JP2001248888A - 空気調和機の吹出し装置 - Google Patents

空気調和機の吹出し装置

Info

Publication number
JP2001248888A
JP2001248888A JP2000061716A JP2000061716A JP2001248888A JP 2001248888 A JP2001248888 A JP 2001248888A JP 2000061716 A JP2000061716 A JP 2000061716A JP 2000061716 A JP2000061716 A JP 2000061716A JP 2001248888 A JP2001248888 A JP 2001248888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
air conditioner
guide
outlet
air guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000061716A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihito Ando
之仁 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000061716A priority Critical patent/JP2001248888A/ja
Publication of JP2001248888A publication Critical patent/JP2001248888A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 風の吹き出し位置を任意に選択可能として、
室内の温度を均一に保つ。 【解決手段】 キャビネット1の収納室22に複数枚の
羽10から構成される伸縮自在な導風体9を設ける。暖
房運転時に導風体9を降下させて羽10を閉じると、暖
気は羽10と壁面4で囲まれた通風路14を通って床面
12近くにある下出口13から吹き出される。冷房運転
時には、羽10を開くと、上下方向に分散された冷気が
吹き出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷気又は暖気を吹
き出すための分離型あるいは一体型空気調和機の吹出し
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和機による室温の調整
では、冷気や暖気を室内へ吹き出すことによって、快適
な室温となるように調整されている。そして、空気調和
機は、室内を移動したり他の物を配置するときに邪魔に
ならないように、室内の壁面の上部や窓に取り付けられ
ることが多い。
【0003】空気調和機から冷気を吹き出して冷房を行
う場合、室内外からの熱が供給されないと、室温は徐々
に低くなっていき、最終的な室温は冷気の温度に等しく
なる。実際には、室外の気温は室温よりも高く、室内に
おいても人等が熱を発生するため室内外から熱が供給さ
れるが、この場合の室温も、熱が供給されない場合の室
温の変化に似た変化を示す。
【0004】すなわち、所定の量の冷気を供給するため
には一定の時間を要し、その間に室内外から熱が供給さ
れる。そして、室温の変化を考える場合、室内の空気が
まざって室温が均一になるものとすると、供給された熱
は同時に供給された冷気が全て吸収するものと考えてよ
い。したがって、室温は、単位時間あたりに供給される
冷気によって得られる熱にその時間に供給される全ての
熱を加えた温度に等しくなる。
【0005】そのため、冷気の温度を設定温度よりも低
めにしておくことによって、室温を設定温度にすること
ができる。このとき、単位時間あたりの冷気の供給量を
多くすると、同時に供給される熱を吸収しても冷気の温
度は高くなりにくい。したがって、冷気の温度を若干高
く(設定温度よりは低く)しても、所定の室温に調整す
ることができる。
【0006】ところで、室温が設定温度に等しくなるま
での時間は、冷気の単位時間あたりの供給量を多くする
ほど短くすることができる。すなわち、熱の供給がない
場合、室温は冷気の総供給量によって決まるため、冷気
を供給する速度を速くするほど、室温を下げる時間を短
くすることができる。また、熱の供給がある場合には、
室温は冷気の総供給量と熱の総供給量によって決まり、
冷気の総供給量が多くなると室温は低くなり、熱の総供
給量が多くなると室温は高くなる。したがって、熱を供
給する速度が一定であれば、冷気を供給する速度を速く
するほど、室温を下げる時間を短くすることができる。
【0007】そこで、多くの空気調和機では、冷気を吹
き出すときの風速を速くすることによって、単位時間あ
たりの冷気の供給量を多くして、短時間で快適な室温と
なるようにしている。そして、供給する冷気の温度をあ
まり低くすることなく、快適な室温を維持できるように
している。
【0008】なお、設定温度よりも極端に低い温度の冷
気を供給することによっても、室温を下げる時間を短く
することができる。したがって、冷気の温度を所定の温
度よりも低くしておき、室温が設定温度に等しくなった
ときに、冷気の温度を所定の温度にするようにすると、
冷気の供給量が少なくても室温を設定温度に等しくする
までの時間を短くすることができる。しかし、供給され
た冷気の温度と室温との差が大きく、室内の温度が不均
一になりやすいため、極端に低い温度で少量の冷気を供
給する方法が用いられることは少ない。
【0009】また、暖気を吹き出して暖房を行う場合
も、冷房を行う場合と同様である。すなわち、室温は、
単位時間あたりに供給される暖気によって得られる熱か
ら単位時間あたりに屋外等へ放出される熱を差し引いた
温度に等しくなる。したがって、暖気を吹き出すときの
風速を速くすることによって、単位時間あたりの暖気の
供給量を多くすると、短時間で快適な室温にすることが
できる。
【0010】ところで、暖気には上昇する性質があるた
め、暖房時に室内の高い位置から吹き出された暖気は、
天井付近の高い位置にとどまりやすく、人がいる高さま
で行き渡りにくい。これに対しては、暖気が上昇しよう
とする力に抵抗できるような速い風速で、暖気を下方に
向って吹き出すことにより、室内の温度が均―となるよ
うにしている。
【0011】なお、空気調和機を作動してからの時間が
短いときは、室内全体が快適な温度となっていないた
め、吹き出される冷気や暖気が人に直接あたるようにし
て快適性を増すようにすることがある。このときの冷気
や暖気を吹き出す方向は、ルーバ等を用いて手動で又は
自動的に調整できるようにされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、一般的
な空気調和機では、室内の温度を均―に保ち、なおかつ
短時間で快適な室温に調整し、その室温を維持するため
に高風速の吹き出しを行っている。しかし、冷気や暖気
がルーバ等によって向けられた特定の方向だけに高速の
風として流れるため、冷気や暖気が吹き出される方向と
それ以外の方向とで温度差が生じる。そして、その室温
の不均一は人体に不快感を与えることがある。特に、室
内の上下方向の温度差は、人体にとって不快に感じられ
やすい。さらに、人体が高速の冷気や暖気を直接受けた
ときには、不快感を強く感じることも多い。
【0013】また、暖房時に高い位置から床面にまで暖
気が到達するように風速を速くすると、暖気の温度が十
分に高い場合にも風の影響で体感温度が高くならず、必
要以上に高い温度に設定され、エネルギーが無駄に消費
されることがある。
【0014】本発明はかかる問題を解決し、冷気又は暖
気の吹き出しの構造を改良することで、室内での上下方
向の温度分布の不均一性を改善し、快適な空調環境を調
えるとともに省エネルギーに貢献できる空気調和機の吹
出し装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、空気調和機の吹出口に、吹き出された
風を任意の方向に導くための導風体を設け、吹出口から
出た風をこの導風体に形成された出口から吹き出すよう
にした。そして、導風体を伸縮自在とすることにより、
この出口の位置を移動可能として、空気調和機から送り
出された風の吹き出す位置を調節できるようにした。
【0016】その結果、空気調和機の作動時には、その
吹出口から離れた位置においても冷気や暖気を吹き出す
ことができる。例えば、天井の近くに取り付けられた空
気調和機からの暖気を床面付近から吹き出すこと等がで
きる。そして、空気調和機を作動させないときには、導
風体を縮めて、この導風体が邪魔にならないようにする
ことができる。したがって、室内の移動等に邪魔になら
ない所に空気調和機を配置しておき、室温を均一に保つ
のに有利な位置から風の吹き出しを行うことができる。
【0017】また、一般の空気調和機では、下降する性
質がある冷気と上昇する性質がある暖気とが同じ位置か
ら吹き出されている。これに対して、出口の位置を上下
方向に移動可能とすると、冷気を高い位置から吹き出し
て暖気を低い位置から吹き出すようにすることができ、
室内の温度を均一にしやすくなる。
【0018】さらに、風の吹き出し方向を調整する際
に、その吹き出し可能な方向の幅を広げることができ
る。つまり、一般の空気調和機は、壁や天井等に固定さ
れ、移動させることができないため、ルーバ等によって
吹き出し方向のみを調節している。したがって、吹き出
し方向は、固定された吹出口とルーバの向きによって決
定されてしまう。しかし、伸縮自在な導風体によれば、
出口の位置を調節することによって、出口を前後左右又
は上下方向に平行移動させることが可能となり、吹き出
し可能な方向の選択の幅が広がる。このことから、吹き
出される冷気や暖気が人にあたるようにしたり、直接あ
たらないようにするときの調整が行いやすくなる。
【0019】そして、導風体の下面に下出口を形成し、
側面に横出口を形成すると、導風体の開口面積が大きく
なって、風を吹き出すときの風速を小さくすることがで
きる。その結果、局所的に高速の風が流れて室内の温度
が不均一になったり、その風があたって不快感を感じる
ことを防止できる。特に、暖房時の局所的な暖気は、周
りの空気との温度差が大きくなりやすいため上昇しよう
とするが、風速を小さくすることによって、暖気が拡散
しやすくなり、このような浮き上がりの作用を弱めるこ
とができる。そして、室内における空気の流れを弱める
ことにより、暖房時に体感温度が低下することを回避す
ることができる。
【0020】そこで、導風体の出口を床面の近くまで移
動させるとともに、吹き出し方向を床面の方向に向ける
ことによって、暖房運転時に、この下出口から暖気を吹
き出すと、暖気が小さな風速で床面まで到達して、床面
に沿って広がるので、室内全体を暖めることができる。
【0021】また、導風体を伸ばすと、その側面の面積
が広くなるため、側面に設けた横出口の面積も広くする
ことができる。そして、出口の面積を広くすることによ
って、単位時間あたりに一定量の冷気や暖気を供給する
ために必要な風速を小さくすることができる。特に、横
出口の開口高さを大きくすると、風が上下方向に分散さ
れて、上下方向における温度差が小さくなって不快感を
感じにくくなる。
【0022】ところで、短時間で快適な室温に調整し、
その後は少ないエネルギーでその室温を維持するため
に、目標室温と現状室温との差によって、吹き出す風の
温度や供給量等を可変して冷房能力又は暖房能力を調節
することがある。また、空気調和機を作動させた直後は
快適な室温となっていないため、吹き出された風が人体
に直接あたるようにするとよい場合が多い。特に、冷房
を行うときには、気流に適度な風速を与えることによっ
て体感温度を下げることができる。
【0023】そこで、冷房運転時において、空気調和機
を作動させた直後のように目標室温と現状室温との差が
大きいとき、冷房能力を高めるために、導風体を縮めれ
ば、横出口の面積が小さくなって、横出口から吹き出さ
れる風の速度が速くなる。なお、この場合も過度の冷気
が人体にあたらないように導風体の伸縮量を調節する。
また、目標室温と現状室温との差が小さいときは、導風
体を伸ばして、横出口から吹き出される風の速度が遅く
なるようにするとよい。
【0024】このとき、空気調和機の運転状況に応じて
導風体の伸縮量を制御する駆動手段を設けておくと、こ
れらの作業を自動的に行うことができ、操作の手間が省
ける。なお、運転状況としては、現状室温、送風量、設
定室温、外気温、運転コース等がある。
【0025】そして、下出口あるいは横出口にルーバを
設けると、出口の位置とともに風向きを変えることがで
きる。これらを組み合わせて調整することによって、室
内機から吹き出される風が人にあたるようにしたり、直
接あたらないようにするときの調整が行いやすくなる。
【0026】また、下出口と横出口のルーバの角度を調
整することによって、吹き出される風の下出口と横出口
への配分を調整することができる。この配分としては、
冷房運転時に横出口からの風を多くして、暖房運転時に
下出口からの風を多くすると快適である場合が多い。す
なわち、冷房運転時には、横出口のルーバを開いて横出
口から冷気を吹き出すようにすると、小さい風速で上下
方向に分散された冷気をより多く供給することができ
る。また、暖房運転時には、横出口のルーバを閉じて下
出口から暖気を吹き出すようにすると、床面から室内全
体を暖める暖気をより多く供給することができる。そこ
で、このような配分となるように、空気調和機の運転状
況に応じてルーバの開閉を制御すると、自動的に快適な
状態を保つことができる。
【0027】ここで、導風体として、シャッタ状のもの
にすると、導風体と壁面とで囲まれる空間が通風路とな
る。このとき、導風体を壁面に沿って昇降するように案
内する案内子を設けると、導風体が壁面に吸い付けられ
るのを防止できる。つまり、通風路を風が流れると、通
風路における空気圧が低下する。そして、通風路の空気
圧と室内の空気圧との釣合いが保てなくなることによっ
て、導風体を壁面の方向に押し付ける力が生じるが、案
内子が導風体を支えるため、導風体が壁面の方向に移動
するのを防止でき、通風路を確保できる。また、導風体
を筒状としてもよく、この筒の内部が通風路となる。な
お、上記のシャッタや筒に孔を形成すれば、これらが横
出口となる。
【0028】そして、導風体を開閉自在な複数の羽から
構成すると、ルーバを設けることなく、風向きの調節及
び風の下出口と横出口への配分を行うことができる。こ
の場合、電動機を設けて、羽を重ねたり広げたりして伸
縮させるとともに、羽を広げたときに開閉することによ
り、ルーバを設ける場合と同様に、簡単な構造によって
快適な空調環境が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る空気調和機の
吹き出し装置の実施の形態について、図面を用いて説明
する。図1〜図3に示すように、この空気調和機では、
キャビネット1の上面に吸込口2、下面に吹出口3が設
けられ、室内の壁面4の上部に取り付けられる。
【0030】キャビネット1の内部には、吸込口2から
吸い込んだ空気を吹出口3から吹き出すように空気の流
れを発生させるクロスフローファン5と、吸込口2から
吸い込んだ空気を冷気又は暖気に変えるための第一熱交
換器6a及び第二熱交換器6bと、その冷気又は暖気を
吹出口3に導くためのフロントガイド7及びリヤガイド
8とを備えている。また、フロントガイド7及びリヤガ
イド8は鉛直面に対して傾斜しており、冷気又は暖気を
吹出口3から斜め下方に吹き出すようになっている。
【0031】そして、吹出口3から出た風を任意の方向
に導くための昇降自在な導風体9が設けられている。導
風体9は、複数の羽10を上下方向に所定の間隔で平行
に並べてなり、いわゆるブラインドと同じ構造のもので
ある。羽10は、吹出口3の長手方向の長さとほぼ同じ
長さとされる。
【0032】そして、羽10を開閉させる周知な開閉機
構が設けられ、各羽10は同じ角度になるように連動し
て開閉される。また、各羽10を重ねたり広げたりして
上下させる周知な昇降機構が設けられ、上昇時に羽10
は図1に示すように積み重なった状態になり、下降時に
羽10が閉じていると図2に示すように、隣り合う羽1
0の上下端が重なった状態となり、開いていると図3に
示すように隣り合う羽10の間に隙間ができて、これが
横出口11となる。ここで、羽10を広げたとき、すな
わち導風体9を下降させたとき、導風体9と壁面4とは
平行となり、下方には床面12に対向するように開口が
形成され、これが下出口13となる。そして、吹出口3
と下出口13とは導風体9と壁面4とに挟まれた空間に
よってつながっており、この空間が通風路14となる。
【0033】導風体9の下端には案内子15が設けら
れ、この案内子15の車輪16が羽10の昇降に応じて
壁面4に沿って上下に転がることにより、壁面4との隙
間が一定に保たれ、通風路14を風が流れても導風体9
は壁面4に吸い付かない。つまり、導風体9と壁面4の
間を風が流れることによって圧力が低下して、導風体9
の内外での気圧の差によって導風体9が壁面4の方向に
押し付けられることを防止できる。この場合、案内子1
5の代わりに導風体9の下部に重りを取り付けてもよ
い。
【0034】なお、上記の通風路14では、前面は閉塞
されているが側面は開放されている。そのため、両側面
から風が吹き出されて、広く室内に分散される。ここ
で、風を集中的に吹き出すようにするためには、側面か
らの吹き出しをなくせばよい。そこで、両方の側面を閉
塞する補助導風体を別に設けるとよい。補助導風体の構
造は、導風体9と同じである。あるいは、導風体9と一
体的な構造にしてもよく、前面、両側面の三方を閉塞す
ることになる。また、壁面4に、仕切板を取り付けて、
導風体9の側方を覆うようにしてもよい。
【0035】開閉機構及び昇降機構は、一つの電動機1
7によって駆動される。空気調和機に内蔵された制御装
置は、設定された運転コース(冷房、暖房、ドライ、送
風、除湿等)、室温等に基づいて電動機17の駆動制御
を行い、羽10の開閉、昇降がなされることによって導
風体9からの風の吹き出しを任意の方向に自動的に設定
することが可能となる。なお、図中18はボトムレー
ル、19は昇降コード、20はラダーテープである。
【0036】そして、導風体9及び電動機17を収納す
るための収納室22が、キャビネット1内において、前
面パネル21と第二熱交換器6bとフロントガイド7に
よって囲まれた空間に形成される。その下方は開口して
おり、導風体9が出没可能とされ、収納されたときに外
部に突出せず邪魔にならない。
【0037】ここで、導風体9の昇降を具体的に説明す
ると、電動機17によって昇降コード19を巻上げる
と、昇降コード19の下端に接続されたボトムレール1
8が上昇する。そして、ボトムレール18が最下方の羽
10の位置まで達すると、最下方の羽10を持ち上げな
がら上昇を続ける。
【0038】このとき、羽10とボトムレール18はラ
ダーテープ20によって接続されているが、ラダーテー
プ20を布等で形成して容易に曲げることができるよう
にしておくと、ラダーテープ20を介して羽10が持ち
上げられることはなく、羽10は、下面を直接ボトムレ
ール18によって押し上げられることによって持ち上げ
られる。このようにして、昇降コード19を巻上げるこ
とによって、下方の羽10から順に持ち上げて積み重
ね、導風体9は上昇して、収納室22に収納される。
【0039】逆に、導風体9を伸ばすときは、昇降コー
ド19を伸ばしてボトムレール18を下降させると、羽
10も広がっていく。そして、曲がっていたラダーテー
プ20が徐々にまっすぐ伸びていき、羽10が所定の位
置に達すると、羽10は下降しなくなり、ラダーテープ
20によってその高さに保持される。
【0040】また、電動機17によってラダーテープ2
0は上昇又は下降する。このとき、羽10の前後のラダ
ーテープ20は、上昇と下降又は下降と上昇の組合せで
移動することになるため、ラダーテープ20に保持され
た羽10は、その角度を変化させ、羽10を開閉するこ
とができる。
【0041】次に、空気調和機の運転状況に応じた導風
体9の作用を説明する。図1は、空気調和機を運転して
いないとき、あるいは導風体9を使用しないで運転する
場合を示している。導風体9を縮めておき、キャビネッ
ト1の下の空間を利用するときの邪魔にならないように
している。また、吹出口3にルーバを設けておくと、導
風体9を収納することにより、導風体9を設けていない
従来の空気調和機と同様の方法で運転することができ
る。すなわち、ルーバを操作して、吹出口3から斜め下
方に吹き出された風の向きを調節して、空気調和機を運
転することができる。特に、冷房運転時であって、空気
調和機を作動させた直後等に冷気を人体に直接あてたい
ときには、冷気の速度が速くなるため快適性を増すこと
ができる。
【0042】図2は、暖房運転時の状態を示しており、
導風体9を床面12近くまで伸ばし、羽10を重ねて横
出口11を閉じることによって、暖気を床面12付近に
位置する下出口13から吹き出して、床面12に沿って
拡散させる。その結果、床面12がマイルドに加熱さ
れ、室内を均一に暖めることができる。
【0043】図3は、冷房運転時の状態を示しており、
導風体9を途中まで伸ばし、羽10を開いてその角度を
調節することによって、上下方向に分散した冷気を直接
人体方向に向けて吹き出すようにしている。このとき、
ボトムレール18又は案内子15に開閉自在なルーバを
備えた遮断板を取り付けておき、そのルーバを閉じてお
くと、導風体9の下出口13から冷気が吹き出さず、横
出口11から上下方向に分散した冷気のみを吹き出すよ
うにすることができる。
【0044】そして、導風体9の長さを変化させること
によって、冷気の風速を調節することができる。つま
り、導風体9を床面12近くまで伸ばし、羽10を開く
と、横出口11の面積が大きくなり、上下方向の広い範
囲に分散した低風速の冷気が吹き出される。その結果、
人体に局所的な高速の冷気があたることによる不快感を
なくすことができる。また、冷房運転を開始した直後等
には、導風体9の長さを短くすると、横出口11の面積
が小さくなり、高風速の冷気が吹き出され、室内の温度
が十分に下がっていなくても涼しさを感じることができ
る。
【0045】図4、図5に別の実施の形態を示す。この
実施の形態における導風体9は、上記のように平面状で
はなく筒状とされ、吹出口3に設置される。導風体9
は、大きさが異なる複数の筒23から構成され、その内
部が通風路14となっている。各筒23の上端は、内側
に折り曲げられたフランジ24とされ、筒23の下端に
フランジ24に係合する脚25が形成されている。
【0046】そして、外形の大きい筒23の内側に外形
の小さい筒23が順にはめ込まれて、同心状に並べら
れ、内側の筒23の脚25に外側の筒23のフランジ2
4が係合することによって、上下方向に各筒23は連な
る。なお、最内側の筒23は、キャビネット1の内部に
固定されている。また、最外側の筒23には、巻き上げ
機に上端を接続された昇降コード19の下端が接続され
ている。
【0047】まず、巻き上げ機で昇降コード19を巻き
上げることによって、最外側の筒23を上昇させる。そ
して、最外側の筒23の脚25が内側の筒23の脚25
に重なると、二つの筒23は一緒に持ち上げられる。こ
のようにして、昇降コード19を巻き上げることによ
り、各筒23を順に押し上げていき、導風体9を縮め
て、キャビネット1内に収納することができる。
【0048】また、最外側の筒23を降下させると、最
内側の筒23以外の筒23が同時に降下する。そして、
最内側の筒23から順に係合されていき、導風体9を伸
ばすことができる。
【0049】なお、導風体9を伸ばす場合、重力の作用
を利用してもよいが、隣り合う筒23間に設けたバネの
反発力を利用してもよい。この場合は、下から順に上に
なるほどバネの強さが大きくなるようにしておく必要が
ある。そして、バネを利用すると、導風体9を上から下
に伸ばすだけでなく、横に伸ばしたり下から上に伸ばす
こともできる。
【0050】そして、各筒23の周面に開口を設けるこ
とにより、横出口11が形成される。この横出口11に
ルーバを設けておくと、横出口11から吹き出す風を分
散し、風向きを変えることができる。また、ルーバを開
閉することによって、横出口11から風を吹き出した
り、吹き出さないようにしたりすることができる。
【0051】また、最外側の筒23の底面は、開放した
ままにして、この底面が下出口13となるようにしても
よいが、この面に遮断板を設けて、この遮断板にルーバ
を設けると、下出口13からの風を制御することができ
る。特に、下出口13から風を吹き出すときに、導風体
9の伸縮とルーバの角度を組み合わせることによって、
風の吹き出す方向に対する選択の幅を広げることができ
る。また、横出口11と下出口13に設けるルーバの代
わりに、開口を開閉するための蓋を設けてもよい。
【0052】さらに、図6、図7に示すように、導風体
9は、前後に重ね合わせた複数の板26を上下方向にス
ライドして昇降させるシャッタ状としてもよい。この場
合、各板26の連結と昇降の機構は、前記の筒状の導風
体9と同様である。すなわち、各板26の上端は内側に
折り曲げられたフランジ24とされ、各板26の下端に
フランジ24に係合する脚25が形成されている。そし
て、内側の板26の脚25に外側の板26のフランジ2
4が係合することによって、上下方向に各板26は連な
る。最内側の板26は、キャビネット1の内部に固定さ
れている。
【0053】また、最外側の板26には、巻き上げ機に
上端を接続された昇降コード19の下端が接続されてい
る。巻き上げ機で昇降コード19を巻き上げることによ
って、最外側の板26を上昇させる。最外側の板26の
脚25が内側の板26の脚25に重なると、二つの板2
6は一緒に持ち上げられる。昇降コード19を巻き上げ
ることにより、各板26を順に押し上げていき、導風体
9を縮めて、キャビネット1内に収納することができ
る。導風体9を伸ばすときも、前記の筒状の導風体9と
同様である。なお、各板26に開口を設けることによ
り、横出口11が形成される。この横出口11にルーバ
を設けておくとよい。なお、板26をスライドさせる代
わりに、各板26を折曲自在に連結して、巻き取るよう
にしてもよい。
【0054】そして、複数の羽10を並べたブラインド
型の導風体9と同様に、導風体9と壁面4とに挟まれた
空間が通風路14となり、導風体9の下端には、壁面4
との隙間を一定に保つ案内子15が設けられる。また、
側面からの吹き出しをなくすための補助導風体が設けら
れる。
【0055】ところで、上記実施の形態に示した導風体
9は、キャビネット1に収納できるようになっている
が、導風体9をキャビネット1とは別体とし、かつキャ
ビネット1の外部に着脱自在に取り付け得る構成であっ
てもよい。これによって、後付け可能となり、必要に応
じて着脱すればよい。
【0056】また、上記の空気調和機では、下部に吹出
口3が形成されているが、上部に吹出口3が形成された
空気調和機にも本発明の吹出し装置を適用することがで
きる。この場合、導風体9は水平方向に伸縮することに
なる。
【0057】
【発明の効果】この発明に係る空気調和機の吹出し装置
では、冷気や暖気を吹き出すための出口を備えた伸縮自
在な導風体を設けることで、冷気や暖気を吹き出す位置
を任意に調節することが可能となる。その結果、暖房運
転時には、導風体の出口を床面に近付けることによっ
て、高速の風を作り出すことなく暖気を床面付近にまで
供給することができるため、風の影響による体感温度の
低下を防止することができ、必要以上に設定温度を高く
する必要がなくなり、エネルギーの効率的な利用が図れ
る。また、冷房運転時で運転を開始した直後には、導風
体の出口の位置を調節し、冷気が直接人体にあたるよう
にして快適性を増加させることができる。
【0058】そして、導風体の側面に出口を設けること
で、空調した風を上下方向に分散させることが可能とな
る。その結果、室内の上下方向の温度差を小さくできる
とともに局所的に冷気や暖気があたることを防止して、
室内空調環境の快適性を向上させることができる。
【0059】さらに、設定温度と室温との差によって出
口の位置と風向きを制御することにより、暖気の浮き上
がり等も考慮した風の向きを制御することができるた
め、強風で運転する必要がなくなって、控えめ運転が可
能となり、省エネルギーに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数の羽から成る導風体を備えた空気
調和機の断面図
【図2】同じく暖房運転時の空気調和機の断面図
【図3】同じく冷房運転時の空気調和機の断面図
【図4】筒状の導風体を備えた空気調和機の断面図
【図5】同じく導風体を収納したときの空気調和機の断
面図
【図6】板状の導風体を備えた空気調和機の断面図
【図7】同じく導風体を収納したときの空気調和機の断
面図
【符号の説明】
1 室内機 2 吸込口 3 吹出口 4 壁面 9 導風体 10 羽 11 横出口 12 床面 13 下出口 14 通風路 15 案内子 22 収納室 23 筒 26 板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気調和機の吹出口に伸縮自在な導風体
    が設けられ、該導風体に、前記吹出口から出た風を吹き
    出す出口が形成された空気調和機の吹出し装置。
  2. 【請求項2】 空気調和機が室内の壁面に設置され、前
    記導風体が昇降自在な板状とされ、該導風体と前記壁面
    とで囲まれた空間が通風路とされた請求項1記載の空気
    調和機の吹出し装置。
  3. 【請求項3】 前記導風体が開閉自在な複数の羽から構
    成され、該羽を開閉するとともに該羽を重ねたり広げた
    りして伸縮するための電動機が設けられ、羽を広げたと
    きに壁面との間に形成される空間が通風路とされた請求
    項1記載の空気調和機の吹出し装置。
  4. 【請求項4】 前記導風体を前記壁面に沿って昇降する
    ように案内する案内子が設けられた請求項2又は3記載
    の空気調和機の吹出し装置。
  5. 【請求項5】 前記導風体が伸縮可能な筒状とされ、こ
    の内部が通風路とされた請求項1記載の空気調和機の吹
    出し装置。
  6. 【請求項6】 空気調和機の運転状況に応じて前記導風
    体の伸縮量を制御する駆動手段が設けられた請求項1〜
    5のうちいずれか一項記載の空気調和機の吹出し装置。
  7. 【請求項7】 前記出口は、前記導風体の下面に形成さ
    れた下出口と、側面に形成された横出口とからなる請求
    項1〜6のうちいずれか一項記載の空気調和機の吹出し
    装置。
  8. 【請求項8】 前記下出口あるいは前記横出口に風向き
    を変えるためのルーバが設けられた請求項7記載の空気
    調和機の吹出し装置。
  9. 【請求項9】 空気調和機の運転状況に応じて前記ルー
    バの開閉を制御する開閉手段が設けられ、該開閉手段
    は、冷房運転時には前記横出口のルーバを開いて前記横
    出口から冷気を吹き出し、暖房運転時には前記横出口の
    ルーバを閉じて前記下出口から暖気を吹き出すように前
    記ルーバを開閉させる請求項8記載の空気調和機の吹出
    し装置。
JP2000061716A 2000-03-07 2000-03-07 空気調和機の吹出し装置 Pending JP2001248888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061716A JP2001248888A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 空気調和機の吹出し装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061716A JP2001248888A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 空気調和機の吹出し装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001248888A true JP2001248888A (ja) 2001-09-14

Family

ID=18581817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000061716A Pending JP2001248888A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 空気調和機の吹出し装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001248888A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103994565A (zh) * 2014-05-16 2014-08-20 珠海格力电器股份有限公司 空调柜机
WO2014194645A1 (zh) * 2013-06-04 2014-12-11 珠海格力电器股份有限公司 空调导风板的控制方法
CN107238146A (zh) * 2017-07-31 2017-10-10 广东美的制冷设备有限公司 伸缩式箱体组件及除湿机
CN113819518A (zh) * 2021-08-26 2021-12-21 青岛海尔空调器有限总公司 一种空调室内机
CN114165971A (zh) * 2021-12-02 2022-03-11 冰山松洋生物科技(大连)有限公司 一种前出风式玻璃门防结露可调节导风结构及冰箱装置
CN117249578A (zh) * 2023-11-20 2023-12-19 珠海格力电器股份有限公司 一种聚散风的出风装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2640707C2 (ru) * 2013-06-04 2018-01-11 Гри Электрик Эпплайенсиз, Инк. оф Чжухай Способ регулировки жалюзи кондиционера
WO2014194645A1 (zh) * 2013-06-04 2014-12-11 珠海格力电器股份有限公司 空调导风板的控制方法
JP2016521839A (ja) * 2013-06-04 2016-07-25 グリー エレクトリック アプライアンシーズ インク オブ ズーハイGree Electric Appliances, Inc. Of Zhuhai 空調導風板の制御方法
US10132516B2 (en) 2013-06-04 2018-11-20 Gree Electric Appliances, Inf Of Zhuhai Control method for air deflectors of air conditioner
CN103994565B (zh) * 2014-05-16 2017-01-04 珠海格力电器股份有限公司 空调柜机
CN103994565A (zh) * 2014-05-16 2014-08-20 珠海格力电器股份有限公司 空调柜机
CN107238146A (zh) * 2017-07-31 2017-10-10 广东美的制冷设备有限公司 伸缩式箱体组件及除湿机
CN107238146B (zh) * 2017-07-31 2023-09-12 广东美的制冷设备有限公司 伸缩式箱体组件及除湿机
CN113819518A (zh) * 2021-08-26 2021-12-21 青岛海尔空调器有限总公司 一种空调室内机
CN114165971A (zh) * 2021-12-02 2022-03-11 冰山松洋生物科技(大连)有限公司 一种前出风式玻璃门防结露可调节导风结构及冰箱装置
CN114165971B (zh) * 2021-12-02 2023-09-26 冰山松洋生物科技(大连)有限公司 一种前出风式玻璃门防结露可调节导风结构及冰箱装置
CN117249578A (zh) * 2023-11-20 2023-12-19 珠海格力电器股份有限公司 一种聚散风的出风装置
CN117249578B (zh) * 2023-11-20 2024-01-30 珠海格力电器股份有限公司 一种聚散风的出风装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102062238B1 (ko) 플로어-스탠딩 에어 컨디셔너
JP5331330B2 (ja) 建物
WO2018028160A1 (zh) 吊顶式空调末端导风结构和空调器
KR102249899B1 (ko) 공기 조화기 실내기 및 이를 구비하는 공기 조화기
CN106196304A (zh) 圆形挂壁式空调室内机和空调设备
WO2017175749A1 (ja) 室内空調システム
JP2001248888A (ja) 空気調和機の吹出し装置
JP6493997B2 (ja) 空調装置
CN106225077B (zh) 一种空调室内机及其控制方法
CN206001605U (zh) 圆形挂壁式空调室内机和空调设备
WO2023174437A1 (zh) 天井机及其控制方法、控制装置以及嵌入式空调
JP6414891B2 (ja) 空調装置付き机
JP3152415U (ja) 家屋構造
JP6480690B2 (ja) 全館冷暖房システム
CN106287969A (zh) 一种空调室内机及其控制方法
JP4014906B2 (ja) タスク・アンビエント空調方法及び空調システム
JP4370461B2 (ja) 空気調和装置の室内ユニット
CN206073278U (zh) 一种空调室内机
JP4203462B2 (ja) 空調システムおよび空調方法
JP4254976B2 (ja) 空調方法
KR20190001345A (ko) 개선된 구조를 갖는 디퓨져
JP2021011973A (ja) エアカーテンシステム
JP6936571B2 (ja) 空調システム
JP6550211B2 (ja) 建物の換気システム
CN217685377U (zh) 风管机