JP2001253988A - 着色樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
着色樹脂組成物及びその成形品Info
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- JP2001253988A JP2001253988A JP2000068055A JP2000068055A JP2001253988A JP 2001253988 A JP2001253988 A JP 2001253988A JP 2000068055 A JP2000068055 A JP 2000068055A JP 2000068055 A JP2000068055 A JP 2000068055A JP 2001253988 A JP2001253988 A JP 2001253988A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】顔料の高分散とプレートアウト抑制を満たした
成形品を得ること。 【解決手段】スチレン系樹脂と顔料と脂肪酸アミドと特
定量の金属石鹸とを含む着色樹脂組成物を用いること。
成形品を得ること。 【解決手段】スチレン系樹脂と顔料と脂肪酸アミドと特
定量の金属石鹸とを含む着色樹脂組成物を用いること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料の高分散性を
有し、かつ成形品表面への滲出もしくは成形機内部にお
ける溶融樹脂と成形機内側との界面への滲出を防止す
る、いわゆる耐プレートアウト性に優れた着色樹脂組成
物(マスターバッチ)及びその成形品に関する。
有し、かつ成形品表面への滲出もしくは成形機内部にお
ける溶融樹脂と成形機内側との界面への滲出を防止す
る、いわゆる耐プレートアウト性に優れた着色樹脂組成
物(マスターバッチ)及びその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】成形加工時の熱履歴による顔料の変色を
避けるため、熱可塑性樹脂の着色の際に無機顔料やカー
ボンブラックが用いられることが多い。しかし、これら
の顔料は有機顔料よりも隠蔽性は優れているものの着色
力は劣る場合が多く、例えばスチレン系樹脂、特に樹脂
自体が黄色であるABS樹脂等を用いて所望する着色樹
脂組成物を得るためには、多量の顔料を添加する必要が
あった。
避けるため、熱可塑性樹脂の着色の際に無機顔料やカー
ボンブラックが用いられることが多い。しかし、これら
の顔料は有機顔料よりも隠蔽性は優れているものの着色
力は劣る場合が多く、例えばスチレン系樹脂、特に樹脂
自体が黄色であるABS樹脂等を用いて所望する着色樹
脂組成物を得るためには、多量の顔料を添加する必要が
あった。
【0003】従来、着色樹脂組成物中への顔料の均一分
散のために金属石鹸や炭化水素系ワックス類、脂肪酸エ
ステル等の分散剤や加工助剤が用いられている。しか
し、多量の顔料を均一に分散させるためにはこれらの分
散剤の添加も多量になり、その結果得られた着色樹脂組
成物を押出成形等の方法にて成形すると、成形機内部の
シリンダ内側やダイリップ内側等に滲出ぶつが発生し、
成形品表面に粉状又は液状の滲出ぶつや傷等の外観上の
欠陥の発生原因となるおそれがあった。これらの現象は
いわゆるプレートアウトと呼ばれ、ロングラン成形や外
観の良好な成形品の成形の妨げとなっていた。
散のために金属石鹸や炭化水素系ワックス類、脂肪酸エ
ステル等の分散剤や加工助剤が用いられている。しか
し、多量の顔料を均一に分散させるためにはこれらの分
散剤の添加も多量になり、その結果得られた着色樹脂組
成物を押出成形等の方法にて成形すると、成形機内部の
シリンダ内側やダイリップ内側等に滲出ぶつが発生し、
成形品表面に粉状又は液状の滲出ぶつや傷等の外観上の
欠陥の発生原因となるおそれがあった。これらの現象は
いわゆるプレートアウトと呼ばれ、ロングラン成形や外
観の良好な成形品の成形の妨げとなっていた。
【0004】樹脂成形品にとって外観不良は致命的であ
り、たとえ機械物性等が良好であっても不具合品として
処理されてしまうため、プレートアウトを低減させる手
段として連続成形時間を短くしたり成形機内部の洗浄回
数の頻度を増やしたり、成形品上の滲出ぶつを拭き取る
等の後加工が挙げられるが、作業効率の低下や不具合品
の増加等の原因となり、ひいては成形品の価格上昇を招
いていた。
り、たとえ機械物性等が良好であっても不具合品として
処理されてしまうため、プレートアウトを低減させる手
段として連続成形時間を短くしたり成形機内部の洗浄回
数の頻度を増やしたり、成形品上の滲出ぶつを拭き取る
等の後加工が挙げられるが、作業効率の低下や不具合品
の増加等の原因となり、ひいては成形品の価格上昇を招
いていた。
【0005】更に、最近の成形品のコストダウン化に伴
い、着色樹脂組成物中の顔料濃度により一層の高濃度化
が要求されており、顔料の高分散化とプレートアウトの
解決が課題となっていた。
い、着色樹脂組成物中の顔料濃度により一層の高濃度化
が要求されており、顔料の高分散化とプレートアウトの
解決が課題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
機内部に滲出ぶつが発生せず、かつ外観の良好な成形品
を提供できる着色樹脂組成物を得ることにある。
機内部に滲出ぶつが発生せず、かつ外観の良好な成形品
を提供できる着色樹脂組成物を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
スチレン系樹脂と顔料と脂肪酸アミドと金属石鹸とを含
む着色樹脂組成物であって、金属石鹸が顔料に対して
0.0001〜5重量%かつ金属石鹸と脂肪酸アミドと
の重量比が10〜50/90〜50であることを特徴と
する着色樹脂組成物である。
スチレン系樹脂と顔料と脂肪酸アミドと金属石鹸とを含
む着色樹脂組成物であって、金属石鹸が顔料に対して
0.0001〜5重量%かつ金属石鹸と脂肪酸アミドと
の重量比が10〜50/90〜50であることを特徴と
する着色樹脂組成物である。
【0008】第2の発明は、脂肪酸アミドがエチレンビ
スステアリン酸アミドであり、顔料に対して0.000
1〜15重量%である第1の発明に記載の着色樹脂組成
物である。
スステアリン酸アミドであり、顔料に対して0.000
1〜15重量%である第1の発明に記載の着色樹脂組成
物である。
【0009】第3の発明は、金属石鹸がステアリン酸リ
チウム又はステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種
以上の金属石鹸である第1又は第2の発明に記載の着色
樹脂組成物である。
チウム又はステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種
以上の金属石鹸である第1又は第2の発明に記載の着色
樹脂組成物である。
【0010】第4の発明は、顔料が無機顔料又はカ−ボ
ンブラックである第1乃至第3の発明いずれかに記載の
着色樹脂組成物である。
ンブラックである第1乃至第3の発明いずれかに記載の
着色樹脂組成物である。
【0011】第5の発明は、スチレン系樹脂がABS樹
脂、AAS樹脂、AES樹脂から選ばれる1種以上の樹
脂である第1乃至第4の発明いずれかに記載の着色樹脂
組成物である。
脂、AAS樹脂、AES樹脂から選ばれる1種以上の樹
脂である第1乃至第4の発明いずれかに記載の着色樹脂
組成物である。
【0012】第6の発明は、第1乃至第5の発明いずれ
かに記載の着色樹脂組成物を用いてなる成形品である。
かに記載の着色樹脂組成物を用いてなる成形品である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の着色樹脂組成物に分散剤
として用いられる脂肪酸アミドとしては、ステアリン酸
アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の第一ア
ミド類、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステア
リルエルカ酸アミド等の第二アミド類、又はN,N’−
メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレン
ビスステアリン酸アミド等のビスアミド類等が挙げられ
るが、工業原料として市販されている脂肪酸アミドとし
てはN,N’−エチレンビスステアリン酸アミドが特に
好適である。
として用いられる脂肪酸アミドとしては、ステアリン酸
アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の第一ア
ミド類、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステア
リルエルカ酸アミド等の第二アミド類、又はN,N’−
メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレン
ビスステアリン酸アミド等のビスアミド類等が挙げられ
るが、工業原料として市販されている脂肪酸アミドとし
てはN,N’−エチレンビスステアリン酸アミドが特に
好適である。
【0014】脂肪酸アミドは、着色樹脂組成物中の顔料
に対し0.0001〜15重量%であることが好まし
い。
に対し0.0001〜15重量%であることが好まし
い。
【0015】脂肪酸アミドが添加された着色樹脂組成物
は耐プレートアウト特性を有するが、着色樹脂組成物の
材料により顔料の分散性があまり良好ではない場合があ
る。しかし、この問題は、特定量の金属石鹸を添加する
ことによって解決される。
は耐プレートアウト特性を有するが、着色樹脂組成物の
材料により顔料の分散性があまり良好ではない場合があ
る。しかし、この問題は、特定量の金属石鹸を添加する
ことによって解決される。
【0016】本発明で用いられる金属石鹸は、炭素数1
2〜22の飽和脂肪酸の金属塩である。飽和脂肪酸とし
てはラウリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステ
アリン酸、ベヘン酸、グリセライド等が挙げられるが、
特にステアリン酸が好適である。また、金属としては主
にカルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム
等が挙げられるが、特にリチウム、マグネシウムが好適
である。これらは1種、又は2種以上の併用ができる。
2〜22の飽和脂肪酸の金属塩である。飽和脂肪酸とし
てはラウリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステ
アリン酸、ベヘン酸、グリセライド等が挙げられるが、
特にステアリン酸が好適である。また、金属としては主
にカルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム
等が挙げられるが、特にリチウム、マグネシウムが好適
である。これらは1種、又は2種以上の併用ができる。
【0017】金属石鹸を着色樹脂組成物中に添加する
と、プレートアウトが生じることは従来から知られてい
る。しかし、前記脂肪酸アミドと共に特定量の金属石鹸
を添加するとプレートアウト現象が生ずることなく前記
脂肪酸アミドだけのときよりも着色樹脂組成物中の顔料
分散性が良好になり、加工性が著しく向上する。
と、プレートアウトが生じることは従来から知られてい
る。しかし、前記脂肪酸アミドと共に特定量の金属石鹸
を添加するとプレートアウト現象が生ずることなく前記
脂肪酸アミドだけのときよりも着色樹脂組成物中の顔料
分散性が良好になり、加工性が著しく向上する。
【0018】金属石鹸は、着色樹脂組成物中の顔料に対
し0.0001〜5重量%含有させる。0.0001重
量%未満では顔料分散効果が期待できず、また、5重量
%を超えるとプレートアウトを生じるおそれがある。更
に、金属石鹸と脂肪酸アミドの重量比は10〜50/9
0〜50である。特に20〜35/80〜65の範囲が
好適である。この範囲以外ではプレートアウト抑制や顔
料の分散効果が期待できない。
し0.0001〜5重量%含有させる。0.0001重
量%未満では顔料分散効果が期待できず、また、5重量
%を超えるとプレートアウトを生じるおそれがある。更
に、金属石鹸と脂肪酸アミドの重量比は10〜50/9
0〜50である。特に20〜35/80〜65の範囲が
好適である。この範囲以外ではプレートアウト抑制や顔
料の分散効果が期待できない。
【0019】本発明で用いられる顔料としては、従来公
知の顔料が使用され、例えば、アゾ系、フタロシアニン
系、アニリンブラック系、インジゴ系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、イソインドリノン系等が有機顔料
や、酸化チタン、硫化亜鉛群青、紺青、クロムとアンチ
モン又はニッケルとアンチモンを含有したチタンイエロ
ー、弁柄や鉄黒等の無機顔料やカーボンブラック等が挙
げられる。特に本発明では、比較的着色力が低いため、
着色に多量の顔料を必要とする無機顔料を用いた場合に
著しい効果を奏する。これらの顔料は、所望する成形品
の色に応じて種類、含有量を適当に変更して用いられ
る。
知の顔料が使用され、例えば、アゾ系、フタロシアニン
系、アニリンブラック系、インジゴ系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、イソインドリノン系等が有機顔料
や、酸化チタン、硫化亜鉛群青、紺青、クロムとアンチ
モン又はニッケルとアンチモンを含有したチタンイエロ
ー、弁柄や鉄黒等の無機顔料やカーボンブラック等が挙
げられる。特に本発明では、比較的着色力が低いため、
着色に多量の顔料を必要とする無機顔料を用いた場合に
著しい効果を奏する。これらの顔料は、所望する成形品
の色に応じて種類、含有量を適当に変更して用いられ
る。
【0020】本発明で用いられるスチレン系樹脂として
は、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、A
AS(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン)樹
脂、あるいはAES(アクリロニトリル−(エチレン−
プロピレンゴム)−スチレン)樹脂等が挙げられるが、
ワックスは用いられない。
は、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂、ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、A
AS(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン)樹
脂、あるいはAES(アクリロニトリル−(エチレン−
プロピレンゴム)−スチレン)樹脂等が挙げられるが、
ワックスは用いられない。
【0021】スチレン系樹脂は、アクリロニトリルとス
チレンを90〜50/10〜50の重量比の範囲で重合
した共重合体に、ABS樹脂であればポリブタジエン
や、スチレンとブタジエンの共重合体、あるいはブタジ
エンとアクリロニリルの共重合体を、AAS樹脂であれ
ばアクリルゴムを、AES樹脂であればエチレン−プロ
ピレンゴム等を任意の割合で含有することができる。
チレンを90〜50/10〜50の重量比の範囲で重合
した共重合体に、ABS樹脂であればポリブタジエン
や、スチレンとブタジエンの共重合体、あるいはブタジ
エンとアクリロニリルの共重合体を、AAS樹脂であれ
ばアクリルゴムを、AES樹脂であればエチレン−プロ
ピレンゴム等を任意の割合で含有することができる。
【0022】尚、本発明において「樹脂」の語はJIS
K7210に準拠したMI測定が可能であるものを示
し、「ワックス」の語は不可能であるものを示す。
K7210に準拠したMI測定が可能であるものを示
し、「ワックス」の語は不可能であるものを示す。
【0023】スチレン系樹脂は、着色樹脂組成物中に1
5〜99.99重量%の範囲で含有されることが好まし
い。この範囲外では成形品の着色、物性のうちいずれか
の性質が不良になるおそれがあり、良好な着色樹脂組成
物が得られない。
5〜99.99重量%の範囲で含有されることが好まし
い。この範囲外では成形品の着色、物性のうちいずれか
の性質が不良になるおそれがあり、良好な着色樹脂組成
物が得られない。
【0024】すなわち、本発明の着色樹脂組成物は、顔
料と脂肪酸アミドと特定量の金属石鹸とを予め混合した
ものと、スチレン系樹脂とを混練機に投入し、溶融混練
後、パウダー状、ビーズ状、ペレット状等に成形される
ことによって得られる。
料と脂肪酸アミドと特定量の金属石鹸とを予め混合した
ものと、スチレン系樹脂とを混練機に投入し、溶融混練
後、パウダー状、ビーズ状、ペレット状等に成形される
ことによって得られる。
【0025】混練機としてはバンバリミキサーのような
回分式混練機、二軸混練機、ロータ型二軸混練機が使用
できるが、特に限定されない。混練温度は用いる材料に
もよるが、150〜280℃が望ましい。150℃未満
では機械的負荷が大で加工が困難であり、280℃を著
しく超えると材料が分解するおそれがあるため好ましく
ない。
回分式混練機、二軸混練機、ロータ型二軸混練機が使用
できるが、特に限定されない。混練温度は用いる材料に
もよるが、150〜280℃が望ましい。150℃未満
では機械的負荷が大で加工が困難であり、280℃を著
しく超えると材料が分解するおそれがあるため好ましく
ない。
【0026】本発明の着色樹脂組成物は、顔料を高濃度
に含有し成形時に希釈樹脂(未着色の熱可塑性樹脂)で
希釈して成形に供されるマスターバッチである。希釈樹
脂は、着色樹脂組成物の製造に用いられたスチレン系樹
脂と相溶性の良い樹脂であれば、いかなる樹脂でもよ
い。
に含有し成形時に希釈樹脂(未着色の熱可塑性樹脂)で
希釈して成形に供されるマスターバッチである。希釈樹
脂は、着色樹脂組成物の製造に用いられたスチレン系樹
脂と相溶性の良い樹脂であれば、いかなる樹脂でもよ
い。
【0027】成形品における着色樹脂組成物と希釈樹脂
の比率は1〜30/99〜70が好ましい。この範囲外
では成形品の着色、物性のうちいずれかの性質が不良に
なるおそれがある。成形品としては家電製品等に用いら
れる各種合成樹脂製品等が挙げられる。
の比率は1〜30/99〜70が好ましい。この範囲外
では成形品の着色、物性のうちいずれかの性質が不良に
なるおそれがある。成形品としては家電製品等に用いら
れる各種合成樹脂製品等が挙げられる。
【0028】着色樹脂組成物及び成形品には、必要に応
じて、上記成分以外に耐プレートアウト効果を阻害しな
い範囲で、樹脂の変色防止や機械物性の保持等のために
フェノール系やリン系、硫黄系等の酸化防止剤や、特異
な意匠を得るためにタルクやアルミ粒子等の顔料、分散
剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等公知の添加剤を含むこ
とも可能であり、これらを2種類以上併用してもよい。
じて、上記成分以外に耐プレートアウト効果を阻害しな
い範囲で、樹脂の変色防止や機械物性の保持等のために
フェノール系やリン系、硫黄系等の酸化防止剤や、特異
な意匠を得るためにタルクやアルミ粒子等の顔料、分散
剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等公知の添加剤を含むこ
とも可能であり、これらを2種類以上併用してもよい。
【0029】特に、炭化水素系ワックスや脂肪酸アミド
以外の脂肪酸エステルは、プレートアウト促進のおそれ
があるため3重量%未満、特に1重量%以下の添加量で
あることが好ましい。
以外の脂肪酸エステルは、プレートアウト促進のおそれ
があるため3重量%未満、特に1重量%以下の添加量で
あることが好ましい。
【0030】
【実施例】本発明を更に詳しく説明する為に、以下に実
施例と比較例を挙げるが、本発明はこれによって限定さ
れるものではない。尚、表中の数字は重量%を示す。
施例と比較例を挙げるが、本発明はこれによって限定さ
れるものではない。尚、表中の数字は重量%を示す。
【0031】(実施例1〜5)表1に記載の組成のもの
を2軸押出加工機に投入し、設定温度230℃で溶融混
練して着色樹脂組成物を作製した。
を2軸押出加工機に投入し、設定温度230℃で溶融混
練して着色樹脂組成物を作製した。
【0032】次に、上記着色樹脂組成物50重量%と希
釈樹脂としてABS樹脂50重量%とからなる混合物を
Tダイシート押出成形機に投入し、フルフライトスクリ
ュ−φ30mm(L/D=20)、設定温度230℃で、幅1.
5cm、長さ30cm、厚さ1mmのTダイシートを作製し
た。尚、このTダイシートの組成は着色樹脂組成物の含
量が過多であるプレートアウト促進試験用のものであ
り、通常の成形品作製時よりも短い時間でプレートアウ
ト物の発生が確認できる。このTダイシート上のプレー
トアウト物及びTダイシート押出成形機のダイスヘッド
内側のプレートアウト物と、Tダイシート中の顔料の分
散性を目視により観察し以下のように評価した。結果を
表1に示す。
釈樹脂としてABS樹脂50重量%とからなる混合物を
Tダイシート押出成形機に投入し、フルフライトスクリ
ュ−φ30mm(L/D=20)、設定温度230℃で、幅1.
5cm、長さ30cm、厚さ1mmのTダイシートを作製し
た。尚、このTダイシートの組成は着色樹脂組成物の含
量が過多であるプレートアウト促進試験用のものであ
り、通常の成形品作製時よりも短い時間でプレートアウ
ト物の発生が確認できる。このTダイシート上のプレー
トアウト物及びTダイシート押出成形機のダイスヘッド
内側のプレートアウト物と、Tダイシート中の顔料の分
散性を目視により観察し以下のように評価した。結果を
表1に示す。
【0033】(耐プレートアウト評価基準) ◎:プレートアウトは全く認められない。 ○:プレートアウトが僅かに認められるが、実用上の支
障はない程度。 ×:プレートアウトが認められる。 (Tダイシート中の顔料の分散性評価基準) ◎:ブツは全く認められない。 ○:ブツが僅かに認められるが、実用上の支障はない程
度。 ×:ブツが認められる。
障はない程度。 ×:プレートアウトが認められる。 (Tダイシート中の顔料の分散性評価基準) ◎:ブツは全く認められない。 ○:ブツが僅かに認められるが、実用上の支障はない程
度。 ×:ブツが認められる。
【0034】
【表1】
【0035】(比較例1〜5)表2に記載の組成のもの
を実施例1と同様に2軸押出加工機にて溶融混練して着
色樹脂組成物を作製し、実施例1と同様にTダイシート
を作製、評価し、結果を表2に示す。
を実施例1と同様に2軸押出加工機にて溶融混練して着
色樹脂組成物を作製し、実施例1と同様にTダイシート
を作製、評価し、結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明の、スチレン系樹脂と顔料と脂肪
酸アミドと特定量の金属石鹸とを含む着色樹脂組成物を
用いることにより、顔料の高分散化かつ成形品製造時の
プレートアウト抑制が可能となった。
酸アミドと特定量の金属石鹸とを含む着色樹脂組成物を
用いることにより、顔料の高分散化かつ成形品製造時の
プレートアウト抑制が可能となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 55/02 C08L 55/02
Claims (6)
- 【請求項1】スチレン系樹脂と顔料と脂肪酸アミドと金
属石鹸とを含む着色樹脂組成物であって、金属石鹸が顔
料に対して0.0001〜5重量%かつ金属石鹸と脂肪
酸アミドとの重量比が10〜50/90〜50であるこ
とを特徴とする着色樹脂組成物。 - 【請求項2】脂肪酸アミドがエチレンビスステアリン酸
アミドであり、顔料に対して0.0001〜15重量%
である請求項1に記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項3】金属石鹸がステアリン酸リチウム又はステ
アリン酸マグネシウムから選ばれる1種以上の金属石鹸
である請求項1又は2に記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項4】顔料が無機顔料又はカ−ボンブラックであ
る請求項1乃至請求項3いずれか記載の着色樹脂組成
物。 - 【請求項5】スチレン系樹脂がABS樹脂、AAS樹
脂、AES樹脂から選ばれる1種以上の樹脂である請求
項1乃至請求項4いずれか記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項6】請求項1乃至請求項5いずれか記載の着色
樹脂組成物を用いてなる成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000068055A JP2001253988A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 着色樹脂組成物及びその成形品 |
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---|---|---|---|
JP2000068055A JP2001253988A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 着色樹脂組成物及びその成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001253988A true JP2001253988A (ja) | 2001-09-18 |
Family
ID=18587163
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000068055A Pending JP2001253988A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 着色樹脂組成物及びその成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001253988A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062315A1 (en) * | 2002-01-23 | 2003-07-31 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | Pigmentable binder composition |
CN102516699A (zh) * | 2011-12-07 | 2012-06-27 | 广州合成材料研究院有限公司 | Abs耐候抗老化功能母料 |
CN108329648A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-07-27 | 合肥永健工贸有限公司 | 一种abs耐候色母 |
-
2000
- 2000-03-13 JP JP2000068055A patent/JP2001253988A/ja active Pending
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