JP2001253865A - 3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造法 - Google Patents

3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造法

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JP2001253865A
JP2001253865A JP2000068512A JP2000068512A JP2001253865A JP 2001253865 A JP2001253865 A JP 2001253865A JP 2000068512 A JP2000068512 A JP 2000068512A JP 2000068512 A JP2000068512 A JP 2000068512A JP 2001253865 A JP2001253865 A JP 2001253865A
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Japan
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dimethoxybenzenethiol
zinc
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Toshifumi Katagiri
敏文 片桐
Yukio Iida
幸生 飯田
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の医薬、農薬および機能材料等の製造中
間体として有用な3,4−ジメトキシベンゼンチオール
を工業的に安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 下記式(1); で表される3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロ
リドを鉱酸の存在下に、亜鉛または錫を用いて還元する
に際し、鉛化合物を添加して還元することを特徴とする
下記式(2); で表される3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3,4−ジメトキシベ
ンゼンチオールの製造法に関する。さらに詳しくは、種
々の医薬、農薬および機能材料等の製造中間体として有
用な3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】3,4−ジメトキシベンゼンチオールを
製造する方法としては、(1)3,4−ジメトキシベン
ゼンスルホニルクロリドをリンおよびヨウ素で還元する
方法(Collect.Czech.Chem.Com
mun.46,1808,1981)、(2)3,4−
ジメトキシベンゼンスルホニルクロリドを亜鉛で還元す
る方法(J.Med.Chem.20,1235,19
77)等が知られている。
【0003】しかしながら、(1)の方法は、多量のリ
ン廃水が発生し、また(2)の方法は、3,4−ジメト
キシベンゼンスルホニルクロリドに対して、5.5倍モ
ル(理論量3倍モル)もの多量の亜鉛を使用しなければ
ならない。このように従来の製造方法においては、工業
的に有利な方法とは言い難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、3,4−ジ
メトキシベンゼンチオールを工業的に安価に製造する方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、3,4−ジメトキシベ
ンゼンスルホニルクロリドを鉱酸の存在下に、亜鉛また
は錫を用いて還元するに際し、触媒量の鉛化合物を添加
することにより、高収率で、かつ安価に3,4−ジメト
キシベンゼンチオールが製造できることを見出し本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、下記式(1);
【0007】
【化3】
【0008】で表される3,4−ジメトキシベンゼンス
ルホニルクロリドを鉱酸の存在下に、亜鉛または錫を用
いて還元するに際し、鉛化合物を添加して還元すること
を特徴とする下記式(2);
【0009】
【化4】
【0010】で表される3,4−ジメトキシベンゼンチ
オールの製造法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、3,4−ジメ
トキシベンゼンスルホニルクロリドを鉱酸の存在下に、
亜鉛または錫を用いて還元するに際し、触媒量の鉛化合
物を添加して還元反応を行う点に特徴を有している。
【0012】前記鉛化合物の作用については詳らかでは
ないが、おそらく、鉛化合物の触媒作用により還元反応
が促進される結果、亜鉛または錫の使用量を低減するこ
とができると共に、高収率で3,4−ジメトキシベンゼ
ンチオールが得られるものと推測される。
【0013】本発明に用いられる鉛化合物としては、特
に限定されず、塩化鉛、臭化鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、酢酸
鉛、酸化鉛、金属鉛、ヨウ化鉛、硫化鉛、フッ化鉛およ
びクロム酸鉛等が挙げられる。中でも塩化鉛、臭化鉛、
硝酸鉛、硫酸鉛、酢酸鉛、酸化鉛および金属鉛が好適に
用いられる。これらは、各々単独で用いても良いし、2
種以上を併用して用いても良い。
【0014】前記鉛化合物の使用量は、亜鉛または錫に
対して、0.02〜1重量%、好ましくは0.05〜
0.5重量%、さらに好ましくは0.1〜0.3重量%
である。鉛化合物の使用量が0.02重量%未満の場
合、鉛化合物を使用する効果が得られず、1重量%を越
える場合、使用量に見合う効果が得られず、かえって反
応液の毒性を増すことになり、後処理が困難となるので
好ましくない。
【0015】前記鉛化合物は、予め反応液に添加し、そ
の後、亜鉛または錫を添加してもよいし、予め亜鉛また
は錫と混合して反応液に添加してもよい。また、不純物
として鉛化合物を含有する亜鉛または錫を用いてもよ
い。
【0016】本発明に用いられる3,4−ジメトキシベ
ンゼンスルホニルクロリドは、例えば、クロロ硫酸と
1,2−ジメトキシベンゼンとを反応させる方法(J.
Med.Chem.20,1235,1977)等の公
知の方法により製造することができる。
【0017】本発明に用いられる亜鉛または錫の使用量
は、3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリドに
対して、3〜5倍モル、好ましくは3.5〜4.5倍モ
ルである。亜鉛または錫の使用量が3倍モル未満の場
合、反応が完結しにくく、5倍モルを越える場合、使用
量に見合う効果が得られないばかりか、金属を含む廃液
が多くなる。
【0018】本発明に用いられる鉱酸としては、特に限
定されず、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ化水
素酸および過塩素酸等が挙げられる。中でも、経済的観
点から塩酸が好適に用いられる。鉱酸の使用量は、3,
4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリドに対して、
6〜18倍モル、好ましくは7〜10倍モルである。鉱
酸の使用量が6倍モル未満の場合、反応が遅く反応に長
時間を要し、18倍モルを越える場合、使用量に見合う
効果が得られず、経済的でない。
【0019】前記還元反応に用いられる溶媒としては、
特に限定されず、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノ
クロロベンゼン、ジクロロベンゼンおよびトリクロロベ
ンゼン等の芳香族炭化水素、二塩化エチレン、クロロホ
ルム、テトラクロロエチレンおよび四塩化炭素等のハロ
ゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。中でも、トルエ
ン、キシレンおよびジクロロベンゼンが好適に用いられ
る。前記溶媒の使用量は、特に限定されず、3,4−ジ
メトキシベンゼンスルホニルクロリドに対して、0.5
〜3倍重量、好ましくは1〜2倍重量である。
【0020】反応温度は、通常、0〜100℃、好まし
くは20〜80℃であることが望ましい。反応温度が0
℃未満の場合、反応速度が遅く反応に長時間を要し、1
00℃を越える場合、副反応が起こりやすくなり収率が
低下するおそれがある。反応時間は、反応温度により異
なるが、通常、0.5〜10時間程度である。
【0021】還元反応終了後、反応液を分液して得られ
た有機層から蒸留等の方法により3,4−ジメトキシベ
ンゼンチオールを単離する事ができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳しく本発明を説
明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではな
い。
【0023】実施例1 攪拌機、温度計および冷却器を備えた2L容の四つ口フ
ラスコに3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリ
ド236.7g(1.0モル)、35重量%塩酸826
g(7.9モル)、トルエン400gを仕込み、60℃
で攪拌しながら金属鉛0.6gおよび亜鉛234g
(3.6モル)を添加した。添加後、70℃で1時間反
応させた。
【0024】反応終了後、反応液を分液して有機層を得
た。得られた有機層を減圧蒸留して、沸点131℃/1
330kPaの留分を分取し3,4−ジメトキシベンゼ
ンチオール161.7g(0.95モル)を得た。3,
4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリドに対する収
率は95%であった。
【0025】実施例2 攪拌機、温度計および冷却器を備えた2L容の四つ口フ
ラスコに3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリ
ド236.7g(1.0モル)、35重量%塩酸855
g(8.2モル)、ジクロロベンゼン400gを仕込
み、60℃で攪拌しながら塩化鉛0.3gおよび亜鉛2
62g(4.0モル)を添加した。添加後、70℃で1
時間反応させた。
【0026】反応終了後、反応液を分液して有機層を得
た。得られた有機層を減圧蒸留して、131℃/133
0kPaの留分を分取し3,4−ジメトキシベンゼンチ
オール156.4g(0.92モル)を得た。3,4−
ジメトキシベンゼンスルホニルクロリドに対する収率は
92%であった。
【0027】実施例3 攪拌機、温度計および冷却器を備えた2L容の四つ口フ
ラスコに3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリ
ド236.7g(1.0モル)、35重量%塩酸845
g(8.1モル)、キシレン400gを仕込み、60℃
で攪拌しながら臭化鉛0.5gおよび錫439g(3.
7モル)を添加した。添加後、70℃で1時間反応させ
た。
【0028】反応終了後、反応液を分液して有機層を得
た。得られた有機層を減圧蒸留して、131℃/133
0kPaの留分を分取し3,4−ジメトキシベンゼンチ
オール158.1g(0.93モル)を得た。3,4−
ジメトキシベンゼンスルホニルクロリドに対する収率は
93%であった。
【0029】比較例1 攪拌機、温度計、および冷却器を備えた3L容の四つ口
フラスコに3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロ
リド236.7g(1.0モル)、35重量%塩酸15
43g(14.8モル)、トルエン400gを仕込み、
60℃で攪拌しながら実質的に鉛を含有しない亜鉛36
0g(5.5モル)を添加した。添加後、70℃で1時
間反応させた。
【0030】反応終了後、反応液を分液して有機層を得
た。得られた有機層を減圧蒸留して、131℃/133
0kPaの留分を分取し3,4−ジメトキシベンゼンチ
オール143g(0.84モル)を得た。3,4−ジメ
トキシベンゼンスルホニルクロリドに対する収率は84
%であった。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、3,4−ジメトキシベ
ンゼンチオールを工業的に安価に製造することができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1); 【化1】 で表される3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロ
    リドを鉱酸の存在下に、亜鉛または錫を用いて還元する
    に際し、鉛化合物を添加して還元することを特徴とする
    下記式(2); 【化2】 で表される3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造
    法。
  2. 【請求項2】鉛化合物が、塩化鉛、臭化鉛、硝酸鉛、硫
    酸鉛、酢酸鉛、酸化鉛および金属鉛からなる群より選ば
    れた少なくとも1種である請求項1記載の3,4−ジメ
    トキシベンゼンチオールの製造法。
  3. 【請求項3】鉛化合物の添加量が、亜鉛または錫に対し
    て、0.02〜1重量%である請求項1または2記載の
    3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造法。
  4. 【請求項4】亜鉛または錫の使用量が、3,4−ジメト
    キシベンゼンスルホニルクロリドに対して3〜5倍モル
    である請求項1ないし3いずれか1項記載の3,4−ジ
    メトキシベンゼンチオールの製造法。
JP2000068512A 2000-03-13 2000-03-13 3,4−ジメトキシベンゼンチオールの製造法 Pending JP2001253865A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009040758A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Toyo Kasei Kogyo Co Ltd 2−(4−ビニルアリールスルファニル)テトラヒドロピラン化合物の製造方法、及びその芳香族炭化水素溶液

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009040758A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Toyo Kasei Kogyo Co Ltd 2−(4−ビニルアリールスルファニル)テトラヒドロピラン化合物の製造方法、及びその芳香族炭化水素溶液

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