JP2001260401A - 長尺形サーマルプリントヘッド - Google Patents

長尺形サーマルプリントヘッド

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JP2001260401A
JP2001260401A JP2000072392A JP2000072392A JP2001260401A JP 2001260401 A JP2001260401 A JP 2001260401A JP 2000072392 A JP2000072392 A JP 2000072392A JP 2000072392 A JP2000072392 A JP 2000072392A JP 2001260401 A JP2001260401 A JP 2001260401A
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Yoshinori Muya
養 義 憲 撫
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合された2枚の発熱基板間の印字不良を解
消する。 【解決手段】 基材上に発熱抵抗体5が列状に形成され
た発熱抵抗体列6,7を有する個別発熱基板2,3を、
主走査X方向に複数枚接合して配置すると共に、印字媒
体としての用紙9を介してプラテン8に対向するものに
おいて、主走査方向に接合配置された個別発熱基板のう
ち、一方の個別発熱基板2の発熱抵抗体列6の印字面よ
りも他方の個別発熱基板3の発熱抵抗体列7の印字面の
方が常にプラテン8側に位置するように設けられると共
に、他方の個別発熱基板3の発熱抵抗体列7の印字面が
一方の別発熱基板2上の発熱抵抗体列6の印字面より
も、常にプラテン8側に位置するように、他方の個別発
熱基板6が前記主走査X方向の平面方向に直交するY方
向にも傾斜している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺形サーマルプ
リントヘッドに係り、特にプリンタなどの記録機器に搭
載されるサーマルヘッドに適用可能であり、大型プロッ
タ等の長尺な印字長を必要とする記録機器に適用する価
値が高い長尺形サーマルプリントヘッドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般的に、サーマルプリントヘッド(以
下、必要に応じて、TPH―ThermalPrint Head―と略
記する。)のうち長尺形TPHは、構造的には一体型と
接合型に分類されている。一体型の長尺形TPHは、発
熱抵抗列が形成された発熱基板が印字長の全長に対応し
て設けられているために、印字がその全長にわたって良
好に行なうことができ性能的に優れている反面、基板の
全長が例えばA0サイズへの印字のように900mmに
もなるような大型のTPHを製造する場合には、大規模
な製造設備を必要とし、その製造設備が許容する大きさ
を越えてしまったり、TPHの製造歩留まりが低いなど
のような製造上の不都合が多いという問題があった。
【0003】これに対して、接合型の長尺形TPHは、
例えばA3サイズの用紙への印字を可能とするようなT
PHであっても、その全長を主走査方向に複数枚に分割
した長さの発熱基板を主走査方向に接合して用いること
により長尺形TPHの製造を可能としている。すなわ
ち、容易に製造可能な長さの発熱基板を複数枚用意し、
これら複数枚の発熱基板を主走査方向に順次に接合させ
て所定の印字長の長尺形TPHの構造を可能にしてい
る。したがって、歩留まりの良さや製造設備の廉価さ等
の製造面でのメリットが大きいという特徴を有してい
る。
【0004】因みに、A3版のサイズの用紙に印字する
場合には、全長が300mmの基板を1枚製造すること
になるが、全長600mmのA1版のサイズの用紙に印
字する場合にはA3版用の基板を2枚接合しており、A
0版のサイズの用紙に印字する場合にはA3版用の基板
を3枚接合して用いている。したがって、A0版用のT
PHにおいては接合する基板の枚数は3枚であり、A1
版用のTPHでは2枚の基板を接合して用いている。
【0005】図9および図10は、従来の接合型の長尺
形TPHの平面図およびx−x線切断の断面図を示して
いる。図9において、支持基板1上に長尺な第1の個別
発熱基板2および第2の個別発熱基板3が設けられてい
る。2つの基板2および3の接合面2a,3aは斜めに
切断されており、この接合面2a,3aは所定の間隙4
を介して対向配置されている。第1および第2の基板
2,3の長辺側の一側に沿った箇所には、発熱抵抗体5
が列状に形成され、一方の基板2側には発熱抵抗体列6
が形成され、他方の基板3側には発熱抵抗体列7が形成
されている。
【0006】この長尺形TPHの大体の大きさを説明す
ると、2つの基板2および3の接合面2a,3aの間隙
4は0.1mm程度であり、1枚の基板状に形成された
発熱抵抗体列6または発熱抵抗体列7における隣接する
2つの発熱抵抗体5,5間の距離D1は1インチに40
0ドット(400dot/inch)の場合には63.5μm程
度、基板2および3の接合面2a,3aに最も近接する
発熱抵抗体5間の距離D2は例えば距離D1と同じか1
0μm少ない(63.5−10μm)程度、発熱抵抗体
列6および7のY方向に位置ずれした距離D3は例えば
距離D1の8倍(63.5×8μm)程度である。ま
た、発熱抵抗体5の大きさは50μm程度で、抵抗体列
6または7における抵抗体5の拝察ピッチは60μm程
度であるので、隣接する2つの抵抗体5−5間は約10
μm程度ということになる。
【0007】上述した従来の接合型の長尺TPHにおい
ては、接合面2a,3aを斜めに切断すると共に基板3
を距離D3だけ位置ずれさせて接合することにより、接
合面2a,3aを隔てて隣接する2つの発熱抵抗体5間
の距離D2が、同一基板2または3における隣接する2
つの発熱抵抗体5,5間の距離D1以下となるように、
抵抗体列6と抵抗体列7とを距離D3程度位置ずれさせ
て接合している。つまり、抵抗体5間の距離は上述のよ
うに10μm程度であるので、抵抗体と抵抗体との中間
で基板2または3を切断したとしても抵抗体列の中央部
の隣接する2つの抵抗体の間隔を確保することは不可能
なため斜めに切断したのち基板のY方向の位置をずらし
て接合していることになる。
【0008】しかし、発熱抵抗体列6および7のような
微細なパターンを有する発熱基板2および3において
は、抵抗体列6および7を形成している面を同一レベル
にすることは難しく、何れかの基板2または3の抵抗体
列形成面が浮いた状態になって高くなってしまうことが
ある。このような場合、図10にX方向として示される
主走査方向に接合配置された個別発熱基板2,3のう
ち、一方の個別発熱基板2の発熱抵抗体列6の印字面よ
りも、他方の個別発熱基板3の発熱抵抗体列7の印字面
の方が高くなっており、プラテン8側に位置するように
設定している。
【0009】この場合、図10に示すように、発熱基板
2と発熱基板3との間に形成されるZ方向の段差によっ
て用紙9と発熱基板2との間に隙間が生じてしまい、こ
のため最も発熱基板3側に位置する発熱基板2側の発熱
抵抗体5Aが用紙9に当接しなくなってしまう。このよ
うに、従来の長尺形TPHにおいては接合させた発熱基
板2および3間にZ方向の基板面の段差が生じた場合
に、接合面での印字が不可能になってしまうという問題
を有していた。
【0010】上記Z方向の位置ずれ(段差)は可及的に
小さくする必要があり、その許容値は4μm程度である
とされている。このように、個別発熱基板の接合部分に
印字がされない理由は、図10に示すように、基板2お
よび3の接合部2a,3aの近傍に生じたZ方向の段差
に対して、プラテンローラ8の周面が追従できないため
である。プラテン8がZ方向の段差に追従できない領域
においては、例えば最端部の発熱抵抗体5Aの発熱が記
録用紙9に充分に伝達されなくなるために個別発熱基板
間の接合部分に印字不可能領域が形成されてしまうこと
になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の接
合型の長尺形サーマルプリントヘッドにおいては、個別
発熱基板間の接合部分に印刷不可能領域に形成されてし
まうために印字不良が発生し、良好な印字結果が得られ
ないという問題があった。
【0012】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであり、一方の発熱基板と、他方の発熱
基板との接合面に意図的に所定の段差を形成して隣接す
る発熱基板間の接合部の段差を制御することにより2枚
の発熱基板間の印字不良を解消することができる長尺形
サーマルプリントヘッドを提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の基本構成に係る長尺形サーマルプリントヘッド
は、基材の一面に発熱抵抗体が主走査方向に列状に形成
された発熱抵抗体列を有する個別発熱基板を、支持基板
上で主走査方向に複数枚接合したサーマルプリントヘッ
ドにおいて、隣接する2枚の前記個別発熱基板に形成さ
れたそれぞれの発熱抵抗体列は前記主走査方向に直交す
る方向に互いに位置ずれして設置され、隣接する2枚の
うちの一方の個別発熱基板の一面を他方の個別発熱基板
の一面に対して所定角度傾斜させると共に、前記一方の
個別発熱基板の発熱抵抗体と前記支持基板との距離が前
記発熱抵抗体の延長上における前記他方の個別発熱基板
の一面と前記支持基板との距離よりも常に長くなり、前
記他方の個別発熱基板の発熱抵抗体と前記支持基板との
距離が前記発熱抵抗体の延長上における前記一方の個別
発熱基板の一面と前記支持基板との距離よりも常に長く
なるように設定されていることを特徴としている。
【0014】上記基本構成に係る長尺形サーマルプリン
トヘッドにおいて、前記隣接する2つの個別発熱基板の
うち傾斜させられている個別発熱基板における発熱抵抗
体列が形成されている一側の下面に、スペーサを介挿し
て他方の個別発熱基板を傾斜させるようにしても良い。
この構成の長尺形サーマルプリントヘッドにおいて、ス
ペーサは、断面が楔形の形状としても良い。また、上記
構成の長尺形サーマルプリントヘッドにおいて、前記他
方の個別発熱基板の発熱抵抗体列が形成されていない他
側の下面を斜めに研削するようにしても良い。
【0015】さらに、上記基本構成に係る長尺形サーマ
ルプリントヘッドは、傾斜させられた前記他方の個別発
熱基板の発熱抵抗体列が形成されていない他側の下面を
斜めに研削してから支持基板に固定するようにしても良
い。このような構成に係る長尺形サーマルプリントヘッ
ドは、前記他方の個別発熱基板が前記一方の個別発熱基
板よりも予め厚めに形成されていても良い。
【0016】以上のように構成することにより、接合型
の長尺サーマルプリントヘッドの接合部分の発熱抵抗体
は、何れの基板の最端部のものであっても必ず用紙の印
字面に当接することになり、印刷精度の大幅な向上を図
ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る長尺形サーマ
ルプリントヘッドの実施形態について、添付図面を参照
しながら詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態
に係る長尺形サーマルプリントヘッドを示す断面図であ
り、図2(a)(b)(c)は図1の図中のA方向およ
びB方向から見た左右の側面図とスペーサの断面図であ
り、図3は図1のヘッドの個別発熱基板全体を示す平面
図である。
【0018】図1に示す第1実施形態に係る長尺形TP
Hの個別発熱基板2,3の基本的構成および基板面に形
成された発熱抵抗体5の抵抗体列6,7等の配置・構成
等は図3の平面図に示すようになっている。すなわち、
第1の個別発熱基板2と第2の個別発熱基板3との接合
部2a,3aは斜めに切断されるとと共に、その接合面
は断層状に位置ずれしている。発熱基板2および3の上
表面に形成された発熱抵抗体5の抵抗体列6および7
は、基板2および3の一側から等しい距離に同一規格に
より形成されているので、この位置ずれにより発熱抵抗
体列6および7の設けられる中心線も位置ずれしている
ことになる。
【0019】この斜めに切断すること、および抵抗体列
6および7が互いに接近するように位置ずれさせるこ
と、の2つにより隣接する基板2および3の接合部2
a,3aの互いの最端部に位置する2つの発熱抵抗体例
えば5aと5bとの間の距離は1枚の個別発熱基板の中
央部側に設けられた2つの発熱抵抗体5,5間の距離と
同程度にすることができる。ここまでの構成は従来の長
尺形TPHであっても同じであるが、本発明の第1実施
形態に係る長尺形TPHの特徴的な構成は、図1に示す
ように、第2の個別発熱基板3の発熱抵抗体列7が形成
されている側の下面にスペーサ10を挿入して第2の個
別発熱基板3の発熱面をX−Y平面の水平面に対してY
方向に沿って傾斜させるようにしたことである。
【0020】すなわち、図3において、第1の発熱基板
2と第2の発熱基板3の高さ方向が不揃いとなって高低
差が生じてしまった場合には、高い方の最端部に位置す
る発熱抵抗体5aまたは5bのうち高い方の抵抗体は用
紙9の表面に当接するが、低い方の抵抗体は用紙9の表
面には当接できなくなってしまう。この詳細な状況は図
10で説明した通りである。本発明では隣接する個別発
熱基板のうちの一方の抵抗体形成面を略々水平に設定し
たとすると他方の抵抗体形成面に所定の傾斜を意図的に
与えることによって、最端部の抵抗体5aも5bも常に
他方側の基板面よりもプラテンに近くなるように高く設
定するように構成している。
【0021】このように構成することにより、第1およ
び第2の個別発熱基板2および3の接合箇所において、
用紙9が接合面の傾斜方向に沿って図1に示すように間
隙に近い方に密着するように案内され、このため第1の
個別発熱基板2の接合部2aに最も近い発熱抵抗体5a
を用紙9に密着させることができるようになる。図1に
示されるスペーサ10の詳細な構成は、図2(a)
(b)(c)に示すようになっている。図2(a)およ
び(b)の左右の側面図の両図に、第1の個別発熱基板
2の発熱抵抗体列6と第2の個別発熱基板3の発熱抵抗
体列7との両方が見えていることが、常に他の基板の表
面側よりも高い位置すなわちプラテンに近いレベルに位
置しているということの証明である図2(a)は発熱基
板を第1の個別発熱基板2側(図1の矢印A方向)から
見た左側面図であり、図2(b)は同じく第2の個別発
熱基板3側(図1の矢印B方向)から見た右側面図であ
り、図2(c)はスペーサ10の形状を示す側断面図で
ある。スペーサ10は、図2(c)に示すように、断面
が楔形の形状をしているので、第2の個別発熱基板3の
下面と支持基板1との間に設ける場合には何れの方向で
挿入するかを気にすることなく介挿することができる。
【0022】このように、第2の個別発熱基板3を第1
の個別発熱基板2に対して拗るような状態で設置するこ
とにより、発熱抵抗体列6および7が設けられる一側に
おける個別発熱基板2および3の接合部分の最端部の発
熱抵抗体のZ方向の高さ位置を相手側の発熱基板の対向
する箇所の上面のよりも常に高く設定しておくことがで
き、図1に示すように、先行する個別発熱基板側の接合
部2aに最も近い抵抗体5Aを常に用紙9の印字面に当
接させることが可能となる。
【0023】なお、上述した第1実施形態に係る長尺形
サーマルプリントヘッドにおいては第2の個別発熱基板
3側の抵抗体列7を第1の個別発熱基板2の抵抗体列6
よりも常にZ方向において高く設定するために、スペー
サ10を抵抗体列7が設けられている一側の下面に介挿
させるものとして説明したが、本発明はこれに限定され
ず、一方の個別発熱基板2または3における抵抗体列6
または7が形成された印字面が他方の個別発熱基板3ま
たは2の抵抗体列6または7に対応する上面の領域より
も常に高くするような構成であれば、如何なる構成であ
っても良い。
【0024】例えば、図4および図5(a)(b)に示
す第2実施形態に係る長尺形サーマルプリントヘッドの
ように、第1の個別発熱基板2よりも多少厚めに形成し
ておいた第2の個別発熱基板3の下面を抵抗体列7が設
けられている一側に対する他側を傾斜して削ることによ
り、抵抗体列7が設けられている一側を高くすると共
に、下面が削られることにより発熱抵抗体列6の設置中
心を延長させた第2の個別発熱基板3の上表面の高さレ
ベルを第1の個別発熱基板の抵抗体列6よりも低くする
ように構成しても良い。
【0025】このように、第2の個別発熱基板3の下面
を削ることによっても、抵抗体列7が形成されている印
字面の位置関係を第1の個別発熱基板2の抵抗体列6を
延長した線上の位置よりもZ方向に高くすることがで
き、接合部2aの最も端に形成されている発熱抵抗体5
aを用紙9の印字面に当接させることができる。また、
第2の個別発熱基板3の抵抗体列7の最端部の発熱抵抗
体5bも用紙9の印字面に当接させることができるの
で、第1実施形態と同様に長尺な発熱基板の接合部分に
おける印字のかすれ等を防止することができる。
【0026】なお、一般に個別発熱基板2および3は、
ライン等により同一の規格により大量に製造することが
望ましいため、第1実施形態に係る長尺形TPHの場合
にはスペーサ10を下面に介挿する前に個別発熱基板3
の下面を予め所定量削ることにより、抵抗体列7を第1
の基板2の上面よりも低く設定しておき、これに対して
いわゆる下駄を履かせるような構成としている。これに
対して、第2実施形態に係る長尺形TPHでは、第2の
個別発熱基板3の方を若干厚めに形成しておいて発熱抵
抗体列7が設けられていない他側の下面を傾斜状に削る
ことになる。尤も、この第2実施形態の長尺形TPHに
おいても、第1の個別発熱基板2と第2の個別発熱基板
3との元々のサイズを同一に形成しておき、第1の発熱
基板2については上面と変更な面で所定量研磨し、第2
の発熱基板3については上面に対して傾斜させて研磨す
ることにより、両基板2および3の下面の研削角度ない
しは研削量を異ならせて製造することも可能である。
【0027】第1実施形態に係る長尺形サーマルプリン
トヘッドによれば、第2の個別発熱基板3の下面のみを
上面と平行に研削し、第1の個別発熱基板2よりも薄い
基板をまず製造しておいて、第1および第2の発熱基板
2および3を支持基板1に市来召して固定する際に、ス
ペーサ10により第2の発熱基板3の一側側を高くする
ことにより容易に印字面のレベルを制御することが可能
となる。
【0028】なお、上述した第1および第2実施形態に
係る長尺形サーマルプリントヘッドによれば、いずれも
2つの個別発熱基板を接合する場合を例にして説明した
が、上述したようにA0サイズのTPHのように3つの
個別発熱基板を用いる場合でも本発明を適用することが
できる。図6ないし図8には3枚の第1ないし第3の個
別発熱基板11,12,13を接合して例えばA0サイ
ズに対応可能な長尺形サーマルプリントヘッドを作成す
る第3実施形態につき説明する。
【0029】図6において、第3実施形態に係る長尺形
TPHは、第2の個別発熱基板12が長尺な逆台形状に
両端がカットされて接合部12a,1bとなっており、
これらにそれぞれ対応するように第1および第3の個別
発熱基板11および13のそれぞれ内側の端部も接合部
12a,12bと同一角度で斜めにカットされて接合部
11aおよび13aとなっている。第2の個別発熱基板
12が図6における上方に位置ずれさせられることによ
り、それぞれの発熱抵抗体列16,17,18が位置ず
れしており、これによりそれぞれの個別発熱基板11,
12,13の接合部よりの最端部の発熱抵抗体5a−5
b間と5c−5d間の距離が各抵抗体列16,17,1
8の中央側の抵抗体5−5間距離と同程度になるように
接合されている。
【0030】第2の個別発熱基板12は、図7および図
8(a)(b)に示すように、抵抗体列が形成されてい
る側の一側が高くなり他側が低くなるように上面が所定
角度で傾斜させられており、この傾斜を得るための具体
的な構成として、図8(a)および(b)に示すよう
に、スペーサ10と傾斜部20とが設けられている。こ
の傾斜部20を例えば研磨や研削処理により形成するこ
とにより抵抗体列16や18の高さが第2の個別発熱基
板の上面よりも高くなり、スペーサ10を一側の底面に
介挿することにより抵抗体列17の高さが第1および第
3の個別発熱基板の上面よりも高くなる。このような構
成により、図7の矢印A方向から見た図8(a)、図7
の矢印B方向から見た図8(b)の何れの側面図でも、
発熱抵抗体列16,17と17,18とが目視できるこ
とになる。第1の発熱基板11の抵抗体列16と第3の
発熱基板13の抵抗体列18とは側面から見た場合に同
一ライン状に位置することになるので、図8(a)と
(b)ではそれぞれ見えない方の抵抗体列を括弧書きと
している。
【0031】以上の構成により、図6に示すように、第
1の発熱基板11の発熱抵抗体列16と第3の発熱基板
13の発熱抵抗体列18との高さ位置は、第2の発熱基
板12の上面の領域120の高さ位置よりもそれぞれの
高いレベルに設定することができ、また、第2の発熱基
板12の発熱抵抗体列17の高さ位置は、第1の発熱基
板11の上面の領域110および第3の発熱基板13の
上面の領域130の高さ位置よりも高いレベルに設定す
ることができる。このように個別発熱基板が3枚の場合
であっても問題なく本願発明を適用することができる。
【0032】なお、この第3実施形態に係る長尺形TP
Hの基板の底面処理は第1および第2実施形態の底面処
理を組み合わせたような手法により行なっている。すな
わち第2の個別発熱基板12の底面に対してのみ、抵抗
体列の他側の下面に幅方向の約半分程度の傾斜部20を
形成したのち、所定形状で所定高さのスペーサ10を介
挿させて図示されない支持基板に取り付けるものであ
り、第1および第3の個別発熱基板はそれぞれ内側の端
部を斜めにカットするだけですむことになる。第2の個
別発熱基板12のみ両端部のカットと底面の処理が必要
となるが、原則として同一規格で個別発熱基板11,1
2,13を製造することができるので、加工の迅速性と
コストの低減とを図ることもできる。
【0033】なお、上述した第1および第3実施形態に
おいては、第2の個別発熱基板の印字面の発熱抵抗体列
7の高さを第1の個別発熱基板の発熱抵抗体列6よりも
常に高く設定するために、スペーサ10を介挿させる例
と、傾斜研磨する例のみ説明したが、本発明はこれら2
つの例に限定されず、第2の個別発熱基板の印字面の抵
抗体列を第1の個別発熱基板のそれよりも高く設定する
ことができる構成であれば、他の如何なる構成であって
も適用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明に係
る接合型の長尺形サーマルプリントヘッドによれば、一
方の個別発熱基板の発熱抵抗体列が形成されてい箇所を
他方の個別発熱基板の上面よりも常にプラテン側に近づ
けるように構成したので、隣接する双方の個別発熱基板
の接合部分における発熱抵抗体が常に用紙の印字面に当
接することになり、接合型の長尺TPHの印字の精度が
特に接合部分において飛躍的に向上することになり、印
刷品質の改善に寄与することができる。
【0035】また、基本的には、隣接する2つの基板を
同一の規格により製造しておいても簡単な下面処理の工
程を追加するだけで容易に本発明の長尺形サーマルプリ
ントヘッドの構成を得ることができ、製造工程の簡素化
を図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る長尺形サーマルプ
リントヘッドの構成を示す断面図である。
【図2】図1に示された第1実施形態に係る長尺形サー
マルプリントヘッドの(a)図1のA方向からの左側面
図、(b)図1のB方向からの右側面図、(c)スペー
サの断面図である。
【図3】第1実施形態の長尺形TPHを示す平面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係る長尺形サーマルプ
リントヘッドの構成を示す断面図である。
【図5】図4に示された第2実施形態に係る長尺形サー
マルプリントヘッドの(a)図4のA方向からの左側面
図、(b)図4のB方向からの右側面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る長尺形サーマルプ
リントヘッドの構成を示す平面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る長尺形サーマルプ
リントヘッドの構成を示す正面図である。
【図8】図7に示された第3実施形態に係る長尺形サー
マルプリントヘッドの(a)図7のA方向からの左側面
図、(b)図7のB方向からの右側面図である。
【図9】従来の長尺形サーマルプリントヘッドの一例を
示す平面図である。
【図10】図9に示される従来の長尺形サーマルプリン
トヘッドにおけるx−x線で切断した断面図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 第1の個別発熱基板 2a 接合部 3 第2の個別発熱基板 3a 接合部 5 発熱抵抗体 5a,5b,5c,5d 最端部の発熱抵抗体 6 発熱抵抗体列 7 発熱抵抗体列 8 プラテン 9 記録用紙 10 スペーサ 11 第1の個別発熱基板 12 第2の個別発熱基板 13 第3の個別発熱基板 16,17,18 発熱抵抗体列 110,120,130 基板一面における抵抗体列に
対応する領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の一面に発熱抵抗体が主走査方向に列
    状に形成された発熱抵抗体列を有する個別発熱基板を、
    支持基板上で主走査方向に複数枚接合した長尺形サーマ
    ルプリントヘッドにおいて、 隣接する2枚の前記個別発熱基板に形成されたそれぞれ
    の発熱抵抗体列は前記主走査方向に直交する方向に互い
    に位置ずれして設置され、隣接する2枚のうちの一方の
    個別発熱基板の一面を他方の個別発熱基板の一面に対し
    て所定角度傾斜させると共に、前記一方の個別発熱基板
    の発熱抵抗体と前記支持基板との距離が前記発熱抵抗体
    の延長上における前記他方の個別発熱基板の一面と前記
    支持基板との距離よりも常に長くなり、前記他方の個別
    発熱基板の発熱抵抗体と前記支持基板との距離が前記発
    熱抵抗体の延長上における前記一方の個別発熱基板の一
    面と前記支持基板との距離よりも常に長くなるように設
    定されていることを特徴とする長尺形サーマルプリント
    ヘッド。
  2. 【請求項2】前記隣接する2つの個別発熱基板のうち傾
    斜させられている個別発熱基板の下面における前記発熱
    抵抗体列が形成されている一側に、スペーサを介挿した
    ことを特徴とする請求項1に記載の長尺形サーマルプリ
    ントヘッド。
  3. 【請求項3】前記スペーサは、断面が楔形の形状をして
    いることを特徴とする請求項2に記載の長尺形サーマル
    プリントヘッド。
  4. 【請求項4】前記他方の個別発熱基板の下面における前
    記発熱抵抗体列が形成されていない他側を斜めに研削し
    たことを特徴とする請求項3に記載の長尺形サーマルプ
    リントヘッド。
  5. 【請求項5】傾斜させられた前記他方の個別発熱基板の
    発熱抵抗体列が形成されていない他側の下面を斜めに研
    削してから支持基板に固定したことを特徴とする請求項
    1に記載の長尺形サーマルプリントヘッド。
  6. 【請求項6】前記他方の個別発熱基板は前記一方の個別
    発熱基板よりも予め厚めに形成されていることを特徴と
    する請求項5に記載の長尺形サーマルプリントヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102529415A (zh) * 2010-11-02 2012-07-04 Tdk株式会社 热敏头以及使用了该热敏头的热敏打印机

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