の有機物の薄膜（１０）
がコーティングされていることにある。このコーティン
グされた薄膜（１０）の厚みが０．２ｎｍに満たないと
コーティングされた薄膜の性質を十分に発揮させること
が困難であり、また３００ｎｍを越えてコーティングし
ても性能的な向上は少なく、コーティング材料及びコー
ティング時間の無駄となるので好ましくない。
【００１７】上記有機物の薄膜（１０）のコーティング
方法として、本発明では、プラズマ重合法としたもの
で、それは均一でしかも所望の厚みの薄膜を比較的安価
に形成させることができるためである。
方法として、本発明では、プラズマ重合法としたもの
で、それは均一でしかも所望の厚みの薄膜を比較的安価
に形成させることができるためである。
【００１８】このプラズマ重合法では、形成される薄膜
の原材料となるモノマーガスを必要であれば反応性ガス
及びキャリアガスと混合後、プラズマ重合装置内に導入
し、高周波またはマイクロ波等を用いてプラズマを発生
させ、容器表面に重合膜を堆積させる方法である。
の原材料となるモノマーガスを必要であれば反応性ガス
及びキャリアガスと混合後、プラズマ重合装置内に導入
し、高周波またはマイクロ波等を用いてプラズマを発生
させ、容器表面に重合膜を堆積させる方法である。
【００１９】上記形成される有機物の薄膜（１０）は、
収容する内容物により選定されるべきであるが、本発明
では、ポリエチレンもしくはフッ素樹脂のプラズマ重合
体としたもので、それは、ポリエチレンやフッ素樹脂
は、優れた耐内容物性（耐薬品性等）があり、また水蒸
気透過性にも優れるためである。その他にも、アクリル
酸、スチレン等を用いることも不可能ではない。
収容する内容物により選定されるべきであるが、本発明
では、ポリエチレンもしくはフッ素樹脂のプラズマ重合
体としたもので、それは、ポリエチレンやフッ素樹脂
は、優れた耐内容物性（耐薬品性等）があり、また水蒸
気透過性にも優れるためである。その他にも、アクリル
酸、スチレン等を用いることも不可能ではない。
【００２０】さらに、本発明では、図２の容器胴部の部
分側断面図に示すように、例えば容器（１）の外表面に
無機酸化物の薄膜（２０）を有し、さらにその無機酸化
物の薄膜（２０）の上に前記有機物の薄膜（１０）がコ
ーティングされているものとしたものである。
分側断面図に示すように、例えば容器（１）の外表面に
無機酸化物の薄膜（２０）を有し、さらにその無機酸化
物の薄膜（２０）の上に前記有機物の薄膜（１０）がコ
ーティングされているものとしたものである。
【００２１】上記無機酸化物の薄膜（２０）の形成は、
図示しないが、容器（１）の内表面でもよく、あるいは
内外両表面でもよく、ガス（酸素、水蒸気）バリア性や
製造コスト等を考慮していずれかに適宜選定すればよ
い。
図示しないが、容器（１）の内表面でもよく、あるいは
内外両表面でもよく、ガス（酸素、水蒸気）バリア性や
製造コスト等を考慮していずれかに適宜選定すればよ
い。
【００２２】さらにまた、本発明では、図３の容器胴部
の部分側断面図に示すように、例えば、容器（１）の外
表面の有機物の薄膜（１０）の上に無機酸化物の薄膜
（２０）がコーティングされているものとしたものであ
る。
の部分側断面図に示すように、例えば、容器（１）の外
表面の有機物の薄膜（１０）の上に無機酸化物の薄膜
（２０）がコーティングされているものとしたものであ
る。
【００２３】上記有機物の薄膜（１０）と無機酸化物の
薄膜（２０）の形成は、図示しないが、容器（１）の内
表面でもよく、あるいは内外両表面でもよく、ガス（酸
素、水蒸気）バリア性や製造コスト等を考慮していずれ
かに適宜選定すればよい。
薄膜（２０）の形成は、図示しないが、容器（１）の内
表面でもよく、あるいは内外両表面でもよく、ガス（酸
素、水蒸気）バリア性や製造コスト等を考慮していずれ
かに適宜選定すればよい。
【００２４】このように、特に優れたガス（酸素、水蒸
気）バリア性が要求される場合には無機酸化物の薄膜
（２０）を有機物の薄膜（１０）とプラスチック容器
（１）の間、または有機物の薄膜（１０）の外側に設け
ることができる。
気）バリア性が要求される場合には無機酸化物の薄膜
（２０）を有機物の薄膜（１０）とプラスチック容器
（１）の間、または有機物の薄膜（１０）の外側に設け
ることができる。
【００２５】この無機酸化物の薄膜（２０）として、本
発明では、酸化珪素でなる薄膜としたもので、それはガ
スバリア性に最も優れるためであり、その他酸化亜鉛、
アルミナ等としても不可能ではない。
発明では、酸化珪素でなる薄膜としたもので、それはガ
スバリア性に最も優れるためであり、その他酸化亜鉛、
アルミナ等としても不可能ではない。
【００２６】本発明のプラスチック容器（１）の材質
は、特に限定するものではなく、例えばポリエチレンテ
レフタレート樹脂をはじめ、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリビニルアセテート樹脂、ナイロン樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物樹脂等を挙げること
ができる。また、構成もこれらの樹脂のバージン材料と
リサイクル材料のブレンド、あるいは多層構成とするこ
ともできる。
は、特に限定するものではなく、例えばポリエチレンテ
レフタレート樹脂をはじめ、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリビニルアセテート樹脂、ナイロン樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物樹脂等を挙げること
ができる。また、構成もこれらの樹脂のバージン材料と
リサイクル材料のブレンド、あるいは多層構成とするこ
ともできる。
【００２７】また、無機酸化物の薄膜（２０）をコーテ
ィングする方法として、例えばＣＶＤ法、真空蒸着法、
スパッタリング法、スプレーコーティングなどのウエッ
トコーティング法などが挙げられるが、プラズマ助成式
ＣＶＤ法を用いて酸化珪素の薄膜を形成させる方法が、
量産性、装置費用が安価、また真空蒸着法等に比べて低
温でコーティングできることから特に好適である。
ィングする方法として、例えばＣＶＤ法、真空蒸着法、
スパッタリング法、スプレーコーティングなどのウエッ
トコーティング法などが挙げられるが、プラズマ助成式
ＣＶＤ法を用いて酸化珪素の薄膜を形成させる方法が、
量産性、装置費用が安価、また真空蒸着法等に比べて低
温でコーティングできることから特に好適である。
【００２８】例えば、プラズマ助成式ＣＶＤ法を用いて
酸化珪素薄膜を形成させるためには、モノマーガスとし
て，ヘキサメチルジシロキサン等を用い、酸素や炭酸ガ
ス等の反応ガスと混合し、プラスチック容器が載置され
ているプラズマ助成式ＣＶＤ装置に導入して、薄膜を形
成させることができる。
酸化珪素薄膜を形成させるためには、モノマーガスとし
て，ヘキサメチルジシロキサン等を用い、酸素や炭酸ガ
ス等の反応ガスと混合し、プラスチック容器が載置され
ているプラズマ助成式ＣＶＤ装置に導入して、薄膜を形
成させることができる。
【００２９】また、無機酸化物の薄膜（２０）の中に炭
素原子を含ませることにより、膜の柔軟性を向上させ、
容器を落下させた場合に生じる膜の剥離等を防止できる
ため好ましい。
素原子を含ませることにより、膜の柔軟性を向上させ、
容器を落下させた場合に生じる膜の剥離等を防止できる
ため好ましい。
【００３０】
【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 〈実施例１〉容量が５００ｍｌで重量が２８ｇの２軸延
伸ポリエチレンテレフタレート樹脂製の容器の内面に、
テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、厚み
が４０ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合法により
コーティングした。
る。 〈実施例１〉容量が５００ｍｌで重量が２８ｇの２軸延
伸ポリエチレンテレフタレート樹脂製の容器の内面に、
テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、厚み
が４０ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合法により
コーティングした。
【００３１】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００３２】〈実施例２〉容量が５００ｍｌで重量が３
５ｇのブロー成形されたポリエチレン樹脂製の容器の内
面に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用い
て、厚みが４０ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合
法によりコーティングした。得られた容器は未コートの
ポリエチレン容器と比較して耐油性に優れていた。
５ｇのブロー成形されたポリエチレン樹脂製の容器の内
面に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用い
て、厚みが４０ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合
法によりコーティングした。得られた容器は未コートの
ポリエチレン容器と比較して耐油性に優れていた。
【００３３】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００３４】〈実施例３〉実施例１で用いた容器の内面
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、
厚みが３００ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合法
によりコーティングした。
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、
厚みが３００ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合法
によりコーティングした。
【００３５】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００３６】〈実施例４〉実施例１で用いた容器の外面
に、エチレンをモノマーとして用いて厚みが４０ｎｍの
ポリエチレン樹脂重合膜をプラズマ重合法によりコーテ
ィングした。
に、エチレンをモノマーとして用いて厚みが４０ｎｍの
ポリエチレン樹脂重合膜をプラズマ重合法によりコーテ
ィングした。
【００３７】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００３８】〈実施例５〉実施例１で用いた容器の内面
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて厚
みが４０ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合法によ
りコーティングした後、その上にヘキサメチルジシロキ
サンと酸素ガスを使用してプラズマＣＶＤ法を用いて厚
み４０ｎｍの酸化珪素膜をコーティングした。
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて厚
みが４０ｎｍのフッ素樹脂重合膜をプラズマ重合法によ
りコーティングした後、その上にヘキサメチルジシロキ
サンと酸素ガスを使用してプラズマＣＶＤ法を用いて厚
み４０ｎｍの酸化珪素膜をコーティングした。
【００３９】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。また、得られた
酸化珪素膜をＸＰＳを用いて元素分析を行ったところ、
Ｓｉ／Ｏ／Ｃのそれぞれの原子の比率は３／６／１であ
った。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。また、得られた
酸化珪素膜をＸＰＳを用いて元素分析を行ったところ、
Ｓｉ／Ｏ／Ｃのそれぞれの原子の比率は３／６／１であ
った。
【００４０】〈実施例６〉射出成形により成形された４
ｍｌのポリエチレンテレフタレート製の真空採血管の内
面に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用い
て、プラズマ重合法により厚み４０ｎｍのフッ素樹脂重
合膜をコーティングした後、その上にヘキサメチルジシ
ロキサンと酸素ガスを使用してプラズマＣＶＤ法を用い
て厚み４０ｎｍの酸化珪素膜をコーティングした。
ｍｌのポリエチレンテレフタレート製の真空採血管の内
面に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用い
て、プラズマ重合法により厚み４０ｎｍのフッ素樹脂重
合膜をコーティングした後、その上にヘキサメチルジシ
ロキサンと酸素ガスを使用してプラズマＣＶＤ法を用い
て厚み４０ｎｍの酸化珪素膜をコーティングした。
【００４１】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。また、得られた
酸化珪素膜をＸＰＳを用いて元素分析を行ったところ、
Ｓｉ／Ｏ／Ｃのそれぞれの原子の比率は３／６．５／
０．５であった。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。また、得られた
酸化珪素膜をＸＰＳを用いて元素分析を行ったところ、
Ｓｉ／Ｏ／Ｃのそれぞれの原子の比率は３／６．５／
０．５であった。
【００４２】〈比較例１〉実施例１で用いた容器に有機
物も無機酸化物もコーティングしないプラスチック容器
とした。
物も無機酸化物もコーティングしないプラスチック容器
とした。
【００４３】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００４４】〈比較例２〉実施例１で用いた容器の内面
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、
プラズマ重合法により厚み０．１ｎｍのフッ素樹脂重合
膜をコーティングした。
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、
プラズマ重合法により厚み０．１ｎｍのフッ素樹脂重合
膜をコーティングした。
【００４５】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００４６】〈比較例３〉実施例１で用いた容器の内面
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、
プラズマ重合法により厚み４００ｎｍのフッ素樹脂重合
膜をコーティングした。
に、テトラフルオロエチレンをモノマーとして用いて、
プラズマ重合法により厚み４００ｎｍのフッ素樹脂重合
膜をコーティングした。
【００４７】上記で得られたプラスチック容器の酸素透
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
過度及び水蒸気透過度を表１に示した。
【００４８】
【表１】
【００４９】表１より、フッ素樹脂またはポリエチレン
のプラズマ重合膜を、厚さ０．２〜３００ｎｍにする
と、水蒸気のバリア性が向上し、厚さ０．２ｎｍ未満で
は、水蒸気バリア性の効果が薄く、３００ｎｍを越えて
も殆どその効果は変わらず、材料等のコスト高となるも
のであった。また、前記のプラズマ重合膜上に酸化珪素
の蒸着膜を施すと、水蒸気のバリア性の他に、酸素のバ
リア性が増し、全体としてガスバリア性に優れるプラス
チック容器とすることができた。
のプラズマ重合膜を、厚さ０．２〜３００ｎｍにする
と、水蒸気のバリア性が向上し、厚さ０．２ｎｍ未満で
は、水蒸気バリア性の効果が薄く、３００ｎｍを越えて
も殆どその効果は変わらず、材料等のコスト高となるも
のであった。また、前記のプラズマ重合膜上に酸化珪素
の蒸着膜を施すと、水蒸気のバリア性の他に、酸素のバ
リア性が増し、全体としてガスバリア性に優れるプラス
チック容器とすることができた。
【００５０】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、プラスチック容器の内表面
または外表面、あるいは両面に、プラズマ重合法により
厚さ０．２ｎｍ以上３００ｎｍ以下のプラズマ重合され
たポリエチレンまたはフッ素樹脂の薄膜がコーティング
されているので、製造コストが嵩まずに、収容する内容
物に対する耐薬品性等（耐内容物性）と水蒸気バリア性
に優れたプラスチック容器を提供することができる。
示す如き効果がある。即ち、プラスチック容器の内表面
または外表面、あるいは両面に、プラズマ重合法により
厚さ０．２ｎｍ以上３００ｎｍ以下のプラズマ重合され
たポリエチレンまたはフッ素樹脂の薄膜がコーティング
されているので、製造コストが嵩まずに、収容する内容
物に対する耐薬品性等（耐内容物性）と水蒸気バリア性
に優れたプラスチック容器を提供することができる。
【００５１】また、酸化珪素をはじめとする無機酸化物
の薄膜を上記有機物の薄膜とプラスチック容器の間、ま
たはその有機物の薄膜の外側に設けることによって、上
述の耐内容物性と水蒸気バリア性に加え、ガス（酸素、
水蒸気）バリア性に優れたプラスチック容器とすること
ができる。
の薄膜を上記有機物の薄膜とプラスチック容器の間、ま
たはその有機物の薄膜の外側に設けることによって、上
述の耐内容物性と水蒸気バリア性に加え、ガス（酸素、
水蒸気）バリア性に優れたプラスチック容器とすること
ができる。
【００５２】従って本発明は、食品、トイレタリー用
品、医薬品などを収容し、ガス（酸素、水蒸気）バリア
性、内容物に侵されない性質（耐内容物性）を有するプ
ラスチック容器として、優れた実用上の効果を発揮す
る。
品、医薬品などを収容し、ガス（酸素、水蒸気）バリア
性、内容物に侵されない性質（耐内容物性）を有するプ
ラスチック容器として、優れた実用上の効果を発揮す
る。
【図１】本発明のプラスチック容器の一実施の形態を部
分側断面で表した説明図である。
分側断面で表した説明図である。
【図２】本発明のプラスチック容器の他の一実施の形態
を部分側断面で表した説明図である。
を部分側断面で表した説明図である。
【図３】本発明のプラスチック容器のさらに他の一実施
の形態を部分側断面で表した説明図である。
の形態を部分側断面で表した説明図である。
１‥‥プラスチック容器 １０‥‥有機物の薄膜 ２０‥‥無機酸化物の薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 恭市 東京都台東区台東１丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 飯島 航 東京都台東区台東１丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内 Ｆターム(参考） 3E067 AA11 AB01 AB81 AB83 BA12A BB14A BB26A BB30A CA05 CA06 CA30 FA01 FC01 4F100 AA01B AA20B AH00B AK01A AK04B AK17B AK18 AK42 BA02 DA01 EH46B GB16 JD02 JL02 JM02B 4K029 AA11 AA26 BA46 BA62 BB02 BC00 CA12 EA01 4K030 AA11 AA14 BA44 CA07 CA11 LA01
Claims (6)
- 【請求項１】容器の内表面または外表面、あるいは両表
面に厚さ０．２ｎｍ以上３００ｎｍ以下の有機物の薄膜
がコーティングされていることを特徴とするプラスチッ
ク容器。 - 【請求項２】前記有機物の薄膜がプラズマ重合により形
成された膜であることを特徴とする請求項１記載のプラ
スチック容器。 - 【請求項３】前記有機物の薄膜がプラズマ重合されたポ
リエチレンもしくはフッ素樹脂であることを特徴とする
請求項２記載のプラスチック容器。 - 【請求項４】前記容器の表面に無機酸化物の薄膜を有
し、さらにその無機酸化物の薄膜の上に前記有機物の薄
膜がコーティングされていることを特徴とする請求項
１、２または３記載のプラスチック容器。 - 【請求項５】前記有機物の薄膜の上に無機酸化物の薄膜
がコーティングされていることを特徴とする請求項１、
２または３記載のプラスチック容器。 - 【請求項６】前記無機酸化物の薄膜が酸化珪素であるこ
とを特徴とする請求項４または５記載のプラスチック容
器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000075799A JP2001261075A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | プラスチック容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000075799A JP2001261075A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | プラスチック容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001261075A true JP2001261075A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18593635
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000075799A Pending JP2001261075A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | プラスチック容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001261075A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002088232A1 (en) * | 2001-04-27 | 2002-11-07 | The Coca-Cola Company | Barrier coated plastic containers |
| EP2047980A1 (en) * | 2006-07-28 | 2009-04-15 | Toyo Seikan Kaisya, Ltd. | Plastic molded article comprising vapor deposition film formed by plasma cvd method |
| EP4289519A1 (en) * | 2022-06-10 | 2023-12-13 | Basf Se | Plasma-created barriers for packaging |
-
2000
- 2000-03-17 JP JP2000075799A patent/JP2001261075A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002088232A1 (en) * | 2001-04-27 | 2002-11-07 | The Coca-Cola Company | Barrier coated plastic containers |
| US6599584B2 (en) | 2001-04-27 | 2003-07-29 | The Coca-Cola Company | Barrier coated plastic containers and coating methods therefor |
| EP2047980A1 (en) * | 2006-07-28 | 2009-04-15 | Toyo Seikan Kaisya, Ltd. | Plastic molded article comprising vapor deposition film formed by plasma cvd method |
| EP2047980A4 (en) * | 2006-07-28 | 2010-03-31 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | PLASTIC MOLDED ARTICLE COMPRISING A VAPOR PHASE DEPOSITION FILM FORMED BY A PLASMA CHEMICAL VAPOR DEPOSITION PROCESS |
| EP4289519A1 (en) * | 2022-06-10 | 2023-12-13 | Basf Se | Plasma-created barriers for packaging |
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