JP2001247461A - 糖尿病予防・改善剤 - Google Patents
糖尿病予防・改善剤Info
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- JP2001247461A JP2001247461A JP2000058946A JP2000058946A JP2001247461A JP 2001247461 A JP2001247461 A JP 2001247461A JP 2000058946 A JP2000058946 A JP 2000058946A JP 2000058946 A JP2000058946 A JP 2000058946A JP 2001247461 A JP2001247461 A JP 2001247461A
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- JP
- Japan
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- diabetes
- ethyl acetate
- formula
- hexane
- ameliorant
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 血糖値のコントロールに有用な薬剤を提供す
る。 【解決手段】 本発明は、一般式(I) 【化1】 で示されるセスキテルペンラクトンを有効成分とする糖
尿病予防・改善剤。 【効果】 糖尿病の発症や悪化に関係する食後過血糖に
対して抑制効果がある。
る。 【解決手段】 本発明は、一般式(I) 【化1】 で示されるセスキテルペンラクトンを有効成分とする糖
尿病予防・改善剤。 【効果】 糖尿病の発症や悪化に関係する食後過血糖に
対して抑制効果がある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般式(I)
【化2】 で示されるセスキテルペンラクトンを有効成分とする糖
尿病予防・改善剤に関する。
尿病予防・改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は糖代謝の異常によって引き起こ
される疾患であり、現在国内には600万人の患者がい
ると言われ、またそのほぼ二倍の予備軍がいると推定さ
れている。
される疾患であり、現在国内には600万人の患者がい
ると言われ、またそのほぼ二倍の予備軍がいると推定さ
れている。
【0003】糖尿病はインスリン依存型(IDDM)とイン
スリン非依存型(NIDDM)に大別され、インスリン依存型
はウイルス等が原因とされる自己免疫機序によって膵臓
のβ細胞が壊死あるいは機能停止することによりインス
リンを合成・分泌できないタイプであり、患者の1割弱
を占めている。また、インスリン非依存型はインスリン
分泌異常とインスリン作用低下を引き起こす遺伝的素因
とライフスタイルの変化に伴う肥満、過食、運動不足等
の環境因子とが重なって発症するタイプであり、患者の
9割以上がこのタイプに含まれる。このタイプの軽症又
は中等症の患者における治療には食事療法と運動療法が
主に採用されており、食事のカロリー制限及び運動によ
る糖の代謝促進で血糖値の安定が図られている。
スリン非依存型(NIDDM)に大別され、インスリン依存型
はウイルス等が原因とされる自己免疫機序によって膵臓
のβ細胞が壊死あるいは機能停止することによりインス
リンを合成・分泌できないタイプであり、患者の1割弱
を占めている。また、インスリン非依存型はインスリン
分泌異常とインスリン作用低下を引き起こす遺伝的素因
とライフスタイルの変化に伴う肥満、過食、運動不足等
の環境因子とが重なって発症するタイプであり、患者の
9割以上がこのタイプに含まれる。このタイプの軽症又
は中等症の患者における治療には食事療法と運動療法が
主に採用されており、食事のカロリー制限及び運動によ
る糖の代謝促進で血糖値の安定が図られている。
【0004】しかしながら、食後の血糖値の急な上昇と
その持続(食後過血糖)が長年に亘って続くと、いずれ
は耐糖能異常につながり、糖尿病の悪化に伴って血管障
害を促進し、神経症、腎症、網膜症、更には心筋梗塞、
脳卒中等の合併症の発症につながる危険性を有してい
る。食後過血糖の抑制はインスリン非依存型糖尿病の発
症や悪化予防に効果があるとされ、アカルボースやボグ
リボース等のα−グルコシダーゼ阻害剤が最近医療用医
薬品として利用されている。しかし、このα−グルコシ
ダーゼ阻害剤においても、従来の糖尿病治療薬、例えば
スルホニルウレア系薬剤、スルホンアミド系薬剤、ビグ
アナイド系薬剤又はインスリン抵抗性改善剤等との併用
で低血糖症状が発現する等、必ずしも満足できるもので
はない。
その持続(食後過血糖)が長年に亘って続くと、いずれ
は耐糖能異常につながり、糖尿病の悪化に伴って血管障
害を促進し、神経症、腎症、網膜症、更には心筋梗塞、
脳卒中等の合併症の発症につながる危険性を有してい
る。食後過血糖の抑制はインスリン非依存型糖尿病の発
症や悪化予防に効果があるとされ、アカルボースやボグ
リボース等のα−グルコシダーゼ阻害剤が最近医療用医
薬品として利用されている。しかし、このα−グルコシ
ダーゼ阻害剤においても、従来の糖尿病治療薬、例えば
スルホニルウレア系薬剤、スルホンアミド系薬剤、ビグ
アナイド系薬剤又はインスリン抵抗性改善剤等との併用
で低血糖症状が発現する等、必ずしも満足できるもので
はない。
【0005】その他、糖尿病以外で高血糖状態を引き起
こす要因としてストレスがある。現代はストレス社会と
もいわれ、子供から大人に至るまでストレスを感じてい
る人は多い。また、このストレスがもとで暴飲・暴食を
する人も少なくない。ストレスは交感神経を興奮させて
アドレナリンやノルアドレナリンの分泌を促し、これに
より血糖値が上昇するといわれている。したがって、日
常生活においてストレスの状態、更に暴飲・暴食等が続
くと高血糖状態になる危険性があり、糖尿病と同様の合
併症の発症につながるため、日頃から食後過血糖の抑制
等による血糖値コントロールが必要である。
こす要因としてストレスがある。現代はストレス社会と
もいわれ、子供から大人に至るまでストレスを感じてい
る人は多い。また、このストレスがもとで暴飲・暴食を
する人も少なくない。ストレスは交感神経を興奮させて
アドレナリンやノルアドレナリンの分泌を促し、これに
より血糖値が上昇するといわれている。したがって、日
常生活においてストレスの状態、更に暴飲・暴食等が続
くと高血糖状態になる危険性があり、糖尿病と同様の合
併症の発症につながるため、日頃から食後過血糖の抑制
等による血糖値コントロールが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、糖代謝
異常は生活習慣病の多くの疾患と関連があることから、
生活習慣病の予防又は悪化防止を目的とした新たな薬剤
や食品が望まれている。
異常は生活習慣病の多くの疾患と関連があることから、
生活習慣病の予防又は悪化防止を目的とした新たな薬剤
や食品が望まれている。
【0007】これまでに、本発明者らは南米アンデス原
産のキク科植物ヤーコン〔Yacon:学名 Smallanthus so
nchifolia (旧学名Polymnia sonchifolia)〕が糖尿病患
者の血糖値を低下させたとの報告〔農業および園芸、第
64巻 第4号 538(1989)〕に注目して、こ
の植物の有効利用を検討した。そして、まずウーロン茶
葉を混合することで味が改善されること並びにその配合
茶が、それぞれを単独で用いた場合に比べて有意に食後
過血糖を抑制し、血中の中性脂肪やコレステロールを低
下させ更には体重増加を抑制する作用を有することを見
出し〔PCT出願公開WO98/08527〕、また、桑葉を混合
することでヤーコン自体が持つ耐糖能異常の改善作用が
増強されることを見出し〔特願平11−158055〕、新たな
提案を行った。
産のキク科植物ヤーコン〔Yacon:学名 Smallanthus so
nchifolia (旧学名Polymnia sonchifolia)〕が糖尿病患
者の血糖値を低下させたとの報告〔農業および園芸、第
64巻 第4号 538(1989)〕に注目して、こ
の植物の有効利用を検討した。そして、まずウーロン茶
葉を混合することで味が改善されること並びにその配合
茶が、それぞれを単独で用いた場合に比べて有意に食後
過血糖を抑制し、血中の中性脂肪やコレステロールを低
下させ更には体重増加を抑制する作用を有することを見
出し〔PCT出願公開WO98/08527〕、また、桑葉を混合
することでヤーコン自体が持つ耐糖能異常の改善作用が
増強されることを見出し〔特願平11−158055〕、新たな
提案を行った。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる経緯から、本発明
者らはヤーコン茎葉部に含まれる血糖上昇抑制作用物質
の探索研究を重ねた結果、前記一般式(I)で示される
セスキテルペンラクトンが糖負荷試験で有意な血糖上昇
抑制作用を有することを見出して本発明を完成するに至
った。
者らはヤーコン茎葉部に含まれる血糖上昇抑制作用物質
の探索研究を重ねた結果、前記一般式(I)で示される
セスキテルペンラクトンが糖負荷試験で有意な血糖上昇
抑制作用を有することを見出して本発明を完成するに至
った。
【0009】本発明の有効成分である化合物は前記一般
式(I)で示されるが、この式中の各記号の定義に使用
する語句の意味と例を以下に説明する。
式(I)で示されるが、この式中の各記号の定義に使用
する語句の意味と例を以下に説明する。
【0010】「C1〜C6」とは限定がなければ炭素数1
〜6個を有する基を意味する。
〜6個を有する基を意味する。
【0011】「C1〜C6アルキル」としては、メチル、
エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-
ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル等の直鎖又は分岐鎖状
のアルキル基が挙げられる。
エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-
ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル等の直鎖又は分岐鎖状
のアルキル基が挙げられる。
【0012】本発明の有効成分であるセスキテルペンラ
クトンとしては、例えば、以下の化合物を挙げることが
できるが、本発明はこれらの化合物に限定されるもので
はない。なお、下記化合物名末尾の括弧内表示は慣用名
を示す。
クトンとしては、例えば、以下の化合物を挙げることが
できるが、本発明はこれらの化合物に限定されるもので
はない。なお、下記化合物名末尾の括弧内表示は慣用名
を示す。
【0013】・9-アセトキシ-8-(2,3-ジメチル-オキシ
ランカルボニルオキシ)-4,5-エポキシゲルマクラ-1(1
0),11(13)-ジエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエ
ステル〔エンヒドリン〕
ランカルボニルオキシ)-4,5-エポキシゲルマクラ-1(1
0),11(13)-ジエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエ
ステル〔エンヒドリン〕
【0014】・9-アセトキシ-8-(2,3-ジメチル-オキシ
ランカルボニルオキシ)-ゲルマクラ-1(10),4,11(13)-ト
リエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエステル〔ウ
ベダリン〕
ランカルボニルオキシ)-ゲルマクラ-1(10),4,11(13)-ト
リエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエステル〔ウ
ベダリン〕
【0015】・8-アンゲロイルオキシ-9-ヒドロキシ-ゲ
ルマクラ-1(10),4,11(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カ
ルボン酸メチルエステル〔ポリマチンA〕
ルマクラ-1(10),4,11(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カ
ルボン酸メチルエステル〔ポリマチンA〕
【0016】・9-アセトキシ-8-アンゲロイルオキシ-ゲ
ルマクラ-1(10),4,11(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カ
ルボン酸メチルエステル〔ポリマチンB〕
ルマクラ-1(10),4,11(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カ
ルボン酸メチルエステル〔ポリマチンB〕
【0017】・8-アンゲロイルオキシ-ゲルマクラ-1(1
0),4,11(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチ
ルエステル〔ソンチフォリン〕
0),4,11(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチ
ルエステル〔ソンチフォリン〕
【0018】・ゲルマクラ-1(10),4,11(13)-トリエン-1
2,6-オリド〔コスツノライド〕
2,6-オリド〔コスツノライド〕
【0019】・8-ヒドロキシゲルマクラ-1(10),4,11(1
3)-トリエン-12,6-オリド-14-アール〔allo−シュクリ
オライド〕
3)-トリエン-12,6-オリド-14-アール〔allo−シュクリ
オライド〕
【0020】・9-アセトキシ-8-(2,3-ジヒドロキシ-2-
メチルブチリルオキシ)-4,5-エポキシゲルマクラ-1(1
0),11(13)-ジエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエ
ステル〔ジヒドロキシエンヒドリン〕
メチルブチリルオキシ)-4,5-エポキシゲルマクラ-1(1
0),11(13)-ジエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエ
ステル〔ジヒドロキシエンヒドリン〕
【0021】・9-アセトキシ-8-(2,3-ジヒドロキシ-2-
メチルブチリルオキシ)-ゲルマクラ-1(10),4,11(13)-ト
リエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエステル〔ジ
ヒドロキシウベダリン〕
メチルブチリルオキシ)-ゲルマクラ-1(10),4,11(13)-ト
リエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエステル〔ジ
ヒドロキシウベダリン〕
【0022】・8,9-ジヒドロキシゲルマクラ-1(10),4,1
1(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエス
テル〔デアシルウベダリン〕
1(13)-トリエン-12,6-オリド-14-カルボン酸メチルエス
テル〔デアシルウベダリン〕
【0023】一般式(I)の構造式から明らかなよう
に、化合物(I)には立体異性体又は光学異性体が存在
するが、それらはいずれも本発明の有効成分として利用
可能である。
に、化合物(I)には立体異性体又は光学異性体が存在
するが、それらはいずれも本発明の有効成分として利用
可能である。
【0024】本発明の有効成分である化合物(I)は、
公知物質であり下記文献に記載の方法で分離精製されて
いる。J. Org. Chem. vol.35, No.8, 2605-2611(197
0)、Tetrahedron Letters, No.26, 2373-2376(1971)、P
hytochemistry, vol.18, 851-854(1979)、Phytochemist
ry, vol.39, 845-848(1995)、J. Nat. Prod. vol.59, 1
128-1130(1996)、J. Nat. Prod. vol.61, 1082-1085(19
98)。
公知物質であり下記文献に記載の方法で分離精製されて
いる。J. Org. Chem. vol.35, No.8, 2605-2611(197
0)、Tetrahedron Letters, No.26, 2373-2376(1971)、P
hytochemistry, vol.18, 851-854(1979)、Phytochemist
ry, vol.39, 845-848(1995)、J. Nat. Prod. vol.59, 1
128-1130(1996)、J. Nat. Prod. vol.61, 1082-1085(19
98)。
【0025】しかし、これらのセスキテルペンラクトン
に血糖上昇抑制作用があることを開示した文献は存在し
ない。本件出願では、これらの化合物をヤーコン、モッ
コウ、タイサンボク等から分離・精製するか、または前
記植物より得られた物質を加水分解することで容易に入
手できる。
に血糖上昇抑制作用があることを開示した文献は存在し
ない。本件出願では、これらの化合物をヤーコン、モッ
コウ、タイサンボク等から分離・精製するか、または前
記植物より得られた物質を加水分解することで容易に入
手できる。
【0026】
【実施例】次に、前記セスキテルペンラクトンの血糖値
に及ぼす効果を下記試験例1を用いて説明する。なお、
これらの試験用検体番号は検体の製造例番号に対応す
る。
に及ぼす効果を下記試験例1を用いて説明する。なお、
これらの試験用検体番号は検体の製造例番号に対応す
る。
【0027】[試験例1]糖負荷試験(経口投与) ウィスター系雄性ラット(7週齢、228.5±2.0g、一群
5匹)を約17時間絶食させた後、蒸留水あるいは1%
HPCに溶解もしくは懸濁したグルコース(1.5g/kg)
と検体(100mg/kg) の混合物をラット経口用ゾンデを
用いて経口投与した。投与後、15分毎に120分まで
尾静脈より採血し、血漿を調製して、血漿中のグルコー
スをグルコースB−テストワコー(和光純薬製)を用い
て測定した。
5匹)を約17時間絶食させた後、蒸留水あるいは1%
HPCに溶解もしくは懸濁したグルコース(1.5g/kg)
と検体(100mg/kg) の混合物をラット経口用ゾンデを
用いて経口投与した。投与後、15分毎に120分まで
尾静脈より採血し、血漿を調製して、血漿中のグルコー
スをグルコースB−テストワコー(和光純薬製)を用い
て測定した。
【0028】グルコース(1.5g/kg) のみを経口投与し
た対照群では、投与後約30分に血漿中のグルコース濃
度がピークを示し、その後徐々に減衰した。一方、グル
コースと検体を同時経口投与すると、投与後30分の血
糖値が下記表1のごとく低くなり、血糖上昇抑制作用が
いずれの検体においても明らかに認められた。
た対照群では、投与後約30分に血漿中のグルコース濃
度がピークを示し、その後徐々に減衰した。一方、グル
コースと検体を同時経口投与すると、投与後30分の血
糖値が下記表1のごとく低くなり、血糖上昇抑制作用が
いずれの検体においても明らかに認められた。
【0029】
【表1】 ────────────────────────────── 検体 血糖値(mg/dL) 検体 血糖値(mg/dL) ────────────────────────────── 検体1 140.8 ± 4.0a 検体9 171.4 ± 10.4b 検体2 141.0 ± 7.3a 検体10 153.8 ± 15.8a 検体5 163.0 ± 9.6a 対照群 216.8 ± 4.9 検体8 186.0 ± 12.9c ────────────────────────────── 対照群との有意差[a:P<0.0001、b:P<0.0005、c:P<0.05]
【0030】[試験例2]一般式(I)のセスキテルペ
ンラクトンの毒性を確かめるため、代表例として製造例
1)のエンヒドリンを用いてウィスター系雄性ラットの
単回投与毒性試験を実施したが、経口投与1,000mg/kg
で死亡例はみられなかった。
ンラクトンの毒性を確かめるため、代表例として製造例
1)のエンヒドリンを用いてウィスター系雄性ラットの
単回投与毒性試験を実施したが、経口投与1,000mg/kg
で死亡例はみられなかった。
【0031】以上の結果より、一般式(I)のセスキテ
ルペンラクトンは、有意に血糖値をコントロールして食
後過血糖のような急激な血糖値の上昇を抑制し、血糖値
を安定させる作用を示すことから、単独で又は従来の糖
尿病薬と組み合わせて糖尿病の悪化防止及び改善効果が
期待される。
ルペンラクトンは、有意に血糖値をコントロールして食
後過血糖のような急激な血糖値の上昇を抑制し、血糖値
を安定させる作用を示すことから、単独で又は従来の糖
尿病薬と組み合わせて糖尿病の悪化防止及び改善効果が
期待される。
【0032】また、本発明の薬剤は食事による急激な血
糖値の上昇を抑制するため、中高年の糖尿病予備軍にお
ける過剰カロリー摂取の抑制に有用であり、糖尿病の発
症予防効果が期待される。
糖値の上昇を抑制するため、中高年の糖尿病予備軍にお
ける過剰カロリー摂取の抑制に有用であり、糖尿病の発
症予防効果が期待される。
【0033】化合物(I)を人又は哺乳類に適用する場
合、経口的に投与可能であり、剤型としては錠剤、コー
ティング錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、マイクロカ
プセル剤、シロップ剤等が使用できる。これらの剤型の
調製は薬学的に許容される賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩
壊剤、懸濁化剤、乳化剤、防腐剤、等張化剤、安定剤及
び分散剤、例えば乳糖、白糖、でんぷん、デキストリ
ン、結晶セルロース、カオリン、炭酸カルシウム、タル
ク、ステアリン酸マグネシウム又は蒸留水を用いて行わ
れる。
合、経口的に投与可能であり、剤型としては錠剤、コー
ティング錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、マイクロカ
プセル剤、シロップ剤等が使用できる。これらの剤型の
調製は薬学的に許容される賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩
壊剤、懸濁化剤、乳化剤、防腐剤、等張化剤、安定剤及
び分散剤、例えば乳糖、白糖、でんぷん、デキストリ
ン、結晶セルロース、カオリン、炭酸カルシウム、タル
ク、ステアリン酸マグネシウム又は蒸留水を用いて行わ
れる。
【0034】人に適用する場合の投与量は患者の症状、
年齢、体重等に応じて異なるが、成人に対する一日量と
して100〜500mgを1〜4回に分けて投与すること
ができる。
年齢、体重等に応じて異なるが、成人に対する一日量と
して100〜500mgを1〜4回に分けて投与すること
ができる。
【0035】次に、処方例、製造例を挙げて本発明につ
いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0036】[処方例] [処方例1]製造例2)のセスキテルペンラクトンを用
いた錠剤の処方例(12錠中) ウベダリン 540mg 結晶セルロース 620mg 部分α化デンプン 160mg 乳糖 653mg ショ糖脂肪酸エステル 50mg 硬化油 17mg
いた錠剤の処方例(12錠中) ウベダリン 540mg 結晶セルロース 620mg 部分α化デンプン 160mg 乳糖 653mg ショ糖脂肪酸エステル 50mg 硬化油 17mg
【0037】[処方例2] 製造例2)のセスキテルペンラクトンを用いた細粒剤の
処方例(2包中) ウベダリン 540mg サイクロデキストリン 1,000mg 結晶セルロース 400mg ショ糖脂肪酸エステル 60mg
処方例(2包中) ウベダリン 540mg サイクロデキストリン 1,000mg 結晶セルロース 400mg ショ糖脂肪酸エステル 60mg
【0038】[処方例3] 製造例2)のセスキテルペンラクトンを用いたカプセル
剤の処方(6カプセル中) ウベダリン 540mg 乳糖 880mg 無水リン酸水素カルシウム 50mg ショ糖脂肪酸エステル 15mg 硬化油 15mg
剤の処方(6カプセル中) ウベダリン 540mg 乳糖 880mg 無水リン酸水素カルシウム 50mg ショ糖脂肪酸エステル 15mg 硬化油 15mg
【0039】[製造例] 製造例1) エンヒドリンの分離・精製 ヤーコン葉粉末500gを酢酸エチル(1L)で3回抽
出し、減圧下で溶媒を留去してエキス68gを得た。こ
の内10gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、40%酢酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(R
f値0.37)を合わせ減圧下で溶媒を留去し、残渣を
少量の酢酸エチルに溶解し、やや白濁するまでn-ヘキサ
ンを加えて冷蔵庫に放置して無色針状の標記化合物61
mgを得た。 融点:182−185℃ NMR(CDCl3)δ:1.18(3H, d, J=5Hz), 1.45(1H, s), 1.7
1(3H, s), 2.04(3H, s),2.67(1H, d, J=10Hz), 3.82(3
H, s), 4.28(1H, t, J=10Hz), 5.84(1H, d, J=3.3Hz),
5.87(1H, d, J=9Hz), 6.33(1H, d, J=3.3Hz), 6.70(1H,
dd, J=9Hz, 1.5Hz), 7.14(1H, dd, J=10Hz, 8Hz) MS m/z:464(M+)
出し、減圧下で溶媒を留去してエキス68gを得た。こ
の内10gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、40%酢酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(R
f値0.37)を合わせ減圧下で溶媒を留去し、残渣を
少量の酢酸エチルに溶解し、やや白濁するまでn-ヘキサ
ンを加えて冷蔵庫に放置して無色針状の標記化合物61
mgを得た。 融点:182−185℃ NMR(CDCl3)δ:1.18(3H, d, J=5Hz), 1.45(1H, s), 1.7
1(3H, s), 2.04(3H, s),2.67(1H, d, J=10Hz), 3.82(3
H, s), 4.28(1H, t, J=10Hz), 5.84(1H, d, J=3.3Hz),
5.87(1H, d, J=9Hz), 6.33(1H, d, J=3.3Hz), 6.70(1H,
dd, J=9Hz, 1.5Hz), 7.14(1H, dd, J=10Hz, 8Hz) MS m/z:464(M+)
【0040】Tetrahedron Letters, No.26, 2373-2376
(1971)記載の化合物と同一であることが確かめられた。
(1971)記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0041】製造例2) ウベダリンの分離・精製 シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて35%酢
酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(Rf値0.4
1)を得る以外、製造例1)と同様にして無色針状の標
記化合物87mgを得た。 融点:181−184℃ NMR(CDCl3)δ:1.18(3H, d, J=5Hz), 1.46(1H, s), 2.0
1(3H, s), 3.02(1H, m),3.82(3H, s), 4.95(1H, d, J=1
1Hz), 5.11(1H, t, J=10Hz), 5.41(1H, d, J=9Hz), 5.7
3(1H, d, J=3.3Hz), 6.26(1H, d, J=3.3Hz), 6.66(1H,
dd, J=9Hz, 1.5Hz), 7.04(1H, dd, J=10Hz, 8Hz) MS m/z:448(M+)
酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(Rf値0.4
1)を得る以外、製造例1)と同様にして無色針状の標
記化合物87mgを得た。 融点:181−184℃ NMR(CDCl3)δ:1.18(3H, d, J=5Hz), 1.46(1H, s), 2.0
1(3H, s), 3.02(1H, m),3.82(3H, s), 4.95(1H, d, J=1
1Hz), 5.11(1H, t, J=10Hz), 5.41(1H, d, J=9Hz), 5.7
3(1H, d, J=3.3Hz), 6.26(1H, d, J=3.3Hz), 6.66(1H,
dd, J=9Hz, 1.5Hz), 7.04(1H, dd, J=10Hz, 8Hz) MS m/z:448(M+)
【0042】J. Org. Chem. vol.35, No.8, 2605-2611
(1970)記載の化合物と同一であることが確かめられた。
(1970)記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0043】製造例3) ソンチフォリンの分離・精製 シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて15%酢
酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(Rf値0.2
1)を得る以外、製造例1)と同様にして無色油状の標
記化合物11mgを得た。 NMR(CDCl3)δ:1.85(3H, s), 1.89(3H, s), 1.98(1H,
d, J=7Hz), 3.78(3H, s),5.56(1H, d, J=3.5Hz), 6.16
(1H, q, J=7Hz), 6.23(1H, d, J=3.5Hz), 6.31(1H, m),
6.83(1H, m) MS m/z:374(M+)
酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(Rf値0.2
1)を得る以外、製造例1)と同様にして無色油状の標
記化合物11mgを得た。 NMR(CDCl3)δ:1.85(3H, s), 1.89(3H, s), 1.98(1H,
d, J=7Hz), 3.78(3H, s),5.56(1H, d, J=3.5Hz), 6.16
(1H, q, J=7Hz), 6.23(1H, d, J=3.5Hz), 6.31(1H, m),
6.83(1H, m) MS m/z:374(M+)
【0044】Phytochemistry, vol.39, 845-848(1995)
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0045】製造例4) ポリマチンBの分離・精製 シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて15%酢
酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(Rf値0.1
7)を得る以外、製造例1)と同様にして無色油状の標
記化合物13mgを得た。 NMR(CDCl3)δ:1.82(3H, br.s), 1.95(1H, dd, J=7Hz,
1Hz), 1.96(3H, s), 3.81(3H, s), 4.95(1H, d, J=11H
z), 5.11(1H, t, J=10Hz), 5.41(1H, d, J=8.5Hz), 5.8
0(1H, d, J=3Hz), 6.07(1H, m), 6.28(1H, d, J=3Hz),
6.68(1H, dd, J=8.5Hz, 1.5Hz), 7.01(1H, dd, J=10Hz,
7Hz) MS m/z:432(M+)
酸エチル/n-ヘキサンで溶出する部分(Rf値0.1
7)を得る以外、製造例1)と同様にして無色油状の標
記化合物13mgを得た。 NMR(CDCl3)δ:1.82(3H, br.s), 1.95(1H, dd, J=7Hz,
1Hz), 1.96(3H, s), 3.81(3H, s), 4.95(1H, d, J=11H
z), 5.11(1H, t, J=10Hz), 5.41(1H, d, J=8.5Hz), 5.8
0(1H, d, J=3Hz), 6.07(1H, m), 6.28(1H, d, J=3Hz),
6.68(1H, dd, J=8.5Hz, 1.5Hz), 7.01(1H, dd, J=10Hz,
7Hz) MS m/z:432(M+)
【0046】Phytochemistry, vol.18, 851-854(1979)
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0047】製造例5) allo−シュクリオライド
の分離・精製 ヤーコン葉粉末4.2kgを用いて調製した酢酸エチル
エキス96.8gを60%メタノール水溶液で抽出し、
減圧下溶媒を留去して可溶部29.5gを得た。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、50%酢
酸エチル/n-ヘキサンで溶出される画分を集め、再度シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し30%酢酸エ
チル/n-ヘキサンで溶出される画分をカラムクロマトグ
ラフィー(セファデックスLH20、90%メタノール
水溶液)で精製し、Rf値0.33(60%酢酸エチル
/n-ヘキサン)の画分をアセトンより再結晶して無色針
状の標記化合物311mgを得た。 融点:132-135℃ NMR(CDCl3)δ:1.93(3H, br.s), 2.02(1H, d, J=3.6H
z), 2.10(1H, t, J=12.7Hz), 2.69(1H, dd, J=7Hz, 14H
z), 5.03(1H, d, J=10Hz), 5.13(1H, t, J=10Hz),5.22
(1H, m), 5.58(1H, d, J=3.2Hz), 6.33(1H, d, J=3.3H
z), 6.59(1H, m), 9.42(1H, d, J=1.7Hz) MS m/z:262(M+)
の分離・精製 ヤーコン葉粉末4.2kgを用いて調製した酢酸エチル
エキス96.8gを60%メタノール水溶液で抽出し、
減圧下溶媒を留去して可溶部29.5gを得た。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、50%酢
酸エチル/n-ヘキサンで溶出される画分を集め、再度シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し30%酢酸エ
チル/n-ヘキサンで溶出される画分をカラムクロマトグ
ラフィー(セファデックスLH20、90%メタノール
水溶液)で精製し、Rf値0.33(60%酢酸エチル
/n-ヘキサン)の画分をアセトンより再結晶して無色針
状の標記化合物311mgを得た。 融点:132-135℃ NMR(CDCl3)δ:1.93(3H, br.s), 2.02(1H, d, J=3.6H
z), 2.10(1H, t, J=12.7Hz), 2.69(1H, dd, J=7Hz, 14H
z), 5.03(1H, d, J=10Hz), 5.13(1H, t, J=10Hz),5.22
(1H, m), 5.58(1H, d, J=3.2Hz), 6.33(1H, d, J=3.3H
z), 6.59(1H, m), 9.42(1H, d, J=1.7Hz) MS m/z:262(M+)
【0048】J. Nat. Prod. vol.61, 1082-1085(1998)
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0049】製造例6) ポリマチンAの分離・精製 ヤーコン葉粉末4.2kgから調製した酢酸エチルエキ
ス96.8gを60%メタノール水溶液で抽出し、減圧
下溶媒を留去して可溶部29.5gを得た。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、10%酢酸エ
チル/n-ヘキサンから30%酢酸エチル/n-ヘキサンで
溶出される分画を集め、再度シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、30%酢酸エチル/n-ヘキサンで溶
出される主成分をカラムクロマトグラフィー(セファデ
ックスLH20、メタノール)で精製し、Rf値0.4
9(60%酢酸エチル/n-ヘキサン)の画分として無色
油状の標記化合物261mgを得た。 NMR(CDCl3)δ:1.89(6H, br.s), 2.00(3H, dd, J=7.3H
z, 1.7Hz), 2.80(1H, d,J=10Hz), 3.82(3H, s), 4.01(1
H, dd, J=10Hz, 8.4Hz), 4.95(1H, d, J=11Hz),5.09(1
H, t, J=10Hz), 5.69(1H, d, J=3Hz), 6.13(1H, m), 6.
26(1H, d, J=3.3Hz), 6.34(1H, dd, J=8.5Hz, 1.7Hz),
6.86(1H, dd, J=10Hz, 7Hz) MS m/z:390(M+)
ス96.8gを60%メタノール水溶液で抽出し、減圧
下溶媒を留去して可溶部29.5gを得た。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、10%酢酸エ
チル/n-ヘキサンから30%酢酸エチル/n-ヘキサンで
溶出される分画を集め、再度シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、30%酢酸エチル/n-ヘキサンで溶
出される主成分をカラムクロマトグラフィー(セファデ
ックスLH20、メタノール)で精製し、Rf値0.4
9(60%酢酸エチル/n-ヘキサン)の画分として無色
油状の標記化合物261mgを得た。 NMR(CDCl3)δ:1.89(6H, br.s), 2.00(3H, dd, J=7.3H
z, 1.7Hz), 2.80(1H, d,J=10Hz), 3.82(3H, s), 4.01(1
H, dd, J=10Hz, 8.4Hz), 4.95(1H, d, J=11Hz),5.09(1
H, t, J=10Hz), 5.69(1H, d, J=3Hz), 6.13(1H, m), 6.
26(1H, d, J=3.3Hz), 6.34(1H, dd, J=8.5Hz, 1.7Hz),
6.86(1H, dd, J=10Hz, 7Hz) MS m/z:390(M+)
【0050】Phytochemistry, vol.18, 851-854(1979)
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0051】製造例7) コスツノライドの分離・精製 モッコウ末50gをジエチルエーテル(0.5L)で3
回抽出し、減圧下で溶媒を留去してエキス2.2gを得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
て5%酢酸エチル/n-ヘキサンで溶出し、油状フラクシ
ョン1.2gを得た。そしてこれを調製用薄層クロマト
グラフィー(展開溶媒:5%酢酸エチル/n-ヘキサン)
で2回展開して、Rf値が0.3のバンドをかき取り、
酢酸エチルで抽出し、ジエチルエーテルから結晶化して
無色針状の標記化合物150mgを得た。 融点:105-106℃ NMR(CDCl3)δ:1.42(1H, s), 1.70(3H, s), 4.60(1H,
t, J=10Hz), 4.74(1H, d,J=10Hz), 4.83(1H, dd, J=10H
z, 4Hz), 5.49(1H, d, J=3.5Hz), 6.21(1H, d, J=3.5H
z) MS m/z:232(M+)
回抽出し、減圧下で溶媒を留去してエキス2.2gを得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
て5%酢酸エチル/n-ヘキサンで溶出し、油状フラクシ
ョン1.2gを得た。そしてこれを調製用薄層クロマト
グラフィー(展開溶媒:5%酢酸エチル/n-ヘキサン)
で2回展開して、Rf値が0.3のバンドをかき取り、
酢酸エチルで抽出し、ジエチルエーテルから結晶化して
無色針状の標記化合物150mgを得た。 融点:105-106℃ NMR(CDCl3)δ:1.42(1H, s), 1.70(3H, s), 4.60(1H,
t, J=10Hz), 4.74(1H, d,J=10Hz), 4.83(1H, dd, J=10H
z, 4Hz), 5.49(1H, d, J=3.5Hz), 6.21(1H, d, J=3.5H
z) MS m/z:232(M+)
【0052】J. Nat. Prod. vol.59, 1128-1130(1996)
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0053】製造例8) デアシルウベダリン ウベダリン450mgを5%KOH/メタノール(5mL)
に溶解し、13時間室温で攪拌する。反応液中に少量の
氷を加えた後、1N塩酸を滴下してpHを約2に調整す
る。これを酢酸エチル(20mL)で3回抽出し、抽出液
を合わせて飽和食塩水で2回更に水で2回洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下で溶媒を留去
して得られた残渣210mgをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(メタノール:酢酸エチル:n-ヘキサン=
1:4:5)で精製して無色粉末状の標記化合物135
mg(収率66%)を得た。 NMR(CDCl3)δ:1.83(1H, s), 4.74(1H, d, J=10Hz), 4.
83(1H, dd, J=10Hz, 4Hz), 5.18(1H, t, J=10Hz), 5.59
(1H, d, J=3.0Hz), 6.32(1H, d, J=3.5Hz), 6.81(1H,
t, J=10Hz) MS m/z:308(M+)
に溶解し、13時間室温で攪拌する。反応液中に少量の
氷を加えた後、1N塩酸を滴下してpHを約2に調整す
る。これを酢酸エチル(20mL)で3回抽出し、抽出液
を合わせて飽和食塩水で2回更に水で2回洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下で溶媒を留去
して得られた残渣210mgをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(メタノール:酢酸エチル:n-ヘキサン=
1:4:5)で精製して無色粉末状の標記化合物135
mg(収率66%)を得た。 NMR(CDCl3)δ:1.83(1H, s), 4.74(1H, d, J=10Hz), 4.
83(1H, dd, J=10Hz, 4Hz), 5.18(1H, t, J=10Hz), 5.59
(1H, d, J=3.0Hz), 6.32(1H, d, J=3.5Hz), 6.81(1H,
t, J=10Hz) MS m/z:308(M+)
【0054】製造例9) ジヒドロキシエンヒドリンの
分離・精製 エンヒドリン500mgをイオン交換水(1L)に加え
9時間半加熱還流する。冷却後酢酸エチル(1L)で3
回抽出し、酢酸エチルを減圧下留去して得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、30%酢
酸エチル/n-ヘキサンで精製し、減圧下溶媒を留去して
無色粉末状の標記化合物432mg(収率86.5%)
を得た。 NMR(CDCl3)δ:1.16(3H, d, J=6.4Hz), 1.20(3H, s),
1.71(3H, s), 2.04(3H, s), 2.66(1H, d, J=9.3Hz), 3.
83(3H, s), 4.31(1H, t, J=10Hz), 5.88(1H, d, J=3.0H
z), 5.89(1H, d, J=6Hz), 6.34(1H, d, J=3.4Hz), 6.67
(1H, d, J=8.2Hz),7.16(1H, dd, J=10Hz, 8Hz) MS m/z:482(M+)
分離・精製 エンヒドリン500mgをイオン交換水(1L)に加え
9時間半加熱還流する。冷却後酢酸エチル(1L)で3
回抽出し、酢酸エチルを減圧下留去して得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、30%酢
酸エチル/n-ヘキサンで精製し、減圧下溶媒を留去して
無色粉末状の標記化合物432mg(収率86.5%)
を得た。 NMR(CDCl3)δ:1.16(3H, d, J=6.4Hz), 1.20(3H, s),
1.71(3H, s), 2.04(3H, s), 2.66(1H, d, J=9.3Hz), 3.
83(3H, s), 4.31(1H, t, J=10Hz), 5.88(1H, d, J=3.0H
z), 5.89(1H, d, J=6Hz), 6.34(1H, d, J=3.4Hz), 6.67
(1H, d, J=8.2Hz),7.16(1H, dd, J=10Hz, 8Hz) MS m/z:482(M+)
【0055】製造例10) ジヒドロキシウベダリンの
分離・精製 ウベダリン500mgをイオン交換水(1L)に加え9
時間半加熱還流する。冷却後酢酸エチル(1L)で3回
抽出し、酢酸エチルを減圧下留去して得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、30%酢酸
エチル/n-ヘキサンの溶出画分から無色粉末状の標記化
合物434mg(収率86.9%)を得た。 NMR(CDCl3)δ:1.19(3H, d, J=6.4Hz), 1.21(1H, s),
1.99(3H, s), 3.81(3H, s), 4.96(1H, d, J=11Hz), 5.1
1(1H, t, J=10Hz), 5.43(1H, d, J=8Hz), 5.76(1H, d,
J=2.9Hz), 6.28(1H, d, J=3.4Hz), 6.63(1H, dd, J=8.5
Hz, 1.2Hz), 7.01(1H, dd, J=10.5Hz, 7.6Hz) MS m/z:466(M+)
分離・精製 ウベダリン500mgをイオン交換水(1L)に加え9
時間半加熱還流する。冷却後酢酸エチル(1L)で3回
抽出し、酢酸エチルを減圧下留去して得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、30%酢酸
エチル/n-ヘキサンの溶出画分から無色粉末状の標記化
合物434mg(収率86.9%)を得た。 NMR(CDCl3)δ:1.19(3H, d, J=6.4Hz), 1.21(1H, s),
1.99(3H, s), 3.81(3H, s), 4.96(1H, d, J=11Hz), 5.1
1(1H, t, J=10Hz), 5.43(1H, d, J=8Hz), 5.76(1H, d,
J=2.9Hz), 6.28(1H, d, J=3.4Hz), 6.63(1H, dd, J=8.5
Hz, 1.2Hz), 7.01(1H, dd, J=10.5Hz, 7.6Hz) MS m/z:466(M+)
【0056】J. Org. Chem. vol.35, 2605-2611(1970)
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
記載の化合物と同一であることが確かめられた。
【0057】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、ヤーコ
ンやモッコウ等のキク科植物やタイサンボク等のモクレ
ン科植物に含まれる一般式(I)のセスキテルペンラク
トンが糖尿病の発症や悪化に関係する食後過血糖に対し
て抑制効果を示した。
ンやモッコウ等のキク科植物やタイサンボク等のモクレ
ン科植物に含まれる一般式(I)のセスキテルペンラク
トンが糖尿病の発症や悪化に関係する食後過血糖に対し
て抑制効果を示した。
【0058】よって一般式(I)のセスキテルペンラク
トンは血糖値コントロールに有用な物質であり、糖尿病
の予防・改善用薬剤として応用可能である。
トンは血糖値コントロールに有用な物質であり、糖尿病
の予防・改善用薬剤として応用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 澄男 東京都練馬区大泉町2丁目33番7号 全薬 工業株式会社研究所内 (72)発明者 小出 裕治 東京都練馬区大泉町2丁目33番7号 全薬 工業株式会社研究所内 (72)発明者 田中 雅之 東京都練馬区大泉町2丁目33番7号 全薬 工業株式会社研究所内 (72)発明者 高 道宏 東京都練馬区大泉町2丁目33番7号 全薬 工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4C037 AA02 UA10 4C063 AA01 BB08 CC73 DD71 EE01 4C071 AA01 AA08 BB01 CC12 EE02 FF15 GG01 GG03 GG06 HH05 HH09 JJ06 4C086 AA01 AA02 BA05 MA01 MA04 NA14 ZC35
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 で示されるセスキテルペンラクトンを有効成分とする糖
尿病予防・改善剤。 - 【請求項2】 セスキテルペンラクトンがエンヒドリ
ン、ウベダリン、allo-シュクリオライド、ジヒドロキ
シエンヒドリン、ジヒドロキシウベダリン又はデアシル
ウベダリンである請求項1記載の薬剤。 - 【請求項3】 セスキテルペンラクトンがエンヒドリン
である請求項1記載の薬剤。 - 【請求項4】 セスキテルペンラクトンがウベダリンで
ある請求項1記載の薬剤。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
JP2000058946A JP2001247461A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 糖尿病予防・改善剤 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007230973A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-13 | Kagawa Univ | 抗ガン活性作用を有する組成物。 |
JP2012502094A (ja) * | 2008-09-11 | 2012-01-26 | クァンドン ファーム カンパニー リミテッド | セスキテルペン誘導体の用途 |
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2000
- 2000-03-03 JP JP2000058946A patent/JP2001247461A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007230973A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-13 | Kagawa Univ | 抗ガン活性作用を有する組成物。 |
JP2012502094A (ja) * | 2008-09-11 | 2012-01-26 | クァンドン ファーム カンパニー リミテッド | セスキテルペン誘導体の用途 |
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