JP2001253717A - 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法 - Google Patents
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法Info
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- JP2001253717A JP2001253717A JP2000066722A JP2000066722A JP2001253717A JP 2001253717 A JP2001253717 A JP 2001253717A JP 2000066722 A JP2000066722 A JP 2000066722A JP 2000066722 A JP2000066722 A JP 2000066722A JP 2001253717 A JP2001253717 A JP 2001253717A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、分散性及び黒色度に優れた球状の
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることができる鉄−
チタン複合酸化物粒子粉末の製造法に関するものであ
る。 【解決手段】 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法
とは、第一鉄塩水溶液、加水分解性有機チタン化合物及
び乳化剤を含有するエマルジョンを噴霧熱分解溶液とし
て用いて噴霧熱分解法により鉄−チタン複合酸化物粒子
粉末を得る鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法であ
る。
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることができる鉄−
チタン複合酸化物粒子粉末の製造法に関するものであ
る。 【解決手段】 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法
とは、第一鉄塩水溶液、加水分解性有機チタン化合物及
び乳化剤を含有するエマルジョンを噴霧熱分解溶液とし
て用いて噴霧熱分解法により鉄−チタン複合酸化物粒子
粉末を得る鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分散性及び黒色度に優
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることが
できる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法に関する
ものである。
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることが
できる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】黒色の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末
は、黒色顔料として知られており、塗料、印刷インキ、
プラスチック、フィルム及び化粧品等の着色剤として、
多くの用途を持つものであり、その製造法としては、水
熱処理によるイルメナイトの製造法(特開平1−298
028号公報)や加熱焼成によるイルメナイト及びシュ
ードブルッカイトの製造法(特開平3−2276号公
報)等が知られている。
は、黒色顔料として知られており、塗料、印刷インキ、
プラスチック、フィルム及び化粧品等の着色剤として、
多くの用途を持つものであり、その製造法としては、水
熱処理によるイルメナイトの製造法(特開平1−298
028号公報)や加熱焼成によるイルメナイト及びシュ
ードブルッカイトの製造法(特開平3−2276号公
報)等が知られている。
【0003】現在、球状粒子粉末を製造する方法とし
て、噴霧熱分解法が知られている。
て、噴霧熱分解法が知られている。
【0004】噴霧熱分解法とは、原料溶液をノズルや超
音波によって噴霧して微小液滴とし、該微小液滴の溶媒
の蒸発及び熱分解により目的の粒子粉末を得る製造法で
ある。
音波によって噴霧して微小液滴とし、該微小液滴の溶媒
の蒸発及び熱分解により目的の粒子粉末を得る製造法で
ある。
【0005】従来、噴霧熱分解法によってTiO2粉末
を得る場合には、噴霧熱分解溶液のチタン原料としては
TiCl4、TiCl3、TiOSO4、加水分解性有
機チタン化合物及びTi(OH)4又はTiO2を硝酸
や過酸化水素水を用いて錯体化して用いる方法が知られ
ている(特開平11−236607号公報、特開平11
−349330号公報等)。
を得る場合には、噴霧熱分解溶液のチタン原料としては
TiCl4、TiCl3、TiOSO4、加水分解性有
機チタン化合物及びTi(OH)4又はTiO2を硝酸
や過酸化水素水を用いて錯体化して用いる方法が知られ
ている(特開平11−236607号公報、特開平11
−349330号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】分散性及び黒色度に優
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を噴霧熱分解
法によって製造することは現在最も要求されているとこ
ろであるが、未だ得られていない。
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を噴霧熱分解
法によって製造することは現在最も要求されているとこ
ろであるが、未だ得られていない。
【0007】即ち、前記特開平1−298028号公報
や特開平3−2276号公報に記載の方法では、得られ
る鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒子形状は粒状であ
り、分散性が十分とは言い難いものである。
や特開平3−2276号公報に記載の方法では、得られ
る鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒子形状は粒状であ
り、分散性が十分とは言い難いものである。
【0008】また、噴霧熱分解溶液のチタン原料として
TiCl4、TiCl3を用いた場合には、得られた鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末はCl−を不純物として含
んでおり、TiOSO4を用いた場合には、加水分解を
起こしやすく、不安定であるとともに、得られた鉄−チ
タン複合酸化物粒子粉末はSO4 2−を不純物として含
んでおり、不純物の少ない鉄−チタン複合酸化物粒子粉
末を得ることができない。一方、加水分解性の有機チタ
ン化合物をそのまま用いた場合には、加水分解を起こし
て沈殿物を生成するため、ノズルが詰まりやすく、ま
た、均一な組成を有する鉄−チタン複合酸化物粒子粉末
を得ることが困難となる。
TiCl4、TiCl3を用いた場合には、得られた鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末はCl−を不純物として含
んでおり、TiOSO4を用いた場合には、加水分解を
起こしやすく、不安定であるとともに、得られた鉄−チ
タン複合酸化物粒子粉末はSO4 2−を不純物として含
んでおり、不純物の少ない鉄−チタン複合酸化物粒子粉
末を得ることができない。一方、加水分解性の有機チタ
ン化合物をそのまま用いた場合には、加水分解を起こし
て沈殿物を生成するため、ノズルが詰まりやすく、ま
た、均一な組成を有する鉄−チタン複合酸化物粒子粉末
を得ることが困難となる。
【0009】また、前記特開平11−236607号公
報、特開平11−349330号公報に記載の噴霧熱分
解法では、TiO2の出発原料として加水分解性有機チ
タンを一度加水分解し、得られたTiO2を錯体化して
用いており、工業的とは言い難いものである。
報、特開平11−349330号公報に記載の噴霧熱分
解法では、TiO2の出発原料として加水分解性有機チ
タンを一度加水分解し、得られたTiO2を錯体化して
用いており、工業的とは言い難いものである。
【0010】そこで、本発明は、分散性及び黒色度に優
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を噴霧熱分解
法によって工業的に製造することを技術的課題とする。
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を噴霧熱分解
法によって工業的に製造することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。
りの本発明によって達成できる。
【0012】即ち、本発明は、第一鉄塩水溶液、加水分
解性有機チタン化合物及び乳化剤を含有するエマルジョ
ンを噴霧熱分解溶液として用いて噴霧熱分解法により鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることを特徴とする鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法である。
解性有機チタン化合物及び乳化剤を含有するエマルジョ
ンを噴霧熱分解溶液として用いて噴霧熱分解法により鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることを特徴とする鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法である。
【0013】本発明の構成を詳述すれば、次の通りであ
る。
る。
【0014】本発明に用いる噴霧熱分解溶液は、第一鉄
塩水溶液、加水分解性有機チタン化合物及び乳化剤を含
有するエマルジョンを用いる。
塩水溶液、加水分解性有機チタン化合物及び乳化剤を含
有するエマルジョンを用いる。
【0015】第一鉄塩水溶液としては、硝酸第一鉄水溶
液、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を用いるこ
とができるが、得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末
の純度を考慮した場合、硝酸第一鉄水溶液が好ましい。
液、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を用いるこ
とができるが、得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末
の純度を考慮した場合、硝酸第一鉄水溶液が好ましい。
【0016】加水分解性有機チタン化合物としては、下
記化1に示すチタンテトラアルコキシド又は化2に示す
チタンクロルアルコキシド等を用いることができるが、
得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の純度を考慮し
た場合、好ましくはチタンテトラアルコキシドであり、
チタンテトライソプロポキシド(TTIP)及びチタン
テトラノルマルプロポキシドがより好ましい。
記化1に示すチタンテトラアルコキシド又は化2に示す
チタンクロルアルコキシド等を用いることができるが、
得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の純度を考慮し
た場合、好ましくはチタンテトラアルコキシドであり、
チタンテトライソプロポキシド(TTIP)及びチタン
テトラノルマルプロポキシドがより好ましい。
【0017】
【化1】Ti(OR)4 R:C1〜C4のアルキル基
【0018】
【化2】TiCln(OR)4−n R:C1〜C4のアルキル基 n:1又は2
【0019】乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、
カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性
界面活性剤等の乳化能を持つ各種界面活性剤を用いるこ
とができる。得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の
純度を考慮すると、カルボン酸型両性界面活性剤、非イ
オン性界面活性剤等の構成元素中にアルカリ金属やSO
4 2−、P等を含まないものが好ましく、HLBが8〜
18の非イオン性界面活性剤がより好ましい。
カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性
界面活性剤等の乳化能を持つ各種界面活性剤を用いるこ
とができる。得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の
純度を考慮すると、カルボン酸型両性界面活性剤、非イ
オン性界面活性剤等の構成元素中にアルカリ金属やSO
4 2−、P等を含まないものが好ましく、HLBが8〜
18の非イオン性界面活性剤がより好ましい。
【0020】乳化剤の添加量は、加水分解性有機チタン
化合物に対して0.5〜20重量%が好ましい。
化合物に対して0.5〜20重量%が好ましい。
【0021】乳化剤の添加量が0.5重量%未満の場合
には、加水分解性有機チタン化合物に対する乳化剤の量
が少なすぎるため、加水分解性有機チタン化合物の加水
分解を抑制することができず、均一な組成を有する鉄−
チタン複合酸化物粒子粉末を得ることが困難となる。2
0重量%を超える場合には、加水分解抑制効果が飽和し
ており必要以上に添加する意味がない。加水分解性有機
チタン化合物の加水分解抑制効果及び工業的生産性を考
慮すれば、乳化剤の添加量は加水分解性有機チタン化合
物に対して、1〜10重量%がより好ましい。
には、加水分解性有機チタン化合物に対する乳化剤の量
が少なすぎるため、加水分解性有機チタン化合物の加水
分解を抑制することができず、均一な組成を有する鉄−
チタン複合酸化物粒子粉末を得ることが困難となる。2
0重量%を超える場合には、加水分解抑制効果が飽和し
ており必要以上に添加する意味がない。加水分解性有機
チタン化合物の加水分解抑制効果及び工業的生産性を考
慮すれば、乳化剤の添加量は加水分解性有機チタン化合
物に対して、1〜10重量%がより好ましい。
【0022】噴霧熱分解溶液は、(1)乳化剤を添加し
た水溶液を、ホモミクサーを用いて撹拌しながら加水分
解性有機チタン化合物を滴下してエマルジョン溶液とし
た後、あらかじめ作製しておいた第一鉄塩水溶液と加水
分解性有機チタン化合物のエマルジョン溶液とを混合す
ることにより作製する方法、又は、(2)第一鉄塩水溶
液に乳化剤を添加して、ホモミクサーを用いて撹拌しな
がら加水分解性有機チタン化合物を滴下してエマルジョ
ン溶液とすることにより作製する方法によって作製する
ことができる。
た水溶液を、ホモミクサーを用いて撹拌しながら加水分
解性有機チタン化合物を滴下してエマルジョン溶液とし
た後、あらかじめ作製しておいた第一鉄塩水溶液と加水
分解性有機チタン化合物のエマルジョン溶液とを混合す
ることにより作製する方法、又は、(2)第一鉄塩水溶
液に乳化剤を添加して、ホモミクサーを用いて撹拌しな
がら加水分解性有機チタン化合物を滴下してエマルジョ
ン溶液とすることにより作製する方法によって作製する
ことができる。
【0023】第一鉄塩溶液と加水分解性有機チタン化合
物の混合割合は、目的とする化合物に合わせて変化させ
ればよいが、モル比でFe/Ti=10/90〜90/
10が好ましい。得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉
末の黒色度を考慮した場合、Fe/Ti=20/80〜
80/20が好ましく、より好ましくはFe/Ti=3
0/70〜70/30である。
物の混合割合は、目的とする化合物に合わせて変化させ
ればよいが、モル比でFe/Ti=10/90〜90/
10が好ましい。得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉
末の黒色度を考慮した場合、Fe/Ti=20/80〜
80/20が好ましく、より好ましくはFe/Ti=3
0/70〜70/30である。
【0024】噴霧熱分解溶液の濃度は、原料溶液中に鉄
とチタンの合計で0.001〜0.5mol/lが好ま
しい。0.001mol/l未満の場合には、得られる
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒子サイズが小さくな
りすぎるため好ましくない。0.5mol/lを超える
場合には、粒子サイズが大きくなり、粒度分布が悪くな
る傾向にあるので好ましくない。より好ましくは0.0
05〜0.4mol/lである。
とチタンの合計で0.001〜0.5mol/lが好ま
しい。0.001mol/l未満の場合には、得られる
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒子サイズが小さくな
りすぎるため好ましくない。0.5mol/lを超える
場合には、粒子サイズが大きくなり、粒度分布が悪くな
る傾向にあるので好ましくない。より好ましくは0.0
05〜0.4mol/lである。
【0025】噴霧熱分解法では、噴霧した液滴径に依存
して得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒子径が
変化するため、液滴の大きさが均一になるように噴霧す
る。具体的には、2流体ノズル、超音波又は静電気等の
方法によって液滴をつくることができ、好ましくは超音
波によって噴霧する方法である。
して得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒子径が
変化するため、液滴の大きさが均一になるように噴霧す
る。具体的には、2流体ノズル、超音波又は静電気等の
方法によって液滴をつくることができ、好ましくは超音
波によって噴霧する方法である。
【0026】得られた液滴は、キャリアガスによって加
熱炉中に噴霧される。キャリアガスの種類は不活性ガス
であれば特に限定されるものではなく、好ましくは窒素
である。キャリアガスの流速は1.0〜10cm/se
cが好ましい。
熱炉中に噴霧される。キャリアガスの種類は不活性ガス
であれば特に限定されるものではなく、好ましくは窒素
である。キャリアガスの流速は1.0〜10cm/se
cが好ましい。
【0027】加熱炉は、5段以上設けることが好まし
く、3段以降で最高温度に達するように温度勾配を持た
せることが好ましい。1段から高温で加熱した場合に
は、急激な反応が生じるため緻密な粒子粉末を得ること
が困難となる。加熱炉の温度は、具体的には1段目が2
00〜400℃であり、2段目が450〜650℃、3
段目以降が750〜1000℃とすることが好ましい。
く、3段以降で最高温度に達するように温度勾配を持た
せることが好ましい。1段から高温で加熱した場合に
は、急激な反応が生じるため緻密な粒子粉末を得ること
が困難となる。加熱炉の温度は、具体的には1段目が2
00〜400℃であり、2段目が450〜650℃、3
段目以降が750〜1000℃とすることが好ましい。
【0028】また、加熱炉の1段の長さLと炉芯管の直
径Dの比L/Dは5以上であることが好ましい。L/D
が5未満の場合には、1つの加熱炉に滞留する時間が短
くなるため得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒
度分布が悪くなる。工業的な生産性を考慮した場合、L
/Dの上限値は50である。
径Dの比L/Dは5以上であることが好ましい。L/D
が5未満の場合には、1つの加熱炉に滞留する時間が短
くなるため得られる鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の粒
度分布が悪くなる。工業的な生産性を考慮した場合、L
/Dの上限値は50である。
【0029】熱分解が終了した鉄−チタン複合酸化物粒
子粉末は、電気集じん機等によって集めることができ
る。
子粉末は、電気集じん機等によって集めることができ
る。
【0030】得られた鉄−チタン複合酸化物粒子粉末
は、球状を呈し、平均粒子径が0.01〜1.0μm、
好ましくは0.05〜0.8μmであり、粒度分布が
2.0以下、好ましくは1.8以下であり、BET比表
面積値が1〜100m2/g、好ましくは1.5〜80
m2/gであって、密度が3.3〜4.3g/cm3で
ある。また、黒色度L*値は上限値が20であり、好ま
しくは19.5であり、結晶性は4000以上が好まし
い。
は、球状を呈し、平均粒子径が0.01〜1.0μm、
好ましくは0.05〜0.8μmであり、粒度分布が
2.0以下、好ましくは1.8以下であり、BET比表
面積値が1〜100m2/g、好ましくは1.5〜80
m2/gであって、密度が3.3〜4.3g/cm3で
ある。また、黒色度L*値は上限値が20であり、好ま
しくは19.5であり、結晶性は4000以上が好まし
い。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態は、
次の通りである。
次の通りである。
【0032】粒子粉末の平均粒子径は、電子顕微鏡写真
(×10,000)を縦方向及び横方向にそれぞれ4倍
に拡大した写真に示される粒子約350個について、粒
子径を測定し、その平均値で示した。
(×10,000)を縦方向及び横方向にそれぞれ4倍
に拡大した写真に示される粒子約350個について、粒
子径を測定し、その平均値で示した。
【0033】粒子粉末の粒子径の幾何標準偏差値は下記
の方法により求めた値で示した。即ち、前記拡大写真に
示される粒子の粒子径を測定した値を、その測定値から
計算して求めた粒子の実際の粒子径と個数から、統計学
的手法に従って、対数正規確率紙上の横軸に粒子径を、
縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積
個数(積算フルイ下)を百分率でプロットした。そして
このグラフから粒子の累積個数が50%及び84.13
%のそれぞれに相当する粒子径の値を読み取り、幾何標
準偏差値=(積算フルイ下84.13%における粒子
径)/(積算フルイ下50%における粒子径(幾何平均
径))に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値が
1に近いほど、粒子の粒子径の粒度が優れていることを
意味する。
の方法により求めた値で示した。即ち、前記拡大写真に
示される粒子の粒子径を測定した値を、その測定値から
計算して求めた粒子の実際の粒子径と個数から、統計学
的手法に従って、対数正規確率紙上の横軸に粒子径を、
縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積
個数(積算フルイ下)を百分率でプロットした。そして
このグラフから粒子の累積個数が50%及び84.13
%のそれぞれに相当する粒子径の値を読み取り、幾何標
準偏差値=(積算フルイ下84.13%における粒子
径)/(積算フルイ下50%における粒子径(幾何平均
径))に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値が
1に近いほど、粒子の粒子径の粒度が優れていることを
意味する。
【0034】比表面積値はBET法により測定した値で
示した。
示した。
【0035】粒子に含有されているFe量及びTi量
は、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業
(株)製)を使用し、JIS K0119の「けい光X
線分析通則」に従って測定した。
は、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業
(株)製)を使用し、JIS K0119の「けい光X
線分析通則」に従って測定した。
【0036】粉体の密度は、「マルチボリューム 密度
計 1305型」(マイクロメリティクス社製)を用い
て求めた。
計 1305型」(マイクロメリティクス社製)を用い
て求めた。
【0037】鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の黒色度
は、試料0.5gとヒマシ油0.7mlとをフーバー式
マーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリ
アラッカー4.5gを加え、混練、塗料化してキャスト
コート紙上に150μm(6mil)のアプリケーター
を用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作
製し、該塗料片について、「ポータブル分光色彩計 カ
ラーガイド45/0」(ビックケミー・ジャパン(株)
製)を用いてJIS Z 8729に定めるところに従
って表色指数L*値を測定した値で示した。
は、試料0.5gとヒマシ油0.7mlとをフーバー式
マーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリ
アラッカー4.5gを加え、混練、塗料化してキャスト
コート紙上に150μm(6mil)のアプリケーター
を用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作
製し、該塗料片について、「ポータブル分光色彩計 カ
ラーガイド45/0」(ビックケミー・ジャパン(株)
製)を用いてJIS Z 8729に定めるところに従
って表色指数L*値を測定した値で示した。
【0038】鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の結晶性
は、「X線回折装置 RAD−IIA」(理学電機工業
(株)製)(管球:Fe)を使用し、2θが3〜105
°の範囲で測定し、得られた最強線のピーク強度で示し
た。
は、「X線回折装置 RAD−IIA」(理学電機工業
(株)製)(管球:Fe)を使用し、2θが3〜105
°の範囲で測定し、得られた最強線のピーク強度で示し
た。
【0039】塗料粘度については、後述する処方によっ
て調製した塗料の25℃における塗料粘度をE型粘度計
(コーンプレート型粘度計)EMD−R((株)東京計
器製)を用いて、ずり速度D=1.92 sec−1に
おける値を求めた。
て調製した塗料の25℃における塗料粘度をE型粘度計
(コーンプレート型粘度計)EMD−R((株)東京計
器製)を用いて、ずり速度D=1.92 sec−1に
おける値を求めた。
【0040】鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を用いた塗
料の黒色度は、後述組成の塗料を塗布して得られた塗布
膜について、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド4
5/0」(ビックケミー・ジャパン(株)製)を用いて
JIS Z 8729に定めるところに従って表色指数
L*値を測定した値で示した。
料の黒色度は、後述組成の塗料を塗布して得られた塗布
膜について、「ポータブル分光色彩計 カラーガイド4
5/0」(ビックケミー・ジャパン(株)製)を用いて
JIS Z 8729に定めるところに従って表色指数
L*値を測定した値で示した。
【0041】塗布膜の光沢度は、上記測定用塗布片を
「グロスメーター UGV−5D」(スガ試験機(株)
製)を用いて入射角60°の時の光沢度で示した。光沢
度が高いほど、鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を配合し
た塗料の分散性が優れていることを示す。
「グロスメーター UGV−5D」(スガ試験機(株)
製)を用いて入射角60°の時の光沢度で示した。光沢
度が高いほど、鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を配合し
た塗料の分散性が優れていることを示す。
【0042】<鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造>
水に硝酸第一鉄を溶解し0.08mol/lの水溶液と
した。別に、水にチタンテトライソプロポキシド(TT
IP)と非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、エマルゲン910(商品名):花
王株式会社)を加えホモミクサー(特殊機化工業(株)
製)を用いて激しく撹拌混合し、0.08mol/lの
エマルジョン溶液を用意した。これらを攪拌しながら同
量の両溶液を徐々に混合し、Fe/Ti比が1.0のエ
マルジョン溶液を作製した。
水に硝酸第一鉄を溶解し0.08mol/lの水溶液と
した。別に、水にチタンテトライソプロポキシド(TT
IP)と非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、エマルゲン910(商品名):花
王株式会社)を加えホモミクサー(特殊機化工業(株)
製)を用いて激しく撹拌混合し、0.08mol/lの
エマルジョン溶液を用意した。これらを攪拌しながら同
量の両溶液を徐々に混合し、Fe/Ti比が1.0のエ
マルジョン溶液を作製した。
【0043】上記エマルジョン溶液500mlを分取
し、超音波型噴霧器に入れた。超音波強度を50mWと
し、エマルジョン溶液の液面から、エアロゾルが発生し
ていることを確認した後、キャリアガスとして窒素を使
用し、管内の流速が5cm/secになるように、セラ
ミック製加熱管に導入した。尚、用いた加熱炉のL/D
は30であった。
し、超音波型噴霧器に入れた。超音波強度を50mWと
し、エマルジョン溶液の液面から、エアロゾルが発生し
ていることを確認した後、キャリアガスとして窒素を使
用し、管内の流速が5cm/secになるように、セラ
ミック製加熱管に導入した。尚、用いた加熱炉のL/D
は30であった。
【0044】加熱炉の一段目から五段目までの加熱温度
をそれぞれ300℃、600℃、800℃、800℃、
800℃とし、エアロゾル中の溶剤を徐々に蒸発させた
後、熱処理を行って、エアロゾル中で熱分解反応を生じ
させた。
をそれぞれ300℃、600℃、800℃、800℃、
800℃とし、エアロゾル中の溶剤を徐々に蒸発させた
後、熱処理を行って、エアロゾル中で熱分解反応を生じ
させた。
【0045】加熱炉出口に電気集塵器を設置して粒子を
捕集した。このとき集塵機入口のエアロゾルに対し、直
流5000Vの電圧によるコロナ放電処理を行い、強制
的に荷電させて、電気集塵器での捕集効率を高めた。
捕集した。このとき集塵機入口のエアロゾルに対し、直
流5000Vの電圧によるコロナ放電処理を行い、強制
的に荷電させて、電気集塵器での捕集効率を高めた。
【0046】得られた粒子粉末は球状を呈しており、平
均粒子径が0.51μm、幾何標準偏差が1.52、B
ET比表面積値が7.0m2/g、Fe/Ti比が1.
01、結晶性が8800、黒色度L*値が18.0であ
った。
均粒子径が0.51μm、幾何標準偏差が1.52、B
ET比表面積値が7.0m2/g、Fe/Ti比が1.
01、結晶性が8800、黒色度L*値が18.0であ
った。
【0047】図1に、上記で得られた球状鉄−チタン複
合酸化物粒子粉末の電子顕微鏡写真(30,000倍)
を示す。該写真により真球状粒子が得られていることが
確認できる。
合酸化物粒子粉末の電子顕微鏡写真(30,000倍)
を示す。該写真により真球状粒子が得られていることが
確認できる。
【0048】使用例 <溶剤系塗料の製造>上記で得られた鉄−チタン複合酸
化物粒子粉末10gとアミノアルキッド樹脂及びシンナ
ーとを下記割合で配合して3mmφガラスビーズ90g
とともに140mlのガラスビンに添加し、次いで、ペ
イントシェーカーで90分間混合分散し、ミルベースを
作製した。
化物粒子粉末10gとアミノアルキッド樹脂及びシンナ
ーとを下記割合で配合して3mmφガラスビーズ90g
とともに140mlのガラスビンに添加し、次いで、ペ
イントシェーカーで90分間混合分散し、ミルベースを
作製した。
【0049】 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末: 12.2重量部、 アミノアルキッド樹脂: 19.5重量部、 (アミラックNo.1026:関西ペイント(株)製) シンナー: 7.3重量部。
【0050】上記ミルベースを用いて、下記割合となる
ようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェー
カーで更に15分間混合分散して、鉄−チタン複合酸化
物粒子粉末を含む溶剤系塗料を得た。
ようにアミノアルキッド樹脂を配合し、ペイントシェー
カーで更に15分間混合分散して、鉄−チタン複合酸化
物粒子粉末を含む溶剤系塗料を得た。
【0051】 ミルベース: 39.0重量部、 アミノアルキッド樹脂: 61.0重量部。 (アミラックNo.1026:関西ペイント(株)製)
【0052】得られた溶剤系塗料の塗料粘度は2,30
1cPであった。
1cPであった。
【0053】次いで、上記溶剤系塗料をキャストコート
紙上に150μm(6mil)のアプリケーターを用い
て塗布した塗布膜(塗膜厚み:約30μm)の光沢度は
97%であり、黒色度L*値は18.1であった。
紙上に150μm(6mil)のアプリケーターを用い
て塗布した塗布膜(塗膜厚み:約30μm)の光沢度は
97%であり、黒色度L*値は18.1であった。
【0054】
【作用】本発明において最も重量な点は、第一鉄塩水溶
液、加水分解性有機チタン化合物及び乳化剤を含むエマ
ルジョンを噴霧熱分解溶液として用いることによって、
分散性及び黒色度に優れ、球状の鉄−チタン複合酸化物
粒子粉末を得ることができるという事実である。
液、加水分解性有機チタン化合物及び乳化剤を含むエマ
ルジョンを噴霧熱分解溶液として用いることによって、
分散性及び黒色度に優れ、球状の鉄−チタン複合酸化物
粒子粉末を得ることができるという事実である。
【0055】従来、噴霧熱分解法のチタン塩水溶液とし
ては、TiCl4、TiCl3及びTiOSO4が用い
られてきたが、TiCl4、TiCl3を出発原料とし
て用いた場合には、得られた鉄−チタン複合酸化物粒子
粉末はCl−を不純物として含んでおり、TiOSO4
を用いた場合には加水分解を起こしやすく、不安定であ
るとともに、得られた鉄−チタン複合酸化物粒子粉末は
SO4 2−を不純物として含んでおり、不純物の少ない
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることができなかっ
た。また、加水分解性の有機チタン化合物を用いた場合
には、加水分解を起こして沈殿物を生成するため、ノズ
ルが詰まりやすく、また、均一な組成を有する鉄−チタ
ン複合酸化物粒子粉末を得ることが困難であるため、一
度加水分解させた後、H2O2等を用いて錯体を作製し
て用いるなど、工業的に問題があった。
ては、TiCl4、TiCl3及びTiOSO4が用い
られてきたが、TiCl4、TiCl3を出発原料とし
て用いた場合には、得られた鉄−チタン複合酸化物粒子
粉末はCl−を不純物として含んでおり、TiOSO4
を用いた場合には加水分解を起こしやすく、不安定であ
るとともに、得られた鉄−チタン複合酸化物粒子粉末は
SO4 2−を不純物として含んでおり、不純物の少ない
鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を得ることができなかっ
た。また、加水分解性の有機チタン化合物を用いた場合
には、加水分解を起こして沈殿物を生成するため、ノズ
ルが詰まりやすく、また、均一な組成を有する鉄−チタ
ン複合酸化物粒子粉末を得ることが困難であるため、一
度加水分解させた後、H2O2等を用いて錯体を作製し
て用いるなど、工業的に問題があった。
【0056】そこで、本発明においては、チタン塩溶液
としてCl−、SO4 2−などを含有しない加水分解性
有機チタン化合物を選択し、また、加水分解性有機チタ
ン化合物の加水分解反応を抑制するために乳化剤を添加
しエマルジョン溶液とすることによって、噴霧熱分解溶
液として沈殿を生じない溶液を作成することができた。
としてCl−、SO4 2−などを含有しない加水分解性
有機チタン化合物を選択し、また、加水分解性有機チタ
ン化合物の加水分解反応を抑制するために乳化剤を添加
しエマルジョン溶液とすることによって、噴霧熱分解溶
液として沈殿を生じない溶液を作成することができた。
【0057】また、本発明においては、加熱炉の段数を
多くして温度調節をより厳密に行い、更に、加熱炉の3
段以降で最高温度になるように温度調節することによっ
て、球状粒子で粒度分布及び分散性に優れた粒子粉末を
得ることができたものと推測している。
多くして温度調節をより厳密に行い、更に、加熱炉の3
段以降で最高温度になるように温度調節することによっ
て、球状粒子で粒度分布及び分散性に優れた粒子粉末を
得ることができたものと推測している。
【0058】
【実施例】次に、実施例並びに比較例を挙げる。
【0059】実施例1〜4、比較例1、2、参考例1、
2:出発原料の種類及び濃度、原料混合比、乳化剤の種
類及び添加量、原料混合比、キャリアガスの種類及び流
速、加熱炉の温度及びL/Dを種々変化させた以外は、
前記発明の実施の形態と同様にして鉄−チタン複合酸化
物粒子粉末を得た。
2:出発原料の種類及び濃度、原料混合比、乳化剤の種
類及び添加量、原料混合比、キャリアガスの種類及び流
速、加熱炉の温度及びL/Dを種々変化させた以外は、
前記発明の実施の形態と同様にして鉄−チタン複合酸化
物粒子粉末を得た。
【0060】このときの製造条件を表1に、得られた鉄
−チタン複合酸化物粒子粉末の諸特性を表2に示す。
−チタン複合酸化物粒子粉末の諸特性を表2に示す。
【0061】尚、チタン原料のTTIPはチタンテトラ
イソプロポキシドを表し、乳化剤の種類のAは非イオン
性界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、エマルゲン910(商品名):花王株式会社)で
あり、Bは非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン
アルコール、エマルミン180(商品名):三洋化成工
業株式会社)を表す。
イソプロポキシドを表し、乳化剤の種類のAは非イオン
性界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、エマルゲン910(商品名):花王株式会社)で
あり、Bは非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン
アルコール、エマルミン180(商品名):三洋化成工
業株式会社)を表す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】比較例2(特開平1−298028号公報
実施例1の方法で得た鉄−チタン複合酸化物粒子粉
末) FeSO4 0.2mol、TiCl3 0.2mol
とNa2CO3 0.55molとを混合して全容量を
300mlとしたpH8.3のアルカリ性Fe(OH)
2懸濁液をオートクレーブに投入した後、200℃まで
加熱し、機械的に撹拌しつつこの温度で5時間保持し、
黒色沈殿を生成させた。室温まで冷却後、黒色沈殿を常
法によりろ別、水洗、乾燥して鉄−チタン複合酸化物粒
子粉末を得た。
実施例1の方法で得た鉄−チタン複合酸化物粒子粉
末) FeSO4 0.2mol、TiCl3 0.2mol
とNa2CO3 0.55molとを混合して全容量を
300mlとしたpH8.3のアルカリ性Fe(OH)
2懸濁液をオートクレーブに投入した後、200℃まで
加熱し、機械的に撹拌しつつこの温度で5時間保持し、
黒色沈殿を生成させた。室温まで冷却後、黒色沈殿を常
法によりろ別、水洗、乾燥して鉄−チタン複合酸化物粒
子粉末を得た。
【0065】得られた鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の
諸特性を表2に示す。
諸特性を表2に示す。
【0066】使用例1〜4、比較使用例1、2、参考使
用例1、2:表2に示した諸特性を有する鉄−チタン複
合酸化物粒子粉末を用いて前記発明の実施の形態と同様
にして塗料を得た。このときの製造条件及び得られた塗
膜の諸特性を表3に示す。
用例1、2:表2に示した諸特性を有する鉄−チタン複
合酸化物粒子粉末を用いて前記発明の実施の形態と同様
にして塗料を得た。このときの製造条件及び得られた塗
膜の諸特性を表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、分散性及び黒色度に優
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を工業的に容
易に得ることができる。
れた球状の鉄−チタン複合酸化物粒子粉末を工業的に容
易に得ることができる。
【図1】発明の実施の形態で得られた鉄−チタン複合酸
化物粒子粉末の粒子形状を示す透過型電子顕微鏡写真
(30,000倍)
化物粒子粉末の粒子形状を示す透過型電子顕微鏡写真
(30,000倍)
フロントページの続き (72)発明者 奥山 喜久夫 広島県東広島市鏡山1丁目4番1号広島大 学工学部内 Fターム(参考) 4G002 AA06 AB07 AD04 AE01 4J037 AA14 AA21 DD05 DD24 EE15 EE26 EE47 FF05 FF15
Claims (1)
- 【請求項1】 第一鉄塩水溶液、加水分解性有機チタン
化合物及び乳化剤を含有するエマルジョンを噴霧熱分解
溶液として用いて噴霧熱分解法により鉄−チタン複合酸
化物粒子粉末を得ることを特徴とする鉄−チタン複合酸
化物粒子粉末の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066722A JP2001253717A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066722A JP2001253717A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001253717A true JP2001253717A (ja) | 2001-09-18 |
Family
ID=18586035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000066722A Pending JP2001253717A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 鉄−チタン複合酸化物粒子粉末の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001253717A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6953504B2 (en) | 2003-08-26 | 2005-10-11 | Titan Kogyo Kabushiki Kaisha | Black pigment powder having a low value of magnetization, process for producing the same, and applications thereof |
JP2006027921A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 黒色複合酸化鉄粒子 |
-
2000
- 2000-03-10 JP JP2000066722A patent/JP2001253717A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6953504B2 (en) | 2003-08-26 | 2005-10-11 | Titan Kogyo Kabushiki Kaisha | Black pigment powder having a low value of magnetization, process for producing the same, and applications thereof |
JP2006027921A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 黒色複合酸化鉄粒子 |
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