JP2001258922A - 保温包装体 - Google Patents

保温包装体

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JP2001258922A JP2000080879A JP2000080879A JP2001258922A JP 2001258922 A JP2001258922 A JP 2001258922A JP 2000080879 A JP2000080879 A JP 2000080879A JP 2000080879 A JP2000080879 A JP 2000080879A JP 2001258922 A JP2001258922 A JP 2001258922A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温熱感を選択して使用でき、また使用開始か
ら速やかな発熱化学反応が起こり、かつ長時間加温効果
を維持でき、さらにソフト感が維持され、繰返し使用可
能な加温包装体を提供する。 【解決手段】 外部から力を付加することにより連通可
能な少なくとも2つの収容部を有する袋体、好ましくは
熱伝導率及び/又は触感が互いに異なる2枚のシート材
1、2の周辺部を強固にシールして形成した袋体であっ
て、かつ、所定の分画接着部3において剥離可能に接着
して2つの収容部A、Bに区画した一方の収容部に、水
に溶解し発熱化学反応する少なくとも1種の発熱剤の粉
体又は顆粒を収容し、他方の収容部に、水を加えて含水
させゲル化した少なくとも1種の吸収物質の粉体、塩水
を吸収してゲル化する少なくとも1種の吸収性物質の粉
体及び/又はデンプン、防カビ・防腐剤を収容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温包装体に関
し、さらに詳しくは、水と発熱化学反応する発熱剤と、
水又は水を加えて含水させゲル化した吸水性樹脂とを予
め分離して収容しておき、必要に応じてこれらを混合し
て速やかに発熱作用を発揮させるタイプの保温包装体に
関する。
【0002】
【従来の技術】金属の酸化反応を利用した所謂化学カイ
ロは古くから知られており、その多くは金属粉末と電解
質及び酸化剤、保温材等で構成されており、最終的に金
属を無機塩類、水酸化物、酸化物に変換するものであ
る。しかしながら、このような化学カイロでは、金属粉
末と酸化剤及び他の物質の混合度合いにより、発熱温度
や発熱時間に差を生じ、利用者の使用法によっては充分
な性能を発揮しない場合があった。また、反応機構が複
雑で、成分によっては有臭ガスや有害ガスの発生が生じ
ることもあるが、金属の酸化反応のためには外気からの
酸素の供給が不可欠であることから、有臭ガスや有害ガ
スの発散を回避できない場合がある。さらに、この包装
体に用いられる材質は、空気及びガスを通すものに制限
される。
【0003】このような難点のない発熱体として、発熱
剤としての無機塩類が水に溶解するときの水和熱又は溶
解熱を利用するタイプの保温包装体も広く知られてい
る。例えば、特公昭58−48183号には、水加によ
り発熱する無水又は結晶水の少ない無機塩粉末と、水を
吸着したシリカゲル、活性炭、ゼオライト、カオリン、
高分子吸着剤等の吸着剤粉末を、薄紙などの易破裂性の
分離シートで仕切って可撓性気密容器に収納してなる加
温器が開示されている。また、特公昭57−19971
号には「加温もしくは冷却用パック」が開示され、加温
パックとしては、連包包装袋の一方の収容部に化学的に
発熱反応をする薬品(例えば、塩化カルシウム等)とデ
ンプンを収納し、他の収容部に水を収納する構成が開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
保温包装体においては、種々の解決すべき問題点が残さ
れている。まず第一の問題点として、温熱感を選択して
使用できない点が挙げられる。すなわち、従来の保温包
装体では、袋体が単一の材料から構成されていたため、
急速に加温するか又は緩やかに加温するかなど、状況に
応じた選択的使用ができなかった。そのため、緩やかに
加温する場合は、保温包装体にタオル等を巻き付け、急
速加温効果を下げる等の手間を必要としていた。さら
に、従来の保温包装体は反応温度の制御や加温効果に重
点が置かれていたため、袋体の肌触りについて配慮した
ものはない。そのため、実際に使用したときに、例えば
保温包装体を患部等の被装着部に直接当てると、肌触り
が悪いという欠点があった。
【0005】次に第二の問題点として、塊状結晶物の生
成や、それに伴う液漏れ、使用違和感等の問題が挙げら
れる。例えば、前記特公昭58−48183号に記載の
ように、無機塩粉末と、水を吸着した高分子吸着剤等の
吸着剤粉末を、薄紙などの易破裂性の分離シートで仕切
って密閉包装した場合、混合によって発熱反応は進行す
るが、反応物は液状になり、反応液中に結晶状の塊がで
きる。この結晶物は、発熱剤の塩基の多価金属イオンが
水で膨潤する高吸水性樹脂の中に取り込まれて結合し、
高吸水性樹脂がイオン解離できなくなってできるのでは
ないかと思われる。このように包装体中に結晶物が生じ
ると、使用時に結晶塊が袋体を介して肌にゴツゴツと当
るため、違和感があり、また包装体を破き、反応液が漏
れる危険性がある。なお、水を吸着したシリカゲル等の
粉体を用いた場合、発熱剤及び保水剤が共に粉体である
ため、使用時の混合がスムーズに行ない難く、また凹凸
面への密着性が悪いという欠点がある。
【0006】さらに第三の問題点として、使用開始時の
発熱反応の進行が遅い点、保温効果の持続性等の加温能
力が低い点、及び水漏れ、取り扱い性等の問題が挙げら
れる。すなわち、前記特公昭57−19971号に記載
のような密閉包装体の一方の収容部に発熱剤とデンプン
を収納し、他の収容部に水を収納する構成の加温パック
の場合、結晶物の生成及びそれに伴う前記したような問
題は殆ど生じない。しかしながら、発熱剤の収容部にデ
ンプンを多く入れているため(例えば、塩化カルシウム
に対し約20%)、反応が遅く、発熱反応が進行しずら
いという欠点がある。また、水の収容部はシール不良な
どによる水漏れの心配がある。輸送時に水収容部の袋が
破れたり、シール不良等により水が漏れた場合、使用前
に不慮の発熱反応が起こってしまい、製品が駄目になっ
てしまう。また、発熱剤収容部と水収容部を易剥離性の
分画接着部を介して接続した構造の場合、水が漏れた場
合に他の物を汚したりするという問題の他に、ぶよぶよ
しているために取り扱い難いといった問題があった。
【0007】従って、本発明の第一の目的は、肌触りや
温熱感を調整、選択できる保温包装体を提供することに
ある。本発明の第二の目的は、結晶塊の生成がなく、使
用開始から速やかな発熱化学反応が起こり、かつ長時間
加温効果を維持できる加温能力の高い保温包装体を提供
することにある。本発明の第三の目的は、水漏れの恐れ
がなく、ソフト感が維持され、また加熱することにより
繰返し使用可能な保温包装体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第一の態様によれば、熱伝導率及び/又は
触感が異なる少なくとも2枚のシート材の周辺部を強固
にシールして形成した袋体内に、外部から力を付加する
ことにより連通可能な少なくとも2つの収容部を設け、
一方の収容部に水に溶解し発熱化学反応する少なくとも
1種の発熱剤を収容し、他方の収容部に発熱剤を溶解さ
せる物質を収容してなり、該袋体に外部から力を付加す
ることによって上記2つの収容部を連通させて発熱化学
反応を開始させるようにしたことを特徴とする保温包装
体が提供される。
【0009】本発明の第二の態様によれば、外部から力
を付加することにより連通可能な少なくとも2つの収容
部を有する袋体の一方の収容部に、水に溶解し発熱化学
反応する少なくとも1種の発熱剤の粉体又は顆粒を収容
し、他方の収容部に、水を加えて含水させゲル化した少
なくとも1種の吸水性樹脂と、塩水を吸収してゲル化す
る吸収性物質及びデンプンよりなる群から選ばれる少な
くとも1種の増粘物質の粉体とを収容したことを特徴と
する保温包装体が提供される。好適な態様においては、
水系側に防カビ・防腐剤の少なくとも1種を添加する。
【0010】前記第二の態様においては、上記発熱化学
反応を阻害しない範囲で、前記袋体の発熱剤の粉体又は
顆粒を収容する収容部に、さらに、塩水を吸収してゲル
化する吸収性物質及びデンプンよりなる群から選ばれる
少なくとも1種の増粘物質の粉体を収容してもよい。ま
た、この第二の態様においても、好適には、上記袋体
は、熱伝導率及び/又は触感が互いに異なる2枚のシー
ト材の周辺部を強固にシールして形成した袋体であっ
て、かつ、外部から力を付加することにより連通可能な
少なくとも2つの収容部を設けた袋体、好ましくは所定
の分画接着部において剥離可能に接着して少なくとも2
つの収容部に区画した袋体が用いられる。
【0011】使用する保温包装体の触感や温熱感を調
整、選択できる好適な態様においては、前記包装体の一
側面は、耐水性、耐熱性を有する単一層もしくは複合層
プラスチックフィルム又はアルミ箔をサンドイッチした
複合層プラスチックフィルムから作製され、他側面は、
内面側が樹脂でラミネート加工された樹脂もしくは綿の
不織布、布もしくは紙、又は外面側が植毛もしくは起毛
された耐水性、耐熱性を有する単一層もしくは複合層プ
ラスチックフィルムから作製される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の保温包装体の第一の態様
は、袋体の両側面を材質の異なる2枚のシート材から構
成する点に特徴を有する。すなわち、熱伝導率及び/又
は触感が異なる2枚のシート材の周辺部を強固にシール
して形成した袋体内に、外部から力を付加することによ
り連通可能な2つの収容部を設け、好ましくは所定の分
画接着部において剥離可能に接着して2つの収容部に区
画した袋体を構成するものである。
【0013】前記したように、従来の加温包装体の2枚
のシート材は、同じ材質のものからできていたため、温
熱感や肌触り等の選択ができなかった。しかし、本発明
の保温包装体の場合、熱伝導率や触感が異なる2枚のシ
ート材の組合せから構成されているため、シート面を選
択して患部等の被装着部に押し当てることで、急速加温
感や緩やかな加温感を選択でき、また肌触り等の選択が
できる。また、熱伝導率や触感等の異なるシート面を交
互に患部等にあてがうことにより、従来とは異なる温熱
感を得ることもできる。また、後述するような特徴によ
り得られる包装体のソフトな使用感との相乗効果によ
り、包装体を長時間患部に押し当てても不快感を感じな
いで済む。
【0014】この態様の保温包装体の場合、従来と同様
に、一方の収容部に、水に溶解し発熱化学反応する少な
くとも1種の発熱剤を収容し、他方の収容部に、発熱剤
を溶解させる物質、例えば水や、水を加えて含水させゲ
ル化した少なくとも1種の吸水性樹脂、あるいは水を加
えて含水させゲル化した少なくとも1種の吸水性樹脂と
防カビ・防腐剤を収容し、該袋体に外部から力を付加す
ることによって上記2つの収容部を連通させて発熱化学
反応を開始させることができるが、後述する第二の態様
のように、袋体の一方の収容部に少なくとも1種の発熱
剤を収容し、他方の収容部に水を加えて含水させゲル化
した少なくとも1種の吸水性樹脂と、塩水を吸収してゲ
ル化する吸収性物質及びデンプンよりなる群から選ばれ
る少なくとも1種の増粘物質の粉体と、防カビ・防腐剤
とを収容することが好ましい。なお、上記発熱剤を溶解
させる物質として水を用いた場合にも、袋体の熱伝導率
及び/又は触感が異なる2枚のシート材の周辺部は強固
にシールされているため水漏れを生じることはない。
【0015】本発明の保温包装体は、発熱原理に無機塩
類(発熱剤)の発熱溶解反応を利用するものであるが、
本発明の第二の態様は、その材料構成に特徴を有する。
すなわち、外部から力を付加することにより連通可能な
2つの収容部を有する袋体の、水に溶解し発熱化学反応
する少なくとも1種の発熱剤を収容した収容部とは別の
収容部に、水を加えて含水させゲル化した少なくとも1
種の吸水性樹脂と防カビ・防腐剤と共に、塩水を吸収し
てゲル化する少なくとも1種の吸収性物質(以下、吸塩
水性樹脂という)及び/又はデンプンの粉体を収容した
ことを特徴としている。このような構成とすることによ
り、包装体を手で揉むなどして外圧を加えると2つの収
容部が連通し、含水してゲル化した吸水性樹脂中の水と
発熱剤が接触して直ちに発熱溶解反応が起こり、速やか
な発熱作用を発揮する。その際生じた濃厚な塩水は吸塩
水性樹脂やデンプンにより吸収されるので、反応液の粘
度が増大し、また発熱剤の塩基の多価金属イオンが水で
膨潤する高吸水性樹脂の中に取り込まれて結合するのが
妨げられるので、結晶状の塊が生じるのを効果的に防止
することができる。また、その後の含水ゲル状吸水性樹
脂中に含まれる水と発熱剤の接触が阻害されることはな
いため、使用開始から速やかな発熱化学反応が起こり、
かつ長時間保温効果を維持できる加温能力の高い保温包
装体を提供できる。また、吸塩水性樹脂やデンプンは塩
水を吸収して膨潤し、保温包装体の発熱・保温能力を損
なうことなく徐々に粘性を有するゲル化物となるので、
ソフトな使用感を維持できる。
【0016】ここで、本発明の作用の理解を容易にする
ために、吸水性樹脂の吸水原理について簡単に説明す
る。吸水性樹脂は、基本的に水と親和性の高いイオン性
基を有するポリマーで、ポリマー分子相互の間が結合し
た架橋構造を持っている。高吸水性の原理は、ポリマー
鎖の帯電による反発によって網目が拡大することによっ
て説明される。例えば、代表的な高吸水性ポリマーのア
クリル酸ナトリウム系ポリマー架橋体の場合、電離しや
すいカルボン酸ナトリウム基を持っているので、吸水す
ると水に溶けようとして三次元網目構造が広がる。高分
子鎖の網目内に水が侵入してくると、カルボン酸ナトリ
ウム基の中のナトリウムイオンが解離してゆき、高分子
鎖にはその残基のカルボニル基が残される。高分子鎖中
のカルボニル基同士はマイナスイオンで互いに電気的に
反発するため、高分子鎖の網目をさらに押し広げ、それ
によって網目内にたくさんの水が取り込まれ、保持され
る仕組みとなっている。
【0017】吸水性樹脂の吸水量は、例えばアクリル酸
ナトリウム系ポリマー架橋体の場合、純水では自重の約
500倍、水道水では約300倍、尿、生理食塩水では
約50倍、海水では約7倍と、塩濃度が高くなるにつれ
て吸水倍率が低下する。これは、塩類のもたらすイオン
の存在によって高吸水性ポリマーがイオン解離できず、
ポリマー鎖の帯電による反発によって網目の拡大が起こ
らないからであると説明される。特に、カルシウム塩、
マグネシウム塩、アルミニウム塩等のもたらす多価金属
イオンは、高吸水性ポリマー中に取り込まれて結合して
しまうので、吸水倍率を大きく低下させると共に、塊状
の結晶物を生成するという問題を生ずる。
【0018】吸塩水性樹脂は、前記吸水性樹脂の吸塩水
能力が低いという欠点を改良したものであり、多価金属
イオンを取り込みにくい解離基を持った高吸水性ポリマ
ーとしたものである。すなわち、高吸水性ポリマーにカ
ルボキシル基や水酸基以外の親水性基、例えばスルホン
酸基、サルフェート基、リン酸基等を導入したものであ
り、具体的には、架橋する前の親水性ポリマー自体にス
ルホン酸基を導入する方法(特開昭61−36309
号、特開昭60−55011号)又はリン酸基を導入す
る方法(特開昭55−15634号)、あるいは親水性
ポリマーの架橋剤(カルボキシル基と反応するエポキシ
基、アミノ基や、水酸基と反応する無水酸基、イソシア
ネート基等の官能基を2個以上有する多官能性化合物)
であるジグリシジルエーテル、エチレンジアミン、コハ
ク酸、ヘキサメチレンジイソシアネート等にスルホン酸
基を入れておき、高吸水性ポリマー化する方法(特開昭
57−42765号)などがある。
【0019】前記のような吸塩水性樹脂やデンプンの粉
体を、少なくとも1種の吸水性樹脂及び防カビ・防腐剤
と共に、水を加えて含水させゲル化した状態で他方の収
容部内に収容しておくことにより、使用時に発熱剤と混
合したときに、発熱剤と含水ゲル状の吸水性樹脂に含ま
れる水が接触して直ちに発熱溶解反応が起こり、速やか
な加温作用を発揮する。その際生じた濃厚な塩水は吸塩
水性樹脂やデンプンにより速やかに吸収されて除かれる
ので、その後の含水ゲル状吸水性樹脂中の水と発熱剤の
接触が阻害されることはない。さらに、反応液の粘度が
増大し、また発熱剤の塩基の多価金属イオンが高吸水性
樹脂の中に取り込まれて結合するのが妨げられるので、
結晶状の塊が生じるのを効果的に防止することができ
る。そのため、使用開始から速やかな発熱化学反応が起
こり、かつ長時間加温効果を維持できる。また、単位発
熱量に対する吸水性樹脂の使用割合を低くでき、効率的
であると共に経済的な保温包装体を提供できる。
【0020】なお、発熱剤を収容する一方の収容部内の
みに吸塩水性樹脂やデンプンの粉体を混合して収容して
おき、含水ゲル状吸水性樹脂を収容する他方の収容部内
に収容しなかった場合、発熱化学反応によって生じた反
応液の粘度は増大するが、発熱剤の塩基の多価金属イオ
ンが高吸水性樹脂の中に取り込まれて結合するのを効果
的に防げないため、結晶物が生じるのを防止することは
困難である。但し、吸塩水性樹脂やデンプンの粉体が、
少なくとも1種の吸水性樹脂及び防カビ・防腐剤と共
に、水を加えて含水させゲル化した状態で一方の収容部
内に収容されている限り、発熱剤の塩基の多価金属イオ
ンが高吸水性樹脂の中に取り込まれて結合するのが防止
されるため、発熱剤を収容する一方の収容部内に吸塩水
性樹脂やデンプンの粉体を混合して収容しておくことは
でき、それによって反応液の粘度を調整することができ
る。
【0021】また、本発明の保温包装体によれば、吸塩
水性樹脂やデンプンは塩水を吸収して膨潤し、保温包装
体の発熱・保温能力を損なうことなく徐々に強粘性を有
するゲル化物となるので、ソフトな使用感を維持でき
る。さらに使用後の保温包装体内に収容されているのは
ゲル状物であるため、再度電子レンジ等で加熱すること
により、保温効果の高い簡易な保温包装体として繰り返
し使用することもできる。
【0022】次に、本発明の保温包装体の構成要素の詳
細について説明する。前記発熱剤としては、水に溶解す
る際に発熱反応を起こすものであれば特に限定されな
い。但し、発熱反応の際に有害な物質やガスが生成され
るようなものは除かれる。具体的には、酸化カルシウ
ム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩化コバル
ト、硫酸銅、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸カルシウム、臭化マ
グネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水
酸化カリウム、炭酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸マン
ガン、塩化マンガン、炭酸水素ナトリウム、硫酸亜鉛、
塩化亜鉛、水酸化バリウム等が挙げられ、これらを単独
で又は2種もしくは3種以上を組み合わせて用いること
ができる。発熱剤の配合割合は、包装体の大きさ、用途
等により適宜選定され、特定の割合に限定されるもので
はないが、一般に、1包装体(100質量部としたと
き)当り20〜70質量部程度が望ましい。
【0023】吸塩水性樹脂粉体は、塩水を吸収して膨潤
する樹脂であれば特に限定されない。具体的には、ポリ
(メタ)アクリル酸塩系ポリマー、ポリ(メタ)アクリ
ル酸塩系ポリマーと不飽和二重結合を有する親水性化合
物との共重合物、デンプンとポリ(メタ)アクリル酸塩
系ポリマーとの共重合物、ポリ(メタ)アクリルアミド
系樹脂、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂と不飽和二
重結合を有する親水性化合物との共重合物、デンプンと
ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂の共重合物、デンプ
ン、セルロース、天然ガム重合体(キサンタンガム、ロ
ーカストビーンガム、グアルガム等)等の粉末が挙げら
れ、これらを単独で又は2種もしくは3種以上の混合物
として用いることができる。
【0024】デンプンは、α−グルコピラノース単位の
直鎖状重合物(アミロース)と分岐状重合物(アミロペ
クチン)の混合物であり、例えば、エーテル化デンプ
ン、エステル化デンプン、架橋デンプン、α−デンプン
等のデンプン化合物が挙げられ、これらを単独で又は2
種もしくは3種以上の混合物として用いることができ
る。具体例としては小麦製、トウモロコシ製、バレイシ
ョ製、サツマイモ製のデンプン等があり、どのような種
類でも使用可能であるが、塩水を吸収してその粘度を増
大する性能の高いものが好ましく、例えばバレイショデ
ンプン、サツマイモデンプンが好ましい。
【0025】吸塩水性樹脂及びデンプンの配合割合は、
発熱剤の塩基の多価金属イオンが吸水性樹脂の中に取り
込まれて結合するのを効果的に防げ、結晶物が生じるの
を防止できる量的割合であればよく、用いる吸水性樹脂
の種類等に応じて適宜設定できる。包装体の吸水性樹脂
及び防カビ・防腐剤の収容部内にこれらと共に収容する
場合の吸塩水性樹脂やデンプンの配合量(単独で用いる
場合には個々の配合量、両方とも用いる場合にはそれら
の合計の配合量)は、一般に、(質量比として)吸水性
樹脂1に対し0.9〜10の割合程度が適当である。吸
塩水性樹脂やデンプンの配合割合が上記範囲よりも少な
いと、結晶物生成を防止でき難くなり、逆に上記範囲よ
りも多くなると、反応の際、増粘したデンプンが発熱剤
の表面を覆ってしまい、発熱性や加温持続性が低下する
ので好ましくない。また、吸塩水性樹脂やデンプンの粉
体を発熱剤収容部に加える場合の配合量としては、発熱
剤100質量部当り15質量部以下程度が適当である。
15質量部よりも多くなると、発熱剤と吸水性樹脂中に
含まれる水との接触が妨げられ、発熱し難くなるので好
ましくない。
【0026】水を吸収してゲル化する吸水性樹脂は、水
を吸収して膨潤するものであれば特に限定されない。具
体的には、ポリビニールアルコール、ポリビニール(メ
タ)アクリレート、アルギン酸ナトリウム、ポリ(メ
タ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、
カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、ポリ(メタ)アクリル酸とマレイン酸の共重
合物、ゼラチン、カラギーナン、マンナン、寒天、ペプ
チン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリ
(メタ)アクリルアミド系樹脂、ポリエチレングリコー
ル系ポリマー、ビニールアルコールと(メタ)アクリル
酸の共重合物等が挙げられ、これらを単独で又は2種も
しくは3種以上の混合物として用いることができる。な
お、本明細書中において、「(メタ)アクリレート」と
はアクリレートとメタアクリレートを総称する用語であ
り、他の類似の用語についても同様である。
【0027】吸水性樹脂の使用割合は、発熱剤との接触
により充分な発熱化学反応を生じさせる量の水を含有で
きる量的割合であればよく、所望の用途や包装体の大き
さ、発熱剤の量等に応じて適宜選定でき、特定の割合に
限定されるものではないが、一般に、発熱剤100質量
部当り0.3〜6質量部程度が適当である。吸水性樹脂
の使用割合が上記範囲よりも少ないと発熱化学反応を行
なうに充分な量の水を含有でき難くなり、逆に上記範囲
よりも多くなると使用時に発熱剤と充分に混合し難くな
るので好ましくない。
【0028】吸水しゲル化した吸水性樹脂の保存安定性
に寄与する防カビ・防腐剤としては、従来公知のものは
全て使用でき、特定のものに限定されない。具体的に
は、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオ
キシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラ
オキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸イソブチ
ル、プロピオン酸ナトリウム、ε−ポリリシン、チアベ
ンダゾール、イソチアゾロン等が挙げられ、これらを単
独で又は2種もしくは3種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。防カビ・防腐剤の配合割合は、吸水してゲ
ル化した吸水性樹脂の防カビ・防腐に充分な効果のある
量的割合であればよく、含水ゲル状吸水性樹脂100質
量部当り0.02〜0.5質量部程度で充分である。
【0029】本発明の保温包装体は、前記発熱剤(ある
いはさらに吸塩水性樹脂やデンプン)を収容する収容部
と、水を加えて含水させゲル化した吸水性樹脂、吸塩水
性樹脂及び/又はデンプン、及び防カビ・防腐剤を収容
する収容部の少なくとも2つの収容部を有し、使用時に
外力を加えることで、これら2つの収容部が容易に連通
するものであればどのような形態であってもよい。具体
的には、連接2部袋体構造、二重袋体構造などが挙げら
れる。以下、添付図面を参照しながら好適な袋体構造に
ついて説明する。
【0030】図1は本発明の保温包装体に用いる袋体構
造の好適な一実施態様を示しており、それぞれ耐水性及
び耐熱性を有する2枚のシート材1及び2の四周辺部を
強固にシールして形成した袋体であって、かつ、略半分
割するようにほぼ中心線に沿って走る分画接着部3にお
いて、外部から力を付加することにより剥離可能に接着
して2つの収容部A及びBに区画した袋体である。この
袋体の一方の収容部A内には前記したような水に溶解し
発熱化学反応する少なくとも1種の発熱剤を収容し、他
方の収容部B内には発熱剤を溶解させる物質、例えば
水、含水吸水性樹脂あるいは防カビ・防腐剤を混合した
含水吸水性樹脂を収容することができるが、好ましくは
前記した本発明の第二の態様のように、1種又は2種以
上の吸水性樹脂粉体、吸塩水性樹脂及び/又はデンプン
の粉体、防カビ・防腐剤の混合物に水を加えて含水させ
ゲル化したものが収容される。なお、一方の収容部A内
に前記1種又は2種以上の発熱剤と共に吸塩水性樹脂及
び/又はデンプンの粉体を収容してもよく、また収容部
B内には吸水性樹脂中に抱水されない水が多少共存して
いても構わない。使用に際しては、上記包装体を手で揉
むなどして外力を加えることにより、分画接着部3を剥
離して2つの収容部A及びBを連通させ、内容物を良く
混合することで発熱反応を開始させる。
【0031】前記2枚のシート材1及び2としては、好
ましくは熱伝導率及び/又は触感が異なる2枚のシート
材が用いられる。具体的には、一方のシート材1は、耐
水性、耐熱性を有する単一層もしくは複合層プラスチッ
クフィルム又はアルミ箔をサンドイッチした複合層プラ
スチックフィルムから作製され、他方のシート材2は、
内面側が樹脂でラミネート加工された樹脂もしくは綿の
不織布、布もしくは紙、又は外面側が植毛もしくは起毛
された耐水性、耐熱性を有する単一層もしくは複合層プ
ラスチックフィルム又はアルミ箔をサンドイッチした複
合層プラスチックフィルムから作製される。ここで、
「複合層」は、同種又は異種のシート材が複数層積層さ
れたものをいうが、プラスチックフィルム以外のシート
材を構成材料とする場合には、ヒートシール性を付与す
るために内面側が樹脂でラミネート加工されたものを用
いる。本発明で用いるシート材は、複合層の場合は少な
くとも内面側が樹脂フィルムで構成されるので、プラス
チックフィルム以外のシート材を構成材料とする場合も
含めて複合層プラスチックフィルムという。また、外面
側が植毛されたシート材としては、例えば誘電溶着等に
より微小プラスチック繊維がフィルム表面に植毛された
ものなどが挙げられ、また外面側が起毛されたシート材
としては、不織布、布等を起毛したものなどが挙げら
れ、いずれもソフトな肌触りを有する。
【0032】また、前記熱伝導率及び/又は触感が異な
る2枚のシート材1,2のより具体的な組合せ例として
は、2軸延伸ポリプロピレン/ポリビニリデン/低密度
ポリエチレン、2軸延伸ポリエステル/エバール/低圧
・低密度ポリエチレン、2軸延伸ポリエステル/ポリビ
ニリデン/低密度ポリエチレン、2軸延伸ポリエステル
/低密度ポリエチレン/アルミ箔/低密度ポリエチレ
ン、2軸延伸ナイロン/ポリビニリデン/低圧・低密度
ポリエチレン、普通セロファン/低密度ポリエチレン、
2軸延伸ポリプロピレン/エバール/低密度ポリエチレ
ン等で構成された表面が平坦なシートと;ポリエステル
スパンボンド不織布にポリエチレンをラミネート加工し
たシート、ポリプロピレンスパンボンド不織布にポリエ
チレンをラミネート加工したシート、パルプ繊維で作っ
た不織布にポリエチレンをラミネート加工したシート、
ナイロンスパンボンド不織布にポリエチレンをラミネー
ト加工したシート、コットンスパンボンド不織布にポリ
エチレンをラミネート加工したシート等の表面が凹凸の
シートとの組合せが挙げられる。
【0033】前記のように互いに性質が異なる2枚のシ
ート材を用いることにより、温熱感や肌触りを選択する
ことができる。例えば、単一層もしくは複合層プラスチ
ックフィルムから作製されたシート材1のシート面を必
要箇所に押し当てることにより、急速加温効果が得ら
れ、また内面側が樹脂でラミネート加工された樹脂もし
くは綿の不織布、布もしくは紙、又は外面側が植毛もし
くは起毛された単一層もしくは複合層プラスチックフィ
ルムから作製された熱伝導率が低く及び/又はソフトな
触感を有するシート材2のシート面を必要箇所に押し当
てることにより、緩やかに加温できる。
【0034】本発明の保温包装体は、さらに所望によ
り、前記内面側が樹脂でラミネート加工された樹脂もし
くは綿の不織布、布もしくは紙、又は外面側が植毛もし
くは起毛された単一層もしくは複合層プラスチックフィ
ルムから作製されたシート材2に、揮発性を有する香料
又は精油を付着又は塗布してもよい。このように揮発性
を有する香料又は精油を付着又は塗布しておくことによ
り、使用者に香りによる安らぎ感を与えることができ
る。
【0035】なお、本発明の保温包装体は前記したよう
な構造を有するものが好ましいが、これに限られるもの
ではなく、例えば内袋と外袋の二重袋構造とし、内袋内
に前記1種又は2種以上の吸水性樹脂粉体と吸塩水性樹
脂粉体及び防カビ・防腐剤の混合物に水を加えて含水さ
せゲル化したものが収容され、内袋と外袋の間の収容部
内に1種又は2種以上の発熱剤が収容された構造、又は
これと逆の収容態様とすることもできる。このような構
造の場合、内袋は易破断性の耐水性プラスチックフィル
ムから作製し、外袋は、単一層もしくは複合層プラスチ
ックフィルム、あるいは内面側が樹脂でラミネート加工
された樹脂もしくは綿の不織布、布もしくは紙、又は外
面側が植毛もしくは起毛された耐水性、耐熱性を有する
単一層もしくは複合層プラスチックフィルムから作製す
ればよい。特に本発明の第一態様の場合には、外袋は、
前記したような熱伝導率及び/又は触感が異なる少なく
とも2枚のシート材の四周辺部を強固にシールして形成
される。
【0036】本発明の保温包装体は、保管時においては
発熱剤と含水ゲル状の吸水性樹脂又は水が接触すること
はなく、また含水したゲル状の吸水性樹脂には防カビ・
防腐剤が配合されているので、長期間安定的に保管で
き、一方、使用に際して手で揉むなどの簡単な操作で発
熱化学反応を生起させることができるので、例えば患部
の簡易加温用など、簡便な即保温袋として種々の用途に
用いることができる。また、肌触りが良いシート面を必
要箇所、例えば首筋、腰、目、足等に押し当てること
で、加温包装体の熱を患部に均一且つ全面に伝達し、4
0〜50℃で保温し、程よい刺激を与えて血液の循環を
良くするので、慢性的に血行不全状態の続く患部の血行
改善をも図ることができる。さらに、本発明の保温包装
体は携帯に便利であるので、レジャー用、緊急用などの
加温袋として有用である。
【0037】
【実施例】以下、実施例を示して本発明についてさらに
具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されな
いことはもとよりである。
【0038】実施例1 図1に示すような中央を剥離可能に接着した2つの収容
部A、Bを有する袋体を作製し、収容部A内に下記表1
に示すA欄の各成分の粉体を、また収容部B内にB欄の
各成分の混合物のゲル状物を収納した。表中の製品名は
それぞれ以下の物質を表わしている。 DKドライカプセルGB−T:アクリルアミド・2−
(アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウム
クロリド共重合物、デンプン及びセルロースパウダーの
混合物(第一工業製薬(株)製)、 サンフレッシュST−500D:ポリアクリル酸塩系ポ
リマー(三洋化成工業(株)製)、 ケーソンCG/ICP:5−クロロ−2−メチル−4−
イソチアゾリン−3−オンと2―メチル―4−イソチア
ゾリン−3−オンの混合物(ローム・アンド・ハース社
製)。
【表1】
【0039】発熱試験例:室温25℃の恒温室内で、前
記のようにして作製した各保温包装体に外圧を加えて中
央部の接着を剥がし、両収容部の内容物を40秒間よく
混合し、保温包装体を縦32cm、横22cm、厚さ
3.5cmの発泡樹脂板の上に設置し、保温包装体の中
央を折り重ねてその間に温度計を入れ、温度変化を測定
した。また、包装体内に結晶物ができたか否かを確認す
ると共に、粘性、発熱性、保温持続性について評価を行
なった。尚、表1中の結晶の欄の×は結晶が生じたこと
を表わし、〇は結晶が生じなかったことを表わしてい
る。さらに、得られた試験結果を基に、経過時間(90
分まで)に対する温度変化をグラフにしたものを図2に
示す。
【0040】試験品No.1の場合、発熱に関しては問
題ないが、反応液中にゴツゴツした塊の結晶が数個で
き、使用時に違和感があると共に、包装体を破く危険性
があった。また、反応液は時間とともに粘性が高くなっ
ていった。尚、表1に示す試験結果には記載していない
が、塩水を吸収してゲル化する“DKドライカプセルG
B−T”粉末を、B剤に加える代わりにA剤にのみ加え
る以外は試験品No.1と同じ条件で試験をしたとこ
ろ、上記試験品No.1と同様に反応液中にゴツゴツし
た塊の結晶が数個できた。しかし、反応液は時間ととも
に粘性が高くなっていった。尚、ここで生じたゴツゴツ
とした塊状の結晶は、発熱剤のカルシュウム塩の多価金
属イオンが水で膨潤する高吸水性ポリマー“サンフレッ
シュST−500D”の中に取り込まれて結合し、高吸
水性ポリマーがイオン解離できなくなってできたものと
思われる。
【0041】試験品No.2〜5の場合、A剤とB剤を
混合させても結晶はできなかった。また、反応液は粘性
を持ち、使用感も良好であった。尚、B剤の調製時に水
に“サンフレッシュST−500D”のみを加えたとき
は流動性のないゲル状であるが、これに“DKドライカ
プセルGB−T”を加えるとゲルが柔らかくなった。ま
た、“DKドライカプセルGB−T”の含有量が高くな
るほど、流動性が高くなった。但し、試験品No.4及
びNo.5のように、“DKドライカプセルGB−T”
の含有量が多くなり過ぎると反応時の発熱性が低下す
る。試験品No.6及び7のように、B剤中に“DKド
ライカプセルGB−T”を適量含有させ、A剤収容部に
も“DKドライカプセルGB−T”を任意に加えること
により、反応液の粘度の異なった製品を作ることができ
た。また、A剤収容部に“DKドライカプセルGB−
T”を含有させても発熱には大きな影響はみられなかっ
た。
【0042】試験品No.8のように、A剤中に粘性を
上げる目的で小麦デンプンを入れ、B剤中に“DKドラ
イカプセルGB−T”を適量含有させて発熱試験を行な
ったところ、試験品No.1及び2と比べて、最高発熱
温度は多少低かったが、実使用では使用可能な加温効果
が得られた。また、流動性のない程よい固さのペースト
状で、再使用に適していた。尚、粘性が上がると保温力
(保温持続性)が増すのではないかと考えられたが、他
の試験品と大差無かった。試験品No.9のように、B
剤中に“DKドライカプセルGB−T”を使用せず、デ
ンプンを使用して発熱試験を行なっても、包装体中の混
合ジェル中に結晶塊は生じず、発熱温度も大差無かっ
た。但し、試験品No.1、2より最高発熱温度は少し
低かった。また、試験品No.8よりも粘性が少し悪か
った。尚、表1中には記載されていないが、デンプンを
A剤中に入れ、B剤を“サンフレッシュST−500
D”のみ使用して混合させると、袋中の混合ジェル中に
塊ができた。
【0043】実施例2 熱伝導率及び/又は触感が異なる2枚のシート材の一方
のシートとして、柔らかく肌に対する触感の良いナイロ
ンスパンボンド不織布に50μm厚さの低圧・低密度ポ
リエチレンをラミネート加工したシートを使用し、他方
のシートとして2軸延伸ポリエステル12μm/低密度
ポリエチレン13μm/アルミ箔9μm/低密度ポリエ
チレン40μmで構成されたシートを使用した。この2
枚のシートの四周辺部を強固にシールし、かつ、所定の
分画接着部において剥離可能に接着して2つの収容部に
区画した図1に示すような袋体の一方の収容部に、塩化
カルシウム47質量%を収容し、他方の収容部に、水5
1質量%、吸水性樹脂サンフレッシュST−500D1
質量%、吸塩水性樹脂DKドライカプセルGB−T0.
8質量%及び防腐剤0.1質量%を混合しゲル化させた
物を収容し、保温包装体を作製した。この保温包装体を
手で揉んで外力を加え、区画している接着部を剥がし、
両収容物を混合すると、直ちに発熱が始まった。保温包
装体の中央を折り重ねてその間に温度計を入れ、保温包
装体の両表面の最高温度差を測定した。アルミ箔入り複
合フィルムの表面が平坦なシート面は52℃、表面が凹
凸の不織布のシート面は48.5℃で、測定での温度差
は3℃位であるが、実使用ではアルミ箔入り複合フィル
ムの表面が平坦なシートは肌に対する密着性や熱伝導性
が良く、極めて熱く感じ、同じ場所に静置しているのが
苦痛になる程熱くなった。一方、不織布面を肌に当てた
場合、不織布は僅かの隙間と細い繊維で構成された布の
ため、熱伝導率が悪く、肌に対する暖かさの感触が穏や
かで大変良かった。また、柔軟性のあるナイロン不織布
であるため、肌に対する触感も良かった。従って、上記
のような保温包装体を用いた場合、使用箇所に応じて、
急速加温感(高温)や穏やかな加温感(中温)を選択し
て使用できる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の保温包装体の第
一の態様によれば、袋体が熱伝導率や触感が異なる2枚
のシート材の組合せから構成されているため、シート面
を選択して患部に押し当てることで、急速加温感や緩や
かな加温感を選択でき、また肌触り等の選択ができると
共に、包装体のソフト感との相乗効果により従来とは異
なる心地よい温熱感が得られる。また、本発明の保温包
装体の第二の態様によれば、発熱剤を収容した収容部と
は別の収容部に水を加えて含水させゲル化した吸水性樹
脂と共に吸塩水性樹脂及び/又はデンプンを収容したも
のであるため、従来のような水漏れの心配はなく、包装
体を手で揉むなどして外圧を加えると2つの収容部が連
通し、含水してゲル化した吸水性樹脂中の水と発熱剤が
接触して直ちに発熱溶解反応が起こり、速やかな発熱作
用を発揮する。その際生じた濃厚な塩水は吸塩水性樹脂
やデンプンにより吸収されるので、反応液の粘度が増大
し、また発熱剤の塩基の多価金属イオンが水で膨潤する
高吸水性樹脂の中に取り込まれて結合するのが妨げられ
るので、結晶状の塊が生じるのを効果的に防止すること
ができる。また、その後の含水ゲル状吸水性樹脂中に含
まれる水と発熱剤の接触が阻害されることはないため、
使用開始から速やかな発熱化学反応が起こり、かつ長時
間保温効果を維持できる加温能力の高い保温包装体を提
供できる。また、吸塩水性樹脂やデンプンは塩水を吸収
して膨潤し、保温包装体の発熱・保温能力を損なうこと
なく徐々に粘性を有するジェル状化物もしくはゲル化物
となるので、ソフトな使用感を維持できると共に、従来
のような液漏れを心配をする必要もない。さらに、製品
がコンパクトであるため、持ち運びが便利で嵩張らず、
如何なる場所でも使用でき、また使用が簡便である。ま
た、使用後の加温包装体内に収容されているのはゲル状
物であるため、再度電子レンジ等で加熱することによ
り、加温維持効果の高い簡易な加温包装体として繰り返
し使用することもできる。本発明の加温包装体内に収容
されているのはゲル状物であるため、肌に直接押し付け
た際に密着性が良く、凹凸面にもぴったりとフィットす
る。そのため、加温包装体の加温を皮膚に均一且つ全面
に伝達し、首、腰、目、足などを40〜50℃で加温
し、程よい刺激を与えて血液の循環を良くし、疲れを取
り除くことができる。また、慢性的に血行不全状態の続
く患部の血行改善を図り、さらに、加温による直接的な
患部の血行改善効果が相俟って、血行不全状態の正常化
をもたらして慢性疼痛の除去或いは緩和を図ることもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保温包装体の好適な一実施態様を示す
概略断面図である。
【図2】実施例1で作製した各保温包装体の経時的温度
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2 シート材 3 分画接着部 A,B 収容部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導率及び/又は触感が異なる少なく
    とも2枚のシート材の周辺部を強固にシールして形成し
    た袋体内に、外部から力を付加することにより連通可能
    な少なくとも2つの収容部を設け、一方の収容部に水に
    溶解し発熱化学反応する少なくとも1種の発熱剤を収容
    し、他方の収容部に発熱剤を溶解させる物質を収容して
    なり、該袋体に外部から力を付加することによって上記
    2つの収容部を連通させて発熱化学反応を開始させるよ
    うにしたことを特徴とする保温包装体。
  2. 【請求項2】 外部から力を付加することにより連通可
    能な少なくとも2つの収容部を有する袋体の一方の収容
    部に、水に溶解し発熱化学反応する少なくとも1種の発
    熱剤の粉体又は顆粒を収容し、他方の収容部に、水を加
    えて含水させゲル化した少なくとも1種の吸水性樹脂
    と、塩水を吸収してゲル化する吸収性物質及びデンプン
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種の増粘物質の粉
    体とを収容したことを特徴とする保温包装体。
  3. 【請求項3】 前記袋体の発熱剤の粉体又は顆粒を収容
    する収容部に、さらに、塩水を吸収してゲル化する吸収
    性物質及びデンプンよりなる群から選ばれる少なくとも
    1種の増粘物質の粉体を収容したことを特徴とする請求
    項2に記載の保温包装体。
  4. 【請求項4】 前記袋体は、熱伝導率及び/又は触感が
    互いに異なる2枚のシート材の周辺部を強固にシールし
    て形成した袋体であって、かつ、所定の分画接着部にお
    いて剥離可能に接着して少なくとも2つの収容部に区画
    した袋体であることを特徴とする請求項2又は3に記載
    の保温包装体。
  5. 【請求項5】 前記包装体の一側面は、耐水性、耐熱性
    を有する単一層もしくは複合層プラスチックフィルム又
    はアルミ箔をサンドイッチした複合層プラスチックフィ
    ルムから作製され、他側面は、内面側が樹脂でラミネー
    ト加工された樹脂もしくは綿の不織布、布もしくは紙、
    又は外面側が植毛もしくは起毛された耐水性、耐熱性を
    有する単一層もしくは複合層プラスチックフィルムから
    作製されていることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか一項に記載の保温包装体。
  6. 【請求項6】 前記包装体の他側面に、揮発性を有する
    香料又は精油が付着又は塗布されていることを特徴とす
    る請求項5に記載の保温包装体。
  7. 【請求項7】 前記発熱剤が、結晶水の有無にかかわら
    ず、酸化カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウ
    ム、硫酸カルシウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
    ム、塩化コバルト、硫酸銅、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸カル
    シウム、臭化マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マ
    グネシウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、硫酸カリ
    ウム、硫酸マンガン、塩化マンガン、炭酸水素ナトリウ
    ム、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、水酸化バリウム、又はこれら
    の2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれか一項に記載の保温包装体。
  8. 【請求項8】 前記塩水吸収性物質の粉体が、ポリ(メ
    タ)アクリル酸塩系ポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸
    塩系ポリマーと不飽和二重結合を有する親水性化合物と
    の共重合物、デンプンとポリ(メタ)アクリル酸塩系ポ
    リマーの共重合物、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹
    脂、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂と不飽和二重結
    合を有する親水性化合物との共重合物、デンプンとポリ
    (メタ)アクリルアミド系樹脂の共重合物、デンプン、
    セルロース、天然ガム重合体、又はこれらの2種以上の
    混合物である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の保
    温包装体。
  9. 【請求項9】 前記吸水性樹脂が、ポリビニールアルコ
    ール、ポリビニール(メタ)アクリレート、アルギン酸
    ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)ア
    クリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、メチ
    ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキ
    シメチルセルロースナトリウム、ポリ(メタ)アクリル
    酸とマレイン酸の共重合物、ゼラチン、カラギーナン、
    マンナン、寒天、ペプチン、アルギン酸プロピレングリ
    コールエステル、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂、
    ポリエチレングリコール系ポリマー、ビニールアルコー
    ルと(メタ)アクリル酸の共重合物、又はこれらの2種
    以上の混合物である請求項1乃至8のいずれか一項に記
    載の保温包装体。
  10. 【請求項10】 防カビ・防腐剤として、安息香酸ナト
    リウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エチ
    ル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プ
    ロピル、パラオキシ安息香酸イソブチル、プロピオン酸
    ナトリウム、ε−ポリリシン、チアベンダゾール、イソ
    チアゾロン、又はこれらの2種以上の混合物を水系側の
    収容部内に添加したことを特徴とする請求項2乃至9の
    いずれか一項に記載の保温包装体。
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