JP2001248396A - 地下水の集水方法 - Google Patents
地下水の集水方法Info
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Abstract
透水性かつ確実性に優れた集水被覆層を構築し、該トン
ネルの集水能率を向上させる地下水の集水方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】セグメント本体を鉄筋コンクリートで構成
し、セグメント本体の外周側に窪みを形成し、窪みの内
部に透水性材料を充填し、窪みの底部とセグメントの内
周側を連通する透水用の孔を設け、前記透水用の孔に蓋
を着脱可能に取り付けたセグメント2を組立てた後に、
該セグメントと地山の間に透水性を有する裏込め材3を
注入して集水被覆層4を形成し、前記セグメント2と前
記集水被覆層4とを介して地下水を集水する。
Description
に関するものである。
進機で掘削しながらセグメントを組み立てて構築するこ
とにより、トンネルに作用する全ての荷重に耐えて地山
を支保し、地下水の流入を防止する止水構造物である。
一方で、上記のようなトンネル内に地下水を侵入させな
いトンネルに対して、積極的に地下水を集水するもの、
例えば、トンネルの外周壁を、多数の透水部材を取付け
た鋼製セグメントを連結して構築する場合、この壁を介
して地下水をトンネル内に流入させる集水トンネル等が
ある。
トンネルをシールド工法により構築する場合には、シー
ルド掘進機の掘進後地山の安定を図ること共に、集水機
能の確保を目的として、透水性を有する裏込め材を注入
する必要がある。しかし、透水性材料を主体とした裏込
め材を注入する際には、モルタル等の従来の裏込め材に
比べて、材料の分離や流動性の確保などの問題が生じ易
い。このため、注入された裏込め材層は、透水性が不均
一となり易く、透水部材の目詰まりを起こし、集水トン
ネルの集水能率を低下させる原因になることがある。
解決するためになされたもので、通常のシールド工法で
トンネルの外周側に透水性かつ確実性に優れた集水被覆
層を構築し、集水トンネルの集水能率を向上させる地下
水の集水方法を提供することを目的とする。
成するために、本発明の地下水の集水方法は、シールド
工法を使用し、セグメント本体を鉄筋コンクリートで構
成し、前記セグメント本体の外周側に窪みを形成し、
前記窪みの内部に透水性材料を充填し、前記窪みの底部
と前記セグメントの内周側を連通する透水用の孔を設
け、 前記透水用の孔に蓋を着脱可能に取り付けたセグ
メントを組立て、その後にセグメントと地山の間に透水
性を有する裏込め材を注入して集水被覆層を形成し、前
記セグメントと前記集水被覆層を介して地下水を集水す
ることを特徴とするものである。
の一実施の態様について説明する。
は、セグメント本体21と、窪み22と、透水材料23
と、透水用の孔24と蓋25とより構成する。セグメン
ト本体21は、鉄筋コンクリート製の円弧状板を使用す
る。セグメント2の外周側には、窪み22をトンネルの
周方向に沿って所定の間隔で複数設ける。この窪み22
の内には、透水性材料23を充填する。また、この窪み
22の底面には、透水用の孔24をセグメント本体21
の内周側に貫通可能に所定の位置に複数穿設する。この
透水用の孔24には、蓋25を着脱可能に取り付ける。
なお、上記したセグメント2は、シールド工法でトンネ
ルを構築する部材として用いるため、そのセグメント
2,2同士の接合部には、従来公知の接合構造、例えば
ボルトボックスや接合用プレートなど(図示省略)が設
けられている。
するためのスペースである。この窪み22の形状は、図
2のような四角柱に限定されるものではなく、他の形状
の使用も可能である。このような窪み22を形成するこ
とによって、セグメント本体の軽量化を図ることができ
る。なお、その数又は寸法は、セグメントの所要強度と
所定の透水性によって予め決めておく。
を有するもので、前記窪み22の内部に充填する。充填
する材料としては、例えば、ポーラスコンクリート、
砂,砂利等の多孔質材料の単体またはこれらを加工した
集合体等が挙げられる。
貫通するように前記窪み22の底部に設けてある。この
孔24は、前記透水性材料23を通過した地下水をセグ
メント本体21の内周側に導く。その数又は孔径は、所
定の集水量で予め決めておく。
着脱可能に取り付ける。セグメントの組立て時に、透水
用の孔24を蓋25で閉塞し、トンネルの構築後に、蓋
25を除去し、地下水が入るようにする。さらに、前記
蓋25の中央には、前記孔24を、後述する洗浄用パイ
プに接続するためのジョイント251が取付けられてい
る。このジョイントを介して、エアなどをふきかけるこ
とによって、後述する集水被覆層等を洗浄することを可
能とする。
のシールド工法において、シールド掘進機が通過した地
山を安定させるためだけではなく、前記透水性セグメン
トの浮き上がりを防止すると共に、トンネルの集水効率
を向上させるための材料である。このような裏込め材3
は、透水性を有すると共に、後述する集水被覆層の構築
に適合することが望ましい。このような裏込め材3は、
例えば、砂、微細骨材、人工軽量骨材を所定の透水係数
となるように適宜配合して使用することができる。ま
た、通常の裏込め注入設備を活用するために、人工軽量
骨材だけを使用しても良い。また、上記した構成の裏込
め材には、注入材に要求される流動性とブリ-ジング性
能を確保するために、セルロース系水溶性増粘剤と補助
剤等を調合したものを所定の配合で混入しておく。この
ようにして構成した裏込め材をセグメント背後に均一に
注入することができる。
セグメントと裏込め材を使用してトンネルを構築すると
共に、集水被覆層を形成し、かつ該トンネル内に地下水
を集水させる方法について説明する。
坑5は、例えば連続地下壁工法などの公知の土留め壁構
築方法を利用して構築する。つぎに、この立坑5内にシ
ールド掘進機を搬入し、組立てる。前記縦立坑の壁面の
一部を破壊しながらシールド掘進機を発進させる。
から、シールド掘進機の推進と共に、その推進分だけ上
記した透水性セグメント2を組立てる。
イド)には、上記した構成の透水性裏込め材3を通常の
裏込め注入設備を用いて注入し、集水被覆層4を形成す
る。この集水被覆層4は、集水効率の向上と目詰まりの
防止を図るために、通常のテールボイドの層厚より厚く
して形成する。さて、以上のようにして、トンネルの外
周側には、集水被覆層4が形成され、この層の全体から
地下水を集水することができる。そのため、集水範囲が
拡大され、集水能力が向上すると共に、透水性セグメン
ト2の外周面での地下水の流入速度が小さくなるので、
目詰まりが発生する可能性が非常に低くなる。
地盤内にシールドトンネルを構築していく。この施工終
了後に、前記蓋25を取り外すことで、透水用の孔24
を開放する。地下水は、上記した集水被覆層4を通って
セグメント2の透水材料23に浸入し、孔24を経てト
ンネル内に流入する。そして、トンネル中を流れる地下
水は、縦立坑5内に至り、該縦立坑5に設置したポンプ
6等により、地上に揚水される。
うに、本発明の集水方法では、集水被覆層を設けること
によって、地下水の流入速度を細粒分の移動が発生しな
い流速より遅くして浸透集水を行うため、目詰まりが発
生する可能性が低いと考えられる。しかし、長年集水を
継続すると、地下水中に含まれる粘土やシルト等の細か
い粒子等が集水被覆層等に流入し目詰まりを起こし、集
水能力が低下した場合には、この目詰まりを除去可能と
することが望ましい。以下に、目詰まりを除去して集水
能力の再生方法について説明する。
は、トンネルの横断方向に仕切る隔壁7を所定間隔で配
設する。この隔壁7には、所定の位置にそれぞれ離間し
て換気、排水等のためのパイプ72が設置されている。
また、この隔壁7の主要部は、適当間隔をおく二重扉7
1より構成する。
縦立坑5側から潜水夫又は潜水ロボットが、集水トンネ
ル1内に入る。そして、順次前記隔壁7を閉じ、セグメ
ント2の孔に蓋25を被せる。その後に、前記隔壁7で
仕切られた坑内の地下水を順次にポンプ等で排出する。
蓋25の中央に取付けたジョイント251(図2)に接
続し、これらのボースを洗浄バルブおよび集水バルブに
連結し、これらの開閉バルブを地上又は坑内に設けられ
た通常の洗浄装置に連通する。この洗浄装置は、主に高
圧ポンプと水槽とより構成する。洗浄バルブを開き、集
水バルブを閉じた状態で前記高圧ポンプを所定の圧力で
作動させることにより、セグメント2の透水材料を介し
て、圧縮空気または洗浄水を集水被覆層に吹きつけて目
詰まりを洗浄する。洗浄中、前記集水バルブを開閉しな
がら、排水の濁り状況などを調査する。排水が清水に変
わるまで、所定範囲の洗浄作業を続ける。
したようになるから次のような効果を得ることができ
る。 <イ>多数の透水性セグメントを連結して構築したトン
ネルの外周側に透水性を有する裏込め材を注入して集水
被覆層を設けることによって、集水範囲が拡大され、集
水能率が向上する。 <ロ>また、集水範囲が大きくなることによって、前記
セグメントに浸入する地下水の流速が小さくなるので、
セグメント自体の目詰まりが発生し難くなる。 <ハ>セグメントの透水材料を介して集水被覆層に圧縮
空気等を吹きつけることによって、洗浄効果を確認しな
がら目詰まりを洗浄ことが容易となる。 <ニ>トンネルに用いるセグメントが、鉄筋コンクリー
ト製であるため、水質に悪影響を与えることがなく、長
期間使用することができる。
図
Claims (1)
- 【請求項1】シールド工法を使用し、 セグメント本体を鉄筋コンクリートで構成し、 前記セグメント本体の外周側に窪みを形成し、 前記窪みの内部に透水性材料を充填し、 前記窪みの底部と前記セグメントの内周側を連通する透
水用の孔を設け、 前記透水用の孔に蓋を着脱可能に取り付けたセグメント
を組立て、 その後にセグメントと地山の間に透水性を有する裏込め
材を注入して集水被覆層を形成し、 前記セグメントと前記集水被覆層とを介して地下水を集
水することを特徴とする、 地下水の集水方法。
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- 2000-03-01 JP JP2000055704A patent/JP4523107B2/ja not_active Expired - Fee Related
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