JP2001259547A - 薬液スプレー装置 - Google Patents

薬液スプレー装置

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JP2001259547A
JP2001259547A JP2000077919A JP2000077919A JP2001259547A JP 2001259547 A JP2001259547 A JP 2001259547A JP 2000077919 A JP2000077919 A JP 2000077919A JP 2000077919 A JP2000077919 A JP 2000077919A JP 2001259547 A JP2001259547 A JP 2001259547A
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chemical
pressure
spray
chemical liquid
chemical solution
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JP2000077919A
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English (en)
Inventor
Shigeki Matsuura
茂樹 松浦
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Daiwa Can Co Ltd
Original Assignee
Daiwa Can Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送給過程で気泡を発生する薬液の噴霧量を正
確に制御することのできる薬液スプレー装置を提供す
る。 【解決手段】 搬送される容器に向けて薬液1を噴霧す
るスプレーノズル16が、前記薬液1を貯留する加圧タ
ンク4に送給配管5を介して連通されるとともに、その
送給配管5内の薬液1の圧力を検出して信号を出力する
圧力検出器17が設けられ、その圧力検出器17で検出
された圧力に基づいて前記加圧タンク4の内部圧力を制
御して前記スプレーノズル16からの前記薬液1の噴霧
量を調整する薬液スプレー装置において、前記送給配管
5の途中で前記圧力検出器17よりも前記薬液の送給方
向で上流側に、前記薬液1中の気泡を、前記スプレーノ
ズル16に送給される薬液から除去する気泡除去手段1
0が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲食物を充填する
缶等の容器を洗浄するための薬液を、その容器が搬送さ
れている途中で容器に噴霧する薬液スプレー装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】食品缶や飲料缶などの飲食物を充填した
缶詰の変敗を防止するために、内容分の充填後に加熱す
るレトルト処理をおこなうことが知られているが、缶に
充填した飲食物を加熱すると、味覚や風味が損なわれる
場合がある。そこで、無菌状態で内容物を缶に充填する
ことにより、レトルト処理を不要にする技術が開発され
ており、そのような無菌充填をおこなう場合には、充填
環境が無菌状態であることが必要であるのみならず、容
器自体が事前に殺菌処理されている必要がある。
【0003】その殺菌処理の一例として、容器の内面に
過酸化水素水等の薬液を噴霧し、その後に加熱して薬液
を除去する方法が知られている。容器の内部を過酸化水
素水等の薬液で殺菌処理する場合、缶底の深い部分まで
薬液を充分かつ均一に塗布する必要があり、そのため、
従来では、容器を間欠送りして搬送する過程で、その間
欠的な搬送動作に合わせてスプレーノズルから容器の内
面に向けて薬液を噴霧し、容器の内面に薬液を塗布して
いる。
【0004】底の深い容器の内面に薬液を充分に塗布す
るとしても、噴霧量が過剰であれば、薬液を不必要に消
費することになり、また噴霧量が不足していれば、殺菌
処理が不充分になる。従って結局は、適正量の薬液を噴
霧する必要があり、そのため、従来では、ラインの本稼
働に先立って、試験的に容器の内面に所定量の薬液を塗
布し、これを搬送した後、容器内面への塗布量を測定
し、その測定値が基準値になるように塗布量を調整し、
しかる後、ラインを本稼働することがおこなわれてい
る。また、従来の薬液の噴霧量の調整方法として、定期
的にラインを止めて容器に噴霧されている薬液の量を測
定し、その測定結果に基づいて、スプレーノズルや薬液
の供給圧力を調整することがおこなわれている。さらに
他の方法として、ラインの稼働中に薬液の噴霧された容
器をランダムに抜き取り、その内面に塗布されている薬
液量を測定して薬液の噴霧量を調整することがおこなわ
れている。
【0005】しかしながら、これらの方法では、リアル
タイムで薬液の噴霧量を調整することができないので、
薬液の噴霧量の過剰な容器や噴霧量が不足している容器
が発生する可能性がある。このような不都合を解消する
ために、特公平8−22422号公報に記載された発明
では、ノズルからの薬液の吐出量が薬液の圧力に関連し
ていることを利用し、薬液の検出圧力が基準圧力範囲を
外れている場合に、ノズルの詰まりや摩損が生じている
として、警報を鳴らすように構成している。また、特開
平5−293413号公報に記載されている発明では、
ノズルからの粘性材料の吐出量を吐出圧力によって調整
することを前提にし、さらにその吐出量が粘性に関連し
ていることを考慮して、粘性の高低に応じて吐出圧力を
調整し、これにより吐出量を一定にするように構成して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】飲食物を充填する容器
を薬液で殺菌する場合、殺菌効果が高いこと、薬液の除
去が容易であることもしくは薬液が残留しないこと等の
理由で過酸化水素水が使用されることが多い。間欠的に
搬送される容器の内面に、殺菌用の薬液として過酸化水
素水をスプレーノズルにより噴霧する場合、その噴霧量
は、例えば上記の特公平8−22422号公報に記載さ
れているように、スプレーノズルの直前での薬液の圧力
もしくは吐出圧力を制御することにより調整することが
できる。その圧力調整は、薬液のスプレーノズルに対す
る供給源、具体的には薬液を一旦貯留する加圧タンクの
内部圧力を調整することによりおこなうことになる。
【0007】しかしながら、過酸化水素水は、活性の高
い発生期の酸素を遊離して殺菌効果を生じる薬液であ
り、そのため、スプレーノズルに到る過程の圧力や温度
あるいは配管の素材等が原因となって酸素を発生し、こ
れが気泡となって送給配管の内部の薬液に混入すること
がある。このようにして生じる気泡は、体積弾性を示す
から、送給配管の上流側の加圧タンクで設定した圧力
が、その気泡の収縮によって緩和され、その結果、スプ
レーノズルの吐出口での圧力が低下し、もしくは意図し
た圧力とならず、これが原因で薬液の噴霧量に過不足が
生じる場合がある。
【0008】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、過酸化水素水など気体を発生しや
すい薬液の噴霧量を精度よく調整することのできるスプ
レー装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、搬送される容
器に向けて薬液を噴霧するスプレーノズルが、前記薬液
を貯留する加圧タンクに送給配管を介して連通されると
ともに、その送給配管内の薬液の圧力を検出して信号を
出力する圧力検出器が設けられ、その圧力検出器で検出
された圧力に基づいて前記加圧タンクの内部圧力を制御
して前記スプレーノズルからの前記薬液の噴霧量を調整
する薬液スプレー装置において、前記送給配管の途中で
前記圧力検出器よりも前記薬液の送給方向で上流側に、
前記薬液中の気泡を、前記スプレーノズルに送給される
薬液から除去する気泡除去手段が設けられていることを
特徴とする薬液スプレー装置である。
【0010】従って請求項1の発明では、加圧タンクか
らスプレーノズルに向けて送給される薬液が、その送給
途中で気体を発生すると、その結果生じた気泡が気泡除
去手段において薬液から分離される。その気泡除去手段
よりも下流側に圧力検出器が配置されているので、この
圧力検出器で検出される圧力は、気泡による影響のない
圧力となる。従ってその圧力検出器で検出された圧力に
よって薬液がスプレーノズルから噴霧されることになる
ので、薬液の噴霧圧力を正確に調整でき、それに伴って
スプレーノズルからの薬液の噴霧量を正確に調整するこ
とが可能になる。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1におけ
る前記気泡除去手段が、送給配管に対して上方に形成さ
れた脱泡室と、気泡混入の薬液から分離した気泡を脱泡
室から排出させる排気弁とを備えていることを特徴とす
る薬液スプレー装置である。
【0012】従って請求項2の発明では、薬液が送給配
管から脱泡室に向けて上向きに流動することにより、薬
液に混入している気泡が脱法室内に浮上して薬液から分
離される。その脱泡室の気体は、排気弁を介して気泡除
去手段から排出される。従ってこの気泡除去手段からス
プレーノズルに向けて送給される薬液は気泡を含まない
ものとなり、その結果、圧力検出器での検出圧力が正確
なものとなり、ひいてはスプレーノズルからの薬液の噴
霧量を正確に調整することが可能になる。
【0013】更に、請求項3の発明は、請求項2におけ
る前記脱泡室が、下端に送給配管の薬液入り口と出口と
が形成され、上端に下向き末広がり状の凹部が構成さ
れ、その凹部の上端に前記排気弁が連通されていること
を特徴とする薬液スプレー装置である。
【0014】従って請求項3の発明では、脱泡室が下向
きに末広がりの形状であって、かつその上端部に排気弁
が取り付けられているので、微量の薬液と共に遊離した
気体を簡単に系外に排出することができ、その結果、気
泡が圧力検出器側に流れることを確実に抑制することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明を図に示す具体例に基
づいて説明する。図1は本発明に係るスプレー装置の系
統図であって、ここに示す例は、薬液として過酸化水素
水を使用するように構成した例である。過酸化水素水1
を貯蔵する大気開放型の貯蔵タンク2が設けられてお
り、その過酸化水素水1を送り出すための供給ポンプ3
がその貯蔵タンク2に接続して設けられている。この供
給ポンプ3は駆動状態を電気的に制御できるように構成
されたものであって、その吐出口が加圧タンク4に連通
されている。
【0016】加圧タンク4は過酸化水素水1を一時的に
貯留するとともに加圧して送給するためのものであっ
て、その流出口に送給配管5が接続されている。また、
この加圧タンク4には、内部の過酸化水素水1の液面高
さすなわち過酸化水素水1の量を検出して電気信号を出
力する液面計6と、加圧タンク4の内部圧力を検出して
電気信号を出力する圧力センサー7とが取り付けられて
いる。
【0017】更に、加圧タンク4には電空レギュレータ
ー8が接続されている。この電空レギュレーター8は、
加圧タンク4の内部圧力を所定の圧力に維持するため
に、加圧タンク4を図示しない加圧エアー源と大気とに
選択的に連通させ、また加圧タンク4を密閉するための
ものであり、電気的に制御されるように構成されてい
る。
【0018】この加圧タンク4に接続されている送給配
管5には、ストレーナー9と気泡除去治具10とが、こ
こに挙げた順に取り付けられている。その気泡除去治具
10は、本発明における気泡除去手段に相当するもので
あって、送給配管5内の過酸化水素水1に混入した気泡
を除去するように構成されている。その具体的な構造の
一例を図2模式的に示してある。
【0019】すなわちこの気泡除去治具10は、送給配
管5の断面積に対して大きい断面積の全体として密閉し
た中空構造であり、その上側の部分が脱泡室11となっ
ていて、その脱泡室11は下向きに末広がりのテーパー
形状をなし、その上端部に、開度を調整可能なスピード
コントロール弁からなる排気弁12が取り付けられてい
る。また、その脱泡室11より下側の部分は二股に分か
れており、一方に形成された薬液入り口13に、前記ス
トレーナー9から延びている送給配管5が接続され、ま
た他方に形成された薬液出口14には、気泡を分離・除
去した過酸化水素水1を送り出す送給配管5が接続され
ている。なお、前記排気弁12には戻し管15が接続さ
れ、その戻し管15が前記貯蔵タンク2に連通されてお
り、過酸化水素水1から分離され、かつ微量の過酸化水
素水1を含む気体(具体的には酸素)が戻し管15を介
して貯蔵タンク2に送り返されるようになっている。ま
た、この排気弁12の開放は送給配管5の内部圧力が大
きく低下しないように、また過酸化水素水1が多く流出
しないように、微量な量でリークしつづけている。
【0020】気泡除去治具10における薬液出口14に
接続された送給配管5は、過酸化水素水1を噴霧するス
プレーノズル16に接続されており、その送給配管5の
途中に、送給配管5の内部の圧力を検出して電気信号を
出力する電気式圧力センサー17が設けられている。す
なわちこの圧力センサー17は、気泡の除去された薬液
の圧力を検出するために、前記気泡除去治具10に対し
て薬液の流動方向で下流側に配置されている。
【0021】スプレーノズル16は、例えばソレノイド
に通電することにより噴霧口が開くように構成された電
気的に制御可能なノズルであって、このスプレーノズル
16には噴霧用の加圧エアーを供給するコンプレッサー
18が電磁弁19を介して接続されている。
【0022】上記のスプレーノズル16から噴霧する過
酸化水素水1の量を制御するために監視装置20と制御
装置21とが設けられている。その監視装置20は、検
出データを収集してその結果を制御装置21に送信する
ための装置であって、この監視装置20には、前記液面
計6と、電空レギュレーター8と、各圧力センサー7,
17とが電気的に接続されている。また、制御装置21
は入力されたデータに基づいて過酸化水素水1の供給や
噴霧量等を制御するための装置であって、前記供給ポン
プ3と、電空レギュレーター8と、排気弁14と、スプ
レーノズル16と、電磁弁19とに制御信号を出力して
これらの動作及び停止を制御するように構成されてい
る。従って電磁弁19は、スプレーノズル16と同期し
てオン・オフ制御されるようになっている。なお、制御
装置21は図示しないリジェクト装置や停止装置に対し
て制御信号を出力し、噴霧量が設定範囲から外れた時
は、シリンダによって容器の排出をし、場合によっては
ラインを停止するようになっている。
【0023】その制御装置21による制御について更に
具体的に説明する。上記のスプレーノズル16から噴霧
される過酸化水素水1の量は、スプレーノズル16の開
放時間と過酸化水素水1の供給圧力(すなわち電気式圧
力センサー17で検出された圧力)とに応じて決まる。
そこでスプレーノズル16が開放する単位時間あたりの
過酸化水素水1の噴霧量と、供給圧力との関係が予め実
験などによって求められ、そのデータが制御装置21に
記憶されている。また、この制御装置21には、人為的
操作によって噴霧設定量が入力されている。
【0024】過酸化水素水1の噴霧のタイミングすなわ
ちスプレーノズル16の開放時間は、後述するように、
過酸化水素水1の噴霧の対象物の搬送速度などによって
決められるから、スプレーノズル16からの過酸化水素
水1の噴霧量は、供給圧によって変化することになる。
そこで、人為的操作で入力された噴霧設定量と予め記憶
しているデータとに基づいて供給圧が求められ、その供
給圧と前記電気式圧力センサー17で検出された供給圧
とが比較され、電気式圧力センサー17で検出される圧
力が、噴霧設定量に基づく供給圧力となるように、加圧
タンク4の内部圧力が制御される。これは、具体的に
は、前記電空レギュレーター8を制御することによりお
こなわれる。
【0025】上記の薬液スプレー装置を使用した無菌充
填設備の一例を図3に示してある。図3は、特開平10
−211912号公報に記載された缶詰製造設備を概略
的に示し、未処理の空缶を連続的に供給するための空缶
供給装置(図示せず)から延びた状態に空缶供給コンベ
ヤー31が配置されている。この空缶供給コンベヤー3
1は、開口端を上向きにしたいわゆる正置状態で空缶を
連続的に搬送するエンドレスコンベヤーであって、その
末端部分に、一列に整列されてランダムに搬送されてき
た空缶を一定の間隔をあけた状態に並べて次工程の装置
に供給するためのタイミングスクリュー32が配置され
ている。
【0026】この空缶供給コンベヤー31の走行速度
は、缶詰製造ラインの生産速度に適合するように調整可
能であり、また、このコンベヤー31の末端部分に設置
されたタイミングスクリュー32の駆動系は、空缶の受
け渡しができるよう、次工程の装置に連動して同期的に
回転するようになっている。
【0027】空缶の外面に薬液(例えば過酸化水素水
1)を噴霧して塗布する薬液噴霧装置33が、前記空缶
供給コンベヤー31にタイミングスクリュー32を介し
て接続されている。この薬液噴霧装置33は、水平面上
の長円形軌道上を空缶を吸着して一定速度で搬送する複
数の吸引パッド33aを備えた水平ロータリータイプの
空缶搬送機構と、各吸引パッド33aにより搬送中の空
缶の缶胴外周面及び缶底外面に薬液(例えば5重量%過
酸化水素水溶液)を噴霧する薬液噴霧機構33bとから
なるものである。その薬液噴霧機構33bが、上述した
図1及び図2に示すシステムによって構成されている。
【0028】空缶搬送機構のそれぞれの吸引パッド33
aは、タイミングスクリュー32により位置合わせされ
た空缶に対して、同心的にその上方近接位置に位置合わ
せされると同時に、その吸引パッド33aの吸引孔から
の吸引により、空缶の上端開口面を吸引パッド33aで
塞いで吸着し、コンベヤー31から浮上させて搬送して
から、次工程の装置のスチールコンベヤー34上に達し
た位置で、吸引を解除して、空缶をスチールコンベヤー
34上に移載する。
【0029】なお、上記の装置では、空缶を吸着してい
ない吸引パッド33aが薬液噴霧機構33b中を通過す
る際には、薬液の噴霧が行われないようになっている。
【0030】缶外面の薬液噴霧装置33に続いて、缶内
面に薬液を噴霧する薬液噴霧装置35が配置されてい
る。この缶内面薬液噴霧装置35は、スチールベルトコ
ンベヤー34上に正置されて搬送される空缶に対して、
その搬送経路中で上方から空缶の内面に向けて薬液を噴
霧するものであって、前述した図1及び図2に示すシス
テムによって構成されている。そして、その薬液の噴霧
により空缶が転倒しないようにするために、スチールベ
ルトコンベヤー34の幅方向に中央部に、吸気孔が設け
られており、この吸気孔によって空缶の底部を吸引する
ことにより、空缶を安定状態で正置させるようになって
いる。
【0031】各薬液噴霧装置33,35により内面と外
面とに薬液が噴霧された空缶を加熱する殺菌処理用オー
ブン36が、薬液噴霧装置35に続けて配置されてい
る。この殺菌処理用オーブン36は、その入口側から出
口側に至るようにオーブン36内を貫通する空缶搬送用
のスチールベルトコンベヤーと、そのスチールベルトコ
ンベヤーで搬送されて通過する空缶を加熱するための加
熱炉体を有するものであり、オーブン36内で空缶を搬
送しながら加熱して殺菌効果を増大させると同時に、空
缶に付着した薬液を加熱して分解・除去するようになっ
ている。
【0032】殺菌処理用オーブン36の出口には、この
オーブン36から排出された殺菌済みの空缶を搬送する
スチールベルトコンベヤー34に沿って、その周りを囲
んで外気から遮断するトンネル38が接続されている。
【0033】このトンネル38内には、まず、オーブン
36からトンネル38内に流入する熱風をスチールベル
トコンベヤー34の下方に排出し、フィルターで濾過し
てクリーンエアーとしてから、トンネル38の天井から
層流として下方に垂直に吹き下ろすクリーンエアー置換
装置39が配置されており、次いで、殺菌処理で加熱さ
れた空缶を無菌水を噴霧することで冷却する空缶冷却装
置40が配置されている。
【0034】トンネル38内を通過したスチールベルト
コンベヤー34は、TPコンベヤー(チェーンの上面に
平らなプラスチック板をキャタピラ状に並べたコンベヤ
ー)37等に引き継がれ、TPコンベヤー37の末端部
分には、タイミングスクリュー41が配置されていると
ともに、タイミングスクリュー41によって一定間隔を
開けられた空缶を保持して回転する中継ぎのターレット
42が設置されていて、複数のポケットを備えた中継ぎ
ターレット42を挟んで、TPコンベヤー37の末端部
分と対向するように、飲料充填機43が設置されてい
る。
【0035】TPコンベヤー37の末端部分から中継ぎ
のターレット42を介して供給される殺菌済み空缶に対
して、飲料の殺菌装置44から送給される殺菌済みの飲
料を所定量づつ配分して充填するための飲料充填機43
は、特には図示していないが、従来一般に使用されてい
る水平ロータリータイプのものであり、具体的には、回
転するメインターレットの周辺部に、空缶を受け取って
保持するポケットが複数個形成され、それぞれのポケッ
トの上方にそれらのポケットと同期的に公転移動する飲
料充填用のノズルがそれぞれ配置されている。
【0036】飲料充填機43には、殺菌済みの飲料を供
給する飲料殺菌装置44が密閉はパイプ45を介して接
続されている。なお、この飲料殺菌装置44としては、
本出願人が既に提案した特開平9−150896号公報
に記載された装置を使用することができる。
【0037】一方、飲料充填機43では、中継ぎのター
レット42から連続的に供給されてくる殺菌済みの各空
缶が、メインターレットの各ポケットに順次保持され
て、メインターレットの回転につれて公転搬送される間
に、飲料殺菌装置44から送給された殺菌済みの飲料
が、それぞれの充填用ノズルから所定量空缶内に充填さ
れ、飲料充填済みの缶は、メインターレットが更に回転
するとポケットから外され、タイミングコンベヤー46
によって次工程に搬送される。
【0038】飲料充填機43から排出された飲料充填済
みの缶を搬送するタイミングコンベヤー46の末端側に
は、このコンベヤー46により搬送されてくる飲料充填
済みの缶に対して缶蓋殺菌装置47から供給される殺菌
済みの缶蓋を巻き締めるための缶蓋巻締機48が設置さ
れている。この缶蓋巻締機48において缶蓋により密封
された飲料缶詰が、製造済みの製品として缶詰製品搬送
コンベヤー49により製造ラインから搬出されるように
なっている。なお、缶蓋巻締機48に殺菌済みの缶蓋を
供給する缶蓋殺菌装置47としては、本出願人の出願に
係る特開平6−40436号に記載されている構成のも
のを使用することができる。
【0039】上記のような構成の飲料缶詰の製造設備で
は、以下のように飲料缶詰が製造される。先ず、空缶供
給コンベヤー31により、未処理の空缶を連続的に供給
し、缶外面への薬液噴霧装置33において、吸引パッド
33aにより搬送する間に、空缶の外周面および缶底外
面に殺菌処理用の薬液(過酸化水素5重量%の水溶液)
を噴霧してから、スチールベルトコンベヤー34上に移
して正置させた状態で、缶内面への薬液噴霧装置35を
通して、更に、空缶の内面に殺菌処理用の薬液(過酸化
水素5重量%の水溶液)を噴霧してから、殺菌処理用オ
ーブン36内に送り込む。
【0040】その場合、薬液の噴霧量がスイッチ操作も
しくはダイヤル操作によって制御装置21に入力され、
また必要なデータが制御装置21に記憶されており、従
ってその噴霧量を得るために必要な薬液の供給圧力が算
定されている。一方、送給配管5に介装されている電気
式圧力センサー17によってスプレーノズル16の前段
での薬液の圧力が検出されており、その検出圧力が、算
定された供給圧に一致するように加圧タンク4の内部圧
力が調整されている。その状態で、空缶の搬送に合わせ
てスプレーノズル16が間欠的に開放操作され、薬液が
空缶に向けて噴霧される。このようにして噴霧される薬
液1では、電気式圧力センサー17に到る以前に気泡除
去治具10において気泡が除去されている。
【0041】すなわち、加圧タンク4から送給配管5を
介して気泡除去治具10に供給された薬液1は、気泡除
去治具10の薬液入り口13から上方向に向けて流れる
と同時に、その流路断面積が急激に増大するので、流速
が低下し、その結果、送給過程で発生して混入していた
気泡が、脱泡室11に向けて浮上し、薬液から分離され
る。そして、気泡が分離・除去された薬液は、薬液出口
13に向けて下向きに流れるので、気泡を巻き込むこと
なく薬液出口13から送り出される。従って噴霧される
薬液1あるいは電気式圧力センサー17に到る薬液から
充分に気泡が除去されているので、スプレーノズル16
を短いインターバルで間欠的に開閉しても、供給圧力が
設定した圧力に維持され、その結果、噴霧量を所期通り
の量とすることができる。すなわち、空缶に対する薬液
の噴霧量に過不足が生じず、薬液を無駄に消費すること
なく、必要充分に空缶の殺菌をおこなうことができる。
【0042】なお、気泡除去治具10で薬液から分離さ
れた気泡は、脱泡室11が下向きに末広がりの形状であ
るために、排気弁12を取り付けた上端部に収集され、
従って排気弁12を微量にて開くことにより、微量の薬
液を含む気体が貯蔵タンク2に戻される。
【0043】そして、殺菌処理用オーブン36内で、内
面と外面とに薬液が噴霧された空缶を、加熱炉体による
高温(250℃程度)の熱風で加熱して、付着した薬液
の過酸化水素水を分解除去することにより、空缶の殺菌
処理を完了する。なおその場合、過酸化水素水の分解に
伴う発生期の酸素と高温度に加熱することによる相乗効
果で、効率のよい殺菌が行われる。
【0044】次いで、殺菌処理用オーブン36から出た
殺菌済みの空缶は、クリーンエアー置換装置39及び冷
却装置40を経て飲料充填機43に送られ、殺菌処理し
た飲料がここで空缶に充填される。更に、飲料が充填さ
れた缶は、缶蓋巻締機48に送られ、ここで缶蓋が巻き
締められて密閉され、製品として缶詰製品搬送コンベヤ
ー48により製造ラインから搬出される。
【0045】なお、上記の具体例では、過酸化水素水を
薬液として空缶に噴霧する例を説明したが、この発明は
上記の具体例に限定されないのであり、使用する薬液は
過酸化水素水以外のもの、例えば、オゾン水、過酢酸等
であってよく、特に送給過程で気泡を発生する薬液に対
してこの発明は有効である。また、殺菌処理される容器
は、缶体以外に適宜の容器、例えば、紙カップ、PET
容器、トレイ等であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、加圧タンクからスプレーノズルに向けて送給さ
れる薬液が、その送給途中で気体を発生すると、その結
果生じた気泡が気泡除去手段において薬液から分離さ
れ、その気泡除去手段よりも下流側で圧力検出器によっ
て薬液の供給圧が検出されるので、この圧力検出器で検
出される圧力は、気泡による影響のない圧力となり、従
って請求項1の発明では、その圧力検出器で検出された
圧力によって薬液がスプレーノズルから噴霧されること
によるので、薬液の噴霧圧力を正確に調整でき、それに
伴ってスプレーノズルからの薬液の噴霧量を正確に調整
することが可能になる。
【0047】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の発明で得られる効果に加えて、薬液が送給配管から脱
泡室に向けて上向きに流動することにより、薬液に混入
している気泡が脱法室内に浮上して薬液から分離され、
かつその脱泡室の気体は、排気弁を介して気泡除去手段
から排出されるので、気泡除去手段からスプレーノズル
に向けて送給される薬液は気泡を含まないものとなり、
その結果、圧力検出器での検出圧力が正確なものとな
り、ひいてはスプレーノズルからの薬液の噴霧量を正確
に調整することが可能になる。
【0048】更に、請求項3の発明によれば、請求項2
の発明で得られる効果に加えて、脱泡室が下向きに末広
がりの形状であって、かつその上端部に排気弁が取り付
けられているので、微量の薬液と共に遊離した気体を簡
単に系外に排出することができ、その結果、気泡が圧力
検出器側に流れることを確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の薬液スプレー装置の一例を模式的
に示すブロック図である。
【図2】 その気泡除去治具を概略的に示す構成図であ
る。
【図3】 図1に示すシステムを使用した飲料の充填設
備を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…過酸化水素水、 4…加圧タンク、 5…送給配
管、 8…電空レギュレーター、 10…気泡除去治
具、 11…脱泡室、 12…排気弁、 13…薬液入
り口、 14…薬液出口、 16…スプレーノズル、
17…電気式圧力センサー。
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月16日(2000.6.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B08B 9/093 B08B 9/093 Fターム(参考) 3B116 AA28 AB14 AB47 BB21 BB82 BB90 CC03 CD42 CD43 3B201 AA28 AB14 AB47 BB21 BB82 BB90 BB92 CB01 CC11 CD42 CD43 4D075 AA01 AA71 AA84 DC42 4F042 AB00 BA06 CA01 CA07 CB03 CB24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送される容器に向けて薬液を噴霧する
    スプレーノズルが、前記薬液を貯留する加圧タンクに送
    給配管を介して連通されるとともに、その送給配管内の
    薬液の圧力を検出して信号を出力する圧力検出器が設け
    られ、その圧力検出器で検出された圧力に基づいて前記
    加圧タンクの内部圧力を制御して前記スプレーノズルか
    らの前記薬液の噴霧量を調整する薬液スプレー装置にお
    いて、 前記送給配管の途中で前記圧力検出器よりも前記薬液の
    送給方向で上流側に、前記薬液中の気泡を、前記スプレ
    ーノズルに送給される薬液から除去する気泡除去手段が
    設けられていることを特徴とする薬液スプレー装置。
  2. 【請求項2】 前記気泡除去手段が、送給配管に対して
    上方に形成された脱泡室と、気泡混入の薬液から分離し
    た気泡を脱泡室から排出させる排気弁とを備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の薬液スプレー装置。
  3. 【請求項3】 前記脱泡室は、下端に送給配管の薬液入
    り口と出口とが形成され、上端に下向き末広がり状の凹
    部が構成され、その凹部の上端に前記排気弁が連通され
    ていることを特徴とする請求項2に記載の薬液スプレー
    装置。
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