JP2001246291A - 差速を利用した立型固液分離装置 - Google Patents

差速を利用した立型固液分離装置

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JP2001246291A JP2000063343A JP2000063343A JP2001246291A JP 2001246291 A JP2001246291 A JP 2001246291A JP 2000063343 A JP2000063343 A JP 2000063343A JP 2000063343 A JP2000063343 A JP 2000063343A JP 2001246291 A JP2001246291 A JP 2001246291A
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Hiroshi Kitada
浩 北田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転可能に支持された垂直円筒状の外筒と、
その内部に同心に回転可能に支持され、外筒との間で環
状分離室を規定する内筒とを具備する立型固液分離装置
において、外筒と内筒を同一方向に回転するに際し、僅
かな回転速度差を設ける。 【解決手段】 立型固液分離装置の回転駆動部として、
回転外筒又は回転内筒のいずれか一方を駆動する第1モ
ータと、差速を与える第2モータと、差速を制御する遊
星機構とからなり、この遊星機構による差速を利用して
回転外筒と外筒との間で所定の差を得るようにしたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種の排水等におけ
る固形物と液体の分離と回収を行う立型固液分離装置に
関する。特に、本発明は、回転可能に支持された垂直円
筒状の回転外筒と、その内部に同心に回転可能に支持さ
れ、回転外筒との間で環状分離室を規定する回転内筒と
を具備し、差速装置を利用して回転外筒と回転内筒との
間で僅かな回転速度差を生じさせるようにした立型固液
分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理における返流水汚泥、湾
岸、河川、湖沼等のヘドロの浚渫排水、石炭採掘排水、
及び各種スラッジの固液分離、もくしは油脂類の清澄分
離に用いられる種々の固液分離装置が開発されてきた。
特に、下水処理は固液分離が基本であり、汚染物質や下
水汚泥を処理、処分する方法は、下水処理の根幹にかか
わる。下水汚泥の特色は有機物、水分の比率が高いこと
であり、廃棄物の原則である「減量化・安定化」を図る
ためには固液分離による水分除去が重要である。ところ
で、汚泥は下水処理によって不可避的に発生するので、
廃棄物の最終処分を埋め立てに依存すると、埋立地は無
限に必要になり、いずれは困窮する。現に最終処分場の
確保は年々困難になっている。有限の地球資源を考える
とき、下水汚泥の有効利用が社会的に不可欠の課題であ
る。下水そのものが、集結された貴重な有機物資源であ
るという観点から、この有機物資源の汚染部分を除去
し、無機部分を資材として活用し、また固液分離した水
分は化学処理により、再利用が可能となる。
【0003】したがって、固液遠心分離装置の性能の向
上に極めて大きな期待が寄せられている。そこで、本出
願の出願人は、回転可能に支持された垂直円筒状の回転
外筒と、この回転外筒の内部に同心に回転可能に支持さ
れ、回転外筒との間で環状分離室を規定する回転内筒
と、回転内筒の外周面に固着され、かつ外周縁が前記回
転外筒の内周面に僅かな隙間を形成するスクリュー羽根
と、回転内筒の上方から中心部を下方に延び、前記環状
分離室に原液を供給する原液供給手段と、環状分離室の
上部より分離された清澄液を排出する手段と、環状分離
室の下部よりスラッジを排出する手段と、回転外筒と回
転内筒を同一方向に、かつ回転外筒を回転内筒よりも僅
かに速く、所定の範囲内の任意の速度差を設定して回転
させることができる回転駆動部と、からなる固液分離装
置において、固液分離装置に供給される原液がスクリュ
ー羽根へ向かって円周方向に均一に配分されつつ流動し
て安定した分離作用が行われるようにするために、環状
分離室への流入部に複数の分流リブ板を設け、これらの
分流リブ板を外側方向に向かってテーパ状に広がる形状
とした固液分離装置を提案した(特願平8−25568
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで,本発明の課題
は、先に出願人が提案した上記の固液分離装置を改良す
るもので、回転外筒と回転内筒を同一方向にかつ回転外
筒を回転内筒よりも僅かに速く所定の範囲内の任意の速
度差を設定して回転させるに際し、回転外筒と回転内筒
との間の僅かな回転速度差を正確に設定することのでき
る固液分離装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の固液分離装置に
よれば、回転可能に支持された垂直円筒状の回転外筒
と、該回転外筒の内部に同心に回転可能に支持され、前
記回転外筒との間で環状分離室を規定する回転内筒と、
該回転内筒の外周面に固着され、かつ外周縁が前記回転
外筒の内周面に僅かな隙間を形成するスクリュー羽根
と、前記回転内筒の上方から中心部を下方に延び、前記
環状分離室に原液を供給する原液供給手段と、前記環状
分離室の上部より分離された清澄液を排出する手段と、
前記環状分離室の下部よりスラッジを排出する手段と、
前記回転外筒と前記回転内筒を同一方向に、かつ回転外
筒を回転内筒よりも僅かに速く、所定の範囲内の任意の
差速を設定して回転させることができる回転駆動部と、
から成り、該回転駆動部は、前記回転外筒又は回転内筒
のいずれか一方を駆動する第1モータと、差速を与える
第2モータと、遊星機構とからなり、遊星機構による差
速を利用して前記回転外筒と回転外筒との間で所定の速
度差を得るようにしたことを特徴とする立型固液分離装
置が提供される。
【0006】前記回転外筒は、垂直円筒状の上半部、下
方に向かい径が小さくなるテーパ円筒状の下半部を有
し、前記回転内筒も、垂直円筒状の上半部、下方に向か
い径が小さくなるテーパ状円筒状の下半部を有すること
を特徴とする。前記回転内筒は、前記上半部と下半部と
の間に、前記原液供給手段から供給された原液を均等に
分離する前記環状分離室を有し、環状分離室内に放射方
向に配置された複数の分流リブ板を有することを特徴と
する。前記分流リブ板は放射方向外側に向けて広がった
形状を有することを特徴とする。
【0007】前記スクリュー羽根は、前記回転内筒の上
半部では一定ピッチであり、下半部では下方に向かう程
ピッチが小さくなっていることを特徴とする。前記スク
リュー羽根は、二重のらせん形状であることを特徴とす
る。前記遊星機構は、太陽内歯車、該太陽内歯車にかみ
合う遊星歯車、該遊星歯車にかみ合い且つ前記太陽内歯
車と同心の太陽外歯車、及び該遊星歯車を回転可能に支
持するキャリアからなり、前記第1モータは前記太陽内
歯車に連結されていると共に前記回転外筒に連結され、
前記第2モータは前記太陽外歯車に連結され、前記キャ
リアは前記回転内筒に連結されていることを特徴とす
る。
【0008】前記遊星機構は、1つの太陽内歯車に対
し、3つの遊星歯車が等角度間隔でかみ合っていること
を特徴とする。前記遊星機構は、太陽内歯車を3000
rpm、太陽外歯車を2800rpmでそれぞれ回転し
た時、回転外筒と回転内筒との回転速度差が3000対
2999となるように設定されていることを特徴とす
る。
【0009】前記遊星機構は、楕円状のカムとその外周
のベアリングから成るウェーブ・ジェネレータと、内周
は該ベアリングを介して該ウェーブ・ジェネレータに接
し、外周に歯が刻まれた金属弾性体から成るフレクスプ
ラインと、内周に該フレクスプラインの歯と同ピッチ歯
が刻まれたサーキュラ・スプラインと、から構成され、
前記第1モータは前記サーキュラ・スプラインに連結さ
れていると共に前記回転外筒に連結され、前記第2モー
タは前記ウェーブ・ジェネレータに連結され、前記フレ
クスプラインは前記回転内筒に連結されていることを特
徴とする。
【0010】この場合において、前記サーキュラ・スプ
ラインの歯数は、前記フレクスプラインの歯数より2枚
多くなっている。本発明によると、更に、上記のような
立型固液分離装置において、前記回転内筒の内部の管を
通じて、かつ該回転内筒の外壁面に設けたノズルを介し
て前記回転外筒の内壁面へ洗浄水又は空気を噴射する洗
浄・乾燥手段を具備することを特徴とする。この場合に
おいて、前記ノズルは前記回転外筒の内壁面に対して鋭
角に洗浄水又は空気を噴射するように、回転内筒の壁部
に斜めに取付けられている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明の立
型固液分離装置の一実施形態の主要部の概略縦断面図、
図2は図1の回転内筒の拡大縦断面図、図3の(a)は
図2の分流リブ板の線A−A’断面図、(b)は(a)
の線B−B’正面図、図4は遊星機構を概略的に示すも
ので、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0012】本実施形態の立型固液分離装置1は、回転
外筒2と、スクリュー羽根5と、環状分離室を有し、ま
た分流リブ板4とを取付けた回転内筒3と、原液供給管
6と、清澄液で出口7と、スラッジ排出口8と、回転外
筒および回転内筒の駆動装置9とを有する。回転外筒2
は、垂直円筒状の上半部2aと、下方に向かい径が小さ
くなるテーパ円筒状の下半部2bとが一体的に連続して
形成されたものである。回転内筒3は、回転外筒2の内
部に同心に支持され、回転外筒2の垂直円筒状上半部2
aに対応する上半部3aと、回転外筒2のテーパ状下半
部2bに対応する下半部3bと、これらを繋ぎ且つ受け
入れ液の流れを縦に分割して移送するための放射方向に
配置された4個の分流板4a、4b、4c、4dとを有
する。
【0013】回転内筒3の上半部3aと下半部3bの対
向するそれぞれの端部には、所定の大きさのテーパが形
成され、両テーパ上には分流リブ板を固着させるための
4本の溝3cが互いに対応して放射方向に彫られてい
る。4枚の分流リブ板4は上縁および下縁が上述のテー
パの溝3cに沿って固着されるように外側に向かい上下
に広がった形状をしている。
【0014】回転外筒2の内周面と回転内筒3の外周面
との間には、径方向の幅が略一定の環状分離室が形成さ
れ、この環状分離室は、上述した回転外筒2の回転内筒
3の形状により、上半部は直円筒状で下半部は下方に向
かって径が徐々に小さくなっている。スクリュー羽根5
は、回転内筒3の外周面に固着され、その外周縁と回転
外筒2の内周面との間で僅少の隙間を形成している。
【0015】このスクリュー羽根5は、180°の間隔
で配置された二重のらせん形状である。すなわち、回転
内筒3が1回転する毎に、らせんが2ピッチ分進むこと
になる。また、このスクリュー羽根5は、回転内筒の上
半部3aでは一定ピッチで配置され、テーパ状の下半部
3bでは、下方に向かう程ピッチが小さくなっている。
【0016】原液供給管6は、回転内筒3の上方から中
心部を下方に延び、下端の開口部が回転内筒上半部3a
の下端に位置する。装置1内を洗浄、乾燥又は排出され
る清澄液の清澄度の向上及び固形分水分率の抑制を促進
するための水や空気は回転内筒3の下方から中心部を上
方に延びた管13を経て供給され、回転内筒3に斜めに
設けられた先端ノズル14より回転外筒2の内壁面に向
けて放射される。
【0017】先端ノズル14は、図4(a)、図4
(b)に示すように、スクリュー羽根5間でできるだけ
回転外筒2へ鋭角に且つ上下に当る様に設ける。そして
固液分離作業に於て清澄度を高める場合は水を、固形分
水分率を抑えたい場合は空気を放射する。又固液分離作
業が終了した時にはまず水により装置1の内部を洗浄す
ることができ、その後空気を供給して装置1の内部を乾
燥することができる。
【0018】複数の清澄液出口7は、回転外筒2の上半
部2bの内周面上端に沿う回転外筒の天板部に設けら
れ、開度調整可能な構造となっている。スラッジ排出口
8は、回転外筒2の下端に形成され、固液分離の行われ
た固定成分であるスラッジは回転外筒2の下端から装置
1の外部に排出される。回転外筒2と回転内筒3は同一
方向に、かつ回転外筒2を回転内筒3より僅かに速くな
るように、所定の範囲内の速度差を保って回転される
が、本発明では、回転外筒2と回転内筒3との間の僅か
な回転速度差を正確に設定するために、遊星機構20及
び2つのモータ21、22を用いている。
【0019】遊星機構20は、図5(a)及び(b)に
示すように、太陽内歯車23、この太陽内歯車にかみ合
い等角度間隔に配置された複数(図の実施例では3個)
の遊星歯車24、これらの遊星歯車24にかみ合い且つ
太陽内歯車23と同心の太陽外歯車25、及びこの遊星
歯車24を回転可能に支持するキャリア26からなる。
【0020】主モータ(第1モータ)21は、遊星機構
20の太陽内歯車23に直結されると共にギア又はプー
リを介して回転外筒2に連結される。一方、差速モータ
(第2モータ)22は遊星機構20の太陽外歯車25に
直結される。そして、遊星機構20のキャリア26はギ
ア又はプーリを介して回転内筒3に連結される。回転外
筒2と回転内筒3との回転速度差は、例えば、減速比を
1/200とした時、回転外筒2が3000rpm、回
転内筒3が2999rpmのように極めて僅かな速度差
に設定され、この場合、主モータ21を3000rpm
で回転させ、差速モータ22を2800rpmとされ
る。
【0021】図6(a)及び(b)は、遊星機構の別の
実施例を示す。この実施例の遊星機構30はウェーブ・
ジェネレータ31と、フレクスプライン(弾性歯車)3
4と、サーキュラ・スプライン(内歯車)36から構成
されている。ウェーブ・ジェネレータ31は楕円状のカ
ム32とその外周のベアリング33から成る。フレクス
プライン34は、薄肉でカップ状の金属弾性体から成
り、内周はベアリング33を介してウェーブ・ジェネレ
ータ31に接し、外周にはインボリュート歯形の歯35
が刻まれている。サーキュラ・スプライン36は剛体の
リング状であって、内周にはフレクスプライン34の歯
35と同ピッチの歯37が刻まれている。なお、サーキ
ュラ・スプライン36の歯数はフレクスプライン35の
歯数より2枚多くなっている。
【0022】主モータ(第1モータ)21はギア又はプ
ーリを介して回転外筒2に連結されていると共にこの遊
星機構30のサーキュラ・スプライン36にも連結され
ている。一方、差速モータ(第2モータ)22は、前述
の実施例と異なって装置の上部に搭載され、遊星機構3
0のウェーブ・ジェネレータ31に直結されている。そ
して、この遊星機構30は回転内筒3に直結されてい
る。この遊星機構30を使用した場合においても、回転
外筒2及び回転内筒3は同一方向に、かつ回転外筒2を
回転内筒3より極めて僅かに速くなるように、正確な差
速を保って回転させることができる。なお、この実施例
においても、第2モータ22を前述の実施例の場合と同
様に配置し、ギア又はプーリを介してウェーブ・ジェネ
レータ31に連結することも可能である。
【0023】次に、以上の構造を有する本実施形態の動
作について説明する。原液供給管6から供給された固形
物を含んだ原液は、回転内筒3の上半部3aの下端部に
達し、円周方向に等間隔に配置された4枚の放射方向の
分流リブ板4によって均等に流れが分割すなわち分流さ
れ、且つ高速回転によって原液中の固体分子がカットさ
れるので、細分化されて固液の分離の性能が格段に向上
し、排出される液の清澄度が高まる。円滑にスクリュー
羽根5に供給された原液は、このスクリュー羽根5が回
転される間に液体と固体が上下に分離され、清澄液11
が上部の清澄液出口7から、そしてスラッジ12が下部
のスラッジ排出口8から、それぞれ装置外部へ排出され
る。
【0024】このようにして固形物と液体の分離と回収
は連続的に行われるが、原液供給管6への原液の供給量
と、清澄液出口7の開度を調整することにより、清澄液
とスラッジとの比率および排出量を調整することができ
る。この場合において、スクリュー羽根5は二重のらせ
ん形状であり、且つスクリュー羽根5のピッチを、回転
内筒3の径が一定な上半部3aでは一定ピッチとし、下
方に向かうにしたがって径の小さくなった下半部3bに
おいては、下方に向かう程ピッチを小さくしているの
で、スラッジ等の固形物は回転内筒3が高速回転である
にもかかわらずピッチ移動速度が遅く、時間をかけて下
方に移動することとなるので、固液分離が十分促進さ
れ、特に固体成分の細分化が一層促進される。
【0025】本発明では、上記のように、回転外筒2と
回転内筒3は同一方向に、かつ回転外筒2を回転内筒3
より僅かに速くなるように、例えば、3000対299
9のような極めて僅かで且つ正確な速度差を保って回転
されることにより、常時、固形物であるスラッジと清澄
液とを均質な割合で分離することができる。固液分離作
業の終了後には、前述のように、装置の洗浄用の水が管
13、先端ノズル部14、分流リブ板4の間を通り、装
置1の環状分離室への供給され、洗浄が行われる。その
後、同じ管13を通して空気を装置1内へ供給して内部
を乾燥する。これらの洗浄・乾燥作業中は、回転外筒2
及び回転内筒3の回転中に行われる。
【0026】以上、添付図面を参照して本発明の実施形
態について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態
に限定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内
において種々の形態、変形、修正等が可能であることに
留意すべきである。
【0027】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、回転外筒2と回転内筒3との間の僅かな回転速度差
を正確に設定するために、遊星機構20及び2つのモー
タ21、22を用いている。これにより、回転外筒2と
回転内筒3との間の回転速度差は極めて正確に保たれ、
常時、固形物であるスラッジと清澄液とを均質な割合で
ムラなく分離することができるという効果がある。ま
た、回転外筒2と回転内筒3の回転が安定しているた
め、振動が少なく安全運転ができ、修理も容易な構造と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立型固液分離装置の一実施形態の主要
部を示す概略縦断面図である。
【図2】図1の回転内筒の拡大縦断面図である。
【図3】(a)は図2の分流リブ板の線A−A’断面
図、(b)は(a)の線B−B’正面図である。
【図4】(a)は水・空気供給ノズルの部分を示す縦断
面図、(b)はその部分の水平断面図である。
【図5】(a)は遊星機構の概略正面図、(b)は同遊
星機構の概略側面図である。
【図6】(a)は差速モータを装置上部に取付けた状態
を示す図、(b)は遊星機構の別実施例を示す概略正面
図である。
【符号の説明】
1…立型固液分離装置 2…回転外筒 2a…上半部 2b…下半部 3…回転内筒 3a…上半部 3b…下半部 3c…溝 3d…内筒駆動軸、原液供給管取付口 4、4a、4b、4c…分流リブ板 5…スクリュー羽根 6…原液供給管 7…清澄液出口 8…スラッジ排出口 10…原液移送口 11…清澄液 12…スラッジ 13…水・空気供給管 14…水・空気供給ノズル 20…遊星機構 21…主モータ 22…差速モータ 23…太陽内歯車 24…遊星歯車 25…太陽外歯車 26…キャリア 30…遊星機構 31…ウェーブ・ジェネレータ 34…フレクスプライン 36…サーキュラ・スプライン

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に支持された垂直円筒状の回転
    外筒と、該回転外筒の内部に同心に回転可能に支持さ
    れ、前記回転外筒との間で環状分離室を規定する回転内
    筒と、該回転内筒の外周面に固着され、かつ外周縁が前
    記回転外筒の内周面に僅かな隙間を形成するスクリュー
    羽根と、前記回転内筒の上方から中心部を下方に延び、
    前記環状分離室に原液を供給する原液供給手段と、前記
    環状分離室の上部より分離された清澄液を排出する手段
    と、前記環状分離室の下部よりスラッジを排出する手段
    と、前記回転外筒と前記回転内筒を同一方向に、かつ回
    転外筒を回転内筒よりも僅かに速く、所定の範囲内の任
    意の差速を設定して回転させることができる回転駆動部
    と、から成り、 該回転駆動部は、前記回転外筒又は回転内筒のいずれか
    一方を駆動する第1モータと、差速を与える第2モータ
    と、差速を制御する遊星機構とからなり、遊星機構によ
    る差速を利用して前記回転外筒と回転外筒との間で所定
    の差速を得るようにしたことを特徴とする立型固液分離
    装置。
  2. 【請求項2】 前記回転外筒は、垂直円筒状の上半部、
    下方に向かい径が小さくなるテーパ円筒状の下半部を有
    し、前記回転内筒も、垂直円筒状の上半部、下方に向か
    い径が小さくなるテーパ状円筒状の下半部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の立型固液分離装置。
  3. 【請求項3】 前記回転内筒は、前記上半部と下半部と
    の間に、原液供給手段から供給された原液を均等に分離
    する前記環状分離室を有し、環状分離室内に放射方向に
    配置された複数の分流リブ板を有することを特徴とする
    請求項2に記載の立型固液分離装置。
  4. 【請求項4】 前記分流リブ板は放射方向外側に向けて
    広がった形状を有することを特徴とする請求項3に記載
    の立型固液分離装置。
  5. 【請求項5】 前記スクリュー羽根は、前記回転内筒の
    上半部では一定ピッチであり、下半部では下方に向かう
    程ピッチが小さくなっていることを特徴とする請求項2
    に記載の立型固液分離装置。
  6. 【請求項6】 前記スクリュー羽根は、二重のらせん形
    状であることを特徴とする請求項1に記載の立型固液分
    離装置。
  7. 【請求項7】 前記遊星機構は、太陽内歯車、該太陽内
    歯車にかみ合う遊星歯車、該遊星歯車にかみ合い且つ前
    記太陽内歯車と同心の太陽外歯車、及び該遊星歯車を回
    転可能に支持するキャリアからなり、前記第1モータは
    前記太陽内歯車に連結されていると共に前記回転外筒に
    連結され、前記第2モータは前記太陽外歯車に連結さ
    れ、前記キャリアは前記回転内筒に連結されていること
    を特徴とする請求項1に記載の立型固液分離装置。
  8. 【請求項8】 前記遊星機構は、1つの太陽内歯車に対
    し、複数の遊星歯車が等角度間隔でかみ合っていること
    を特徴とする請求項7に記載の立型固液分離装置。
  9. 【請求項9】 前記遊星機構は、減速比1/200とし
    た時、太陽歯車を3000rpm、中心歯車を2800
    rpmでそれぞれ回転した時、回転外筒と回転内筒との
    回転速度差が3000対2999となるように設定され
    ていることを特徴とする請求項7に記載の立型固液分離
    装置。
  10. 【請求項10】 前記遊星機構は、楕円状のカムとその
    外周のベアリングから成るウェーブ・ジェネレータと、
    内周は該ベアリングを介して該ウェーブ・ジェネレータ
    に接し、外周に歯が刻まれた金属弾性体から成るフレク
    スプラインと、内周に該フレクスプラインの歯と同ピッ
    チ歯が刻まれたサーキュラ・スプラインと、から構成さ
    れ、前記第1モータは前記サーキュラ・スプラインに連
    結されていると共に前記回転外筒に連結され、前記第2
    モータは前記ウェーブ・ジェネレータに連結され、前記
    フレクスプラインは前記回転内筒に連結されていること
    を特徴とする請求項1に記載の立型固液分離装置。
  11. 【請求項11】 前記サーキュラ・スプラインの歯数
    は、前記フレクスプラインの歯数より2枚多くなってい
    ることを特徴とする請求項10に記載の立型固液分離装
    置。
  12. 【請求項12】 回転可能に支持された垂直円筒状の回
    転外筒と、該回転外の内部に同心に回転可能に支持さ
    れ、前記回転外筒との間で環状分離室を規定する回転内
    筒と、該回転内筒の外周面に固着され、かつ外周縁が前
    記回転外筒の内周面に僅かな隙間を形成するスクリュー
    羽根と、前記回転内筒の上方から中心部を下方に延び、
    前記環状分離室に原液を供給する原液供給手段と、前記
    環状分離室の上部より分離された清澄液を排出する手段
    と、前記環状分離室の下部よりスラッジを排出する手段
    と、前記回転外筒と前記回転内筒を同一方向に、かつ回
    転外筒を回転内筒よりも僅かに速く、所定の範囲内の任
    意の差速を設定して回転させることができる回転駆動部
    と、から成り、 前記回転内筒の内部の管を通じて、かつ該回転内筒の外
    壁面に設けたノズルを介して前記回転外筒の内壁面へ洗
    浄水又は空気を噴射する洗浄・乾燥手段を具備すること
    を特徴とする立型固液分離装置。
  13. 【請求項13】 前記ノズルは前記回転外筒の内壁面に
    対して鋭角に洗浄水又は空気を噴射するように、回転内
    筒の壁部に斜めに取付けられていることを特徴とする請
    求項12に記載の立型固液分離装置。
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