JP2001246994A - 制御装置 - Google Patents

制御装置

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JP2001246994A
JP2001246994A JP2000057716A JP2000057716A JP2001246994A JP 2001246994 A JP2001246994 A JP 2001246994A JP 2000057716 A JP2000057716 A JP 2000057716A JP 2000057716 A JP2000057716 A JP 2000057716A JP 2001246994 A JP2001246994 A JP 2001246994A
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Japan
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rim
control unit
switch
thumb
center
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JP2000057716A
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English (en)
Inventor
Takuji Niisato
卓司 新里
Shuichi Takeuchi
修一 竹内
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
Masato Nishikawa
正人 西川
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リムを把持した状態であっても操作が可能
で、しかも操作性が高い制御装置を得る。 【解決手段】 ステアリングスイッチ10では、スイッ
チ26の辺26C、26Dが沿う向きは、指先方向TD
3に対して大きく交差しているため、ステアリングホイ
ール12のリム14を把持した状態でこのスイッチ26
に触れた親指は、第1、第2関節を曲げただけでは辺2
6C、26Dの一端側と他端側との間で親指60を移動
させることはできない。このため、意識して親指60を
辺26C、26Dの一端側と他端側との間で移動させな
ければ、目的とする操作と相反する操作を行なうことが
ないため、スイッチ26における選択ミスがなくなり、
操作性が極めて高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の空調機器や
オーディオ装置、カーナビゲーション装置等の各種装置
を操作するための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでの車両において空調機器やオー
ディオ装置、カーナビゲーション装置等の各種装置は各
装置毎に操作パネルを備えていると共に、これらの操作
パネルは、通常、車両のインスツルメントパネルに設置
されていた。
【0003】しかしながら、このような各種装置の操作
パネルがインスツルメントパネルに配置されていると、
車両乗員、特に運転手は運転席での着座姿勢を適宜に変
更したうえでステアリングホイールのリムから手を離し
て操作パネルに設けられたスイッチやダイヤル等を操作
しなければならず、操作性の高い操作パネル(制御装
置)が要求されていた。
【0004】このような要求に対しては、ステアリング
ホイールに操作パネルの各スイッチを設けることで対処
することが考えられており、その一例が特開平9−22
66595号、実開平4−95875号、及び特開平8
−198119号等に開示されている。
【0005】特開平9−2266595号ではステアリ
ングホイールのパッド部の上部にケースを取り付け、こ
のケースに上述したようなスイッチを複数設けている。
一方、実開平4−95875号ではステアリングホイー
ルのパッド部の表面(運転席に着座した乗員と略対向す
る側の面)に上述したようなスイッチを複数設けてい
る。さらに、特開平8−198119号では上述したス
イッチを所謂メンブレンスイッチとしてステアリングホ
イールのパッド部の表面(運転席に着座した乗員と略対
向する側の面)に取り付けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したこれまでの構
成では、基本的にパッド部にスイッチが設けられている
ため、スイッチを操作する際にはリムを把持している手
をリムから離さなければならず、この意味で操作性が高
いとは言えない。
【0007】本発明は上記事実を考慮して、リムを把持
した状態であっても操作が可能で、しかも操作性が高い
制御装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両の各種装置へ接続されると共に一方の側での操
作と他方の側での操作とが前記各種装置に対する制御内
容が異なる制御部を有する制御装置であって、前記車両
のステアリングホイールを構成するリング状のリムの内
側で且つ前記車両が直進可能な前記ステアリングホイー
ルの中立状態で前記リム中心よりも平面視上方側に前記
制御部を設けると共に、前記一方の側から前記他方の側
に沿った方向を、前記リムを把持した状態で前記制御部
に触れた親指の長手方向に対応した指先方向に対して交
差する方向とした、ことを特徴としている。
【0009】上記構成の制御装置によれば、ステアリン
グホイールを構成するリムの内側で且つ車両が直進可能
なステアリングホイールの中立状態でリムの中心よりも
平面視で上方側に制御部が設けられており、ステアリン
グホイールを把持した状態で親指によってこの制御部の
一方の側に触れて制御部を変位させることで、この制御
部に接続された装置が制御される。また、ステアリング
ホイールを把持した状態で親指によってこの制御部の他
方の側に触れて制御部を変位させると、一方の側の操作
による制御内容とは異なった制御内容で制御部に接続さ
れた装置が制御される。
【0010】ここで、親指はその第2関節及び第1関節
を曲げることで親指の指先は親指の付け根に対して親指
の長手方向に沿って接離することになる。したがって、
制御部を操作又は選択するにあたり、親指の長手方向に
対応した指先方向の操作又は選択は極めて容易であるの
に対して、指先方向に対して交差する方向、特に、指先
方向に対して直交する方向にはその操作又は選択を充分
に意識した状態でないと困難になる。したがって、制御
部の一方の側から他方の側に沿った方向を指先方向に対
して交差する方向にした本発明では、制御部の一方の側
と他方の側とを選択するうえで充分な認識を必要とする
ため、選択ミスが減り、この意味で操作性が向上する。
【0011】なお、本発明において、例えば、制御部を
押圧スイッチにて構成するとした場合に、押圧スイッチ
は1つでもよいし複数もでもよい。1つの押圧スイッチ
で制御部を構成する場合の一例としては、長手方向一端
側を押圧した際の制御内容と押圧スイッチの長手方向他
端側を押圧操作した際の制御内容が異なる押圧スイッチ
が上げられる。
【0012】請求項2記載の本発明は、車両の各種装置
へ接続された制御部を有し、当該制御部の変位により当
該制御部に接続された前記各種装置を制御する制御装置
であって、前記車両のステアリングホイールを構成する
リング状のリムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記
ステアリングホイールの中立状態で前記リムの中心より
も平面視上方側に前記制御部を設けると共に、前記リム
を把持した状態で当該制御部に触れた親指の長手方向に
対応した指先方向に対して略直交した方向側の部分を前
記指先方向に沿わせた、ことを特徴としている。
【0013】上記構成の制御装置によれば、ステアリン
グホイールを構成するリムの内側で且つ車両が直進可能
なステアリングホイールの中立状態でリムの中心よりも
平面視で上方側に制御部が設けられており、ステアリン
グホイールを把持した状態で親指によってこの制御部に
触れて制御部を操作することでこの制御部に接続された
装置が制御される。
【0014】ここで、本制御装置では、制御部の外周部
のうち、この制御部に触れた親指の長手方向に対応した
指先方向に対して略直交する方向の側の部分を、この指
先方向に沿わせており、親指が制御部に触れた状態で
は、この指先方向に対して略直交する方向の側の部分は
親指に対して略平行となる。これにより、複数の制御部
を指先方向に対して略直交した方向に沿って隣接配置し
ても複数の制御部の何れかに触れた親指が他の制御部に
またがることはなく、複数の制御部を一度に操作すると
いった誤操作を防止できると共に、各制御部の外側で制
御部の外周部に沿って所謂「見切りの壁」を設けた場合
でもこの「見切りの壁」が操作性を悪化させることはな
くなる。
【0015】請求項3記載の本発明は、車両の各種装置
へ接続された制御部を有し、当該制御部の変位により当
該制御部に接続された前記各種装置を制御する制御装置
であって、前記車両のステアリングホイールを構成する
リング状のリムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記
ステアリングホイールの中立状態で前記リムの中心より
も平面視上方側に前記制御部を設けると共に、前記リム
を把持した状態で前記制御部に触れた親指の長手方向に
対応した指先方向に前記制御部を変位させる、ことを特
徴としている。
【0016】上記構成の制御装置によれば、ステアリン
グホイールを構成するリムの内側で且つ車両が直進可能
なステアリングホイールの中立状態におけるリムの中心
よりも平面視上方側に制御部が設けられており、ステア
リングホイールを把持した状態で親指によってこの制御
部に触れ、制御部を親指の長手方向に対応した指先方向
又はこの指先方向に対応した操作方向に変位させること
で制御部に接続された装置が制御される。
【0017】ここで、親指はその第2関節及び第1関節
を曲げることで親指の指先は親指の付け根に対して親指
の長手方向に沿って接離することになる。制御部は触れ
た親指の長手方向に対応する指先方向に沿って変位する
ため、制御部は触れた親指に無理な動きを強いることな
く極自然な親指の動作により円滑に変位させられる。し
たがって、本制御装置では制御部の操作性が極めてよ
い。
【0018】なお、本発明で言う指先方向とは親指の長
手方向そのもの及び所定の条件下にて定めた親指の長手
方向に近い方向のことを言う。
【0019】請求項4記載の本発明は、車両の各種装置
へ接続された制御部を有し、当該制御部の変位により当
該制御部に接続された前記各種装置を制御する制御装置
であって、前記車両のステアリングホイールを構成する
リング状のリムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記
ステアリングホイールの中立状態で前記リムの中心より
も平面視上方側に、前記リムを把持した状態で前記制御
部の外周部に触れた親指の長手方向に対応する指先方向
に対して直交した軸方向周りに回転自在に前記制御部を
設けた、ことを特徴としている。
【0020】上記構成の制御装置によれば、ステアリン
グホイールを構成するリムの内側で且つ車両が直進可能
なステアリングホイールの中立状態におけるリムの中心
よりも平面視上方側に制御部が設けられており、ステア
リングホイールを把持した状態で親指によってこの制御
部に触れ、制御部を回動させることで制御部に接続され
た装置が制御される。
【0021】ここで、親指はその第2関節及び第1関節
を曲げることで親指の指先は親指の付け根に対して親指
の長手方向に沿って接離することになる。制御部の回転
軸方向はこの親指の長手方向に対応した指先方向に対し
て直交する方向であるため、制御部の親指と触れた部分
における回転接線方向は概ね指先方向となる。このた
め、制御部は触れた親指に無理な動きを強いることなく
極自然な親指の動作により円滑に回動させられる。した
がって、本制御装置では制御部の操作性が極めてよい。
【0022】なお、本発明で言う指先方向とは親指の長
手方向そのもの及び所定の条件下にて定めた親指の長手
方向に近い方向のことを言う。
【0023】請求項5記載の本発明は、請求項1乃至請
求項4の何れかに記載の制御装置において、前記中立状
態にけおける前記リムの平面視で前記リムの中心に対し
て略30度上方に前記制御部を設けることを特徴として
いる。
【0024】上記構成の制御装置によれば、車両が直進
可能なステアリングホイールの中立状態でのリムの平面
視で、リムの中心に対して略30度上方の位置は、ステ
アリングホイールが中立状態である状態でリムの把持を
解除したり把持位置を変更したりすることなく把持した
手の親指が触れることができる位置である。このため、
車両走行状態においリムの把持を解除することなく親指
で制御部に触れて制御部を操作できる。
【0025】請求項6記載の本発明は、請求項1乃至請
求項5の何れかに記載の制御装置において、前記中立状
態における前記リムの中心から前記制御部までの左右方
向に沿った距離をミリメートルで表した際の数値をXと
すると共に、前記リムの中心から前記制御部までの上方
向に沿った距離をミリメートルで表した際の数値をYと
して、更に、前記左右方向内方側に対する前記上方向へ
の前記指先方向の傾斜角度をφとした場合に、前記φが
以下の(1)式を満足することを特徴としている。φ=
21.5+0.265X−0.136Y±20・・・
(1)上記構成の制御装置によれば、上記の式を満足す
る角度に指先方向を設定することで、その位置に設けら
れた制御部にリムを把持したままで親指が触れた場合の
親指の長手方向と上記の指先方向とが略平行になる。
【0026】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態の構成>図1
には、本発明の第1の実施の形態に係る制御装置として
のステアリングスイッチ10を適用したステアリングホ
イール12の平面図が示されている。この図に示される
ように、ステアリングホイール12はリング状のリム1
4を備えている。リム14は平面視(図1図示状態)で
略円形のリング状で、スポーク並びにハブを介してステ
アリングシャフト(何れも図示省略)へ機械的に連結さ
れており、リム14をその中心周りに左右へ回転させる
ことで車両の操舵ができるようになっている。
【0027】このリム14の略中央にはパッド部16が
配置されている。このパッド部16もまたスポーク若し
くはスポークに沿って設けられた後述するハウジング2
0、40等の連結部材等を介してリム14へ機械的に連
結されており、リム14の回転に伴い一体的に回転でき
るようになっている。また、このパッド部16の内部に
は警音器のスイッチやエアバッグ装置等が収容されてい
る。
【0028】さらに、リム14とパッド部16との間に
はステアリングスイッチ10のハウジング20、40が
設けられており、このハウジング20の表面側(運転席
に着座した乗員と対向する側)には、主に車両に搭載さ
れた各種装置としてのオーディオ機器、車両に搭載され
た電話機や特別な接続機器を介して接続された携帯電話
の操作(制御)に使用される制御部としての複数のスイ
ッチ22、24、26、28、30が設けられている。
【0029】スイッチ22は概ねリム14の軸方向に沿
って押圧することで音声認識装置の入力が可能となる。
一方、スイッチ24は概ねリム14の軸方向に沿って押
圧することで上記の電話機や携帯電話の通話と回線切断
が可能となる。
【0030】スイッチ26はオーディオ機器のモード
(AMラジオ、FMラジオ、CDデッキ等)切り替え用
として用いられ、スイッチ26の長手方向中央よりもリ
ム14の半径方向外側を押圧することで記憶素子等の記
憶手段(図示省略)に予め順番に設定されていた複数の
モードを昇順で変更でき、スイッチ26の長手方向中央
よりもリム14の半径方向内側を押圧することで複数の
モードを降順で変更できるようになっている。
【0031】一方、スイッチ28はオーディオ機器や上
述した電話機、携帯電話の音量の調節用として用いら
れ、スイッチ28の長手方向中央よりもリム14の半径
方向外側を押圧することで音量が大きくなり、スイッチ
28の長手方向中央よりもリム14の半径方向内側を押
圧することで音量が小さくなる。
【0032】さらに、スイッチ30はオーディオ機器の
ラジオのチューニングやCDデッキにおける曲等の選択
用に用いられる。ラジオの場合には予め選択した周波数
を複数順番に記憶素子等の記憶手段に記憶させておき、
スイッチ30の長手方向中央よりもリム14の半径方向
外側を押圧することで記憶させた順番に対してその昇順
で周波数を変更でき、スイッチ30の長手方向中央より
もリム14の半径方向内側を押圧することで記憶させた
順番に対してその降順で周波数を変更できる。また、C
Dデッキにおける曲等の選択用に用いる場合には、スイ
ッチ30の長手方向中央よりもリム14の半径方向外側
を押圧することで曲順の昇順で曲を変更でき、スイッチ
30の長手方向中央よりもリム14の半径方向内側を押
圧することで曲順の降順で曲を変更できる。
【0033】一方、ハウジング40の表面側(運転席に
着座した乗員と対向する側)には、主に車両に搭載され
た各種装置としての空調機器の操作(制御)に使用され
る制御部としての複数のスイッチ42、44、46、4
8が設けられている。
【0034】スイッチ42は概ねリム14の軸方向に沿
って押圧することで空気を車内で循環させるか車両室外
から外気を取り入れるかを選択できる。一方、スイッチ
44は概ねリム14の軸方向に沿って押圧することで車
両のフロントガラス及びリヤガラスの少なくとも何れか
一方に風をあてて曇りを除去する。
【0035】スイッチ46は空調機器から送られる風の
風量切り替え用として用いられ、スイッチ46の長手方
向中央よりもリム14の半径方向外側を押圧することで
風量が現状よりも多くなり、スイッチ46の長手方向中
央よりもリム14の半径方向内側を押圧することで風量
が現状よりも少なくなる。
【0036】また、スイッチ48は空調機器にて設定す
る車両室内の温度設定調節用として用いられ、スイッチ
48の長手方向中央よりもリム14の半径方向外側を押
圧することで設定温度が高くなり、スイッチ48の長手
方向中央よりもリム14の半径方向内側を押圧すること
で設定温度が低くなる。
【0037】さらに、図1においてスイッチ48の下方
には制御部としてのスイッチ50が設けられている。こ
のスイッチ50は、予め設定した速度で車両を走行させ
る各種装置としての所謂オートクルージング装置の速度
設定用として用いられ、スイッチ50の長手方向中央よ
りもリム14の半径方向外側を押圧することで設定速度
を速くでき、スイッチ50の長手方向中央よりもリム1
4の半径方向内側を押圧することで設定速度を遅くでき
る。
【0038】なお、上述した各スイッチ22〜50の配
置位置及び形状については、次の「各スイッチの位置及
び向きの条件」を説明した後に説明する。
【0039】<各スイッチの位置及び向きの条件>次
に、上述した各スイッチ22〜50の位置等を決めるた
めの条件を求める際に行なった各種測定について説明す
る。
【0040】(親指の可動範囲Aの測定)先ず、リム1
4の各部位を把持した場合にリム14の内側における親
指60(図4参照)の可動範囲Aの測定結果を図2に示
す。この図において、Y軸上の「0」はリム14の中心
である。また、X方向は車両が直進できるステアリング
ホイール12の中立状態におけるステアリングホイール
12の左右方向(すなわち、図1、図3、図8のX方
向)で、Y方向はこの中立状態でのステアリングホイー
ル12の上下方向(すなわち、図1、図3、図8のY方
向)で、Z方向はリム14の軸方向である。この図に示
されるように、親指60はリム14の中心から上方で下
方よりも可動範囲Aが広いことがわかる。
【0041】(手首62の傾きの測定)次に、リム14
を把持した状態での同一平面上での手首62の向きの測
定結果を図3に示す。これは、図4乃至図7に示される
ように、リム14に平面視略半円形のカバー64を取り
付け、このカバー64の底部66に設けられた略矩形の
ポジション測定部68に、リム14を様々な位置で把持
した状態で親指60が触れた際の肘の長手方向に対する
手首62の傾斜状態を測定したものである。図3におい
てはマトリックス状に示されているが、このマトリック
スの各ブロック70の模様(白抜きも含む)が手首62
の傾斜状態を示す。これらのブロック70の模様(白抜
きも含む)は同図に示されるインジケータ72の数値範
囲を示す。手首62の傾斜が殆どない状態を0.5と定
め、掌の側への傾きが大きくなるにつれて数値が小さく
なり、手の甲の側への傾きが大きくなるにつれて数値が
大きくなる。
【0042】この図に示されるように、リム14の左右
方向中心近傍とリム14の上下方向中心よりも下方で手
首62の傾きが大きくなる。すなわち、これはリム14
の左右方向中心近傍及びリム14の上下方向中心よりも
下方では手首62を大きく傾けるという無理な動作を手
首62に強いなければ、該当するポジション測定部68
に親指60を当接させることができないことを意味し、
リム14の左右方向中心から外側へ離間した位置で且つ
リム14の上下方向中心よりも上方では手首62を大き
く傾けずとも比較的自然に該当するポジション測定部6
8に親指60を当接させることができることを意味す
る。
【0043】以上の2つの測定結果から、リム14の左
右方向中心から外側へ離間した位置で且つリム14の上
下方向中心よりも上方、特に、リム14の中心から上方
へ約30度上方(すなわち、「0」を通るX方向外側へ
向いた仮想線に対して平面視で「0」を中心に上方へ約
30度傾いた位置)において親指60の可動範囲を広く
とれ且つ親指60を可動させるにあたり手首62を大き
く傾ける必要がないことがわかる。
【0044】(親指の向きの測定)次に、リム14を把
持した状態での親指60が触れたポジション測定部68
での親指60の向きの測定結果を図8に示す。これは、
図4乃至図7に示されるように、リム14を様々な位置
で把持した状態でポジション測定部68に親指60が触
れた際の親指60の接触面の形状や接触圧等を測定し、
その測定結果を基にポジション測定部68に接触した親
指の向き(長手方向)を測定したものである。
【0045】ここで、リム14の中心(「0」位置)に
対する親指60の位置とリム14の左右内側方向
(「0」への方向)に対する親指60の向きの傾斜角度
との相関をとったところ、以下の(1)式が得られた。 φ=21.5+0.265X−0.136Y±20・・・(1) なお、この(1)式において、φはリム14の左右内側
方向(「0」への方向)に対する親指60の向きの傾斜
角度である。また、Xはリム14の中心(「0」位置)
から親指60までの左右方向の距離をミリメートル(m
m)で表した際の数値(次元は含まれない)で、Yはリ
ム14の中心(「0」位置)から親指60までの上方向
の距離をミリメートル(mm)で表した際の数値(次元
は含まれない)である。
【0046】<各スイッチの形状、位置及び各スイッチ
の辺が沿う向きの設定>以上の各測定に基づいて、上述
した本ステアリングスイッチ10の各スイッチ22〜5
0は設けられている。すなわち、上述したスイッチ22
〜30のうち、比較的使用頻度が高いスイッチ28はリ
ム14の中心を通る左右方向の仮想線L2に対してリム
14の中心周りに平面視で左周りに約30度傾斜した位
置に配置されている。次いで使用頻度が高いスイッチ2
6、30はリム14の中心周りにスイッチ28の側方に
配置されている。上述したスイッチ22〜30のうち比
較的に使用頻度が低いスイッチ22、24については、
仮想線L2に対してリム14の中心周りに平面視で左周
りに約30度傾斜した位置からは離れるものの、上述し
た各測定に基づき、手首62の傾きがあまり大きくなる
ことがなく、しかも、親指60の可動範囲が広くなるリ
ム14の内側の上方側で且つリム14の左右方向中心か
ら離間した位置に設けられている。
【0047】また、スイッチ22は平面視で略平行四辺
形状とされている。このスイッチ22の外周四辺のう
ち、互いに対向する辺22A、22Bが沿う向きは、ス
イッチ22の中心において上述した(1)式から求めら
れる指先方向TD1に対して平行となるように設定され
ている。スイッチ24もまた平面視で略平行四辺形状と
されている。このスイッチ24の外周四辺のうち、辺2
4A、24Bが沿う向きもまた基本的にはスイッチ24
の中心において上述した(1)式から求められる指先方
向TD2に対して概ね平行に近く且つ指先方向TD1、
TD2に対して交差する方向に沿って隣接するスイッチ
22の配置位置との意匠的な関係を考慮して設定されて
いる。
【0048】また、スイッチ26は平面視で略平行四辺
形状とされている。このスイッチ26の外周四辺のう
ち、互いに対向する辺26A、26Bが沿う向きは、ス
イッチ26の中心において上述した(1)式から求めら
れる指先方向TD3に対して平行となるように設定され
ている。一方、スイッチ26の辺26C、26Dが沿う
向きは、指先方向TD3に対して交差、好ましくは90
度程度にまで大きく交差するように設定されている。
【0049】さらに、スイッチ28は平面視で略平行四
辺形状とされている。このスイッチ28の外周四辺のう
ち、互いに対向する辺28A、28Bが沿う向きは、ス
イッチ28の中心において上述した(1)式から求めら
れる指先方向TD4に対して平行となるように設定され
ている。一方、スイッチ28の辺28C、28Dが沿う
向きは、指先方向TD4に対して交差、好ましくは90
度程度にまで大きく交差するように設定されている。
【0050】また、スイッチ30は平面視で略平行四辺
形状とされている。このスイッチ30の外周四辺のう
ち、互いに対向する辺30A、30Bが沿う向きは、ス
イッチ30の中心において上述した(1)式から求めら
れる指先方向TD5に対して平行となるように設定され
ている。一方、スイッチ30の辺30C、30Dが沿う
向きは、指先方向TD5に対して交差、好ましくは90
度程度にまで大きく交差するように設定されている。
【0051】一方、スイッチ42〜50についてである
が、これらのスイッチ42〜50は仮想線L1を境にし
てスイッチ22〜30に対して線対称(鏡像関係)とな
るように形成及び配置されており、各スイッチ42〜5
0の使用頻度の順は対応するスイッチ22〜30の使用
頻度の順と同じであるので、各スイッチ42〜50の配
置位置及び形状に関する詳細な説明は省略する。
【0052】<第1の実施の形態の作用、効果>次に、
本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0053】上述したように、本ステアリングスイッチ
10では、リム14の中心を通る左右方向の仮想線L2
に対してリム14の中心周りに平面視で左周りに約30
度傾斜した位置にスイッチ28を配置しているが、この
位置は車両が直進可能なステアリングホイール12の中
立状態(図1図示状態)において一般的にリム14を把
持し状態での親指60の可動範囲にあり、しかも、広い
可動範囲を確保できて手首62を大きく傾けることなく
親指60をスイッチ28に触れさせることができる位置
である。
【0054】このため、比較的に使用頻度が高いスイッ
チ28を通常の走行状態(すなわち、車両直進状態)で
リム14から手を離すことなく、しかも、手首62に無
理な姿勢をとらせることなく極自然に操作でき、操作性
が極めて高くなる。
【0055】一方で、スイッチ26、30はこのスイッ
チ28に隣接して配置されているが、上述したように、
スイッチ28の配置位置は一般的にリム14を把持し状
態での親指60の可動範囲を広く確保できる位置である
ため、手首62を大きく傾けることなく親指60をスイ
ッチ26、30に触れさせることができる位置である。
このため、スイッチ26、30も通常の走行状態(すな
わち、車両直進状態)でリム14から手を離すことな
く、しかも、手首62に無理な姿勢をとらせることなく
極自然に操作でき、操作性が極めて高くなる。
【0056】また、上述したように、本ステアリングス
イッチ10において、スイッチ24の辺24A、24B
は上述したように指先方向TD2に沿っているため、図
9に示されるように、リム14を把持した状態でこのス
イッチ24に親指60が触れると、親指60の幅方向両
側部と辺24A、24Bとが概ね平行になる(すなわ
ち、親指60の長手方向と辺24A、24Bとが概ね平
行になる)。
【0057】一方、スイッチ24に隣接するスイッチ2
2の辺22A、22Bは上述したように指先方向TD1
に沿っているため、特に図示はしないがリム14を把持
した状態でこのスイッチ22に親指60が触れると、親
指60の幅方向両側部と辺22A、22Bとが概ね平行
になる(すなわち、親指60の長手方向と辺22A、2
2Bとが概ね平行になる)。
【0058】ここで、例えば、図10に示されるよう
に、複数の略四角形スイッチ74を近接配置した場合、
その対向する辺74A、74Bが指先方向に沿っていな
い場合には、親指60は複数のスイッチ74を跨いでし
まう。したがって、この状態でスイッチ74を押圧する
と、隣接する他のスイッチ74も押圧してしまい、所謂
誤操作となる可能性が高い。
【0059】また、スイッチ74の外周部に沿って所謂
見切り壁76を設けた場合、押圧しようとするスイッチ
74の見切り壁76のみならず、隣接する他のスイッチ
74の見切り壁76も押圧してしまい、確実なスイッチ
74への押圧操作が難しい。
【0060】これに対して、スイッチ22、24では互
いに指先方向TD1、TD2に対して交差する方向に隣
接しているものの、スイッチ22に触れた親指60の幅
方向両側部と辺22A、22Bとが概ね平行になり、ス
イッチ24に触れた親指60の幅方向両側部と辺24
A、24Bとが概ね平行になるため、スイッチ22及び
スイッチ24の何れか一方を押圧する際に、親指60が
他方に跨ることがないか、跨ったとしても跨る範囲が極
めて小さい。このため、スイッチ22、24を押圧操作
する上での誤操作を無くし或いは誤操作の発生を極めて
少なくできるため、操作性が極めて高い。しかも、仮
に、スイッチ22、24の各々に対応して見切り壁を設
けるにしても見切り壁が操作の障害となることがない
か、その障害を極めて小さくでき、この意味でも操作性
が高くなる。
【0061】また、このように、複数のスイッチ22、
24を隣接配置しても、スイッチ22、24の操作性を
高くできるため、スイッチ22、24を密に配置でき、
例えば、ハウジング20に多くのスイッチ22、24を
配置できる。
【0062】なお、上述した作用、効果の観点からすれ
ば、例えば、図9の二点鎖線で示されるように、スイッ
チ22を介してスイッチ24とは反対側にスイッチ78
を設ける構成としてもよいし、また、図11に示される
ように、スイッチ22、24と同様の構成の複数のスイ
ッチ80をマトリックス状(千鳥格子状)に隣接配置す
る構成としてもよい。
【0063】一方、スイッチ26の辺26C、26Dが
沿う向きは、指先方向TD3に対して大きく交差してい
る。上述したように、スイッチ26はその長手方向(す
なわち、辺26C、26Dが沿う向き)中央よりもリム
14の半径方向外側を押圧することで複数のモードを昇
順で変更でき、長手方向中央よりもリム14の半径方向
内側を押圧することで複数のモードを降順で変更できる
ようになっている。すなわち、スイッチ26はその長手
方向中央を境にして正反対の操作が行なわれることにな
る。
【0064】ここで、親指60はその第1、第2関節を
曲げることで親指60の指先は親指60の付け根に対し
て親指60の長手方向に沿って接離するが、この辺26
C、26Dが沿う向きは指先方向TD3に対して交差す
る方向であるため、親指60の第1、第2関節を曲げた
だけでは辺26C、26Dの一端側と他端側との間で親
指60を移動させることはできない。すなわち、例えば
モードを昇順に切り替えるために、辺26C、26Dの
一端側(リム14の半径方向外側)でスイッチ26に触
れ、親指60の第1、第2、第3関節の全て若しくは何
れかをまげてスイッチ26の押圧操作をしている際に、
同様の関節の曲げで辺26C、26Dの他端側(リム1
4の半径方向外側)で親指60がスイッチ26に触れる
ことはない。このように、意識して親指60を辺26
C、26Dの一端側と他端側との間で移動させなけれ
ば、目的とする操作と相反する操作を行なうことがない
ため、スイッチ26における選択ミスがなくなり、この
意味で操作性が極めて高い。
【0065】なお、スイッチ28では辺28C、28D
が沿う向きが、指先方向TD4に対して大きく交差して
おり、スイッチ30では辺30C、30Dが沿う向き
が、指先方向TD5に対して大きく交差していると言う
点においてスイッチ26と構成が同じであるため、スイ
ッチ28、30もまた基本的には上述したスイッチ26
と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
【0066】さらに、スイッチ42〜50に関してであ
るが、上述したように、これらのスイッチ42〜50は
仮想線L1を境にしてスイッチ22〜30に対して線対
称(鏡像関係)となるように形成及び配置されており、
各スイッチ42〜50の使用頻度の順は対応するスイッ
チ22〜30の使用頻度の順と同じである。また、これ
らのスイッチ42〜50を操作する親指は基本的にスイ
ッチ22〜30を操作する親指の手とは反対側の手にな
り、スイッチ42〜50に触れた際の親指の長手方向も
また仮想線L1を境にしてスイッチ22〜30に触れた
親指の長手方向に対して概ね線対称(鏡像関係)とな
る。このため、スイッチ42〜50は基本的に上述した
スイッチ22〜30と同様の作用を奏し、同様の効果を
得ることができる。
【0067】<第2の実施の形態の構成>次に、本発明
の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の
形態を説明するにあたり、上述した第1の実施の形態と
基本的に同一の部位に関しては同一の符号を付与してそ
の説明を省略する。
【0068】図12には、本実施の形態に係る制御装置
としてのステアリングスイッチ100を適用したステア
リングホイール102の平面図が示されている。この図
に示されるように、ステアリングホイール102はパッ
ド部104を備えている。パッド部104はリム14の
内側に配置されていると言う点においては上述した第1
の実施の形態におけるパッド部16と同じであるが、パ
ッド部104はリム14の中心よりも下側でリム14へ
一体的に連結されている。このパッド部104の上端部
にはステアリングスイッチ100を構成するハウジング
110、24がパッド部104に一体的に設けられてい
る。
【0069】ハウジング110は仮想線L1よりも右側
に設けられており、ハウジング110の表面上でハウジ
ング110の平面視上端側には制御部としてのスイッチ
112が設けられている。
【0070】スイッチ112はハウジング110の表面
に形成された矩形のガイド孔114に嵌め込まれてお
り、ガイド孔114の長手方向一端部及び長手方向他端
部に当接するまでの間、ガイド孔114の長手方向に沿
ってスライド可能とされている。このスイッチ112は
上述した第1の実施の形態におけるスイッチ28に相当
するモード切り替え用として用いられるもので、スイッ
チ112をガイド孔114の長手方向一端側、長手方向
中間部、長手方向他端側の3段階で切り替えることがで
きるようになっている。このスイッチ112のスライド
方向及びガイド孔114の長手方向は、ガイド孔114
の長手方向中間部にスイッチ112が位置している状態
おいて上述した(1)式から求められる指先方向TD7
が概ね平行となるように設定されている。
【0071】また、ハウジング110の表面には制御部
としてのスイッチ116が設けられている。スイッチ1
16は平面視で略円形とされており、その形状及び配置
位置こそ異なるが上述した第1の実施の形態におけるス
イッチ22に相当する。さらに、このスイッチ116の
近傍には制御部としてのスイッチ118が設けられてい
る。スイッチ118は平面視で略円形とされており、そ
の形状及び配置位置こそ異なるが上述した第1の実施の
形態におけるスイッチ24に相当する。これらのスイッ
チ116、118は上述した(1)式に基づいて求めら
れた各々の指先方向TD8、TD9に対して大きく交差
する方向に沿って並べられている。
【0072】さらに、スイッチ116を介して概ねスイ
ッチ112とは反対側には、制御部としてのダイヤル1
20が配置されている。ダイヤル120は、その形態こ
そ異なるものの、上述した第1の実施の形態におけるス
イッチ28に相当するもので、音量調節用として用いら
れる。ダイヤル120はその外周部のうち、最もハウジ
ング110の表面側に位置する部分において上述した
(1)式に基づいて求められた指先方向TD10に対し
て直交する方向を軸方向としてハウジング110の内部
で回転自在に軸支されており、ハウジング110に形成
された矩形の孔122からハウジング110の表面側に
位置する部分がハウジング110の外部に露出してい
る。
【0073】一方、仮想線L1を介してハウジング11
0とは反対側ではハウジング130がパッド部104に
一体的に設けられている。このハウジング130の表面
上でハウジング130の平面視上端側には制御部として
のダイヤル132が設けられている。
【0074】さらに、ダイヤル132は、その形態こそ
異なるものの、上述した第1の実施の形態におけるスイ
ッチ46に相当するもので、空調機器の風量調節用とし
て用いられる。ダイヤル132はその外周部のうち、最
もハウジング130の表面側に位置する部分において上
述した(1)式に基づいて求められた指先方向TD11
に対して直交する方向を軸方向としてハウジング130
の内部で回転自在に軸支されており、ハウジング130
に形成された矩形の孔134からハウジング130の表
面側に位置する部分がハウジング130の外部に露出し
ている。
【0075】また、ハウジング130の表面上には制御
部としてのスイッチ136が設けられている。スイッチ
136は平面視で略円形とされており、その形状及び配
置位置こそ異なるが上述した第1の実施の形態における
スイッチ44に相当する。さらに、このスイッチ136
の近傍には制御部としてのスイッチ138が設けられて
いる。スイッチ138は平面視で略円形とされており、
その形状及び配置位置こそ異なるが上述した第1の実施
の形態におけるスイッチ42に相当する。これらのスイ
ッチ136、138は上述した(1)式に基づいて求め
られた各々の指先方向TD12、TD13に対して大き
く交差する方向に沿って並べられている。
【0076】さらに、スイッチ136を介して概ねダイ
ヤル132とは反対側には、制御部としてのダイヤル1
40が配置されている。ダイヤル140は、その形態こ
そ異なるものの、上述した第1の実施の形態におけるス
イッチ48に相当するもので、車両室内温度設定用とし
て用いられる。ダイヤル140はその外周部のうち、最
もハウジング130の表面側に位置する部分において上
述した(1)式に基づいて求められた指先方向TD14
に対して直交する方向を軸方向としてハウジング130
の内部で回転自在に軸支されており、ハウジング130
に形成された矩形の孔142からハウジング130の表
面側に位置する部分がハウジング130の外部に露出し
ている。
【0077】<第2の実施の形態の作用、効果>次に、
本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0078】本ステアリングスイッチ100では、スイ
ッチ112のスライド方向及びガイド孔114の長手方
向がガイド孔114の長手方向中間部にスイッチ112
が位置している状態での指先方向TD7に対して概ね平
行となるため、スイッチ112のスライド操作が極めて
容易である。すなわち、親指60はその第1、第2関節
を曲げることで親指60の指先は親指60の付け根に対
して親指60の長手方向に沿って接離する。したがっ
て、指先方向TD7に概ね平行な方向をスライド方向と
したスイッチ112は、親指60の指先が付け根に対し
て接離する方向と同じか若しくは極めて近い方向にスラ
イドすることになる。このため、親指60の指先でスイ
ッチ112を操作する際に、ガイド孔114の内壁等、
ガイド孔114の長手方向以外の方向へのスイッチ11
2のスライドを制限する部材による抵抗が極めて小さ
く、スイッチ112を円滑に操作でき、操作性が極めて
高い。
【0079】また、本ステアリングスイッチ100で
は、スイッチ116の近傍にスイッチ118が設けられ
ているものの、これらのスイッチ116、118は各々
に対応した指先方向TD8、TD9に対して大きく交差
する方向に沿って並べられている。これにより、親指6
0の第1、第2、第3関節の全て若しくは何れかをまげ
てスイッチ116の押圧操作をしている際に、同様の関
節の曲げで親指60がスイッチ118に触れることはな
く、またこの逆も同じである。したがって、意識して親
指60を指先方向TD8、TD9に対して大きく交差す
る方向に沿って移動させなければ、目的とする操作と相
反する操作を行なうことがないため、スイッチ116、
118の選択ミスがなくなり、この意味で操作性が極め
て高い。
【0080】なお、スイッチ136、138について
は、各々に対応した指先方向TD12、TD13に対し
て大きく交差する方向に沿って並べられているという点
では、スイッチ116、118と同じであるため、スイ
ッチ116、118と同様作用を奏し、同様の効果を得
ることができる。
【0081】一方で、ダイヤル120の回転軸方向は、
指先方向TD10に対して直交する方向とされているた
め、ダイヤル120の外周部のうち、矩形の孔122か
らハウジング110の表面側に位置する部分での回転接
線方向が指先方向TD10及びその反対方向を向くこと
になる。すなわち、親指60の指先がダイヤル120の
外周部に触れた状態では親指60の指先の親指60の付
け根に対して接離する方向(すなわち、親指60の長手
方向)と、親指60の指先が触れた部分でのダイヤル1
20の外周部の回転接線方向と、が同じ方向か若しくは
それに極めて近い方向となる。これにより、親指60の
指先からダイヤル120に付与される力がダイヤル12
0をその回転軸に対してこじらせる(曲げる)方向に作
用しないため、ダイヤル120を円滑に操作でき、操作
性が極めて高い。
【0082】なお、ダイヤル132ではその回転軸方向
が指先方向TD11に対して直交しており、ダイヤル1
40ではその回転軸方向が指先方向TD14に対して直
交していると言う点においてダイヤル120と構成が同
じであるため、ダイヤル132、140もまた基本的に
は上述したダイヤル120と同様の作用を奏し、同様の
効果を得ることができる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、リム
を把持した状態であっても制御部の操作が可能で、しか
も、制御部を操作する上の操作が極めて高いという優れ
た効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る制御装置を取
り付けたステアリングホイールの平面図である。
【図2】ステアリングホイールのリムを把持した状態で
の親指の可動範囲を立体的に示す図である。
【図3】ステアリングホイールのリムを把持した状態で
の親指を所定の位置へ移動させた際の手首の傾きを示す
図である。
【図4】手首の傾き及び親指の向きを測定している様子
を示す図で、手首がステアリングホイールの上側に位置
した状態を示す図である。
【図5】手首がステアリングホイールの上下方向中間に
位置し、且つ、親指を比較的リム側に位置させた状態を
示す図4に対応した図である。
【図6】手首がステアリングホイールの上下方向中間に
位置し、且つ、親指を比較的リムの内側に位置させた状
態を示す図4に対応した図である。
【図7】手首がステアリングホイールの下側に位置した
状態を示す図4に対応した図である。
【図8】ステアリングホイールのリムを把持した状態で
の親指の向きを示す図である。
【図9】制御部に親指が触れた状態を概略的に示す図で
ある。
【図10】方向性を無視した親指が触れた状態を概略的
に示す図である。
【図11】制御部をマトリックス状に配置した例を示す
図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る制御装置を
取り付けたステアリングホイールの平面図である。
【符号の説明】
10 ステアリングスイッチ(制御装置) 12 ステアリングホイール 14 リム 22 スイッチ(制御部) 24 スイッチ(制御部) 26 スイッチ(制御部) 28 スイッチ(制御部) 30 スイッチ(制御部) 42 スイッチ(制御部) 44 スイッチ(制御部) 46 スイッチ(制御部) 48 スイッチ(制御部) 50 スイッチ(制御部) 60 親指 100 ステアリングスイッチ(制御装置) 102 ステアリングホイール 112 スイッチ(制御部) 116 スイッチ(制御部) 120 ダイヤル(制御部) 132 ダイヤル(制御部) 136 スイッチ(制御部) 138 スイッチ(制御部) 140 ダイヤル(制御部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆司 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 西川 正人 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 3D030 DB13 3D044 BA04 BA16 BB01 BC28 BD05 5G006 CB05 LE01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の各種装置へ接続されると共に一方
    の側での操作と他方の側での操作とが前記各種装置に対
    する制御内容が異なる制御部を有する制御装置であっ
    て、 前記車両のステアリングホイールを構成するリング状の
    リムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記ステアリン
    グホイールの中立状態で前記リム中心よりも平面視上方
    側に前記制御部を設けると共に、前記一方の側から前記
    他方の側に沿った方向を、前記リムを把持した状態で前
    記制御部に触れた親指の長手方向に対応した指先方向に
    対して交差する方向とした、 ことを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の各種装置へ接続された制御部を有
    し、当該制御部の変位により当該制御部に接続された前
    記各種装置を制御する制御装置であって、 前記車両のステアリングホイールを構成するリング状の
    リムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記ステアリン
    グホイールの中立状態で前記リムの中心よりも平面視上
    方側に前記制御部を設けると共に、前記リムを把持した
    状態で当該制御部に触れた親指の長手方向に対応した指
    先方向に対して略直交した方向側の部分を前記指先方向
    に沿わせた、 ことを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 車両の各種装置へ接続された制御部を有
    し、当該制御部の変位により当該制御部に接続された前
    記各種装置を制御する制御装置であって、 前記車両のステアリングホイールを構成するリング状の
    リムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記ステアリン
    グホイールの中立状態で前記リムの中心よりも平面視上
    方側に前記制御部を設けると共に、前記リムを把持した
    状態で前記制御部に触れた親指の長手方向に対応した指
    先方向に前記制御部を変位させる、 ことを特徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】 車両の各種装置へ接続された制御部を有
    し、当該制御部の変位により当該制御部に接続された前
    記各種装置を制御する制御装置であって、 前記車両のステアリングホイールを構成するリング状の
    リムの内側で且つ前記車両が直進可能な前記ステアリン
    グホイールの中立状態で前記リムの中心よりも平面視上
    方側に、前記リムを把持した状態で前記制御部の外周部
    に触れた親指の長手方向に対応する指先方向に対して直
    交した軸方向周りに回転自在に前記制御部を設けた、 ことを特徴とする制御装置。
  5. 【請求項5】 前記中立状態にけおける前記リムの平面
    視で前記リムの中心に対して略30度上方に前記制御部
    を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れ
    かに記載の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記中立状態における前記リムの中心か
    ら前記制御部までの左右方向に沿った距離をミリメート
    ルで表した際の数値をXとすると共に、前記リムの中心
    から前記制御部までの上方向に沿った距離をミリメート
    ルで表した際の数値をYとして、更に、前記左右方向内
    方側に対する前記上方向への前記指先方向の傾斜角度を
    φとした場合に、前記φが以下の(1)式を満足するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    制御装置。 φ=21.5+0.265X−0.136Y±20・・・(1)
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