JP2001259441A - 無洗米の製造方法及びその装置 - Google Patents

無洗米の製造方法及びその装置

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JP2001259441A
JP2001259441A JP2000083027A JP2000083027A JP2001259441A JP 2001259441 A JP2001259441 A JP 2001259441A JP 2000083027 A JP2000083027 A JP 2000083027A JP 2000083027 A JP2000083027 A JP 2000083027A JP 2001259441 A JP2001259441 A JP 2001259441A
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JP2000083027A
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Satoru Satake
覺 佐竹
Nobuhiro Matsumoto
伸宏 松本
Takeshi Munesada
健 宗貞
Masahiro Kono
征弘 河野
Akihiko Kato
昭彦 加藤
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Satake Engineering Co Ltd
Satake Corp
Original Assignee
Satake Engineering Co Ltd
Satake Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】米粒表面を傷つけることなく、表面の微細溝に
残存する糠を容易に除去することができ、その上、米粒
の水分を保持して食味を向上させることのできる無洗米
の製造方法及びその装置を提供する。 【解決手段】精白米に水分を添加した後、精白米とアル
ファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の研磨を行
い、精白米表面に残存する糠を剥離除去した後、精白米
と粉砕米とを分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、炊飯時に洗米を必
要としない無洗米の製造方法及びその装置に関するもの
で、一般家庭での水洗作業を不要にして、水を注ぐだけ
で炊くことができ、特に、米粒表面を傷つけることな
く、表面の微細溝に残存する糠を容易に除去することが
できるものである。
【0002】
【従来の技術】現在、炊飯の際の水洗作業を不要にし
た、いわゆる無洗米が流通している。この無洗米の製法
としては、精米機により搗精された精白米を極めて短時
間に水中搗精した後、脱水乾燥するものや、精米機によ
り搗精された精白米を研磨ブラシ、ゴムロールなどで摩
擦処理するものや、精米機により搗精された精白米を澱
粉、糠、糖類などの粘着性物質を添加した後、これらを
払拭するものが知られている。以上のような無洗米の製
法は、搗精では除去しきれなかった米粒表面の凹部に残
留しているアリューロン層(糊粉層)を、さらに、水中
で搗精除去したり、研磨により除去したり、澱粉、糠又
は糖類などの粘着性物質により接着して払拭除去して、
無洗米に仕上げるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平11-137191号公
報では、搗精した精白米100重量部に対して、10メッシ
ュ以下、50メッシュ以上の粉砕米を10〜200重量部の割
合で混合し攪拌して精白米の研磨を行い、精白米表面に
残存する糠を剥離除去した後、精白米と粉砕米とを分離
することを特徴とする無洗米の製造方法が開示されてい
る。これにより、精白米表面の微細溝に残存する糠等が
より完全に除去されるため、炊飯時の水洗、洗米工程を
省略することができ、したがって洗米による米の栄養成
分の流亡損失を防ぐことができ、この洗浄水による河川
の汚染を防止することができる。しかしながら、この無
洗米の製造方法では、精白米に水分添加を行なわないの
で、精白米との混合を行う際、残留糠の除去に比較的高
い圧力を必要とする。そのため、攪拌装置を備えた混合
機では、高い圧力により米粒表面の胚乳部の隔壁が切削
され、米粒表面に傷がつく虞(おそれ)があった。
【0004】また、冬期など低温時は精白米表面が硬化
しており、混合機に過度の圧力を加えなければ精白米の
糠を能率よく除去することが困難となっていた。
【0005】一方、玄米を精米加工する際は、精米前後
で摩擦熱により米温が上昇するとともに、水分が低下す
ることが知られている。このような精米後の低水分の精
白米を使用して上記方法により無洗米を製造すると、仕
上がった無洗米は水分が15%以下に低下するのは確実
であり、食味が著しく低下する虞があった。なお、上記
公報には、含水率が仕上がった米に適正な含水率を下回
る場合には、細かい霧状の水を散布して含水率を調整す
ることが記載されているが、新たな白米加湿装置等を設
ける必要があり、設備コストが増大する問題が生じる。
【0006】本発明は上記のような問題点にかんがみ、
米粒表面を傷つけることなく、表面の微細溝に残存する
糠を容易に除去することができ、その上、簡易な方法で
米粒の水分を保持して食味を向上させることのできる無
洗米の製造方法及びその装置を提供することを技術的課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第一の発明は、精白米に水分を添加した後、精白米と
アルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の研磨
を行い、精白米表面に残存する糠を剥離除去した後、精
白米と粉砕米とを分離する、という技術的手段を講じ
た。
【0008】これにより、精白米に水分を添加すると、
胚乳部隔壁にこびりついたアリューロン層が水分を含ん
で浮き上がり、これにアルファ化した粉砕米を混合する
とアリューロン層がアルファ化した粉砕米に吸着され、
さらに、これを攪拌すると精白米と粉砕米との粒子同士
の軽い摩擦作用によって、米粒表面の研磨が行われ、米
粒表面を傷つけることなく、表面の微細溝に残存する糠
を容易に除去することができる。粉砕米をアルファ化し
て使用すると、アルファデンプン粒が膨潤しているの
で、アリューロン層が吸着されやすくなる。また、精白
米に水分を添加することで、例えば、無洗米の仕上がり
水分を15%程度に保持して食味を向上させることがで
きる。これにより、米粒に亀裂が生じないよう、安全吸
水率を設定した高価な白米加湿装置等により加湿する必
要がなくなる。
【0009】さらに、精白米に水分を添加した後、精白
米とアルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の
研磨を行い、精白米とアルファ化した粉砕米とを分離し
た後、得られた精白米を必要に応じてさらにアルファ化
した粉砕米と混合し攪拌し、精白米表面に残存する糠を
剥離除去することで、米粒表面に残存する糠が完全に剥
離除去され、白度が40%程度に向上した光沢無洗米が
できる。
【0010】そして、精白米に水分を添加した後、精白
米とアルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の
研磨を行い、精白米とアルファ化した粉砕米とを分離し
た後、得られた精白米を必要に応じて加湿精米すると、
加湿精米作用により米粒表面を仕上げ、米粒表面に残存
する糠が完全に剥離除去され、白度が40%程度に向上
した光沢無洗米ができる。
【0011】一方、精米によって温度が上昇した直後の
精白米に水分を添加すると、精白米内層部の水分が表層
部へ向けて移動(発散)する状態となり、米粒重量の3
〜5%の水分を添加しても、精白米内部への吸水速度が
遅く、亀裂の危険を生じることなく、精白米に安全に水
分を添加することができる。
【0012】さらに、精白米とアルファ化した粉砕米と
を混合し攪拌する際、熱風を送給すると、アルファ化し
た粉砕米の糊化度を促進させ、アリューロン層の吸着を
向上させることができる。
【0013】また、既存の精米機により玄米を精白米に
加工する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する
水分添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化し
た粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合
手段と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使用
済みのアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段とを
備えると、米粒表面を傷つけることなく、表面の微細溝
に残存する糠を容易に除去することが可能な無洗米を製
造することができる。
【0014】一方、既存の精米機により玄米を精白米に
加工する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する
水分添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化し
た粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合
手段と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使用
済みのアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段と、
得られた精白米を必要に応じてさらにアルファ化した粉
砕米と混合し攪拌して精白米の研磨を行う第2攪拌混合
手段と、該第2攪拌混合手段により研磨された精白米と
使用済みのアルファ化した粉砕米とを分離する第2分離
手段とを備えると、米粒表面に残存する糠が完全に剥離
除去され、白度が40%程度に向上した光沢無洗米を製
造することができる。
【0015】そして、既存の精米機により玄米を精白米
に加工する精米手段と、得られた精白米に水分を添加す
る水分添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化
した粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混
合手段と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使
用済みのアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段
と、得られた精白米を必要に応じて加湿精米する湿式精
米手段とを備えると、加湿精米作用により米粒表面を仕
上げ、米粒表面に残存する糠が完全に剥離除去され、白
度が40%程度に向上した光沢無洗米を製造することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の無洗米の製造方法
及びその装置について図面を参照しながら説明する。
【0017】図1は既存の精米機により玄米を精白米に
精米加工したときの米粒表面を顕微鏡で見た概略断面図
であり、図2は精白米表面を加湿するとともに、粉砕米
を混合してアリューロンをアリューロン隔壁から浮き上
がらせるときの米粒表面を顕微鏡で見た概略断面図であ
り、図3はアリューロン隔壁からアリューロンが除去さ
れた無洗米を顕微鏡で見た概略断面図である。図1の符
号1は胚乳部であり、その表面はアリューロン隔壁2に
より覆われている。該アリューロン隔壁2の外側には、
精米加工を施しても、わずかにアリューロン3(糠分)
が固着した状態である。そして、このアリューロン3を
アリューロン隔壁2から剥がせば、米粒表面の糠が完全
に剥離除去された無洗米となる。アリューロン隔壁2か
らアリューロン3を剥離するには、その難易度が米粒表
面への付着水分によって異なり、高水分であると米粒表
面が軟質化してアリューロン3が剥がれやすく、低水分
であると米粒表面が硬質化しアリューロン3が剥がれに
くくなる。
【0018】そこで、精白米表面に水分を添加して、ア
リューロン隔壁2にこびりついたアリューロン3に水分
を付着させる。すると、アリューロン3が水分を含んで
膨潤するとともに、アリューロン3とアリューロン隔壁
2とに間隙が生じて浮き上がる。このとき、精米によっ
て温度が上昇した精白米であれば、多量の水(米粒重量
の3〜5%)を添加した場合であっても、精白米内部へ
の吸水速度が遅く、亀裂の危険を生じることなく、安全
に精白米へ加水することができる。さらに、この精白米
にアルファ化した粉砕米4を混合するとアリューロン層
が粉砕米に吸着され、これを攪拌すると精白米と粉砕米
との粒子同士の軽い摩擦作用によって、米粒表面の研磨
が行われる(図2)。粉砕米をアルファ化したものを使
用すると、アルファデンプン粒が膨潤しているので、ア
リューロン層が吸着されやすくなる。前記アルファ化し
た粉砕米4として、例えば、シフター等の砕粒又は色彩
選別機からの除去粒又は精米破砕粒などから抽出された
澱粉や穀粉を用いるとよく、粒度を1.0mm〜1.5mmとし、
60〜90℃の熱風により加熱乾燥してアルファ化し、これ
を水分5%以下に調整したものを用いるのが好ましい。
【0019】そして、この精白米とアルファ化した粉砕
米とを分離すると、アリューロン隔壁2の微細溝に残存
する糠を除去した無洗米に仕上げることができる(図
3)。
【0020】次に、図4〜図8により無洗米の製造工程
を説明する。図4は本発明の一実施形態を示す工程図で
あり、図5は本発明の別の実施形態を示す工程図であ
り、図6は本発明の細部を示す全体の工程図であり、図
7、図8は無洗米製造工程Bのみを示す工程図である。
【0021】図4及び図5に示す無洗米の製造工程は、
3台の精米機を連座した精米工程Aと、水分添加手段
9、攪拌混合手段10及び分離手段11を備えた無洗米
製造工程Bとから主要部が構成される。
【0022】精米工程Aは、竪型精米機(1番機)5
と、竪型精米機(2番機)6と、竪型精米機(3番機)
7とからなる3台の精米機を備え、原料玄米を1番機に
投入し、2番機、3番機と順次精米すると、例えば、歩
留90%程度の精白米に仕上げることができる。竪型精
米機(3番機)7には、揚穀機8が接続され、次工程の
無洗米製造工程Bに連絡される。無洗米製造工程Bで
は、水分添加手段9により精米工程で得られた精白米に
水分が添加され、攪拌混合手段10により水分を添加し
た精白米に粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨が行わ
れ、分離手段11により研磨された精白米と使用済みの
粉砕米とが分離される。
【0023】水分添加手段9は、円筒状の精白米誘導筒
12内に、回転可能な螺旋転子13を内装した構造であ
り、精白米誘導筒12の任意位置には、水タンク14、
電磁弁15及び水管16などからなる適宜な水分添加装
置17が接続される。そして、ホッパー46から精白米
を投入するとともに、精白米誘導筒12内で螺旋転子1
3を回転させて、精白米を転動させる過程で水分を添加
させるのであるが、水分添加装置17により、例えば、
米粒重量の3〜5%の水分を添加させるとよい。
【0024】攪拌混合手段10は、ドラム状の機枠18
と、回転可能に設けた攪拌装置19とを主要構成とし、
機枠18の一端側には、前記水分添加手段9から連絡す
る精白米供給樋20と、適宜搬送手段により搬送される
粉砕米の粉砕米供給樋21とをそれぞれ接続する。前記
搬送手段として、例えば、エアー搬送を用いれば、気流
分離するためのサイクロン22を前記粉砕米供給樋21
の上端に接続する一方、該サイクロン22からは粉砕米
供給樋21とは別に分岐する粉砕米排出樋47を接続す
る。前記攪拌装置19には、複数の攪拌羽根23が設け
られ、モータ等の動力により回転される。該攪拌羽根2
3が回転されると、精白米と粉砕米とが機枠18内で攪
拌混合され、機枠18の他端側に設けた排出樋24から
混合粒が排出される。また、必要であれば、攪拌混合手
段10には、精白米とアルファ化した粉砕米とを混合し
攪拌する際、熱風を送給する熱風送給手段(図示せず)
を設けてもよい。
【0025】分離手段11は、精白米と粉砕米とを分離
することができる篩分装置であれば、どんなものでもよ
く、例えば、篩網25を張設した粗選機26のようなも
のでよい。また、この粗選機26に振動を与えることが
できるように、ユーラスモータ27(図6参照)を設け
てもよい。
【0026】以上のように分離手段11により得られた
精白米は、図3に示す微細溝に残存する糠を除去した無
洗米となるが、さらに無洗米の白度を向上させ、生産性
を上げるためには以下のような構成が必要になる。
【0027】すなわち、図4及び図7に示す実施形態で
は、分離手段11の後工程に、さらに、第2攪拌混合手
段28と、第2分離手段29とを設けた構成で、これに
より、米粒表面に残存する糠が完全に剥離除去され、白
度が40%程度に向上した光沢無洗米を製造することが
できる。
【0028】また、図5に示す実施形態では、分離手段
11の後工程に、得られた精白米を必要に応じて加湿精
米する湿式精米手段30を備えると、精白米に2〜10
%加水するとともに、例えば、1.0×10Pa(100
gf/cm2)程度の低圧摩擦作用により米粒表面を仕上げ、
米粒表面に残存する糠が完全に剥離除去され、白度が4
0%程度に向上した光沢無洗米を製造することができ
る。なお、符号43は湿式精米手段30に付属する加水
手段の水タンク、符号44は電磁弁、符号45は水管で
ある。そして、湿式精米手段30の後工程には、精白米
乾燥手段31が接続され、ブロア37から送給される、
例えば、30〜50℃の温風乾燥により精白米が網48上で
水分15%程度に乾燥され、食味を向上させることがで
きる。
【0029】そして、生産性を上げるためには、図6の
ような実施形態を適用するとよい。
【0030】すなわち、図6は粉砕米のリサイクル工程
を設けたもので、分離手段11の後段に、粉砕米の取出
樋32と精白米取出樋33とを設け、粉砕米取出樋32
には粉砕米乾燥手段34を接続する。粉砕米乾燥手段3
3では、60〜100℃の熱風により粉砕米を乾燥し、アル
ファ化して、水分5%以下、粒度1.0〜1.5mmに仕上げ
る。そして、この粉砕米をエアー搬送手段35により乾
燥手段34からサイクロン22まで搬送し、サイクロン
22にて気流分離した後、粉砕米供給樋21から粉砕米
を機枠18に供給して、粉砕米のリサイクルを行なう。
【0031】前記精白米乾燥手段31の後段は、揚穀機
38を介して次工程の精選工程に接続する(図6参
照)。精選工程では、市販のロータリーシフター39が
備えられ、乾燥後、水分が調整された無洗米の篩分けが
行われる。そして、一定の基準粒度であれば、精品取出
樋42から精品として排出され、次工程の計量・包装工
程に供給される。ロータリーシフター39により一定の
基準粒度を満たさないシフター細粒は、細粒取出樋41
から一対のロール40に供給され、1.0〜1.5mmの粒度に
粉砕する。そして、この粉砕米を前述の無洗米加工工程
の粉砕米として利用するとよい。
【0032】以下上記構成における作用を説明する。
【0033】原料玄米を精米工程の1番機5から投入す
ると、精米転子(図示せず)の作用によって表面の糠層
が削り取られて精米が行われ、2番機、3番機へと順次
供給されて最終的に歩留90%程度の精白米に仕上がる
(図1)。
【0034】このようにして精米された精白米は、玄米
時に比べて12〜15℃昇温し、そのため、水分含有率も低
下するが、精白米内の水分はなお、外部に向けて発散状
態にある。この状態の精白米を、昇降機8を介して可及
的速やかに水分添加手段9に投入する。
【0035】すなわち、ホッパー46から精白米を投入
するとともに、精白米誘導筒12内で螺旋転子13を回
転させて、精白米を転動させる過程で水分を添加させる
のであるが、水分添加装置17により、例えば、米粒重
量の3〜5%の水分を添加させる。なお、精白米を誘導
筒12内を通過させる時間は、例えば、15秒程度にす
ると、亀裂の危険を生じることなく、精白米に安全に水
分を添加することができる。水分が添加された精白米の
表面は、わずかに軟質化状態にある。
【0036】こうして水分の添加を終えた精白米は、直
ちにアルファ化した粉砕米と攪拌混合するため攪拌混合
手段10に投入される。そして、水分5%以下に仕上げ
られたアルファ化した粉砕米と攪拌混合すると、水分を
含んで膨潤したアリューロンが粉砕米に吸着され、アリ
ューロン隔壁から浮き上がる(図2)。このとき、熱風
を送給して粉砕米の糊化度を向上させてもよい。そし
て、精白米とアルファ化した粉砕米との粒子同士の軽い
摩擦作用によって、米粒表面の研磨が行われる。精白米
とアルファ化した粉砕米との混入割合は、精白米100重
量部に対し、粉砕米5〜30重量部とするのが好ましい。
【0037】次に、精白米とアルファ化した粉砕米との
混合粒は、分離手段11に移送されて、精白米とアルフ
ァ化した粉砕米とが分離され、表面の微細溝に残存する
糠を除去した無洗米に仕上がる(図3)。このとき、ア
ルファ化した粉砕米は精白米の水分が移動して、水分
8.5%となる。
【0038】さらに、必要に応じて精白米を、図5、図
6又は図8のような湿式精米手段30に供給すると、精
白米に米粒重量の2〜10%の水分が加水され、例え
ば、1.0×10Pa(100gf/cm2)程度の低圧摩擦作
用により米粒表面が仕上げられる。米粒表面に残存する
糠が完全に剥離除去され、白度が40%程度に向上した
光沢無洗米を製造することができる。次に、この無洗米
を精白米乾燥手段31に供給して、水分を15%程度に
調整すると、食味を向上させた無洗米に仕上げることが
できる。なお、この湿式精米手段30の加水手段から排
出される汚水は、図示しないスプレードライヤー等によ
りパウダー化して補足し、環境を悪化させないようにす
るとよい。
【0039】また、分離手段11により分離された粉砕
米は、粉砕米乾燥手段34に供給すると、リサイクルが
可能である。すなわち、粉砕米乾燥手段34では60〜10
0℃の熱風が粉砕米に送給され、水分8.5%の粉砕米を水
分4.5%に乾燥してアルファ化し、再び攪拌混合手段1
0に供給される。そして、同じアルファ化した粉砕米を
少なくとも5回までリサイクルに供することができ、し
かも、後工程に湿式精米工程を設けることで白度が向上
するという効果が、以下の実施例により確認できた。
【0040】
【実施例】原料条件 :H11年広島産コシヒカリ、白度
41.4%、歩留り90.5% 粉砕米条件 :粒度1mm以上、水分2.4〜4.9%、混入割合20
%、 白度
【表1】
【0041】また、仕上がった無洗米を次工程のロータ
リーシフター39に移送して精選すれば、一定の基準粒
度であれば、精品取出樋42から精品として排出され、
一定の基準粒度を満たさないシフター細粒は、細粒取出
樋41から一対のロール40に供給され、1.0〜1.5mmの
粒度に粉砕される。そして、この粉砕米を前述の無洗米
加工工程の粉砕米として利用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、精白米に
水分を添加した後、精白米とアルファ化した粉砕米とを
混合し攪拌して精白米の研磨を行い、精白米表面に残存
する糠を剥離除去した後、精白米と粉砕米とを分離する
ので、精白米に水分を添加すると、胚乳部隔壁にこびり
ついたアリューロン層が水分を含んで浮き上がり、これ
にアルファ化した粉砕米を混合するとアリューロン層が
アルファ化した粉砕米に吸着され、さらに、これを攪拌
すると精白米と粉砕米との粒子同士の軽い摩擦作用によ
って、米粒表面の研磨が行われ、米粒表面を傷つけるこ
となく、表面の微細溝に残存する糠を容易に除去するこ
とができる。粉砕米をアルファ化して使用すると、アル
ファデンプン粒が膨潤しているので、アリューロン層が
吸着されやすくなる。また、精白米に水分を添加するこ
とで、例えば、無洗米の仕上がり水分を15%程度に保
持して食味を向上させることができる。これにより、米
粒に亀裂が生じないよう、安全吸水率を設定した高価な
白米加湿装置等により加湿することがなくなる。
【0043】さらに、精白米に水分を添加した後、精白
米とアルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の
研磨を行い、精白米とアルファ化した粉砕米とを分離し
た後、得られた精白米を必要に応じてさらにアルファ化
した粉砕米と混合し攪拌し、精白米表面に残存する糠を
剥離除去することで、米粒表面に残存する糠が完全に剥
離除去され、白度が40%程度に向上した光沢無洗米が
できる。
【0044】そして、精白米に水分を添加した後、精白
米とアルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の
研磨を行い、精白米とアルファ化した粉砕米とを分離し
た後、得られた精白米を必要に応じて加湿精米すると、
加湿精米作用により米粒表面を仕上げ、米粒表面に残存
する糠が完全に剥離除去され、白度が40%程度に向上
した光沢無洗米ができる。
【0045】一方、精米によって温度が上昇した直後の
精白米に水分を添加すると、精白米内層部の水分が表層
部へ向けて移動(発散)する状態となり、米粒重量の3
〜5%の水分を添加しても、精白米内部への吸水速度が
遅く、亀裂の危険を生じることなく、精白米に安全に水
分を添加することができる。
【0046】さらに、精白米とアルファ化した粉砕米と
を混合し攪拌する際、熱風を送給すると、アルファ化し
た粉砕米の糊化度を促進させ、アリューロン層の吸着を
向上させることができる。
【0047】また、既存の精米機により玄米を精白米に
加工する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する
水分添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化し
た粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合
手段と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使用
済みのアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段とを
備えると、米粒表面を傷つけることなく、表面の微細溝
に残存する糠を容易に除去することが可能な無洗米を製
造することができる。
【0048】一方、既存の精米機により玄米を精白米に
加工する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する
水分添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化し
た粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合
手段と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使用
済みのアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段と、
得られた精白米を必要に応じてさらにアルファ化した粉
砕米と混合し攪拌して精白米の研磨を行う第2攪拌混合
手段と、該第2攪拌混合手段により研磨された精白米と
使用済みのアルファ化した粉砕米とを分離する第2分離
手段とを備えると、米粒表面に残存する糠が完全に剥離
除去され、白度が40%程度に向上した光沢無洗米を製
造することができる。
【0049】そして、既存の精米機により玄米を精白米
に加工する精米手段と、得られた精白米に水分を添加す
る水分添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化
した粉砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混
合手段と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使
用済みのアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段
と、得られた精白米を必要に応じて加湿精米する湿式精
米手段とを備えると、加湿精米作用により米粒表面を仕
上げ、米粒表面に残存する糠が完全に剥離除去され、白
度が40%程度に向上した光沢無洗米を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】既存の精米機により玄米を精白米に精米加工し
たときの米粒表面を顕微鏡で見た概略断面図である。
【図2】精白米表面を加湿するとともに、粉砕米を混合
してアリューロンをアリューロン隔壁から浮き上がらせ
るときの米粒表面を顕微鏡で見た概略断面図である。
【図3】アリューロン隔壁からアリューロンが除去され
た無洗米を顕微鏡で見た概略断面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す工程図である。
【図5】本発明の別の実施形態を示す工程図である。
【図6】本発明の細部を示す全体の工程図である。
【図7】無洗米製造工程のみを示す工程図である。
【図8】無洗米製造工程のみを示す工程図である。
【符号の説明】
1 胚乳部 2 アリューロン隔壁 3 アリューロン(糠分) 4 粉砕米 5 竪型精米機(1番機) 6 竪型精米機(2番機) 7 竪型精米機(3番機) 8 揚穀機 9 水分添加手段 10 攪拌混合手段 11 分離手段 12 精白米誘導筒 13 螺旋転子 14 水タンク 15 電磁弁 16 水管 17 水分添加装置 18 機枠 19 攪拌装置 20 精白米供給樋 21 粉砕米供給樋 22 サイクロン 23 攪拌羽根 24 排出樋 25 篩網 26 粗選機 27 ユーラスモータ 28 第2攪拌混合手段 29 分離手段 30 湿式精米手段 31 精白米乾燥手段 32 粉砕米取出樋 33 精白米取出樋 34 粉砕米乾燥手段 35 エアー搬送手段 36 搬送管 37 ブロア 38 揚穀機 39 ロータリーシフター 40 ロール 41 細粒取出樋 42 精品取出樋 43 水タンク 44 電磁弁 45 水管 46 ホッパー 47 粉砕米排出樋 48 網
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 征弘 広島県東広島市西条西本町2番30号 株式 会社佐竹製作所内 (72)発明者 加藤 昭彦 広島県東広島市西条西本町2番30号 株式 会社佐竹製作所内 Fターム(参考) 4D043 DA06 DB01 DL05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精白米に水分を添加した後、精白米とア
    ルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の研磨を
    行い、精白米表面に残存する糠を剥離除去した後、精白
    米とアルファ化した粉砕米とを分離することを特徴とす
    る無洗米の製造方法。
  2. 【請求項2】 精白米に水分を添加した後、精白米とア
    ルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の研磨を
    行い、精白米と粉砕米とを分離した後、得られた精白米
    を必要に応じてさらにアルファ化した粉砕米と混合し攪
    拌して、精白米表面に残存する糠を剥離除去することを
    特徴とする無洗米の製造方法。
  3. 【請求項3】 精白米に水分を添加した後、精白米とア
    ルファ化した粉砕米とを混合し攪拌して精白米の研磨を
    行い、精白米と粉砕米とを分離した後、得られた精白米
    を必要に応じて加湿精米することを特徴とする無洗米の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 精米によって温度が上昇した直後の精白
    米に水分を添加することを特徴とする請求項1から請求
    項3のいずれかに記載の無洗米の製造方法。
  5. 【請求項5】 精白米とアルファ化した粉砕米とを混合
    し攪拌する際、熱風を送給してなる請求項1から請求項
    4のいずれかに記載の無洗米の製造方法
  6. 【請求項6】 既存の精米機により玄米を精白米に加工
    する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する水分
    添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化した粉
    砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合手段
    と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使用済み
    のアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段とを備え
    てなる請求項1、請求項4又は請求項5に記載の製造方
    法を実施するための装置。
  7. 【請求項7】 既存の精米機により玄米を精白米に加工
    する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する水分
    添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化した粉
    砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合手段
    と、精白米と粉砕米とを分離する分離手段と、得られた
    精白米を必要に応じてさらにアルファ化した粉砕米を混
    合し攪拌して精白米の研磨を行う第2攪拌混合手段と、
    精白米とアルファ化した粉砕米とを分離する第2分離手
    段とを備えてなる請求項2、請求項4又は請求項5に記
    載の製造方法を実施するための装置。
  8. 【請求項8】 既存の精米機により玄米を精白米に加工
    する精米手段と、得られた精白米に水分を添加する水分
    添加手段と、水分を添加した精白米にアルファ化した粉
    砕米を混合し攪拌して精白米の研磨を行う攪拌混合手段
    と、該攪拌混合手段により研磨された精白米と使用済み
    のアルファ化した粉砕米とを分離する分離手段と、得ら
    れた精白米を必要に応じて加湿精米する湿式精米手段と
    を備えてなる請求項3、請求項4又は請求項5に記載の
    製造方法を実施するための装置。
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