JP3666634B2 - 無菌充填のためのダストモニタリング方法 - Google Patents

無菌充填のためのダストモニタリング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一部の飲料缶詰や飲料プラスチック瓶詰、更には固形物を含む食品缶詰等の製造に適用される無菌充填法において、クリーンエアによる略無菌状態の無菌充填エリア内に浮遊するダスト(微粒子)を測定するためのダストモニタリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一部の飲料缶詰や飲料プラスチック瓶詰等においては、製造時にできるだけ飲料の熱履歴を少なくして、飲料本来の味や香りや色をできるだけ保った状態のままの製品とするために、高温で短時間に殺菌して急速に冷却した殺菌済みの飲料を、クリーンエアーによる略無菌状態の雰囲気(クラス10〜100程度の高レベルのクリーンエアーの領域)内で、殺菌済みの容器本体に充填してから殺菌済みの蓋体で密封するようにした、所謂無菌充填法が従来から種々に提案され実施されている。
【0003】
すなわち、レトルト殺菌法や熱間充填法(ホットパック)といった従来から一般的に行われている殺菌処理方法では、中身の飲料が比較的長時間にわたって高温状態に維持されることで、飲料本来(例えば、果汁飲料ならば搾りたてのもの、コーヒー,紅茶,緑茶,ウーロン茶等ならば作りたてのもの)の味や香りが落ちたり色が変わったりするという問題を生じるのに対して、無菌充填法によれば、飲料本来の味や香りや色を略保ったままの製品を製造することができると共に、レトルト殺菌法のような長時間の加熱殺菌工程がなくなるため、製造設備を低減することができ、製造時間を短縮することができる。
【0004】
そのような無菌充填法について、例えば、無菌雰囲気を維持するための空気清浄化システムとして、クリーンルーム内の空間のうち、飲料を充填・密封するための領域を、その他の空間よりも高いクラスの空気清浄度に維持するようなことが、本出願人の出願に係る公報(特開平4−79956号公報)などにより従来から公知となっている。
【0005】
例えば、飲料缶詰を無菌充填法により製造する場合について言えば、工場建屋内に設けた空気清浄度が低レベル(クラス100,000)のクリーンルーム内に設置された缶詰製造ラインのうち、特に、殺菌済みの空缶の搬送路,殺菌済み缶蓋の供給路,飲料充填機周り,飲料充填機から缶蓋巻締機への搬送路,および缶蓋巻締機周りについては、飲料の充填や缶蓋による密封を略無菌状態の雰囲気内で行なうための無菌充填エリアとなるクリーンブースとして、空気清浄度が高レベル(クラス100)の状態に維持すると共に、更に、そのような無菌充填エリア(クリーンブース)を囲むように、空気清浄度が中レベル(クラス1,000)のクリーンルームを、空気清浄度が低レベル(クラス100,000)のクリーンルーム内に画成するということが行なわれている。
【0006】
なお、空気清浄度のクラスについては、NASAの規格によるものであり、所定空間(ft3 )当たりに存在する基準粒子(粒子径0.5ミクロン以上)の数により空気の清浄度を示すものであって、クラス100は基準粒子の数が11〜100個/ft3 、クラス1000は101〜1000個/ft3 、クラス100,000は10,001〜100,000個/ft3 である。(クラス1は基準粒子の数が0〜1個/ft3 、クラス10は2〜10個/ft3 である。)
【0007】
一方、上記のような無菌充填法とは別に、半導体等の製造においては、製造現場の空気中に浮遊するダスト(微粒子)の存在が製品の品質に大きな影響を与えることから、製造現場を空気清浄度のレベルが所定以上のクリーンルームとして管理するということが従来から一般的に行なわれており、そのようなクリーンルーム内の空気清浄度が正常に管理されているかどうかを検査するために、クリーンルーム内の適所から空気を吸入して、ダスト測定用装置のセンサー部を通過させることで、クリーンルーム内の空気中に浮遊するダストを測定するということが行なわれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、飲料缶詰や飲料プラスチック瓶詰等についての無菌充填法では、無菌充填エリア内の空気中に浮遊するダストの存在が直接的に問題となる訳ではなく、無菌充填エリア内の微生物の存在が問題となるのであるが、微生物は空気中に浮遊するダストに付着している場合が多いことから、結果的には、従来から半導体等の製造で行なわれているのと同様に、無菌充填エリア内の適所から空気を吸入して、ダスト測定用装置のセンサー部を通過させることで、無菌充填エリア内の空気中に浮遊するダストを測定し、それに基づいて無菌充填エリア内の空気清浄度の管理を行なっている。
【0009】
一方、無菌充填法では、半導体等の製造の場合とは異なって、最終的には微生物の存在が問題となるのであるから、無菌充填エリア内における微生物の存在を略無菌状態に維持管理するためには、無菌充填エリア内で装置を使用する前に殺菌液による殺菌や無菌水による洗浄を行うと共に、装置の使用後に洗浄液や無菌水による洗浄を行うことが必要となっており、また、装置の使用中にトラブルがあってそのトラブル解消のために無菌充填エリア内が汚染された可能性がある時には、その都度殺菌液による殺菌や無菌水による洗浄を行なうことも必要となっていて、そのように無菌充填エリア内で洗浄や殺菌を行なう時には、洗浄液や殺菌液等の水分を吸収しないように、ダストの測定を中止してそのための空気の吸入を停止している。
【0010】
しかしながら、そのように洗浄や殺菌を行なう時にはダストの測定を中止するようにしても、ダスト測定のための空気吸入部の設置箇所によっては、洗浄や殺菌の操作中に使用されて無菌充填エリア内に残った洗浄液や殺菌液等の水分や、製造中に発生する内容液の蒸気やミスト等の水分等が、ダストの測定時に空気と共に配管内に吸い込まれることがあり、そのように配管内に吸い込まれた多量の水分が空気の流れに運ばれてダスト測定用装置のセンサー部に直接接触すると、測定値が異常値となったり或いはセンサーを破損させたりするというような問題が起きることとなる。
【0011】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、無菌充填エリア内の空気中に浮遊するダストを測定するための無菌充填用のダストモニタリング方法において、無菌充填エリア内から吸入した空気中に含まれる多量の水分がダスト測定用装置のセンサー部に直接接触することのないようにして、測定値が異常値となったりセンサーが破損したりすることのないようにすることを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、無菌充填法を実施するために画成された無菌充填エリア内の適所から空気を吸入して、ダスト測定用装置のセンサー部を通過させることで、無菌充填エリア内の空気中に浮遊するダストを測定するよう無菌充填のためのダストモニタリング方法において、無菌充填エリア内での殺菌液による殺菌や無菌水による洗浄が終了した後で、無菌充填エリア内の空気中のダストを測定する際に、無菌充填エリア内で吸入した空気をダスト測定用装置のセンサー部に送給するための配管により、この配管の途中に配置したトラップによって空気中のダストはそのままで水分のみを配管外に排出してから、ダスト測定用装置のセンサー部に送り込むようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
上記のような方法によれば、ダスト測定用の空気と共に水分が配管内に吸い込まれても、ダスト測定用装置のセンサー部に至るまでに、トラップにおいて空気中の水分の多くが排出され、空気中のダストはそのまま残された状態で、ダスト測定用装置のセンサー部に空気が送給されるため、ダスト測定用装置のセンサー部において、多量の水分を直接接触させるようなことなく、空気中のダストの測定を行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無菌充填のためのダストモニタリング方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明のダストモニタリング方法の実施対象となる無菌充填法による飲料缶詰製造ラインの概略を示すものであり、図2は、無菌充填法による飲料缶詰製造ラインにおいて無菌充填エリアを設けるための構造を概略的に示すものである。
【0016】
図1に示すような無菌充填法による飲料缶詰の製造ラインでは、空缶供給コンベアーにより連続的に供給された未処理の空缶を搬送しながら、まず、缶外面の薬液噴霧装置において、缶胴の外周面および缶底外面に殺菌処理用の薬液(過酸化水素5重量%の水溶液)を噴霧してから、缶内面の薬液噴霧装置を通して、更に、空缶の内面に殺菌処理用の薬液(過酸化水素5重量%の水溶液)を噴霧した後、加熱殺菌処理オーブン内に送り込む。
【0017】
加熱殺菌処理オーブン内では、内面と外面に薬液が噴霧された空缶を搬送しながら、加熱炉体による高温(250℃程度)の熱風で加熱して、付着した薬液の過酸化水素を分解除去することで、空缶の殺菌処理を完了させる。
【0018】
次いで、加熱殺菌処理オーブンから搬出した殺菌済みの空缶を搬送しながら、略無菌雰囲気(空気清浄度がクラス100)の搬送トンネル内で、クリーンエアー置換装置によりその周辺の空気を清浄化した後、殺菌済み空缶の冷却装置により無菌水を噴霧することで、空缶を洗浄すると共に加熱されている空缶を内容物の充填温度付近に冷却してから、略無菌雰囲気(空気清浄度がクラス100)のクリーンブース内に設置された飲料充填機に供給する。
【0019】
そして、略無菌雰囲気(空気清浄度がクラス100)のクリーンブース内に設置された飲料充填機(フィラー)において、冷却された殺菌済みの空缶に対して、飲料殺菌装置で高温短時間に加熱殺菌されてから充填温度まで冷却された殺菌済み飲料を所定量充填してから、略無菌雰囲気(空気清浄度がクラス100)の搬送トンネル内の缶体搬送路を通して、飲料充填済みの缶を缶蓋巻締機に供給する。
【0020】
略無菌雰囲気(空気清浄度がクラス100)のクリーンブース内に設置された缶蓋巻締機(シーマー)では、飲料が充填された各缶に対して、缶蓋殺菌装置から略無菌雰囲気(空気清浄度がクラス100)内のシュートを通して供給される殺菌済みの缶蓋を載置してから、缶蓋巻締機によって巻き締めて密封した後、飲料缶詰の殺菌済み製品としてクリーンルームの外の所定場所までコンベアーにより搬出する。
【0021】
なお、図示していないが、充填される飲料により必要に応じて、缶蓋巻締機において飲料充填済みの缶に対して缶蓋を冠着する前に、飲料充填済みの缶内上部のヘッドスペースの空気を、別途の除菌済み窒素ガス供給装置から送給される除菌済みの窒素ガスと置換しておく。そうすることによって、飲料缶詰の貯蔵中の酸化による劣化が防止できる。また、胴壁の薄い缶を使用する場合には、図示しない液体窒素充填装置により、缶蓋冠着前の缶内に所定量の除菌済み液体窒素を添加してから缶蓋巻締機により缶を密封するのが好ましい。
【0022】
上記のような無菌充填法による飲料缶詰の製造ラインにおいて、殺菌済み空缶の搬送路(搬送コンベアを覆う搬送トンネル),殺菌済み缶蓋の供給路(シュートを覆う搬送トンネル),飲料充填機周り(クリーンブース),飲料充填機から缶蓋巻締機への搬送路(搬送コンベアを覆う搬送トンネル),および缶蓋巻締機周り(クリーンブース)は、無菌充填エリアとして空気清浄度が高レベル(クラス100)の状態に維持されている。
【0023】
すなわち、図2に示すように、工場建屋内に空気清浄度が低レベル(クラス100,000)のクリーンルームが設けられており、飲料缶詰製造ラインの大部分を収容する空気清浄度が低レベルのクリーンルーム内には、空気清浄度が中レベル(クラス1,000)のクリーンルームが設けられていて、更に、この空気清浄度が中レベルのクリーンルーム内に、無菌充填エリアとして、ULPAクリーンユニットにより空気清浄度が高レベル(クラス100)に維持されているクリーンブース(及びそれに連通する搬送トンネル)が設けられている。
【0024】
そして、空気清浄度が高レベルの無菌充填エリア(各クリーンブース及びそれに連通する搬送トンネル)内の気圧は、空気清浄度が中レベルのクリーンルーム内の気圧よりも僅かに高い気圧に維持されており、空気清浄度が中レベルのクリーンルーム内の気圧は、空気清浄度が低レベルのクリーンルーム内の気圧よりも僅かに高い気圧に維持されていて、空気清浄度が低レベルのクリーンルーム内の気圧は、工場建屋内の気圧よりも僅かに高いか或いは同等の気圧に維持されている。
【0025】
ところで、上記のように空気清浄度が高レベル(クラス100)に維持されている無菌充填エリアにおいて、その内部に設置されている飲料充填機(フィラー)や缶蓋巻締機(シーマー)等の各設備は、スーパースチーム装置により350℃に過熱された蒸気をスーパースチーム配管を通してクリーンブース内に噴霧して150℃達温後10分間程度その状態を保持することで初期殺菌されており、そのようなスーパースチームによる殺菌は、その後も、通常は数週間〜月に1回程度の実施サイクルで行なわれている。
【0026】
また、そのようなスーパースチームによる殺菌とは別に、缶蓋巻締機の表面の洗浄殺菌やクリーンブース内壁の洗浄殺菌が、クリーンブース内に配管された噴霧ノズルにより缶蓋巻締機の表面やクリーンブース内壁に対して薬液,温水及び熱水を順次噴霧することによって、毎日の製造開始前と製造終了後にそれぞれ実施されている。
【0027】
具体的には、例えば、毎日の製造開始前には、オキソニア(製品名 エコラボ株式会社製)4〜5%×70℃×5分の薬液殺菌と、無菌温水70℃×5分の水洗と、無菌熱水90℃×5分の熱水洗浄を順次行なうと共に、毎日の製造終了後には、無菌温水70℃×2分の水洗と、トパックス(製品名 エコラボ株式会社製)2〜5%×70℃×5分の薬液洗浄と、無菌温水70℃×5分の水洗を順次行なっている。
【0028】
そのように内部の各設備が殺菌・洗浄され且つ空気清浄度が高レベル(クラス100)に維持されている無菌充填エリア(クリーンブース)に対して、図1および図2には示していないが、クリーンブース内の空気清浄度が正常に管理されているかどうかを検査するために、クリーンブース内の空気中に浮遊するダストを測定するためのダストモニタリング装置が設けられることとなる。
【0029】
図3は、クリーンブース(無菌充填エリア)に対して設けられるダストモニタリング装置(センサー部を含む配管経路)を示すもので、ダストモニタリング装置1では、クリーンブース内の適所に配管2の空気吸入部3が配置され、クリーンブースの外部に延ばされた配管2の末端付近にバキュームポンプ11が設けられていて、バキュームポンプ11の駆動により、空気吸入部3から配管2を通してクリーンブース内の空気を吸引できるようになっている。
【0030】
そのような配管2の途中には、配管2の吸気上流側から吸気下流側に向かって、トラップ4,開閉バルブ5,バイブレーター6,開閉バルブ7,パーティクルセンサー8が順次設けられており、また、開閉バルブ7の吸気上流側とパーティクルセンサー8の吸気下流側とを連通するようにバイパス管9が設けられ、このバイパス管9の途中に開閉バルブ10が設けられている。
【0031】
配管2の途中に配置されるパーティクルセンサー8は、ダスト測定用装置のセンサー部としてセンサー部内を通過させる空気中のダストを検知するものであり、パソコン本体やディスプレイ等からなるダスト測定用装置の本体(図示せず)に接続されるものであって、そのようなパーティクルセンサーと装置本体からなるダスト測定用装置については、従来から半導体等の製造のためのクリーンルームにおいてダスト測定のために一般的に使用されているものと特に相違するものではない。
【0032】
配管2の途中に付設されるバイブレーター6については、空気吸入部3からパーティクルセンサー8に至るまでの範囲(即ち、図3中に二点鎖線で囲った範囲)の配管2を略一様に振動させるためのものであって、そのためのバイブレーター6それ自体の構造については、従来から知られた適宜のバイブレーター構造によるもので特別な構造のものではない。
【0033】
配管2の途中に設けられるトラップ4については、図4に示すように、配管2の空気通路の一部を下方に突出させた水滴貯留室41として形成されているものであり、水滴貯留室41の両端(上流側と下流側)のそれぞれが約45°の傾斜面42に形成され、各傾斜面42の間が水溜部43に形成されていて、水滴貯留室41の下部である水溜部43の底面にはドレン排出管44が連通され、ドレン排出管44の入口には開閉バルブ45が設けられている。
【0034】
上記のような各手段4,6,8を配管2の途中に設けたダストモニタリング装置1を使用して実施される本実施形態のダストモニタリング方法について以下に説明すると、クリーンブース内で殺菌や洗浄が行なわれている間は、各開閉バルブ(少なくとも開閉バルブ5)を閉じて、バキュームポンプ11を停止させた状態としている。
【0035】
殺菌や洗浄の終了後でクリーンブース内の空気中のダスト測定を開始するに際して、先ず、測定を開始する前に、パーティクルセンサー8の上流の開閉バルブ7は閉じた状態で開閉バルブ5と開閉バルブ10を開いてバキュームポンプ11を駆動させることで、殺菌・洗浄の間に配管2内に堆積したダストや配管2内に入り込んだ水分を、パーティクルセンサー8を通すことなく、バイパス管9を通すことによって、クリーンブース内から吸入した空気と共に配管2の外部に排出しておく。
【0036】
その際に、本実施形態では、バイブレーター6を駆動させて、空気吸入部3からパーティクルセンサー8に至るまでの範囲の配管2を略一様に振動させることにより、配管2内に堆積したダストや配管2内に入り込んだ水分を、吸入した空気と共に配管2の外部に確実に排出できるようにしている。
【0037】
そして、配管2内のダストや水分を配管2の外部に排出した後、パーティクルセンサー8の上流の開閉バルブ7を開き、バイパス管9の開閉バルブ10を閉じることで、クリーンブース内の空気吸入部3から配管2内に吸入した空気を、トラップ4と開閉バルブ5,7を通して、パーティクルセンサー8に送り込み、パーティクルセンサー8を通過する空気中のダストを測定することとなる。
【0038】
上記のような本実施形態の無菌充填のためのダストモニタリング方法によれば、先ず、殺菌や洗浄の終了後でクリーンブース内の空気中のダスト測定を開始するに際して、配管2の各開閉バルブ5,7,10を操作し、バイブレーター6を駆動させることで、殺菌や洗浄の間に配管2内に堆積したダストや配管2内に入り込んだ水分の大部分を、パーティクルセンサー8を通すことなく、配管2の外部に確実に排出しておくことができる。
【0039】
また、パーティクルセンサー8によりダスト測定を行なっている時点では、クリーンブース内に存在する水分が空気吸入部3から配管2内に吸い込まれたとしても、配管2の途中に形成されたトラップ4において空気中の水分の多くが排出され、空気中のダストはそのまま残された状態でパーティクルセンサー8に空気が送り込まれるため、パーティクルセンサー8を通過させる空気によってクリーンブース内の空気中のダストの測定を行なうことができると共に、パーティクルセンサー8に多量の水分が直接接触するようなことは回避される。
【0040】
すなわち、トラップ4の内部では、空気の流路が配管2に続いて下方に拡大する水滴貯留室41となっていて、水滴貯留室41内に流れこんだ空気の流速が弱められることから、重量の軽いダストはそのまま空気の流れに乗って下流側に運ばれるが、重量の重い水分は水滴貯留室41内で重力により落下して両端が傾斜面42とされた水溜部43に集められ、水溜部43に溜まった水分は、ドレン排出孔44の開閉バルブ45を適時開くことによって、ドレン排出孔44を通して配管2の外部に排出される。
【0041】
以上、本発明の無菌充填のためのダストモニタリング方法の一実施形態について説明したが、本発明は、上記のような実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば、場合によってはバイブレーターを省略して実施することも可能であり、また、トラップの構造については、空気中のダストはそのままで水分のみを重力により落下させて排出できるようなものであれば、実施形態に示したような具体的な構造に限られるものではない等、適宜変更可能なものであることはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の無菌充填のためのダストモニタリング方法によれば、ダストの測定時に無菌充填エリア内から空気と共に水分が配管内に吸い込まれても、測定用装置のセンサー部に空気を送給する途中で、空気中のダストはそのままで水分のみを配管外に排出できることから、測定用装置のセンサー部を通過させる空気により無菌充填エリア内のダストを確実に測定することができると共に、ダスト測定用装置のセンサー部に多量の水分が直接接触することで起きる測定値の異常やセンサーの破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のダストモニタリング方法の実施対象となる無菌充填法の一例について、飲料缶詰製造ラインの概略を示すフローチャート。
【図2】 無菌充填法による飲料缶詰製造ラインにおいて無菌充填エリアを設けるための構造を示す概略説明図。
【図3】 無菌充填エリア内のダストを測定するために設けられるダストモニタリング装置の一例を示す配管経路図。
【図4】 図3に示したダストモニタリング装置に使用されるトラップの構造を示す側面説明図。
【符号の説明】
1 ダストモニタリング装置
2 配管
4 トラップ
6 バイブレーター
8 パーティクルセンサー(ダスト測定用装置のセンサー部)
41 (トラップの)水滴貯留室
44 (トラップの)ドレン排出管

Claims (2)

  1. 無菌充填法を実施するために画成された無菌充填エリア内の適所から空気を吸入して、ダスト測定用装置のセンサー部を通過させることで、無菌充填エリア内の空気中に浮遊するダストを測定するよう無菌充填のためのダストモニタリング方法において、無菌充填エリア内での殺菌液による殺菌や無菌水による洗浄が終了した後で、無菌充填エリア内の空気中のダストを測定する際に、無菌充填エリア内で吸入した空気をダスト測定用装置のセンサー部に送給するための配管により、この配管の途中に配置したトラップによって空気中のダストはそのままで水分のみを配管外に排出してから、ダスト測定用装置のセンサー部に送り込むようにしたことを特徴とする無菌充填のためのダストモニタリング方法
  2. 空気の吸入口からダスト測定用装置のセンサー部に至るまでの範囲の配管の適所に対して、その範囲の配管を略一様に振動させるためのバイブレーターを付設することで、配管内に付着したダストや水分を、ダスト測定用装置のセンサー部を通すことなく配管の外部に排出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の無菌充填のためのダストモニタリング方法
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