JP2001246261A - 光触媒 - Google Patents

光触媒

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JP2001246261A
JP2001246261A JP2000063171A JP2000063171A JP2001246261A JP 2001246261 A JP2001246261 A JP 2001246261A JP 2000063171 A JP2000063171 A JP 2000063171A JP 2000063171 A JP2000063171 A JP 2000063171A JP 2001246261 A JP2001246261 A JP 2001246261A
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photocatalyst
dioxins
halogenated
dibenzo
mesoporous silicate
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JP2000063171A
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Shigeru Nojima
野島  繁
Kozo Iida
耕三 飯田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒及び該光触媒を用いた有害物質の分解
方法を提供する。 【解決手段】 メソポーラスシリケートの細孔内に光触
媒を担持してなるものであり、メソポーラスシリケート
内が光触媒を担持する鋳型として作用し、微粒子TiO
2 を保持でき、光触媒の量子サイズ効果が発揮され、触
媒活性効果を有効に発現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒及びそれを
用いた有害物質の分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各
種焼却炉から排出される排ガス又は排水中には、窒素酸
化物の他、ダイオキシン類やPCB類に代表される有害
なハロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素、
環境ホルモン等の有害物質が含有される場合があり、人
体や動植物に被害をもたらし、自然環境を破壊するもの
として、深刻な社会問題化している。
【0003】光触媒は紫外光等の光を利用して吸着した
種々の炭化水素を酸化分解できるため、エネルギーを外
部から与える必要がなく、地球に優しい環境保護手段の
一つである。特に近年ダイオキシン類等の環境ホルモン
物質の放散抑制が叫ばれており、光触媒等の利用により
無害化する手法が種々検討されている。
【0004】しかしながら、従来の光触媒として一般に
利用されているアナターゼ型のTiO2 は、図2の破線
に示すように、その粒径が200Å以上と大きいので、
量子サイズ効果を有する粒径レベルまでに到達していな
い。このため、TiO2 を微粒化して量子サイズ効果を
発現させ、触媒活性を向上させることの試みがなされて
いるが、単に微粒化しただけでは、TiO2 が再凝集し
て粗大化するという問題がある。この結果、微細化して
も再凝集等により粗大化せず、触媒活性効果を有効に発
現させることができる光触媒の開発が要望されている。
【0005】本発明は、上記問題に鑑み、光触媒をより
微細化しても安定に微粒子状を保持し、量子サイズ効果
を発現させることができる光触媒及びそれを用いた有害
物質の分解方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する[請
求項1]の発明は、メソポーラスシリケートの細孔内に
光触媒を担持してなることを特徴とする。
【0007】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、上記メソポーラスシリケートの細孔が10〜100
Åであることを特徴とする。
【0008】[請求項3]の発明は、気相中又は水溶液
中の有害物質を請求項1又は2の光触媒に接触させ、有
害物質を分解処理することを特徴とする。
【0009】[請求項4]の発明は、請求項3におい
て、光触媒の分解にオゾンを添加することを特徴とす
る。
【0010】[請求項5]の発明は、請求項3又は4に
おいて、上記有害物質がダイオキシン類,ポリハロゲン
化ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フ
ェノール類及びハロゲン化トルエン類から選ばれる少な
くとも一種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度芳
香族炭化水素,環境ホルモンであることを特徴とする。
【0011】[請求項6]の発明は、請求項5におい
て、上記ダイオキシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−ダ
イオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン
類(PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキシ
ン類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(PB
DFs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(P
FDDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDF
s)、ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PI
DDs)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PIDFs)
であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】本発明に係る触媒は、メソポーラスシリケ
ートの細孔内に光触媒を担持してなるものである。
【0014】ここで、上記メソポーラスシリケートの細
孔径は10〜100Åであることが好ましい。これは細
孔径が孔が10Å未満であるともはや光触媒が細孔内に
有効に担持されないからであり、一方100Åを超える
場合には、図2に示すように、量子サイズ効果が有効に
発現せず、触媒活性が良好でないからである。
【0015】また、このメソポーラスシリケートは光透
過性が良好であるので、光触媒に必須な紫外線がTiO
2 に良好に照射されることになる。
【0016】ここで、上記メソポーラスシリケートは主
にSiO2 が主成分の大比表面積のシリケートであり、
本発明者等が先に提案した界面活性剤を添加する手法
(特公平6−24867号公報、特開平10−1394
17号公報参照)により、比表面積が1000m2 /g
以上を有するメソポーラスシリケートを用いることがで
きる。
【0017】上記比表面積が1000m2 /g以上を有
するメソポーラスシリケートは上記10〜100Åの細
孔を有するので、光触媒を担持する鋳型として微粒子T
iO 2 を保持することができ、細孔である鋳型内に保持
される結果、再凝集することがなくなる。
【0018】本発明の微粒子化TiO2 は量子サイズ効
果が働くため、光触媒作用が飛躍的に向上することにな
る。
【0019】光触媒とは紫外光を利用して水からヒドロ
キシラジカルが形成され、このヒドロキシラジカルが高
性能な酸化能力を有するため、有機化合物等を常温で酸
化分解することができる。
【0020】メソポーラスシリケートは高比表面積を有
するので、有機化合物の吸着力は多大なものである。メ
ソポーラスシリケート内の微粒子化TiO2 はダイオキ
シン類等の有害物質も気相状態にて吸着及び酸化分解す
る能力を有するばかりでなく、ガラス基板等に固定して
も十分に利用できる。
【0021】この結果、ハンドリングが容易でとなり、
有害物質の分解においても、十分に効果が発揮されるの
でこのメソポーラスシリケートに担持した光触媒を用い
て有害物質分解除去する装置を構成することができる。
【0022】本発明による光触媒は紫外光を利用するこ
とでさらに効果が発現する。また、オゾンを添加するこ
とにより酸化能力は増加する。さらに、これらの併用に
よりダイオキシン類の有害物質の分解の相乗効果が発現
される。
【0023】ここで、本発明の光触媒で分解処理する有
害物質とは、窒素酸化物の他、ダイオキシン類やPXB
(Xはハロゲンを表す。)類に代表される有害なハロゲ
ン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素等の有害物
質をいうが、本発明の酸化触媒作用により分解できる有
害物質(又は環境ホルモン)であればこれらに限定され
るものではない。
【0024】本発明で分解処理する芳香族ハロゲン系化
合物としては、ダイオキシン類やPCB類に代表される
有害な物質(例えば環境ホルモン)であればこれらに限
定されるものではない。
【0025】ここで、前記ダイオキシン類とは、ポリハ
ロゲン化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PXDDs)
及びポリハロゲン化ジベンゾフラン類(PXDFs)の
総称であり(Xはハロゲンを示す)、ハロゲン系化合物
とある種の有機ハロゲン化合物の燃焼時に微量発生する
といわれる。ハロゲンの数によって一ハロゲン化物から
八ハロゲン化物まであり、これらのうち、特に四塩化ジ
ベンゾ−p−ダイオキシン(T4 CDD)は、最も強い
毒性を有するものとして知られている。なお、有害なハ
ロゲン化芳香族化合物としては、ダイオキシン類の他に
その前駆体となる種々の有機ハロゲン化合物(例えば、
フェノール,ベンゼン等の芳香族化合物(例えばハロゲ
ン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール及びハロゲン化
トルエン等)、ハロゲン化アルキル化合物等)が含まれ
ており、灰中から除去する必要がある。すなわち、ダイ
オキシン類とは塩素化ダイオキシン類のみならず、臭素
化ダイオキシン類等のハロゲン化ダイオキシン類を表
す。また、PXB類(ポリハロゲン化ビフェニル類)は
ビフェニルにハロゲン原子が数個付加した化合物の総称
であり、ハロゲンの置換数、置換位置により異性体があ
るが、PCB(ポリ塩化ビフェニル)の場合では、2,
6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビフェニ
ル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表的なも
のであり、毒性が強く、焼却等した場合にはダイオキシ
ン類が発生するおそれがあるものとして知られており、
除去する必要がある。なお、PXB類には当然コプラナ
ーPXBも含まれるのはいうまでもない。
【0026】また、高縮合度芳香族炭化水素は多核芳香
族化合物の総称であり、単数又は複数のOH基を含んで
もよく、発癌性物質として認められており、これらも分
解除去する必要がある。
【0027】また、多くの製造工程においては、煤塵に
加えて、例えばホルムアルデヒド,ベンゼン又はフェノ
ールのような気体状有機化合物を含む排ガスが発生する
こともある。これらの有機化合物もまた、環境汚染物質
であり、人間の健康を著しく損ねるので、これらも分解
除去する必要がある。
【0028】また、本発明で処理される窒素酸化物と
は、通常NO及びNO2 の他、これらの混合物をいい、
NOxとも称されている。しかし、該NOxにはこれら
以外に各種酸化数の、しかも不安定な窒素酸化物も含ま
れている場合が多い。従ってxは特に限定されるもので
はないが通常1〜2の値である。雨水等で硝酸、亜硝酸
等になり、またはNOは光化学スモッグの主因物質の一
つであるといわれており、人体には有害な化合物であ
る。
【0029】本発明による上記光触媒を使用することに
より、上述した有害物質である窒素酸化物,ハロゲン化
芳香族化合物,高縮合度芳香族炭化水素等の有害物質や
気体状有機化合物を接触的に還元又は分解して無害化処
理することができる。
【0030】ここで、上記有害物質の内排ガス中のハロ
ゲン化芳香族化合物,ハロゲン化芳香族化合物の前駆
体,PXB等のハロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香
族炭化水素、環境ホルモンは、本発明のようにメソポー
ラスシリケートの細孔(10〜100Å)内にTiO2
を担持することにより、量子サイズ効果の発現により酸
化分解効果が向上し、無害化処理がなされる。
【0031】本発明にかかる光触媒をガラス基板等の担
体に固定化した触媒装置を形成し、紫外線照射装置から
紫外線を照射することにより、排水中の環境ホルモン等
の有害物質を分解除去することができる。
【0032】また、本発明の光触媒は気相に液相中の有
害物質の分解にとどまらず、気相中のダイオキシン類等
の有害有機化合物の分解においても有効な光触媒機能を
発揮することができる。
【0033】すなわち、本発明にかかる光触媒を用いる
ことにより、例えば都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却
炉,汚泥焼却炉等の各種焼却炉から排出される排ガス中
の煤塵を除塵装置で除去した後、排ガス中の窒素酸化
物,ハロゲン化芳香族化合物,高縮合度芳香族炭化水
素,環境ホルモン等の有害物質を分解除去することがで
きる。
【0034】また、本発明の光触媒は常温でダイオキシ
ン類等を分解できるので、従来の酸化触媒のように処理
温度を200〜300℃と高温にする必要はない。よっ
て、常温で分解するので、ダイオキシン類の前駆体の再
合成によりダイオキシン類が発生せず、好ましい処理温
度であるからである。
【0035】特に、除塵装置(例えばバグフィルタ等)
で処理する際に排ガスを冷却して低温(150℃以下)
とした場合であっても、従来のように裁可熱再加熱する
ことなく排ガス中の有害物質を処理することが可能とな
る。
【0036】また、煙突の開口部に本触媒装置を設ける
ことにより、紫外線照射装置を別途用いることなく、太
陽光により光触媒を活性化させ、排気される排ガス中の
有害物質を分解除去することができる。
【0037】さらに、本発明による光触媒は直接蛍光管
の表面に薄く塗布することで、該蛍光管からの光分解に
より、室内又はトンネル内等における揮発性ガス等の有
害物質を分解除去することができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0039】<実施例1> [メソポーラスシリケートの調整]本発明にかかる排ガ
ス処理用触媒の実施例1について以下に説明する。51.
1gの水に4.1gの硝酸アルミニウムを溶解させ、13
0.9gのシリカゾル(日産化学製、「スノーテックス2
0」商品名、SiO2 含有量20%)を混合してA液と
した。また、水酸化ナトリウム11.5gを212.7gの
水に溶解させ、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリ
ド(DTMAC)82.9gを添加し、これをB液とし
た。さらに、水100gに濃硫酸13.0gを添加してC
液とした。1リットルのオートクレーブにA液を添加
し、次いでB液とC液と同一割合の添加速度で供給し、
スラリーゲルを形成させた。滴下終了後、さらに、室温
で2時間攪拌した。この時の溶液のpHは9.2であっ
た。次に、このスラリー溶液を140℃に加熱し、48
時間攪拌して水熱合成を行った。反応混合物を冷却し、
濾過、洗浄した後、固形物を乾燥した。この乾燥固形分
を空気雰囲気下で500℃で5時間焼成し、メソポーラ
スシリケートを得た。この得られたものをメソポーラス
シリケート1とした。
【0040】窒素吸着法による細孔分布を測定したとこ
ろ、平均細孔径が26Åであった。また、BET法によ
る窒素吸着比表面積は1400m2 /gであり、ICP
法によるSiO2 /Al2 3 の値は78であった。
【0041】[粉末光触媒1の調整]上記メソポーラス
シリケート1を用いて、TiO2 の担持を行った。メソ
ポーラスシリケート1を担体として100部に対して、
硫酸チタニル(TiOSO4)水溶液をTiO2 換算で
10部滴下し、攪拌しながら均一に担持し、蒸発乾燥を
行った。本担持物を500℃で3時間空気焼成を行っ
た、粉末光触媒1を調整した。
【0042】<実施例2>上記実施例1のメソポーラス
シリケート1の調整方法において、硫酸アルミニウムの
代わりに、硝酸第二鉄4.4g、三塩化バナジウム1.7
g、硝酸マンガン1.9、硝酸ガリウム4.3g、硝5クロ
ム4.4g、硝酸銅2.0を各々添加し、また、無添加のも
のを用い、実施例1と同様に操作して、水熱合成を行
い、メソポーラスシリケート2〜8を得た。このメソポ
ーラスシリケートの物性値として平均細孔孔、比表面積
及びSiO 2 /Me2 3 モル比を、下記「表1」に示
す。
【0043】上記メソポーラスシリケート2〜8を用
い、実施例1と同様に操作して、TiO2 の担持を行っ
て、粉末光触媒を調整した。この得られた光触媒を粉末
光触媒2〜8とする。
【0044】<実施例3>実施例1のメソポーラスシリ
ケート1を用いて、TiO2 量及び担持方法の検討を行
った。メソポーラスシリケート1担体100部に対し
て、硫酸チタニルをTiO2 換算で5部及び15部を実
施例1と同様に担持して粉末光触媒を調整した。この得
られた光触媒を粉末光触媒9,10とする。
【0045】さらに、実施例1と同様に、メソポーラス
シリケート担体100部を10%硫酸チタニル水溶液2
00部に添加して、室温においてイオン交換を行った。
12時間攪拌を行い、その後濾過水洗を行った後、乾燥
させ、500℃で5時間焼成をおこなって、粉末光触媒
11を得た。
【0046】さらに、実施例1と同様にメソポーラスシ
リケート1を100部に対して硫酸チタニルの代わり
に、イソプロポキシチタニウム及び四塩化チタニウムを
各々TiO2 換算にて10%添加して、実施例1と同様
に操作し、粉末光触媒12,13を得た。
【0047】なお、上記光触媒1〜13に対する比較触
媒として、通常のアナターゼ型TiO2 (石原産業製、
「MC−50」商品名)を比較1として、以下の活性評
価試験に供した。
【0048】<活性評価試験>上記粉末光触媒1を用い
て光触媒の活性評価を行った。試験方法はダイオキシン
類の模擬物質となるジベンゾフランの液相分解試験であ
る。原料のジベンゾフラン水溶液は以下の方法により調
整した。先ず、ジベンゾフラン0.04gをメタノール1
ccに超音波水洗浄機で3分間分散させ、さらにジベン
ゾフランメタノール溶液62.5μLを純水250ccに
溶解させた。0.5g/Lにて粉末光触媒1を添加し、2
2℃で650rpmにて槽型反応容器を攪拌した。紫外
光は20WのUV出力のものを用いた。
【0049】試験装置の概略を図1に示す。図1に示す
ように、試験装置は、恒温水槽11内に設けられた反応
容器12と該反応容器内に周囲が保護管12により保護
された紫外線ランプ13と、上記恒温水槽11の温度を
制御する恒温水槽制御手段14と、紫外線ランプ13を
制御する紫外線ランプ制御手段15とからなり、恒温水
槽11内に光触媒を含有したジベンゾフラン水溶液16
を投入し、攪拌手段17を用いてスターラ17で該ジベ
ンゾフラン水溶液16を攪拌してなるものである。
【0050】粉末光触媒1〜13及び比較粉末1を用い
て、上記方法によって光触媒分解試験を行った。分析は
光照射15分後、30分後のジベンゾフラン溶液濃度を
分析した。分析豊富は、所定時間光照射後、スラリーを
サンプリングし、遠心分離器で上澄み液を用いて、ガス
クロマトグラフィー分析によりジベンゾフラン濃度を求
めた。この結果を、下記「表2」に示す。
【0051】なお、実測の結果、初期のジベンゾフラン
濃度は3.7mg/Lであり、UVのみ(光触媒なし)、
光触媒のみ(UVなし)では、ほとんどジベンゾフラン
は分解されないことを確認している。
【0052】また、「表2」には、各時間におけるジベ
ンゾフラン濃度(C)を初期(C0)に対するC/C0
にて表示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】[表2]に示すように、本発明による光触
媒は高比表面積メソポーラスシリケート鋳型の中に導入
された微粒子状TiO2 により、ダイオキシン類分解に
おいて高性能な光触媒機能を有することを確認できた。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の「請求項
1]によれば、メソポーラスシリケートの細孔内に光触
媒を担持してなるので、上記メソポーラスシリケート内
が光触媒を担持する鋳型として作用し、微粒子TiO2
を保持することができ、細孔である鋳型内に保持される
結果、再凝集することがなくなり、光触媒の量子サイズ
効果が発揮され、触媒活性効果を有効に発現させること
ができる。この結果、気相中又は水溶液中の有害物質で
ある環境ホルモン等を分解することができる。
【0057】[請求項2]の発明によれば、請求項1に
おいて、上記メソポーラスシリケートの細孔が10〜1
00Åであるので、量子サイズ効果が効率的に発現し、
例えばダイオキシン類等の30Å程度の有害物質を直接
分解することができる。
【0058】[請求項3]の発明によれば、気相中又は
水溶液中の有害物質を請求項1又は2の光触媒に接触さ
せ、有害物質を分解処理するので、環境ホルモン等を分
解することができる。
【0059】[請求項4]の発明によれば、請求項3に
おいて、光触媒の分解にオゾンを添加するので、オゾン
による酸化能力は増加し、これらの併用によりダイオキ
シン類の有害物質の分解の相乗効果が発現される。
【0060】[請求項5]の発明によれば、ダイオキシ
ン類,ポリハロゲン化ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼ
ン類,ハロゲン化フェノール類及びハロゲン化トルエン
類から選ばれる少なくとも一種のハロゲン化芳香族化合
物並びに高縮合度芳香族炭化水素,環境ホルモン等の有
害物質を分解処理することができる。
【0061】[請求項6]の発明によれば、ポリ塩化ジ
ベンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化
ジベンゾフラン類(PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−
p−ダイオキシン類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾ
フラン類(PBDFs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイ
オキシン類(PFDDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類
(PFDFs)、ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシ
ン類(PIDDs)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(P
IDFs)等のダイオキシン類を分解処理することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉体光触媒試験装置の概略図である。
【図2】TiO2 の粒子径と触媒活性との関係を示す図
である。
【符号の説明】
11 恒温水槽 12 反応容器 13 紫外線ランプ 13a 保護管 14 恒温水槽制御手段 15 紫外線ランプ制御手段 16 ジベンゾフラン水溶液 17a スターラ 17 攪拌手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/32 B01D 53/36 102D Fターム(参考) 4D037 AA13 AA15 AB14 BA18 BB02 BB06 4D048 AA06 AA11 AA17 AA30 AB03 AC06 BA03X BA06X BA07X BA17X BA23X BA25X BA28X BA35X BA36X BA41X BB01 CC38 CC39 CD03 EA01 4G069 AA03 AA08 BA02A BA04B BA48A BB04B BC16B BC17B BC31B BC54B BC58B BC62B BC66B BD05B CA02 CA05 CA10 CA11 CA13 CA15 CA19 DA05 EA01Y EA11 EC05Y EC13X EC14X FA01 FA02 FB09 FB14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メソポーラスシリケートの細孔内に光触
    媒を担持してなることを特徴とする光触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記メソポーラスシリケートの細孔が10〜100Åで
    あることを特徴とする光触媒。
  3. 【請求項3】 気相中又は水溶液中の有害物質を請求項
    1又は2の光触媒に接触させ、有害物質を分解処理する
    ことを特徴とする有害物質の分解方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 光触媒の分解にオゾンを添加することを特徴とする有害
    物質の分解方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、 上記有害物質がダイオキシン類,ポリハロゲン化ビフェ
    ニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール
    類及びハロゲン化トルエン類から選ばれる少なくとも一
    種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度芳香族炭化
    水素,環境ホルモンであることを特徴とする有害物質の
    分解方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 上記ダイオキシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−ダイオ
    キシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類
    (PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキシン
    類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(PBD
    Fs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PF
    DDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDFs)、
    ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PIDD
    s)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PIDFs)であ
    ることを特徴とする有害物質の分解方法。
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