JP2001257406A - エキシマレーザーの絶対波長安定化方法、安定化装置、及び露光装置 - Google Patents

エキシマレーザーの絶対波長安定化方法、安定化装置、及び露光装置

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JP2001257406A
JP2001257406A JP2000065979A JP2000065979A JP2001257406A JP 2001257406 A JP2001257406 A JP 2001257406A JP 2000065979 A JP2000065979 A JP 2000065979A JP 2000065979 A JP2000065979 A JP 2000065979A JP 2001257406 A JP2001257406 A JP 2001257406A
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absolute wavelength
absolute
laser light
drift
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JP2000065979A
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English (en)
Inventor
Masahito Yoshida
雅人 吉田
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 定期的に鉄ランプなどの別の波長基準をもと
に波長較正する間に起こる波長ドリフトを補正し、常
に、安定した波長のレーザ光を供給することができるレ
ーザ光の絶対波長安定化方法、安定化装置およびその安
定化装置を持つ露光装置を提供すること。 【解決手段】 絶対波長較正後の発振パルス数および/
または経過時間を監視し、該経過時間に基づき、当該レ
ーザ光の発振絶対波長のドリフト量を推定し補正する。
レーザ光の絶対波長を較正する絶対波長較正手段72
と、較正した時点からのレーザの発振パルス数を監視す
るパルスカウンタ74と、前記絶対波長較正手段72に
より検出されたデータに基づき、パルス数に依存したド
リフト係数を算出し、記憶するパルス数依存ドリフト係
数レジスタ84と、前記パルスカウンタおよび前記ドリ
フト係数レジスタからのデータに基づき、レーザ光の発
振絶対波長のドリフト量を推定し、補正信号を生成する
補正信号生成手段88とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば半導体リ
ソグラフィーの光源などに用いる波長狭帯域化レーザ光
の絶対波長安定化方法、安定化装置および露光装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体リソグラフィーに用いるエキシマ
ステッパなどの露光装置の投影レンズは、半導体の微細
加工のために極めて高い解像度を要求されるが、DUV
の波長領域では、投影レンズ設計および製作に用い得る
光学材料が限られるために、色収差を補正することがで
きない。この投影レンズの色収差の影響を除くために、
光源として用いるエキシマレーザーには、スペクトル波
長幅を高度に狭帯域化することが求められている。ま
た、それと同時に、レーザ光の絶対波長精度も、波長狭
帯域化と同等以上の高い安定性が求められる。
【0003】このため、半導体リソグラフィーに用いる
波長狭帯域化エキシマレーザは、絶対波長精度を保つた
めに、エキシマレーザーの発振波長帯域内にある水銀ラ
ンプや鉄ランプなどのスペクトル線を基準にして絶対波
長を較正し、エタロンの干渉縞をもとにして所望波長へ
の移動を行い、再度、絶対波長較正を行うまでの期間
は、エタロンの干渉縞を手がかりにして、レーザ光の絶
対波長を保持することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来では、この再較正
を行うまでの期間に、エタロンがエキシマレーザー光の
被爆を受けることによって、その表面のコーティングが
損傷を受け、干渉縞の間隔を決定するFSR(Free Spec
tral Range)がわずかに変化する。このことによって、
エキシマレーザーの絶対波長精度を損ね、ひいては投影
レンズの結像性能を低下させていた。
【0005】上記の如く、従来技術では、エタロンが変
質してその特性が変わることにより、エキシマレーザー
光の絶対波長がドリフト(変動)することが避けられな
いと言う問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、定期的に鉄ランプなどの別の波長基
準をもとに波長較正する間に起こる波長ドリフトを補正
し、常に、安定した波長のレーザ光を供給することがで
きるレーザ光の絶対波長安定化方法、安定化装置および
その安定化装置を持つ露光装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に
対応つけて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものでは
ない。
【0008】本発明に係るレーザ光の絶対波長安定化方
法(請求項1に対応)は、絶対波長較正後の発振パルス
数および/または経過時間を監視し、この発振パルス数
および/または経過時間に基づき、当該レーザ光の発振
絶対波長のドリフト量を推定し補正することを特徴とす
る。
【0009】すなわち、本発明に係るレーザ光の絶対波
長安定化方法は、絶対波長較正後の発振パルス数を監視
するパルスカウンタ(74)と、パルス数依存波長ドリ
フト係数を記憶するパルス数依存ドリフト係数レジスタ
(84)とを備えることによって、当該レーザ光の発振
絶対波長のドリフト量を推定し補正することを特徴とす
る(請求項2に対応)。
【0010】また、本発明に係るレーザ光の絶対波長安
定化方法は、絶対波長較正後の発振パルス数を監視する
パルスカウンタ(74)と、絶対波長較正後の経過時間
を監視するタイマカウンタ(76)と、発振パルス数に
関する波長ドリフト係数を記憶するパルス数依存ドリフ
ト係数レジスタ(84)と、波長較正後の経過時間に関
する波長ドリフト係数を記憶する時間依存ドリフト係数
レジスタ(86)とを備えることによって、当該レーザ
ーの発振絶対波長のドリフト量を推定し補正することを
特徴とする(請求項3に対応)。
【0011】本発明に係るレーザ光の絶対波長安定化装
置は、レーザ光源から発せられるレーザ光の絶対波長を
較正する絶対波長較正手段(72)がレーザ光の絶対波
長を較正した時点からのレーザの発振パルス数を監視す
るパルスカウンタ(74)と、前記絶対波長較正手段
(72)により検出されたデータに基づき、パルス数に
依存したドリフト係数を算出し、算出されたパルス数依
存ドリフト係数を記憶するパルス数依存ドリフト係数レ
ジスタ(84)と、前記パルスカウンタ(74)および
前記パルス数依存ドリフト係数レジスタ(84)からの
データに基づき、レーザ光の発振絶対波長のドリフト量
を推定し補正するための補正信号を生成する補正信号生
成手段(88)とを有する。
【0012】また、本発明に係るレーザ光の絶対波長安
定化装置は、レーザ光源から発せられるレーザ光の絶対
波長を較正する絶対波長較正手段(72)がレーザ光の
絶対波長を較正した時点からのレーザの発振パルス数を
監視するパルスカウンタ(74)と、前記絶対波長較正
手段(72)がレーザ光の絶対波長を較正した時点から
の経過時間を監視するタイマカウンタ(76)と、前記
絶対波長較正手段(72)により検出されたデータに基
づき、パルス数に依存したドリフト係数を算出し、算出
されたパルス数依存ドリフト係数を記憶するパルス数依
存ドリフト係数レジスタ(84)と、前記絶対波長較正
手段(72)により検出されたデータに基づき、経過時
間に依存したドリフト係数を算出し、算出された時間依
存ドリフト係数を記憶する時間依存ドリフト係数レジス
タ(86)と、前記パルスカウンタ(74)、前記パル
ス数依存ドリフト係数レジスタ(84)および前記時間
依存ドリフト係数レジスタ(86)からのデータに基づ
き、レーザ光の発振絶対波長のドリフト量を推定し補正
するための補正信号を生成する補正信号生成手段(8
8)とを有する(請求項5に対応)。
【0013】本発明に係るレーザ光の絶対波長安定化装
置において、前記レーザ光源から発せされるレーザ光の
波長のズレ量を常時監視する波長ズレ量検出手段(6
4)と、前記レーザ光源から発せされるレーザ光の波長
を微調整する波長制御手段(66)とをさらに有し、前
記補正信号生成手段(88)からの出力信号が、前記波
長ズレ量検出手段(64)および/または波長制御手段
(66)へ入力することが好ましい(請求項6に対
応)。
【0014】本発明に係る露光装置は、上記のレーザ光
の絶対波長安定化装置を有する(請求項7に対応)。露
光装置としては、レーザ光、好ましくはエキシマレーザ
光を光源とする露光装置であれば特に限定されず、Kr
Fエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレー
ザ(193nm)などを露光用光源とする露光装置が例
示される。
【0015】また、露光方式の分類による露光装置のタ
イプも特に限定されず、いわゆるステップ・アンド・リ
ピート方式の露光装置でも、いわゆるステップ・アンド
・スキャン方式の露光装置でも良い。いわゆるステップ
・アンド・スキャン方式の露光装置は、レチクルなどの
マスク上のパターンの一部を投影光学系を介して感光性
基板上に縮小投影露光した状態で、マスクと感光性基板
とを、投影光学系に対して同期移動させることにより、
マスク上のパターンの縮小像を逐次感光性基板の各ショ
ット領域に転写する方式の露光装置である。この方式の
露光装置は、いわゆるステップ・アンド・リピート方式
の露光装置に比較して、投影光学系に対する負担を増大
させることなく、転写対象パターンを大面積化すること
ができるという利点がある。
【0016】
【作用】本発明では、まず、絶対波長較正手段(72)
を構成する鉄ランプなどの絶対波長基準をもとに波長較
正を行う。その際に、パルスカウンタ(74)および/
またはタイマカウンタ(76)をゼロリセットする。 この絶対波長較正後、当該レーザーが発振する毎に、パ
ルスカウンタ(74)に発振パルス数を蓄積して行く。
また、同時に、この絶対波長較正後、一定時間が経過す
る毎に、タイマカウンタ(76)に経過時間を蓄積して
いく。
【0017】次に、パルス数と経過時間とに依存して、
波長ドリフトを起こす補正係数の決定を行う。その決定
法は、たとえば次のようにして行う。パルス数と経過時
間とに比例して波長ドリフトするとみなして良い場合に
は、絶対波長較正を行うことにより、その間の波長ドリ
フトを知ることができる。これをパルス数と経過時間の
比が異なるような間隔を置いて2回以上の絶対波長較正
を行えば、連立方程式を解くことによってパルス数に依
存して波長がドリフトする係数と、経過時間に依存して
波長がドリフトする係数の両方を得ることができる。こ
こで得られた、パルス数に依存して波長がドリフトする
係数の値を、パルス数依存ドリフト係数レジスタ(8
4)に保存する。同様に、経過時間に依存して波長がド
リフトする係数の値を、時間依存ドリフト係数レジスタ
(86)に保存する。
【0018】以後、次に絶対波長較正を行うまで、一定
パルス数、または一定時間が経過する毎に、経過したパ
ルス数とパルス数依存ドリフト係数レジスタ(84)に
記憶してあるドリフト係数との積と、経過した時間と時
間依存ドリフト係数レジスタ(86)に記憶してあるド
リフト係数との積とに基づき、エタロン補正係数を求
め、これを波長ズレ量検出手段(64)および/または
波長制御手段(66)に与える事によって、レーザ光の
絶対波長を安定に保つことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
る投影露光装置の全体構成図、図2は図1に示す投影露
光装置に用いるエキシマレーザーの絶対波長安定化装置
のブロック図、図3は図2に示す絶対波長手段の一例を
示す概略図、図4は経過時間または発振パルス数に基づ
く波長ドリフトの傾向を示すグラフである。
【0020】まず、図1に基づき、投影露光装置の全体
構成について説明する。図1に示すように、本実施形態
に係る投影露光装置は、エキシマレーザ光源の本体部1
0を有し、その内部には、希ガスハライド等の混合ガス
が封入されたレーザチャンバー、共振のためのフロント
ミラー(透過性)とリアミラー、波長狭帯化のための波
長選択素子(回折格子、プリズム、エタロン等)、発振
波長の絶対値をモニターするための分光器、レーザパワ
ーのモニター用のディテクター、およびシャッターSH
等が設けられている。
【0021】エキシマレーザ光源10からのパルス光
は、可動ミラーM、固定ミラーM を介して、ビ
ーム成形光学系14に入射し、ここで、所定の断面形状
およびサイズに成形される。ビーム成形光学系14から
のエキシマレーザ光は、駆動部16によって所定角度内
で揺動する揺動ミラーMで反射された後、オプティ
カルインテグレータとして機能するフライ・アイレンズ
FLに入射し、多数の2次光源像(スポット光)に変換
される。
【0022】フライ・アイレンズFLの各エレメントレ
ンズの射出側にできたエキシマビームの各スポット光
は、ビームスプリッターBSおよびBSを透過
し、コンデンサーレンズ系24によって、レチクルブラ
インド(可変照明視野絞り)RB上でほぼ一様な強度分
布となるように重ね合わされる。レチクルブラインドR
Bを通ったエキシマ光は、レンズ系26、固定ミラーM
、主コンデンサーレンズ28、および固定ミラーM
を介して、レチクルRの回路パターン領域を照明す
る。ここで、レチクルブラインドRBは、レンズ系26
と主コンデンサーレンズ28とによって、レチクルRと
共役になっている。レチクルRは、専用のレチクルアラ
イメント系30X,30Yによって、装置本体に対して
X、Yおよびθ方向に位置決めされている。
【0023】レチクルRの回路パターンの像は、投影レ
ンズPLによってウエハW上に縮小投影される。ウエハ
Wは、Xステージ32X上に載置され、このXステージ
32Xは、ベース上をY方向に移動するYステージ32
Y上をX方向に移動する。これによってウエハWは、投
影像面に沿って2次元移動し、ステップ・アンド・リピ
ート方式の露光等が行われる。またXステージ32X上
には、ウエハWとほぼ同じ高さで、透過型の基準スリッ
トをもつ基準マーク板FMが設けられている。そして基
準マーク板FMの下にはXステージ32Xに固定された
ミラー(不図示)が設けられている。
【0024】この基準マーク板FMは、可動ミラーM
が図示の位置から退避した時、エキシマレーザ光源
10からのパルス光を、複数のミラーおよびYステージ
32Y上に固定されたミラーMを介して下面から受
けるように配置されている。ミラーMに入射するエ
キシマビームは、ほぼ平行光束で、Y軸と平行であり、
ミラーMによってX方向に直角に反射され、基準マ
ーク板FMの下のミラーで垂直に上方へ反射される。従
って、Xステージ32X、Yステージ32Yがどのよう
に移動しても、エキシマビームは必ず基準マーク板FM
の下面に入射する。
【0025】ところで、ウエハWのアライメント(マー
ク検出)は、オフ・アクシス方式のウエハアライメント
系34で行われる。ウエハアライメント系34は、ウエ
ハW上のレジスト層を感光させない波長域の照明光(一
様照明、又はスポット光)を用いて、ウエハW上の特定
位置のアライメントマークを光電検出する。さらに、ウ
エハアライメント系34は、投影レンズPLに対して一
定の位置関係で固定されているが、ウエハW上のマーク
の検出中心(アライメント系内の指標やスポット光)
と、レチクルRの回路パターンの投影像の中心との相対
位置関係は、レチクルRの交換の毎にわずかに異なって
くるため、基準マーク板FMを用いて、その相対位置関
係を計測できるようにしてある。そのために、照明系の
光路中に配置されたビームスプリッターBSを介し
て、基準マーク板FMの発光スリットからのパルス光を
一部分岐させ、レンズ系20を通して光電変換素子(フ
ォトマル等)22で受光する。この光電変換素子22の
受光面は、レンズ系24、26、28等によって投影レ
ンズPLの瞳面(入射瞳若しくは出射瞳)とほぼ共役に
配置されている。また、投影レンズPLの入射瞳はフラ
イ・アイレンズFLによって形成された多数の2次光源
の像を結像させて、ケーラー照明を行っている。
【0026】さて、上記の構成において、可動ミラーM
とレーザ光源10との間には、露光装置(ステッパ
ー)本体を収納するサーマルチャンバーの隔壁があり、
レーザ光源10はサーマルチャンバーの外部に設置され
ている。また、ステッパー本体は主制御装置40によっ
て統括制御され、XYステージ32X,32Yの移動、
レチクルアライメント系30X,30Yによるレチクル
Rの位置決め、ウエハアライメント系34によるウエハ
Wの位置検出動作、レチクルブラインRBの設定、光電
変換素子22と基準マーク板FMを使った一連の相対位
置関係のチェック動作、ビームスプリッターBS
反射されたパルス光の一部を受光する光電変換素子18
を用いた露光量制御動作、或いは振動ミラーMの振
動によるスペックル(エキシマビームの可干渉性によっ
て生じる干渉縞等)低減動作等を実行する。
【0027】なお、XYステージ32X、32Yの位置
は、レーザ干渉式測長器(干渉計)によって座標値とし
て逐次計測されており、この座標値は主制御装置40に
も入力され、各種位置計測に使われる。以上のステッパ
ー側の構成は、本発明ではあくまでも一例に過ぎず、そ
れに限られるものではない。
【0028】次に、図2以降を参照して、本発明の1実
施形態に係るエキシマレーザーの絶対波長安定化方法を
説明する。図2は、図1に示すエキシマレーザ光源10
およびそのレーザ光源制御系12の内部構成を示してあ
り、レーザチャンバー50を挟んでフロントミラー52
とリアミラー54とが共振条件を満たすように配置して
ある。また、波長狭帯化および安定化のための波長制御
用エタロン56が、リアミラー54とレーザチャンバー
50との間に、モータ58により傾斜可能に設けてあ
る。
【0029】レーザチャンバー50内の電極には、高電
圧がパルス状に印加され、それによってレーザ発振が起
こる。フロントミラー52から射出したレーザビームは
ビームスプリッター60で一部分が反射され、ビームス
プリッター62でさらに反射されて波長ズレ量検出手段
64へ入射する。波長ズレ量検出手段64は、たとえば
分光器で構成してあり、モニター用エタロンおよび回折
格子等を有し、出射されたエキシマレーザ光LBの絶対
波長の変化を常時計測するようになっている。計測され
たエキシマレーザー光のドリフト量に関するデータは、
波長制御手段66へ送られる。波長制御手段66は、計
測された絶対波長のドリフト量がほぼ零になるように、
エタロン54を傾斜させるべくモータ58を駆動する。
【0030】このようにして、ビームスプリッター60
で一部分が反射され、ビームスプリッター62を反射し
たレーザ光の一部は、図1に示す露光装置の稼働中、常
時、波長ズレ量検出手段64へと導かれ、上述したよう
に、レーザ光LBの狭帯域化を図っている。しかしなが
ら、波長ズレ量検出手段64に内蔵してあるモニター用
エタロンがエキシマレーザーの被爆を受け、エタロンが
変質してその特性が変わることにより、エキシマレーザ
ー光の絶対波長がドリフト(変動)するおそれがある。
【0031】そこで、本実施形態では、定期的に(たと
えば1週間に1回)、図1に示す露光装置による露光を
停止し、レーザ光LBの絶対波長較正を行うために、ビ
ームスプリッター60で一部分が反射され、ビームスプ
リッター62を透過したレーザ光の一部をビームスプリ
ッター70で反射し、絶対波長較正手段72へと入射さ
せる。絶対波長較正手段72は、たとえば図3に示すよ
うに、鉄ランプ90などで構成してあり、絶対波長が較
正されるべきレーザ光LB’が鉄ランプ90へと入射
し、それを通過したレーザ光が、光検出器92で検出さ
れ、その検出信号がアンプ94により増幅されるように
なっている。
【0032】光検出器92で検出された検出信号によ
り、鉄ランプ90の絶対波長を基準として、鉄ランプ9
0へ入射したレーザ光LB’の絶対波長のズレ量を検出
することができる。その検出結果に基づき、図2に示す
波長ズレ量検出手段64を較正し、フロントミラー52
から出力されるレーザ光LBの絶対波長のズレを元に戻
す。
【0033】この絶対波長較正手段72によるレーザ光
LBの絶対波長の較正は、図1に示す露光装置を停止さ
せて行う必要があり、露光装置の稼働中には行うことが
できない。したがって、この較正処理から次回の較正処
理までの間(たとえば1週間)に、波長ズレ量検出手段
64におけるモニター用エタロンの変質などに基づく絶
対波長のズレを防止することは、従来では困難であっ
た。
【0034】そこで、本実施形態では、波長ズレ量検出
手段64におけるモニター用エタロンの特性変化が、絶
対波長較正手段72による絶対波長の較正処理後のレー
ザ光の発振パルス数または経過時間に依存することに着
目し、以下の手段を採用することにより、較正処理から
次回の較正処理までの間(たとえば1週間)でも、レー
ザ光LBの絶対波長ドリフトを防止している。
【0035】図4に示すように、図2に示す絶対波長較
正手段72によるn回目の絶対波長較正時において、前
回のn−1回目に比較して、絶対波長のドリフトが、Δ
λnであるとする。絶対波長のドリフトΔλnを、n−
1回目からn回目までの経過時間Tと発振パルス数Pと
の関数であるとし、Δλn=α・P+β・Tと表せる。
この式において、αが、パルス数依存ドリフト係数であ
り、βが、時間依存ドリフト係数である。絶対波長較正
手段72による二回以上の絶対波長較正を行い、上記数
式を用いた連立方程式を解くことにより、パルス数依存
ドリフト係数αと、時間依存ドリフト係数βとを求める
ことができる。このパルス数依存ドリフト係数αと時間
依存ドリフト係数βとの算出は、図2に示すパルス数依
存ドリフト係数算出手段80と時間依存ドリフト係数算
出手段82とにより行われる。すなわち、絶対波長較正
手段72で得られたデータに基づき、波長ドリフト算出
手段78で絶対波長ドリフトを算出し、このデータか
ら、パルス数依存ドリフト係数算出手段80と時間依存
ドリフト係数算出手段82とにより、パルス数依存ドリ
フト係数αと、時間依存ドリフト係数βとを求める。
【0036】パルス数依存ドリフト係数算出手段80で
算出されたパルス数依存ドリフト係数αは、パルス数依
存ドリフト係数レジスタ84に保存され、時間依存ドリ
フト係数算出手段82により算出された時間依存ドリフ
ト係数βは、時間依存ドリフト係数レジスタ86に保存
される。
【0037】絶対波長較正手段72によるレーザ光の絶
対波長較正時には、波長ズレ量検出手段64を較正する
と同時に、パルスカウンタ74およびタイマカウンタ7
6へリセット信号を送り、これらカウンタ74および7
6の数値をリセットする。絶対波長較正手段72による
波長ズレ量検出手段64の較正後には、図1に示す露光
装置による露光処理時において、図2に示すビームスプ
リッター60で一部分が反射され、ビームスプリッター
62でさらに反射されて波長ズレ量検出手段64へ入射
するレーザ光の発振パルス数を、パルスカウンタ74に
よりカウントする。また、タイマカウンタ76では、前
回の絶対波長較正処理時からの経過時間をカウントす
る。これらのカウンタ74および76でカウントされた
数値データは、補正信号生成手段88へ入力される。補
正信号生成手段88は、パルス数依存ドリフト係数レジ
スタ84および時間依存ドリフト係数レジスタ86に接
続してあり、これらに各々記憶してあるパルス数依存ド
リフト係数αおよび時間依存ドリフト係数βを読み出し
可能になっている。
【0038】補正信号生成手段88では、前回の絶対波
長較正処理時から現時点tまでの発振パルス数Ptおよ
び経過時間Ttを、パルスカウンタ74およびタイマカ
ウンタ76から読み出し、同時に、パルス数依存ドリフ
ト係数レジスタ84および時間依存ドリフト係数レジス
タ86から、パルス数依存ドリフト係数αおよび時間依
存ドリフト係数βを読み出す。補正信号生成手段88で
は、これらのデータから、現時点tでの絶対波長のドリ
フトΔλt(図4参照)を、たとえば前述した数式と同
じ意味を持つΔλt=α・Pt+β・Ttから求める。
この現時点での絶対波長のドリフトΔλtは、波長ズレ
量検出手段64におけるモニター用エタロンが、レーザ
光の被爆を受け、較正後のレーザ光の発振パルス数およ
び経過時間に依存して、変化したものと推測することが
できる。
【0039】本実施形態では、現時点での絶対波長のド
リフトΔλtを補正すべく、補正信号生成手段88から
波長ズレ量検出手段64へエタロン変動補正信号を送
る。波長ズレ量検出回路64では、波長ズレ量検出手段
64に対して予め与えられている目標波長値からエタロ
ン変動補正値を差し引き、元の目標波長値とは異なる補
正された波長値を目標として、波長制御手段66による
絶対波長制御を行う。その結果として得られるレーザ光
LBは、本来の目標波長で発振することができ、前回の
絶対波長較正処理から次回の絶対波長較正処理の間に
も、所定の絶対波長を高精度で保つことが可能になる。
したがって、図1に示す露光装置を用いた露光に際し
て、露光用レーザ光LBの狭帯域化と安定化とを良好に
保ち、投影レンズの光学的結像性能を、常時良好に保
ち、安定した露光処理を行うことができる。
【0040】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0041】たとえば、上述した実施形態では、絶対波
長較正後の発振パルス数および経過時間を監視し、この
発振パルス数および経過時間に基づき、当該レーザ光の
発振絶対波長のドリフト量を推定し補正したが、本発明
では、監視する対象としては、必ずしも双方を監視する
ことなく、絶対波長較正後の発振パルス数および経過時
間のいずれか一方のみを監視し、この発振パルス数また
は経過時間に基づき、当該レーザ光の発振絶対波長のド
リフト量を推定し補正しても良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
エキシマレーザーの絶対波長安定化方法および安定化装
置によれば、定期的にエキシマレーザの絶対波長較正が
行われるが、この定期的な絶対波長較正から次の絶対波
長較正の間にも、所定の絶対波長を精度良く保つことが
できるようになる。その結果、この安定化方法および安
定化装置を用いた露光装置では、投影レンズの光学結像
性能を損なうことなく、露光処理を常に良好に保つこと
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係る投影露光装
置の全体構成図である。
【図2】 図2は図1に示す投影露光装置に用いるエキ
シマレーザーの絶対波長安定化装置のブロック図であ
る。
【図3】 図3は図2に示す絶対波長手段の一例を示す
概略図である。
【図4】 図4は経過時間または発振パルス数に基づく
波長ドリフトの傾向を示すグラフである。
【符号の説明】
50… レーザチャンバー 52… フロントミラー 54… リアミラー 56… 波長制御用エタロン 58… モータ 60,62,70… ビームスプリッター 64… 波長ズレ量検出手段 66… 波長制御手段 72… 絶対波長較正手段 74… パルスカウンタ 76… タイマカウンタ 78… 波長ドリフト算出 80… パルス数依存ドリフト係数算出手段 82… 時間依存ドリフト係数算出手段 84… パルス数依存ドリフト係数レジスタ 86… 時間依存ドリフト係数レジスタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の絶対波長安定化方法におい
    て、絶対波長較正後の発振パルス数および/または経過
    時間を監視し、この発振パルス数および/または経過時
    間に基づき、当該レーザ光の発振絶対波長のドリフト量
    を推定し補正することを特徴とするレーザ光の絶対波長
    安定化方法。
  2. 【請求項2】 レーザ光の絶対波長安定化方法におい
    て、絶対波長較正後の発振パルス数を監視するパルスカ
    ウンタと、パルス数依存波長ドリフト係数を記憶するパ
    ルス数依存ドリフト係数レジスタとを備えることによっ
    て、当該レーザ光の発振絶対波長のドリフト量を推定し
    補正することを特徴とするレーザ光の絶対波長安定化方
    法。
  3. 【請求項3】 レーザ光の絶対波長安定化方法におい
    て、絶対波長較正後の発振パルス数を監視するパルスカ
    ウンタと、絶対波長較正後の経過時間を監視するタイマ
    カウンタと、発振パルス数に関する波長ドリフト係数を
    記憶するパルス数依存ドリフト係数レジスタと、波長較
    正後の経過時間に関する波長ドリフト係数を記憶する時
    間依存ドリフト係数レジスタとを備えることによって、
    当該レーザーの発振絶対波長のドリフト量を推定し補正
    することを特徴とするレーザ光の絶対波長安定化方法。
  4. 【請求項4】 レーザ光源から発せられるレーザ光の絶
    対波長を較正する絶対波長較正手段がレーザ光の絶対波
    長を較正した時点からのレーザの発振パルス数を監視す
    るパルスカウンタと、 前記絶対波長較正手段により検出されたデータに基づ
    き、パルス数に依存したドリフト係数を算出し、算出さ
    れたパルス数依存ドリフト係数を記憶するパルス数依存
    ドリフト係数レジスタと、 前記パルスカウンタおよび前記パルス数依存ドリフト係
    数レジスタからのデータに基づき、レーザ光の発振絶対
    波長のドリフト量を推定し補正するための補正信号を生
    成する補正信号生成手段とを有する、 レーザ光の絶対波長安定化装置。
  5. 【請求項5】 レーザ光源から発せられるレーザ光の絶
    対波長を較正する絶対波長較正手段がレーザ光の絶対波
    長を較正した時点からのレーザの発振パルス数を監視す
    るパルスカウンタと、 前記絶対波長較正手段がレーザ光の絶対波長を較正した
    時点からの経過時間を監視するタイマカウンタと、 前記絶対波長較正手段により検出されたデータに基づ
    き、パルス数に依存したドリフト係数を算出し、算出さ
    れたパルス数依存ドリフト係数を記憶するパルス数依存
    ドリフト係数レジスタと、 前記絶対波長較正手段により検出されたデータに基づ
    き、経過時間に依存したドリフト係数を算出し、算出さ
    れた時間依存ドリフト係数を記憶する時間依存ドリフト
    係数レジスタと、 前記パルスカウンタ、前記パルス数依存ドリフト係数レ
    ジスタおよび前記時間依存ドリフト係数レジスタからの
    データに基づき、レーザ光の発振絶対波長のドリフト量
    を推定し補正するための補正信号を生成する補正信号生
    成手段とを有する、 レーザ光の絶対波長安定化装置。
  6. 【請求項6】 前記レーザ光源から発せされるレーザ光
    の波長のズレ量を常時監視する波長ズレ量検出手段と、 前記レーザ光源から発せされるレーザ光の波長を微調整
    する波長制御手段とをさらに有し、 前記補正信号生成手段からの出力信号が、前記波長ズレ
    量検出手段および/または波長制御手段へ入力する請求
    項4または5に記載のレーザ光の絶対波長安定化装置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載のレーザ
    光の絶対波長安定化装置を有する露光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018517278A (ja) * 2015-04-08 2018-06-28 サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー 光源のための波長安定化
JP2019176173A (ja) * 2014-12-09 2019-10-10 サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー 光源内の外乱の補償

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JP2019179935A (ja) * 2015-04-08 2019-10-17 サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー 光源のための波長安定化
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