JP2001259260A - 理髪用鋏における枢着部の構造 - Google Patents

理髪用鋏における枢着部の構造

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JP2001259260A
JP2001259260A JP2000072564A JP2000072564A JP2001259260A JP 2001259260 A JP2001259260 A JP 2001259260A JP 2000072564 A JP2000072564 A JP 2000072564A JP 2000072564 A JP2000072564 A JP 2000072564A JP 2001259260 A JP2001259260 A JP 2001259260A
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elastic
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Shintaro Okamiya
新太郎 岡宮
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OKAMIYA HAMONO GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 理髪用鋏の刃体のこじれを防止すると共に両
刃体同士の噛合圧力を簡単且つ正確に調整でき、円滑な
開閉操作を可能にする。 【解決手段】 上側刃体の枢着部に短筒体の下半部を上
下移動自在に遊嵌させ、この短筒体内に上下刃体を小間
隔を存して回動自在に枢着した小径軸体を挿嵌させてそ
の頭部を短筒体の上端面に当接させていると共にこの短
筒体の上部に、前後両端を上側刃体上に支持させた支点
部に形成している弾性安定板の前部を一体に連結し、該
弾性安定板の後部挿通孔に挿通して上側刃体に螺合して
いる螺子を回動操作することにより、弾性安定板を上下
方向に弾性変形させて上記短筒体を一体に上下動させ、
両刃体の噛合圧力を調整するように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、理容店や美容店で
使用される理髪用鋏の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の理髪用鋏は、刃体の基部に形成し
ている平部同士を互いに接触した状態にして枢軸により
回動自在に枢着してなる構造のものが広く採用されてい
るが、両刃体の平部同士を接触させていると、開閉操作
が重くなって疲労が増大し、長時間の理髪作業に適さな
いばかりでなく、使用者の癖や開閉操作力によって両刃
体間にこじれ現象が生じ、頭髪を円滑に且つ均一な条件
で切断することができないという問題点があった。
【0003】このため、本願出願人は特開平9−383
48号に記載しているように、上側の刃体の基部に形成
している平部に貫通孔を設けてこの貫通孔に短筒体の下
半部を上下摺動自在に嵌合させると共に、この短筒体の
中心にベアリングを介して枢軸を挿通して該枢軸の下半
部を、上記上側刃体の平部に対して小間隔を存して対向
した下側刃体の平部に枢着し且つ該枢軸の大径頭部を短
筒体の上端面に係止させる一方、短筒体の後方近傍部に
おける上側刃体に螺軸を突設してこの螺軸に螺合したナ
ットと上記短筒体間を剛性を有するこじれ規制片によっ
て連結し、さらに、短筒体の前端に上側刃体の平部に当
接、支持させた支点部を設けてなる構造の理髪用鋏を開
発した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の理髪用鋏によれ
ば、枢軸によって回動自在に枢着している上下刃体の平
部間が小間隔を存して対向しているために軽快な開閉操
作が可能となる上に、枢軸の下端を下側刃体に固着し、
上端を上側刃体の貫通孔に嵌合している短筒体に挿通、
支持させていると共に短筒体と上側刃体の平部に固着し
た螺軸に螺合しているナット間に剛性を有するこじれ規
制片により一体に連結しているので、上下刃体を常に平
行状態に維持してこじれが生じるのを阻止することがで
きるが、ナットを螺進、螺退させることにより、こじれ
規制片を介して短筒体をその先端支点部を支点として上
下動させて上下刃体の平部間の隙間を変化させ、両刃体
の噛合圧力を使用者に応じて調整する際に、短筒体はそ
の先端支点部を中心として上下方向に回動、移動するた
めに、枢軸の長さ方向、即ち、垂直方向に正確な動きが
行われず、そのため、ナットを回動操作して上下刃体の
平部間の隙間を調整する操作が軽快に行えなくなるとい
う問題点があった。
【0005】また、ナットとこじれ規制片との連結部の
わずかな隙間やナットとこのナットを螺合させている螺
軸との螺子山同士の隙間によってガタツキや振れが発生
下側両刃体の噛合圧力を微妙に調整することが難しくな
る等の問題点があった。本発明はこのような問題点に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、両刃体
のこじれ防止と共に使用者に応じた両刃体の噛合圧力の
微調整が軽快に且つ精度よく行えるようにした理髪用鋏
における枢着部の構造を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の理髪用鋏の枢着部は、一対の刃体の基部に形
成している平部を上下に小間隔を存して枢軸によって回
動自在に枢着してなる理髪用鋏において、上記枢軸の下
半部を下側の刃体の平部に固定する一方、該枢軸の上半
部を上側の刃体の平部に穿設している貫通孔に上下移動
可能に遊嵌させて該平部から上方に突出させ、この突出
部に弾性安定板の前半部を固定すると共にこの弾性安定
板の後半部上面に上記枢軸から後方に小間隔を存した上
側刃体の上記平部に螺合している螺子の頭部下面を係止
させ、さらに、短筒体から前方に突出した上記弾性安定
板の前端部と螺子の頭部から後方に突出したこの弾性安
定板の後端部とを上側刃体の上面に弾接、支持させて前
後支点部に形成してなる構造としている。
【0007】請求項2に係る発明は、上記枢軸から後方
に小間隔を存した上側刃体の平部に螺合している螺子に
代えて該平部に螺軸を固定し、この螺軸に螺合している
ナット体の下面に弾性安定板の後端部上面を係止させた
構造としていることを特徴としている。
【0008】上記理髪用鋏の枢着部の構造において、上
記枢軸は小径軸体とこの小径軸体に回動可能に被嵌させ
た短筒体とからなり、請求項3に係る発明においては、
小径軸体の下端部に螺子部を形成してこの螺子部を下側
刃体の平部に螺合させている一方、上記短筒体を上側刃
体の平部に穿設している貫通孔に上下移動可能に遊嵌さ
せて該平部から上方に突出させたこの短筒体の上端面に
上記小径軸体の大径頭部の下面を当接させ、さらに、平
部から上方に突出している上記短筒体の上部に弾性安定
板の前半部を固定させていることを特徴としている。
【0009】また、請求項4に係る発明は、上記請求項
1又は請求項2に記載の理髪用鋏の枢着部の構造におい
て、枢軸を小径軸体とこの小径軸体にベアリングを介し
て回動可能に被嵌させた短筒体とから構成し、該短筒体
の下部を下側平部に螺合させると共に上部を上側刃体の
平部に穿設している貫通孔に上下移動可能に遊嵌させ、
さらに、上記小径軸体の下端部を上記ベアリングの下面
に係止させると共に上端部を弾性安定板の前半部に固定
していることを特徴としている。
【0010】
【作用】枢軸によって回動自在に枢着している上下刃体
の平部間は小間隔を存して対向しているために、軋みな
どが発生することなく開閉操作が軽快に行えて長時間の
理髪作業においても疲労が少なくなる。また、弾性安定
板はその前半部を枢軸の突出部に固定させていると共に
後半部を枢軸の後方近傍部における上側刃体に螺合した
螺子の頭部下面に係止させ、且つ前後両端部を上側刃体
上に弾接、支持させているので、弾性安定板の弾力はそ
の前後両端部を支点として常に枢軸の長さ方向に作用
し、従って、螺子の回動操作によって弾性安定板を介
し、枢軸と該枢軸を遊嵌させている上側刃体とは上下方
向に正確且つ円滑に相対移動して上下刃体間の隙間を変
化させ、両刃体の噛合圧力を使用者の最適な圧力に精度
よく調整することができる。
【0011】さらに、弾性安定板の後半部を貫通してそ
の頭部をこの弾性安定板の上面に係止させている上記螺
子においても、弾性安定板の弾性力によって常時上方に
付勢されているため、この螺子が螺合している上側刃体
の平部の螺子孔に対してもガタツキや振れが生じること
なく常に確実に密接した状態を維持し、螺子の回動操作
が軽快に行えると共に両刃体の噛合圧力の微妙な調整が
可能となる。なお、この螺子に代えて請求項2に記載し
たように、上側刃体の平部に螺軸を固定し、この螺軸に
螺合しているナット体の下面を弾性安定板の後半部上面
に係止させた構造にしても同様な作用効果を奏する。
【0012】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施の形態を図面に
ついて説明すると、図1、図2において、1、2は理髪
鋏の上下刃体で、その基部は枢軸3によって互いに回動
自在に枢着された平部1a、2aにそれぞれ形成してあり、
これらの平部1a、2aは対向面間に小間隔部11を設けてい
ると共に該平部1a、2aから上下刃体1、2をその先端に
向かって互いに接近する方向に僅かに撓ませることによ
り、両刃体1、2の刃噛合部Aを設けている。さらに、
平部1a、2aから夫々後方に向かって柄部1b、2bを延設し
てこれらの柄部1b、2bの後端部に公知のように、指掛輪
1cと親指輪2cを夫々形成している。
【0013】上記枢軸3は、小径軸体3Aとこの小径軸体
3Aよりも短く且つ該小径軸体3Aの上部に回動可能に被嵌
している短筒体3Bとからなり、短筒体3Bの下端から下方
に突出している小径軸体3Aの下端部に螺子部3bを形成し
て該螺子部3bを下側刃体2の平部2aに設けている螺子孔
10に螺合させていると共に、短筒体3Bはその下半部を螺
子孔10の上方における上側刃体1の平部1aに小径軸体3A
を中心として上下面間に亘り設けられた貫通孔12に上下
移動可能に遊嵌させてあり、さらに、平部1aから上方に
突出した該短筒体3Bの上半部外周面に周溝4を形成して
いる。また、この短筒体3Bに挿通している上記小径軸体
3Aの上端に形成した大径頭部3aを短筒体3Bの上端面に係
止状態で当接させている。なお、小径軸体3Aの外周面と
短筒体3Bの内周面間にベアリングを介在させておいても
よい。
【0014】5は上記短筒体3Bから上側刃体1の基端側
(後方側)に向かって小間隔を存した位置における平部
1aに設けた螺子孔9に螺合している螺子で、その大径頭
部5aを平部1aから上方に突出させて該大径頭部5aの下面
と平部1aの上面間に隙間14を設けている。
【0015】6は上記隙間14よりも薄肉の一定幅と長さ
を有するバネ板よりなる弾性安定板で、その前半部を二
股形状のアーム部6a、6aに形成して該アーム部6a、6aを
上記上側刃体1の平部1aから上方に突出した枢軸3にお
ける短筒体3Bの上部外周面に形成している上記周溝4の
両側部にそれぞれ係合状態で固定させていると共に、こ
の周溝4の両側部から前方に突出した弾性安定板6の前
端部、即ち、アーム部6a、6aの前端部を下方に屈曲させ
て短筒体3Bの前方近傍部における上側刃体1の平部1a上
にその先端面を弾接、支持させることにより前側支点部
7aに形成している。
【0016】さらに、この弾性安定板6の後半部の中央
部に挿通孔8を設けて該挿通孔8に上記螺子5の螺子部
を挿通させていると共に該弾性安定板6の後端部を下方
に屈曲させて螺子5の後方近傍部における上記平部1a上
にその先端面を弾接、支持させることにより後側支点部
7bに形成している。従って、弾性安定板6は上側刃体1
の平部1aに弾接している前後の支点部7a、7bを支点とし
て上方に付勢されて上記螺子5の大径頭部5aの下面に圧
接、係止し、それ以上の上方への弾性変形を規制されて
いる。なお、弾性安定板6の前端部を二股形状のアーム
部6a、6aに形成することなく、前半部に設けた孔を短筒
体3Bの上部に被嵌させて一体に連結した構造としておい
てもよく、さらに、支点部7a、7bを平部1a上に一点支
持、二点支持等の支持構造に構成しておいてもよい。
【0017】このように構成したので、両刃体1、2の
指掛輪1cと親指輪2cに指を入れて開閉操作する際に、両
刃体1、2が互いにこじれる方向に操作すると、枢軸3
によってのみ両刃体1、2を枢着している場合には、枢
軸3と上側刃体1の貫通孔12との嵌合精度の度合い等に
よって上側刃体1を下側刃体2に対して無理にこじらせ
ることができるが、小径軸体3Aと短筒体3Bとからなる枢
軸3は、前後の支点部7a、7bを上側刃体1の平部1a上に
支持させている弾性安定板6によって常に垂直状態に保
持されているので、上側刃体1がこじれ方向に作動する
のを確実に阻止することができ、従って、両刃体1、2
の刃噛合部Aを一定の噛合力に維持し得るものである。
【0018】また、上側刃体1の螺子孔9に螺合してい
る螺子5を上方に回動移動、即ち螺退させると、この螺
子5の大径頭部5aの下面に後半部上面を圧接させている
弾性安定板6は上側刃体1の平部1aに当接した前後支点
部7a、7bを支点としてその弾性力により螺子5の螺退量
に応じて上方に弾性移動し、この弾性安定板6と一体の
短筒体3Bがその移動量に応じて持ち上げられる。従っ
て、該短筒体3Bの上端面に大径頭部3aを受止させている
小径軸体3Aも一体に上動し、上側刃体1に対して下側刃
体2が両平部1a、2aの対向面間の小間隔部11を狭める方
向に引き寄せられる。
【0019】反対に、螺子5を下方に回動移動、即ち螺
進させると、弾性安定板6はこの螺子5の頭部下面によ
って前後支点部7a、7bを支点として押し下げられ、弾性
安定板6と一体の短筒体3Bが下動してその上端面と小径
軸体3Aの大径頭部3aとの間に隙間が生じようとするが、
刃噛合部Aの接圧力によって常にその隙間が生じさせな
いように小径軸体3Aの大径頭部3aの下面に短筒体3Bの上
端面が一定圧力でもって押接しているため、上側刃体1
に対して下側刃体2が両平部1a、2a間の小間隔部11を拡
げる方向に離間するものである。
【0020】従って、両刃体1、2の平部1a、2a間の隙
間の変化によって両刃体1、2の刃噛合部Aの噛合圧力
を使用者に適した噛合圧力に調整できるものである。ま
た、螺子5はその下面を前後両支点部7a、7bを支点とし
て上方に付勢されている弾性安定板6の弾圧力によって
常に弾性安定板6の後半部に設けている挿通孔8の上端
周囲の面に圧接しているので、両者の摩擦力で回動操作
時以外の不測の回動が阻止され、使用時には両刃体1、
2を常に所定の小間隔部11を存した状態にしておくこと
ができると共に、螺子5が弾性安定板6の弾性力によっ
てその螺子部を螺子孔9に面接触状態で圧接してガタツ
キや振れが生じる虞れもない。
【0021】なお、以上の実施例において、図3に示す
ように、枢軸3の小径軸体3Aの下端部を螺合させている
下側刃体2の平部2a上面に円形状の凹部17を設け、この
凹部17内に皿バネ18を内装して凹部17の底面と短筒体3B
の下面に弾接させ、この皿バネ18の弾性力によって小径
軸体3Aの下端螺子部3Bを下側刃体2の螺子孔に積極的に
螺合、圧接させて螺子孔に対する小径軸体3Aのガタツキ
を防止した構造としておいてもよい。
【0022】図4、図5は上記実施例の変形例を示すも
ので、上下刃体1、2の平部1a、2aにおいて、枢軸3を
構成している小径軸体3Aの外周面と短筒体3Bの内周面と
の間に上下ベアリング15、16を介装し、上側ベアリング
15の上端面に小径軸体3Aの大径頭部3aの下面を当接させ
ている構造としているものである。その他の構造につい
ては上記実施例と同様であるので、同一部分に同一符号
を付してその詳細な説明を省略する。
【0023】このように構成した理髪用鋏を組立てるに
は、上記弾性安定板6の前半部に一体に固定されている
短筒体3Bの上下開口部に上下ベアリング15、16を夫々嵌
着すると共に小径軸体3Aを上下ベアリング15、16間にそ
の大径頭部3aが上側ベアリング15上に当接するまで挿嵌
して小径軸体3Aと短筒体3Bとを一体に連結したのち、短
筒体3Bの下半部を上側刃体1の平部1aに貫設している貫
通孔12に遊嵌させると共に小径軸体3Aの下端螺子部3bを
下側刃体2の平部2aに設けている螺子孔10に螺締し、し
かるのち、弾性安定板6の後半部中央に設けている挿通
孔8に螺子5を挿入してその螺子部を上下短筒体3Bから
上側刃体1の基端側(後方側)に向かって小間隔を存し
た位置における平部1aに設けた螺子孔9に、該螺子5の
大径頭部5aの下面が上記弾性安定板6上に圧接するまで
螺合させることによって行われる。なお、使用時におけ
る操作や作用効果は上記実施例と同様である。
【0024】また、以上の実施例や変形例においては、
上下刃体1、2の刃噛合部Aの噛合圧力の調整を螺子5
によって行っているが、図6に示すように、ナット体5A
によって行うように構成してもよい。即ち、短筒体3Bか
ら後方に小間隔を存した上側刃体1の平部1aに螺子5に
代えて螺軸5Bを固定し、この螺軸5Bにナット体5Aを螺合
させてこのナット体5Aの下面に上記弾性安定板6の後端
部上面を弾接、係止させた構造としておいてよい。
【0025】図7は本発明の別な実施例を示すもので、
上記実施例では枢軸3を構成している小径軸体3Aと短筒
体3Bとにおいて、小径軸体3Aの下端部に形成している螺
子部3bを下側刃体2の平部2aに設けている螺子孔10に螺
合させているが、この実施例においては、短筒体3Bの下
部を下側刃体2の平部2aに設けている螺子孔10に螺合さ
せると共に該短筒体3Bの上部を上側刃体1の平部1aに貫
設している貫通孔12に上下移動可能に遊嵌させ、この短
筒体3Bに上下ベアリング15、16を介して小径軸体3Aを挿
嵌させると共に短筒体3Bの上面から突出した該小径軸体
3Aの上端部を上記弾性安定板6の前半部の中央に貫通状
態で固定し、さらに、短筒体3Bの下面から突出している
螺子部3bにナット体19を螺合して該ナット体19を下側ベ
アリング16のインナーレースの下面に当接、係止させて
いるものである。
【0026】また、20は上側刃体1における貫通孔12の
前方近傍部の平部1aに固定した位置決めヒンで、その突
出上部を、両端支点部7a、7bを平部1a上に当接、受止さ
せている上記弾性安定板6の前端中央部に設けた係止孔
21に挿通させている。その他の構造については上記図1
等に示した実施例と同じであるので、同一部分には同一
符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0027】このように構成した理髪用鋏の枢着部の構
造においても、上側刃体1の螺子孔9に螺合している螺
子5を上方に回動移動させると、弾性安定板6が上側刃
体1の平部1aに当接した前後支点部7a、7bを支点として
その弾性力により螺子5の螺退量に応じて上方に弾性移
動し、この弾性安定板6と一体の枢軸3がその移動量に
応じて持ち上げられて該枢軸3における短筒体3Bの下部
と一体に連結している下側刃体2が上側刃体1に対して
両平部1a、2aの対向面間の小間隔部11を狭める方向に引
き寄せられるものであり、反対に、螺子5を下方に回動
移動させると、弾性安定板6はこの螺子5の頭部下面に
よって前後支点部7a、7bを支点として押し下げられ、弾
性安定板6と一体の枢軸3が下動してこの枢軸3におけ
る短筒体3Bの下部と一体に連結している下側刃体2が上
側刃体1に対して両平部1a、2a間の小間隔部11を拡げる
方向に離間する。
【0028】従って、両刃体1、2の平部1a、2aが接離
してその小間隔部11を変化させ、両刃体1、2の刃噛合
部Aの噛合圧力を上記実施例と同様に使用者に適した噛
合圧力に調整できるものである。
【0029】図8は上記図7で示した理髪用鋏の枢着部
の構造の変形例を示すもので、枢軸3を構成している上
記小径軸体3Aを、その大径頭部3aが下向きになるように
短筒体3Bに上下ベアリング15、16を介して挿嵌させ、上
端の螺子部3bを上記弾性安定板6の前部中央に螺合させ
ることにより弾性安定板6に連結、固定してなるもので
ある。その他の構造については上記図7で示した理髪用
鋏の枢着部と同様であるので同一部分には同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。そして、このように構
成しても、上記いずれの実施例における理髪用鋏の枢着
部の構造と同様な作用効果を奏することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の理髪用鋏における
枢着部の構造によれば、一対の刃体の基部に形成してい
る平部を上下に小間隔を存して枢軸によって回動自在に
枢着してなる理髪用鋏において、上記枢軸の下半部を下
側の刃体の平部に固定する一方、該枢軸の上半部を上側
の刃体の平部に穿設している貫通孔に上下移動可能に遊
嵌させて該平部から上方に突出させ、この突出部に弾性
安定板の前半部を固定すると共にこの弾性安定板の後半
部上面に上記枢軸から後方に小間隔を存した上側刃体の
上記平部に螺合している螺子の頭部下面を係止させ、さ
らに、短筒体から前方に突出した上記弾性安定板の前端
部と螺子の頭部から後方に突出したこの弾性安定板の後
端部とを上側刃体の上面に弾接、支持させて前後支点部
に形成しているので、両刃体の平部同士が摺接していな
いから、軋みが発生することなく刃体の開閉操作が軽快
に行えるものであり、従って長時間の理髪作業において
も疲労を軽減させることができる。
【0031】さらに、弾性安定板は、その前後両端部を
支点として枢軸に対して常に該枢軸の長さ方向にその弾
性力を作用させているので、螺子の回動操作によって枢
着を弾性安定板とこの弾性安定板に端部を固定した枢軸
を介して上下刃体は常に平行状態を維持しながらその平
部間の隙間を変化させることができ、両刃体の噛合圧力
を使用者の最適な圧力に精度よく且つ円滑に調整するこ
とができる。
【0032】また、上記螺子の頭部下面に弾性安定板の
弾圧力が作用しているので、この螺子と該螺子を螺合さ
せている上側刃体の平部の螺子孔との間にガタツキや振
れが生じることなく常に確実に密接した状態を維持する
ことができ、螺子の回動操作が軽快且つ安定的に行える
と共に両刃体の噛合圧力の微妙な調整が可能となるもの
である。なお、この螺子に代えて請求項2に記載したよ
うに、枢軸から後方に小間隔を存した上側刃体の平部に
螺合している螺子に代えて該平部に螺軸を固定し、この
螺軸に螺合しているナット体の下面に弾性安定板の後端
部上面を係止させた構造にしても同様な作用効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枢着部の構造を備えた理髪用鋏の簡略
平面図、
【図2】その枢着構造の拡大縦断側面図、
【図3】枢着部に皿バネを介装した場合の拡大縦断側面
図、
【図4】枢着部の構造を備えて理髪用鋏の変形例を示す
斜視図、
【図5】その枢着構造の拡大縦断側面図、
【図6】螺子に代えて螺軸とナットを用いた場合の枢着
部の拡大縦断側面図 、
【図7】本発明の別な実施例を示す枢着構造の拡大縦断
側面図、
【図8】その変形例を示す枢着構造の拡大縦断側面図。
【符号の説明】
1、2 上下刃体、 1a、2a 平部 3 枢軸 3A 小径軸体 3B 短筒体 5 螺子 6 弾性安定板 7a、7b 前後支点部 9 螺子孔 11 小間隔部 12 貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の刃体の基部に形成している平部を
    上下に小間隔を存して枢軸によって回動自在に枢着して
    なる理髪用鋏において、上記枢軸の下半部を下側の刃体
    の平部に固定する一方、該枢軸の上半部を上側の刃体の
    平部に穿設している貫通孔に上下移動可能に遊嵌させて
    該平部から上方に突出させ、この突出部に弾性安定板の
    前半部を固定すると共にこの弾性安定板の後半部上面に
    上記枢軸から後方に小間隔を存した上側刃体の上記平部
    に螺合している螺子の頭部下面を係止させ、さらに、短
    筒体から前方に突出した上記弾性安定板の前端部と螺子
    の頭部から後方に突出したこの弾性安定板の後端部とを
    上側刃体の上面に弾接、支持させて前後支点部に形成し
    ていることを特徴とする理髪用鋏における枢着部の構
    造。
  2. 【請求項2】 枢軸から後方に小間隔を存した上側刃体
    の平部に螺合している螺子に代えて該平部に螺軸を固定
    し、この螺軸に螺合しているナット体の下面に弾性安定
    板の後端部上面を係止させていることを特徴とする請求
    項1に記載の理髪用鋏における枢着部の構造。
  3. 【請求項3】 枢軸は小径軸体とこの小径軸体に回動可
    能に被嵌させた短筒体とからなり、小径軸体の下部に形
    成している螺子部を下側刃体の平部に螺合させている一
    方、上記短筒体を上側刃体の平部に穿設している貫通孔
    に上下移動可能に遊嵌させて該平部から上方に突出させ
    たこの短筒体の上端面に上記小径軸体の大径頭部の下面
    を当接させ、さらに、平部から上方に突出している上記
    短筒体の上部に弾性安定板の前半部を固定させているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の理髪用鋏
    における枢着部の構造。
  4. 【請求項4】 枢軸は小径軸体とこの小径軸体にベアリ
    ングを介して回動可能に被嵌させた短筒体とからなり、
    該短筒体の下部を下側平部に螺合させると共に上部を上
    側刃体の平部に穿設している貫通孔に上下移動可能に遊
    嵌させ、さらに、上記小径軸体の下端部を上記ベアリン
    グの下面に係止させると共に上端部を弾性安定板の前半
    部に固定していることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の理髪用鋏における枢着部の構造。
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