JP2001246753A - インクジェットプリンタヘッドとその製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッドとその製造方法

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JP2001246753A
JP2001246753A JP2000057535A JP2000057535A JP2001246753A JP 2001246753 A JP2001246753 A JP 2001246753A JP 2000057535 A JP2000057535 A JP 2000057535A JP 2000057535 A JP2000057535 A JP 2000057535A JP 2001246753 A JP2001246753 A JP 2001246753A
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orifice plate
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film
jet printer
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JP2000057535A
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Yoshihiro Kawamura
義裕 河村
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】オリフィス板表面の撥インク性を容易に変更可
能なインクジェットプリンタヘッドとその製造方法を提
供する。 【解決手段】先ずオリフィス板18の表面に被覆された
吐出ノズル22を形成した後のマスクパターン用の金属
膜29に陽極酸化処理を施す。この陽極酸化処理で、酸
化処理通電時間を制御して、酸化膜37上に所望の密度
のピンホール38を形成する。この後、金属膜29表面
に撥インク性樹脂の電着塗装処理を施すことにより、酸
化被膜部分37´は絶縁性のため撥インク性樹脂39が
電着せず、ピンホール38は導電性のままであるので撥
インク性樹脂39が電着する。これにより所望の撥イン
ク特性を備えた撥インク膜をオリフィス板18の表面に
形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク吐出面に所
望の撥インク性を容易に付与可能なインクジェットプリ
ンタヘッドとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット方式のプリンタが
広く用いられている。このインクジェット方式によるプ
リンタには、インクを加熱し気泡を発生させてその圧力
でインク滴を飛ばすサーマル方式や、ピエゾ抵抗素子
(圧電素子)の変形によってインク滴を飛ばすピエゾ方
式等がある。これらは、色材たるインクをインク滴にし
て直接記録紙に向かって吐出し印字を行うから、粉末状
の印材であるトナーを用いる電子写真方式と比較した場
合、印字エネルギーが低くて済み、インクの混合によっ
てカラー化が容易であり、印字ドットを小さくできるの
で高画質であり、印字に使用されるインクの量に無駄が
無くコストパフォーマンスに優れており、このため特に
パーソナル用プリンタとして広く用いられている印字方
式である。
【0003】上記のサーマル方式には、インク滴の吐出
方向により二通りの構成がある。一つは発熱素子の発熱
面に平行な方向へインク滴を吐出する構成のサイドシュ
ータ型と呼称されるものであり、他の一つは発熱素子の
発熱面に垂直な方向にインク滴を吐出する構成のルーフ
シュータ型と呼称されるものである。
【0004】図10は、そのようなルーフシュータ型の
インクジェットプリンタに配設されるインクジェットプ
リンタヘッド(以下、単に印字ヘッドという)のインク
吐出面を模式的に示す断面図である。同図は、印字ヘッ
ドのインク吐出面を形成しているオリフィス板1、その
オリフィス板1の表面に被着されたマスクパターンの金
属膜2、この金属膜2のマスクパターンによって穿設さ
れた吐出ノズル3、及びオリフィス板1のインク吐出面
全面に被着された撥インク膜4を示している。
【0005】吐出ノズル3の下方には不図示の発熱部が
配設されており、この発熱部には電極が接続されてい
る。そして、発熱部には常時インクが供給されるように
なっており、電極に通電されて発熱部が駆動されて発熱
すると、発生した膜気泡現象によりインクがインク滴と
なって吐出ノズル3から図の上方に吐出され、このイン
ク吐出面に近接して配置されている用紙面に上記の吐出
インク滴が印字ドットとなって着弾して文字又は画像が
形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に吐出されるインク滴の吐出ノズル3からの切れが良く
ないと、吐出されたインク滴の飛翔方向が一定しなかっ
たり、サテライトと呼ばれる微細なインクの飛散粒が発
生し、これらが紙面に着弾した印字ドットの周囲に付着
して印字ドットの鮮明さを損なうという不具合が発生し
て、正しい印字ドットを形成することができない。
【0007】したがって、インク滴の吐出ノズル3から
の切れを良くするために、従来は、オリフィス板1のイ
ンク吐出面である金属膜2の表面に上記のような撥イン
ク膜4を形成する表面処理を施す。この撥インク膜4の
形成には、撥インク性の樹脂を分散させたNi等の金属
メッキ法により、撥インク性のメッキ皮膜を金属膜4上
に形成していた。
【0008】ところが、1枚のシリコンウエハから同一
仕様で大量に生産される印字ヘッドは、必ずしも同一機
種のプリンタに装着されて使用されるわけでは無く、種
々の機種向けに兼用される。したがって、印字ヘッドの
生産ロット毎に、搭載されるプリンタの機種が異なるこ
とがしばしばある。そのようにプリンタの機種が異なる
と、使用されるインクの特性が異なる場合が多い。イン
クの特性が異なると、同じ撥インク性の撥インク膜でも
インクの切れが変わってくるから、上述した不具合が発
生する。したがって、オリフィス板のインク吐出面に付
加する撥インク膜の撥インク性も、インクの特性に合わ
せて変更しなくてはならない。
【0009】上述したように、従来、オリフィス板表面
への撥インク膜は、撥インク性の樹脂等を金属メッキ処
理により被着させることによって形成している。そし
て、このオリフィス板表面のインクとの撥インク性は、
表面に被着された撥インク膜(メッキ層)の材質や密度
等によって決まってくる。
【0010】かりに、メッキ層の膜厚をコントロールし
ても、物理的に耐摩耗性等が変わる程度であって、結果
として生じるオリフィス板表面の化学的物性に変化が生
じることはない。つまりメッキ層の特性は、膜厚で変化
することは無く、メッキ処理に用いるメッキ液の組成に
よって変化することは分かっていた。したがって、従来
オリフィス板表面の撥インク膜(メッキ層)の撥インク
性を調整する場合は、メッキ液の組成を変更することに
よって対処していた。
【0011】しかしながら、印字ヘッドが搭載されるプ
リンタの機種が変わる度にそのプリンタに使用される異
なる特性のインクに対処するために上記のようにメッキ
液の組成を変更していたのでは、撥インク膜を生成する
工程の生産性が低下するという問題が発生した。また、
このことは、多品種生産を妨げる要因にもなっていた。
【0012】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
オリフィス板表面の撥インク性を容易に変更可能なイン
クジェットプリンタヘッドとその製造方法を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1記載の発
明のインクジェットプリンタヘッドの製造方法は、イン
クを所定方向に吐出させる複数の吐出ノズルが形成され
たオリフィス板を備えるインクジェットプリンタヘッド
の製造方法であって、上記オリフィス板の素材として少
なくともインク吐出面となる側の表面層が金属からなる
オリフィス板材を準備する工程と、上記オリフィス板材
の上記表面層に酸化処理時間を所望に可変して酸化膜を
形成する酸化処理工程と、上記酸化処理工程を終えた上
記表面層上に撥インク性材料による電着塗装を実施する
電着塗装工程とを有して構成される。
【0014】上記酸化処理工程においては、例えば請求
項2記載のように、酸化処理時間を変えることにより上
記酸化膜が形成されない酸化未完部分の発生密度を制御
することができる。また、この酸化処理工程は、例えば
請求項3記載のように、陽極酸化工程であることが好ま
しい。また、この酸化処理工程は、例えば請求項4記載
のように、上記吐出ノズルを穿設した後に実施するよう
にしてもよい。
【0015】また、上記表面層は、例えば請求項5記載
のように、上記吐出ノズルをドライエッチングにより穿
設する際の金属マスク膜であることが好ましい。そし
て、例えば請求項6記載のように、上記表面層は、Ti
膜からなり、上記撥インク性材料は、PTFE樹脂から
なるようにするとよい。また、例えば請求項7記載のよ
うに、上記酸化処理工程の後に、上記酸化未完部分に選
択的に作用するエッチングを実施した後、上記電着塗装
工程を実施するようにしてもよい。
【0016】次に、請求項8記載の発明のインクジェッ
トプリンタヘッドは、インクを所定方向に吐出させる複
数の吐出ノズルが形成されたオリフィス板を備えるイン
クジェットプリンタヘッドであって、上記オリフィス板
の少なくともインクが吐出される側の表面層が金属から
なり、上記表面層のインク吐出面側の所定厚さ部分が酸
化処理され、上記酸化処理された所定厚さ部分の酸化さ
れていない表面層部分に撥インク性材料が固着された構
成となっている。
【0017】上記酸化されていない表面層部分は、例え
ば請求項9記載のように、所定量だけ除去されて凹部が
形成され、該凹部に上記撥インク剤が固着されているよ
うに構成してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a),(b),(c) は、第1の
実施の形態におけるインクジェットプリンタヘッドの製
造方法を工程順に示す図であり、それぞれ一連の工程に
おいてヘッドチップの基板上に形成されていく状態の概
略の平面図と断面図を模式的に示している。尚、これら
の図には、説明の便宜上、いずれもフルカラー用のイン
クジェットプリンタヘッドを構成するための1個の印字
ヘッド(モノクロ用インクジェットヘッドの構成と同
じ)のみを示しているが、実際には後述するように、こ
のような印字ヘッドが複数個(通常は4個)並設された
形状のものが、1個のヘッドチップに形成される。ま
た、同図(c) には36個の吐出ノズルを示しているが、
実際には、設計上の方針によって異なるが64個、12
8個、256個等、多数の吐出ノズルが形成されるもの
である。
【0019】図2(a),(b),(c) は、上段に図1(a),(b),
(c) の平面図をそれぞれ一部を拡大して詳細に示してお
り、この図2(a),(b),(c) の中段には上段のA−A′断
面矢視図(同図(a) 参照)を示し、下段には上段のB−
B′断面矢視図(同図(a) 参照)示している。また、同
図(a),(b),(c) の中段に示す断面図は、それぞれ図1
(a),(b),(c) の下に示す断面図と同一のものである。
尚、図2(a),(b),(c) には、図示する上での便宜上、6
4個、128個又は256個のインク吐出ノズルを、5
個のインク吐出ノズルで代表させて示している。
【0020】最初に、基本的な製造方法について説明す
る。先ず、工程1として、4×25.4mm以上のシリ
コン基板上に多数細分化されたヘッドチップ区画にそれ
ぞれLSI形成処理により駆動回路とその端子を形成す
ると共に、厚さ1〜2μmの酸化膜(Si O2 )を形成
し、次に、工程2として、薄膜形成技術を用いて、タン
タル(Ta)−シリコン(Si)−酸素(O)又はTa
−Si−O−N(窒素)からなる発熱抵抗体層と、Ti
−W等の密着層を介在させてAuなどによる電極膜を順
次積層形成する。そして、電極膜と発熱抵抗体層をフォ
トリソグラフィー技術によって夫々パターニングし、ス
トライプ状の発熱抵抗体層の発熱部とする領域を露出さ
せその両側に発熱抵抗体層と配線電極が積層されてなる
発熱素子を形成する。この工程で発熱素子の発熱部の位
置が決められる。
【0021】図1(a) 及び図2(a) は、上記の工程1及
び工程2が終了した直後の状態を示している。すなわ
ち、チップ基板10の一方の側端部近傍に駆動回路11
が形成され、その上に形成された酸化膜からなる絶縁層
の上に、発熱部12が形成されている。発熱部12の一
方の端部に共通電極13が接続され、他方の端部と駆動
回路11との間に個別配線電極14が接続されている。
【0022】上記の発熱部12、共通電極13、及び個
別配線電極14は1組となって条形状にパターン化され
て、各条が発熱素子を形成し、所定の間隔で平行に並設
されている。また、共通電極13には共通電極給電端子
13−1が上端部に形成されており(図1(a) 参照)、
これに並んで駆動回路端子11−1が形成されている
(図1(a) 参照)。
【0023】続いて、工程3として、個々の発熱部12
に対応するインク加圧室及びこれらのインク加圧室にイ
ンクを供給するインク流路を形成すべく感光性ポリイミ
ドなどの有機材料からなる隔壁部材をコーティングによ
り高さ20μm程度に形成し、これをフォトリソ技術に
よりパターン化した後に、300℃〜400℃の熱を3
0分〜60分加えるキュア(乾燥硬化、焼成)を行い、
高さ10μm程度の上記感光性ポリイミドによる隔壁を
ヘッドチップ上に形成・固着させる。更に、工程4とし
て、ウェットエッチングまたはサンドブラスト法などに
より上記ヘッチップの面に溝状のインク供給路を形成
し、更にこのインク供給路に連通し基板下面に開口する
インク給送孔を形成する。
【0024】この工程4では、発熱抵抗体、電極、隔壁
などが形成されている表面側のインク供給路と、裏面側
のインク給送孔では、形状が異なるため、表裏から別々
に加工を行う。例えば表面側にインク供給路をヘッドチ
ップの厚さ半分程度まで穿設し、裏面側からインク給送
孔を穿設して表裏に貫通させる。
【0025】図1(b) 及び図2(b) は、上述の工程3及
び工程4が終了した直後の状態を示している。すなわ
ち、溝状のインク供給路15及びインク給送孔16が形
成され、インク供給路15の左側に位置する共通電極1
3部分と、右方の個別配線電極14が配設されている部
分、及び各発熱部12と発熱部12の間に、隔壁17
(シール隔壁17−1、17−2、区画隔壁17−3)
が形成されている。上記の隔壁17は、個別配線電極1
4上のシール隔壁17−2を櫛の胴とすれば、各発熱部
12と発熱部12との間に伸び出す区画隔壁17−3は
櫛の歯に相当する形状をなしている。これにより、この
櫛の歯状の区画隔壁17−3を仕切り壁として、その歯
と歯の間の付け根部分に発熱部12が位置する微細な区
画部が、発熱部12の数だけ形成される。
【0026】この後、工程5として、ポリイミドからな
る厚さ10〜30μmのフィルムのオリフィス板で、そ
の両面又は片面に接着剤としての熱可塑性ポリイミドを
極薄に例えば厚さ2〜5μmにコーテングした状態のも
のを、上記積層構造の最上層つまり隔壁の上に載置し、
真空中で200〜300℃で加熱しながら加圧し、これ
を数10分続けて、そのオリフィス板を固着させる。続
いて真空装置又はスパッタ装置でTi、Ni、Cu又は
Alなどの厚さ0.5〜1μm程度の金属膜をオリフィ
ス板表面に蒸着する。
【0027】更に、工程6として、オリフィス板表面の
上記金属膜をパターン化して、ポリイミドを選択的にエ
ッチングするマスクを形成し、続いて、ヘリコン波によ
るドライエッチングにより上記の金属膜マスクに従って
吐出ノズルとして20μmφ〜40μmφの多数の孔を
オリフィス板に一括形成する。
【0028】図1(c) 及び図2(c) は、上述した工程5
と工程6が終了した直後の状態を示している。すなわ
ち、オリフィス板18が共通電極給電端子13−1及び
駆動回路端子11−1の部分を除く全領域を覆ってお
り、シール隔壁17−2及び区画隔壁17−3によって
形成されている区画部も上を覆われて隔壁17の厚さ1
0μmに対応する高さの微細なインク加圧室19を形成
して、その開口をインク供給路15方向に向けている。
そして、これらインク加圧室19の開口とインク供給路
15とを連通させる高さ10μmのインク流路21が形
成されている。
【0029】そして、オリフィス板18には、インク加
圧室19の発熱部12に対向する部分に吐出ノズル22
がドライエッチングによって形成されている。これによ
り、64個、116個又は136個の吐出ノズル22を
1列に備えた多数のモノカラーインクジェットプリンタ
ヘッド25がシリコンウェハ上に完成する。
【0030】ここまでが、シリコンウェハの状態で処理
される。そして、最後に、工程7として、ダイシングソ
ーなどを用いてシリコンウェハをスクライブラインに沿
ってカッテングして、ヘッドチップ単位毎に個別に分割
し、実装基板にダイボンデングし、端子接続して、実用
単位のモノカラーインクジェットプリンタヘッドが完成
する。
【0031】上記のように1列の吐出ノズル22を備え
たモノカラーインクジェットプリンタヘッド25はモノ
クロ用インクジェットヘッドの構成であるが、通常フル
カラー印字においては、減法混色の三原色であるイエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色に、文
字や画像の黒部分に専用されるブラック(Bk)を加え
て合計4色のインクを必要とする。したがって最低でも
4列のノズル列が必要である。そして上述した製造方法
によればモノカラーインクジェットプリンタヘッド25
をモノリシックに4列構成とすることは可能であり、各
モノカラーインクジェットプリンタヘッド25のノズル
列の位置関係も今日の半導体の製造技術により正確に配
置することが可能である。
【0032】図3(a) は、上述の図1及び図2に示した
チップ基板10、駆動回路11、駆動回路端子11−
1、発熱部12、共通電極13、共通電極給電端子13
−1、個別配線電極14、インク供給路15、インク供
給孔16、隔壁17、オリフィス板18、インク加圧室
19、インク流路21、吐出ノズル22の各部を1組と
してなるヘッド素子つまりモノカラーインクジェットプ
リンタヘッド25を、やや大きく区画したヘッドチップ
26上に4列並べてフルカラーインクジェットプリンタ
ヘッド27を構成し、これにより1個のヘッドチップ2
6に4列のノズル列28(28a、28b、28c、2
8d)を形成した状態を示す図である。また、図3(b)
は、同図(a) のモノカラーインクジェットプリンタヘッ
ド25が4列並んだ構成を分かり易く示すため、図1
(a) に示した工程1〜工程2まで終了した状態のものを
示している。
【0033】この図3(a),(b) に示すように、フルカラ
ーインクジェットプリンタヘッド27は、4個のモノカ
ラーインクジェットプリンタヘッド25(25a、25
b、25c、25d)が並んで配置されている。そし
て、例えばインク供給路15aからイエローインクがモ
ノカラーインクジェットプリンタヘッド25aの個々の
インク加圧室19に供給されてノズル列28aから吐出
される。
【0034】また、インク供給路15bからマゼンタイ
ンクがモノカラーインクジェットプリンタヘッド25b
の個々のインク加圧室19に供給されてノズル列28b
から吐出される。また、インク供給路15cからシアン
インクがモノカラーインクジェットプリンタヘッド25
cの個々のインク加圧室19に供給されてノズル列28
cから吐出される。そして、インク供給路15dからは
ブラックインクがモノカラーインクジェットプリンタヘ
ッド25dの個々のノズル列28dに供給されてノズル
列28dから吐出される。
【0035】ところで、本発明においては上述した基本
的な製造方法における工程5のオリフィス板18の積層
とその表面への金属膜の蒸着後、又は工程6の上記金属
膜のパターン化とこのパターンに従った吐出ノズルの孔
空け処理に続いて、各種特性の異なるインクに対応して
異なる撥インク性をオリフィス板18表面(つまり金属
膜表面)へ付与すべく、製造工程に特別の工夫が施され
ている。以下これについて説明する。尚、以下の説明で
は、本発明の処理を工程6の金属膜のパターン化と吐出
ノズルの孔空け処理の後に続いて行う場合の例を示して
いる。
【0036】図4(a),(b),(c) は、本発明の処理を工程
順に示す図であり、同図(a) は上記第1の実施の形態に
おいて本発明の処理を行ったオリフィス板18の吐出ノ
ズル22近傍の断面を示しており、図1〜図3では図示
を省略したマスクパターン用の金属膜29も示してい
る。図4(b) は、同図(a) の丸Cで囲んだ部分の陽極酸
化処理した後の拡大図であり、同図(c) はその陽極酸化
処理後のオリフィス板18表面、つまり金属膜29表面
に電着塗装処理によって撥インク性を付与した状態を示
す図である。
【0037】図5は、上記の金属膜29の表面に酸化膜
を陽極酸化法で形成する方法を示す概念図である。同図
に示すように、この陽極酸化法は、電解槽31に満たし
た電解液32内に、図2(c) 又は図3(a) に示す工程6
までを終了したチップ基板が多数形成されているシリコ
ンウエハ33と、白金板34を浸漬する。シリコンウエ
ハ33の図4(a),(b),(c) に示す金属膜29には、これ
を陽極として直流電源35のプラス側を電流計36を介
して接続し、白金板34には、これを陰極として同じく
直流電源35のマイナス側を接続する。
【0038】本例では陽極酸化する金属膜29はTiで
あり、電解液32としては、りん酸と硫酸を混合したも
のを用いる。そして、後述するように適宜の電圧を印加
して一定時間通電する。すると、図4(b) に示すよう
に、金属膜29の表面層が酸化され、電圧に応じた膜厚
の陽極酸化皮膜37が金属膜29の表面側に形成され
る。この陽極酸化皮膜37は、金属酸化膜の特性として
電気絶縁性を示すが、通電時間が短い場合には、全体が
均一に酸化されず、陽極酸化された部分つまり酸化皮膜
部分37´と、酸化が不十分な部分つまり酸化未完部分
であるピンホール38とができる。
【0039】この酸化未完部分のピンホール38は、陽
極酸化処理において通電時間が短いと多数発生する傾向
があり、このピンホールが多数発生すると、ピンホール
の密度(面積当たりのピンホールの数)が大きくなって
電気絶縁性が悪くなり、酸化皮膜としては電気絶縁性上
の問題が発生する。
【0040】逆に通電時間を長くするほどピンホールの
密度(面積当たりのピンホールの数)が小さくなって電
気絶縁性が向上する。換言すれば、電気絶縁性が悪いほ
ど酸化膜のピンホール密度が大きく、電気絶縁性が良い
ほど酸化膜のピンホール密度が小さいことになる。
【0041】図6は、上記の陽極酸化処理における通電
時間と発生するピンホール数との関係を示す特性図であ
る。同図は横軸に酸化時間(通電時間)をmin(分)
で示し、縦軸に通電電流値をmA(ミリアンペア)で示
している。上述したように、ピンホール密度(ピンホー
ル数)と電気絶縁性は反比例するから、図の縦軸はピン
ホール密度を示していることにもなる。
【0042】同図に示すように、通電時間0分から略6
0分までは、上に凹形の曲線を描いてピンホール密度は
徐々に減少し、60分を過ぎたところからほぼ一定の値
になって経過する。これを電圧と電流の関係で説明する
と、通常、陽極酸化処理では、最初は電流一定の下で電
圧を徐々に上げていき、所期の電圧に達したら(つまり
略所期の膜厚が得られたら)その電圧を一定にして酸化
処理を続行する、という経過をたどる。
【0043】本発明では、その電圧一定領域(図6の時
間0分から60分まで)の期間D内で、通電時間を制御
することによってピンホール密度を制御し、この通電時
間を制御して意図的に発生させたピンホール(酸化未完
部分)38を有効に活用して、同図(c) に示すように、
このピンホール38に、撥インク性樹脂39を電着塗装
処理によって固着させる。撥インク性樹脂39として
は、水性インクに対する撥インク性つまり撥水性を示す
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)又はポリエス
テル等の樹脂を用いる。
【0044】この電着塗装では、電着液中に前述の陽極
酸化の場合と同様にシリコンウエハ33と対極を浸漬
し、両者間に電圧を印加する。ただし、電着塗装の場合
は撥インク性樹脂がその帯電極性によつてアニオン型と
カチオン型に別れるので、陽極酸化の場合のようにシリ
コウエハ33側が常に陽極になるとは限らない。
【0045】アニオン型の場合は撥インク性樹脂が陰イ
オンに帯電しているのでシリコンウエハ33側を陽極と
する。逆にカチオン型の場合は撥インク性樹脂が陽イオ
ンに帯電しているのでシリコンウエハ33側を陰極とす
る。図4(c) は、上記のようにして電着塗装したオリフ
ィス板表面のモデルであり、イオン化した撥インク性樹
脂は電流が流れる部分にしか電気的に吸着されないの
で、陽極酸化皮膜37のピンホール38部分にのみ選択
的に撥インク性樹脂が塗装される。
【0046】上記の陽極酸化皮膜37に発生するピンホ
ール38は、微視的にみれば均一に発生するわけではな
いが、このピンホール38の大きさや間隔は極めて微細
であって吐出ノズル22の口径やインク滴の大きさに比
べて無視できるほど小さく、且つ陽極酸化皮膜37全面
に多数発生するので、巨視的にみれば陽極酸化皮膜37
全体に亙り均一に撥インク膜が形成されたことになる。
【0047】そして、この撥インク性は、撥インク性樹
脂39の密度、すなわちピンホール38の密度に比例す
るから、陽極酸化皮膜37に発生するピンホール38の
密度の大きさを制御すれば、つまり、陽極酸化処理にお
いて処理時間0〜60分の間における通電時間の長さを
制御すれば、撥インク膜を備えた陽極酸化皮膜37を任
意のインクの特性に合った撥インク性を有するように形
成することができる。
【0048】図7(a),(b) は、上記の実施形態における
変形例を示す図である。同図(a) は、上述した陽極酸化
処理後に、マスクメタルであるTiの金属膜29を選択
的に或る量だけエッチング処理した状態を示している。
これにより、同図(a) に示すように、Tiのままの酸化
未完部分(ピンホール38)が選択的にエッチングされ
て凹部となるため、この後に行う電着塗装により、撥イ
ンク性樹脂39が陽極酸化皮膜37表面よりも内部に入
り込んで固着される。
【0049】インクジェットプリントヘッドは、その吐
出ノズルが開口する吐出面を一定の頻度でワイピングに
よりクリーニングされるから、図7(b) のように構成す
れば、耐磨耗性に優れた撥インク塗装膜を備えた、より
有利なインクジェットプリンタヘッドができる。
【0050】尚、上記第1の実施の形態では、オリフィ
ス板18に被着された金属膜29の吐出面全面に対して
陽極酸化処理及び撥インク膜の電着塗装を行っている
が、フォトレジストを用いて陽極酸化電解液及び電着塗
装液から隔離する部分を作ることにより、撥インク処理
する部分と撥インク処理をしない部分とを選択的に形成
することが可能である。これを第2の実施の形態として
以下に説明する。
【0051】図8(a),(b),(c) は、第2の実施の形態に
おける本発明の処理を工程順に示す図である。先ず、本
例では、ドライフィルムフォトレジストを金属膜29表
面に被着し、このフォトレジストを、同図(a) に示すよ
うに、吐出ノズル22の近傍と、その近傍を取り巻く所
定幅の周囲部分29aを除いてその外側の部分を、被覆
する形状にパターン化する。このパターン化されたドラ
イフィルムフォトレジスト41で被覆された部分が、こ
の後の陽極酸化処理の電解液及び電着塗装処理の塗装液
から隔離(遮断)される。
【0052】そして隔離されずに露出した吐出ノズル2
2近傍の周囲部分29aに、上述した陽極酸化処理と電
着塗装処理が施される。これにより、その吐出ノズル2
2近傍の周囲部分29aに、同図(b) に示すように、所
望の撥インク特性を備えた撥インク領域42が形成され
る。この後、ドライフィルムフォトレジスト41を適宜
な処理により除去して、同図(c) に示すように、吐出ノ
ズル22近傍の周囲部分にのみ所望の撥インク特性を備
えた撥インク領域42を形成したオリフィス板18を形
成することができる。
【0053】また、図9に示す変形例においては、同図
(a)に示すように、吐出ノズル22の近傍とその周囲を
そのまま残して、その外側をフォトレジスト41で被覆
している。この状態で上述した陽極酸化処理と電着塗装
処理が施されることにより、同図(b) に示すように、吐
出ノズル22の近傍とその周囲のみならず、金属膜29
に穿設されている吐出ノズル22の内壁表面にも、所望
の撥インク特性を備えた撥インク皮膜43を形成するこ
とができ、吐出されるインク滴の切れが一層向上する。
【0054】尚、図9(a) 〜(c) の加工方法を採用した
場合には、吐出ヘッド22を介して内部に陽極酸化電解
液や電着塗装液が浸入するが、陽極酸化電解液や電着塗
装液は、従来使用されているような無電解Niメッキ液
や、それに用いる前処理液、触媒液などのph1.0以
下になるような強酸性の液とは異なり、印字ヘッドの内
部構造を損傷する程のものではない。また、通電する電
圧はオリフィス板表面の金属膜だけであって、印字ヘッ
ドの内部構造には電圧は印加されないから、その点でも
問題にはならない。
【0055】尚、上記実施の形態では、いずれも、樹脂
製のオリフィス板の表面に形成された金属マスクに陽極
酸化と電着塗装を行っているが、これに限ることなく、
オリフィス板そのものを金属で構成してもよい。また、
金属膜の酸化処理は、陽極酸化と限ることなく、陽極酸
化以外の酸化処理、例えば酸化プラズマ処理等であって
もよい。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、オリフィス板表面の金属膜に対して予め行う酸化
処理の時間を変えるだけで、吐出面となる金属膜表面の
撥インク性を容易に調整できるので、インク吐出面の撥
インク性の設定を容易に変更可能となり、これにより、
標準使用するインクに対して十分な撥インク性を発揮す
る吐出面を備えたインクジェットプリタヘッドを容易に
提供することができるようになる。
【0057】また、酸化処理後に金属膜に軽いエッチン
グを行うだけで、電着塗装による撥インク膜を吐出面よ
り低く形成することができるので、撥インク膜の耐ワイ
ピング磨耗性に優れたインクジェットプリンタヘッドを
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c) は第1の実施の形態におけるイン
クジェットプリンタヘッドの製造方法を工程順に示す図
である。
【図2】(a),(b),(c) の上段は図1(a),(b),(c) の平面
図の一部拡大図、中段は上段のB−B′断面矢視図、下
段は上段のC−C′断面矢視図である。
【図3】(a) は第1の実施の形態に係わるフルカラーイ
ンクジェットプリンタヘッドの平面図、(b) はその製造
工程2まで終了した状態のものを示す図である。
【図4】本発明の処理を工程順に示す図であり、(a) は
第1の実施の形態において本発明の処理を行ったオリフ
ィス板の吐出ノズル近傍の断面図、(b) は(a) の丸Cで
囲んだ部分の陽極酸化処理した後の拡大図、(c) はその
金属膜表面に電着塗装処理によって撥インク性を付与し
た状態を示す図である。
【図5】本発明における金属膜表面に酸化膜を陽極酸化
法で形成する方法を示す概念図である。
【図6】本発明に係わる陽極酸化処理における通電時間
と発生するピンホール数との関係を示す特性図である。
【図7】(a),(b) は第1の実施の形態における変形例を
示す図である。
【図8】(a),(b),(c) は第2の実施の形態における処理
を工程順に示す図である。
【図9】(a),(b),(c) は第2の実施の形態の変形例を示
す図である。
【図10】従来のルーフシュータ型インクジェットプリ
ンタに配設されるインクジェットプリンタヘッド(印字
ヘッド)のインク吐出面を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 オリフィス板 2 金属膜 3 吐出ノズル 4 撥インク膜 10 チップ基板 11 駆動回路 11−1 駆動回路端子 12 発熱部 13 共通電極 13−1 共通電極給電端子 14 個別配線電極 15(15a、15b、15c、15d) インク供給
路 16 インク給送孔 17 隔壁 17−1、17−2 シール隔壁 17−3 区画隔壁 18 オリフィス板 19 インク加圧室 21 インク流路 22 吐出ノズル 25(25a、25b、25c、25d) モノカラー
インクジェットプリンタヘッド 26 ヘッドチップ 27 フルカラーインクジェットプリンタヘッド 28(28a、28b、28c、28d) ノズル列 29 金属膜 29a 周囲部分 31 電解槽 32 電解液 33 シリコンウエハ 35 直流電源 36 電流計 37 陽極酸化皮膜 37´ 酸化被膜部分 38 ピンホール 39 撥インク性樹脂 41 ドライフィルムフォトレジスト 42 撥インク領域 43 撥インク皮膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを所定方向に吐出させる複数の吐
    出ノズルが形成されたオリフィス板を備えるインクジェ
    ットプリンタヘッドの製造方法であって、 前記オリフィス板の素材として少なくともインク吐出面
    となる側の表面層が金属からなるオリフィス板材を準備
    する工程と、 前記オリフィス板材の前記表面層に酸化処理時間を所望
    に可変して酸化膜を形成する酸化処理工程と、 前記酸化処理工程を終えた前記表面層上に撥インク性材
    料による電着塗装を実施する電着塗装工程とを有するこ
    とを特徴とするインクジェットプリンタヘッドの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記酸化処理工程においては、酸化処理
    時間を変えることにより前記酸化膜が形成されない酸化
    未完部分の発生密度を制御することを特徴とする請求項
    1記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化処理工程は、陽極酸化工程であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェッ
    トプリンタヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化処理工程は、前記吐出ノズルを
    穿設した後に実施することを特徴とする請求項1、2又
    は3記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記表面層は、前記吐出ノズルをドライ
    エッチングにより穿設する際の金属マスク膜であること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタヘ
    ッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記表面層は、Ti膜からなり、前記撥
    インク性材料は、PTFE樹脂からなることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェットプリンタヘッドの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記酸化処理工程の後に、前記酸化未完
    部分に選択的に作用するエッチングを実施した後、前記
    電着塗装工程を実施することを特徴とする請求項1又は
    2記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 インクを所定方向に吐出させる複数の吐
    出ノズルが形成されたオリフィス板を備えるインクジェ
    ットプリンタヘッドであって、 前記オリフィス板の少なくともインクが吐出される側の
    表面層が金属からなり、 前記表面層のインク吐出面側の所定厚さ部分が酸化処理
    され、 前記酸化処理された所定厚さ部分の酸化されていない表
    面層部分に撥インク性材料が固着されていることを特徴
    とするインクジェットプリンタヘッド。
  9. 【請求項9】 前記酸化されていない表面層部分は、該
    表面層が内部へ所定量だけ除去されて凹部が形成され、
    該凹部に前記撥インク性材料が固着されていることを特
    徴とする請求項8記載のインクジェットプリンタヘッ
    ド。
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Cited By (4)

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