JP2001248450A - 内燃機関のガス流動強化装置 - Google Patents

内燃機関のガス流動強化装置

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JP2001248450A JP2000062810A JP2000062810A JP2001248450A JP 2001248450 A JP2001248450 A JP 2001248450A JP 2000062810 A JP2000062810 A JP 2000062810A JP 2000062810 A JP2000062810 A JP 2000062810A JP 2001248450 A JP2001248450 A JP 2001248450A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気流制御弁4により制約されることなく残
存する吸気通路面積をより大きく確保しつつ、より強い
ガス流動を得る。 【解決手段】 吸気ポート2の上流側の吸気通路3に、
アクチュエータに連結される回転軸5に板状の弁体6が
取り付けられたバタフライバルブ型の吸気流制御弁4が
介装されている。回転軸5を中心にして一方の端縁に、
開口部7が切欠形成され、他方の端縁6aは、全閉位置
において吸気通路3内壁面との間で0.3mm〜0.5
mm程度の間隙Δが残存するように形成されている。乱
れを強化すべき運転条件で、弁体6は、全閉位置から1
0度〜25度程度の所定角度θだけ開いた状態で使用さ
れる。端縁6aから分流したジェット流G2が開口部7
からの吸気主流G1を壁面に押し付けるので、シリンダ
内のガス流動が一層強化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関のガス
流動つまりシリンダ内の乱れを強化するためのガス流動
強化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火花点火式内燃機関においては、シリン
ダ内の乱れは、良く知られているように、火炎伝播を促
進して燃焼速度を早めるとともに、混合気の均質化を促
進し、燃焼を安定かつ良好なものとする。このシリンダ
内の乱れとなるガス流動を強化するために、従来から、
吸気弁上流の吸気通路に、バタフライバルブ型の吸気流
制御弁を設け、この吸気流制御弁の弁体の一部に切欠形
成した開口部から片寄った高速流としてシリンダ内に吸
気を導入するようにしたガス流動強化装置が用いられて
いる。
【0003】このようなバタフライバルブ型の弁体を用
いたガス流動強化装置では、ガス流動を強化すべき運転
条件のときには、上記弁体が最も閉じた状態つまり全閉
状態となるのが一般的であり、このときに、実質的な流
路は、弁体に切欠形成された開口部のみとなり、該開口
部を通して流れる吸気流によって、シリンダ内に乱れが
生成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、吸気流制御弁を全閉状態とすることは、当然の
ことながら吸気通路面積を大きく制限することになるの
で、吸気通路面積の確保あるいはポンピングロスの抑制
という観点からは好ましくない。換言すれば、吸気流制
御弁により制約されることなく残存する吸気通路面積を
より大きく確保しつつ、より強いガス流動を得られるこ
とが望ましい。より大きな吸気通路面積を確保しつつ強
いガス流動を得ることができれば、より負荷の大きな領
域まで、ガス流動を強化することが可能となる。
【0005】なお、本発明に類似した中間開度を与える
先行技術として、特開平6−101484号公報および
特開平8−109836号公報があるが、前者は、シリ
ンダ内にスワールを生成するために、吸気通路にスワー
ル制御弁を設け、一方に片寄った形で吸気流を導入する
ようにしたものであり、必要吸入空気量との妥協点とし
て中速中負荷域でスワール制御弁が半開となるに過ぎな
い。また後者は、吸気流制御弁の連通孔を通して噴出す
る吸気流を燃料噴射弁からの燃料噴霧に衝突させて微粒
化促進を図ったものであって、やはり、必要吸入空気量
との妥協点として、ある程度負荷が大きくなるまでは、
吸気流制御弁を半開状態とするに過ぎない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方に開口部
を備えた吸気流制御弁を用いてガス流動の強化を図る際
に、この吸気流制御弁を全閉状態として開口部のみから
吸気流を流すのではなく、開口部と反対側となる吸気流
制御弁の端縁側から少量の吸気流を分流させることがガ
ス流動を強化する上で非常に有効である、という新たな
知見に基づくものである。
【0007】すなわち、請求項5のように、内燃機関の
吸気弁上流の吸気通路に、弁体の一方の端縁に開口部を
設けてなるバタフライバルブ型の吸気流制御弁を備え、
この吸気流制御弁の開閉によってシリンダ内のガス流動
を可変的に制御する内燃機関のガス流動強化装置におい
て、上記弁体の回転軸を挟んで上記開口部に対し反対側
となる弁体端縁と吸気通路内壁面との間から、上記開口
部を通る流量よりも少ない一部の吸気流を分流させるよ
うにしたことを特徴としている。
【0008】より具体的には、請求項1のように、内燃
機関の吸気弁上流の吸気通路に、弁体の一方の端縁に開
口部を設けてなるバタフライバルブ型の吸気流制御弁を
備え、この吸気流制御弁の開閉によってシリンダ内のガ
ス流動を可変的に制御する内燃機関のガス流動強化装置
において、上記弁体の回転軸を挟んで上記開口部と反対
側の端縁の形状が、該弁体の全閉位置において吸気通路
内壁面との間で所定の間隙が残存するように形成されて
おり、かつ、上記全閉位置から所定角度開いた状態で使
用されることを特徴としている。
【0009】本発明では、請求項2のように、ガス流動
を最も強化すべきときに、上記吸気流制御弁が、上記全
閉位置から所定角度開いた状態に制御される。
【0010】上記所定角度は、望ましくは、請求項3の
ように、10度〜25度の範囲にある。
【0011】また上記間隙は、望ましくは、0.3mm
〜1.0mm、さらに望ましくは、請求項4のように、
0.3mm〜0.5mmの範囲にある。
【0012】図1は、本発明のメカニズムを説明するも
ので、シリンダヘッド1における吸気ポート2の上流側
に、一般に吸気マニホルドとして構成される吸気通路3
が接続されており、かつ、この吸気通路3に、バタフラ
イバルブ型の吸気流制御弁4が介装されている。この吸
気流制御弁4は、適宜なアクチュエータに連結される回
転軸5に板状の弁体6が取り付けられたもので、回転軸
5を中心にして一方の端縁に、開口部7が切欠形成され
ている。この吸気流制御弁4は、図示せぬ吸気弁から適
当な距離に配置されており、吸気ポート2内に配置され
る場合もある。なお、図では、吸気流制御弁4の下流側
位置に燃料噴射弁8が配置されているが、吸気流制御弁
4の上流側で燃料供給される場合もあり、またシリンダ
内に供給される場合もある。
【0013】上記の吸気流制御弁4が閉位置にあるとす
ると、上流側から矢印Gで示すように流れてきた吸気流
は、該吸気流制御弁4において絞られ、開口部7を通し
て高速流となって流れる。この流れは、矢印G1で示す
ように、吸気通路3の一方の壁面つまり開口部7側の壁
面に沿って流れ、図示せぬ吸気弁から片寄った形で高速
のままシリンダ内へ流入するので、シリンダ内にガス流
動つまり乱れを発生させる。
【0014】ここで、上記回転軸5を挟んで上記開口部
7と反対側となる吸気流制御弁4の端縁6aの側から、
少量の吸気を分流させると、この吸気流が高速ジェット
流として矢印G2のように直進しようとし、開口部7を
通った主流G1を吸気通路3の一方の壁面に押し付けて
該壁面から剥離しないように作用するとともに、この主
流G1と合流して該主流G1を強化する働きをする。こ
の結果、開口部7からの流れG1のみの場合よりも、シ
リンダ内の乱れが強化され、かつ吸気流制御弁4部分で
の実質的な吸気通路面積が大となる。
【0015】上記のようなジェット流G2を得るため
に、上記端縁6aは、仮想線で示す弁体6の全閉位置に
おいて吸気通路3内壁面との間で所定の間隙Δが残存す
るように形成される。そして、この弁体6が、実線で示
すように、全閉位置から所定角度θだけ開いた状態で使
用される。
【0016】図2は、上記の間隙Δの大小とシリンダ内
の乱れとの関係を示している。この図では、各クランク
角での乱れの強さを連続的に示しているが、燃焼に寄与
する乱れの強さは、一般に、圧縮上死点(クランク角3
60度)前の領域での最大値、あるいは、点火時期(例
えば圧縮上死点前5度)における値、によって評価され
る。図2では、間隙Δが、0.3mm、0.5mm、
1.0mmの場合(これらの場合は弁体6は全閉位置で
ある)、さらには、吸気流制御弁4を全開とした場合の
4種のデータを対比している。この図2から明らかなよ
うに、全開、1.0mm、0.5mm、0.3mmの順
に、乱れの強さが大きくなる。
【0017】また、図3は、弁体6の開き角度θとシリ
ンダ内の乱れとの関係を示している。なお、これは、全
閉状態での間隙Δが0.5mmの場合のデータである
が、間隙Δが多少異なっていても概ね同様の傾向とな
る。図3では、開き角度θが、0度、5度、10度、1
5度、20度、25度および90度の場合のデータを対
比している。この図3から明らかなように、全閉状態
(0度)に比べて、5度〜25度の開き角度θを与えた
方が、シリンダ内の乱れが強化される。これは、圧縮上
死点前の領域での最大値あるいは点火時期(例えば圧縮
上死点前5度)の値のいずれについてみても同様であ
る。すなわち、従前の一般的な考えでは、全閉状態が最
も乱れが強くなると思われていたのであるが、実際に
は、僅かに開いた状態の方が、乱れが強化されるのであ
る。
【0018】さらに、図4は、間隙Δと開き角度θとに
よる乱れの強さを示している。この図4において、縦軸
は端縁6aと吸気通路3壁面との間に生じる隙間、横軸
は開き角度θを示しており、図中の右上がりに緩やかに
変化する曲線は、全閉時の初期間隙Δが0.3mm、
0.5mm、1.0mmの場合の角度θに伴う隙間の変
化をそれぞれ示し、かつ、各交点に添えた数字(2.7
99等)が乱れ(点火時期に相当する上死点前5度の
値)の大きさである。そして、等高線状の2本の曲線
は、乱れが2.5m/sおよび2.6m/sの領域を示
している。この図から明らかなように、開き角度θが、
10度〜25度の範囲において、強いガス流動が得ら
れ、特に、10度〜20度付近が最も乱れが強くなる。
換言すれば、吸気流制御弁4により残存する吸気通路面
積を全閉状態より大きく確保しつつ、乱れをより大きく
することができる。図中のA点は、隙間側からの流れが
全体に占める割合つまり分流比が10%の点を示してい
るが、この付近で、特に強いガス流動が得られている。
【0019】なお、上記の各データは、図1に示したよ
うに、弁体6を、その端縁6aが全閉位置よりも相対的
に下流側に移動する方向に開いた場合のものである。弁
体6を逆方向に開いた場合の具体的なデータはないが、
同様の作用が得られるものと推定される。
【0020】次に、請求項1〜請求項5に従属する請求
項6の発明では、シリンダ内のガス流動を検出する手段
と、検出されたガス流動が、運転条件に応じたガス流動
要求値を満たすように、上記吸気流制御弁の開度を制御
する手段と、をさらに備えている。
【0021】すなわち、図3で説明したように吸気流制
御弁の開度を変化させることにより乱れの強さを変化さ
せることができるので、実際のシリンダ内のガス流動の
大きさを検出し、これが要求値を満たすように、吸気流
制御弁の開度をフィードバック制御すれば、例えば弁体
の端縁付近でのデポジットの堆積による影響等を回避し
て、確実に所望のガス流動を維持することができる。
【0022】上記ガス流動検出手段は、例えば請求項7
のように、点火プラグに一体化されたレーザドップラ流
速計から構成される。
【0023】そして、請求項8の発明では、レーザドッ
プラ流速計のトレーサとして、シリンダ内の燃料噴霧が
用いられる。請求項10の発明では、レーザドップラ流
速計のトレーサとして、吸気通路に供給した可燃性粒子
が用いられる。
【0024】また請求項9の発明では、シリンダ内の流
速が、上記ガス流動の大小を示すパラメータとして用い
られる。
【0025】すなわち、シリンダ内の流速は、乱れの強
さに相関する。シリンダ内の乱れを直接検出すること
は、その測定精度の点から困難な場合もあるが、流速の
計測は比較的容易であり、実用的なものとなる。
【0026】
【発明の効果】この発明に係る内燃機関のガス流動強化
装置によれば、弁体の開口部と反対側から吸気流の一部
を噴出させてガス流動を一層強化することができるの
で、吸気流制御弁により制約されることなく残存する吸
気通路面積をより大きく確保しつつ、より強いガス流動
を得ることができる。従って、ポンピングロスを抑制で
きるとともに、より負荷の大きな領域まで、ガス流動を
強化して燃焼を改善することが可能となる。
【0027】また、請求項6のように吸気流制御弁の開
度をフィードバック制御することにより、弁体や吸気通
路のデポジットの堆積や内燃機関の個体差等に影響され
ずに、実際のガス流動を運転条件に応じた最適なものと
することができ、燃焼の改善が図れる。
【0028】特に、請求項7のようにガス流動検出手段
として点火プラグに一体化したレーザドップラ流速計を
用い、さらにそのトレーサとして請求項8のようにシリ
ンダ内の燃料噴霧を利用するようにすれば、車両用内燃
機関等の実用機関に容易に適用することができる。ある
いは、請求項10のように、吸気通路に供給した可燃性
粒子をトレーサとして用いることもできる。また、請求
項9のようにシリンダ内の流速をガス流動の大小を示す
パラメータとして利用すれば、一層実用的なものとな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0030】図5は、この発明が適用された内燃機関の
吸気系の構成を示している。図において、11はシリン
ダヘッドを示しており、このシリンダヘッド11におけ
る吸気ポート12の上流側に、吸気マニホルド21のブ
ランチ部からなる吸気通路13が接続されている。上記
吸気マニホルド21は上流側にコレクタ部22を有し、
該コレクタ部22の上流側の通路に、スロットルバルブ
23が介装されている。この実施例では、吸気弁24
(図7参照)は各気筒に一対設けられており、吸気ポー
ト12は、両吸気弁24へ吸気を導くように略Y字形に
構成されている。そのため、シリンダヘッド11側面に
おける吸気ポート12の開口形状ならびにこれに連なる
吸気通路13は、左右に延びた偏平形状をなしている。
【0031】そして、上記吸気通路13の比較的吸気ポ
ート12寄りの位置に、バタフライバルブ型の吸気流制
御弁14が介装されている。この吸気流制御弁14は、
図6にも示すように、図示せぬアクチュエータに連結さ
れる回転軸15に板状の弁体16が取り付けられたもの
で、回転軸15を中心にして一方の端縁に、開口部17
が切欠形成されている。具体的には、上記弁体16は吸
気通路13の断面形状に応じて長円形状をなしていると
ともに、上記回転軸15がその長軸方向に沿って配置さ
れており、かつこの回転軸15と平行に開口部17が形
成されている。この開口部17は、弁体16が閉位置に
あるときに、上方に位置している。また、この弁体16
は、その全閉位置において、上記回転軸15を挟んで開
口部17と反対側となる端縁16aと吸気通路13壁面
との間に、僅かな間隙Δが残存するように、端縁16a
の形状が形成されている。上記間隙Δは、0.3mm〜
1.0mm、さらに望ましくは、0.3mm〜0.5m
mである。なお、図6に示すように、全周に亘って一定
の間隙Δが生じるように形成してもよい。
【0032】また、上記吸気流制御弁14の下流側位置
に、吸気ポート12へ向けて燃料を噴射する燃料噴射弁
18が配置されている。
【0033】上記吸気流制御弁14は、その全閉位置か
らの角度θが全閉以外の一定範囲、例えば5度〜25度
の範囲で使用される。また、全負荷域では、吸気流制御
弁14は全開状態となる。従って、図6では、間隙Δの
説明のために全閉状態を描いているが、実際には全閉状
態となり得ない構成であってもよい。
【0034】また、この実施例では、シリンダ内に実際
に生じるガス流動の大きさを検出する手段として、点火
プラグ31(図8参照)に一体化されたレーザドップラ
流速計32を備えている。図7は、このレーザドップラ
流速計32の原理的な構成を示すもので、一対のコヒー
レントなレーザビームBを送出する送光部33と、測定
点Pで生じた干渉縞を受光するための受光部34と、受
光レンズ35およびフロントレンズ36と、燃焼室に面
して設けられた透明な観察窓37と、から大略構成され
ており、測定点Pにおけるガス流動ないしは流速を測定
することができる。上記測定点Pは、点火プラグ31の
電極近傍に位置し、吸気弁24から排気弁25へ向かう
流れを計測している。ここで、この種のレーザドップラ
流速計32においては、測定対象となる何らかの微粒子
つまりトレーサが必要であるが、燃料噴射弁18から供
給される燃料噴霧は、シリンダ内でもまだ十分に大きな
ものであるので、この燃料噴霧をトレーサとして利用す
ることができる。なお、図5に示すように、吸気系にト
レーサ供給部26を設け、ここから可燃性粒子、例えば
固体樹脂粒子、あるいは、アトマイザや超音波振動子で
微粒化したオイル等の液滴を供給するようにしてもよ
い。
【0035】図8〜図10は、点火プラグ31と一体化
されたレーザドップラ流速計32の具体的構成を示して
おり、シリンダヘッドに螺合する点火プラグ31のケー
シング41内に、中心電極42を先端に有する電極体4
3が一方に偏心した状態に配置されており、かつこれと
並列に、上述したレーザドップラ流速計32が配置され
ている。なお、図9において、44は側方電極を示し、
また図10において、38はビームBの間隔を調整する
ためのプリズムである。
【0036】図11は、上記ガス流動検出手段を備えた
吸気流制御弁14の制御システムを示しており、レーザ
発生装置51が上述したレーザドップラ流速計32の送
光部33に接続されているとともに、ガス流動解析装置
52がレーザドップラ流速計32の受光部34に接続さ
れている。そして、このガス流動解析装置52からガス
流動検出信号を受けるコントロールユニット53が、吸
気流制御弁14のアクチュエータ54に制御信号を出力
し、その開度をフィードバック制御している。
【0037】図12は、上記コントロールユニット53
において実行されるフィードバック制御の流れを示すフ
ローチャートである。また、図13は、ガス流動つまり
乱れの各運転条件での要求値を示す要求値マップであ
り、図14は、各運転条件に対応して吸気流制御弁14
の開度を割り付けた開度制御マップである。図13およ
び図14に示すように、要求乱れ強度は、低速低負荷側
で大、高速高負荷側で小となり、吸気流制御弁14の基
本的な開度は、これに応じて、低速低負荷側で小、高速
高負荷側で大となる。
【0038】上記のフィードバック制御を上記フローチ
ャートに沿って説明すると、まず、ステップ1におい
て、基本的な開度として、図14の開度制御マップから
検索された開度を与え、その状態で内燃機関の運転を行
う。次に、ステップ2において、レーザドップラ流速計
32によりシリンダ内の実際の乱れを計測する。特に、
圧縮上死点前40〜10度における乱れ、例えば、この
期間の中の特定の時期における値、あるいはこの期間の
中のピークの値、あるいはこの期間の平均値、を計測
し、図13のマップから読み出される要求値が確保され
ているか否かを判定する。ここで要求値以上の強さの乱
れが実際に生じていれば、そのままで運転を継続する。
実際の乱れが要求値より低い場合は、ステップ3へ進
み、吸気流制御弁14の開度を1度増加する。そして、
ステップ5で、乱れの強さが増加したか判定する。ステ
ップ5でYESであれば、ステップ4へ進み、今回の開
度増加量が所定値(Y度)以内かを確認し、所定値(Y
度)を越えたら開度増加を終了する。
【0039】一方、開度増加によって乱れの強さが増加
しない場合(ステップ5でNOの場合)は、ステップ6
へ進み、逆に、吸気流制御弁14の開度を1度減少す
る。そして、ステップ8で、乱れの強さが増加したか判
定する。ステップ8でYESであれば、ステップ7へ進
み、今回の開度減少量が所定値(Y度)以内かを確認
し、所定値(Y度)を越えたら開度減少を終了する。そ
して、ステップ9で、最終的な変化量(開度制御マップ
の値からの変化量)が所定値(X度)以内であるかを確
認し、一連のルーチンが終了する。ステップ9で所定値
(X度)を越えていれば、それ以上の開度増減変化を禁
止し、エラー信号を出力する。
【0040】すなわち、開度の増減のいずれの方向で乱
れが強くなるか不明であるので、乱れが強くなる方向へ
吸気流制御弁14をY度づつ動かすことになる。そし
て、X度増減させても必要な乱れが得られない場合は何
らかの異常であると判定するのである。
【0041】このように吸気流制御弁14の開度をフィ
ードバック制御することにより、デポジットの付着等や
個体差に影響されることなく、運転条件に対し必要な乱
れを確実に与えることができる。
【0042】図15および図16は、ある内燃機関にお
いてレーザドップラ流速計32により計測される平均流
速(図15)と乱れ(図16)とを示している。図15
に示すように、圧縮行程における圧縮によって流速は増
加し、その後、圧縮行程の後半で、流れエネルギの崩壊
による流速低減が見られる。そして、図16に示すよう
に、この流れエネルギが乱れに変換されるので、同時期
に乱れが増加する。ここで、両図は、それぞれ対応する
3つのデータを示しているが、流速の大きさ、特にその
ピークの値の大きさは、乱れの大小(最大値もしくは点
火時期における値)に相関がある。従って、上記のフィ
ードバック制御における乱れの強さを示すパラメータと
して、流速を用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のメカニズムを説明するための説明
図。
【図2】間隙Δの大小とシリンダ内の乱れとの関係を示
す特性図。
【図3】弁体の開き角度θとシリンダ内の乱れとの関係
を示す特性図。
【図4】間隙Δと開き角度θとによる乱れの強さを示す
特性図。
【図5】この発明の一実施例を示す吸気系の断面図。
【図6】吸気流制御弁の正面図。
【図7】レーザドップラ流速計の構成を示す説明図。
【図8】レーザドップラ流速計と一体化した点火プラグ
の一部切欠断面図。
【図9】同点火プラグの要部の断面図。
【図10】異なる方向からのレーザドップラ流速計の断
面図。
【図11】ガス流動検出手段を備えた吸気流制御弁の制
御システムを示す説明図。
【図12】制御の流れを示すフローチャート。
【図13】乱れの要求値を示すマップ。
【図14】吸気流制御弁の基本的開度を示す開度制御マ
ップ。
【図15】シリンダ内の平均流速の特性を示す特性図。
【図16】シリンダ内の乱れの特性を示す特性図。
【符号の説明】
14…吸気流制御弁 17…開口部 32…レーザドップラ流速計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 310 F02D 41/04 310C 45/00 360 45/00 360Z Fターム(参考) 3G023 AA01 AA02 AB01 AC02 AD05 3G065 AA04 AA06 AA07 CA00 DA04 EA07 FA12 GA00 GA10 GA41 HA02 HA10 KA03 3G084 BA00 BA21 DA00 DA04 DA22 EB08 EB12 FA00 FA38 3G301 HA01 HA06 HA09 HA10 HA17 JA00 KA08 KA09 LA05 LB02 LC01 LC03 NA08 NC02 ND02 PA00 PA01Z PA07Z PA11Z PA17Z PE01Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気弁上流の吸気通路に、弁
    体の一方の端縁に開口部を設けてなるバタフライバルブ
    型の吸気流制御弁を備え、この吸気流制御弁の開閉によ
    ってシリンダ内のガス流動を可変的に制御する内燃機関
    のガス流動強化装置において、 上記弁体の回転軸を挟んで上記開口部と反対側の端縁の
    形状が、該弁体の全閉位置において吸気通路内壁面との
    間で所定の間隙が残存するように形成されており、か
    つ、上記全閉位置から所定角度開いた状態で使用される
    ことを特徴とする内燃機関のガス流動強化装置。
  2. 【請求項2】 ガス流動を最も強化すべきときに、上記
    吸気流制御弁が、上記全閉位置から所定角度開いた状態
    に制御されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    のガス流動強化装置。
  3. 【請求項3】 上記所定角度は、10度〜25度の範囲
    にあることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃
    機関のガス流動強化装置。
  4. 【請求項4】 上記間隙は、0.3mm〜0.5mmの
    範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の内燃機関のガス流動強化装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関の吸気弁上流の吸気通路に、弁
    体の一方の端縁に開口部を設けてなるバタフライバルブ
    型の吸気流制御弁を備え、この吸気流制御弁の開閉によ
    ってシリンダ内のガス流動を可変的に制御する内燃機関
    のガス流動強化装置において、 上記弁体の回転軸を挟んで上記開口部に対し反対側とな
    る弁体端縁と吸気通路内壁面との間から、上記開口部を
    通る流量よりも少ない一部の吸気流を分流させるように
    したことを特徴とする内燃機関のガス流動強化装置。
  6. 【請求項6】 シリンダ内のガス流動を検出する手段
    と、検出されたガス流動が、運転条件に応じたガス流動
    要求値を満たすように、上記吸気流制御弁の開度を制御
    する手段と、を備えていることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の内燃機関のガス流動強化装置。
  7. 【請求項7】 上記ガス流動検出手段は、点火プラグに
    一体化されたレーザドップラ流速計からなることを特徴
    とする請求項6記載の内燃機関のガス流動強化装置。
  8. 【請求項8】 レーザドップラ流速計のトレーサとし
    て、シリンダ内の燃料噴霧が用いられることを特徴とす
    る請求項7記載の内燃機関のガス流動強化装置。
  9. 【請求項9】 シリンダ内の流速を、上記ガス流動の大
    小を示すパラメータとして用いることを特徴とする請求
    項6〜8のいずれかに記載の内燃機関のガス流動強化装
    置。
  10. 【請求項10】 レーザドップラ流速計のトレーサとし
    て、吸気通路に供給した可燃性粒子が用いられることを
    特徴とする請求項7記載の内燃機関のガス流動強化装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008121559A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Toyota Motor Corp 気流制御弁の故障診断装置
US8245688B2 (en) 2008-12-11 2012-08-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Intake system for internal combustion engine
US9341108B2 (en) 2012-12-20 2016-05-17 Denso Corporation Vortex generator device

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