JP2001257006A - 電池装置及び電池装置を備える産業装置及び移動体 - Google Patents

電池装置及び電池装置を備える産業装置及び移動体

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JP2001257006A JP2000069523A JP2000069523A JP2001257006A JP 2001257006 A JP2001257006 A JP 2001257006A JP 2000069523 A JP2000069523 A JP 2000069523A JP 2000069523 A JP2000069523 A JP 2000069523A JP 2001257006 A JP2001257006 A JP 2001257006A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部からの火災に対して、電池を原因とする被
害の拡大を防ぎ、累焼を防止することにより、電池装置
の安全性を向上させる。 【解決手段】安全弁を備えた1個または複数の電池を収
納した電池収納容器と温度センサと消火装置とを備えた
電池装置において、前記温度センサで電池収納容器外部
の温度を検知し、電池の安全弁が作動する以前に消火装
置を作動させ、電池の周囲を不燃性雰囲気とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、より安全性を高め
た電池装置および電池装置を備える産業設備及び移動体
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気汚染や二酸化炭素の増加等の
環境問題や、エネルギーの有効利用の観点から、電気自
動車や夜間電力貯蔵用に高効率、高出力、高エネルギー
密度、軽量等の特徴を有する高性能電池が要望され、非
水電解液電池やニッケル・水素蓄電池等の新しいタイプ
の高エネルギー密度電池の開発が積極的に進められてい
る。
【0003】非水電解液電池は、高電圧、高エネルギー
密度の特徴から、携帯電話やモバイル用のパーソナルコ
ンピュータ、携帯用のビデオカメラ等に小型の電池が使
用されており、より大型の電池の開発が待たれている。
大型の電池が開発されれば、電気自動車用だけでなく、
船舶や鉄道、スペースシャトル等の移動体への搭載や、
バックアップ電源、夜間電力貯蔵のような定置型の電源
としてもその使用が期待されている。
【0004】非水電解液電池が電気自動車等の移動体や
夜間電力貯蔵等の定置用に使用される場合、単電池だけ
で使用されることは少なく、数個ないし数十個以上が組
み合わされる。しかも、それらは数Ah以上の大容量を
有する大型電池であり、可燃性の非水電解液を有する大
型の非水電解液電池を備えた装置において、周辺で火災
が発生した場合、火災を助長する可能性がある。
【0005】非水電解液電池については、従来から、誤
使用に対する保護機能が設定されている。例えば、過充
電や外部短絡のような過大電流により引き起こされる異
常な温度上昇やガス発生による電池容器の破裂を防ぐた
めに、電気回路にヒューズやPTC抵抗素子を用いて大
電流の放電を防止したり、電池容器内圧を放出するため
の安全弁を用いたりしている。
【0006】また、電池内部での短絡や釘刺し試験にお
けるような電池内での異常な大電流に対しては、シャッ
トダウン機能と呼ばれる、ある特定温度で作動して電池
の放電電流を減少させる作用のある特殊なセパレータが
用いられている。なお、釘刺し試験とは電池工業会指針
「SBAG1101リチウム二次電池の安全性評価基準
ガイドライン」に規定された試験方法であり、電池の破
損による最も厳しい内部短絡を想定したものである。
【0007】このガイドラインには、誤使用や、電池を
安全に使用するために電池に要求される各種試験法が記
載されている。製品となる非水電解液電池は、安全確保
のための各種保護機能が設定され、かつ各種の安全性試
験に合格することが必要である。
【0008】ニッケル・水素蓄電池はニッケル・金属水
素化物電池とも言われるが、正極にニッケル酸化物を、
負極に水素吸蔵合金を使用し、電解液にアルカリ水溶液
を使用した電池である。ニッケル・水素蓄電池は、負極
の水素吸臓合金が活物質である水素を可逆的に吸蔵・放
出することを電気化学的に利用した電池であり、電圧の
平坦性が高く、携帯電話やオーディオビジュアル(AV)
関係の各種モバイル機器に使用されている。また大電流
での放電が可能であり、電動工具や電気自動車の電源と
しても使用されている。電解液が水溶液であるために、
火災に対しては非水電解液電池より安全性が高いと考え
られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】非水電解液電池は、前
述したように何重もの安全対策が取られており、電池を
短絡したり、釘を刺したり、電池を破損させても容易に
発火することがないように構成されている。しかしなが
ら、容量が数十Ahのような大型の非水電解液電池や、
小型の電池でも数十個を組み合わせて使用する場合、電
池装置全体で使用されている非水電解液の総量は、必然
的に多量となり、火災時の安全性に不安を与えることに
なった。
【0010】非水電解液電池は、各種特性を満足させる
ために、非水電解液として、複数の溶媒を混合したもの
が使用されている。使用されている溶媒の一部は可燃性
であり、火災時の外部からの加熱や、電池内部での異常
時に、電池容器の破損を防ぐために、安全弁から放出さ
れることがある。火災発生時に電池から可燃性の蒸気な
いしは液体が放出されると、火災を助長する結果を招く
ことが予想される。
【0011】また、ニッケル・水素蓄電池に使用されて
いる水素吸蔵金属は、高温に加熱されると水素の吸蔵可
能量が減少し、吸蔵した水素を放出するようになる。す
なわち、ニッケル・水素蓄電池も異常な加熱によって温
度が上昇すると、安全弁が作動して水素ガスを外部に放
出するおそれがあり、火災発生時に、水素ガスが放出さ
れると、非水電解液電池の場合と同様に、火災を助長す
る結果を招くことが予想される。
【0012】水素の発生に関しては、従来の鉛電池も同
様である。鉛電池は充電の効率が低く、完全に充電しよ
うとすると、放電量より多い電気量を充電する必要があ
る。このとき過剰の電気量により、電解液の電気分解が
起こり、水素や酸素を発生する。一般に電池容器の空間
部には水素が含まれており、火気を近づけると爆発の可
能性があり、多量の鉛電池を使用する機器や装置の周囲
は火気厳禁になっている。
【0013】電池を原因とする火災が発生した場合の対
策としては、特開平5−31206号にあるように、ナ
トリウム硫黄電池の収納ケースの側壁に通気管を設け、
そこに温度センサーを配したナトリウム硫黄電池におけ
る火災の検出装置や、特開平5−31207号にあるナ
トリウム硫黄電池の収納ケースに粒状消火剤(砂又はセ
ラミック粒子等)と不活性ガスを噴出する噴射ノズルを
備えたナトリウム硫黄電池における消火装置が公知であ
る。
【0014】また、特開平10−247527にあるよ
うに、非水電解液電池の発煙や発火のような異常発熱を
検知して、消火器のような異常発熱低減手段を作動させ
るものや、特開平11−219732のように、消火手
段を備えた装置がある。
【0015】これらはいずれも電池自体が発火や発熱を
起こした場合の対策であって、外部からの火災に対する
ものではなかった。外部からの火災に対しては、シャッ
トダウンセパレータやPTC抵抗素子、ヒューズ等は無
力であり、安全弁が作動すると可燃性の蒸気やガスもし
くは液体を電池外部に放出することになった。
【0016】火災発生時に電池外部に放出された可燃性
の蒸気やガスが引火もしくは誘爆すれば、さらに火災の
被害を広げる結果となる。
【0017】本発明は、外部からの火災に対して、電池
を原因とする被害の拡大を防ぎ、累焼を防止することに
より、電池装置の安全性を向上させることを目的とする
ものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、安全弁を備え
た1個または複数の電池を収納した電池収納容器と温度
センサと消火装置とを備えた電池装置において、前記温
度センサで電池収納容器外部の温度を検知し、電池の安
全弁が作動する以前に消火装置を作動させ、電池の周囲
を不燃性雰囲気とすることを特徴とする。
【0019】さらに本発明は、前記電池装置において、
消火装置が電池収納容器内部に設置されていること、ま
た、消火装置の消化剤放出口が電池収納容器内部に設置
されていることを特徴とする。
【0020】また本発明は、前記電池装置において、温
度センサが、電池の安全弁が作動するよりも低い温度で
溶融する物質、温度による形状変化を利用したものまた
は電気的変化を利用したものであることを特徴とし、電
気的変化を利用した温度センサが、サーミスタ、熱電
対、赤外線センサー、感熱ダイオード、IC温度センサ
ー、感温抵抗体からなる群からえらばれた一つであるこ
とを特徴とする。
【0021】さらに本発明は、前記電池装置において、
消火装置が油・電気火災用の消火器であることを特徴と
し、また、消火装置の消火機能は手動もしくは自動によ
り設定と解除が可能であることを特徴とする。
【0022】また本発明は、これらの電池装置を電力貯
蔵設備や無停電電源装置等の産業装置や、電気自動車、
ハイブリッドタイプ電気自動車、鉄道車輌、軌道車、航
空機、宇宙空間航行機、船舶、潜水航行船等の移動体に
備えさせることにより、より安全性を高めた産業装置及
び移動体を提供するものである。
【0023】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施電池として、非
水電解液電池を例に用いて説明する。ニッケル・水素蓄
電池や鉛電池についても、安全弁より放出されるものが
非水電解液の代わりに、水素ガスになるだけで、得られ
る効果は同様である。
【0024】夜間電力貯蔵用の大型電池や、電気自動車
用の電池には高効率、高出力、高エネルギー密度等の特
徴を有する非水電解液電池が好適である。そして、これ
らの用途には大容量の非水電解液電池が多数集積されて
使用される。このため、外部からの原因で火災が発生す
ると、電解液に含まれる可燃性の溶媒のために延焼の可
能性があるだけでなく、可燃性の蒸気やガスが発生する
と、引火誘爆の可能性もあり、更に被害を拡大しかねな
い。電池装置の外部で火災が発生した場合、速やかに対
応して電池装置の類焼を防止する必要がある。
【0025】本発明の電池装置は、電池もしくは電池群
の安全弁が作動する以前に消火装置の消火機能を作動さ
せ、電池の安全弁作動時以前に、電池周囲を消火剤によ
る不燃性雰囲気にすることにより、電池より放出される
可燃性ガスや蒸気による引火や電解液の可燃性成分によ
って引き起こされる延焼を防止するものである。
【0026】非水電解液電池の安全弁は、誤使用や充電
装置の故障に伴う過充電においては、非水電解液の分解
によるガス発生により、電池の温度とは無関係に作動す
ることもあるが、外部からの加熱に対しては、非水電解
液の沸点を超えた場合に電池の内圧が一定値以上となっ
て作動する。非水電解液の沸点は、電池の種類により異
なるが、一般に100℃以上であり、この温度以上にな
ると電池の内圧が上昇して安全弁が作動するように設定
されている。
【0027】本発明の電池装置においては、消火装置が
電池収納容器内部に設置されて、消火装置から直接電池
収納容器内部に消火剤を放出してもよいし、または、消
火装置は電池収納容器の外部に設置しておき、消火装置
の消化剤放出口を電池収納容器内部に設置しておき、消
火装置の消化剤放出口から電池収納容器内部に消火剤を
放出してもよい。
【0028】消火装置の温度センサーとして、従来か
ら、低温度で溶融する半田のような金属合金や樹脂ある
いは、バイメタルや形状記憶合金のような温度による形
状変化を使用したものあり、機械的な機構により消火装
置を作動させることができる。
【0029】また、サーミスタ、熱電対、赤外線センサ
ー、感熱ダイオード、IC温度センサー、感熱抵抗体等
の電気的変化を利用した温度素子を使用した場合は、論
理回路やマイコン等と組み合わせて、消火装置の作動時
期を最も効果的に最適化することができる。
【0030】電池の安全弁が作動する以前に消火装置を
作動させるためには、消火装置の温度センサーは、電池
に使用する材料が分解したり、沸騰するよりも低い温度
に設定しておく必要がある。また、温度の上昇速度を演
算して、安全弁の作動時間を予測し、その直前に消火装
置を作動させることができる。
【0031】温度センサー付きの消火器の機構について
は、本発明の目的ではないので、詳述をさけるが、特開
昭63−214268や特開平8−150225等に一
例が示されている。
【0032】消火装置は、電気装置に使用するものであ
り、油・電気火災用の消火器が最適である。一般火災用
は水が使用されており、好ましくないが、霧状に消火液
を放出するもののなかには使用できるものもある。
【0033】消火装置の消火機能は手動もしくは自動に
より設定と解除が可能であることが好ましい。これは電
池装置設置時の誤動作を防止するだけでなく、電池装置
を備える移動体や産業装置が別の防火システムにも組み
込まれ、別の防火システムが先に作動したり、外部火災
の消火活動が機能し、類焼のおそれがなくなった場合に
消火機能を解除するためである。
【0034】本発明の電池装置は、外部火災に対する安
全性が高いために、負荷平準化のための夜間電力や、太
陽光発電、風力発電等の発電設備と組み合わせた電力貯
蔵設備や、無停電電源装置の電池装置として使用するこ
とにより、各種産業装置の安全性を向上させることがで
きる。
【0035】外部火災の発生は、定置型の用途だけでな
く、移動体においても起こり得るものである。本発明
は、大型の電池を搭載した電気自動車や、小型の電池を
多数搭載したハイブリッドタイプの電気自動車に適用し
ても安全性の向上が達成できるものである。
【0036】ハイブリッドタイプの電気自動車は、内燃
式のエンジンと電気式のモーターを組み合わせたものが
一般的であるが、燃料電池と非水電解液電池やニッケル
水素蓄電池等の異なる電池を組み合わせたハイブリッド
電池を使用した電気自動車にも適用可能である。
【0037】移動体は、鉄道車両や軌道車であってもよ
いし、航空機や、スペースシャトル、人工衛星のような
宇宙空間航行機、あるいは船舶及び潜水航行船であって
もよい。これら移動体の安全性を向上させることによ
り、大型電池の適用を促進することが可能となる。
【0038】電池の電極構成そのものは本発明の要旨と
は直接関係しないので、詳述をさけるが、非水電解液電
池の正極活物質として、二硫化チタン、リチウムコバル
ト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウム
マンガン複合酸化物、酸化バナジウム、硫化モリブデ
ン、酸化モリブデン等、あるいはこれらの混合物を使用
することができる。また負極活物質としては、リチウム
金属、リチウム合金、リチウムイオンを吸臓、放出可能
な炭素や酸化物、窒化物、硫化物等が使用できる。
【0039】更に電解液としては、非プロトン性の有機
溶媒に電解質となる金属塩を溶解させたものが使用され
る。リチウム塩としては、LiClO4、LiPF6、L
iBF4、LiAsF6、LiCF3SO3等を、有機溶媒
としてとしては、プロピレンカーボネート、エチレンカ
ーボネート、1,2−ジメトキシエタン、γ−ブチロラ
クトン、スルホン、スルホラン、ジオキソラン、2−メ
チルテトラフラン、ジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、エチルメチルカーボネート等が例示され
る。
【0040】ニッケル・水素蓄電池の負極としては各種
組成の水素吸蔵合金が開発されている。基本的な組成は
LaNi5で示されるものであるが、Laをミッシュメ
タルで置き換えたり、Niの一部をCo、Mn、Al等
で置換したものが使用されている。また、ラーベス相と
いわれるTiMn2やZrMn2等の組成も検討が進めら
れている。
【0041】
【実施例】つぎに、本発明の公的な実施例を、図面を参
照して説明する。
【0042】[実施例1]図1に、円筒形非水電解液電
池の構成例を示す。1は電池ケース、2は負極端子、3
は正極端子、4は負極板、5はセパレータ、6は正極
板、7は正極リード、8は安全弁である。負極リードは
表示が省略されている。
【0043】負極板4と正極板6とはセパレータ5で分
離された状態で渦巻き状に巻回されて、電池ケース1に
収納されている。なお、この図では電解液の記載は省略
されているが、セパレータ5、負極板4および正極板6
に含浸された状態で使用されている。
【0044】安全弁8は薄い金属膜であり、電池容器の
内部が高圧力になると破れて、内部の圧力を放出する。
本実施例では電池表面温度が150℃となり、電池内圧
が上昇した場合に安全弁が作動するよう設定されてい
る。安全弁が作動する時の電池の内圧は、非水電解液の
種類や電池の大きさによって異なる値が設定されるが、
高すぎると内圧放出時の衝撃が大きくなり、低すぎると
容易に作動するようになる。安全弁は、非水電解液の温
度が沸点を超えて電池内部が高圧になった場合に作動す
るもので、一般に電解液の沸点以上の温度で作動するよ
うに設定される。
【0045】この円筒形電池は、底面直径が52mm、
高さが200mm、質量は約900g、平均電圧は3.
6V、公称容量は30Ahである。円筒形以外にも角形
や扁平円筒形等の非水電解液電池があるが、本質的に類
似の構成である。
【0046】図2は本発明の電池装置の構成例を示す模
式図である。図2において、21は非水電解液電池、2
2は消火器、23は筐体、24は温度センサー部であ
る。消火器22としては、非水電解系電池とほぼ同寸法
の油・電気火災用の温度センサー付き炭酸ガス式粉末消
火器を使用した。
【0047】29個の非水電解液電池21と1個の消火
器22は、横6列、縦5列に配列して同一筐体23に収
納され、電圧104V、容量30Ahの電池群を構成し
ている。
【0048】消火器22に設けられた温度センサー部2
4で、火災の場合に筐体外部の温度を検出して、非水電
解液電池21の安全弁が作動する前に、筐体23の内部
に二酸化炭素ガスと炭酸水素ナトリウムを主成分とする
粉末を消火剤放出口25より放出する。消火剤放出口2
5が筐体23内にあれば、消火器本体は必ずしも筐体内
に収納しなくても良い。
【0049】本実施例では、センサーの温度検出感度は
130℃に設定されている。このあと、非水電解液電池
の安全弁が作動して、可燃性の溶媒を放出しても、筐体
内部は二酸化炭素の不活性雰囲気で充満しており、類焼
の可能性は大きく低下する。たとえ溶媒の一部に着火し
たとしても、電池の周囲には炭酸水素ナトリウムの粉末
があり、燃焼は継続しない。
【0050】炭酸水素ナトリウムは高温に加熱される
と、吸熱して、二酸化炭素と水蒸気を発生し、筐体内の
温度を下げると共に不活性雰囲気に保ち、燃焼を終了さ
せる。筐体23は完全気密ではないが、筐体内部の不活
性雰囲気を少なくとも30分以上は保つように、設計さ
れている。
【0051】電池の周囲が不活性雰囲気に囲まれている
ために、電池から可燃性の蒸気やガス、液体が放出され
ても、引火や誘爆、引いては類焼等の危険性を大きく改
善するものである。電池の種類は非水電解液電池のみな
らず、水素を放出する可能性のあるニッケル・水素蓄電
池にも効果がある。従来の鉛電池に適用しても効果が期
待できるのは当然である。
【0052】[実施例2]本発明産業装置の例として、
図3に電池装置を内蔵した無停電電源装置の構成例を示
す。図3において、31は無停電電源装置の本体で、非
水電解液電池を使用した電池装置部32、充電器ユニッ
ト部33、インバータユニット部34、電源の切り替え
ユニット部35から構成されている。
【0053】電池装置部32には容量7Ahの非水電解
液電池29個と小型の消火装置1個が収納されている。
消火装置は充電ユニット部33内に組み込まれた温度セ
ンサーとコントローラーの指示により、非水電解液電池
の安全弁が作動する以前に、消火装置が作動するよう設
定されている。
【0054】消火装置は二酸化炭素の圧力で炭酸水素ナ
トリウムの粉末を放出するものである。放出される粉末
は電池装置部32内に充満するが、無停電電源装置31
の内部にも一部が放出されるように構成しても良い。
【0055】本発明を適用した無停電電源装置31は5
KVAの出力を10分間出力する能力を有しており、火
災に対する安全性が高いために高エネルギー密度を有す
る非水電解液電池の使用が可能であり、鉛電池を使用し
た場合と比較すると、重量、容積ともに約半分となっ
た。
【0056】
【発明の効果】本発明は、火災発生時に可燃性蒸気やガ
ス、可燃性液体による引火や誘爆、類焼を効果的に防止
することを目的とするもので、本発明にかかる電池装置
は、特に多数の電池や大型電池を使用した電池装置の安
全性を向上させる。
【0057】本発明は、電池を使用するその他の電力貯
蔵設備を含む産業装置に適用可能であり、また各種移動
体に適用しても同様の効果が得られる。
【0058】特に、高効率、高出力、高エネルギー密度
等の点で、実用化への期待が大きい非水電解液電池やニ
ッケル・水素蓄電池の安全性を高め、ひいては性能及び
安全性に優れた電力貯蔵設備や無停電電源装置等の産業
装置、電気自動車や宇宙空間航行機、潜水航行船等の移
動体の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒形非水電解液電池の構成を示す図。
【図2】本発明電池装置の構成例を示す模式図。
【図3】本発明産業装置の構成例を示す模式図。
【符号の説明】 1 電池ケース 2 負極端子 3 正極端子 4 負極板 5 セパレータ 6 正極板 7 正極リード 8 安全弁 21 非水電解液電池 22 温度センサー付き消火器 23 筐体 31 無停電電源装置本体 32 電池装置部 33 充電器ユニット部 34 インバータユニット部 35 電源の切り替えユニット部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安全弁を備えた1個または複数の電池を
    収納した電池収納容器と温度センサと消火装置とを備え
    た電池装置において、前記温度センサで電池収納容器外
    部の温度を検知し、電池の安全弁が作動する以前に消火
    装置を作動させ、電池の周囲を不燃性雰囲気とすること
    を特徴とする電池装置。
  2. 【請求項2】 消火装置が電池収納容器内部に設置され
    ていることを特徴とする請求項1記載の電池装置。
  3. 【請求項3】 消火装置の消化剤放出口が電池収納容器
    内部に設置されていることを特徴とする請求項1記載の
    電池装置。
  4. 【請求項4】 温度センサが、電池の安全弁が作動する
    よりも低い温度で溶融する物質、温度による形状変化を
    利用したものまたは電気的変化を利用したものであるこ
    とを特徴とする、請求項1〜3記載の電池装置。
  5. 【請求項5】 電気的変化を利用した温度センサが、サ
    ーミスタ、熱電対、赤外線センサー、感熱ダイオード、
    IC温度センサー、感温抵抗体からなる群からえらばれ
    た一つであることを特徴とする、請求項4記載の電池装
    置。
  6. 【請求項6】 消火装置が油・電気火災用の消火器であ
    ることを特徴とする請求項1〜5記載の電池装置。
  7. 【請求項7】 消火装置の消火機能は手動もしくは自動
    により設定と解除が可能であることを特徴とする請求項
    1〜6記載の電池装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の電池装置を備えたこ
    とを特徴とする産業装置。
  9. 【請求項9】 産業装置が電力貯蔵用設備であることを
    特徴とする請求項8記載の産業装置。
  10. 【請求項10】 産業装置が無停電電源装置であること
    を特徴とする請求項8記載の産業装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7記載の電池装置を備えた
    ことを特徴とする移動体。
  12. 【請求項12】 移動体が電気自動車またはハイブリッ
    ドタイプ電気自動車であることを特徴とする請求項11
    記載の移動体。
  13. 【請求項13】 移動体が鉄道車両または軌道車である
    ことを特徴とする請求項11記載の移動体。
  14. 【請求項14】 移動体が航空機または宇宙空間航行機
    であることを特徴とする請求項11記載の移動体。
  15. 【請求項15】 移動体が船舶または潜水航行船である
    ことを特徴とする請求項11記載の移動体。
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