JP2001251162A - 弾性表面波共振子および表面実装型弾性表面波共振子 - Google Patents

弾性表面波共振子および表面実装型弾性表面波共振子

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JP2001251162A
JP2001251162A JP2001078652A JP2001078652A JP2001251162A JP 2001251162 A JP2001251162 A JP 2001251162A JP 2001078652 A JP2001078652 A JP 2001078652A JP 2001078652 A JP2001078652 A JP 2001078652A JP 2001251162 A JP2001251162 A JP 2001251162A
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acoustic wave
surface acoustic
wave resonator
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saw
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JP2001078652A
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Hiroyuki Ogiso
弘幸 小木曽
Shuichi Iguchi
修一 井口
Fumitaka Kitamura
文孝 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に安定した共振周波数と、低い直列等価
抵抗、および高いQ値を備えた弾性表面波共振子を実現
する。又、表面実装可能な安価で信頼性が高く高品質の
SAWデバイスを提供する 【解決手段】 弾性表面波を用いた弾性表面波共振子に
おいて、圧電体上にIDTおよび反射器を配置して形成さ
れた弾性表面波共振片を片持ちマウントする。さらに、
このSAW共振片を真空状態でハウジングに収納する。ま
た、IDTを構成する電極を陽極酸化することによって厚
い酸化膜を形成する。又、このような高性能の弾性表面
波共振子をリードフレームと共に樹脂によってモールド
してSAWデバイスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】安定度の高い高周波用の発振
回路および装置を構成するのに適した弾性表面波共振子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC等の微細加工技術を利用して、圧電体
表面上へ微細電極の形成が可能となり、弾性表面波(SA
W)を電気的に駆動あるいは検出できるようになった。
これを利用して、およそ100MH zからギガHz帯の高周波
を安定して得られるようになった。この弾性表面波を用
いたSAWデバイスは、高周波用のフィルター(SAWフィル
タ)あるいは発振回路を構成するための弾性表面波共振
子(SAW共振子)などとして用いられている。
【0003】図27に、従来のSAWデバイスの概要を示し
てある。このデバイス90では、SAW共振片92がこれを支
持するための金属部91に接着剤93で固着されており、ケ
ース96内に窒素雰囲気中で抵抗溶接などによって封止さ
れている。SAW共振片92と電気的な接続を得るためのリ
ード94が金属部91の中の絶縁部すなわち封止ガラス97
を貫通しており、これらのりード94はSAWデバイス上の
電極とボンディングワイヤー95によって電気的に接続さ
れている。
【0004】図28に示した従来のSAWデバイス90は、セ
ラミックなどのベ−ス101を備えており、このべ一ス101
に弾性表面波共振片92が接着剤93によって取りつけられ
た、いわゆる全面接着型のSAWデバイスである。ベース1
01には、SAW共振片92と電気的な接続を構成するため
に、電極がメタライズされており、ベース101上の電極
とSAW共振片92の上の電極は上記と同様にボンディング
ワイヤ95によって電気的に接続されている。また、ベー
ス101の上方には、キャップ102が窒素雰囲気中で接着剤
などによって取りつけられている。キャップ102は、ろ
う付け、溶接などによって取りつけられているものもあ
る。
【0005】図29に、これらのSAWデバイスに収納され
るSAW共振片110の概略を示してある。SAW共振片110は、
水晶片などの圧電体111を用いて形成される。この圧電
体111は、平坦な圧電体基板を所定の大きさ、および寸
法にカットしたものであり、後述するような反射器を設
けるエリアを確保でき、量産性が高く、さらに、加工の
容易な長方形にカットされたものが多い。圧電体111の
一方の面(主面)の略中央には、交差指電極(IDT)112
がアルミニウム系素材などの薄膜電極を用いて構成され
ている。さらに、このIDT112の長手方向の両側、すなわ
ち、圧電体111の長い方の辺に沿った両側の各々に、反
射器113が電極と同じくアルミニウム系素材などの薄膜
を用いて構成されている。圧電体111の長手方向の縁に
沿って、IDT112と繋がった導通用の接続ランド114がIDT
112と同じ素材を用いて形成されており、この接続ラン
ド114にワイヤーボンディングすることによって電気的
な接続が得られるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】SAWデバイスを用いて
高周波領域の高安定発振器を構成するためには、Q値
(共振せん鋭度)が高く、共振周波数の安定した低等価
直列抵抗のSAWデバイスが必要となる。上記のような従
来のSAWデバイスでは、SAW共振片が接着剤によって支持
基板に密着されている。このため、SAW共振片とこれを
支持する部分との熱膨張率の違いや、接着剤の収縮や支
持する部分の変形などによって、SAW共振片に歪みが発
生し、これらが共振周波数を不安定にしたり等価直列共
振抵抗を高める要因となっていた。このようなSAWデバ
イスの多くは、従来SAWフィルタとして用いられていた
ため、それほど高いQ値は必要とされなかった。しかし
ながら、発振器を構成するSAW共振片においては、フィ
ルタよりさらに安定した共振周波数を得ることが重要で
あり、等価直列共振抵抗が低く、Q値の高いSAW共振子を
用いることが高安定の発振器を実現するために重要であ
る。
【0007】また、信頼性の高い発振器を得るために
は、これを構成するデバイスにも高い信頼性が要求され
る。SAWデバイスの場合、IDTの形成された表面にごみな
どの異物が付着すると周波数が変動したり、安定した共
振特性が得られなくなるなどのトラブルが発生する。ま
た、IDTとリードとが接続不良になれば、安定した発振
特性が得られないことはもちろん、その接続不良に起因
する接続抵抗の増加は周波数の変動や、Q値の低下など
の影響をもたらす。従って、SAW共振片の表面への歪み
の影響を避けながら、異物などの影響を排除したり、接
続状態の悪化を防止し信頼性の高いデバイスを提供する
ことも重要である。
【0008】
【課題を解決するため手段】本発明においては、SAW共
振片に対する支持部材あるいは接着剤による影響を抑止
するため、SAW共振片の端部のみを支持するようにして
いる。すなわち、ほぼ矩形にカットされ表面の略中央に
交差指電極が形成されたSAW共振片の長手方向の一方の
端部のみを支持体に接続し、支持体に影響される部分を
少なくし、さらに、ケースなどのハウジングからSAW共
振片を浮かすようにしている。これによって、SAW共振
片には外部から応力がかからず、歪みによる影響を受け
ないで非常に安定した共振周波数を有した、エージング
特性の良いSAW共振子が得られる。すなわち、反射体よ
り端側をマウントする(以下において片持ちマウントと
言う)ことによって、SAW共振片への歪の影響を少なく
できることが見いだされた。
【0009】そして、SAW共振片を片持ちマウントし、S
AW共振子とするためのハウジングの構造としては、金属
性の筒型、丸缶型、箱型のケースを支持体によって封止
したものがある。なお、筒型とはその断面形状が円形ま
たは楕円形を含むものである。そして、筒型ケースを用
いる場合には、SAW共振片はケースをかぶせる方向に概
ね平行にマウントされ、丸缶型または箱型の場合には、
ケースをかぶせる方向に概ね直角にマウントされる。こ
のようなハウジング内に封止されたSAW共振片との電気
的な導通は、支持体の複数のリードによって確保でき
る。箱型のセラミックケースを用いて封止してもよく、
この場合は、導出パターンを用いて電気的な接続を確保
しても良い。
【0010】また、SAW共振子は、圧電体のSAWを用いた
デバイスであるが、ハウジング内の雰囲気によってQ値
が変化することが本願によって見いだされ、ハウジング
内の雰囲気をほぼ真空状態とすることによってQ値の高
いSAW共振子が得られることが判った。
【0011】また、ハウジング内にSAW共振片を封止す
る際に、ハウジングの中心軸とSAW共振片の表面が交差
するような状態で傾斜してマウントすればハウジング内
のスペースを有効活用できハウジングとSAW共振片との
接触などのトラブルを防止できる。このために、リード
がSAW共振片と接する部分をハウジングの中心軸に対し
て傾斜させておくこともできる。
【0012】SAW共振片を片持ちマウントするには、非
導電性の接着剤を介して圧電体を支持しても良く、ある
いは、リードを用いてSAW共振片に設けられた接続ラン
ドと接続し導通を取りながら支持しても良い。あるい
は、これら両者の方法を同時に用いても良く、いずれの
方法を主、他の方法を従として強度を確保しても良い。
【0013】リードを接続ランドに接続する際に、リ一
ドに平板状の接続端を設けて導通面積を確保したり、そ
の接続端の先端を少なくとも2本に分岐させることも有
効である。接続ランドにはアルミニウム系の電極が使用
されることが多いので通常の方法での半田接続は難し
い。電極の表面には極薄い酸化膜が自然に形成されるの
で、一般的な導電性接着剤を用いるだけでは安定的な電
気的導通を確保することは難しい。このため、酸化防止
材を混入した導電性接着剤が有効である。さらに、電極
の酸化膜の影響を防止するには、接続ランド上に導電性
接着剤の塗布後に少なくとも1本の傷を形成したり、接
続ランドにバンプを形成することが有効である。
【0014】また、SAWデバイスでは、ハウジング内で
のごみなどの異物によるトラブルが発生しやすい。交差
指電極を構成する一対の電極のうち、少なくともいずれ
かを陽極酸化処理して少なくとも280Åの酸化膜を形成
することにより、このようなトラブルを防止できる。ま
た、交差指電極を構成する一対の電極のうち、一方のみ
を陽極酸化処理すれば、ウェハの状態で共振周波数の測
定が可能であり、陽極酸化処理によるSAW共振片の共振
周波数の調整も図れる。
【0015】さらに、SAW共振子と、これらのリードと
電気的に接続されたリードフレームとを樹脂により一体
成形することによっても表面実装に適した表面実装型の
デバイスを提供できる。また、ハウジングが金属性の場
合、このハウジングと電気的に接続されたリードフレー
ムもモールドしておけば、ハウジングを接地することに
よってノイズに強い表面実装型のSAWデバイスを実現で
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に、本発明のSAW共振片の一例
を示してある。このSAW共振片1は、水晶、リチウムタン
タレート、リチウムニオブベートなどの圧電体を矩形に
カットしたものを基体(チップ)2として構成されてい
る。本例の圧電体チップ2は、平らな長方形にカットさ
れており、その表面(主面)3の中央に1組の電極4aおよ
び4bによってIDT5が構成されている。また、このIDT5の
長手方向の両側に格子状の反射器6aおよび6bが形成され
ている。IDT5を形成する1組の電極4aおよび4bは、一方
の反射器6aの外側、すなわち、チップ2の縁側を通っ
て、チップ2の端部2aに導かれ、若干面積の広くなった
接続ランド7aおよび7bが形成されている。電極4,反射
器6および接続ランド7は、導電性の素材、例えば、金、
アルミニウム、アルミニウム銅合金などが通常用いら
れ、加工およびコストの点からアルミニウム系の素材が
最も多く用いられている。
【0017】<SAW共振片のマウント方法について>図2
に、水晶のSTカットを用いたレーリー波の145MH zのSAW
共振片1(長さ6.5mm、幅1.6mmおよび厚さ0.4mm)
を、チップ2の端部2a側を支持した際の共振周波数(F
r)の変化と、チップ2の変形量を示してある。また、合
わせて、先に説明した従来の接着剤を用いてチップ2の
主面3と反対側の裏面9全体を支持した際の共振周波数
(Fr)の変化と、チップ2の変形量を示してある。チッ
プ2の変形量は、図2(b)に示すように、チップ2の歪み
や反りを反映できるように、主面3の最大の変化量を示
してある。
【0018】図2にて判るように、チップ2の端部2a側の
みを支持した、いわゆる片持ちマウントの場合は、周波
数の変化は殆どなく、また、チップの変形量も非常に小
さい。これに対し、チップの裏面9を接着した、いわゆ
る全面接着マウントの場合は、周波数の変化は100ppm以
上であり、また、チップの変形量も500nm以上と、とも
に大きい。SAWデバイスは、主面の弾性表面波によって
共振周波数を得ているため、裏面を強固に接続し、主面
には影響がでないであろう方法で支持していた。しか
し、これらのデータより、マウントの方法によってチッ
プの状態および共振周波数が大きく影響されることが判
った。そして、従来のチップを安定して固定し、安定し
た周波数を得られるものと期待されていた全面接着マウ
ントでは、チップの変形量が大きく、共振周波数の変化
も大きいことが判明した。これに対し、チップを片持ち
マウントした場合の周波数の変化およびチップの変形量
は非常に小さい。従って、安定した高い性能を得るため
にはSAW共振片を片持ちマウントした方が良いことが判
る。
【0019】図3および図4に、上記と同じSAW共振片を
片持ちマウントした場合と、全面接着マウントした場合
とのエージング特性を示してある。これらの図には、SA
W共振片をそれぞれの方法でマウントした後、850℃で放
置し、所定の時間経過したのちの共振周波数の変化ΔFr
と等価直列抵抗の変化ΔRrを測定した結果を示してあ
る。片持ちマウントされたSAW共振片では、1000時間経
過した後の共振周波数の変化ΔFrがほぼ10ppm以下に収
まる。これに対し、全面接着マウントされたSAW共振片
では、30ppm程度変化する傾向が見られる。さらに、等
価直列抵抗の変化ΔRrも、片持ちマウントされたもので
はほぼ0Ωの近傍に測定値が集まるのに対し、全面接着
マウントされたものでは等価直列抵抗Rrの値が1〜3Ω程
度増加する傾向が見られる。このようなエージングの傾
向は全面接着マウントした際の接着剤の硬化や、マウン
トされた部材との熱膨張率の違いなどに起因するもの
で、片持ちマウントすることによってこれらの影響を排
除できることが判る。
【0020】このように、片持ちマウントされたSAW共
振片はエージング特性も良好であり、従来の全面接着マ
ウントされたものより優れている。すなわち、SAW共振
片を片持ちマウントすることによって、長時間にわたっ
て安定した特性を保つ共振子が得られ、等価直列抵抗Rr
の増加も小さいことから高安定発振器に適したQ値の大
きなSAW共振子が得られる。
【0021】SAW共振片1を片持ちマウントする方法には
以下に述べるような幾つかのものがある。図5に、リー
ドを用いてSAW共振片1を片持ちマウントしたSAW共振子
の概略構造を示してある。このSAW共振子20では、筒形
で一方が開ロとなった金属製のケース21の中にSAW共振
片1が収納されており、金属製のケース21の開口には、
いわゆるハーメチック端子22が嵌め込まれて、これによ
ってケース21に密封されている。このハーメチック端子
22は、ガラス部23の外周に金属環24が設けられたもので
あり、ガラス部23を2本のリード25が貫通している。そ
して、これらのリード25のケース21内の端25c,25dがSA
W共振片1の接続ランド7a,7bにそれぞれ接続されてお
り、これらのリード25を介してハーメチック端子22(以
降リードも含めてプラグ体と呼ぶ)によりSAW共振片1は
ケース21内に片持ちマウントされている。
【0022】リード25c,25dは、接続ランド7a,7bに固
着剤26によって固着されており、この固着剤26は電気的
な導通を得るために半田や導電性接着剤が用いられる。
リード25c,25dと接続ランド7a,7bとを低抵抗の状態で
接続することが重要であり、これについてはさらに詳し
く後述する。また、ケース21およびプラグ体の金属環24
には、ケース内の気密性を保持できるようにプラグメッ
キ27およびケースメッキ28が施されており、これらのメ
ッキがシール材として機能を果たす。これについてもさ
らに詳しく後述する。
【0023】図6に、上記のSAW共振子20をSAW共振片1の
側方から見た状態を示してある。SAW共振片1はケース21
の中心軸29に対し主面3が傾くようにリード25と接続さ
れて、中心軸29とSAW共振片1とが交差するようになって
いる。SAW共振片1をこのようにマウントすると、リード
25をプラグ体の中心に設けてもSAW共振片1はケース21の
略中央にマウントできるので、SAW共振片1とケース21の
内面21aとの問に十分な隙間を確保できる。このような
隙間を設けることによって、ケース21内にSAW共振片1を
組み入れる際にケース21とSAW共振片1が接触することは
なく、発振を不安定にする要因を排除できる。また、ケ
ース21内に共振片が触れてゴミが発生するといったトラ
ブルも防止できる。
【0024】SAW共振片1を傾ける角度は、SAW共振片1が
中心軸29と平行な位置から、接続ランドを設けてないチ
ップ2の他方の端面8dが中心軸29と交差する程度の範囲
までとすることが望ましい。リード25の端25cは接着剤2
6によって繋がっており、接続ランド7とは直接接触しな
くとも良いので、マウント角度を設けることは容易であ
る。もちろん、リード25の端25cを所定の角度で傾けて
も良く、あるいは、リード25の端25cを所定の角度で切
断または潰し、この切断面または潰し面を用いて接続ラ
ンド7と連結しても良い。
【0025】図7に、非導電性の接着剤30を用いてSAW共
振片1をプラグ体に片持ちマウントした例を部分的に示
してある。図示した例では、リード25c.25dを導電性接
着剤26を用いて接続ランド7a,7bと接続してあるので、
非導電性の接着剤30は片持ちマウントの補強するために
用いられている。SAWの振動はチップ2の表面に発生する
が、SAW共振片1の特性を確保できるだけのチップの厚み
が必要となる。この厚みはSAW波長の10倍程度で十分で
あるが、共振周波数が低い場合はチップが厚くなるので
SAW共振片の重量が増す。このような場合は、導電性接
着剤26および非導電性の接着剤30の両方を用いて衝撃や
振動に十分に耐えられる強度でSAW共振片1を片持ちマウ
ントすることが望ましい。非導電性の接着剤30がSAW共
振片1を覆う面積は少ないほうが望ましく、SAW共振片の
特性を考慮すると接続ランド7を覆う程度、すなわち、
チップの片持ち側の端2a側の反射器6aに到達しない程度
に収めておくことが望ましい。
【0026】図8および図9に、ほぼ楕円形の平箱状のケ
ース21にSAW共振片1を片持ちマウントした状態を示して
ある。図9に示すように、ほぼ楕円形をした平らなベー
ス31の一方の端側に2本のリード25が絶縁体31aの中を貫
通しており、リード25の先端にベース31に沿って延びた
平らな接続端25cが形成されている。この接続端25cの上
にSAW共振片1の接続ランド7を載せ、リード25と接続ラ
ンド7とを導電性の接着剤26により固定する。さらに、S
AW共振片1の端部2aを非導電性の接着剤30により固定す
る。このような固定方法により、SAW共振片1を薄いケー
ス21内に片持ちマウントできる。ケース21は丸缶型や、
角型の箱状ケースであってももちろん良い。
【0027】また、SAW共振片1は、IDTの形成された主
面3が本図と反対にベース31の側を向いて取り付けてあ
っても良い。この場合には、主面3とベース31との問が
狭いので、異物が入りにくく信頼性の点で好ましい。片
持ちマウントを採用することにより必要に応じて主面を
どちらに向けてもよい。接続ランド7の位置は、IDTの構
成された主面3でなくても良く、図1に示した裏面9や側
面8aおよび8c、あるいは端面8bに形成されていても良
い。接続ランド7を裏面9あるいは側面8aおよび8cに設け
る場合も、SAW共振片の特性が悪化しないように接続ラ
ンド7の位置をチップの固定端2a側とすることが望まし
い。接続ランド7は、固定端2a側の反射器6a近傍、ある
いは反射器6aよりチップ2の固定端2a側に配置し、特
に、主面3に設けた場合と同様に反射器6aより固定端2a
側に接続ランド7を設けておくことが望ましい。主面以
外に接続ランドを設ける場合は、斜め蒸着等の技術を駆
使して導通パターンを作成する必要があるので、導通不
良が発生しないように十分注意する必要がある。導通不
良を防止するためには、導通パターンの固着面積を十分
に確保することが重要であり、この点では、接続ランド
を主面に設けておくことが望ましい。
【0028】図10にセラミックケース32内にSAW共振片1
を片持ちマウントしたSAW共振子20の例を示してある。
セラミックケース32は四方が壁面となった箱型をしてお
り、これらの壁面のうち少なくとも1つに段差32aが設け
られている。この段差32aの裏面にセラミックケース32
の外部と導通したパターン33が予め形成されており、こ
の導通パターン33とSAW共振片1の接続ランド7との位置
を合わせることによりSAW共振片1を片持ちマウントでき
るようになっている。SAW共振片1をマウントする際は、
接続ランド7と導通パターン33を導電性の接着剤26で接
続し、チップの固定端2aを段差32aに非導電性の接着剤3
0により固定する。SAW共振片1をマウントした後、蓋34
をセラミックケース32に被せ、シーム溶接によりケース
を密閉する。
【0029】図11に、セラミックケース32にSAW共振片1
を片持ちマウントした異なった例を示してある。本例で
は、SAW共振片1の固定端2aをセラミックケース32の底面
32bから、非導電性の接着剤あるいはセラミックなどの
スペーサー35を介して浮かして固定してある。そして、
ボンディングワイヤー36によってSAW共振片1と導通パタ
ーン33を電気的に接続してある。
【0030】SAW共振片1をマウントする際に用いられる
固定用の非導電性の接着剤としては、SAW共振子の動作
温度範囲では十分に強度を保持できる程度の耐熱性を有
し、さらに、SAW共振片を収納したケース内の雰囲気に
影響を与えるようなガスを発生しない加熱硬化性の樹脂
が適当である。さらに、硬化中にSAW共振片に広がった
り、プラグ体の外周面に広がらないように、たれないも
のが望ましい。さらに、硬化中にSAW共振片のチップに
ストレスが蓄積されないように低応力のもので、低い温
度で硬化するものが望ましい。このような条件にあった
非導電性の接着剤として、本例においては紫外線照射と
加熱により硬化するエポキシ系の接着剤を用いている。
【0031】SAW共振片は片持ちマウントされることに
よって、固定端以外は空間に浮いた状態となり、従来の
全面接着マウントされた場合と比較し他の部材、例え
ば、ベースなどから圧力や歪みなどの力学的影響や熱的
影響を受けない。固定端はリードや接着剤などによって
歪みなどの影響を受けるが、歪みを受ける部分を振動エ
ネルギーを閉じ込めるIDTを挟んだ2つの反射器の外側と
することによって、実際に振動する部分への影響を排除
することができる。従って、上記のような片持ちのマウ
ント方法によって加工歪みの影響のないSAW共振子がえ
られ、環境の変化等の影響を受けない高品質のSAWデバ
イスを提供できる。
【0032】<共振片を収納したハウジング内の雰囲気
>環境の影響を受けずにSAWデバイスを実装するため
に、SAW共振片は筒型のケースや、箱状などの平らなケ
ース、あるいはセラミックケースなどの中空のハウジン
グ内に収納される。そこで、図12および図13に、ハウジ
ング内の雰囲気による共振子への影響を示してある。
【0033】図12は、図7で説明した筒型で一方が開口
となった金属性ケースにSTカットのレーリー波145MH z
のSAW共振片を1×10−5torr以下の真空状態で封止したS
AW共振子と、大気圧で封止した共振子の等価直列抵抗Rr
の値を示してある。本図にて判るように大気中で封止し
たSAW共振子と比較し、真空中で封止することにより等
価直列抵抗Rrは3〜5Ω程度減少する。これによって、SA
Wデバイスは圧電体の弾性表面波を用いたデバイスであ
るが、デバイスを取り囲む雰囲気の影響を受けることが
判り、SAW共振片を囲む雰囲気を真空雰囲気とすること
によって低損失の共振子を実現できることが判る。ま
た、等価直列抵抗Rrの値を滅少できれば、大きなQ値を
備えたSAW共振子を提供できる。
【0034】図13は、100〜300MHzの共振周波数を持っ
たSTカットのレーリー波SAW共振片を大気中と真空中で
封止したSAW共振子のQ値を示してある。Q値は、周波数
が高くなるに連れて減少してしまう。従って、高周波帯
でQ値の大きなSAW共振子を得ることが高安定の高周波の
発振器を実現するために必要であることは上述した通り
である。本図にて判るように、真空中で封入することに
より、大気中で封入したものと比較し、概ね200MHzにお
いて60%程度高いQ値を持った共振子を提供できる。
【0035】ハウジング内を真空で封止するには、図5
に示したような筒型のケースが好適である。図5に示し
た形状は、気密封止するための圧入型の筒型形状と呼ば
れるものであり、ケース21は洋白等の素材で形成されて
おり、プラグ体を圧入するとケース21に発生する締めつ
け力で気密保持できるようになっている。さらに、ケー
ス21とプラグ体との問には、展延性のある軟金属として
半田や金等、本例では安価で量産性に優れた半田を用い
たケースメッキおよびプラグメッキが施されているの
で、これらがシール材として作用し、ケースとプラグ体
との問の隙間が埋まる。これらは一般にバレル法やディ
ッピング法などのメッキ加工技術を用いてメッキされて
おり、ケースにおいてはケースの少なくともプラグ体が
接触する内面の部分に、また、プラグ体においては金属
環およびリードにメッキされている。シール性の高い展
延性のあるメッキはプラグ体あるいはケースのいずれか
に施されていれば良く、他方のメッキはニッケル等のメ
ッキであっても良い。
【0036】このような圧入型のケースを採用すると、
このケースをSAW共振片の固着されたプラグ体を被せて
密封するだけで、ケース内を封止作業の雰囲気と同じ環
境にできる。従って、真空雰囲気で加工すればケ−ス内
を真空にでき、また、窒素雰囲気で加工すればケース内
を窒素雰囲気にできる。従って、ケース内を真空とした
Q値の高いSAW共振子を真空中で治具によって位置合わせ
てして圧入するだけで製造でき、大量に、また安価に提
供できる。
【0037】さらに、SAW共振片を封止したハウジング
内を真空にすることにより電極の酸化を防止でき、ま
た、ミクロンオーダーで形成されたIDTが結露によって
ショートするのも防止でき、エージング性を向上でき
る。電極の酸化を防止したり、結露によるショートを防
止する効果は、ハウジング内を不活性気体、例えば窒素
などで封止しても得られる。ハウジング内に不活性気体
を封止して、内部圧力を高めておくと、接着剤などから
有害なガスが発生するのを抑止する効果も得られる。
【0038】<接続ランドとリードなどとの導通>上述
した本例のSAW共振片は、アルミニウムあるいはアルミ
ニウム系素材を用いて電極が構成されている。このよう
なアルミニウム系の電極を用いた場合、表面が自然酸化
して酸化膜が形成されてしまい半田付けができない。ア
ルミ用フラックスを用いて半田付けを行ってもよいが、
その後に品質保持のため洗浄などの工程が必要となり、
量産性が落ち、製造コストも上昇してしまう。そこで、
図14に示すように接続ランド7は、リード25あるいは導
出パターンなどと導電性接着剤26を用いて接続してあ
る。この導電性接着剤26には、電極の酸化を防止するた
めに酸化防止材を混入しておくことが望ましい。また、
良好な電気的導通を得るために、フィラー(導電性接着
剤の中で導電性を得るための材料)として銀または銅を
用いることが望ましい。
【0039】このような導電性の接着剤を用いることに
より、低コストで抵抗の小さなSAW共振子が得られる。
しかし、アルミニウム電極の表面には酸化膜37が未処理
のまま残っているので、直流導通はとれない。従って、
等価直列抵抗R rを削減し、Q値のさらに大きなSAW共振
子を得るためには酸化膜37を処理する必要がある。
【0040】図15に、接続ランド7にバンプ40を設けた
例を示してある。アルミニウムあるいはアルミニウム銅
合金製の接続ランド7に、酸化しにくく導電性の高い金
属、例えば、金、銀、半田等を蒸着、スパッタ、あるい
はイオンプレーティング等の加工技術を用いて積層し、
バンプ40を形成する。このようなバンプ40は酸化膜など
の影響を受けない。従って、このバンプ40を含んで接続
ランド7の上に、リード25などを導電性の接着剤26で取
り付ければ、直流導通も取れ、等価直列抵抗Rrが低く、
Q値の高いSAW共振子が得られる。導電性の接着剤で固着
する替わりに、リード25を覆った半田メッキを溶融させ
れば、フラックスを用いなくともバンプ40と接続でき
る。この場合は、SAW共振片1を片持ちマウントするため
に必要な強度を得るために非導電性の接着剤によって補
強しておくことが望ましい。
【0041】図16に、接続ランド7にリード25を接続し
た様子を主面3の上方から見た様子を示してある。本例
のリード25の接続端25cは平坦に潰され、二股に分かれ
ており、この二股に分かれた部分がバンプ40の両側に延
びるように導電性の接着剤26によって取り付けられてい
る。リードの接続端25cを潰すことによって導電性の接
着剤26と接触する面積が増加するので、接触抵抗を小さ
くでき、それと同時に大きな付着力が得られる。さら
に、接続端25cを二股、あるいはそれ以上に分岐させる
ことによって、接続ランド7に形成されたバンプ40と組
み合わせて配置することが簡単にできる。従って、接続
ランド7の面積を有効に活用でき、バンプ40ともより良
好な導通が得られる。また、このような分岐を設けるこ
とにより接着剤26によってリード25が強固に固定される
ので、リード25を用いてSAW共振片1を片持ちマウントす
るのに好適である。
【0042】図17に、ワイヤーボンディングによって接
続ランド7にスタッドバンプ41を設けた例を示してあ
る。スタットバンプ41は、超音波振動により酸化膜37を
削除して、金、銅などの金属をワイヤーボンディングす
ることによって形成でき、酸化膜37が比較的厚い場合で
あっても安価に簡単な加工で設けることができる。蒸着
などによってバンプを付ける場合は、酸化膜が厚くなる
と高いエネルギーが必要となり、コストがかかるので、
本例のようなスタッドバンプの方が量産性に優れ廉価に
製造できる。スタッドバンプは、接続ランド7の上にワ
イヤーを張った状態であっても同様の効果が得られるこ
とはもちろんである。このように接続ランド7にバンプ
を設けることにより、リードとの接触抵抗を大幅に低減
できる。発明者が実験を繰り返した結果によると、バン
プを接続ランド1に設けていないSAW共振子(筒型で共振
周波数が145MHzのSAW共振子)の等価直列抵抗Rrが20〜4
0Ω程度と広く分布しているのに対し、バンプを設ける
ことによって等価直列抵抗Rrが10〜20Ω程度まで減少す
ることが確認できている。また、バンプを設けることに
よって等価直列抵抗Rrのばらつきは狭い範囲に収まり、
性能の安定したSAW共振子を得ることができる。
【0043】図18に、接続ランド7との導通を取るため
の異なった手段を示してある。本例では、接続ランド7
にリード25を載せ、導電性の接着剤26を塗布した後、こ
の接着剤26が硬化するまえに接着剤26で覆われた接続ラ
ンド7の表面を先端の尖った治具などを用いて傷つけて
ある。傷42は1筋、あるいは2筋以上でも良く、リード25
と平行に設けても、垂直に設けても良い。このような傷
42を設けることによって酸化膜37を削除した部分を形成
でき、接続ランド7のアルミニウム金属が露出するの
で、導電性の接着剤26を介して接続ランド7とリード25
との問に直流導通が得られる。ただし、接着剤26の範囲
の外に達する傷を設けると、外に出た部分から酸化し、
酸化膜が再合成されてしまうので注意が必要である。ま
た、傷42によって接続ランドを分離してしまうと電極の
導通が取りづらくなり、また接着剤からはみ出した傷が
酸化膜を再形成する原因となるのでこの点でも注意が必
要である。
【0044】このような傷42は、リード25を接続ランド
7に押しつけて超音波振動などの機械的な振動を与えて
も設けることができ、あるいは、接着剤26をディスペン
サなどで塗布するのであればその塗布時にディスペンサ
のノズル先端で傷を付けても良い。あるいは、リード以
外の金属を振動させたり、あるいは擦って傷を設けても
良い。また、傷を付けると汚れなどによる接続ランドの
導通損失を軽減できる。ただし、接着剤26の硬化前にこ
れらの処理を行うことが必要である。
【0045】接続ランドに上記のような傷を設けること
によっても、バンプを設けた場合と同様に等価直列抵抗
Rrの値が改善されることが発明者の実験により確認され
ている。特に、傷は点で設けるよりも筋で設けることが
望ましく、さらに、傷を3筋以上あるいはランダムに設
けることによってバンプと同様、あるいはそれ以上の効
果が得られることが確認されている。等価直列抵抗Rrの
他に、発明者によって直流抵抗値の変動も測定されてい
る。この測定結果によると、酸化膜の処理を行っていな
いものについては、直流抵抗が5Ω〜無限大といった広
い範囲を示すのに対し、傷を設けたり、バンプを設けた
場合は1〜2Ω程度の値に精度良く収束する。このよう
に、傷、あるいはバンプを設けることによって酸化膜の
影響を排除でき、低接続抵抗(直流抵抗)でQ値の高いS
AW共振子を実現できる。
【0046】このような効果を得るためには、酸化膜の
除去された状態の傷が接続ランドに必要となる。このた
め、導電性の接着剤を塗布した後に接続ランドに傷を設
けるようにしており、逆に、傷の付けられた接続ランド
とリードが低接続抵抗の状態で接続されている場合は、
それらの傷は導電性の接着剤の塗布された後に形成され
たものであるといえる。傷が形成された後、この傷の内
面が再酸化してしまうと良好な導通状態は得られない。
そこで、導電性の接着剤として酸化防止材を配合したも
のが適当である。酸化防止材としては、ハイドロキノ
ン、カテコール、フェノールなどの還元性のものが用い
られる。さらに、銀粒子の他に、ニッケルなどの異種金
属を混入し接触抵抗の安定化を図り、同時に酸化膜の形
成防止効果を得ることも可能である。
【0047】酸化防止材の効果についても、発明者の実
験によって確認されており、酸化防止材が未混入の接着
剤を用いたSAW共振子では、接着剤が硬化したのち230℃
で10時間アニールすると共振周波数が100ppm以上変化
し、等価直列抵抗Rrの値もアニール以前が20Ω以下なの
に対し30〜40Ωまで上昇してしまうといった結果が得ら
れている。これに対し、酸化防止材を混入した接着剤を
用いると、共振周波数の変化は20ppm程度に収まり、等
価直列抵抗Rrの値も20Ω以下と良好な値を保持できる。
【0048】<電極の保護>本発明においてはSAW共振
片を片持ちマウントして、筒型のケースやセラミックケ
ースなどのハウジングから浮かして支持している。そし
て、SAW共振片の周囲に空間を設け、SAW共振片が周囲の
環境から影響を受けづらいようにしてある。このような
SAW共振子では、SAW共振片の周囲に形成された空間がSA
W共振片を封入する際に混入する可能性のあるSUSあるい
は半田くずといった異物の移動可能なスペースとなって
しまう。そして、このような異物がSAW共振片の電極、
例えば、IDTやIDTと接続ランドを結ぶ電極に食い込むこ
とがあり得る。特に、IDTはミクロンオーダーで配置さ
れているため、電極間に上記のような導竜性の異物が存
在するとショートの原因となり、SAW共振子の安定した
動作の妨害となる。また、ミクロンオーダーの小さなこ
のような異物の混入を完全に防ぐのは因難である。さら
に、SAW共振子は様々な用途に用いられ、実装中や運搬
中の衝撃、あるいは実装された角度などによってこのよ
うな異物が移動してしまうので、SAW共振子を組み立て
たり、実装する段階で上記のようなトラブルを完全に防
止することは難しい。
【0049】異物によるトラブルを防止するために、例
えば、IDTなどを酸化けい素などによってコーディング
することも可能である。しかし、チップ上に異なった物
質の層ができるので共振周波数の変動やQ値の低下に繋
がり、片持ちマウントした効果が削減されてしまう。そ
こで、発明者は、アルミニウム系の電極の表面に形成さ
れる酸化膜の効果に着目した。アルミニウム系の電極の
表面に酸化膜が自然に形成されてしまうことは上述した
通りであり、これらによってショートを防止することが
できる。しかし、自然に形成される酸化膜は厚みが10〜
30Åと薄いため強度が不足し、落下等の衝撃によって移
動する異物から電極を完全に保護することは困難であ
る。
【0050】そこで、本発明においては、SAW共振片の
アルミニウム系電極を陽極酸化することによって、膜厚
が280Å前後、あるいはこれより厚い酸化膜を電極の表
面に形成し、異物によるトラブルを防止するようにして
いる。
【0051】図20に示すような圧電体のウェハ50に複数
のSAWパターン51が形成された状態のものを用いて陽極
酸化を行う。本例では、IDT5を構成する一対の電極4aお
よび4bのうち、一方の電極のみに陽極酸化を施すように
している。このため、ウェハ50には、SAWパターンに加
え、これらのSAWパターン51の一方の電極4aを繋ぐ接続
線52と、陽極酸化用の電源と接続するターミナル53を設
けてある。
【0052】図21に、陽極酸化を行う装置の概要を示し
てある。槽55の中には、陽極酸化液59が入っており、ク
リップ56でウェハ50のターミナル53を保持してウェハ50
を酸化液59に浸す。そして、電源57からウェハ50側を陽
極として電流を流す。電源57には酸化液59に浸った陰極
58も接続されている。本例では、陽極酸化によって無孔
性の酸化膜を形成するようにしており、そのため、酸化
液59としては燐酸塩の水溶液又はほう酸塩の水溶液の混
合液を用いている。この他に、クエン酸塩やアジピン酸
塩などの中性近傍の塩の水溶液を用いることができる。
また、液温は、多孔性の被膜となるのを避けるため室温
程度が望ましく、例えば、ほう酸塩の水溶液を用いた場
合は20〜30℃程度が望ましい。
【0053】このような条件下で陽極酸化を行うと、印
加電圧に略比例した膜厚の酸化膜を電極の表面に形成で
きる。酸化膜の膜厚を制御し、さらに電流投入時に流れ
る電流を一定以下と制御するために、プロセス用の電源
として定電圧・定電流電源を用いることが望ましい。ま
た、電極のうち、接続ランドに相当する部分では、上述
したように酸化膜を取り除く処理を行うことが望ましい
ので、接続ランドに相当する部分にはレジストなどを塗
布し、酸化膜の厚みの増加を防止することが望ましい。
【0054】発明者によって、筒型のケース内にSUSの
異物(5〜10μm径のSUS製の粉)を強制的に混入した場
合のトラブルの発生頻度が測定されている。その結果、
陽極酸化を行わなかった共振子においては繰り返しの落
下試験(75〜150cmの高さから5回の落下試験を繰り返し
た結果)を行うとほぼ100%のものがショートする。こ
れに対し、上記のようにIDTの片側の電極のみに陽極酸
化を行ったSAW共振子ではショートする頻度は減少し、
陽極酸化電圧を30V程度でショートの発生頻度は略半減
する。さらに、陽極酸化電圧を上げ、50V以上にすると
ショートの発生頻度がほぼ0になることが確認できた。
同様の方法で、留22に示したようなパターンを用いてID
Tの両側の電極に陽極酸化することも可能であり、この
ような共振子では、陽極酸化電圧が20V以上でショート
の発生頻度はほぼ0となる。図23に示すように、陽極酸
化電圧が20Vで酸化膜の厚みはほぼ280Åであり、50Vで
はほぼ700Åである。
【0055】IDTの片側の電極のみに酸化被膜を強制的
に作製した場合は、両側の電極に酸化被膜を形成した場
合より厚い被膜、上記の実験結果からほぼ2倍程度の被
膜を形成する必要がある。しかし、IDTの一方の電極を
各パターン毎に独立して形成できるので、チップにカッ
トする前のウェハの状態でそれぞれの各パターン毎に共
振周波数を予め測定することができる。この測定された
共振周波数に基づいて酸化被膜を形成するプロセスを繰
り返せば、ウェハ状態での粗調や、SAW共振片個々にお
ける徽調などの製造過程における共振周波数の調整作業
を行える。
【0056】図24に、陽極酸化電圧が50V近傍の、陽極
酸化電圧に対する複数のウェハの共振周波数の変化を示
してある。本図にて判るように、酸化電圧を調整するこ
とによってp pm単位で共振周波数の調整が可能である。
従って、IDTの一方の電極のみに陽極酸化を施せば、ウ
ェハの段階で共振周波数の測定が可能であり、その結果
に基づきさらに陽極酸化を行って、予め共振周波数の整
ったSAW共振片を容易に得ることができる。このよう
に、電極に陽極酸化を施すことによって上述したような
優れた特性を維持したまま、ごみなどのトラブルに対す
る耐性の強いデバイスを実現できる。
【0057】<表面実装型のデバイス>図25に、図5に
基づき説明したSAW共振片を筒型のケース内に片持ち収
納したSAW共振子20を表面実装デバイス60とした例を透
視図で示してある。このデバイス60では、SAW共振片が
気密封止されたケース21から外側に突き出たリード25a
および25bがそれぞれリードフレーム61aおよび61bと溶
接、半田付け、あるいは導電性接着剤などの方法により
取り付けられている。さらに、筒型のケース21のリード
の突き出た反対側にもリードフレーム62が配置されてお
り、これらのリードフレーム61および62とケース21が直
方体状に成形された樹脂65によって一体化されている。
リードフレーム61aおよび61bは、この表面実装型のS AW
共振子60の電気的な接続を得るために使用される。ま
た、リードフレーム62はこのSAW共振子60を基板へ実装
する際に強度を確保するためのダミーリードとして用い
られる。さらに、これらが樹脂65によって直方体に一体
成形されているので自動実装技術を用いて基板に実装で
きる。
【0058】図26に、上記ではダミーリードとして用い
られているリードフレーム62を筒型のケース21に電気的
に接続したタイプの表面実装型のSAW共振子60を示して
ある。リ一ドフレーム62は、ケース21と接触する個所69
で、接触、圧入、半田付けあるいは導電性接着剤などの
方法によってケース21と電気的に接続できる。このよう
にリードフレーム62をケース21と接続しておくと、リー
ドフレーム62を介して金属製のケース21をグラウンドに
接続、すなわち接地できる。SAW共振子は、数百MHz以上
の高周波において用いられることが多い。そこで、ケー
ス21を接地することによって電波として空間に存在する
ノイズをシールドすることができ、逆にSAW共振子がノ
イズの発生源となることも防止できる。筒型のケースに
限らず、箱状のケースなど金属性のケースをリードフレ
ームを介して接地することによって、ノイズに強い表面
実装型のSAWデバイスを提供できる。
【0059】これらのSAWデバイスは、ケースの内部に
上記のようなSAW共振片が片持ちマウントされており、
共振周波数の非常に安定したSAW共振子が得られる。さ
らに、このSAW共振子は、低い等価直列抵抗、そして高
いQ値といった優れた特性を兼ね備えている。また、樹
脂によってリードフレームと一体に形成されることによ
って、実装性に優れた表面実装型のデバイスとすること
も簡単である。また、SAW共振片はリードと導電性接着
剤あるいは非導電性の接着剤を用いて片持ちマウントさ
れているので耐衝撃性も優れており、さらに、電極に陽
極酸化膜を形成することによって衝撃になどによってシ
ョートなどのトラブルが発生するともない。このよう
に、本発明によって、導電性に優れた高品質の弾性表面
波共振子を安価に提供することができる。
【0060】
【発明の効果】高周波領域で使用可能な高性能の弾性表
面波共振片、およびSAW共振子を提供でき、SAWフィルタ
ーなどの各種のデバイスに適用可能である。特に、本発
明のSAWデバイスは、等価直列抵抗が低く、高いQ値を必
要とする高安定発振器に好適なデバイスである。さら
に、表面実装が可能な形状として提供することも容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るSAW共振片の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】片持ちマウントした場合と、全面接着マウント
した場合のSAW共振子の特性を比較したグラフである。
【図3】片持ちマウントした場合のエージング特性を示
すグラフである。
【図4】全面接着マウントした場合のエージング特性を
示すグラフである。
【図5】SAW共振片を筒型のケース内に片持ちマウント
したSAW共振子の構成を示す断面図である。
【図6】図5と直角な方向からSAW共振子の構造を示す断
面図である。
【図7】図5と異なるマウント方法を採用したSAW共振子
のマウントした部分を示す断面図である。
【図8】箱型のケースにSAW共振片を片持ちマウントし
たS AW共振子を示す展開斜視図である。
【図9】(a)は、図8に示したSAW共振子の断面であ
り、(b)は、リードとの接続部分を拡大して示す図で
ある。
【図10】(a)は、セラミックケースにSAW共振片を片
持ち収納する様子を示し、(b)はセラミックケースを
用いたS AW共振子の構造を示す断面図である。
【図11】異なった片持ちマウント方法を採用したSAW
共振子の構造を示す断面図である。
【図12】ハウジング内の雰囲気と、それによる等価直
列抵抗の値を比較したグラフである。
【図13】ハウジング内が大気状態と真空状態のときの
Q値と共振周波数との関係を表したグラフである。
【図14】接続ランドとリードとの接続部分を拡大して
示す断面図である。
【図15】接続ランドにバンプを形成してリードを接続
した状態を示す断面図である。
【図16】先端が二股に分かれたリードを接続ランドに
接続した状態を示す平面図である。
【図17】接続ランドにスタッドバンプを形成してリー
ドを接続した状態を示す断面図である。
【図18】接続ランドに傷をつけてリードを接続した状
態を示す平面図である。
【図19】図18の接続ランドにリードを接続した状態を
示す断面図である。
【図20】陽極酸化用にウェハ上に形成された、片側の
電極のみを酸化するパターンを示す図である。
【図21】陽極酸化用の器具の構成を示す図である。
【図22】両側の電極を酸化するパターンを示す図であ
る。
【図23】陽極酸化電圧に対する酸化膜厚の変化を示す
グラフである。
【図24】陽極酸化電圧によって共振周波数が変化する
様子を示すグラフである。
【図25】図5に示したSAW共振子をモールドして表面実
装型としたデバイスを示す透視図である。
【図26】SAW共振子を接地できるタイプの表面実装型
デバイスを示す図である。
【図27】従来のSAW共振子の構造を示す断面図であ
る。
【図28】図27と異なる従来のSAW共振子の構造を示す
図である。
【図29】従来用いられているSAW共振片の構造を示す
平面図である。
【符号の説明】
1、20・・・SAW共振片 2・・・圧電体チップ 3・・・主面 4a、4b・・・電極 5・・・IDT 6a、6b・・・反射器 7、7a、7b・・・接続ランド 8a、8c・・・側面 8b、8d・・・端面 9・・・裏面 21・・・ケース 25・・・リード 26・・・導電性接着剤 29・・・中心軸 30・・・非導電性の接着剤 31・・・ベース 32・・・セラミックケース 32a・・・段差 33・・・導通パターン 34・・・蓋 37・・・酸化膜 40・・・バンプ 41・・・スタッドバンプ 42・・・傷 60・・・表面実装デバイス 61a、61b、62・・・リードフレーム 65・・・樹脂
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月29日(2001.3.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 弾性表面波共振子および表面実装型弾
性表面波共振子
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するため手段】本発明においては、SAW
共振片に対する支持部材あるいは接着剤による影響を抑
止するため、SAW共振片の端部のみを支持するようにし
ている。すなわち、ほぼ矩形にカットされ表面の略中央
に交差指電極が形成されたSAW共振片の長手方向の一方
の端部のみを支持体に接続し、支持体に影響される部分
を少なくし、さらに、ケースなどのハウジングからSAW
共振片を浮かすようにしている。これによって、SAW共
振片には外部から応力がかからず、歪みによる影響を受
けないで非常に安定した共振周波数を有した、エージン
グ特性の良いSAW共振子が得られる。すなわち、反射体
より端側をマウントする(以下において片持ちマウント
と言う)ことによって、SAW共振片への歪の影響を少な
くできることが見いだされた。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ矩形の圧電体の表面の略中央に交差
    指電極が形成され、この交差指電極を挟んで前記圧電体
    の長手方向に1対の反射器が形成された弾性表面波共振
    片と、この弾性表面波共振片を支持する支持体とを有
    し、 前記弾性表面波共振片の長手方向の一方の端部のみが前
    記支持体に接続されており、 前記弾性表面波共振片は、この弾性表面波共振片に沿っ
    て延びた中空のハウジング内に収納されており、前記ハ
    ウジングの中心軸に対し、前記弾性表面波共振片の表面
    が傾斜していることを特徴とする弾性表面波共振子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記弾性表面波共振
    片の、前記支持体に接続されている一方の端部とは反対
    側の他方の端部が、前記中心軸と交差する程度となるよ
    うに、前記弾性表面波共振片の表面が傾斜していること
    特徴とする弾性表面波共振子。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記弾性表面波共振
    片は、リードを介して前記支持部と接続されており、こ
    のリードの前記弾性表面波共振片と接する端部が前記ハ
    ウジングの中心軸に対して傾斜していることを特徴とす
    る弾性表面波共振子。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記交差指電極を構
    成する1組の電極のうち、少なくともいずれかの表面に
    陽極酸化による酸化膜が形成されていることを特徴とす
    る弾性表面波共振子。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の弾性表面波共振子を有
    し、前記ハウジングから外部に前記交差指電極と電気的
    に接続した複数のリードが延びており、さらに、これら
    のリードと電気的に接続されたリードフレームを有し、
    前記弾性表面波共振子およびリードフレームが樹脂によ
    り一体成形されていることを特徴とする表面実装型弾性
    表面波共振子。
  6. 【請求項6】 ほぼ矩形の圧電体の表面の略中央に交差
    指電極が形成され、この交差指電極を挟んで前記圧電体
    の長手方向に1対の反射器が形成された弾性表面波共振
    片と、この弾性表面波共振片を支持する支持体とを有
    し、 前記弾性表面波共振片の長手方向の一方の端部のみが前
    記支持体に接続されており、 前記支持体を貫通する少なくとも2本のリードと、これ
    らのリードのそれぞれと接続するように前記弾性表面波
    共振片上に設けられた少なくとも2つの接続ランドとを
    有し、前記弾性表面波共振片は前記リ一ドを介して前記
    支持体に取り付けられ、前記接続ランドは、前記弾性表
    面波共振片の長手方向の一方の端部の、前記表面、裏
    面、両側面、端面の少なくともいずれかに形成されてお
    り、 前記リードは、前記接続ランドに接するほぼ平板状の接
    続端を備えていることを特徴とする弾性表面波共振子。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記交差指電極を構
    成する1組の電極のうち、少なくともいずれかの表面に
    陽極酸化による酸化膜が形成されていることを特徴とす
    る弾性表面波共振子。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の弾性表面波共振子を有
    し、前記ハウジングから外部に前記交差指電極と電気的
    に接続した複数のリードが延びており、さらに、これら
    のリードと電気的に接続されたリードフレームを有し、
    前記弾性表面波共振子およびリードフレームが樹脂によ
    り一体成形されていることを特徴とする表面実装型弾性
    表面波共振子。
  9. 【請求項9】 ほぼ矩形の圧電体の表面の略中央に交差
    指電極が形成され、この交差指電極を挟んで前記圧電体
    の長手方向に1対の反射器が形成された弾性表面波共振
    片と、この弾性表面波共振片を支持する支持体とを有
    し、 前記弾性表面波共振片の長手方向の一方の端部のみが前
    記支持体に接続されており、 前記支持体を貫通する少なくとも2本のリードと、これ
    らのリードのそれぞれと接続するように前記弾性表面波
    共振片上に設けられた少なくとも2つの接続ランドとを
    有し、前記弾性表面波共振片は前記リードを介して前記
    支持体に取り付けられ、前記接続ランドは、前記弾性表
    面波共振片の長手方向の一方の端部の、前記表面、裏
    面、両側面、端面の少なくともいずれかに形成されてお
    り、 前記リードは、前記接続ランドと導電性接着剤によって
    接続されており、前記接続ランド上に前記誘導性接着剤
    の塗布後に形成された少なくとも1本の傷を備えている
    ことを特徴とする弾性表面波共振子。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記交差指電極を
    構成する1組の電極のうち、少なくともいずれかの表面
    に陽極酸化による酸化膜が形成されていることを特徴と
    する弾性表面波共振子。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の弾性表面波共振子を
    有し、前記ハウジングから外部に前記交差指電極と電気
    的に接続した複数のリードが延びており、さらに、これ
    らのリードと電気的に接続されたリードフレームを有
    し、前記弾性表面波共振子およびリードフレームが樹脂
    により一体成形されていることを特徴とする表面実装型
    弾性表面波共振子。
  12. 【請求項12】 ほぼ矩形の圧電体の表面の略中央に交
    差指電極が形成され、この交差指電極を挟んで前記圧電
    体の長手方向に1対の反射器が形成された弾性表面波共
    振片と、この弾性表面波共振片を支持する支持体とを有
    し、 前記弾性表面波共振片の長手方向の一方の端部のみが前
    記支持体に接続されており、 前記支持体を貫通する少なくとも2本のリードと、これ
    らのリードのそれぞれと接続するように前記弾性表面波
    共振片上に設けられた少なくとも2つの接続ランドとを
    有し、前記弾性表面波共振片は前記リードを介して前記
    支持体に取り付けられ、前記接続ランドは、前記弾性表
    面波共振片の長手方向の一方の端部の、前記表面、裏
    面、両側面、端面の少なくともいずれかに形成されてお
    り、 前記接続ランドにバンプが形成されていることを特徴と
    する弾性表面波共振子。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記リードは、前
    記接続ランドに接する接続端を備えており、この接続瑞
    の先端は少なくとも2本に分岐していることを特徴とす
    る弾性表面波共振子。
  14. 【請求項14】 請求項12において、前記交差指電極を
    構成する1組の電極のうち、少なくともいずれかの表面
    に陽極酸化による酸化膜が形成されていることを特徴と
    する弾性表面波共振子。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の弾性表面波共振子を
    有し、前記ハウジングから外部に前記交差指電極と電気
    的に接続した複数のリードが延びており、さらに、これ
    らのり一ドと電気的に接続されたリードフレームを有
    し、前記弾性表面波共振子およびリードフレームが樹脂
    により一体成形されていることを特徴とする表面実装型
    弾性表面波共振子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189430A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Epson Toyocom Corp Sawデバイスおよびsawデバイスの製造方法
JP2009296086A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Murata Mfg Co Ltd 弾性波装置及びその製造方法
JP2012050154A (ja) * 2011-12-09 2012-03-08 Seiko Epson Corp Sawデバイス

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