JP2001257367A - ショットキーバリアダイオード - Google Patents
ショットキーバリアダイオードInfo
- Publication number
- JP2001257367A JP2001257367A JP2000066607A JP2000066607A JP2001257367A JP 2001257367 A JP2001257367 A JP 2001257367A JP 2000066607 A JP2000066607 A JP 2000066607A JP 2000066607 A JP2000066607 A JP 2000066607A JP 2001257367 A JP2001257367 A JP 2001257367A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type semiconductor
- region
- semiconductor layer
- type silicon
- silicon layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Landscapes
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 順方向電圧降下VFと逆方向漏れ電流IRの
間のトレードオフの関係をより改善したショットキーバ
リアダイオードを提供する。 【解決手段】 n-型シリコン層12の表面にショット
キー接合を構成するアノード電極13が形成され、裏面
にn++型シリコン層12を介してカソード電極14が形
成され、シリコン層12の面から所定深さまで形成され
て所定の間隔で配列された複数のp型シリコン層16を
有し、アノード電極13とカソード電極14間に逆バイ
アスが印加されたときにp型シリコン層16の間でn型
シリコン層領域がピンチオフするようにしたショットキ
ーバリアダイオードにおいて、複数のp型シリコン層1
6は、アノード側表面からある深さ位置で最小間隔とな
るように形成され、且つn-型シリコン層12は、最小
間隔となる深さ位置近傍を境にしてカソード電極14側
の第1の領域12aの不純物濃度に比べてアノード電極
13側の第2の領域12bの不純物濃度が高く設定され
ている。
間のトレードオフの関係をより改善したショットキーバ
リアダイオードを提供する。 【解決手段】 n-型シリコン層12の表面にショット
キー接合を構成するアノード電極13が形成され、裏面
にn++型シリコン層12を介してカソード電極14が形
成され、シリコン層12の面から所定深さまで形成され
て所定の間隔で配列された複数のp型シリコン層16を
有し、アノード電極13とカソード電極14間に逆バイ
アスが印加されたときにp型シリコン層16の間でn型
シリコン層領域がピンチオフするようにしたショットキ
ーバリアダイオードにおいて、複数のp型シリコン層1
6は、アノード側表面からある深さ位置で最小間隔とな
るように形成され、且つn-型シリコン層12は、最小
間隔となる深さ位置近傍を境にしてカソード電極14側
の第1の領域12aの不純物濃度に比べてアノード電極
13側の第2の領域12bの不純物濃度が高く設定され
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ショットキーバ
リアダイオードに関する。
リアダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の一般的なショットキーバ
リアダイオードの終端付近の断面構造を示している。n
-型シリコン層1の表面にショットキー接合を形成する
アノード電極3が形成されている。n-型シリコン層1
の他方の面には低抵抗のn++型シリコン層2があり、こ
のn++型シリコン層2にオーミック接触するカソード電
極4が形成されている。アノード電極3によりn-型シ
リコン層1と短絡されるp型層5は、逆耐圧を向上させ
るためのガードリングであり、ショットキー接合領域を
取り囲むように形成される。
リアダイオードの終端付近の断面構造を示している。n
-型シリコン層1の表面にショットキー接合を形成する
アノード電極3が形成されている。n-型シリコン層1
の他方の面には低抵抗のn++型シリコン層2があり、こ
のn++型シリコン層2にオーミック接触するカソード電
極4が形成されている。アノード電極3によりn-型シ
リコン層1と短絡されるp型層5は、逆耐圧を向上させ
るためのガードリングであり、ショットキー接合領域を
取り囲むように形成される。
【0003】この様なショットキーバリアダイオードに
おいては、所定電流値での順方向電圧降下VFと逆方向
漏れ電流IRの間にトレードオフの関係がある。このト
レードオフの関係を改善する手法として、従来より、逆
バイアス印加時にn-型シリコン層内に横方向に空乏層
を拡げてピンチオフさせるようにp型層を配列すること
により、逆方向漏れ電流の低減を図る技術が提案されて
いる(例えば、特公昭59−35183号公報、特開平
3−105975号公報等)。
おいては、所定電流値での順方向電圧降下VFと逆方向
漏れ電流IRの間にトレードオフの関係がある。このト
レードオフの関係を改善する手法として、従来より、逆
バイアス印加時にn-型シリコン層内に横方向に空乏層
を拡げてピンチオフさせるようにp型層を配列すること
により、逆方向漏れ電流の低減を図る技術が提案されて
いる(例えば、特公昭59−35183号公報、特開平
3−105975号公報等)。
【0004】図7はその様な従来例の終端付近の断面構
造を示す。n-型シリコン層1の内部に、アノード側表
面から所定深さに達するp型層6を所定間隔で配列形成
している。ある逆バイアス電圧になると、p型層6から
n-型シリコン層1に伸びる空乏層が互いに接続するこ
とにより、p型層6に挟まれた領域がピンチオフする。
このようなピンチオフ状態になると、ショットキー接合
面での電界が緩和されると共に、電子流が阻止されるこ
とから、逆方向漏れ電流IRが低減する。即ち、n-型
シリコン層1の不純物濃度を低くしなくても逆方向漏れ
電流IRを低減することができ、またn-型シリコン層
1の不純物濃度を低くしなければ順方向電圧降下VFは
低下しないから、上述のトレードオフの関係が大きく改
善される。
造を示す。n-型シリコン層1の内部に、アノード側表
面から所定深さに達するp型層6を所定間隔で配列形成
している。ある逆バイアス電圧になると、p型層6から
n-型シリコン層1に伸びる空乏層が互いに接続するこ
とにより、p型層6に挟まれた領域がピンチオフする。
このようなピンチオフ状態になると、ショットキー接合
面での電界が緩和されると共に、電子流が阻止されるこ
とから、逆方向漏れ電流IRが低減する。即ち、n-型
シリコン層1の不純物濃度を低くしなくても逆方向漏れ
電流IRを低減することができ、またn-型シリコン層
1の不純物濃度を低くしなければ順方向電圧降下VFは
低下しないから、上述のトレードオフの関係が大きく改
善される。
【0005】図4に示す順方向電圧降下VF(80A/
cm3のとき)と単位面積当たりの逆方向漏れ電流IR
の特性のうち、従来例1は、図6に示す通常のショット
キーバリアダイオードの場合であり、従来例2は図7の
構造を採用した場合である。
cm3のとき)と単位面積当たりの逆方向漏れ電流IR
の特性のうち、従来例1は、図6に示す通常のショット
キーバリアダイオードの場合であり、従来例2は図7の
構造を採用した場合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来構造に
おいて、ピンチオフが効果的に生じるようにするために
は、n-型シリコン層1の不純物濃度が低い程よく、ま
たp型層6の間隔が狭い程良い。しかし、n-型シリコ
ン層1の不純物濃度を低くすると比抵抗の増大により順
方向電圧降下VFが大きくなる。また間隔を小さくして
多くのp型層6を配置すると、有効なショットキー接合
面積が小さくなる。この発明は、順方向電圧降下VFと
逆方向漏れ電流IRの間のトレードオフの関係をより改
善したショットキーバリアダイオードを提供することを
目的としている。
おいて、ピンチオフが効果的に生じるようにするために
は、n-型シリコン層1の不純物濃度が低い程よく、ま
たp型層6の間隔が狭い程良い。しかし、n-型シリコ
ン層1の不純物濃度を低くすると比抵抗の増大により順
方向電圧降下VFが大きくなる。また間隔を小さくして
多くのp型層6を配置すると、有効なショットキー接合
面積が小さくなる。この発明は、順方向電圧降下VFと
逆方向漏れ電流IRの間のトレードオフの関係をより改
善したショットキーバリアダイオードを提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、n型半導体
層と、このn型半導体層の第1の主面に形成されたショ
ットキー接合を構成するアノード電極と、前記n型半導
体層の第2の主面に形成されたカソード電極と、前記n
型半導体層の第1の主面から所定深さまで形成されて所
定の間隔で配列された複数のp型半導体層とを有し、前
記アノード電極とカソード電極間に逆バイアスが印加さ
れたときに前記各p型半導体層の間でn型半導体層領域
がピンチオフするようにしたショットキーバリアダイオ
ードにおいて、前記複数のp型半導体層は、第1の主面
からある深さ位置で最小間隔となるように形成され、且
つ前記n型半導体層は、前記最小間隔となる深さ位置近
傍を境にしてカソード電極側の第1の領域の不純物濃度
に比べてアノード電極側の第2の領域の不純物濃度が高
く設定されていることを特徴とする。
層と、このn型半導体層の第1の主面に形成されたショ
ットキー接合を構成するアノード電極と、前記n型半導
体層の第2の主面に形成されたカソード電極と、前記n
型半導体層の第1の主面から所定深さまで形成されて所
定の間隔で配列された複数のp型半導体層とを有し、前
記アノード電極とカソード電極間に逆バイアスが印加さ
れたときに前記各p型半導体層の間でn型半導体層領域
がピンチオフするようにしたショットキーバリアダイオ
ードにおいて、前記複数のp型半導体層は、第1の主面
からある深さ位置で最小間隔となるように形成され、且
つ前記n型半導体層は、前記最小間隔となる深さ位置近
傍を境にしてカソード電極側の第1の領域の不純物濃度
に比べてアノード電極側の第2の領域の不純物濃度が高
く設定されていることを特徴とする。
【0008】この発明によると、ショットキーバリアダ
イオードのn型半導体層を、逆バイアス時にピンチオフ
させるためのp型半導体層の最小間隔となる深さ位置近
傍で上下に分けて、これらの間の不純物濃度に差をつけ
ている。これによって、順方向電圧降下を従来と同程度
とすれば、逆方向漏れ電流を従来より低減することがで
き、逆方向漏れ電流を従来と同程度とすれば、順方向電
圧降下をより小さくすることが可能になる。
イオードのn型半導体層を、逆バイアス時にピンチオフ
させるためのp型半導体層の最小間隔となる深さ位置近
傍で上下に分けて、これらの間の不純物濃度に差をつけ
ている。これによって、順方向電圧降下を従来と同程度
とすれば、逆方向漏れ電流を従来より低減することがで
き、逆方向漏れ電流を従来と同程度とすれば、順方向電
圧降下をより小さくすることが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施の形
態によるショットキーバリアダイオードの終端付近を直
交2平面で切断して示す斜視図である。低不純物濃度の
n型半導体層であるn-型シリコン層12がカソード領
域本体であり、その表面にアノード電極13が形成され
て、アノード電極13とn-型シリコン層12の間でシ
ョットキー接合が構成されている。n-型シリコン層2
1の裏面には低抵抗のオーミックコンタクト層であるn
++型シリコン層11があり、このn++型シリコン層11
にオーミック接触するカソード電極14が形成されてい
る。
の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施の形
態によるショットキーバリアダイオードの終端付近を直
交2平面で切断して示す斜視図である。低不純物濃度の
n型半導体層であるn-型シリコン層12がカソード領
域本体であり、その表面にアノード電極13が形成され
て、アノード電極13とn-型シリコン層12の間でシ
ョットキー接合が構成されている。n-型シリコン層2
1の裏面には低抵抗のオーミックコンタクト層であるn
++型シリコン層11があり、このn++型シリコン層11
にオーミック接触するカソード電極14が形成されてい
る。
【0010】素子領域を取り囲むようにp型層からなる
ガードリング15が拡散形成されている。アノード電極
13はこのガードリング15にもコンタクトさせてい
る。ガードリング15の外側は絶縁膜18で覆われてい
る。
ガードリング15が拡散形成されている。アノード電極
13はこのガードリング15にもコンタクトさせてい
る。ガードリング15の外側は絶縁膜18で覆われてい
る。
【0011】n-型シリコン層12には、アノード側表
面から所定の深さまで、高濃度のp型半導体層である複
数個のp+型層16が所定間隔で形成されている。図で
は、各p+型層16は、ストライプ状をなして配列され
ている。このp+型層16は例えば、アノード側表面か
らトレンチを加工して、底部にp型不純物を導入した
後、このトレンチに多結晶シリコンを埋め込んで熱処理
することにより形成される。このような方法で、p+型
層16は、図示のように底部が膨らんで幅が大きい状態
に形成される。
面から所定の深さまで、高濃度のp型半導体層である複
数個のp+型層16が所定間隔で形成されている。図で
は、各p+型層16は、ストライプ状をなして配列され
ている。このp+型層16は例えば、アノード側表面か
らトレンチを加工して、底部にp型不純物を導入した
後、このトレンチに多結晶シリコンを埋め込んで熱処理
することにより形成される。このような方法で、p+型
層16は、図示のように底部が膨らんで幅が大きい状態
に形成される。
【0012】p+型層16は底部の幅が大きいため、各
p+型層16の間隔は、底部で最小値Wとなる。これ
は、p+型層16を配置することによるショットキー接
合の有効面積の低下を抑制しながら、低い逆バイアス印
加でn-型シリコン層12をピンチオフさせる上で有効
である。アノード電極13はこのp+型層16にオーミ
ックコンタクトする。従って等価的には、ショットキー
バリアダイオードに対して微小な複数のPN接合ダイオ
ードが並列に入ることになる。
p+型層16の間隔は、底部で最小値Wとなる。これ
は、p+型層16を配置することによるショットキー接
合の有効面積の低下を抑制しながら、低い逆バイアス印
加でn-型シリコン層12をピンチオフさせる上で有効
である。アノード電極13はこのp+型層16にオーミ
ックコンタクトする。従って等価的には、ショットキー
バリアダイオードに対して微小な複数のPN接合ダイオ
ードが並列に入ることになる。
【0013】この実施の形態において、n-型シリコン
層12は、破線で示す深さ位置17の近傍を境界とし
て、カソード電極側の第1の領域12aと、アノード電
極側の第2の領域12bに分けられおり、第1の領域1
2aの不純物濃度に比べて、第2の領域12bの不純物
濃度が高く設定されている。ここで深さ位置17は、p
+型層16の配列の最小間隔Wとなる位置としている。
具体的に、第1の領域12aの不純物濃度は、1E15
/cm3オーダーとし、第2の領域12bは、1E16
/cm3オーダーとする。
層12は、破線で示す深さ位置17の近傍を境界とし
て、カソード電極側の第1の領域12aと、アノード電
極側の第2の領域12bに分けられおり、第1の領域1
2aの不純物濃度に比べて、第2の領域12bの不純物
濃度が高く設定されている。ここで深さ位置17は、p
+型層16の配列の最小間隔Wとなる位置としている。
具体的に、第1の領域12aの不純物濃度は、1E15
/cm3オーダーとし、第2の領域12bは、1E16
/cm3オーダーとする。
【0014】この様なカソード本体の構造は、n++型シ
リコン層11を基板として、この上に第1の領域12a
となる1E15/cm3オーダーのシリコン層をエピタ
キシャル成長させ、続いて第2の領域12bとなる1E
16/cm3オーダーのシリコン層をエピタキシャル成
長させることにより得られる。第1の領域12aと第2
の領域12bの間の不純物濃度の変化は、図2に示すよ
うに階段的な変化でもよいし、或いは図3に示すような
緩やかな変化でもよい。図2のような急峻なステップ的
濃度変化を与えると、第1の領域12aは、深さ位置1
7のすぐ下で必要な高抵抗特性を得ることができ、一方
第2の領域12aは広い範囲で必要な低抵抗特性を示す
ため好ましい。しかし、この様な急峻な濃度変化を与え
ると、高電圧サージが印加された場合に第1の領域12
aと第2の領域12bの境界に高電界がかかり破壊に至
るおそれもある。図3に示すような緩やかな濃度変化を
与えると、この様な破壊を回避できる。
リコン層11を基板として、この上に第1の領域12a
となる1E15/cm3オーダーのシリコン層をエピタ
キシャル成長させ、続いて第2の領域12bとなる1E
16/cm3オーダーのシリコン層をエピタキシャル成
長させることにより得られる。第1の領域12aと第2
の領域12bの間の不純物濃度の変化は、図2に示すよ
うに階段的な変化でもよいし、或いは図3に示すような
緩やかな変化でもよい。図2のような急峻なステップ的
濃度変化を与えると、第1の領域12aは、深さ位置1
7のすぐ下で必要な高抵抗特性を得ることができ、一方
第2の領域12aは広い範囲で必要な低抵抗特性を示す
ため好ましい。しかし、この様な急峻な濃度変化を与え
ると、高電圧サージが印加された場合に第1の領域12
aと第2の領域12bの境界に高電界がかかり破壊に至
るおそれもある。図3に示すような緩やかな濃度変化を
与えると、この様な破壊を回避できる。
【0015】逆バイアス印加時にp+型層16からn-型
シリコン層12に伸びる空乏層の幅WDは、逆バイアス
電圧をV、ゼロバイアス時の拡散電位をVd、n-型シ
リコン層12の不純物濃度をNdとして、WD∝{(V
+Vd)/Nd}1/2で表される。この実施の形態によ
ると、n-型シリコン層12のカソード側の第1の領域
12aを低不純物濃度とすることにより、逆バイアス印
加時にp+型層16から伸びる空乏層が相互に接続して
最小間隔Wの部分がピンチオフし易くなっている。この
ピンチオフにより逆方向漏れ電流IRの低減が図られ
る。一方、アノード側の第2の領域12bは、第1の領
域12aに比べて高濃度にしているから、順方向電圧降
下VFは低く抑えられる。
シリコン層12に伸びる空乏層の幅WDは、逆バイアス
電圧をV、ゼロバイアス時の拡散電位をVd、n-型シ
リコン層12の不純物濃度をNdとして、WD∝{(V
+Vd)/Nd}1/2で表される。この実施の形態によ
ると、n-型シリコン層12のカソード側の第1の領域
12aを低不純物濃度とすることにより、逆バイアス印
加時にp+型層16から伸びる空乏層が相互に接続して
最小間隔Wの部分がピンチオフし易くなっている。この
ピンチオフにより逆方向漏れ電流IRの低減が図られ
る。一方、アノード側の第2の領域12bは、第1の領
域12aに比べて高濃度にしているから、順方向電圧降
下VFは低く抑えられる。
【0016】即ち、従来の図7の構造では、アノード・
カソード間に入る等価抵抗は、図7に示したように、シ
ョットキー接合部の抵抗Rsh、n-型シリコン層1の
抵抗Rn、n++型シリコン層2の抵抗Rsubの直列接
続である。不純物濃度を低くして抵抗Rnを大きくすれ
ば、ピンチオフし易くなり、逆方向漏れ電流IRが小さ
くなるが、反面、順方向電圧降下VFが高くなるという
関係がある。これに対してこの実施の形態の場合、図1
に示すように、抵抗Rnの部分は、第1の領域12aの
抵抗Rnaと第2の領域12bの抵抗Rnbとになる。
そうすると、第1の領域12aの不純物濃度を低く(即
ち抵抗R2aを大きく)保って、ピンチオフし易い条件
を確保しながら、相対的に抵抗Rnbを小さくして、順
方向電圧降下VFを小さくすることができる。
カソード間に入る等価抵抗は、図7に示したように、シ
ョットキー接合部の抵抗Rsh、n-型シリコン層1の
抵抗Rn、n++型シリコン層2の抵抗Rsubの直列接
続である。不純物濃度を低くして抵抗Rnを大きくすれ
ば、ピンチオフし易くなり、逆方向漏れ電流IRが小さ
くなるが、反面、順方向電圧降下VFが高くなるという
関係がある。これに対してこの実施の形態の場合、図1
に示すように、抵抗Rnの部分は、第1の領域12aの
抵抗Rnaと第2の領域12bの抵抗Rnbとになる。
そうすると、第1の領域12aの不純物濃度を低く(即
ち抵抗R2aを大きく)保って、ピンチオフし易い条件
を確保しながら、相対的に抵抗Rnbを小さくして、順
方向電圧降下VFを小さくすることができる。
【0017】従ってこの実施の形態によると、図4に示
したように、従来例2に比べて更に、逆方向漏れ電流I
Rと順方向電圧降下VFのトレードオフをより改善する
ことが可能になる。また、同等の特性を目標とした場合
のチップ面積を従来より小さくすることができ、更にチ
ップの縮小化により小型パッケージに収納できるので、
デバイスを安価なものとすることができる。
したように、従来例2に比べて更に、逆方向漏れ電流I
Rと順方向電圧降下VFのトレードオフをより改善する
ことが可能になる。また、同等の特性を目標とした場合
のチップ面積を従来より小さくすることができ、更にチ
ップの縮小化により小型パッケージに収納できるので、
デバイスを安価なものとすることができる。
【0018】なおこの実施の形態において、第1の領域
12aと第2の領域12bの境界位置は、p+型層16
が最小間隔Wとなる深さ位置17と完全に一致すること
は必要ない。例えば最小間隔Wとなる深さ位置17より
僅かに上まで第1の領域12aとしてもよい。
12aと第2の領域12bの境界位置は、p+型層16
が最小間隔Wとなる深さ位置17と完全に一致すること
は必要ない。例えば最小間隔Wとなる深さ位置17より
僅かに上まで第1の領域12aとしてもよい。
【0019】図5は、別の実施の形態によるショットキ
ーバリアダイオードの断面構造を示している。この実施
の形態の場合は、n-型シリコン層12を3層に分けて
いる。即ち、p+型層16が最小間隔Wとなる深さ位置
を含む所定幅の領域12bを低不純物濃度とし、その上
下領域12a,12cはそれより高不純物濃度に設定し
ている。これにより、逆バイアス時のピンチオフのし易
さは、領域12bの低不純物濃度により確保され、領域
12a,12cはこれより高濃度とすることによって、
順方向電圧降下を小さくできることになる。
ーバリアダイオードの断面構造を示している。この実施
の形態の場合は、n-型シリコン層12を3層に分けて
いる。即ち、p+型層16が最小間隔Wとなる深さ位置
を含む所定幅の領域12bを低不純物濃度とし、その上
下領域12a,12cはそれより高不純物濃度に設定し
ている。これにより、逆バイアス時のピンチオフのし易
さは、領域12bの低不純物濃度により確保され、領域
12a,12cはこれより高濃度とすることによって、
順方向電圧降下を小さくできることになる。
【0020】この発明は上記実施の形態に限られない。
例えば実施の形態では、複数のp型層をストライプ状の
パターンとしてレイアウトしたが、同心リング状のパタ
ーンや、散点格子状のパターンで配列してもよい。
例えば実施の形態では、複数のp型層をストライプ状の
パターンとしてレイアウトしたが、同心リング状のパタ
ーンや、散点格子状のパターンで配列してもよい。
【0021】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、シ
ョットキーバリアダイオードのn型半導体層を、逆バイ
アス時にピンチオフさせるためのp型半導体層の最小間
隔となる深さ位置近傍で上下に分けて、これらの間の不
純物濃度に差をつけることによって、順方向電圧降下を
小さくし、逆方向漏れ電流を低減することが可能にな
る。
ョットキーバリアダイオードのn型半導体層を、逆バイ
アス時にピンチオフさせるためのp型半導体層の最小間
隔となる深さ位置近傍で上下に分けて、これらの間の不
純物濃度に差をつけることによって、順方向電圧降下を
小さくし、逆方向漏れ電流を低減することが可能にな
る。
【図1】この発明の実施の形態によるショットキーバリ
アダイオードの構造を示す図である。
アダイオードの構造を示す図である。
【図2】同実施の形態におけるn-型シリコン層の不純
物濃度分布の一例を示す図である。
物濃度分布の一例を示す図である。
【図3】同実施の形態におけるn-型シリコン層の不純
物濃度分布の他の例を示す図である。
物濃度分布の他の例を示す図である。
【図4】同実施の形態による特性を従来例と比較して示
す図である。
す図である。
【図5】他の実施の形態によるショットキーバリアダイ
オードの構造を示す図である。
オードの構造を示す図である。
【図6】従来のショットキーバリアダイオードの構造を
示す図である。
示す図である。
【図7】従来のショットキーバリアダイオードの構造を
示す図である。
示す図である。
11…n++シリコン層、12…n型シリコン層、12a
…第1の領域、12b…第2の領域、13…アノード電
極、14…カソード電極,15…ガードリング、16…
p+型層。
…第1の領域、12b…第2の領域、13…アノード電
極、14…カソード電極,15…ガードリング、16…
p+型層。
Claims (4)
- 【請求項1】 n型半導体層と、このn型半導体層の第
1の主面に形成されたショットキー接合を構成するアノ
ード電極と、前記n型半導体層の第2の主面に形成され
たカソード電極と、前記n型半導体層の第1の主面から
所定深さまで形成されて所定の間隔で配列された複数の
p型半導体層とを有し、前記アノード電極とカソード電
極間に逆バイアスが印加されたときに前記各p型半導体
層の間でn型半導体層領域がピンチオフするようにした
ショットキーバリアダイオードにおいて、 前記複数のp型半導体層は、第1の主面からある深さ位
置で最小間隔となるように形成され、且つ前記n型半導
体層は、前記最小間隔となる深さ位置近傍を境にしてカ
ソード電極側の第1の領域の不純物濃度に比べてアノー
ド電極側の第2の領域の不純物濃度が高く設定されてい
ることを特徴とするショットキーバリアダイオード。 - 【請求項2】 前記第1の領域と第2の領域の不純物濃
度が階段的に変化していることを特徴とする請求項1記
載のショットキーバリアダイオード。 - 【請求項3】 前記第1の領域と第2の領域の不純物濃
度が緩やかに変化していることを特徴とする請求項1記
載のショットキーバリアダイオード。 - 【請求項4】 n型半導体層と、このn型半導体層の第
1の主面に形成されたショットキー接合を構成するアノ
ード電極と、前記n型半導体層の第2の主面に形成され
たカソード電極と、前記n型半導体層の第1の主面から
所定深さまで形成されて所定の間隔で配列された複数の
p型半導体層とを有し、前記アノード電極とカソード電
極間に逆バイアスが印加されたときに前記各p型半導体
層の間でn型半導体層領域がピンチオフするようにした
ショットキーバリアダイオードにおいて、 前記複数のp型半導体層は、第1の主面からある深さ位
置で最小間隔となるように形成され、且つ前記n型半導
体層は、前記最小間隔となる深さ位置を含む所定幅の領
域がその上下領域より低不純物濃度に設定されているこ
とを特徴とするショットキーバリアダイオード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066607A JP2001257367A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | ショットキーバリアダイオード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066607A JP2001257367A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | ショットキーバリアダイオード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001257367A true JP2001257367A (ja) | 2001-09-21 |
Family
ID=18585942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000066607A Abandoned JP2001257367A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | ショットキーバリアダイオード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001257367A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005191227A (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体装置 |
JP2012204506A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
US8552469B2 (en) | 2006-09-28 | 2013-10-08 | Sanyo Semiconductor Co., Ltd. | Semiconductor device |
JP5452718B2 (ja) * | 2010-06-02 | 2014-03-26 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置 |
CN104425569A (zh) * | 2013-09-11 | 2015-03-18 | 英飞凌科技股份有限公司 | 半导体器件、结型场效应晶体管和垂直场效应晶体管 |
JP2017157665A (ja) * | 2016-03-01 | 2017-09-07 | 豊田合成株式会社 | Mpsダイオード |
-
2000
- 2000-03-10 JP JP2000066607A patent/JP2001257367A/ja not_active Abandoned
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005191227A (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体装置 |
CN100364113C (zh) * | 2003-12-25 | 2008-01-23 | 三洋电机株式会社 | 半导体装置 |
US8552469B2 (en) | 2006-09-28 | 2013-10-08 | Sanyo Semiconductor Co., Ltd. | Semiconductor device |
JP5452718B2 (ja) * | 2010-06-02 | 2014-03-26 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置 |
JP2012204506A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
US8629526B2 (en) | 2011-03-24 | 2014-01-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
CN104425569A (zh) * | 2013-09-11 | 2015-03-18 | 英飞凌科技股份有限公司 | 半导体器件、结型场效应晶体管和垂直场效应晶体管 |
CN104425569B (zh) * | 2013-09-11 | 2018-02-23 | 英飞凌科技股份有限公司 | 半导体器件、结型场效应晶体管和垂直场效应晶体管 |
JP2017157665A (ja) * | 2016-03-01 | 2017-09-07 | 豊田合成株式会社 | Mpsダイオード |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11735584B2 (en) | Semiconductor device | |
JP7471267B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP7283107B2 (ja) | 絶縁ゲート型半導体装置及びその製造方法 | |
US8035158B2 (en) | Semiconductor device | |
JP5034315B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
US7649223B2 (en) | Semiconductor device having superjunction structure and method for manufacturing the same | |
US7605441B2 (en) | Semiconductor device | |
US9515176B2 (en) | Silicon carbide bipolar junction transistor including shielding regions | |
US20030040144A1 (en) | Trench DMOS transistor with embedded trench schottky rectifier | |
JP2000114520A (ja) | 電力用半導体装置 | |
US8878237B2 (en) | Active edge structures providing uniform current flow in insulated gate turn-off thyristors | |
JP7029711B2 (ja) | 半導体装置 | |
JPWO2018139556A1 (ja) | 半導体装置 | |
US20200312955A1 (en) | Semiconductor device | |
JP2019096794A (ja) | 半導体装置 | |
JP2006186108A (ja) | 半導体装置 | |
JP2021184499A (ja) | 半導体装置 | |
US7282764B2 (en) | Semiconductor device | |
JP2001257367A (ja) | ショットキーバリアダイオード | |
JP2019102556A (ja) | 半導体装置および半導体装置の製造方法 | |
US11616123B2 (en) | Enhancement on-state power semiconductor device characteristics utilizing new cell geometries | |
US6635926B2 (en) | Field effect transistor with high withstand voltage and low resistance | |
JP4082295B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2009135224A (ja) | 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ | |
JP2023026911A (ja) | 半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040730 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060207 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20060315 |