JP2001258472A - チーズ含有食品及びその製造方法 - Google Patents

チーズ含有食品及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミーリィ感がなく滑らかな組織を有し、口溶
けが良好であり、爽やかな酸味を有するチーズ含有食品
の提供。 【解決手段】 軟質ナチュラルチーズを15重量%以上
及びグルコノデルタラクトンを0.05重量%以上含有
するように配合し、pHが4.0〜5.2及び水分が8
0重量%以下となるように調整して加熱溶融することに
より得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチーズ含有食品及び
その製造方法に関する。本発明のチーズ含有食品は、ミ
ーリィ感がなく滑らかな組織を有し、口溶けが良好であ
り、爽やかな酸味を有するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、チーズの使用頻度の高まりからチ
ーズケーキ様食品やチーズ含有スプレッド等の多種多様
なチーズ含有食品が市販されている。クリームチーズ、
カッテージチーズ等の軟質ナチュラルチーズは、爽やか
な酸味と柔らかな食感から、チーズ含有食品の原料とし
て用いられている。軟質ナチュラルチーズを原料として
チーズ含有食品を製造する場合、軟質ナチュラルチーズ
に、副原料を配合するか、あるいは配合せずに加熱溶融
を行い、成型、あるいは容器に充填して冷却するのが一
般的である。このとき、副原料を配合すると製品のpH
が上昇し、また加熱により軟質ナチュラルチーズの有す
る爽やかな酸味が失われ、また加熱臭が感じられるよう
になる。そこで、クエン酸や乳酸といった酸性化剤を添
加して、pHや風味を調整しているが、これら酸性化剤
を添加して加熱溶融を行うと、チーズのpHが低下して
チーズ中のタンパク質が等電点付近で凝集し、部分的に
凝固し、さらに撹拌により組織の一部が破壊されて最終
製品の組織が悪くなり、ミーリィ感(ザラツキ)が感じ
られ、口溶けが悪くなるといった問題がある。そこで、
酸性化剤を添加せずに加熱溶融した後、酸性化剤を添加
してpHや風味を調整することもできるが、加熱溶融後
のチーズに酸性化剤を添加して瞬間的にpHを低下させ
ると、チーズ中のタンパク質が等電点付近で凝集し、部
分的に凝固し、さらに撹拌により組織の一部が破壊され
て最終製品の組織が悪くなり、ミーリィ感が感じられ、
口溶けが悪くなるといった問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ミーリ
ィ感がなく滑らかな組織を有し、口溶けが良好であり、
爽やかな酸味を有するチーズ含有食品を得るべく鋭意研
究を進めたところ、軟質ナチュラルチーズを加熱溶融す
る際に添加する酸性化剤としてグルコノデルタラクトン
を用いることにより、ミーリィ感のない滑らかな組織を
有するチーズ含有食品が得られることを見出し、本発明
を完成させるに至った。したがって、本発明は、ミーリ
ィ感がなく滑らかな組織を有し、口溶けが良好であり、
爽やかな酸味を有するチーズ含有食品を提供することを
課題とする。本発明において、ミーリィ感とは、食した
時に感じられるザラツキのことであり、ミーリィ感がな
いとは、ザラツキのない滑らかな組織であることをい
う。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では軟質ナチュラ
ルチーズを15重量%以上及びグルコノデルタラクトン
を0.05重量%以上含有するように配合し、pHが
4.0〜5.2及び水分が80重量%以下となるように
調整して加熱溶融することにより、ミーリィ感がなく滑
らかな組織を有し、口溶けが良好であり、爽やかな酸味
を有するチーズ含有食品が得られる。グルコノデルタラ
クトンは水溶液中で徐々に加水分解されて、グルコン酸
を生成するため、一般に食品の酸性化剤として利用され
ている。グルコノデルタラクトンの加水分解は、溶液の
温度及びpHの影響を受けやすく、温度及びpHが高い
ほど、加水分解の速度が早くなるため、例えば、ベーキ
ングパウダーの酸素材、水産練製品や畜肉加工製品の酸
性化剤、豆腐の凝固剤等として用いられている。また、
グルコノデルタラクトンと同様に、乳酸やクエン酸等も
酸性化剤として利用されているが、これらの酸性化剤を
用いて軟質ナチュラルチーズの加熱溶融を行うと、チー
ズ中のタンパク質が加熱初期にすでに部分的に凝固し
て、ミーリィ感が感じられ、口溶けが悪くなるため好ま
しくない。
【0005】そこで、本発明では酸性化剤としてグルコ
ノデルタラクトンを用いて軟質ナチュラルチーズの加熱
溶融を行ったところ、加熱溶融する過程でグルコノデル
タラクトンが撹拌を受けながら徐々に加水分解を始め、
軟質ナチュラルチーズのpHが緩やかに低下するため、
タンパク質が部分的に凝集することなく、ミーリィ感が
なく滑らかな組織を有し、口溶けが良好であり、爽やか
な酸味を有するチーズ含有食品が得られた。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のチーズ含有食品は、軟質
ナチュラルチーズを15重量%以上及びグルコノデルタ
ラクトンを0.05重量%以上含有するように配合し、
pHが4.0〜5.2及び水分が80重量%以下となる
ように調整して加熱溶融することにより製造することが
できる。本発明において、用いる軟質ナチュラルチーズ
としては、例えば、クリームチーズ、カッテージチー
ズ、マスカルポーネ、クワルク、フロマージュ・ブラ
ン、フィオレッロ、フェタ、リコッタ、モッツァレラ、
ブルソー、ブルサン、サン・マルセラン、ブリア・サヴ
ァラン、又はプティ・スイス等を挙げることができ、こ
れらのうちの2種類以上を混合して用いてもよい。な
お、軟質ナチュラルチーズは固形分中の脂肪が4重量%
以上であるものを用いることが好ましい。また、軟質ナ
チュラルチーズはチーズ含有食品に対して、15重量%
以上、好ましくは30〜70重量%含有するように配合
することが好ましい。本発明において、pH調整に用い
る酸性化剤としては、グルコノデルタラクトンを用いる
ことが好ましく、チーズ含有食品に対して、少なくとも
0.05重量%以上、特にチーズ含有食品のpHが4.
0〜5.2になるように配合することが好ましい。チー
ズ含有食品のpHが4.0未満では、酸味が強くなりす
ぎ、保存中に離水が生じることがあるため、また、pH
が5.2を超えると軟質ナチュラルチーズ特有の爽やか
な酸味が感じられなくなることがあるため好ましくな
い。また、目的とする最終製品に合わせて、軟質ナチュ
ラルチーズと軟質ナチュラルチーズ以外の乳製品、甘味
料、果実、果汁、野菜、種実類、酒類、香辛料、香料、
調味料、水等を適宜配合してもよい。これらを配合する
ことにより、フルーツ風味のチーズケーキ様のチーズ含
有食品、ディップ用のチーズ含有食品、ソースタイプの
チーズ含有食品等を提供することができる。軟質ナチュ
ラルチーズ以外の乳製品としては、牛、山羊、羊等の乳
に由来する成分を含み、食品に使用可能な原料であれば
いずれでも用いることができ、例えば、生クリーム、脱
脂粉乳、全粉乳、牛乳、バター、加糖煉乳、無糖煉乳、
ヨーグルト、ゴーダ、チェダー等のナチュラルチーズを
挙げることができ、チーズ含有食品に対して、0.5〜
30重量%含有するように配合することが好ましい。
【0007】甘味料としては、例えば、蔗糖、果糖、乳
糖等の糖類、エリスリトール、アスパルテーム等の合成
甘味料を挙げることができ、チーズ含有食品の甘味度が
30程度となるまで配合することが好ましい。果実とし
ては、例えば、イチゴ、リンゴ、オレンジ、ブルーベリ
ー、レモン等を挙げることができ、また果汁としてはこ
れらの果実の果汁を用いることができる。野菜として
は、例えば、サツマイモ、人参、パセリ等を挙げること
ができる。種実類としては、例えば、アーモンド等のナ
ッツ類やゴマ等を挙げることができる。これら果実、野
菜、種実類は適当な大きさに細切して乾燥させたもの
か、プレザーブとしたものを添加すればよく、チーズ含
有食品に対して、1〜30重量%含有するように配合す
ることが好ましい。酒類としては、例えば、ラム酒、ブ
ランデー、キルシュワッサー、ワイン、日本酒等を挙げ
ることができ、チーズ含有食品のアルコール度数が1%
程度になるように添加することが好ましい。香辛料とし
ては、例えば、シナモン、ナツメグ、パプリカ、ガーリ
ック、ペッパー類等を、調味料としては、例えば、食塩
等を挙げることができる。
【0008】加熱溶融は、上記の原料をケトル型、ステ
ファン型等のプロセスチーズの製造に通常用いられる乳
化機を用いて、撹拌回転数60〜2000rpmで90
℃に達するまで行うことが好ましい。このとき、チーズ
含有食品の水分が80重量%以下、好ましくは40〜7
0重量%となるように調整する。水分が80重量%を超
えるとチーズ風味が乏しくなるため好ましくない。加熱
溶融後、必要に応じてホモジナイザー等を用いて均質処
理を行うか又はストレーナー等に通して、プラスチック
カップ、アルミ箔、ガラス瓶、バリヤー性を有する紙等
に充填し、冷却することにより、本発明のチーズ含有食
品を得ることができる。なお、充填時、加熱溶融したチ
ーズは、65℃以上の品温で充填することが好ましい。
充填時の加熱溶融したチーズの品温が65℃未満では容
器内の殺菌が十分に行われず、微生物による品質劣化が
生じることがあるため好ましくない。さらに、本発明で
は、加熱溶融したチーズの充填時の物性や食感を改良す
る目的で、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン等の
安定剤や、ゼラチン、寒天等を配合してもよく、チーズ
含有食品に対して、0.1〜5重量%含有するように配
合することが好ましい。
【0009】
【実施例】実施例1 試作品1:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、クエン酸0.13kg及び
水0.6kgをケトル型乳化機に投入し、120rpm
で撹拌しながら90℃に達するまで加熱溶融した後、4
0メッシュのストレーナーで濾過し、カップ充填機(サ
ンライズ社製)で品温78℃の加熱溶融チーズをプラス
チック製カップに50gずつ充填し、その後速やかに1
5℃まで冷却を行い、チーズ含有食品を製造した。 試作品2:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、50%乳酸0.26kg及
び水0.3kgをケトル型乳化機に投入し、試作品1と
同様の方法でチーズ含有食品を製造した。 試作品3:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.14kg及び水0.6kgをケトル型乳化機に投入
し、試作品1と同様の方法でチーズ含有食品を製造し
た。試作品1〜3のpH及び水分を表1に示す。
【0010】試験例1 試作品1〜3について、風味、組織及び総合的なおいし
さについて、官能評価を行った。 風味の評価 試作品1〜3を男女各20名のパネラーにより、風味に
ついて以下に示す基準で評価し、その平均点(小数点第
二位を四捨五入)で示した。5点:非常に良い、4点:
良い、3点:普通、2点:やや悪い、1点:非常に悪
い、とした。 組織の評価 試作品1〜3を男女各20名のパネラーにより、組織に
ついて以下に示す基準で評価した。○:ミーリィ感を感
じない、×:ミーリィ感を感じる、とし○印の割合を算
出して示した。 総合評価 上記の評価において、風味が3.6以上及び組織が80
%以上のものを○とし、この基準を満たさないものを×
とした。その結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】試作品1〜3ともに風味は良好であり、試
作品3は、ミーリィ感がなく滑らかな組織を有し、口溶
けが良好であるとの評価を得た。一方で、試作品1及び
2ではミーリィ感が感じられ、口溶けが悪いとの評価だ
った。また、加熱溶融(乳化)開始時から冷却したチー
ズ含有食品のpHの変化を図1に示す。酸性化剤として
クエン酸を用いた試作品1、乳酸を用いた試作品2で
は、加熱溶融開始の時点のpHと冷却したチーズ含有食
品のpHは4.1前後とほぼ一定であり、加熱溶融開始
の時点でpHが低下したため、チーズ中のタンパク質が
部分的に凝集し、ミーリィ感が感じられる組織となっ
た。一方で、酸性化剤としてグルコノデルタラクトンを
用いた試作品3では、加熱溶融開始の時点でpHは5.
2であったが、加熱溶融により温度が上昇するにつれ、
グルコノデルタラクトンの加水分解が始まり、軟質ナチ
ュラルチーズのpHが緩やかに低下し、冷却したチーズ
含有食品のpHは4.1となった。このように、グルコ
ノデルタラクトンは加熱により徐々に加水分解されるた
め、軟質ナチュラルチーズを加熱溶融しながらpHを低
下させることができ、加熱溶融後、軟質ナチュラルチー
ズの組織が安定したところで、pHが等電点付近を通過
するため、組織が凝集することがなく、滑らかな組織を
有するチーズ含有食品が得られることが確認された。
【0013】実施例2 試作品4:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、酒石酸0.11kg、有塩
バター3kg、ブラックペッパー0.3kg、香料0.
04kg及び水14kgをステファン型乳化機に投入
し、1500rpmで撹拌しながら90℃に達するまで
加熱溶融した後、15メッシュのストレーナーで濾過
し、カップ充填機(サンライズ社製)で品温78℃の加
熱溶融チーズをプラスチック製カップに50gずつ充填
し、その後速やかに15℃まで冷却を行い、チーズ含有
食品を製造した。 試作品5:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、50%乳酸0.22kg、
有塩バター3kg、ブラックペッパー0.3kg、香料
0.04kg及び水14kgをステファン型乳化機に投
入し、試作品4と同様の方法でチーズ含有食品を製造し
た。 試作品6:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.12kg、有塩バター3kg、ブラックペッパー
0.3kg、香料0.04kg及び水14kgをステフ
ァン型乳化機に投入し、試作品4と同様の方法でチーズ
含有食品を製造した。試作品4〜6のpH及び水分を表
2に示す。
【0014】試験例2 試作品4〜6について、風味、組織及び総合的なおいし
さについて、試験例1と同様の方法で評価した。その結
果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】試作品4〜6ともに風味は良好であり、試
作品6は、ミーリィ感がなく滑らかな組織を有し口溶け
が良好であるとの評価を得た。一方で、試作品4及び5
ではミーリィ感が感じられ、口溶けが悪いとの評価であ
った。
【0017】実施例3 試作品7:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、クエン酸0.16kg、無
塩バター3kg、チーズパウダー3kg、グラニュー糖
5kg、イチゴプレザーブ1kg、香料0.03kg及
び水9kgをケトル型乳化機に投入し、120rpmで
撹拌しながら90℃に達するまで加熱溶融した後、40
メッシュのストレーナーで濾過し、カップ充填機(サン
ライズ社製)で品温78℃の加熱溶融チーズをプラスチ
ック製カップに50gずつ充填し、その後、速やかに1
5℃まで冷却を行い、チーズ含有食品を製造した。 試作品8:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、50%乳酸0.32kg、
無塩バター3kg、チーズパウダー3kg、グラニュー
糖5kg、イチゴプレザーブ1kg、香料0.03kg
及び水9kgをケトル型乳化機に投入し、試作品7と同
様の方法でチーズ含有食品を製造した。 試作品9:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリア
産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.16kg、無塩バター3kg、チーズパウダー3k
g、グラニュー糖5kg、イチゴプレザーブ1kg、香
料0.03kg及び水9kgをケトル型乳化機に投入
し、試作品7と同様の方法でチーズ含有食品を製造し
た。試作品7〜9のpH及び水分を表3に示す。
【0018】試験例3 試作品7〜9について、風味、組織及び総合的なおいし
さについて、試験例1と同様の方法で評価した。その結
果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】試作品7〜9ともに風味は良好であり、試
作品9は、ミーリィ感がなく滑らかな組織を有し口溶け
が良好であるとの評価を得た。一方で、試作品7及び8
ではミーリィ感が感じられ、口溶けが悪いとの評価だっ
た。
【0021】実施例4 試作品10:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリ
ア産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.3kg、無塩バター3kg、チーズパウダー3kg
及び水4.8kgをケトル型乳化機に投入し、120r
pmで撹拌しながら90℃に達するまで加熱溶融した
後、40メッシュのストレーナーで濾過し、カップ充填
機(サンライズ社製)で品温78℃の加熱溶融チーズを
プラスチック製カップに50gずつ充填し、その後速や
かに15℃まで冷却を行い、チーズ含有食品を製造し
た。 試作品11:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリ
ア産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.225kg、無塩バター3kg、チーズパウダー3
kg及び水4.8kgをケトル型乳化機に投入し、試作
品10と同様の方法でチーズ含有食品を製造した。 試作品12:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリ
ア産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.15kg、無塩バター3kg、チーズパウダー3k
g及び水5kgをケトル型乳化機に投入し、試作品10
と同様の方法でチーズ含有食品を製造した。 試作品13:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリ
ア産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.075kg、無塩バター3kg、チーズパウダー3
kg及び水5kgをケトル型乳化機に投入し、試作品1
0と同様の方法でチーズ含有食品を製造した。 試作品14:軟質ナチュラルチーズとしてオーストラリ
ア産クリームチーズ20kg、グルコノデルタラクトン
0.005kg、無塩バター3kg、チーズパウダー3
kg及び水5kgをケトル型乳化機に投入し、試作品1
0と同様の方法でチーズ含有食品を製造した。試作品1
0〜14のpH及び水分を表4に示す。
【0022】試験例4 試作品10〜14について、風味、組織及び総合的なお
いしさについて、試験例1と同様の方法で評価した。そ
の結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】試作品10〜14ともにミーリィ感が感じ
られず、滑らかな組織を有しており、試作品11、12
及び13は爽やかな酸味があり風味が良好であった。一
方で、試作品10は、酸味が強過ぎ、試作品14はチー
ズ特有の爽やかな風味が感じられず、風味の点で好まし
くないとの評価だった。
【0025】
【発明の効果】本発明のチーズ含有食品は、軟質ナチュ
ラルチーズに酸性化剤としてグルコノデルタラクトンを
添加し、加熱溶融することにより得られる。クエン酸や
乳酸等の酸性化剤を添加して加熱溶融するとミーリィ感
が感じられる組織となり、口溶けの悪くなるが、本発明
のチーズ含有食品は、ミーリィ感のない滑らかな組織を
有し、口溶けが良好であり、爽やかな酸味を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1におけるチーズ含有食品のpH変化を
示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコノデルタラクトンを0.05重量
    %以上含有し、pHが4.0〜5.2及び水分が80重
    量%以下であり、滑らかな組織を有することを特徴とす
    るチーズ含有食品。
  2. 【請求項2】 軟質ナチュラルチーズを15重量%以上
    及びグルコノデルタラクトンを0.05重量%以上含有
    するように配合し、pHが4.0〜5.2及び水分が8
    0重量%以下となるように調整して加熱溶融することを
    特徴とする滑らかな組織を有するチーズ含有食品の製造
    方法。
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