JP2001260242A - 低透過ホースとその製造方法 - Google Patents

低透過ホースとその製造方法

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JP2001260242A JP2000079375A JP2000079375A JP2001260242A JP 2001260242 A JP2001260242 A JP 2001260242A JP 2000079375 A JP2000079375 A JP 2000079375A JP 2000079375 A JP2000079375 A JP 2000079375A JP 2001260242 A JP2001260242 A JP 2001260242A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金属バリア層による極めて高度の流体不透過
性を備えると共に、組付け性,振動吸収性,軽量性,ホ
ース強度等においても優れた低透過ホースとその製造方
法を提供する。 【解決手段】 少なくとも一部がコルゲート形状であ
り、最内層より順に、薄膜樹脂層2、金属薄膜ラミネー
ト層又は金属薄膜層3、薄膜樹脂層4を備えた低透過ホ
ース。最内層の薄膜樹脂層2を押出成形し、次いでテー
プ状の金属薄膜ラミネートシート又は金属薄膜3を螺旋
巻きあるいは縦添え巻きし、更に外側の薄膜樹脂層4を
形成した後コルゲート形状加工を行うか、又はコルゲー
ト形状加工を行った後粉体溶融塗装により外側の薄膜樹
脂層を形成する低透過ホースの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体又は気体であ
る各種燃料や冷媒等の配管に使用される、極めて高度の
流体不透過性と、満足すべき可撓性,ホース強度,軽量
性等を併せ備えた低透過ホースと、その製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】旧来、例えば自動車用燃料ホース等にお
いて振動吸収性や組付け性(可撓性)に有利な各種のゴ
ムホースが一般的に用いられてきた。しかし近年に至っ
て、環境への配慮に基づきホースの燃料不透過性を重視
する見地から、ゴムよりも燃料バリア性の高い樹脂材を
用いたホース、とりわけ、高度の燃料不透過性を期待で
きるフッ素樹脂を用いたホース等にシフトして来てい
る。
【0003】しかし、フッ素樹脂は高価であるために他
の安価な材料との積層体として用いる必要がある処、そ
の層間接着にテトラエッチング処理やプラズマ処理のよ
うな特別な技術や設備が必要になると言う問題がある。
又、今後の燃料等の透過規制は一層の強化が予想され、
他面では炭酸ガス冷媒や燃料電池で使用される水素ガス
等の透過性の高い流体に対応する必要があるため、フッ
素樹脂も含めてゴム材や樹脂材等の有機材料のみからな
るホースでは、今後の燃料不透過性の要求に対応するこ
とが困難になると予想される。
【0004】そこで、極めて高度の流体不透過性を期待
できる金属層をバリア層とするホースが考慮されてい
る。例えば、特開平8−127101号公報に係る「複
合管」の発明においてはホースをポリブテン層/変性ポ
リオレフィン層/金属層の複合構造とした給湯,温水暖
房及び排水用複合管が開示されており、特開平7−27
5981号公報に係る「樹脂被覆蛇腹管の製造方法」の
発明においては、直管状の金属パイプに樹脂層を被覆し
た後、両層に対して外圧成形,液圧バルジ成形等の手段
により、一括して波形加工を施してなる樹脂被覆蛇腹管
と、その製造方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平8
−127101号公報に係る発明は、専ら水を対象流体
とする建屋用配管と言うこともあり、燃料や、燃料電池
で使用される水素ガス等の流体に対する樹脂層の耐性は
考慮されていないし、剛直な直管形状であるため、自動
車エンジンルーム内等においてホースの組付け時に要求
される可撓性や、自動車用ホースとして要求される振動
吸収性等は全く期待できない。
【0006】又、上記特開平7−275981号公報に
係る発明は、ホースにコルゲート形状を持たせることに
より可撓性や振動吸収性を付与しようとしているが、次
のような不具合がある。
【0007】即ち、直管状の金属パイプとこれに被覆し
た樹脂層とを一括して波形加工するため、樹脂層に対し
て相対的に金属層を厚く形成しなければ、波形加工時の
樹脂層の残留応力により金属層の形状保持が不可能とな
ると言う問題がある。なぜなら、約20%程度までの変
形量(伸び)は、金属にとっては既に塑性変形領域であ
るが、樹脂にとっては未だ弾性変形領域だからである。
事実、同公報の実施例によれば、樹脂層の厚さが0.5
mm〜1mmであるに対して金属層の厚さは0.2mm
〜0.7mmである。金属層がこのように厚く形成され
ると、金属層による十分な流体不透過性は期待できるも
のの、材料費のコストアップや、ホースの重量増加、及
び蛇腹管の可撓性や振動吸収性の悪化が不可避である。
【0008】ところで、本願発明者は、金属層と樹脂層
とが積層されたコルゲートホースを次のa)又はb)の
方法で製造することにより、金属層の流体バリア性を維
持したままで、その厚さを50μm程度あるいはそれ以
下のレベルにまで薄くすることに成功している。 a)予めコルゲート成形した樹脂層をコルゲート成形用
バルジ型にインサートしたもとで、金属パイプを挿入し
て液圧バルジ成形する。 b)金属パイプをコルゲート形状に液圧バルジ成形した
後、この金属層形状に追従して樹脂層を粉末溶融塗装に
より形成する。
【0009】そこで本発明は、金属−樹脂複合コルゲー
トホースにおいて、金属バリア層固有の極めて高度な流
体不透過性と必要なホース強度を確保したもとで、金属
層の一層の薄膜化によりホースの組付け性,振動吸収
性,軽量性等を一層改良することを、解決すべき課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、少なくとも一部がコルゲート形状であ
るホースにおいて、前記ホースが、その最内層より順
に、薄膜樹脂層と、樹脂フィルム間に金属薄膜を介在さ
せたラミネート層と、薄膜樹脂層とを備えている、低透
過ホースである。
【0011】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係るラミネート層が、金属薄膜を樹脂フ
ィルムで接着してなるテープ状のラミネートフィルムを
螺旋巻き又は縦添え巻きすることにより形成されたもの
である、低透過ホースである。
【0012】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明に係るラミネートフィルムが
以下の(1),(2)の条件の少なくとも一方に該当す
る、低透過ホースである。 (1)ラミネートフィルムの厚さが200μm以下であ
る。 (2)ラミネートフィルムの金属薄膜がアルミニウムか
らなり、かつ、その厚さが7μm以上200μm未満で
ある。
【0013】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
少なくとも一部がコルゲート形状であるホースにおい
て、前記ホースが、その最内層より順に、薄膜樹脂層
と、金属薄膜層と、薄膜樹脂層とを備えている、低透過
ホースである。
【0014】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第4発明に係る金属薄膜層が、厚さ7μm以上20
0μm未満のテープ状のアルミニウム薄膜を螺旋巻き又
は縦添え巻きすることにより形成されたものである、低
透過ホースである。
【0015】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第5発明に係るホースが以下の(3)〜
(5)の条件の少なくとも一に該当する、低透過ホース
である。 (3)最内層の薄膜樹脂層と外側の薄膜樹脂層との一方
あるいは双方が、厚さ5mm以下である。 (4)最内層の薄膜樹脂層、外側の薄膜樹脂層、ラミネ
ート層の樹脂フィルムの内の少なくとも一の要素がポリ
アミドからなる。 (5)最内層の薄膜樹脂層とラミネート層もしくは金属
薄膜層との界面部分、ラミネート層もしくは金属薄膜層
において螺旋巻き又は縦添え巻きされたテープ状のラミ
ネートフィルムもしくはアルミニウム薄膜の重ね代部
分、ラミネート層もしくは金属薄膜層と外側の薄膜樹脂
層との界面部分、の内の少なくとも一の部分が接着剤に
より接着されている。
【0016】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
マンドレルの外周に薄膜樹脂層を押出成形する工程と、
該薄膜樹脂層の外周に、金属薄膜を樹脂フィルムで接着
してなるテープ状のラミネートフィルムを巻いてラミネ
ート層を形成する工程と、更に次の(6),(7)のい
ずれかの工程群とを含む、低透過ホースの製造方法であ
る。 (6)前記ラミネート層の外周に押出成形もしくは粉体
溶融塗装により薄膜樹脂層を形成する工程と、ここまで
の工程により得られたホース構造体の少なくとも一部を
コルゲート形状に成形する工程。 (7)ここまでの工程により得られたホース構造体の少
なくとも一部をコルゲート形状に成形する工程と、該コ
ルゲート形状部を含むホース構造体におけるラミネート
層の外周に粉体溶融塗装により薄膜樹脂層を形成する工
程。
【0017】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
マンドレルの外周に薄膜樹脂層を押出成形する工程と、
該薄膜樹脂層の外周にテープ状の金属薄膜を巻いて金属
薄膜層を形成する工程と、該金属薄膜層の外周に押出成
形もしくは粉体溶融塗装により薄膜樹脂層を形成する工
程と、以上の工程により得られたホース構造体の少なく
とも一部をコルゲート形状に成形する工程と、を含む、
低透過ホースの製造方法である。
【0018】
【発明の作用・効果】(第1発明及び第7発明の作用・
効果)第7発明に係る低透過ホース製造方法によれば、
最内層の薄膜樹脂層と金属薄膜を含むラミネート層と外
側の薄膜樹脂層とが積層されたホース構造体を得た後、
その少なくとも一部をコルゲート形状に成形する。ある
いは、最内層の薄膜樹脂層と金属薄膜を含むラミネート
層とが積層されたホース構造体を得た後、その少なくと
も一部をコルゲート形状に成形して、その外周に薄膜樹
脂層を粉体溶融塗装により形成する。従って、上記いず
れのプロセスによる場合でも、コルゲート形状への加工
手段は金属薄膜に対して直接には作用しない。
【0019】即ち、コルゲート形状への加工手段が、例
えばロール成形のような外圧成形であっても、液圧バル
ジ成形等であっても、その加工手段の作用は、金属薄膜
を両面から直接に保護する樹脂フィルムを介して、場合
によっては更に両面から間接に保護する薄膜樹脂層を介
して、緩衝された状態で金属薄膜に作用する。換言すれ
ば、コルゲート形状への成形時に金属薄膜に起こる伸び
や曲げ等の変化は、両面の樹脂フィルムや薄膜樹脂層に
おける同様な変化に追従して起こるものである。このよ
うな保護作用のために、金属薄膜が非常に薄くても、そ
のコルゲート形状への加工において伸びや曲げ等に伴う
損傷を受け難いのである。
【0020】以上の理由から、第1発明の低透過ホース
においては、ホースの組け性,振動吸収性,軽量性等に
有効な200μm未満の厚さの金属薄膜を用いる場合は
勿論であるが、従来は困難であった20μm未満の厚さ
の金属薄膜を用いる場合でも、金属バリア層特有の極め
て高度の流体不透過性が確保される。
【0021】更に第1発明の低透過ホースは、その複層
構造によって元々高いホース強度を期待できるラミネー
ト層を用い、かつ少なくとも一部を潰れに対して強いコ
ルゲート形状に成形しているので、ホース強度が大き
い。このためホース強度を確保する目的から過剰に厚い
樹脂層を設ける必要性がないので、例えば薄膜樹脂層を
5mm以下程度の厚さとすることにより、ホースの無駄
な重量増加を避けることができる。
【0022】なお、薄膜樹脂層に関しては、上記の作用
・効果に加え、最内層の薄膜樹脂層には締結部でのシー
ル性を確保すると言う作用・効果を、外側の薄膜樹脂層
にはホース強度を確保すると言う作用・効果を、それぞ
れ期待することができる。
【0023】(第2発明の作用・効果)金属薄膜を樹脂
フィルムで接着してなるテープ状のラミネートフィルム
を螺旋巻き又は縦添え巻きしてラミネート層を構成する
と、ラミネート層の形成工程が効率的であり、コルゲー
ト形状加工時において金属薄膜に対する樹脂フィルムの
保護作用が高く、かつ、得られた低透過ホースのホース
強度が高い。
【0024】(第3発明の作用・効果)ラミネートフィ
ルムの厚さが200μm以下であると、これを螺旋巻き
又は縦添え巻きした際の重ね代における重ね段部が小さ
いために、ラミネートフィルムの重ね代部分における流
体シール性を確保し易い。
【0025】又、ラミネートフィルムに用いる金属薄膜
としては、軽量性,流体に対するバリア性,変形もしく
は伸びに対する追従性の良好さ等の点から、アルミニウ
ムが特に好ましい。更に、アルミニウムの厚さが7μm
以上200μm未満である場合、極めて高度の流体不透
過性を確保しつつ、ホースの組け性,振動吸収性,軽量
性等を最大限に実現することができる。
【0026】(第4発明及び第8発明の作用・効果)第
8発明に係る低透過ホース製造方法によれば、金属薄膜
層が最内層の薄膜樹脂層と外側の薄膜樹脂層とで挟着さ
れた状態のホース構造体を得た後、その少なくとも一部
をコルゲート形状に成形するので、コルゲート形状への
加工手段は金属薄膜に対して直接には作用しない。
【0027】即ち、第7発明の場合と同様な理由から、
コルゲート形状への加工手段の作用は、金属薄膜を両面
から直接に保護する薄膜樹脂層を介して緩衝された状態
で金属薄膜に作用し、金属薄膜に起こる伸びや曲げ等の
変化は両面の薄膜樹脂層における同様な変化に追従して
起こるものである。
【0028】従って第4発明の低透過ホースにおいて
は、200μm未満の厚さの金属薄膜を用いる場合で
も、金属バリア層特有の極めて高度の流体不透過性が確
保される。又、第4発明の低透過ホースは、少なくとも
一部を潰れに対して強いコルゲート形状に成形している
のでホース強度が大きく、従って、例えば薄膜樹脂層を
5mm以下程度の厚さとすることにより、ホースの無駄
な重量増加を避けることができる。
【0029】(第5発明の作用・効果)テープ状のアル
ミニウム薄膜を螺旋巻き又は縦添え巻きすることによ
り、金属薄膜層を効率的に形成することができると共
に、アルミニウム薄膜の軽量性,流体に対するバリア
性,変形もしくは伸びに対する追従性の良好さ等のメリ
ットを活かすことができる。又、アルミニウム薄膜の厚
さを7μm以上200μm未満とすることにより、極め
て高度の流体不透過性を確保しつつ、ホースの組け性,
振動吸収性,軽量性等を最大限に実現することができ
る。
【0030】(第6発明の作用・効果)第6発明の
(3)の条件によって、最内層の薄膜樹脂層については
締結部でのシール性を確保すると言う作用・効果を、外
側の薄膜樹脂層についてはホース強度を確保すると言う
作用・効果を確保したもとで、それぞれホースの無駄な
重量増加を回避できる。
【0031】第6発明の(4)の条件によって、最内層
の薄膜樹脂層及び外側の薄膜樹脂層と、ラミネート層の
樹脂フィルムとの間の熱融着による接着性を向上し、こ
れにより低透過ホースの流体シール性を一層向上させる
ことができる。
【0032】第6発明の(5)の条件によって、接着剤
により接着された界面部分もしくは重ね代部分の流体シ
ール性を一層向上させることができる。第4発明のよう
に金属薄膜層を用いた低透過ホースにおいては、金属薄
膜層と薄膜樹脂層との熱融着による接着を期待できない
ので、接着剤による接着が特に有効である。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0034】〔低透過ホース〕本発明に係る低透過ホー
スは、一部又は大部分がコルゲート形状とされ、その他
の部分が平滑管(直管又は曲り管)とされた積層構造の
ホースである。その積層構造においては、最内層に薄膜
樹脂層を備え、その外周に金属薄膜を用いたバリア層を
備え、かつその外周に薄膜樹脂層を備えている。そして
上記バリア層は、第1発明のように、樹脂フィルム間に
金属薄膜を介在させたラミネート層であるか、又は第4
発明のように、金属薄膜層である。
【0035】又、本発明に係る低透過ホースは、外側の
樹脂層の更に外周に任意の種々な構成の保護層を備える
ことができる。その代表的な例の一つとして、耐チャッ
ピング性対策(自動車走行時の石ハネ対策)のために、
低透過ホースの一部(例えばコルゲート形状部分)又は
全部の外周にソリッド状あるいはスポンジ状のエラスト
マーからなるプロテクター層を設ける場合が挙げられ
る。
【0036】低透過ホースは種々の流体(液体あるいは
気体)の輸送用に使用されるものであって、例えば、ガ
ソリン自動車用,燃料電池車用,家庭用等に用いるガソ
リン,アルコール,水素ガス,天然ガス,プロパンガス
その他の燃料用ホース、フロン,炭酸ガスその他の冷媒
用ホース、自動車用エアホース等に任意に使用すること
ができる。
【0037】もともと流体バリア性が高く、しかも薄膜
樹脂層の粉体溶融塗装が大口径のホース製造に適してい
る点からは、フィラーホース等の製造に特に好適であ
る。
【0038】〔低透過ホースの製造方法〕第1発明に係
る低透過ホースの製造方法と、第4発明に係る低透過ホ
ースの製造方法とは、バリア層として樹脂フィルム間に
金属薄膜を介在させたラミネート層を構成するか、金属
薄膜層を構成するかの相違を除けば、他の点は基本的に
同様である。
【0039】即ち、まずマンドレルの外周に薄膜樹脂層
を押出成形し、次いでその外周に、金属薄膜を樹脂フィ
ルムで接着してなるテープ状のラミネートフィルムある
いはテープ状の金属薄膜を巻き、更にその外周に押出成
形もしくは粉体溶融塗装により薄膜樹脂層を形成し、こ
うして得られたホース構造体の少なくとも一部をコルゲ
ート形状に成形する。なお、上記テープ状のラミネート
フィルムを巻く実施形態においては、ラミネートフィル
ムを巻いた状態のホース構造体の少なくとも一部をまず
コルゲート形状に成形し、その後に外周に粉体溶融塗装
によって薄膜樹脂層を形成しても良い。
【0040】上記の粉体溶融塗装としては、熱可塑性樹
脂粉体の静電塗装と塗装粉体の熱溶融と言う一連の工程
からなる方法が代表的であるが、要するに樹脂粉体を用
いて一様な薄膜樹脂層を形成できる方法であれば、他の
方法でも構わない。粉体溶融塗装を複数回繰り返して、
複層構造の薄膜樹脂層を形成しても良い。
【0041】上記において、テープ状のラミネートフィ
ルムあるいはテープ状の金属薄膜の巻き方は、隙間のな
い状態で筒状に巻かれている限りにおいて限定されない
が、工程の迅速性やシール性の高さ等の見地から、螺旋
巻きあるいは縦添え巻きが好ましい。「螺旋巻き」と
は、テープをスパイラル方向に巻いて筒状体を構成する
方法を言い、「縦添え巻き」とは、テープを長手(管
軸)方向に沿って巻回することにより筒状体を構成する
方法を言う。
【0042】上記螺旋巻きあるいは縦添え巻きにおい
て、ラミネート層や金属薄膜層の流体シール性の見地か
らは、テープ状のラミネートフィルムや金属薄膜の端縁
部同士に一定の重ね代を設けて巻くことが好ましい。
【0043】又、螺旋巻きあるいは縦添え巻きを二重以
上に行って流体シール性を更に向上させることもでき
る。この方法は、特に金属薄膜層の形成において有効で
ある。二重以上の螺旋巻きあるいは縦添え巻きとして
は、二枚以上のテープ状のラミネートフィルムや金属薄
膜を重ねて巻く方法と、幅の広いテープ状のラミネート
フィルムや金属薄膜を用いて重ね代を大きくすることに
よりフィルムが二重以上に重なるように巻く方法とがあ
る。
【0044】更に、低透過ホースの流体シール性を向上
させるために、各層の界面、及びラミネートフィルムや
金属薄膜の重ね代部分を接着することが好ましい。各層
の界面の接着は、最内層の薄膜樹脂層の外周に接着剤を
塗布してからテープ状のラミネートフィルムあるいはテ
ープ状の金属薄膜を巻いたり、ラミネート層や金属薄膜
層の構成後にその外周に接着剤を塗布してから外側の薄
膜樹脂層を形成することにより行うことができる。ラミ
ネートフィルムや金属薄膜の重ね代部分を接着も、重ね
代部分に接着剤を塗布することにより行うことができ
る。又、ラミネートフィルムを用いる場合には、ホース
構造体の構成後に樹脂フィルムや薄膜樹脂層を熱融着さ
せることにより、上記の接着を行うことができる。
【0045】ホース構造体のコルゲート形状加工の手段
は限定されず、例えば成形ロールを用いてコルゲート形
状加工を行うこともできるが、ホース構造体をバルジ成
形金型に導入してホース構造体内部からの液圧によりコ
ルゲート形状加工を行う液圧バルジ成形法等が特に好ま
しい。
【0046】コルゲート形状加工においては、薄膜樹脂
層や、ラミネートフィルムを構成する樹脂フィルムをあ
る程度軟化させて加工を容易にする目的で、ホース構造
体を例えば80°C程度に加熱することも好ましい。
【0047】〔ラミネート層,金属薄膜層〕ラミネート
層は、樹脂フィルム間に金属薄膜を介在させた構成を備
え、かつ隙間のない筒状に形成されている限りにおいて
その構成形態を限定されないが、金属薄膜を樹脂フィル
ムで接着してなるテープ状のラミネートフィルムを、螺
旋巻き又は縦添え巻きすることにより形成されたものが
最も好ましい。
【0048】ラミネートフィルムを構成する金属薄膜の
材料種は限定されないが、流体バリア性,薄膜加工時の
展伸性,薄膜状態での変形追従性等の諸特性の内、一以
上の点で優れたアルミニウム,銅,ステンレス,鉄等が
好ましく、とりわけアルミニウムが好ましい。
【0049】金属薄膜の厚さは限定されないが、ホース
の柔軟性と金属薄膜の流体バリア性とのバランス等か
ら、好ましくは7μm以上200μm未満とされる。ラ
ミネートフィルム全体の厚さも任意に設定することがで
きるが、螺旋巻き又は縦添え巻きされたラミネートフィ
ルムの重ね段部における前記のようなシール性の見地等
から、好ましくは200μm以下とされる。
【0050】ラミネートフィルムを構成する樹脂フィル
ムの材料種は限定されないが、通常は熱可塑性樹脂が好
ましく、熱融着によるラミネートフィルム同士の接着性
や薄膜樹脂層との接着性、あるいはコルゲート形状への
加工の容易性等を考慮した場合は、ポリアミドが好まし
い。又、上記薄膜樹脂層を構成する樹脂と同質の樹脂材
料を用いることも好ましい。樹脂フィルムと上記薄膜樹
脂層とがいずれもポリアミドからなる場合が、最も好ま
しい。樹脂フィルムの外面には、コロナ処理等の接着性
向上処理を行うことも好ましい。
【0051】金属薄膜層は、隙間のない筒状に構成され
ている限りにおいてその構成形態を限定されないが、テ
ープ状の金属薄膜を螺旋巻き又は縦添え巻きすることに
より形成されたものが最も好ましい。金属薄膜層の構成
に用いる金属薄膜の材料種や厚さは限定されないが、上
記ラミネートフィルムの場合と同様な理由から、アルミ
ニウム,銅,ステンレス,鉄等(とりわけアルミニウ
ム)が好ましく、その厚さは7μm以上200μm未満
が好ましい。
【0052】〔薄膜樹脂層〕押出成形される最内層の薄
膜樹脂層と、押出成形もしくは粉体溶融塗装により形成
される外側の薄膜樹脂層とを構成する樹脂の種類は限定
されないが、ポリアミド,EVOH(エチレン−ビニル
アルコール樹脂),ポリエステル,変性ポリオレフィ
ン,フッ素樹脂等を好ましく例示することができ、特に
ポリアミドが好ましい。最内層の薄膜樹脂層と外側の薄
膜樹脂層とを構成する樹脂の種類は、同一であっても良
く、異なっていても良い。上記変性ポリオレフィンとし
ては、シラン架橋もしくは酸,水酸基変性のポリエチレ
ンがとりわけ好ましい。
【0053】又、エンジンルーム内で使用する燃料ホー
スや、エアホース,クーラーホース等のように低透過ホ
ースに耐熱性が要求される場合においては、耐熱性の優
れたPET,PBT,PA6,芳香族ナイロン,フッ素
樹脂であるTHV,PVDF,ETFE,PTFE,P
FA,FEP,3フッ化エチレン−フッ化ビニリデン等
を好ましく使用することができ、高温の水蒸気と接する
低透過ホースにおいては、高温高湿度に耐える変性ポリ
エチレン,低吸水ポリアミド(例えばPA11,PA1
2,芳香族PA)等を好ましく使用することができる。
【0054】薄膜樹脂層の厚さは一律には規定できない
が、本発明においては前記した理由から非常に薄く形成
することが許容され、例えば、最内層の薄膜樹脂層と外
側の薄膜樹脂層の一方又は双方を5mm以下とすること
ができる。但し、最内層の薄膜樹脂層を40μm未満と
することは締結部でのシール性の確保と言う理由から、
外側の薄膜樹脂層を50μm未満とすることはホース強
度の確保と言う理由から、必ずしも好ましくない。
【0055】〔低透過ホースの実施形態例〕図1に示す
低透過ホース1は、少なくとも一部がコルゲート形状
で、他の部分が直管状又は曲り管状の平滑管であり、こ
れらいずれの部分の断面においても、最内層に薄膜樹脂
層2を設け、その外周にはバリアシート3を二重になる
ように(2回巻回して)縦添え巻きしている。バリアシ
ート3としては、金属薄膜と樹脂フィルムからなる前記
テープ状のラミネートフィルムか、又は前記テープ状の
金属薄膜を用いている。バリアシート3の外周には外側
の薄膜樹脂層4を設けている。薄膜樹脂層4の更に外周
に、適宜な材料からなるゴム層,樹脂層,補強糸層等の
構成要素を単独に又は組合わせて用いた保護層を形成し
ても良い。
【0056】薄膜樹脂層2,バリアシート3及び薄膜樹
脂層4の各界面部と、バリアシート3の重ね代部(この
場合、ホースの全周に及ぶ)におけるシート面間とは、
接着剤により相互に接着されている。
【0057】〔低透過ホースの製造方法の実施形態例〕
図2に簡略化して示す実施形態例に係る低透過ホースの
製造方法において、まず図2(a)に示すように、押出
成形機(図示省略)のマンドレル5に対して薄膜樹脂層
2が押出成形され、次いでバリアシート3が、図2
(b)に示すように縦添え巻きに巻かれ、あるいは図2
(c)に示すように螺旋巻きに巻かれる。続いて、図2
(d)に示すように、バリアシート3の外周に外側の薄
膜樹脂層4が、押出成形又は粉末溶融塗装により形成さ
れる。粉末溶融塗装による場合には、静電塗装ガン6等
を利用して樹脂粉体を塗装し、塗装された樹脂粉体を加
熱溶融して薄膜樹脂層4を形成する。
【0058】こうして形成されたホース構造体7を、前
記マンドレル5を抜き取ったもとでコルゲート形状成形
用の液圧バルジ成形金型8に導入し、ホース構造体7に
内圧を負荷することにより、その少なくとも一部にコル
ゲート形状部分を形成するのである。
【0059】以上の工程の適宜なステップにおいて、接
着剤の塗布による、又は樹脂の熱融着による、バリアシ
ート3の重ね代部又は各層の界面部の接着工程を付加す
ることができる。又、上記のコルゲート形状成形の際、
ホース構造体7をある程度加熱して、樹脂材を軟化させ
ておいても良い
【0060】
【実施例】〔外側樹脂層が粉末溶融塗装に係るホースの
作製〕下記の実施準備例1−1〜1−6に係る平滑管状
のホース構造体を作製し、次いでそれらにコルゲート形
状加工を施して本発明に係る低透過コルゲートホースの
作製を試みた。但し、実施準備例1−6については、ホ
ース構造体の作製時点でアルミニウム薄膜に亀裂を生じ
ていたため、これを用いた低透過コルゲートホースの作
製を断念した。
【0061】(実施準備例1−1)太さ25mmの樹脂
製のマンドレルに対して厚さ200μmのナイロン6層
を押出成形し、その外周にポリウレタン系接着剤(日立
化成ポリマー社の商品名「ハイボン」)を塗布したもと
で、厚さ20μmのアルミニウム薄膜を厚さ25μmの
ナイロン6製フィルムで両側から接着したテープ状のラ
ミネートフィルムを二重巻きで縦添え巻きした。ラミネ
ートフィルムの重ね面も、同上の接着剤を塗布して接着
した。
【0062】次いでその上にPA11粉末(エルファト
ケム社の商品名「リルサンファインパウダー」)の静電
粉体塗装及び加熱による厚さ70μmの薄膜樹脂層の形
成を行って、実施準備例1−1に係るホース構造体を得
た。
【0063】(実施準備例1−2)実施準備例1−1と
比較して、上記ラミネートフィルムにおけるアルミニウ
ム薄膜の厚さが9μmである点のみが異なるホース構造
体を、実施準備例1−1と同様のプロセスにより作製し
た。
【0064】(実施準備例1−3)実施準備例1−1と
比較して、上記ラミネートフィルムにおけるアルミニウ
ム薄膜の厚さが6μmである点のみが異なるホース構造
体を、実施準備例1−1と同様のプロセスにより作製し
た。
【0065】(実施準備例1−4)実施準備例1−1と
比較して、上記ラミネートフィルムに代えて厚さ20μ
mのテープ状のアルミニウム薄膜を用いた点のみが異な
るホース構造体を、実施準備例1−1と同様のプロセス
により作製した。
【0066】(実施準備例1−5)実施準備例1−4と
比較して、上記アルミニウム薄膜の厚さが9μmである
点のみが異なるホース構造体を、実施準備例1−4と同
様のプロセスにより作製した。
【0067】(実施準備例1−6)実施準備例1−4と
比較して、上記アルミニウム薄膜の厚さが6μmである
点のみが異なるホース構造体を、実施準備例1−4と同
様のプロセスにより作製した。
【0068】(実施例1−7)実施準備例1−1に係る
ホース構造体を長さ300mmに切断し、通常の内圧負
荷式の液圧バルジ成形加工を施して、山の高さ2mm、
山間ピッチ4mmのコルゲート形状を備えた低透過コル
ゲートホースを得た。その加工時、成形金型と加圧用液
体には150°Cの温度を与え、内圧は最大200kg
f/cm2とした。
【0069】(実施例1−8)実施準備例1−2に係る
ホース構造体について、実施例1−7と全く同様の加工
を行い、実施例1−8に係る低透過コルゲートホースを
得た。
【0070】(実施例1−9)実施準備例1−3に係る
ホース構造体について、実施例1−7と全く同様の加工
を行い、実施例1−9に係る低透過コルゲートホースを
得た。
【0071】(実施例1−10)実施準備例1−4に係
るホース構造体について、実施例1−7と全く同様の加
工を行い、実施例1−10に係る低透過コルゲートホー
スを得た。
【0072】(実施例1−11)実施準備例1−5に係
るホース構造体について、実施例1−7と全く同様の加
工を行い、実施例1−11に係る低透過コルゲートホー
スを得た。
【0073】〔外側樹脂層が押出成形に係るホースの作
〕下記の実施準備例2−1〜2−6に係る平滑管状の
ホース構造体を作製し、次いでそれらにコルゲート形状
加工を施して本発明に係る低透過コルゲートホースの作
製を試みた。但し、実施準備例2−6については、ホー
ス構造体の作製時点でアルミニウム薄膜に亀裂を生じて
いたため、これを用いた低透過コルゲートホースの作製
を断念した。
【0074】(実施準備例2−1)太さ25mmの樹脂
製のマンドレルに対して厚さ200μmのナイロン6層
を押出成形し、その外周にポリウレタン系接着剤(日立
化成ポリマー社の商品名「ハイボン」)を塗布したもと
で、厚さ20μmのアルミニウム薄膜を厚さ25μmの
ナイロン6製フィルムで両側から接着したテープ状のラ
ミネートフィルムを二重巻きで縦添え巻きした。ラミネ
ートフィルムの重ね面も、同上の接着剤を塗布して接着
した。
【0075】次いでその上に厚さ200μmのナイロン
6層を押出成形し、その押出時の熱融着により、上記ラ
ミネートフィルムに接着させた。
【0076】(実施準備例2−2)実施準備例2−1と
比較して、上記ラミネートフィルムにおけるアルミニウ
ム薄膜の厚さが9μmである点のみが異なるホース構造
体を、実施準備例2−1と同様のプロセスにより作製し
た。
【0077】(実施準備例2−3)実施準備例2−1と
比較して、上記ラミネートフィルムにおけるアルミニウ
ム薄膜の厚さが6μmである点のみが異なるホース構造
体を、実施準備例2−1と同様のプロセスにより作製し
た。
【0078】(実施準備例2−4)実施準備例2−1と
比較して、上記ラミネートフィルムに代えて厚さ20μ
mのテープ状のアルミニウム薄膜を用いた点のみが異な
るホース構造体を、実施準備例2−1と同様のプロセス
により作製した。
【0079】(実施準備例2−5)実施準備例2−4と
比較して、上記アルミニウム薄膜の厚さが9μmである
点のみが異なるホース構造体を、実施準備例2−4と同
様のプロセスにより作製した。
【0080】(実施準備例2−6)実施準備例2−4と
比較して、上記アルミニウム薄膜の厚さが6μmである
点のみが異なるホース構造体を、実施準備例2−4と同
様のプロセスにより作製した。
【0081】(実施例2−7)実施準備例2−1に係る
ホース構造体を長さ300mmに切断し、通常の内圧負
荷式の液圧バルジ成形加工を施して、山の高さ2mm、
山間ピッチ4mmのコルゲート形状を備えた低透過コル
ゲートホースを得た。その加工時、成形金型と加圧用液
体には150°Cの温度を与え、内圧は最大200kg
f/cm2とした。
【0082】(実施例2−8)実施準備例2−2に係る
ホース構造体について、実施例2−7と全く同様の加工
を行い、実施例2−8に係る低透過コルゲートホースを
得た。
【0083】(実施例2−9)実施準備例2−3に係る
ホース構造体について、実施例2−7と全く同様の加工
を行い、実施例2−9に係る低透過コルゲートホースを
得た。
【0084】(実施例2−10)実施準備例2−4に係
るホース構造体について、実施例2−7と全く同様の加
工を行い、実施例2−10に係る低透過コルゲートホー
スを得た。
【0085】(実施例2−11)実施準備例2−5に係
るホース構造体について、実施例2−7と全く同様の加
工を行い、実施例2−11に係る低透過コルゲートホー
スを得た。
【0086】〔作製したホースの耐透過性評価〕アルミ
ニウム薄膜に亀裂を生じていた実施準備例1−6及び2
−6を除き、他の実施準備例1−1〜1−5及び実施準
備例2−1〜2−5に係るホース構造体と、実施例1−
7〜1−11及び実施例実施例2−7〜2−11に係る
低透過コルゲートホースについて、次の評価を行った。
【0087】即ち、他の配管と接続可能な金属パイプ
(外径25.5mm、管壁の肉厚0.5mm)をホース
の両端開口部より圧入し、接着剤及びウオームギアクラ
ンプにより固定した。そして、片側の開口に盲栓をする
と共に他の片側の開口よりガソリンを充填し、0.5M
Paで24時間加圧して、ホースに対する鋼管の圧入部
からのガソリンの洩れの有無を目視観察し、洩れが認め
られない場合でもガソリン臭を感知できるか否かを官能
評価した。
【0088】その結果、全例に洩れを求めなかった。但
し、実施準備例1−3,実施例1−9,実施準備例2−
3,実施例2−9にはガソリン臭を感知した。
【図面の簡単な説明】
【図1】低透過ホースの実施形態例を示す図である。
【図2】低透過ホースの製造方法の実施形態例を示す図
である。
【符号の説明】
1 低透過ホース 2 薄膜樹脂層 3 バリアシート 4 薄膜樹脂層 7 ホース構造体 8 液圧バルジ成形金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 9/14 F16L 9/14 11/08 11/08 A // B29K 105:06 B29K 105:06 (72)発明者 池本 歩 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 (72)発明者 伊藤 弘昭 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 3H111 AA02 CA52 CB04 CB24 CC01 CC07 DA14 DB08 DB09 EA04 EA17 4F100 AB01C AB10C AK01A AK01B AK01D AK48 AK49A AK49B AK51G BA04 BA07 BA10A BA10B CB00 DA11 DD31 EH171 EH462 GB90 JA20A JA20B JA20D JK01 JL03 JM02A JM02C YY00A YY00B YY00D 4F213 AA03 AA10 AA24 AA29 AD03 AD08 AD19 AD20 AG03 AG10 AG27 WA06 WA07 WA14 WA43 WB01 WB18 WB22 WC01 WF24 WF27 WK01 WK03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部がコルゲート形状である
    ホースにおいて、 前記ホースが、その最内層より順に、薄膜樹脂層と、樹
    脂フィルム間に金属薄膜を介在させたラミネート層と、
    薄膜樹脂層とを備えていることを特徴とする低透過ホー
    ス。
  2. 【請求項2】 前記ラミネート層が、金属薄膜を樹脂フ
    ィルムで接着してなるテープ状のラミネートフィルムを
    螺旋巻き又は縦添え巻きすることにより形成されたもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の低透過ホー
    ス。
  3. 【請求項3】 前記ラミネートフィルムが以下の
    (1),(2)の条件の少なくとも一方に該当すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の低透過ホー
    ス。 (1)ラミネートフィルムの厚さが200μm以下であ
    る。 (2)ラミネートフィルムの金属薄膜がアルミニウムか
    らなり、かつ、その厚さが7μm以上200μm未満で
    ある。
  4. 【請求項4】 少なくとも一部がコルゲート形状である
    ホースにおいて、 前記ホースが、その最内層より順に、薄膜樹脂層と、金
    属薄膜層と、薄膜樹脂層とを備えていることを特徴とす
    る低透過ホース。
  5. 【請求項5】 前記金属薄膜層が、厚さ7μm以上20
    0μm未満のテープ状のアルミニウム薄膜を螺旋巻き又
    は縦添え巻きすることにより形成されたものであること
    を特徴とする請求項4に記載の低透過ホース。
  6. 【請求項6】 前記ホースが以下の(3)〜(5)の条
    件の少なくとも一に該当することを特徴とする請求項1
    〜請求項5のいずれかに記載の低透過ホース。 (3)最内層の薄膜樹脂層と外側の薄膜樹脂層との一方
    あるいは双方が、厚さ5mm以下である。 (4)最内層の薄膜樹脂層、外側の薄膜樹脂層、ラミネ
    ート層の樹脂フィルムの内の少なくとも一の要素がポリ
    アミドからなる。 (5)最内層の薄膜樹脂層とラミネート層もしくは金属
    薄膜層との界面部分、ラミネート層もしくは金属薄膜層
    において螺旋巻き又は縦添え巻きされたテープ状のラミ
    ネートフィルムもしくはアルミニウム薄膜の重ね代部
    分、ラミネート層もしくは金属薄膜層と外側の薄膜樹脂
    層との界面部分、の内の少なくとも一の部分が接着剤に
    より接着されている。
  7. 【請求項7】 マンドレルの外周に薄膜樹脂層を押出成
    形する工程と、該薄膜樹脂層の外周に、金属薄膜を樹脂
    フィルムで接着してなるテープ状のラミネートフィルム
    を巻いてラミネート層を形成する工程と、更に次の
    (6),(7)のいずれかの工程群と、を含むことを特
    徴とする低透過ホースの製造方法。 (6)前記ラミネート層の外周に押出成形もしくは粉体
    溶融塗装により薄膜樹脂層を形成する工程と、ここまで
    の工程により得られたホース構造体の少なくとも一部を
    コルゲート形状に成形する工程。 (7)ここまでの工程により得られたホース構造体の少
    なくとも一部をコルゲート形状に成形する工程と、該コ
    ルゲート形状部を含むホース構造体におけるラミネート
    層の外周に粉体溶融塗装により薄膜樹脂層を形成する工
    程。
  8. 【請求項8】 マンドレルの外周に薄膜樹脂層を押出成
    形する工程と、該薄膜樹脂層の外周にテープ状の金属薄
    膜を巻いて金属薄膜層を形成する工程と、該金属薄膜層
    の外周に押出成形もしくは粉体溶融塗装により薄膜樹脂
    層を形成する工程と、以上の工程により得られたホース
    構造体の少なくとも一部をコルゲート形状に成形する工
    程と、を含むことを特徴とする低透過ホースの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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