JP2001248694A - 歯車伝動装置 - Google Patents

歯車伝動装置

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JP2001248694A
JP2001248694A JP2000057724A JP2000057724A JP2001248694A JP 2001248694 A JP2001248694 A JP 2001248694A JP 2000057724 A JP2000057724 A JP 2000057724A JP 2000057724 A JP2000057724 A JP 2000057724A JP 2001248694 A JP2001248694 A JP 2001248694A
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center axis
ring gear
pinion
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JP2000057724A
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Katsuhiro Mori
勝浩 森
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯車伝動装置のミスアライメントによる影響
を抑制する。 【解決手段】 ピニオンギヤ109とリングギヤ114
とを有するハイポイドギヤ装置において、ピニオンギヤ
109とリングギヤ114との相対位置の誤差要因とし
て、オフセット量方向と組み付け距離方向と軸角方向と
が選択され、ピニオンギヤ109とリングギヤ114と
の間で動力の伝達がおこなわれる際に、各方向における
各ギヤの歯同士の相対位置の変化に影響を与える第1の
影響係数ないし第4の影響係数と、ピニオンギヤ109
とリングギヤ114との間で動力の伝達がおこなわれる
際に発生し、かつ、各方向における各ギヤの歯同士の相
対位置の変化量との内積の和が概略零になるように、ピ
ニオンギヤ109またはリングギヤ114のうちの少な
くとも一方、あるいは、軸受108,113、デフキャ
リヤ102のうち、少なくとも一方の諸元が設定されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、第1の回転中心
軸を備えた第1のギヤと、第2の回転中心軸を備え、か
つ、第1のギヤに噛合する第2のギヤとを有する歯車伝
動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両や各種の産業機械などに用いられて
いる歯車伝動装置は複数のギヤを有し、各ギヤに形成さ
れた歯同士が噛み合わきれた状態で、複数のギヤ同士が
相対的に位置決めされている。そして、各ギヤの歯同士
の噛み合いにより、各ギヤ同士の間で動力の伝達がおこ
なわれる。このような動力の伝達時、言い換えれば負荷
時には、各ギヤの歯同士の噛み合い抵抗により反力(い
わゆる噛合い反力)が生じる。すると、この反力により
各ギヤ同士の相対位置が変化する現象、いわゆるミスア
ライメントが発生する。その結果、各ギヤの歯同士の噛
み合い状態が不適当な状態となり、各ギヤの耐久性の低
下やギヤノイズの発生を招く可能性がある。
【0003】これに対して、各ギヤの歯同士の噛み合い
状態が不適当な状態となることを防ぐために、2つの方
法が考えられる。第1の方法は、各ギヤを支持する支持
装置の構成を変更することであり、具体的には、各ギヤ
が収納されるギヤボックスの肉厚を増加したり、ギヤの
支持部を補強するためのリブの強度や肉厚の設定を変更
することなどがおこなわれる。この第1の方法によれ
ば、支持装置の剛性が高められるため、負荷時に発生す
るミスアライメントが低減される。したがって、動力伝
達時に噛み合い状態が不適当な状態となることが抑制さ
れ、ギヤの耐久性の低下を防いだり、あるいは、ギヤノ
イズの発生を低減することができる。
【0004】これに対して、第2の方法は、各ギヤ自体
の諸元を変更することであり、例えば、各ギヤの歯同士
の相対的な形状に対して、丸みを与えたり(いわゆる歯
面修整)することがおこなわれる。この第2の方法によ
れば、負荷時にミスアライメントが発生しても、各ギヤ
の歯面同士の接触部位が歯面端部に寄ることがない。し
たがって、各歯同士の噛み合い状態が不適当な状態とな
ることが抑制され、ギヤの耐久性の低下を防いだり、あ
るいは、ギヤノイズの発生を低減することができるとさ
れている。この第2の方法に相当する歯面修正方法の一
例が、特開平8−197332号公報に記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような第1の方法を選択した場合は、ギヤボックスの肉
厚の増加や補強リブの設計変更により、歯車伝動装置全
体の大重量化および大型化を招く可能性がある。また、
第2の方法を選択して歯面修整をおこなった場合につい
て述べる。この場合は、例えば、高負荷域、つまり、ミ
スアライメントが大きい際に、各ギヤの歯の相対的な丸
みを大きくすることで、噛み合わされる歯同士の接触部
位が歯面の端部に寄りにくくなり、不適当な噛合い状態
となることが抑制されるが、歯面の丸みは、各ギヤの回
転が一定速度でおこなわれることを妨げることとなり、
低負荷域では各歯が反ってしまい、ギヤノイズを悪化さ
せる要因と成り得る。したがって、第2の方法では、耐
久性とギヤノイズとを両立させることが困難である。
【0006】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、第1のギヤと第2のギヤとの間で動力の伝達が
おこなわれてミスアライメントが発生した場合でも、ギ
ヤの耐久性を向上し、かつ、ギヤノイズを抑制すること
のできる歯車伝動装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するため請求項1の発明は、第1の回転中心軸
を備えた第1のギヤと、この第1のギヤに噛合され、か
つ、第2の回転中心軸を備えた第2のギヤとを有する歯
車伝動装置において、前記第1のギヤと前記第2のギヤ
との間で動力の伝達がおこなわれて、ギヤ同士の噛み合
い反力により各ギヤ同士の相対位置の変化が発生した場
合に、各ギヤの歯面同士の相対的な形状変化が抑制され
るように、前記第1のギヤまたは前記第2のギヤの少な
くとも一方に対応する歯車諸元、または前記第1のギヤ
または前記第2のギヤのうちの少なくとも一方を支持す
る支持装置の諸元のうち、少なくとも一方の諸元が設定
されていることを特徴とするものである。
【0008】請求項1の発明によれば、第1のギヤと第
2のギヤとの間で動力の伝達がおこなわれる際に、ギヤ
同士の噛合い反力によるミスアライメントが発生して
も、相互に噛み合わされている歯の歯面同士の相対的な
形状変化が抑制され、設計的に求められている歯面同士
の噛み合い状態が維持される。
【0009】請求項2の発明は、第1の回転中心軸を備
えたピニオンギヤと、第2の回転中心軸を備えたリング
ギヤとを有し、前記第1の回転中心軸および前記第2の
回転中心軸と平行な平面内で、この第1の回転中心軸と
第2の回転中心軸とにより所定の軸角を設定した状態で
前記ピニオンギヤと前記リングギヤとが噛合されている
歯車伝動装置において、前記ピニオンギヤと前記リング
ギヤとの相対位置の誤差要因として、前記第1の回転中
心軸と前記第2の中心軸との軸間距離に対応する第1の
方向と、前記第1の回転中心軸方向における前記ピニオ
ンギヤと前記リングギヤとの相対位置に対応する第2の
方向と、前記第2の回転中心軸方向における前記ピニオ
ンギヤと前記リングギヤとの相対位置に対応する第3の
方向と、前記軸角の設定方向に対応する第4の方向とが
選択され、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの間で
動力の伝達がおこなわれる際に、前記第1の方向ないし
第4の方向における各ギヤの歯同士の相対位置の変化に
影響を与える第1の影響係数ないし第4の影響係数と、
前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの間で動力の伝達
がおこなわれる際に発生し、かつ、前記第1の方向ない
し前記第4の方向における各ギヤの歯同士の相対位置の
変化量との内積の和が概略零になるように、前記ピニオ
ンギヤまたは前記リングギヤのうちの少なくとも一方に
対応する歯車諸元、あるいは、前記ピニオンギヤまたは
前記リングギヤのうちの少なくとも一方を支持する支持
装置の諸元のうち、少なくとも一方の諸元が設定されて
いることを特徴とするものである。
【0010】請求項2の発明によれば、第1のギヤと第
2のギヤとの間で動力の伝達がおこなわれる際に、噛合
い反力によるミスアライメントが発生しても、相互に噛
み合わされている歯の歯面同士の相対的な形状変化が抑
制され、設計的に求められている歯面同士の噛み合い状
態が維持される。
【0011】また、ミスアライメントについては、軸間
距離に対応する第1の方向と、第1の回転中心軸方向に
おけるピニオンギヤとリングギヤとの相対位置に対応す
る第2の方向と、第2の回転中心軸方向におけるピニオ
ンギヤとリングギヤとの相対位置に対応する第3の方向
と、軸角の設定方向に対応する第4の方向において、各
方向のミスアライメント量の比率が同じであれば、各方
向のミスアライメント量の大きさが変化しても、相互に
噛み合わされている歯の歯面同士の相対的な形状変化が
抑制され、歯面同士の噛み合い状態が、設計的に求めら
れている状態に維持される。
【0012】請求項3の発明は、ピニオンギヤの第1の
回転中心軸と、リングギヤの第2の回転中心軸とにより
所定の軸角が設定され、かつ、前記第1の回転中心軸と
前記第2の回転中心軸のとの間にオフセット量が設定さ
れた状態で、前記ピニオンギヤと前記リングギヤとが噛
合されている歯車伝動装置において、前記ピニオンギヤ
と前記リングギヤとの相対位置の誤差要因として、前記
オフセットに対応する第1の方向と、前記第1の回転中
心軸方向における前記ピニオンギヤと前記リングギヤと
の相対位置に対応する第2の方向と、前記第2の回転中
心軸方向における前記ピニオンギヤと前記リングギヤと
の相対位置に対応する第3の方向と、前記軸角に対応す
る第4の方向とが選択され、前記ピニオンギヤと前記リ
ングギヤとの間で動力の伝達がおこなわれる際に、前記
第1の方向ないし第4の方向における各ギヤの歯同士の
相対位置の変化に影響を与える第1の影響係数ないし第
4の影響係数が全て零になるように、前記ピニオンギヤ
および前記リングギヤの諸元が設定されていることを特
徴とするものである。
【0013】請求項3の発明によれば、ピニオンギヤと
リングギヤとの間で動力の伝達がおこなわれる際に、噛
み合い反力によりどのようなミスアライメントが発生し
ても、相互に噛み合わされている歯の歯面同士の相対的
な形状変化が抑制され、歯面同士の噛み合い状態が、設
計的に求められている状態に維持される。
【0014】請求項4の発明は、請求項2または3の構
成に加えて、前記各影響係数は、前記ピニオンギヤと前
記リングギヤの歯面中央点を基準とする歯面各部の接触
部位における相対的な形状変化に基づいて定まるもので
あることを特徴とするものである。
【0015】請求項4の発明によれば、ピニオンギヤお
よびリングギヤの各歯面同士の接触部位が、歯面中央点
を基準として相対的に形状変化することが抑制され、請
求項2または3の発明と同様の作用が生じる。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図に示す具体
例に基づいて説明する。図2は、この発明に係る歯車伝
動装置の一実施形態であるハイポイドギヤ装置を示すス
ケルトン図である。具体的には、ハイポイドギヤ装置を
適用した車両の最終減速機101が、図2に示されてい
る。この最終減速機101は、内部中空のデフキャリヤ
102を有し、デフキャリヤ102の側壁には、車両の
幅方向に沿って開口部103が貫通形成されている。ま
た、デフキャリヤ102の後方の開口部104を閉塞す
るキャリヤカバー105が設けられている。
【0017】デフキャリヤ102の内部には、車両の前
後方向にドライブピニオンギヤシャフト106が設けら
れている。このドライブピニオンギヤシャフト106は
プロペラシャフト(図示せず)に連結されている。デフ
キャリヤ102の内面には保持部107が形成されてお
り、保持部107に固定された軸受108により、ドラ
イブピニオンギヤシャフト106が回転可能に保持され
ている。ドライブピニオンギヤシャフト106の後端に
はドライブピニオンギヤ109が形成されている。この
ように、デフキャリヤ2および保持部107ならびに軸
受108により、ドライブピニオンギヤ109が付置決
めされている。このドライブピニオンギヤ109は、各
歯110の歯すじが斜めに形成されたギヤ、具体的に
は、左ねじれのギヤである。
【0018】また、デフキャリヤ102の内部にはデフ
ケース111が設けられており、デフケース111には
2つの軸孔112が形成されている。前記開口部103
の内周には軸受113がそれぞれ固定されているととも
に、この軸受113によりデフケース111が回転可能
に保持されている。デフケース111の外周にはリング
ギヤ114が形成されている。このように、デフケース
111および軸受113ならびにデフキャリヤ2によ
り、リングギヤ114が位置決めされている。このリン
グギヤ114は、各歯115の歯すしが斜めに形成され
たギヤ、具体的には、右ねじれのギヤである。
【0019】上記のように構成されたドライブピニオン
ギヤ109とリングギヤ114とが相互に噛み合わされ
ているとともに、ドライブピニオンギヤ109とリング
ギヤ114とが、以下のように各種の方向において相対
的に位置決めされている。まず、ドライブピニオンギヤ
109の回転中心軸J1を含む平面(図示せず)と、リ
ングギヤ114の回転中心軸J2を含む平面(図示せ
ず)とが、相互に平行に設定されている。つまり、回転
中心軸J1と回転中心軸J2とは交差しておらず、回転
中心軸J1と回転中心軸J2との間に、所定量の軸間距
離、つまりオフセット1Eが設定されている。
【0020】また、回転中心軸J2とピニオンギヤ10
9の端面116との間には、回転中心軸J1と平行な方
向に沿って、第1の組み付け距離Pが設定されている。
ここで、端面116は、ドライブピニオンギヤ109に
おけるドライブピニオンシャフト106側の端面であ
り、かつ、回転中心軸J1と直交する面を意味してい
る。さらに、回転中心軸J1とリングギヤ114の背面
117との間には、回転中心軸J2方向と平行な方向に
沿って、第2の組み付け距離Gが設定されている。ここ
で、背面117とは、リングギヤ114における歯11
5が形成されている面とは反対側の端面であり、かつ、
回転中心軸J2と直交する面を意味している。さらにま
た、回転中心軸J1および回転中心軸J2と平行な平面
(図示せず)内において、回転中心軸J1と回転中心軸
J2とにより所定角度の軸角Sが設定されている。この
軸角Sは、回転中心軸J1と回転中心軸J2とにより形
成される角度のうち、小さい方の角度である。
【0021】一方、デフケース111の内部には、ピニ
オンシャフト118により回転可能に支持された2個の
ピニオンギヤ119が設けられている。また、デフケー
ス111の内部から軸孔112に亘って2本のアクスル
シャフト120が配置されている。各アクスルシャフト
120の対向端には、サイドギヤ121がそれぞれ形成
され、2個のサイドギヤ121と2個のピニオンギヤ1
19とが相互に噛合されている。
【0022】上記構成において、車両が前進する際に
は、プロペラシャフトのトルクがドライブピニオンシャ
フト106に伝達されて、図1においてドライブピニオ
ンギヤ109が矢印F1方向に回転するとともに、ドラ
イブピニオンギヤ109の歯面122とリングギヤ11
4の歯面123とが接触し、ドライブピニオンギヤ10
9のトルクがリングギヤ114に伝達される。この場
合、リングギヤ114は矢印F2方向に回転するととも
に、リングギヤ114のトルクは、デフケース111お
よびピニオンギヤ119ならびにサイドギヤ121を経
由してアクスルシャフト120に伝達される。
【0023】ここで、ドライブピニオンギヤ109から
リングギヤ114に対してトルクが伝達されない時(つ
まり、無負荷時)と、ドライブピニオンギヤ109から
リングギヤ114に対してトルクが伝達される時(つま
り、負荷時)とについて、ドライブピニオンギヤ109
とリングギヤ114との相対位置関係を説明する。すな
わち、負荷時には、ハイポイドギヤの幾何学的特性に基
づいて、歯110と歯115との間に噛み合い反力が生
じる。そして、この反力により、ドライブピニオンギヤ
109およびリングギヤ114自体、またはドライブピ
ニオンギヤ109およびリングギヤ114を支持してい
る支持装置、例えば、軸受108,113、保持部10
7、デフキャリヤ102などに弾性変形が生じる。
【0024】すると、ドライブピニオンギヤ109とリ
ングギヤ114との相対位置の誤差、つまりミスアライ
メントが生じる。すると、歯面122と歯面123との
接触領域が、無負荷時と負荷時とでは異なることにな
る。その結果、歯面122と歯面123とで相対的な歯
面形状の変化(言い扱えれば歯面122と歯面123と
の接触点の移動)が生じたりするとともに、噛み合い状
態が変わることでギヤノイズが発生したり、各歯11
0,115における応力が高まり、耐久性が低下したり
する。
【0025】そこで、このようなハイポイドギヤ装置に
おけるミスアライメントの影響を抑制する構成を説明す
ることに先立ち、歯面122と歯面123との相対的な
歯面形状の変化に対するミスアライメントの影響につい
て、図3ないし図5を参照しながら説明する。図3は、
ドライブピニオンギヤ109とリングギヤ114との相
対位置関係を示す部分的な正面図、図4は、リングギヤ
114を概念的に示す全体的な正面図、図5は図4の底
面図である。
【0026】まず、各ギヤの相対的な位置を表すミスア
ライメントは、オフセットEの設定方向におけるオフセ
ット誤差ΔEと、第1の組み付け距離方向の誤差ΔP
と、第2の組み付け距離方向の誤差ΔGと、軸角方向の
誤差ΔSとで表現できる。そして、歯面の法線H1に沿
った方向において、ミスアライメントによる相対形状の
変化1は、ミスアライメントが比較的微小な範囲であれ
ば、歯面上の任意な接触点における歯面に垂直なベクト
ルの方向余弦と、ミスアライメントの要因である各方向
の誤差とを乗じることにより求められる。
【0027】ここで、上記法線H1は、リングギヤ11
4の基礎円(図示せず)の半径を示す線分rに対して直
角に設定され、かつ、歯面の任意点H2を通過する線分
を意味している。また上記「余弦」は、ミスアライメン
トにより生じる歯面法線方向のベクトルを、任意点H2
を含む平面内で2次元方向に分解したものを意味してい
る。なお、ここで示す実施形態では、任意点H2を歯面
のほぼ中央に設定している。
【0028】そして、以下の各式(1)ないし(4)に
より、誤差ΔEないし誤差ΔSによる歯面の相対形状の
変化量CEiないしCSiを求めることができる。 CEi=nyiΔE…(1) CPi=nxiΔP…(2) CGi=nziΔG…(3) CSi=RiΔS…(4) なお、上記式(1)ないし(4)において、i=1,
2,・・・9とする。
【0029】上記の式(1)ないし(4)において、C
Eは、オフセット方向のミスアライメントによる歯面法
線方向の相対形状の変化1を意味しており、CPは、第
1の組み付け距離方向のミスアライメントによる歯面法
線方向の相対形状の変化量を意味しており、CGは、第
2の組み付け距離方向のミスアライメントによる歯面法
線方向の相対形状の変化量を示しており、CSは、軸角
方向のミスアライメントによる歯面法線方向の相対形状
の変化量を示している。
【0030】また、nxは、任意点H2における歯面法線
方向の単位ベクトルに対応するX軸方向の成分を示し、
nyは、任意点H2における歯面法線方向の単位ベクトル
に対応するY軸方向の成分を示し、nzは、任意点H2に
おける歯面法線方向の単位ベクトルに対応するZ軸方向
の成分を示し、Rは、X軸とY軸との交点から法線H1
に向けて直角に設定した線分の長さを意味している。ま
た、各式において、iに置換される1,2,・・・9の
算用数字と、図6の誤差歯面H4上の各点(つまり各位
置)を示す算用数字とが、対応している。
【0031】図6において、符号5は歯面中央点を示
し、位置1は小端部101Aと歯先125との接続点を
示し、位置2は小端部101Aの中央を示し、位置3
は、小端部101Aと相手歯車の歯先が接触する歯元1
24との接続点を示し、位置4は歯先125の中央を示
し、位置6は、相手歯車の歯先が接触する歯元124の
中央を示し、位置7は、歯先125と大端部102Aと
の接続点を示し、位置9は、相手歯車の歯先が接触する
歯元124と大端部102Aとの接続点を示している。
さらに、各相対形状の変化量CEないしCSは、歯面中
央5を基準とする形状変化量SEないしSSとして次の
ように定められる。
【0032】 SEi=(CEi/ri−CE5/r5)ri SPi=(CPi/ri−CP5/r5)ri SGi=(CGi/ri−CG5/r5)ri SSi=(CSi/ri−CS5/r5)ri
【0033】つぎに、上記のミスアライメントにより、
歯面全体がどのように形状変化するのかを説明する。図
7に示すようにして、歯面法線方向の相対形状の変化量
を縦軸とした断面、具体的には、歯面123における歯
すじ方向のほぼ中央と、歯面123の小端部(リングギ
ヤ114の内周側の端部)101A側と、歯面123の
大端部(リングギヤ114の外局側の端部)102A側
と、歯面123の歯形方向のほぼ中央の断面とにおける
相対形状の変化は、式(5)のように表すことができ
る。
【0034】
【数1】
【0035】まず、式(5)の右辺の項目について説明
すれば、Δαは圧力角誤差を意味し、Δβはねじれ角誤
差を意味し、ΔPは歯形丸み誤差を意味し、ΔCはクラ
ウニング誤差を意味し、ΔBはバイアス誤差を意味して
いる。ここで、各種の誤差について説明する。図8に
は、理論歯面H3と修正歯面H4とが示されている。理
論歯面H3は、リングギヤ114とドライブピニオンギ
ヤ109とが等速で噛み合う歯面を意味しており、修正
歯面H4は、理論歯面H3に対して、故意に修正(つま
り、リングギヤ114とドライブピニオンギヤ109と
に所定の相対速度)を与えた歯面、つまり、設計的に求
められる歯面を意味している。
【0036】また図9には、修正歯面H4と誤差歯面H
5とが示されている。誤差歯面H5とは、修正歯面H4
が、製造工程における各ギヤの加工誤差や、各ギヤ同士
の組付け位置の誤差により、リングギヤ114の歯面と
ドライブピニオンギヤ109の歯面とで相対的に誤差を
生じた歯面を意味している。なお、この実施形態におけ
る“誤差”とは、設計的に求められる歯面が、動力伝達
時の各ギヤ同士の噛合い反力によるミスアライメントに
より、相対的に歯面形状が変化した状態を意味してい
る。
【0037】図10は、修正歯面H4と誤差歯面H5と
の対応関係を示す概念的に示す斜視図、図11は、図1
0のX−X線における断面図、図12は、図10のXI−
XI線における断面図である。この実施形態において、圧
力角誤差Δαおよぴねじれ角誤差Δβは、いわゆる角度
の誤差を意味するものではなく、歯面の傾きに相当する
ものである。つまり、圧力角誤差Δαは、図11に示す
ように、法線方向において、端点K1の高さと端点K2
の高さとの差を意味している。また、ねじれ角誤差Δβ
は、図12に示すように、法線方向において、端点K3
の高さと端点K4の高さとの差を意味している。
【0038】また、歯形丸み誤差ΔPは、図11に示す
ように、法線方向における歯面中央点K5の高さから、
歯面の傾きによる高さの増減分を差し引いた値を意味し
ている。さらに、クラウニング誤差ΔCは、図12に示
すように、法線方向における歯面中央点K5の高さか
ら、歯面の傾きによる高さの増減分を差し引いた値を意
味している。なお、バイアス誤差ΔBは、図10のXII
−XII 線の断面における圧力角誤差Δαと、図10のXI
II−XIII線の断面における圧力角誤差Δαとの差により
表される歯面のねじれ量を意味している。
【0039】つぎに、前記式(5)の左辺の項目につい
て説明すれば、A1は、圧力角誤差Δαに対するオフセ
ット方向の影響係数であり、A2は、圧力角誤差Δαに
対する第1の組み付け距離方向の影響係数であり、A3
は、圧力角誤差Δαに対する第2の組み付け距離方向の
影響係数であり、A4は、圧力角誤差Δαに対する軸角
方向の影響係数である。
【0040】また、A5は、ねじれ角誤差Δβに対する
オフセット方向の影響係数であり、A6は、ねじれ角誤
差Δβに対する第1の組み付け距離方向の影響係数であ
り、A7は、ねじれ角誤差Δβに対する第2の組み付け
距離方向の影響係数であり、A8は、ねじれ角誤差Δβ
に対する軸角方向の影響係数である。
【0041】さらに、A9は、歯形丸み誤差ΔPに対す
るオフセット方向の影響係数であり、A10は、歯形丸
み誤差ΔPに対する第1の組み付け距離方向の影響係数
であり、A11は、歯形丸み誤差ΔPに期する第2の組
み付け距離方向の影響係数であり、A12は、歯形丸み
誤差ΔPに対する軸角方向の影響係数である。
【0042】さらに、A13は、クラウニング誤差ΔC
に対するオフセット方向の影響係数であり、A14は、
クラウニング誤差ΔCに対する第1の組み付け距離方向
の影響係数であり、A15は、クラウニング誤差ΔCに
対する第2の組み付け距離方向の影響係数であり、A1
6は、クラウニング誤差ΔCに対する軸角方向の影響係
数である。
【0043】さらに、A17は、バイアス誤差ΔBに対
するオフセット方向の影響係数であり、A18は、バイ
アス誤差ΔBに対する第1の組み付け距離方向の影響係
数であり、A19は、バイアス誤差ΔBに対する第2の
組み付け距離方向の影響係数であり、A20は、バイア
ス誤差ΔBに対する軸角方向の影響係数である。
【0044】上記各影響係数のうち、圧力角誤差Δαに
対する各影響係数は、 A1=SE4−SE6 A2=SP4−SP6 A3=SG4−SG6 A4=SS4−SS6 として求められる。
【0045】また、ねじれ角誤差Δβに対する各影響係
数は、 A5=SE8−SE2 A6=SP8−SP2 A7=SG8−SG2 A8=SS8−SS2 として求められる。
【0046】また、歯形丸み誤差ΔPに付する各影響係
数は、 A9 =−(SE4−SE6)/2 A10=−(SE4−SP6)/2 A11=−(SG4−SG6)/2 A12=−(SS4−SG6)/2 として求められる。
【0047】また、クラウニング誤差ΔCに対する各影
響係数は、 A13=−(SE8−SE2)/2 A14=−(SP8−SP2)/2 A15=−(SG8−SG2)/2 A16=−(SS8−SS2)/2 として求められる。
【0048】さらに、バイアス誤差ΔBに対する各影響
係数は、 A17=(SE3−SE1)+(SE7−SE9) A18=(SP3−SP1)+(SP7−SP9) A19=(SG3−SG1)+(SG7−SG9) A20=(SS3−SS1)+(SS7−SS9) として求められる。
【0049】ところで、本発明者らは、図1に示すハイ
ポイドギヤ装置を用い、トルクの伝達時における各ギヤ
の強度と各歯面誤差との関係を解析したところ、図13
ないし図17に示すような結果が得られた。これらの図
には、圧力角誤差Δαまたはねじれ角誤差Δβまたは歯
形丸み誤差ΔPまたはクラウニング誤差ΔCまたはバイ
アス誤差ΔBの変化と、リングギヤ114の歯元124
側の曲げ応力との関係が示されている。
【0050】そして、各誤差について、誤差の変化と歯
面の接触領域との関係が、図18に示されている。ほぼ
長方形の枠(線で囲まれた領域)が歯面を示しており、
この歯面の内部に示された影の部分(べた塗り部分)が
接触領域を示している。図18において、歯形丸み誤差
ΔP、バイアス誤差ΔB、、ねじれ角誤差Δβ、圧力角
誤差Δαについては、各誤差が概略零の場合に相当する
歯面が、図18の中央に示され、各誤差が正の値の場合
に相当する歯面が図18の右側に示され、各誤差が負の
値の場合に相当する歯面が図18の左側に示されてい
る。また、クラウニング誤差ΔCについては、誤差が概
略零の場合に相当する歯面が左側に示され、右側に移行
するにともない誤差が多い歯面が示されている。図18
に示す歯面において、各歯面の左右方向が歯すじ方向に
相当し、各歯面の上下方向が歯たけ方向(図7の歯元1
24から歯先125に至る方向)に相当する。
【0051】図13ないし図18図の事項からは、Δα
=0またはΔβ=0のいずれかの状態に設定すること、
あるいは、Δα=Δβ=0の状態に設定することによ
り、歯元124側における曲げ応力を低減することがで
きることが分かる。しかし、接触応力を低減するために
は、各歯面誤差の項目同士の優劣を決めることは困難で
ある。このため、全ての項目が概略零となるように、各
ギヤの諸元、または各ギヤの支持装置の諸元を設定する
ことにより、各種の誤差を低減することができる。
【0052】つまり、 A1 ・ΔE+A2 ・ΔP+A3 ・ΔG+A4 ・ΔS=0 …(6) A5 ・ΔE+A6 ・ΔP+A7 ・ΔG+A8 ・ΔS=0 …(7) A9 ・ΔE+A10・ΔP+A11・ΔG+A12・ΔS=0 …(8) A13・ΔE+A14・ΔP+A15・ΔG+A16・ΔS=0 …(9) A17・ΔE+A18・ΔP+A19・ΔG+A20・ΔS=0 …(10) となるように設定すること、言い換えれば、各影響係数
と各誤差との内積の和が、概略零となるように、各ギヤ
の諸元または支持装置の諸元を設定することにより、ト
ルクの伝達時において、歯面122および歯面123の
形状変化を実質的に解消することができる。
【0053】また、各方向のミスアライメント量の比率
が同じであれば、各方向のアライメント量の大きさが変
化しても相互に噛み合わされている歯の歯面同士の相対
的な形状変化が抑制され、設計的に求められている歯面
同士の噛み合い状態が維持される。ただし、未知数4個
(ΔE、ΔP、ΔG、ΔS)に対して、5つの式がある
ため、実際の各ギヤの諸元の設計に際しては、歯面誤差
のうちの1項目を無視するか、それぞれの誤差の項目が
概略零になるように決定するかが、状況に応じて選択さ
れる。
【0054】また、各影響係数が、 A1 =A2 =A3 =A4 =0 A5 =A6 =A7 =A8 =0 A9 =A10=A11=A12=0 A13=A14=A15=A16=0 A17=A18=A19=A20=0 となるように、各ギヤの諸元を設定しておけば、トルク
の伝達時に歯面122と歯面123とが、同様の形態に
より形状変化する、つまり、相似的に形状変化するた
め、歯面同士の噛み合い点(接触点)を所期の状態に維
持することができる。
【0055】ここで、ギヤの諸元としては、歯すじの曲
線、歯すじの曲率、歯形の曲線、歯形の曲率、歯数、歯
だけ、歯幅、頂げきなどが例示される。また、支持装置
の諸元としては、デフキャリヤ102自体の形状、構
造、材質、またはデフキャリァ102の内部の保持部1
07やデフキャリヤ102の外部に設けられる補強リブ
(図示せず)の形状、位置、あるいは軸受108,11
3の形状、種類、構造、材質などが例示される。
【0056】以上のように、この実施形態によれば、ド
ライブピニオンギヤ109とリングギヤ114との間で
動力(トルク)の伝達がおこなわれる際に、ミスアライ
メントが発生しても、歯面122、123同士が、その
ほぼ中央で、かつ、比較的広範囲に亘って接触する。し
たがって、ギヤノイズが低減され、かつ、各ギヤ10
9,114の耐久性を向上させることができる。
【0057】この実施形態の構成とこの発明の構成との
対応関係を説明する。すなわち、ドライブピニオンギヤ
109がこの発明の第1のギヤおよびピニオンギヤに相
当し、リングギヤ114がこの発明の第2のギヤに相当
し、回転中心軸J1がこの発明の第1の回転中心軸に相
当し、回転中心軸J2がこの発明の第2の回転中心軸に
相当し、オフセットがこの発明の軸間距離に相当し、オ
フセット1Eに対応する方向がこの発明の第1の方向に
相当し、第1の組み付け距離Pに対応する方向がこの発
明の第2の方向に相当し、第2の組み付け距離Gに対応
する方向がこの発明の第3の方向に相当し、軸角Sに対
応する方向がこの発明の第4の方向に相当する。
【0058】また、軸受108,113および保持部1
07ならびにデフキャリヤ102がこの発明の支持装置
に相当する。この実施形態は、ハイポイドギヤ装置の他
に、第1の回転中心軸と第2の回転中心軸とが同一の平
面内に配置され、かつ、交差している(つまり、第1の
回転中心軸と第2の回転中心軸とにオフセットが設定さ
れていない)構成の歯車伝動装置、つまり、曲がり歯か
さ歯車装置に対しても適用することができる。また、こ
の実施形態は、ハイポイドギヤ装置、曲がりかさ歯車装
置以外の歯車装置、例えば平歯車装置、はす歯歯車装
置、すぐ歯かさ歯車装置、やまば歯車装置などに対して
も適用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、第1のギヤと第2のギヤとの間で動力の伝達がお
こなわれる際に、噛合い反力によるミスアライメントが
発生しても、相互に噛み合わされている歯の歯面同士の
相対的な形状変化が抑制され、設計的に求められている
歯面同士の噛み合い状態が維持される。したがって、接
触状態の変化に起因するギヤノイズの悪化、および各ギ
ヤの耐久性の低下を抑制することができる。
【0060】請求項2の発明によれば、ピニオンギヤと
リングギヤとの間で動力の伝達がおこなわれる際に、相
互に噛み合わされている歯の歯面同士の形状変化が抑制
され、設計的に求められている歯面目土の噛み合い状態
が維持される。したがって、接触状態の変化に起因する
ギヤノイズの悪化、および各ギヤの耐久性の低下を抑制
することができる。
【0061】請求項3の発明によれば、ピニオンギヤと
リングギヤとの間で動力の伝達がおこなわれる際に、相
互に噛み合わされている歯の歯面同士が同様の形態で変
形する、つまり、相似時に変形するため、歯面同士の噛
み合い点が所期の状態に維持される。したがって、接触
状態の変化に起因するギヤノイズの悪化、および各ギヤ
の耐久性の低下を抑制することができる。
【0062】請求項4の発明によれば、各ギヤ同士の歯
面中央点を基準とする対称点の相対形状の変化が抑制さ
れることにより、請求項2または請求項3の発明と同様
の効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るハイポイドギヤ装置の斜視図
である。
【図2】 図1のハイポイドギヤ装置を有する最終減速
機の構成を示すスケルトン図である。
【図3】 図1のハイポイドギヤ装置を略示的に示すも
のであり、部分的な正面図である。
【図4】 図1のハイポイドギヤ装置を略示的に示すも
のであり、全体的な正面図である。
【図5】 図1のハイポイドギヤ装置の略示的に示すも
のであり、全体的な底面図である。
【図6】 修正歯面と誤差歯面との関係を示す概念的な
斜視図である。
【図7】 図1のリングギヤの歯を示す斜視図である。
【図8】 理論歯面と修正歯面との関係を示す概念的な
側面図である。
【図9】 修正歯面と誤差歯面との関係を示す概念的な
側面図である。
【図10】 修正歯面と誤差歯面との関係を示す概念的
な斜視図である。
【図11】 修正歯面と誤差歯面との関係を示す概念的
な断面図である。
【図12】 修正歯面と誤差歯面との関係を示す概念的
な断面図である。
【図13】 圧力角誤差と応力との関係を示す線図であ
る。
【図14】 ねじれ角誤差と応力との関係を示す線図で
ある。
【図15】 歯形丸み誤差と応力との関係を示す線図で
ある。
【図16】 クラウニング誤差と応力との関係を示す線
図である。
【図17】 バイアス誤差と応力との関係を示す線図で
ある。
【図18】 各誤差の変化と、歯面同士の接触位置との
関係を示す図である。
【符号の説明】
102…デフキャリヤ、 107…保持部、 108,
113…軸受、 109…ピニオンギヤ、 114…リ
ングギヤ、 E…オフセット量、 J1,J2…回転中
心軸、 S…軸角、 G…第2の組み付け距離、 P…
第1の組み付け距離。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の回転中心軸を備えた第1のギヤ
    と、この第1のギヤに噛合され、かつ、第2の回転中心
    軸を備えた第2のギヤとを有する歯車伝動装置におい
    て、 前記第1のギヤと前記第2のギヤとの間で動力の伝達が
    おこなわれて、ギヤ同士の噛み合い反力により各ギヤ同
    士の相対位置の変化が発生した場合に、各ギヤの歯面同
    士の相対的な形状変化が抑制されるように、前記第1の
    ギヤまたは前記第2のギヤの少なくとも一方に対応する
    歯車諸元、または前記第1のギヤまたは前記第2のギヤ
    のうちの少なくとも一方を支持する支持装置の諸元のう
    ち、少なくとも一方の諸元が設定されていることを特徴
    とする歯車伝動装置。
  2. 【請求項2】 第1の回転中心軸を備えたピニオンギヤ
    と、第2の回転中心軸を備えたリングギヤとを有し、前
    記第1の回転中心軸および前記第2の回転中心軸と平行
    な平面内で、この第1の回転中心軸と第2の回転中心軸
    とにより所定の軸角を設定した状態で前記ピニオンギヤ
    と前記リングギヤとが噛合されている歯車伝動装置にお
    いて、 前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの相対位置の誤差
    要因として、前記第1の回転中心軸と前記第2の中心軸
    との軸間距離に対応する第1の方向と、前記第1の回転
    中心軸方向における前記ピニオンギヤと前記リングギヤ
    との相対位置に対応する第2の方向と、前記第2の回転
    中心軸方向における前記ピニオンギヤと前記リングギヤ
    との相対位置に対応する第3の方向と、前記軸角の設定
    方向に対応する第4の方向とが選択され、 前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの間で動力の伝達
    がおこなわれる際に、前記第1の方向ないし第4の方向
    における各ギヤの歯同士の相対位置の変化に影響を与え
    る第1の影響係数ないし第4の影響係数と、 前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの間で動力の伝達
    がおこなわれる際に発生し、かつ、前記第1の方向ない
    し前記第4の方向における各ギヤの歯同士の相対位置の
    変化量との内積の和が概略零になるように、前記ピニオ
    ンギヤまたは前記リングギヤのうちの少なくとも一方に
    対応する歯車諸元、あるいは、前記ピニオンギヤまたは
    前記リングギヤのうちの少なくとも一方を支持する支持
    装置の諸元のうち、少なくとも一方の諸元が設定されて
    いることを特徴とする歯車伝動装置。
  3. 【請求項3】 ピニオンギヤの第1の回転中心軸と、リ
    ングギヤの第2の回転中心軸とにより所定の軸角が設定
    され、かつ、前記第1の回転中心軸と前記第2の回転中
    心軸のとの間にオフセット量が設定された状態で、前記
    ピニオンギヤと前記リングギヤとが噛合されている歯車
    伝動装置において、 前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの相対位置の誤差
    要因として、前記オフセットに対応する第1の方向と、
    前記第1の回転中心軸方向における前記ピニオンギヤと
    前記リングギヤとの相対位置に対応する第2の方向と、
    前記第2の回転中心軸方向における前記ピニオンギヤと
    前記リングギヤとの相対位置に対応する第3の方向と、
    前記軸角に対応する第4の方向とが選択され、 前記ピニオンギヤと前記リングギヤとの間で動力の伝達
    がおこなわれる際に、前記第1の方向ないし第4の方向
    における各ギヤの歯同士の相対位置の変化に影響を与え
    る第1の影響係数ないし第4の影響係数が全て零になる
    ように、前記ピニオンギヤおよび前記リングギヤの諸元
    が設定されていることを特徴とする歯車伝動装置。
  4. 【請求項4】 前記各影響係数は、前記ピニオンギヤと
    前記リングギヤの歯面中央点を基準とする歯面各部の接
    触部位における相対的な形状変化に基づいて定まるもの
    であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載
    の歯車伝動装置。
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